ロズレイド「結婚してください」アマージョ「嫌です」：ポケモンBBS（掲示板）

<side　ロズレイド>

　俺の名前はロズレイド。
　草むらを歩けば数多のメスが振り返る麗しの貴公子……。
　出会いの数だけ恋を生み出したと言えば俺がどれほど罪作りか人間でも理解できるだろう。
　だが、嗚呼……。神はそんな俺に嫉妬したらしい。
　まさかこんな罰を与えようとは！
「そう……そんなことが」
「はい……くすん。お姉様、私はどうしたら……」
　気の向くままに森林をさすらっていた俺は、不意に鈴の鳴るような美しい声を聴き、草むらの陰に座り込み中を覗き、そして……一輪の花を見た。
　けして手の届くことのない高嶺に根付き、しかしその香りは地にあるすべてを魅了する……美しき花。
　今までどのメスを口説いても、長続きすることが無かった感情が湧き上がる。胸がときめく。
「俺は……今はじめて恋に落ちたのか」
　すとん、と、自分の感情に理解が及んだその時、草むらの向こうの彼女……アマージョと目が合った。
　ゆっくりとこちらに歩いてくる。マズイ、逃げなくては。
　いや、ここは彼女の姿を間近から鑑賞しよう。無礼を詫びるのはそれからでも遅くはない。
　そう決めて、思考から伏せていた顔を前に戻した瞬間だった。
　ゴスッ、と。
　眉間に何か硬いものが突き刺さり、俺の意識はそこで途絶えた。

▼ 43 槇島おあしす◆wIXYbcRzcM 16/12/17 22:35:21 ID:fJJxtRiE [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

"書くよー"

▼ 44 槇島おあしす◆wIXYbcRzcM 16/12/17 22:35:52 ID:fJJxtRiE [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

“テスト”

▼ 45 槇島おあしす◆wIXYbcRzcM 16/12/17 22:36:51 ID:fJJxtRiE [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

<side　アマージョ>
　私は今、私達を覗き見していた曲者の前にいる。
　何ということはない。草陰の向こうから目が合ったというのにもかかわらず、こいつは逃げようとしなかった。だから、お仕置きも兼ねて軽く“ふみつけ”てやろうとしたのだ。
　だが。
「あ、アマージョ様？　いかがなさい……ってふわぁ！？」
「どうかしたのかしら？　アママイコ」
　先程まで私の膝を涙で濡らしていたアママイコが、こちらに寄ってきて驚いたような声を上げる。
「ど、どうしてロズレイド様が、こ、こ、ここに！？」
「そんなこと、こいつが覗きを働いていたからに決まっているじゃない」
　アママイコが泣きじゃくっていた原因。それはこのロズレイドにフラれたこと。
　そんなことで？　と思うかもしれないわね。でも我々にとってはとても大事なこと。
　というのも、私達アマカジとその進化系にはメスしか存在せず、種族間同士での生殖ができない。なので、番となる異種族のパートナーを見つけなければいけない。狙いのパートナーが被った時の争いは苛烈で、時には片方が死ぬ事もある。中には敢えてトレーナーに捕まり、遠い地方に行こうとしたり、単身で旅をしてパートナーを見つけてくる猛者もいる。
　このアママイコもそこまではしなかったものの、少なくとも昨日まではパートナーを見つけた、いわゆる勝ち組の一匹だった。
　だが、アママイコが彼に私を紹介したいと告げると、彼はこう言ったそうだ。
『すまない。俺は何かに縛られるのが嫌なんだ……』
　その発言にショックを受けたアママイコは私の所に帰ってきて号泣……そして今に至る。
　メスの敵、許すまじ。
　そんな思いも相まって強めに繰り出してしまった“ふみつけ”は、どうやらひるませるだけでは足らず気絶にまで追い込んでしまったようだった。
　少しだけスッキリしたわね。
「アママイコ、つる草持ってきなさい」
「……うぇ、ウェェ！？　縛るのですか！？　彼を！？」
「もちろんよ。メスの敵は私の敵。無限に零された乙女の涙は私が雪ぐわ」
「あー、うーん。まぁ……アマージョ様がそれでいいなら……わかりました。少々お待ちを」
「？　ええ、頼んだわ」
　アママイコの言葉に多少のひっかかりを覚えたものの、気のせいとして私はまた視線を件のロズレイドに戻す。
　たしかにハンサム顔。だがそれだけだ。
　このオスの歪んだ根性、叩き直してあげましょう。

▼ 46 ヤドラン＠カードキー 16/12/17 22:37:58 ID:gZwIZHiY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

これは薔薇trick