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監督「メイちゃんさぁ…しっかりやってよwこれじゃ撮影終わんないよ」 メイ「ごっごめんなさい…」(モジモジ)

 ▼ 1 マンボウ@ゲンガナイト 20/12/06 19:50:14 ID:jdFYWDWQ [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ポケウッド。

人とポケモンが協力し、1つの作品を創り上げる。イッシュ地方でも人気の映画だ。
ポケモントレーナーとして、ベルという少女から最初のポケモンを受け取り、冒険の世界へと駆け出したメイは、ふとしたきっかけで映画会社にスカウトされ、トレーナーだけでなく役者としても仕事をしている。

とはいえ本業はポケモントレーナー。スカウトされた際には「君がやりたいと思ったときにやってくれたらいい」という言葉のおかげでこの世界に足を踏み入れた。
自分はあくまでも様々なポケモンをゲットし、ポケモンを強くするトレーナーとしての立場を優先したい!

メイはポケウッドには最初こそ多く出演していたが、いつしかトレーナーとして順調に駆け上がっていく過程で、ポケウッドに顔を出す機会がどんどん減っていった。

そろそろ役者として仕事しなくてはな…監督やスタッフに後ろめたさが募ったのか、メイは重い足取りでポケウッドにやって来た。


メイ「ごめんなさい。あまりこれなくて…」

監督「いいよいいよ。メイちゃんここ最近トレーナー業順調だもんねぇ。チャンピオンになる日も、近いのかなぁ?」

メイ「そ、そんな…気が早いですよ。えへへ」


監督(いい気になりやがって。ポケウッドは片手間にやる遊びじゃねぇんだよ。調子に乗ってた罰だ…皆の前で恥かかせてやるか)



やる気があったらこの先やるか…電波だけは受信した
 ▼ 2 ガディアンシー@ベリーアメざいく 20/12/06 19:50:58 ID:JpCgmXRA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 3 ーミラー@にじいろのはな 20/12/06 20:29:29 ID:jdFYWDWQ [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
監督「実はね。今回撮影する映画なんだけど…主演にはあのアイドルのルッコちゃんが抜擢されてたんだけど。メイちゃんも知ってるでしょ?」

メイ「ハイ。あの大人気アイドルの…そんな凄い方が」

監督「それでね。実はその話僕が断ったんだよ…」

メイ「…え⁉ど、どうしてですか?」

監督「この作品のヒロインにはメイちゃんが1番適任だと思っていてね。席をあけていたのさ!君ならきっと有名アイドルにも負けない演技ができると思っていてね!」

メイ「ほっ本当ですか⁉わ、私なんかにそんな凄い人の変わりが、務まるでしょうか…」シュン

監督「僕はできると信じてるよ!メイちゃんならきっと大丈夫!」

メイ「ハッハイ‼私監督のためにもメイっぱい演じてみせます!」

監督「うん。期待してるよメイちゃん!」


監督(馬鹿が。人気アイドルの変わりになんて、そううまい話が転がり込んでくるわけねーだろ。まんまと信じやがって。クク…精々メイっぱい派手にぶちまけてもらおうじゃないか…)
 ▼ 4 リゴンZ@やみのいし 20/12/06 22:07:30 ID:jdFYWDWQ [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
メイ「そ、それで…今回撮影するのは」

監督「ぶっちゃけるとね…本来これをやるのはメイちゃんがもっともっと演技の実力をつけてからと。前から温存していた内容なんだけど…正直メイちゃんもう来ないかと思っちゃってね…思い切って今回やろうかなって」

メイ「ご、ごめんなさい。私ついバトルに夢中になってて」

監督「ハハッ。謝らないでよ。昨日連絡あって僕は嬉しかったんだよ!…でね、今回撮影するのはズバリ"恋愛"ものだ」

メイ「れ、恋愛…」

監督「こっちでうまくバックアップするから。お願いできる?」

メイ「やります!やらせて下さい!」

監督「フフ、いい返事だね。期待してるよ!」 (あぁ…期待してるよ。いろんな意味で、ね)


これまで全くと言っていい程に撮影には参加もしていなかった自分が、再び主演を務める事ができるとは思ってもいなかった。
正直、監督にはもう愛想尽かされたのではないか、嫌われてしまったりしていないか、そんな風に思っていた自分がいた。

だが監督は嫌な顔1つせず、暖かな笑顔でこんな自分を迎え入れてくれた。
メイにとってはそれが何よりも嬉しく、大層安心し、そっと胸を撫でおろした。
監督の裏の顔なんて何も考えもせず、ただただ純粋無垢に…


今回の撮影は恋愛もの。ポケモンバトルを通じ、男女が恋に落ちていくストーリーである。
メイは監督に楽屋に案内されるや、相手の男性役と顔を合わせることとなった。
相手の男性はミゲルという青年。軽い挨拶を交わした後、他の出演者たちとも合わさって、撮影の打ち合わせに入った。
 ▼ 5 イプ:ヌル@ハバンのみ 20/12/06 23:22:20 ID:jdFYWDWQ [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
監督ポケミタカシには焦りがあった。
自身が得意とする題材は今回の恋愛系とは全く異なる怪獣者が多い。最近はあまり好評とはほど遠い。何度挑戦しても興行収入は大した成績を収める事はできないでいた。

追い打ちをかけるかのように、他の監督が創り上げた映画は絶えずヒットを続けた。周りの監督たちの背中がみるみる遠くなっていくばかりだ。

焦りが緊張を生み、緊張が現場の空気を悪くする。負のスパイラル、これ以上の失態は自身の映画監督として築き上げてきたキャリアもプライドも無残な事へとなりかねない。

劣等感は募るばかりであった。
そのあまりな稚拙な状況に同情したか、どのような感情があったかは、本人の胸の内にしか理解はできないが。S.ポケッドが自身の手掛けた脚本を預けてきたのだ。

「気分を変えて、別の視点から、別の題材で一度メガホンを取ってみないか」と…
だが、既にポケミの心は黒く染まりかけていた。脚本こそ素直に受け取ったものの、自分の責はいつしか、待てども姿を現さぬメイへと怒りを向ける。

義憤の後、ポケミは思考する。ならばこの憤りはどうすれば解消されるのか。どのように恥辱を味合わせるか…思索にふけり部屋で天を仰ぐ。

そんな時であった。目的のターゲットがあちらから連絡をよこして来た。
『飛んで火にいる夏の虫』とはまさにこういう事を言うのであろう。

自らの意思よりも先に表情が緩んだのが認識できた。これだ。屈辱をもたらす手口を嗅ぎ出したポケミは、そそくさと明日に備え布団に潜り込んだ。
 ▼ 6 リンク@ヒウンアイス 20/12/07 01:01:05 ID:hPN2uZXE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
これ、映画と称してHな奴作るとかじゃないよね?
 ▼ 7 クタン@はかいのいでんし 20/12/07 06:33:25 ID:px5Uvk5M [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>6
お漏らししてもらうだけや
 ▼ 8 レイシア@ホエルコじょうろ 20/12/07 21:22:26 ID:px5Uvk5M [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ポケミ「…という感じの流れになるわけだが」

メイ「なるほど。なかなか難しそうですね…私にやれる全力を出し切ります!」

ポケミ「うん。期待しているよ」


台本の確認。設定、台詞、動き。入念に何度も話あった。
今までメイはポケウッドに出演こそあったものの、出番は大したものではない。名前すらないような一般人や、よくてメインキャラクターの友人役など。
今現在のメイはポケモントレーナーとしてこそ、注目株の1人ではあっても、映画女優としては無名に近い。ファンなどいるかどうか分かりもしない。そんな状態であったのだ。

だからこそ監督が自分の可能性を信じ、オーディションすら行わず主演に抜擢して貰ったのだ。当然周囲の思うところはあるだろう。
とはいえ折角舞い降りた絶好の好機を無駄にするほどメイも無欲ではない。

そもそもにモブキャラばかりの下積みでやる気も起きず、ポケウッドに飽き、足を運ぶ数が減少したのが何よりの証拠だ。

そんな自分がポケウッド女優としての立場を確立できるのだから、監督の発言全てを信用しきっていた。これから先の惨劇も予期する瞬間は一切必要なかったのだろう。
そう、ただただ純粋に監督が理解がり、人のいい相手だったのなら…


ポケミ「最近は暑いからね。よく撮影で熱中症で倒れる人が多いんだよ…メイちゃんも気をつけてね」

メイ「ハイ!水分と塩分補給ですね!」

監督「そうそう!ちゃんと沢山水分補給するんだよ」 ニッコリ
 ▼ 9 ノヤコマ@ヤシのミルク 20/12/07 21:42:45 ID:px5Uvk5M [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
他の共演者たちと揃い、まずは手始めに動きなどは一切行わず台本の台詞合わせから始まった。
2回、3回と何度も同じ台詞を繰り返し発言することで頭の中に自分の台詞は当然、他の出演者の言葉も覚えて、自分が次に発する台詞と照らし合わせておかねばならない。

メイは必死に脳内へ叩き込むように台詞を力強く言うことを意識した。


ポケミ「いいね…じゃそろそろやっていこうか。一応本番のつもりでね」

1時間以上台詞合わせをやってからだろうか、本番を想定した実演に移行することが監督の口から説明された。



メイ(ど、どうしよう…水飲みすぎちゃったかな…)

楽屋を出て以降未だ休憩に入る気配もない。監督の事前の説明に従い熱中症対策として始まる前に水を、更に練習中もこまめに水分補給を行ってきた弊害か、メイは今にも席を外したい欲求に襲われた。

しかし主演を務める自分が席を外すなど、現場の空気を悪くしかねないような緊迫した現状でメイは「トイレに行きたい」などと軽々く口にはなかなかできないでいた。

ポケミ(さぁてと。ここからが本番だな)
 ▼ 10 ーシャン@カセキのトリ 20/12/07 21:59:38 ID:px5Uvk5M [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ポケミ「…もう1回やってみようか」

メイ「ご、ごめんなさい」

ポケミ「もっとできるよ!集中してね」

これで何回目の駄目出しを食らっただろうか?もはや回数を数える事すら億劫になるほどにメイは最初のシーンの台詞を幾たびも言い続けてきた。
それでも結局は指摘が入りやり直しになる。高揚、イントネーション、動き、間合い…自分で帰られそうなことは試してみた。

しかし結果は変わらない。端からみれば今回のメイのキャスティングはいわばコネ。モブ同然の役まりを押し付けられた共演者たちはふがいない主演の姿にもはや嫌気がさしていた。

メイ(ど、どうしよう…私の台詞ばかりで止められちゃう…皆に迷惑かけてばっかりだよ)

メイ「…うぅ。」

ポケミ「メイちゃん?やる気あるかい?そろそろ決めてよぉ?」

ポケミ(フンいい光景だぜ…もっともっといい眺めにしてやるよ)

メイ(うぅ…トイレ行きたい…)
 ▼ 11 ヌギダマ@アメボトル 20/12/08 21:13:27 ID:gcXYF2zM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ポケミ「…もう1回」

メイ「はい…」

ポケミ「僕はさぁ…君ならできると思って推薦したんだが、間違いだったかな」

メイ「そ、そんな…私絶対こなしてみせますから」

ポケミ「ていうかさぁ…何そんなソワソワしてるのかなぁw集中できてないんじゃない?」

メイ「う、これは…///」

何度も何度も繰り返すリテイクの嵐、波状となって押し寄せる尿意。正直既に限界が近かった。台詞はあたん化には入り切っている、自然と声となって発せている状態だ。
それでも指摘が入り現場はその都度ストップがかかる。

次第にメイは明らかに誰の目でみても挙動不審なほどに体をくねらせながら演技を行っていた。当然これでは及第点にすら及ばないのは百も承知。
それでもなお動き続ける現場に待ったは許されない。

メイ「あっあの///」

ポケミ「…何かな?」

メイ「お、お手洗い…に///」

ポケミ「何トイレ行きたいわけ?」

メイ「は、はい///ごめんなさい」

ポケミ「しょうがないなぁ…いいよ行ってきなよ。それで集中できてないのかい」

メイ「す、すみません…すぐに戻ります」

ポケミ(1回は許してやろうか…だが、"2回目"はどうかなw)
 ▼ 12 ガハッサム@メタルパウダー 20/12/12 18:17:01 ID:1QQcGRRE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 13 コン@ラティオスナイト 20/12/12 19:02:21 ID:k8s6p06E NGネーム登録 NGID登録 報告
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 ▼ 14 チート@コオリZ 20/12/13 16:46:03 ID:Wfo.MXGA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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