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ハブネーク「あの日の約束、覚えてる?」

 ▼ 1 たさんや 14/08/24 18:35:05 ID:nTaRfW/w NGネーム登録 NGID登録 報告
下記のURL、ポケモンSS板Produceより完結作を転載
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/lite/subject.cgi/game/58241/

ケータイでのコピーのため速度はかなり遅め。

改行制限の関係上、不自然に文を切ることや読みにくい部分が多々あると思われます。ご了承を。

エロ注意です。

長々説明しても仕方ないので次から投下しまーす。
 ▼ 31 たさんや 14/08/24 19:27:11 ID:ALbA5dT2 [1/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
ハブネーク「何、あんたたち。何の用よ」

なんでこいつらなのよ。私が待っているのはあんたたちじゃない。
私は先ほどのこともあり、怒りが最高潮に達していた。

マッスグマ「へぇ〜、強気だね君」

グラエナ「男二人組を前にしてビビらないんだ?」

ハブネーク「あんたたちみたいの見てるとイライラするの。帰って」

マッスグマ「ッケ、黙ってりゃ家招いて泊めてやったのによ」

グラエナ「もうよくね?ここでヤッちまおうぜ」

ハブネーク「あんたら何話して」

マッスグマ「それもそうだな。それにしてもその体…くぅ〜!そそるわ!」

グラエナ「あの体でしごかれたら気持ちいいんだろうな…」

ハブネーク「ちょ、ちょっと!何考えてんの!」
 ▼ 32 たさんや 14/08/24 19:28:23 ID:ALbA5dT2 [2/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
マッスグマ「単刀直入に言えば、ヤらせてくんね?」

グラエナ「大丈夫、君は俺たちのアソコに巻き付いてくれればいいからさぁ」

ハブネーク「信じらんない…何考えてんのよ…!」

グラエナ「なぁ、頼むよ」

ハブネーク「いや、来ないで!!」

マッスグマ「図に乗んじゃねえぞこのアマァ!」バシッ!

ハブネーク「きゃあああ!!」ガクン!

頭を思い切り叩かれ、倒れる。頭がグラグラして動けない…。

マッスグマ「早く終わらせっから、じっとしてな」

グラエナ「早く終わるのは早,漏のお前だけだ」

マッスグマ「うるせえwじゃあ俺からヤらせろよなw」

ダメ・・・私、犯…される!

ザングース「俺の女から離れろクズ共がぁぁぁぁぁ!!」
 ▼ 33 たさんや 14/08/24 19:31:10 ID:ALbA5dT2 [3/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
バコッ!

怒号と共に現れた彼は私から一番近かったマッスグマを殴り付けた。

マッスグマ「ゴボォ!」

ザングース「大丈夫か、何もされてねえか?」

私を助けたのは、私が待ち望んでいた彼

ハブネーク「ザングース…!」
 ▼ 34 たさんや 14/08/24 19:31:48 ID:ALbA5dT2 [4/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
グラエナ「な、なんなんだよこいつ!」

マッスグマ「てめえ、不意打ちで攻撃入れたからって調子」

ザングース「うるせえええええ!!!」バコッ!

マッスグマ「ガハァ!」

ザングース「てめえら誰の許可とってこの女に近づいた!?ああ!?言ってみろコラァ!?」

グラエナ「そ、それは」

ザングース「うるせえええ!!」バコッ!

グラエナ「グハァ!…てめ、せめて言わせろよ!」

ザングース「があああ!!うるせええ!!ギッタギタにしてやるううぅう!!」

グラエナ「こいつ、狂ってやがる…マッスグマ!」

マッスグマ「ああ…大体ツレがいるメスなんてこっちから願い下げだ!バーカ!」ダッダッダ…

ザングース「はぁ…はぁ…ふぅ」

暴れたザングースを恐れた二人組は、タドタドした足取りで逃げ去った。
やっぱ来てくれたんだ・・・ザングース!
 ▼ 35 たさんや 14/08/24 19:33:34 ID:ALbA5dT2 [5/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
ザングース「はぁ…はぁ。おい、何もされてないかよ?」

俺が駆け付けた時、ハブネークは見知らぬ男共に迫られていた。
助けようと思ったが、相手は二人。普通のバトルでは勝てないと察した俺は、狂気を装って暴れた。結果、作戦は成功して二人は逃げ去った。のだが…

ハブネーク「遅い。もうなにもかも遅い。それになにあれ?もうちょっとかっこいい助け方できないもんかな…」

なぜ説教されにゃあかんのだ。

ザングース「ふ、普通に戦っても勝てるわけないだろ?こうするしかなかったんだ」

ハブネーク「でもそこはズバーン!と二人を倒してほしかったなー」

ザングース「お前な…」

ハブネーク「でも、ありがとうね。私、すごく怖かったから・・・」

気付けば、ハブネークの身体はまだ震えていた。本当に怖かったのだろう。
 ▼ 36 たさんや 14/08/24 19:34:33 ID:ALbA5dT2 [6/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
ギュッ!

ハブネーク「えっ…?」

俺は意識するよりも早く、ハブネークを抱きしめた。

ザングース「震え、止まるか?」

ハブネーク「う、うん・・・」

このまま時が流れるのもいい、そう思ったが。・・・これ以上は、抑えきれなかった。

ザングース「ハブネーク・・・好きだ」
 ▼ 37 たさんや 14/08/24 19:36:24 ID:ALbA5dT2 [7/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
ハブネーク「えっ・・・え?」

ザングース「聞こえなかったか?その・・・す、すすす、ああああああ!!何言ってんだ俺えええええ!!」

すぐに後悔した。

ザングース「ああああ!!もうやめだやめ!いいか!お前忘れろよ!いいな!」

ハブネーク「いやよ」

ザングース「ああ!?」

ハブネーク「私も好きよ、ザングース。あなたが・・・好き」

ザングース「・・・は?」

ハブネーク「聞こえなかったの?私も好きなの。ふふっ、私はザングースみたいに恥ずかしがりやじゃないから言えるわ」

ザングース「おま、おまおまおまおまおまおまおまおまおまおまおまおまおまおまおまおまおまおまおまおま」

ハブネーク「落ち着きなさいよ、さっきは俺の女とか言ったくせに」

ザングース「あばばばばばばばば」

ハブネーク「もう、しっかりしてよね。ふふふっ」
 ▼ 38 たさんや 14/08/24 19:38:04 ID:ALbA5dT2 [8/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
ザングース「で、一旦整理すると。俺はお前が好き。お前は・・・俺が好き。合ってる?」

ハブネーク「うん・・・」

ザングース「う・・・」

ハブネーク「ねえ!なんでそこで止めるのよ!こっちまで恥ずかしいんだから!」

ザングース「わ、悪いって。んで、いつからだよ?」

ハブネーク「いつからって?」

ザングース「いつから俺がすすすすすすすすすすすすすすすすすすスキーなんだよ!?」

ハブネーク「誰も雪滑らんわ。・・・幼い時から、ずっとよ」

ザングース「ずっとぉ!?お前も!?」

ハブネーク「ザングースも?」

ザングース「ああ、そうだよ」

ハブネーク「そっかぁ。・・・えへへ、嬉しい」ギュッ

ザングース「うえっ!?」

ハブネークの尻尾が俺の体に巻き付いてくる。ハブネークの体温が…直に…。
 ▼ 39 たさんや 14/08/24 19:38:36 ID:ALbA5dT2 [9/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
ザングース「おま、ちょっと…」

ハブネーク「もう何も言わないでよ。・・・こうさせて」

ザングース「は、はい」

ハブネーク「・・・」

ザングース「・・・」

ザングース「(き、きつい…)」

ハブネーク「ねえ」

ザングース「な、なんだ?」

ハブネーク「あの日の約束、覚えてる?」
 ▼ 40 たさんや 14/08/24 19:39:39 ID:ALbA5dT2 [10/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
ザングース「約束…?」

ハブネーク「そう、約束」

ザングース「約束・・・」

ハブネーク「忘れた、の?」

約束。いや、忘れてないよ。

ザングース「ずっと、一緒」

ハブネーク「そう、いつまでも一緒にいようって。約束したよね?」

ザングース「ああ、そうだったな」

ハブネーク「私、ずっと約束守ったよ」

ザングース「・・・あ!」

ここでハッっとした。会うたびに最後に言っていた「また明日」。俺はこの言葉にずっとついていったけれど、ハブネークは約束を守ろうとこの言葉を残していたんだ。俺が、離れていかないように。
俺、いつの間にかハブネークの後ろをついていってたんだ。
 ▼ 41 たさんや 14/08/24 19:40:17 ID:ALbA5dT2 [11/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
ザングース「…悪い、やっぱ忘れてたかも」

ハブネーク「もう、バカ」

ザングース「ホント、ゴメン」

ハブネーク「…いいよ。だって、好き…だから///」

ザングース「・・・(こいつ、スゲーキャラ変わってるな…)」

ハブネーク「…これからも、一緒にいたいよ…!」

ザングース「・・・」

そうだ、当初の目的を忘れていた。俺はハブネークの引っ越しをひき止めるために走ったんだ。

ザングース「ハブネーク、家に案内してくれないか?」

ハブネーク「え?どうして…?」

ザングース「ハブネークの親父さんを説得するんだ…俺が!」
 ▼ 42 たさんや 14/08/24 19:41:20 ID:ALbA5dT2 [12/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
ちょっと休憩。

21時頃から再開します。
 ▼ 43 たさんや 14/08/24 21:14:40 ID:2upFd/xQ [1/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
ザングース「ここがハブネークの家か?」

ハブネーク「うん」

思った以上に近かった。俺の家とは114番道路を挟んでいるだけという感じだ。

ザングース「お、お邪魔していいか?」

ハブネーク「あ、うん。ちょっとまってね」

そして、なにやら深呼吸をするような動作をして、ドアを開けた。

ハブネーク「ただいまー!」

ハブネーク父「おお!帰ってきたか!ったく、どこに行っていたんだ!」

ハブネーク「その…さっきは酷いこと言ってごめんなさい」

なんだ、ハブネークは親父さんと喧嘩をして外に出たのか。

ハブネーク父「もういいんだそんなことは。さあ、もう準備はできたから出発するぞ」

ハブネーク「えっと…」

ハブネークがこちらに目配せをする。…入っていいってことか。
俺は胃を決して飛び込む。
 ▼ 44 たさんや 14/08/24 21:15:15 ID:2upFd/xQ [2/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
ザングース「待ってください親父さん。話を…聞いてくれませんか」

ハブネーク父「ザ、ザングース…!?どういうことだ!?」

ハブネーク「・・・」

ハブネーク父「また懲りずに会っていたのか!答えなさい!!」

ザングース「親父さん!!」

ハブネーク父「貴様には聞いておらん!!」

ザングース「お願いします…俺と、ハブネークの意思を…聞いてください」

ハブネーク「パパ・・・」

ハブネーク父「…入りなさい。話だけ聞いてやる」
 ▼ 45 たさんや 14/08/24 21:16:37 ID:2upFd/xQ [3/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
ハブネーク父「ワシは貴様を見てイライラしている。手短に話なさい」

それはそのはず。親父さんは天敵であるザングースという種族を目の当たりにしている。闘争心が沸き上がってくるのだろう。

でも、俺もハブネークという種族を目の当たりにしているのに、闘争心が沸かないのはなぜだろう?
この状況では不謹慎だが、むしろ好きな人がそばにいるということで、幸福感が溢れている。

ザングース「俺は…ハブネークと離れたくありません!」

俺は今まであったことを話し、説得した。俺の思いが…届きますように。

ザングース「…以上です」

ハブネーク父「うむ、貴様の思いはわかった。だが、引っ越しをやめることはできんな」

ザングース「そんな…!」

ハブネーク父「いや、もし本当に好きならば、なおさら引っ越しに賛成すべきだ」

ザングース「なに…?」

ハブネーク父「いくら好きだとしても、ハブネークとザングースという関係は覆せない。その関係がある限り、貴様はうちの娘を傷つける可能性がある。好きな人を傷つけたくなくば、ますます会うべきではないはずだ」
 ▼ 46 たさんや 14/08/24 21:17:30 ID:2upFd/xQ [4/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
…ああ、そうかもな。俺たちの関係を種族としてみれば当然の見解だ。
でも、そうにもいかない。俺たちの気持ちは…種族を越えなきゃいけない。

ザングース「今の俺はハブネークを見ても、親父さんを見ても、闘争心が出てきたりしてません。僕は…あなたの娘さんを傷つけたりしない」

これで…通じるだろうか?

ハブネーク父「…ふむ。確かにそのようだが、それがこれからも続くとでも?」

ザングース「今は証明できません…」

ハブネーク父「なら、なんの根拠にもなるまい。結局は、種族の壁を越えることはできんのだ」
 ▼ 47 たさんや 14/08/24 21:17:56 ID:2upFd/xQ [5/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
ザングース「なら…んだよ」

ハブネーク父「なんか言ったか?小僧」

ザングース「なら!一体これから誰がハブネークを守るっていうんだ!?俺以外に、誰が!!」

ハブネーク父「なんだと…ハブネークを守るのはワシに決まっているだろう!?」

ザングース「本当にアンタに守れるのかよ!家出したハブネークを追いかけることもしなかったのに!!」

ハブネーク父「なに…?」

ザングース「ハブネークはあのあと、男二人組に襲われたんだぞ!…酷く、怯えてたんだぞ」

ハブネーク父「それは…!」

ザングース「それを守ったのは俺だ!アンタじゃない!」

ハブネーク父「調子に乗るなよ小僧!今まで娘を育てたのは誰だと思っている!?」

ザングース「その娘の気持ちも考えてないのに親面なんてすんじゃねえ!!」

ハブネーク父「…!」

ザングース「はぁ…はぁ…。種族の掟ばかりに囚われて、子孫の繁栄ばかり考えてんのが親か。そんな親より、俺のほうがハブネークを守れる。絶対に…!」

ハブネーク「ザングース…!」

ハブネーク父「なら…今ここでバトルするか?…ワシと!」
 ▼ 48 たさんや 14/08/24 21:19:01 ID:2upFd/xQ [6/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
ザングース「バトル…?」

ハブネーク父「ああ、一番簡単なことだ。どちらがより娘を守る力があるか、バトルで決着をつけよう。言っておくが、ワシはザングースとの戦いに負けたことはないぞ?」

ザングース「・・・」

ハブネーク父「怖じけ付いたか。ならばやめとけ、お前に娘を」

ザングース「やってやるよ」

ハブネーク父「な…に?」

ザングース「やってやるってんだ。アンタこそいつまでも過去の栄光引きずって、俺の実力見誤るなよ?」

ハブネーク父「…やめとけ。足が震えてるぞ」

ザングース「…武者震いだよ」

ハブネーク父「本気…なのか?」

ザングース「ああ。アンタに勝って、ハブネークはずっと俺の傍にいてもらう!」
 ▼ 49 たさんや 14/08/24 21:19:34 ID:2upFd/xQ [7/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
ハブネーク父「わかった。























ワシの負けだ」
 ▼ 50 たさんや 14/08/24 21:20:35 ID:2upFd/xQ [8/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
ザングース「・・・は?」

ハブネーク父「お前の覚悟、見せてもらったぞ」

親父さんの顔から、闘争の色は消えていた。

ハブネーク父「そうだな。娘のことを第一に考えない者に、親を名乗る資格はない。そんなワシが、これからの娘は守れないな」

ザングース「じゃ、じゃあ!」

ハブネーク父「引っ越しは取り消しだ。…娘を、頼んだぞ!」
 ▼ 51 たさんや 14/08/24 21:21:08 ID:2upFd/xQ [9/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
ザングース「はい…!任せてください!」

ハブネーク父「お前がこの恋愛を成功させたら…互いの種族の橋渡しになるのかもな」

ザングース「はい、そうしたいです…」

ハブネーク父「ところで小僧、ワシの娘を選ぶとはお目が高いが。もし傷つけたり、不埒なことをしたらな…」

ハブネーク「あ、ああーはいはい。もうわかったから。ザングース、ちょっと外行こう?」

ザングース「あ、ああ…」

ハブネーク「というわけでパパ!ちょっと出てくるね!すぐ帰ってくるから!」

ハブネーク父「sexは愚か、キスも許さんからなー!!」

わかってるってー!という声が遠くから聞こえる。もう外に出たのだろう。

ハブネーク父「…頼むぞ、若者よ」

世代交代の時期なんだな、と感じる父親であった。
 ▼ 52 たさんや 14/08/24 21:22:17 ID:2upFd/xQ [10/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
ザングース「…おい、外に出てどうすんだよ?」

ハブネーク「パパがいると落ち着かないからさ」

そこでハブネークが俺の方に向きかえる。そして…

ハブネーク「う…ひっぐ…うう…」

泣き始めた。

ザングース「お、おいおい…どうしたってんだ…」

ハブネーク「よかった…ひっぐ、ほんとに、よかったよぉ〜!!」

ハブネークの涙は、安堵の涙だった。
 ▼ 53 たさんや 14/08/24 21:22:48 ID:2upFd/xQ [11/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
ハブネーク「ありがとう…!説得してくれて…ありがとう!」

ザングース「俺のほうこそ、ありがとうな。ハブネークが傍にいてくれたから、俺は頑張れたよ」

ハブネーク「これからも…うっぐ、一緒に入れるんだね!」

ザングース「ああ、一緒だよ。…だから、泣くんじゃねえ」

ハブネーク「ひっぐ…うう…抱きしめてくれたら泣き止む」

ザングース「お前な…。ったく、断れるわけねえだろ」ダキッ

俺はハブネークの頭を抱きしめた。

ハブネーク「…ああ、心臓の音が聞こえるよ」

ザングース「ほっとけ」

ハブネーク「…ねえ、もう一回約束しようよ。いつまでもずっと一緒にいるって」

ザングース「ああ…約束だ。今度こそ忘れないからな」

ハブネーク「…絶対だからね」

俺たちは再び約束する。いつまでもずっと一緒にいる、と。
 ▼ 54 たさんや 14/08/24 21:23:23 ID:2upFd/xQ [12/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
ザングース「おーい、入っていいぞー」

ハブネーク「お邪魔しまーす…」

次の日、ハブネークを家に招いた。
ハブネークが引っ越ししないと決定したことを、俺のお袋に報告するためだ。
いや、もう昨日のうちに俺が伝えといたんだけど、どうしても自分からしたいって言うんだ。

ハブネーク「ザングース、ママさんはどこへ?」

ザングース「ああ、その部屋の向こうだ。待ってろ、今呼びにいって」

ハブネーク「あ、いいの!私からいくから!」

ザングース「じゃあ俺も一緒に」

ハブネーク「くんな!」

ザングース「えっ」

ハブネーク「そこで待ってて!お願い!」

ザングース「あ、ああ…」

ハブネーク「じゃあ行ってくるね!…失礼します」

ガラガラ…ドン。

ザングース「ええ…。な、なんだよ。お袋と二人きりの話って…」
 ▼ 55 フォクシー@ぎんのこな 14/08/24 21:23:51 ID:dJKqn1T6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
      ,.r''´      ; ヽ、
    ,ri'  、r-‐ー―'ー-、'ヽ、
   r;:   r'´        ヽ ヽ
  (,;_ 、  l          ::::i 'i、
 r'´    i'   _,   _,.:_:::i  il!
 ヾ ,r  -';! '''r,.,=,、" ::rrrテ; ::lr ))
  ! ;、 .:::;!    `´'  :::.   ' .::i: ,i'
  `-r,.ィ::i.      :' _ :::;:. .::::!´
     .l:i.     .__`´__,::i:::::l
     r-i.     、_,.: .::/
      !:::;::! ::.、     .:::r,!
     l::::::::ト __` 二..-',r'::::-、
     l;::i' l:     ̄,.rt':::::::/   ` -、
    ,r' ´  ヽr'ヽr'i::::::::;!'´

 ソレナンティエ=ロゲ[Sorenantier Roget]
     (1599〜1664 フランス)
 ▼ 56 たさんや 14/08/24 21:24:22 ID:2upFd/xQ [13/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜ハブネークside〜

ハブネーク「失礼します」

ザングース母「久しぶりじゃない」

ハブネーク「はい…お久しぶりです」

私はザングースのママさんに会いにきた。私が引っ越さないことを改めて伝えるため。
ザングースが伝えてくれたらしいけど、これだけは私が直接伝えなきゃいけないと思うから。

ハブネーク「あの、話は聞いていると思うのですが…私たちは、ここを離れることをやめました」

ザングース母「ええ、聞いているわ。…あなたと息子が両思いだってこともね」

ハブネーク「う・・・」

いきなりきたか、その話題。覚悟はしていたけれど…やはり反対されるのだろうか。
いや!揺らぐな私!どんなに反対されようとこの気持ちを貫くことを決めたじゃんか!
 ▼ 57 たさんや 14/08/24 21:25:26 ID:2upFd/xQ [14/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
ハブネーク「はい。私はザングースが好きです。…ですから、私は」

ザングース母「で、うちの息子のどこが好きなのよ?」

ハブネーク「…え?」

ザングース母「うちの息子のどこが好きなの!?ねえ教えて!」

ザングースのママさんはかなり興味津々に聞いてくる。…もしかして、ノリ気?

ハブネーク「えっと…男らしいとことか…」

ザングース母「男らしい!?あのモヤシが!?へぇ〜!あいつもメスを前にすると変わるんだね〜!」

ハブネーク「えっと…な、なんだこれ」

そんなこんなで、私とザングースの話だけで、時間が過ぎていった。
 ▼ 58 たさんや 14/08/24 21:26:52 ID:2upFd/xQ [15/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
ザングース母「それでうちの息子はさ〜!」

ハブネーク「あの〜、私そろそろ帰らなければ〜」

ザングース母「あらそんな時間?…あ!もう日がくれる時間じゃない!」

これ以上はパパが心配しちゃう。帰らなきゃ。

ザングース母「残念ね〜、また来なさいよ?」

ハブネーク「あはは〜、はい〜」

それは遠慮願いたいホント。てかなんでママさんはこんなフレンドリーなのさ!?

ザングース母「うちの息子はうっかりしてるとこあるからさ。ちゃんと面倒見てあげてよ」

ハブネーク「あの…本当に私でいいんですか?」

ザングース母「え?」

私は当然の疑問をぶつけてみる。

ハブネーク「私、ハブネークですよ?息子さんのザングースと結ばれるなんて…本当にいいんですか?」
 ▼ 59 たさんや 14/08/24 21:27:45 ID:2upFd/xQ [16/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
ザングース母「なに言ってるのよ。だからなんだって話」

ハブネーク「え?」

ザングース母「あなたは息子が好きなんでしょ?好きな男の面倒見るなんて、女として当然よ。種族なんて関係ないわ」

ハブネーク「ママさん…!」

無駄な疑問だったようだ。

ザングース母「しっかりなさいよ!」

ハブネーク「はい!それでは失礼」

ザングース母「あ、待った!うちの息子は恥ずかしがりやだから、アピールはあなたからするのよ!」

ハブネーク「アピール…?」

ザングース母「キスとかエッチよ!」

ハブネーク「な…!し、しません!///失礼します!!」ガタン!

ザングース母「…いい子を見つけたわね。我が子は…」
 ▼ 60 たさんや 14/08/24 21:28:38 ID:2upFd/xQ [17/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
ザングース「…チィ、いつまで話してんだ。もう夕方だぞ」

俺の今日の1日、自分の家の玄関で待機。ハブネークが戻らない限り、動けない。

ザングース「おせー。まじおせー。長々となに話してんだー」

ハブネーク「お待たせ!話終わったよ!」

ザングース「わあ!…なんだ、やっと終わったのかよ。一体なに話してなんだ?」

ハブネーク「えっと…色々よ!色々!もうこんな時間だし、帰るね!」

ザングース「なんだってんだ…。待てよ、一人じゃ危ないから送ってくよ」

ハブネーク「かっこい〜」

ザングース「うるせえ…」
 ▼ 61 たさんや 14/08/24 21:30:11 ID:2upFd/xQ [18/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
空が赤く染まる中、俺たちは二人並んで歩いていた。会話はなかったがそれでも寂しい感じはなかった。

ハブネーク「…あ、もう家につくからここまででいいよ」

最初に口を開いたのは、ハブネークだった。

ザングース「そうか。じゃあここまでだな。ちゃんと話はできたんだよな?」

ハブネーク「うん…」

ザングース「なら良かった…」

ハブネーク「・・・」
ザングース「・・・」

再び、静寂が二人を包む。
帰り道は気付かなかったけれど、ハブネークの顔が少し赤い。…なんだよ、そんな顔で黙んなよ。緊張するだろうが。

ハブネーク「…ね、ねえ」

ザングース「な、なんだよ」

ハブネーク「明日も…会えるんだよね?」

ザングース「ああ、会えるよ」

ハブネーク「そっか…ふふふっ」

なんだよこいつは…何を考えてる?
 ▼ 62 たさんや 14/08/24 21:31:04 ID:2upFd/xQ [19/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
俺があれこれ模索している間に、ハブネークは行動にでた。

ハブネーク「いつまでも鈍感じゃ…だめだよ…」

ザングース「ん?なんか言ったか」

チュッ!

ザングース「…は?」

突然だった。俺の唇とハブネークの唇が、触れ合った。
キス、というものをされたのだ。

ハブネーク「今度からは…そっちからしてよね///」

ザングース「え…あ、ええ…?」

ハブネーク「じゃあ、また明日!!」ダッダッダ…

ザングース「あ、ああ…あ…」

ハブネークはいつものセリフを残し、俺に背を向けて走っていった。

俺はしばらく、そこに立ち尽くした。
 ▼ 63 たさんや 14/08/24 21:31:53 ID:2upFd/xQ [20/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
https://www.youtube.com/watch?v=SgkHkrhwRe8&feature=youtube_gdata_player

↑ED曲。
割りといい曲ですので是非。

あと1レスだけ続きます。
 ▼ 64 たさんや 14/08/24 21:33:19 ID:2upFd/xQ [21/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
ザングース「はあ!?普通はきのこの山だろ!?」

ハブネーク「いーや!たけのこの里よ!信じらんない!」

あれから数日。俺とハブネークは毎日顔を合わせ、デートたるものを満喫していた。
満喫と言ってもまあ…喧嘩してるわけだが。どうも、ザングースとハブネークとじゃものの価値観が合わないらしい。困ったものだ。
 ▼ 65 たさんや 14/08/24 21:33:42 ID:2upFd/xQ [22/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
ザングース「きのこの山が絶対だ!これは譲れん!」

ハブネーク「でもさっきからきのこの山しか食べてないじゃない!どうせたけのこの里を食べたことないんでしょ!?」

ザングース「う…そ、それならお前だってきのこの山食べてないじゃん!食べてから文句いいやがれ!」

ハブネーク「じゃ、じゃあ…」

でも

ザングース「じゃあ?」

ハブネーク「…あ、あーんしてくれたら食べてあげる///」

ザングース「はあ!?」

ハブネーク「い、いいからほら!あーん…」

ザングース「あ、ああ…あーん…」

ハブネーク「パクっ…モグモグ…ふふっ、初めて食べさせてくれた!ふふふっ!」

ザングース「も、もう知るか…///」

それでも…俺はハブネークと一緒にいたいんだ。

いつまでもずっと…。

〜完〜
 ▼ 66 リキザン 14/08/24 21:36:02 ID:avupJLcc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
乙でした!面白かった
 ▼ 67 たさんや 14/08/24 21:37:14 ID:2upFd/xQ [23/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
転載終了です。

感想お待ちしてます。あとSS板のほうにも…。もう1日2,3回書き込みあるかどうかってくらい過疎ってるんです〜。

ほんといい作品いっぱいあるので、是非是非!
 ▼ 68 メノデス@ていきけん 14/08/24 21:39:57 ID:FufSwNh6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ED最高!面白いね
 ▼ 69 たさんや 14/08/24 21:40:30 ID:2upFd/xQ [24/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
あっとそうだ。

このSSアフターストーリーたるものがありまして。要望があればそちらも転載します。

ただ、エロ中心なのでご了承ください。カップルのエロということで…お察しを。
 ▼ 70 たさんや 14/08/24 21:41:33 ID:2upFd/xQ [25/25] NGネーム登録 NGID登録 報告
>>66>>68
ありがとうございます!

俺あの曲大好きなんで嬉しいです!
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