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「え、N君」
だがそれ以上はアデクは何も言えなかった。アデクの唇をNの薬が塞いでいた。
口の中にNの薬が入ってくる。
カプセルが引き裂かれ、錠剤があらわになった。
ワシを看病する・・・それだけはしてくれ、頼む!
アデクの発熱が一気に平熱まで下ろされる。
風邪菌は激しく抵抗した。アデクの免疫に爪を立て、喉を叩いた。
だが、突然自分の体から力が抜けていくのをアデクは感じた。
「お大事に、アデク」
そう言うNの囁きが、アデクの体から力を奪った。
大きく穴を広げ、引き裂かれるような痛みが風邪菌の全身を消し飛ばしていく。
アデクは手の中で賞金を握りしめた。