【SS企画】スワップSS祭2024 企画本スレ【完結締切6/8(土)】
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夜半時、外に出てはいけない。
カミ様と出会えば最期、
二度とこの世界へは帰れない。
強い日差しが毎日地面に降り注ぐこの大地でも、いずれは日が沈む時が訪れる。そしてあたりがすっかり暗くなってしまったときには、どこもかしこも不気味なまでに静まってしまう。昼間のうちには元気に走り回って地面を均していた──さんも、いつも力強い轟音でさざめいていた──さんもだ。
それもこれも、皆が寓話を守っている故のことなんだと。私ももう幼いと言えるほど小さくはないのに、未だにこの話をされる。
「一致弱点を突かれちゃうから、はたまた知らないところに行っちゃうから、とかなんとか?」
この話を親がするときにはいつも不可思議なことを付け足していて、全く諭すつもりがあるのかと呆れてしまう。
生返事を返しつつ、帰るのが遅くはならない旨を伝えて外へ出た。
昼のうち、私たちは“古代活性”を発動させて、日頃の活動のためのエネルギーを得る必要がある。エネルギーの源は太陽だ。結構な頻度でやらないと生きていけないとはいえ、これのおかげで無理に食べ物を探しに行かなくてもよいから楽なものである。
しかし、歩き始めて数分した頃か、突然にお日様を黒雲が覆いつくし、さらに雨までもが降り始めてしまった。近頃の不安定な空模様にはしばしば憂鬱な気分にさせられる。
近くの木の下で雨宿り、一息つくことにした。
……ふと、数年の疑問が口をついてしまう。
「カミ様……って、いったい何なんだろうな」
「それは私のことかい?」
それは私の背丈よりもずっと上のほう。まばゆい紅の首飾りを付けた可愛らしい少女が、萌黄色の御髪を口元に当てがい、くふくふと笑っていた。