【SS】オマツ「いいかいあんたたち、各地からきんのたまを集めるんだよ」

オタケ「なんでだい姉御？ まあ金は高く売れるけど、あたいらが売ったら足がつくだろう」

オウメ「確かに。 それならハナから金を奪ったほうが」

オマツ「いいから、とにかくきんのたまが必要なんだよ……」



数日前……


テル「とどめだ、ひけん・ちえなみ！！」

オマツ「……ゲンガー、よくやった……こんだけ強ければ大丈夫さね」

テル「心配してくれたのか？ お前らにこんな事言うのも変だけど……ありがとう」

オマツ「は？ 礼を言われるようなことは何も……」

テル「俺がヒスイを守れるか、試してくれたんだろ？ ありがとな……任せとけ！ お前らのこともまるっと守ってやるから！」

オマツ「はぁ？ 何言ってるのあんた……今度あったら容赦しないよ」


−−−−


オマツ「とにかく、集められるだけ集めるんだ……いい？」

オタケ「へーい……んじゃ、行ってくるかね」

オマツ「（おかしい……あれからあのガキのことばかり考えてしまう……病気？）」

やっぱあれ貢いでるとしか思えないよな

支援

ほう……
シエンネ

−−−−シンオウ神殿の騒動から、数日後……


オマツ「（さて、久しぶりにギンガ団の本部に戻ってきたが……金目のモノがありそうな場所を調べないとね……ん、あいつは）」

シュウゾウ「授業料は30000円だ！」

テル「はぁ？！ どんどん高くなってるじゃないっすか、詐欺だ詐欺！」

シュウゾウ「オレはべつに困らないからいいが……道具をあと一個拾えるかどうかで、命を拾うかもしれないぜ？」

テル「……っ、とにかくいまお金ないんで……失礼します」

オマツ「（やれやれ、シュウゾウの奴、未だに詐欺まがいの収納術講座してんのかい……ま、あたくしも人にあれこれ言えること、やってないけどさ……）」

テル「はぁ……ポーチもすぐいっぱいになっちゃうし……どうしよ」

オマツ「（……あのガキも、律儀に金払って大変だねえ……ちょいと脅してやりゃ一発なのに）」

テル「はぁ……ナバナさんもミント栽培に高額な費用要求してくるし……お金ばっかり減ってくや……」

オマツ「……」


−−−−


オウメ「ほら、こんだけ集めたよ姉御。 これをどうするんだい？」

オマツ「……じゃあ、これはあたくしが預かるから」

オタケ「姉御……一人で稼ぐ気かい？ それはいただけないね！」

オマツ「違う……とにかく、駄賃は払うから……」

オウメ「（姉御、なんか変だねえ……）」

次の日……


テル「さて、次はオヤブンパラセクトの捕獲だ……ん？ あそこにいるのは……」

オマツ「……来たね」

テル「なんだお前、またなんか悪いこと企んでたのか！」

オマツ「人聞きが悪いね……言ったろ、次会ったら容赦しないって……勝負！」



………



オマツ「負けたよ……やっぱり強いね、アンタ」

テル「ふん、何回でも返り討ちにしてやるさ！」

オマツ「そういっていられるのも今のうちさ……さらば！」ﾎﾞﾝｯ

テル「やれやれ……ん？ きんのたまだ……しかも4つも」

オウメ「（姉御……こっそりつけてみたけど……そういうことかい）」


……


オマツ「さあ、今日もきんのたま集めだ、いくよアンタたち」

オウメ「姉御……あのガキんちょにきんのたま渡したくて、集めてたのかい？」

オマツ「なっ？！ 何を言ってんだいオウメ！」

オウメ「いや、見ちゃったから……この間勝負して、負けた後きんのたま置いてってるの」

オタケ「え？！ じゃああたいら、ガキのためにきんのたま集めてたのかい？」

オウメ「どうなんだい姉御、洗いざらい吐いてもらうわ」

オマツ「……あいつがヒスイを守ったお陰で、あたくしたちはこうして自由に生きられるんだ。 恩はしっかり返す……あたくし個人の矜恃、それだけよ」

オタケ「じゃあ、直接渡せばいいじゃないか！ なんでそんなまどろっこしいこと」

オウメ「やれやれ、何もわかってないねオタケは……姉御はテルのことが」

オマツ「か、勘違いすんじゃないよ！ ただ渡すのはあたくしの矜恃が」

オウメ「はいはい、そういうことにしといてあげるわ……」


……


テル「お前も懲りないな……またやられに来たのか？」

オマツ「ふん、いつもお前が勝つと思うなよ……さあ、かかってきな！」


おわり

直接渡すのは恥ずかしいのかわいい

シュウゾウｗｗｗ

ええ話や

感動した

これは巧妙なシュウゾウアンチスレ