爬虫(はちゅう)綱ワニ目アリゲーター科カイマン亜科に属するワニの総称。鼻孔に骨質の隔壁がなく、腹鱗板(ふくりんばん)には骨質板がよく発達し瓦(かわら)を並べたように重なる点でアリゲーター亜科とは別グループに分けられる。さらに前顎骨(ぜんがくこつ)の歯の数、虹彩(こうさい)の色彩、眼窩(がんか)の形状などの相違によって3属5種に分類されている。日本でも子ワニがペットとして人気のあるカイマン属Caimanは比較的吻部(ふんぶ)が細長く、メガネカイマンC. crocodilusは基亜種のメガネカイマンC. c. crocodilusのほか、パラグアイカイマンC. c. yacare、マグダレナカイマン(パナマカイマン)C. c. fuscusおよびアパポリスカイマンC. c. apaporicensisの4亜種に分けられる。このうち日本でもよくみられるのはメガネカイマンで、全長2.5メートル、顔を前方からみると、目の前にある眼窩の形が眼鏡をかけているようにみえる。アマゾン流域南部にすむクチヒロカイマンC. latirostrisは地域によりメガネカイマンの仲間と混生している。コビトカイマン属Paleosuchusにはともに全長1.2メートルほどのコビトカイマンP. palpebrosusとブラジルカイマンP. trigonatusがいる。一方、クロカイマン属MelanosuchusのクロカイマンM. nigerはオオカイマンの別名のとおり最大5メートルに達し、カイマンの仲間では唯一の危険種とされる。 カイマン亜科のワニは腹鱗板が骨化して硬いため、ワニ皮としての価値が低いものの、剥製(はくせい)やペット用として大量に捕獲され、著しく減少している。また、餌(えさ)は小動物や魚類で、カメを食べることもある。
かいまん
caiman
爬虫(はちゅう)綱ワニ目アリゲーター科カイマン亜科に属するワニの総称。鼻孔に骨質の隔壁がなく、腹鱗板(ふくりんばん)には骨質板がよく発達し瓦(かわら)を並べたように重なる点でアリゲーター亜科とは別グループに分けられる。さらに前顎骨(ぜんがくこつ)の歯の数、虹彩(こうさい)の色彩、眼窩(がんか)の形状などの相違によって3属5種に分類されている。日本でも子ワニがペットとして人気のあるカイマン属Caimanは比較的吻部(ふんぶ)が細長く、メガネカイマンC. crocodilusは基亜種のメガネカイマンC. c. crocodilusのほか、パラグアイカイマンC. c. yacare、マグダレナカイマン(パナマカイマン)C. c. fuscusおよびアパポリスカイマンC. c. apaporicensisの4亜種に分けられる。このうち日本でもよくみられるのはメガネカイマンで、全長2.5メートル、顔を前方からみると、目の前にある眼窩の形が眼鏡をかけているようにみえる。アマゾン流域南部にすむクチヒロカイマンC. latirostrisは地域によりメガネカイマンの仲間と混生している。コビトカイマン属Paleosuchusにはともに全長1.2メートルほどのコビトカイマンP. palpebrosusとブラジルカイマンP. trigonatusがいる。一方、クロカイマン属MelanosuchusのクロカイマンM. nigerはオオカイマンの別名のとおり最大5メートルに達し、カイマンの仲間では唯一の危険種とされる。
カイマン亜科のワニは腹鱗板が骨化して硬いため、ワニ皮としての価値が低いものの、剥製(はくせい)やペット用として大量に捕獲され、著しく減少している。また、餌(えさ)は小動物や魚類で、カメを食べることもある。