【SS】コウキ「もとの世界に戻る必要なんてあるかなあ？」 ショウ「な、何言ってるんですか！？絶対戻るべきです！！」

コウキ「そう言われても記憶だってほとんどないし…ここの暮らしも悪くないと思うんだけど」

ショウ「コウキがそうでも、親御さんは自分の子供がいなくなってとても悲しんでると思います。お友達もきっとそうですし…恋人だっていたかもしれませんよ？」

コウキ「…………」

ショウ「向こうでの仲間のポケモンたちは？コウキがいなくなって寂しがってるはずです」

コウキ「それは僕がもとの世界に帰っても同じだよ。友達もポケモンも、もうこっちにもたくさんいるんだ。それに……」ｱｺﾞｸｲｯ

ショウ「え……？」

コウキ「恋人だって………」

コウキ「ショウ先輩？」

ショウ「コウキは心配しないでください。これからは…あたしが一人でコウキがもとの世界に戻る方法を探しますから」

コウキ「……そんなに僕に帰ってほしいの？ショウ先輩は僕が嫌いなんだ」

ショウ「そ、そんなこと！！むしろ逆です！！」

コウキ「もっとはっきり言ってよ……嫌いの反対は好きだよ」

ショウ「……………好きです」

コウキ「………」ｸﾞｲｯ




ショウ「！？///」




コウキ「………」ﾁｭｯ

ヒカリ「ふざけんじゃないわよ！」

ショウ「〜〜〜！！」

コウキ「これでわかったでしょ？僕が先輩のことをどう思っているのか」

ショウ「コウキ……」

コウキ「僕は本気でショウ先輩のこと好きなんだよ。帰りたくない一番の理由は……キミだ」

ショウ「コウキ……ごめんなさい。あたし、あなたの気持ちには答えられない……」

コウキ「……どうして？」

ショウ「だって……あたしが想ってるのと同じぐらいあなたのことが好きであなたを待ってる人たちが、きっとたくさんいるから…」

コウキ「……そっか」

支援

翌日

ショウ「おはようございます、コウキ」

コウキ「うん、それじゃあ今日も調査にいってくるよ」

ショウ「お気をつけて」

コウキ「…………」

ショウ「…………」

農場

ショウ「さて、と」

ディアルガ「グギュ！」ｴｲｻ、ｺﾗｻ

ショウ「いた……ディアルガ様！！」

ディアルガ「ギュルア？」

ショウ「あの……お話できますでしょうか」

ディアルガ「グルルル」

ショウ「って、やっぱり無理ですよね…神様といえどポケモンですし」

ディアルガ「ギュ」ﾎﾟﾜﾜﾜｰﾝ

ショウ「え……？これは…テレパシー？」

ディアルガ『私に用か。大方コウキのことであろう』

ショウ「…！！はい、その通りです」

ディアルガ『お察しの通りコウキは未来から来た人間だ』

ショウ「なぜディアルガ様はコウキをこの時代に送ったのですか？」

ディアルガ『それは私ではない、もっと高位の存在のみわざだ。そして記憶を奪ったのも……アルセウス様がなさったことだ」

ショウ「彼をもとの時代に戻してあげてください！」

ディアルガ『本来ならすぐにでも元の場所へ帰すべきだ。だがそうすればコウキは一生苦しむことになるだろう』

ショウ「どうしてですか？彼を失って悲しんでいる人がいるはずです」

ディアルガ『悲しんでいる人間などいない。怒るものも笑うものもいない。なぜならその時代、私は操られ、すべての人間からあるものを奪ってしまったからだ』

ショウ「いったいどうして………あ！！もしかして、その奪ったものって……

心か」

ディアルガ『そうだ。だからコウキをもとの世界に戻すことはできない』

ショウ「そんな……」

ディアルガ『そしてコウキの記憶も戻せない。思い出せばきっとコウキは死ぬまで苦しみ続けるだろう』

ショウ「……」

ディアルガ『コウキのために、お前ができることは一つしかない』

ショウ「……なんでしょう？」

ディアルガ『コウキと愛し合い、子孫をなすのだ』

ショウ「愛しあ……ええぇぇぇぇぇぇ！？///」

ディアルガ『それがコウキの幸せにつながる唯一の道だ』

ショウ「そ、そんなことしたら歴史が変わったりしないんですか？」

ディアルガ『いや、むしろそれこそ歴史が定めた運命だ。コウキ自身がお前たちがこれからなす子孫なのだ』

ショウ「え、えぇ？ちょっと待ってください、じゃあコウキは自分自身の先祖であり、子孫でもあるってことですか？」

ディアルガ『その通り。コウキは時間の流れの中で完全に閉じた輪を形成しているのだ』

ショウ「？？？？？」

ディアルガ『理解が難しかったか。とにかくお前が常日頃妄想していることはすべて現実になるということだ』

ショウ「え？そ、それって………」

ディアルガ『つまり調査から帰ったコウキを迎えたお前が「ごはんにします？お風呂にします？それともあ・た・し？」と尋ねるのは歴史の確定事項だ』

ショウ「きゃあっ！？こ、心読まないでください！！」

ディアルガ『コウキは「もちろんキミだよ」と答えそして二人はあらかじめ敷いてあった布団で一晩中………』

ショウ「そ、それ以上はやめてください……///」ﾊｽﾞｶｼ

イ ディアルガ『そういうわけだ、しっかり励めよ。それではな』

ショウ「ちょ、ちょっと！！」

ディアルガ「グギュ？」ｴｲｻ､ﾎｲｻ

ショウ「…………あぁもう！どうにでもなれっ！！///」

ディアルガさん親戚のおっさんみたいで草

いいぞディアルガもっとやれ

宿舎にて

ショウ「……練習しとこっかな」

ショウ「ご飯にします？お風呂にします？それともあたし？（上目遣い）」

ショウ「……なんか違うような」

ショウ「ご飯にします？お風呂にします？それともあ・た・し？♡（上目遣い）」ｳﾌｰﾝ

コウキ「ただいま…………ひとんちで何してんの…」

ショウ「！！？コ、コウキ……おかえりなさい」

ショウ（ディアルガ様！話が違うじゃないですか〜っっ！！///）

コウキ「ん？顔赤いけど大丈夫？」

ショウ「ううん、なんでもありません。それより疲れてるみたいだけど何かあったんですか？」

コウキ「ああ、実は今日はいろんな人と会って話をしてさ。それで……」

ショウ「？」

コウキ「その人たちみんな、僕のことを褒めてくれるんだ。ヒスイ地方が今あるのはあなたのおかげです、とか」

ショウ「それはよかったですね」

コウキ「でも、僕はそんな立派な人間じゃなくて。本当は世界を救えなかったからここにいるんだと思う。だからそう言われるたびに罪悪感に押しつぶされそうになる」

ショウ「コウキ……」

コウキ「だから、正直逃げ出してしまいたい。何もかも放り出して、どこか遠くへ行きたい。でもそうする勇気がない」

ショウ「……」

コウキ「だって逃げたら、世界だけじゃなく大切な人まで失ってしまう気がして」

ショウ「そ、それって誰のことですか？」

コウキ「もちろんキミだよ」

ショウ（ディアルガ様…正確に教えてほしかったです……）ｼｮﾎﾞｰﾝ

コウキ「ごめんね、こんな弱音吐いちゃって。でも君ならわかってくれると思ったから。だから聞いて欲しかった」

ショウ「いえ、いいんですよ。でも一つ言っておきます」

コウキ「？」

ショウ「あたしはコウキの味方です。どんなことがあったとしてもずっとそばにいます。だから安心してください」

コウキ「ショウ先輩……ありがとう」

ショウ「はい」

コウキ「一日中ずっと考えてたんだ。昨日キミは言ったよね？キミが想ってるのと同じぐらい僕のことを好きな人がたくさん待ってるはずだって」

ショウ「そ、それは……」

コウキ「たとえキミがそうでも、僕は違う。僕以上にキミのことを愛してる人は、ほかにいない」

ショウ「コウキ……///」

コウキ「ショウ先輩、好きだよ。愛している。世界でいちばん大好きなんだ。だから、僕と結婚してください！」

ショウ（え？けっこん？結婚！？///）

コウキ「だめかな？」

ショウ「だ、ダメというか急すぎて心の整理が追いつかないといいますか」

コウキ「ゆっくりでいいから、返事を聞かせてほしい」

ショウ「……はい。不束者ですが、よろしくお願いします」

コウキ「本当に！？やったー！！」ｷﾞｭｯ

ショウ「きゃっ///」

コウキ「うれしいな、夢みたいだ」

ショウ「あの、コウキ」

コウキ「ん？」

ショウ「その、あたしも好きですよ。あなたのことが、好きです」

コウキ「えへへ、両想いだね」

ショウ「はい」

コウキ「これからもずっと一緒にいてね」

ショウ「はい」

コウキ「もう離れないで」

ショウ「はい」

コウキ「絶対にキミを守るから」

ショウ「はい」

コウキ「幸せになろう」

ショウ「はいっ」

コウキ「約束だよ」

ショウ「はい」


コウキ「……んっ」ﾁｭｯ

ショウ「……っ」ﾁｭｩ


ショウ（ディアルガ様……キスの仕方間違ってないですよね？）

ディアルガ『うむ』

うむ、じゃねーよwwww

覗くなバカタレｗｗｗｗ

コウキ「ぷはっ、ショウ先輩」ﾊｧ

ショウ「は、はい」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

コウキ「キスだけじゃ満たされない…」

ショウ「……はい」

◆◆◆

ショウ（ディアルガ様の言った通り、あたしたちは一晩中愛し合った）

ショウ（コウキと結ばれたことで、不安や罪悪感は完全に消えていた）

ショウ（コウキも同じ気持ちだったみたい）

ショウ（あたしたちの関係はさらに深いものになった）

ショウ「コウキ、おはようございます」

コウキ「おはよ。身体大丈夫？痛くなかった？」

ショウ「少し腰が重いだけで大丈夫です」

コウキ「よかった」

ショウ「それにしても、コウキはすごいですね。あんなに激しくしてたのに次の日にはけろっとしていますし」

コウキ「まあ、鍛え方が違うから。それより、もう調査にいかないと」

ショウ（きっとこれからあたしたちは子供を授かるのだろう）

ショウ（そして栄えた子孫たちの中にまたコウキが生まれt…）

ショウ（再びあたしと出会って恋に落ちるんだろう）

ショウ（何度も繰り返して……でもそのたびにこの瞬間一つ一つが永遠なんだ）



ショウ「そうですね。今日も頑張りましょう」

コウキ「うん。行こうか」

ショウ「はい♪」



〜完〜

おつ

おつ

おつ

未来ではどうなってるんだろうか

あげ

おつ

ディアルガの口調ポケダンだったけど完全に近所のおじさんになってたわw

おつ
お幸せに

布教のためにpixivにマルチポストしていいかな…
管理人様に怒られたら消すけど

素晴らしかった

アルセウス「尊い」

自分の体には自分の血が流れているのか

これブレイブルーみたいに世界が無限ループしてるってことならバッドエンドじゃないのか…？

何かしらのタイムパラドックスを防いだ結果なのかも

ループしてるのは世界じゃなくてコウキだけでは
まあでも火の鳥的な後味は残してる