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SS

【ホワイトデーSS】 ノーギフト・ハイリターン

 ▼ 1 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/10 19:42:19 ID:yFPKDly2 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ここは、自然豊かなアローラ地方。

そんなアローラにも、もうすぐあの日がやってくるのだ。

男の子が答えを出す日が。女の子の努力が報われる日が。



サトシ「……ねぇ、博士」

ククイ「うん?」

サトシ「そろそろだよね、ホワイトデーって」

ククイ「あぁそうだが……何だ?マオ達へのお返しでも考えてるのか?」

サトシ「うん。でもさ、ホワイトデーって何を返せばいいの?」

ククイ「そりゃあ、バレンタインの日に女の子から貰ったチョコのお返しとして……」

ククイ「……お返しとして……具体的に何を返せばいいんだろうな?俺もそこらへんはちゃんと考えたことなかったや」

サトシ「むむ……一体どんなものがいいのか……」

ロトム「……」ソワソワ

サトシ「しゃあねぇ!ちょっと調べてみよう」

ロトム「ご指名ありがとうロト!キーワード『ホワイトデー』で検索検索ロト!」

サトシ「呼んでねぇよ」
 ▼ 11 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/10 19:55:19 ID:yFPKDly2 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
トゲデマル「……!」

マーマネ「ほっへぇ〜、言うねぇこの人」


アナウンサー『なるほど、イチャイチャしているだけでは恋は実を結ばないと』

男『えぇ。世のチャラチャラしたバカップルどもに聞かせてやりたいっすよ、ゲッヘッヘ』

ガタッ

アナウンサー『あっ、お帰りですか?』

男『えぇ、今夜は彼女からOKが出てるので。あぁ興奮してきた……』

アナウンサー(生中継ですよー……っと)

アナウンサー『……そ、それでは改めて、今オススメのアイスサンドパンケーキを……』


マーマネ「トゲデマル、どうしたの?そんな顔して」

トゲデマル「……まりゅ」ウルウル

マーマネ「……!?ど、どうしたの!?ねぇ!」

トゲデマル「まりゅ……」

マーマネ「もう寝るの?まだ7時半だよ?」

マーマネ「トゲデマル……ひょっとして……」
 ▼ 12 タング@フェアリーZ 17/03/10 20:37:06 ID:Fy9k5UCI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 13 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/11 15:21:16 ID:JHywLUBA [1/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
-------翌日 ポケモンスクール-------


マーマネ「……」

マオ「マーマネ、アローラ!……って朝っぱらから何ちょっと黄昏れてんの?」

マーマネ「……」

マオ「あれ?トゲデマルは?」

マーマネ「お隣さんに預けてきた。今日は学校に行きたくないんだって」

マオ「……ふむ。あの子が行きたがらないなんてよっぽどだね。ひょっとして大きな喧嘩でもしたの?」

マーマネ「いや、違うんだ。違うけどいつになく落ち込んでて……」

マオ「心当たりは?」

マーマネ「あぁ、実は昨日のテレビ番組で……」

-------------------------------------------------------------

マオ「成程ね。経緯は大体わかったよ」

マオ(……そうなった理由も、ね)

スイレン「あれ?マオとマーマネだなんて珍しい組み合わせ。何の話?」

マオ「おっスイレン、アローラ。実はさ……」
 ▼ 14 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/11 15:22:10 ID:JHywLUBA [2/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
スイレン「……なるほど」

マーマネ「トゲデマル、どうしたら元気になってくれるかな……」

スイレン「機嫌を直す方法は後々考えるとして、マーマネはどうしてトゲデマルが落ち込んだと思ってる?」

マーマネ「えっ? っと……」

----------------------------------------------------------

男『やっぱりプレゼントと一緒に気持ちも伝えないとってのはありますかね』

男『僕は彼女と付き合って1年程ですし、まだまだお互い愛に満たされてないわけですよ』

男『その上気持ちを改めて形でわかりやすく伝えない限りはそれ以上の発展もしないだろうし……』

男『そういう意味でプレゼントって大事だと思うんすよ。日頃から仲良くしてるだけでは分からない愛の形ってありますし』

----------------------------------------------------------

マーマネ「仲良くしてるだけでは分からない愛の形……」

スイレン「はっ?」

マーマネ「……トゲデマルは、ピカチュウからの今までと違う形の愛を受けられないことに泣いてたのかな……?」

マオ(あちゃー、違うなぁ)

スイレン「……マーマネ」

マーマネ「うん?」
 ▼ 15 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/11 15:23:31 ID:JHywLUBA [3/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
スイレン「一発殴らせて」


カキ/リーリエ「「!!?」」

マーマネ「……?」ヒリヒリ

マオ「ちょっ、ちょっ、ちょっ……」

スイレン「ポケモンとはいえ、アンタよくそれで女の子と一緒に居られるね」

スイレン「もう言うよ?答え言っちゃうよ?マオももう察しはついてるよね?」

マオ「うん、まぁ分かってないこともないけどさ、一旦落ち着……」

スイレン「ホラもう分からないのはアンタだけ。よりにもよってトゲデマルと一番一緒にいるアンタだけ。悲しいなぁ……」

マオ「いやさスイレン、あのね……」

スイレン「ほらマオ、一緒に教えてあげよう、せーの……」

マーマネ「いい!自分で考えるから!」

スイレン「考える?アンタのパートナーならその気持ちくらい考えるんじゃなくてその場で察しなさいこの白豚!!」

マオ「ストップ!ストーーーーーップ!!」


カキ「何だ?揉め事か?」

リーリエ「みたいですね。でもスイレンの気持ち……私にも何となくわかるかも」
 ▼ 16 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/11 15:24:37 ID:JHywLUBA [4/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ククイ「ほらほら、みんな席につけ。何やら暗い雰囲気のようだがここで『フラッシュ』だ。授業始めるぞ」


マーマネ「……」

スイレン「……」

マオ(教えてあげたいけど……今教えたらマーマネにもスイレンにも悪い気がする。こんな気まずい雰囲気そうないよ……)


シロン「……」

バクガメス「……」

リーリエ「シロン達も元気ありませんね」

カキ「トゲデマルの存在がいかに大きいのかよく分かるな……そういえばサトシはまだなのか?」

リーリエ「そう言えば。いつもは博士と来るハズなのに……」


ククイ「えー、サトシの事なんだが……今日は休みだ」

マオ「えっ!?風邪でも引いたのかな?」

カキ「あのサトシでも病気になるモンなのか……」


ククイ「休んだ理由は……ピカチュウの病気だ」

「「「「「!!?」」」」」
 ▼ 17 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/11 15:25:55 ID:JHywLUBA [5/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アマカジ「マジィ……?」

マオ「それで、サトシはピカチュウの看病を?」

ククイ「いや。今頃ピカチュウを連れてポケモンセンターへ向かっていると思うんだが……」

カキ「早く良くなるといいな……」

マオ「きっと大丈夫だよ!だってサトシのポケモンだもん♪」

リーリエ「そ、それは根拠としてどうなんですか……」

カキ「でもなんか妙に納得できるな」

ククイ「はは、じゃあ授業を始めようか。今日は『つばめがえし』などの必ず当たる技の仕組みについて勉強するぞ」

-----------------------------------------------------------

キーン コーン カーン コーン……


ククイ「ふぅ……1時間目終わり、っと」

ナリヤ「ククイ博士、携帯に着信が来ていましたぞ」

ククイ「あぁ、どれどれ……これは……知らない番号ですね」

ナリヤ「な、何だっテールナー!?まさかそれは迷惑メールデスカーン!?」

ククイ「落ち着いてください。……もしもし、ククイですが」
 ▼ 18 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/11 15:27:02 ID:JHywLUBA [6/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
男性『あっ、ククイ博士!』

ククイ「おや、近所の××さんでしたか。どうしました?」

男性『大変なことが起きた。いいか?よく聞いてくれ』

ククイ「……?」

男性『半時間前、アンタんとこの家から一匹のピカチュウと10歳くらいの子供が出て行くのを見たんだ!』

ククイ「子供?あ、あぁ彼はですね……」

男性『しかもピカチュウの方はどうも様子が変だった』

ククイ「変……?と申しますと?」

男性『ピカチュウが鬼みたいに暴れ狂いながらあちこちに電撃を放って……辺りはもうパニックなんだ!!』

ククイ「!?」

男性『子供の方はピカチュウを追いかけてった。アンタの家もえらく荒らされてたもんで慌てて電話したんだが……』

ククイ「ピカチュウと子供はどこに?」

男性『わからねぇ。でも町の方に……』


ナリヤ「博士……」


ククイ「まずいことになった。ピカチュウとサトシは勿論、町の人達にも何かあったら……いや、もう遅いかも知れない……」
 ▼ 19 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/11 15:27:58 ID:JHywLUBA [7/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカチュウ「ヂ ャ ア ア ア ア ア ア ! ! !」バチバチ


ズ ド ド ド ド ド ド ド … … ! !


サトシ「待ってくれピカチュウ!これ以上人のいる所に行っちゃダメだ!」

ロトム「このままじゃ怪我人が出るロト!何とかして止めないと……!」

サトシ「なこと言ったって……追いかけてる最中にモクローもイワンコもやられちまったし……」

ロトム「ピカチュウーーー!」

サトシ「!?……ロトム!下手に近づいたら……」

ガシッ

ロトム「捕まえたロト!」

ピカチュウ「ヂ ュ ア ア ア ア ! !」

ロトム「なっ!?体内の電圧、平常時の500%、700%、1000……ピピピ」

ロトム「うわらば」ボンッ

サトシ「ロトムーーーッ!!」


ピカチュウ「ヂ ャ ア ア ア ア ア ア ア ! ! !」バチバチバチバチ
 ▼ 20 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/11 15:29:34 ID:JHywLUBA [8/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
-------半時間前-------


ピカチュウ「ヂ ャ ア ア ア ア ア ! ! !」

サトシ「おい!どうしたんだったら!」

ロトム「明らかに単なる風邪ではないロト!まさか狂犬病……」

サトシ「いや、ひょっとしたら……『帯電症状』かもしれないな」

ロトム「『帯電症状』?」

サトシ「熱といいこの興奮状態といい……あの時の状況とまるで同じだ。でも……」


ピカチュウ「ヂュアアアア……!!」バチバチ

ロトム「病気に心当たりがない?」

サトシ「オダマキ博士って人が言ってた。『帯電症状』は強い磁力が原因で起こるって。でも磁力を浴びた覚えなんか……」

ロトム「……」

ピカチュウ「ピ……ピカ……」

サトシ「あぁ!無理に動くな!……OK。オレが今からポケモンセンターに……」


ピカチュウ「ヂ ャ ア ア ア ア ア ア ア ア ! ! !」
 ▼ 21 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/11 15:30:08 ID:JHywLUBA [9/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告








ズ ド ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ … … … … ン ! ! ! !









 ▼ 22 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/11 15:32:01 ID:JHywLUBA [10/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
サトシ「……何だ!?今何が起きた!?」

ロトム「! 研究所がボロボロロト……」

ピカチュウ「ヂギャアアアア……!!」ダッ

サトシ「あっ待て!ピカチュウ!」

ロトム「追いかけるロト!あの状態で町に出たら大惨事ロト!」

サトシ「行くぞ!モクロー、イワンコ!」


ロトム「サトシ、さっき言ってた『帯電症状』、放っておくとピカチュウはどうなるロト?」

サトシ「……いずれは体の中に溜まった膨大な電気が一気に放出されて……爆発する」

ロトム「ばっ……!!?」

サトシ「昨日まで元気だったのに……何でこうなっちまったんだよ……!?」

--------------------------------------------------

-------現在-------


サトシ「くそっ、ロトム……ロトム!」カチカチ

ロトム「A problem has been detected...」

サトシ「くそっ……何てこった……ピカチュウ……」
 ▼ 23 ガプテラ@デボンのにもつ 17/03/11 15:37:59 ID:au6jLq5Q NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 24 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/11 23:41:46 ID:JHywLUBA [11/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
男A「みんな逃げろーー!ヤバいピカチュウがくるぞーー!」

男B「金属は捨てろー!消し炭になるぞー!」

子供A「おかーさん、あのピカチュウ変だよ?」

女A「近づいちゃいけません!きっと発情期よ」

男C「明らかに病気だ!医者を呼べ医者!!」

女B「なこと言ってもどんどん離れてくよ!?あぁ、商店街の方に入ってっちゃう!」


ピカチュウ「ヂュウウウ……ヂャアアアア……!!」バチバチ

サトシ「もう頼れるのは自分しかいない!……大丈夫だサトシ。今まで何度も救ってきたじゃないか」

サトシ「待てーーーっ!ピカチュウーーーー!!」

ピカチュウ「ギィィ……ビ……ガァァァァ!!」バチバチ

サトシ「くそっ、速ぇ……」

---------------------------------------------------------------

-------その頃、とある一軒家で-------


お姉さん「みらーいのーわたーしーにーはー♪どんーないーろーがーにーあーうー?♪」

お姉さん「……フフ、いいお天気。こんな日はお出かけしたいなぁ、なんて」
 ▼ 25 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/11 23:42:40 ID:JHywLUBA [12/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
お姉さん「ねぇ、買い物に行かない?いい気晴らしになると思うけど」

トゲデマル「……」

お姉さん「ほら、アイス買いに行こうよ。トゲデマルちゃん好きだったよね?」

トゲデマル「まりゅりゅ……」

お姉さん「……参ったなぁ」

お姉さん「元気出しなよ。マー君は今日一人で学校に行ったんだよ?今頃きっと寂しいと思うよ?」

お姉さん「マー君から話も聞いたし、お姉さんもトゲデマルちゃんが落ち込む気持ちも十分わかってるつもり」

お姉さん「……わかってるつもりだけど、トゲデマルちゃんが笑ってくれないとマー君も悲しむと思うんだ」

トゲデマル「まりゅりゅ……」

---------------------------------------------------

-------1時間後-------


お姉さん「……なんか外が騒がしいね。何かあったのかな?トゲデマルちゃん、窓開けるね」

お姉さん「……!? 何あれ……」

トゲデマル「!!」


ピカチュウ「ヂ ャ ア ア ア ア ア ア ! ! !」
 ▼ 26 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/12 19:42:19 ID:toTwu8Qk [1/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
お姉さん「ピカチュウだ!……でも何か様子が変だね。町の人達が騒いでる原因は間違いなくアレ……」

トゲデマル「まりゅーー!」ダッ

お姉さん「あっ、トゲデマルちゃん!どこに行くの!?」

---------------------------------------------------

ピカチュウ「ヂ ャ ア ア ア ア ア ア ! ! !」


トゲデマル「まりゅりゅーーー!!」


男D「あっトゲデマルだ!」

女C「△△ちゃん家から出てきたよ」

男D「言葉はわからんが……あのピカチュウと何か話してるみたいだな」


ピカチュウ「ヂ……ァ……」バチバチ

トゲデマル『ピカさまピカさま!』マリュリュ!

ピカチュウ『……トゲ……デマル……?』ピ…カ…?

トゲデマル『ねぇどうしたの!?何だかいつものピカさまじゃないよ!?』マリュマリュリュ!!


ピカチュウ「ヴ……ヴ……」
 ▼ 27 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/12 19:43:54 ID:toTwu8Qk [2/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカチュウ「ヴ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ! ! !」バチバチバチ


トゲデマル(明らかにおかしい!)


ピカチュウ「ヂ ャ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ! ! !」


ズ ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド … … … …


男E「ぎゃああああっ!!」バチバチ

女D「はあ゛あ゛あ゛んっ!!」バチバチ


トゲデマル「……!」

男D「あぁ!とうとう人に攻撃し始めたぞ!もう我慢ならねぇ。こうなったら駆除して……」

女C「待って!あのピカチュウは自分の意思で攻撃してるワケじゃないんだよ!今だってスゴく苦しそう……」

男D「でもこのまま野放しにしておいたら……」


トゲデマル(何だか怖い……怖いけどやるしかない!!)


トゲデマル「まりゅりゅりゅーーーー!!」
 ▼ 28 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/12 19:44:37 ID:toTwu8Qk [3/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカチュウ「!」

ズダダダダダダダダ……!!


トゲデマル「まりゅ……」バチバチ

女C「あれ?電気が弱まったの……?」

男D「いや、あのトゲデマルがピカチュウの電撃を全部吸収してるんだ!」

女C「そうか!『ひらいしん』ね。でもあの量、トゲデマルちゃんは持ち堪えられるの?」

男D「わからない……けど今はただ見守ることしかできない……」


お姉さん「はぁ……はぁ……トゲデマルちゃん?どこにいるの?」

お姉さん「!!」


ピカチュウ「ヂ ュ ウ ウ ウ ウ … …」バババババババ

トゲデマル「ま……りゅ……りゅ……」ガクガク


お姉さん「トゲデマルちゃん!」

男D「おい何やってんだアンタ!近づいちゃダメだ!」

お姉さん「っ!」
 ▼ 29 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/12 19:45:20 ID:toTwu8Qk [4/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
トゲデマル「ぎ……ぎ……」

お姉さん「通して!このままじゃトゲデマルちゃんが……」

男D「アンタが行って何になるんだよ!可哀想だが今はこの子を信じるしか……」

お姉さん「でももう倒れそうだよ!助けてあげないと手遅れになる!」

男D「今ピカチュウもトゲデマルも必死なんだ!アンタが横入りしたらもっと面倒なことになるだけだ!」

お姉さん「今は私がトゲデマルちゃんの親代わりなの!」

男D「……わかったよ。そこまで言うならとっとと助けに行って黒焦げにでもなりやがれ!」ドンッ


お姉さん「やっ……」


女C「あ、危ない!このままじゃ電撃を……」

男D「……」


ガバッ!

……ドサッ


お姉さん「……?わ、私……どうなったの?助かったの?」

お姉さん「……ねぇ、君は誰?」
 ▼ 30 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/12 19:45:57 ID:toTwu8Qk [5/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告






サトシ「マサラタウンのサトシといいます」



サトシ「          このピカチュウの……相棒です          」






 ▼ 31 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/12 22:13:30 ID:toTwu8Qk [6/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
お姉さん「えっ?」

サトシ「ごめんなさい。ピカチュウの事、謝るのは後でいいですか?」

お姉さん「えっ……あの……」

サトシ「……」ギロッ

男D「!?」

サトシ「……」プイッ

男D「な、何なんだあのガキ……」

女C「ねぇあの子、トゲデマルの方に歩いてくよ?」

お姉さん「! やめて!危険すぎるよ!」

サトシ「大丈夫です!」ダッ

お姉さん「ちょっときみ!!」


バチバチバチバチバチバチバチ…………!!

サトシ「ぐっ……!」

トゲデマル「ま……ま……りゅ……?」

サトシ「へへ……よく頑張ったなトゲデマル。離れてろ、選手交代だ」
 ▼ 32 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/12 22:14:34 ID:toTwu8Qk [7/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカチュウ「ピ……ヂャアア……!?」バチバチバチ

サトシ「よーしその調子だピカチュウ。全部出し切ってしまえ!」


男D「電撃を人間が耐えてる、だと……!?無茶苦茶だ!本当に何なんだあのガキ!」

お姉さん「ピカチュウ、男の子……はっ!ひょっとしてあの子が……いつかマー君が言ってたスゴいお友達?」


サトシ「ぐぐっ……!!」

トゲデマル「ま、まりゅりゅ!」

サトシ「トゲ……デマル……お前、まだやれるのか?」

トゲデマル「まりゅ!」

サトシ(ピカチュウはまだ放電してる。あのままため込むことなく使い切らせてしまえば爆発することはないか)

サトシ「よっしゃ、そんじゃあ我慢大会でもするか!」


ピカチュウ「ヂ ャ ア ア ア ア … … ! !」

サトシ「いいぞピカチュウ!どんどん出せ!お前が満足するまでここを動かないからな!」

ピカチュウ「ヂ ャ ア ア ア ア … … ! !」

サトシ「……さすがはオレの相棒。そんじょそこらのヤツとは違う、ここまでずっと放電し続けるなんてすげぇ体力だ……!」
 ▼ 33 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/12 22:16:02 ID:toTwu8Qk [8/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
男D「アイツ、電撃浴びながら何か喋ってるぞ?」

女C「案外余裕なのかも……?」


サトシ「……けどオレだって負けてないぞ。今まで何度お前の電撃を食らってきたと思ってんだ?」

サトシ「お前は素直な子だ。だからこそ何かにつけて敵に回ることが多くあったよな……」

サトシ「スリープやカラマネロに操られたり……プラズマ団にも利用されたり……」

サトシ「一番悲しかったのはお前が記憶喪失になってロケット団の仲間になりかけた時かな。ありゃ泣きかけたぞ……?」


サトシ「でも大丈夫!またこうしてオレがお前の的になってやる。だから安心してお前の全てをオレにぶつけろ!」


サトシ「お前は、ポケモンマスターのポケモンだ。オレのポケモン、75匹の中の大切な1匹だ」


ピカチュウ「ビ……ガ……」バチバチバチ

サトシ「そうだ……それでいいんだ……!」

トゲデマル「まりゅりゅ……!」

お姉さん「もういいよ!それ以上受け続けたら死んじゃうよ!」

サトシ「何、死にはしませんよ。なぁ?ピカチュウ……」

ピカチュウ「ガアアアアアアアア!!」
 ▼ 34 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/12 22:16:56 ID:toTwu8Qk [9/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
サトシ「ポケモンの攻撃に耐えられないで、何がポケモンマスターだ……」

女C「いや、その理屈はおかしい」

サトシ「どうした?1000%だかの電撃はこんなもんか?ロトムの計算ミスかもしれないな」

ピカチュウ「ヂュウウウウウ……」

サトシ「こんなもんじゃなかったろ!?お前の電撃は!」

サトシ「今のお前がヒロシのレオンと戦っても2秒で敗けるぞ!ハヅキさんのポケモンを1匹も倒せやしないぞ!」

サトシ「テツヤさんのポケモンにもキズ一つつけれやしない!タクトさんと戦った時のお前はこんなもんじゃなかったろ!?」


ピカチュウ「ヂ ャ ア ア ア ア ア ア ア ! ! !」


サトシ「ぐっ……!」

男D「やべぇ!アイツもう本当に死ぬぞ!」

サトシ「よーしそれでいい……コテツと戦った時の感覚を取り戻してきたようだな」

サトシ「遠慮すんなよ。アランのポケモンには手加減しなかったろ?」


ピカチュウ「ヂ ャ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ! ! !」


サトシ「……へへ、当然だ。そうこなくっちゃ。ポケモンマスターになるために超えるべき人はまだまだいるんだからな」
 ▼ 35 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/12 22:17:47 ID:toTwu8Qk [10/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
サトシ「オレに構わず思いっきりやれ!ピカチュウーーーーーーーーー!!」


ピカチュウ「ヂャアアアアアアアアアア!!!!」


トゲデマル「ま、まりゅ……」

サトシ「よく頑張ったなトゲデマル。ゆっくり休んでてくれ」

トゲデマル「まりゅ?」


サトシ「          後は、オレがやる          」

-------------------------------------------------------------------

男D「まったく、無茶なガキだったぜ。ホントに死んでねぇんだろうな?」

女C「ピカチュウもトゲデマルもみんな必死だったよね。何か息が詰まっちゃった」

男D「トゲデマルの女は?」

女C「さっきククイ博士に電話してたよ」

女C「ピカチュウとトゲデマルとあの子を連れて、ポケモンセンターで博士と合流するって」

男D「ふーん……」

女C「……変わった子、だったよね」
 ▼ 36 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/14 00:02:52 ID:BuI0QoVI [1/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
-------ポケモンセンター-------


ククイ「……というわけだ。力尽きたお前をここに運んでくれたのはマーマネんちのお隣さんだよ」

サトシ「そうでしたか……ありがとうございます。あと……ごめんなさい」

お姉さん「お礼を言いたいのは私の方よ。サトシ君が無茶してくれなきゃ今頃大変なことになってた。ありがとうね」

サトシ「えへへ……あっ、そうだ博士!ピカチュウとトゲデマルは!?」

ククイ「治療を受けてるよ。ピカチュウはほぼ回復。トゲデマルもすぐによくなるそうだ」

ククイ「って言うか、ポケモンよりも自分の体を心配しろよ。お前が一番重症なんだからな?」


サトシ「えっ、そうなの?」

ククイ「お前なぁ……」

サトシ「ねぇ博士、結局ピカチュウが暴れた原因は何だったの?やっぱり『帯電症状』ってやつ?」

ククイ「おっ、お前そんなのよく知ってるな。……今回のピカチュウの病気は、『二極過力症状』というヤツだ」

サトシ「にきょくかりょくしょうじょう?」

ククイ「ポケモンによって症状は様々だが、その原因はズバリ、サトシとピカチュウが繰り出す『Z技』にある!」

サトシ「えぇ!?どういうことだよ!?」

ククイ「サトシ、まずは『Z技』が普通の技とどう違うのか教えてやる」
 ▼ 37 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/14 00:11:49 ID:BuI0QoVI [2/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ククイ「『Z技』はトレーナーがポケモンが一心同体となって繰り出す技。それに必要なのは互いの絆、それと……」

ククイ「普通の技とは『別の』エネルギーだ」

サトシ「?」

ククイ「つまり、ポケモンが『Z技』をくり出す時、普通の技とは違うエネルギーを消費しているということだ」

サトシ「??」

ククイ「もっとわかりやすく言うと、『スパーキングギガボルト』で放たれる電気は『10まんボルト』のそれとは違うってことさ!」

サトシ「わかったようなわからないような……でもそれが病気とどう関係あるんだよ?」

ククイ「サトシ、お前のピカチュウは今までの旅で、限界を超えた戦いをしたことがあるか?」

ククイ「……わかりやすく言おう。大きな威力をもった、『Z技』ではない技をピカチュウが使ったことがあるか?」

サトシ「えーっと……」

--------------------------------------------------------

サトシ「ピカチュウ、『でんこうせっか』!!」


ピカチュウ「ピカピカピカピカピカピカ……!!」

サトシ「!?」


ズ ド オ オ オ オ オ オ オ … … … … ン ! !
 ▼ 38 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/14 00:13:13 ID:BuI0QoVI [3/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハルカ「す、すごいパワーかも……」

マサト「今のは『でんこうせっか』じゃなかったよ……?」

タケシ「あぁ。あれは『ボルテッカー』だ」

サトシ「『ボルテッカー』?……やったぞピカチュウ!新しい技が使えるようになったんだな!?」

ピカチュウ「ピッピカチュウ!」

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サトシ「……ある!『ボルテッカー』だ!!」

ククイ「やっぱりな……あれは『Z技』に匹敵する威力をもった大技だ」

サトシ「その、二極なんとか症状ってそれが原因なの?」

ククイ「……すべてのポケモンには技を出すためのエネルギー機関が2つある」

ククイ「普通の技を出すためのものと、『Z技』を出すためのものだ」

ククイ「ピカチュウの場合、『ボルテッカー』の習得・多用によって前者の機関が大きく発達して」

ククイ「それに従って後者の機関は時間をかけて徐々に退化していったんだ」

ククイ「そこでピカチュウが『Z技』を使い出し、退化していた機関のエネルギー消費が激しくなると」

サトシ「ピカチュウ自身が『Z技』のエネルギー消費に耐えられなくて、それでピカチュウが暴走したのか!」

ククイ「そう。サトシとの旅の中でピカチュウはいつの間にか、『Z技』に向かない体になってしまっていたんだな……」
 ▼ 39 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/14 00:16:35 ID:BuI0QoVI [4/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
サトシ「じゃあ……じゃあピカチュウはもう……」

ククイ「心配ないよ。ピカチュウにはもう抗体ができているハズだ。またこれまで通り『Z技』を使っても問題ないさ」

サトシ「そ、そうなの……?」

ククイ「何キョトンとしてんだ。もっと喜んでもいいんだぞ?お前達は自分達の大試練を乗り越えたんだからな」

サトシ「……へへ」

ククイ「まぁこれくらいは乗り越えて当然だわな。『Z技』もそれ以外の技も、両方使いこなさなけりゃ」

ククイ「ポケモンマスターなんて夢のまた夢だもんな」ニヤニヤ

サトシ「なっ!?何だよ博士!励ますのかからかうのかどっちかにしろよ!」

ククイ「いや、俺は本気でお前の夢を応援してるつもりだぞ?」

サトシ「えっ?」ドキッ


ククイ「サトシ……強くなれよ。お前ならきっと、誰もがその強さを認めてくれるトレーナーになれるさ」

ククイ「お前は幾度も負けを味わっただろうが、それで頂点に立つことに焦りを感じてはダメだ」

ククイ「お前だけは……」

サトシ「……博士?」

ククイ「いやいや何でもない。とにかくガンバレ!だがしばらくは安静にしてるんだな」
 ▼ 40 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/14 00:18:03 ID:BuI0QoVI [5/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
こうして、ピカチュウの病気から始まった今回の事件も幕を閉じた。

サトシとピカチュウの絆もまた一段と深まったことだろう。


そして……ついにこの日がやってきた。

男の子が答えを出す日が。女の子の努力が報われる日が。


-------数日後 ホワイトデー-------


リーリエ「わぁ!これは……」

カキ「ポリゴンドライヤーだ。シロンにでも使ってやるといい」

リーリエ「ありがとうございます!あぁ……バレンタインの手作りチョコ、頑張った甲斐がありました!」

カキ「フフ……」


サトシ「はい。オレからマオにはこれ」

マオ「おぉ!チョコマシュマロ!大好きだよこういうの!」

サトシ「博士が作ってくれたんだ。本当はイチからオレが作りたかったんだけど間に合わなくて」

サトシ「夕べ退院したばっかだからできなかったんだ!ホントにゴメン!」

マオ「う、うん。むしろもう来ちゃって大丈夫だったの……?」
 ▼ 41 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/14 00:18:40 ID:BuI0QoVI [6/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マーマネ「……す、スイレン、これ」

スイレン「わお、見事に去年といっしょ。ノルマ達成おめでとうございます」

マーマネ「ち、違うよ!これは去年スイレンがおいしいって言ってた味だよ!だから今年も……」

スイレン「白豚なりに考えてくれたの。ありがと」

マーマネ「まだ引っ張んのかいそれ!もう許してよ!」

スイレン「……許すわけない。マーマネはトゲデマルの気持ち、理解してあげられなかった」

マーマネ「……僕、あれから考えたんだ。トゲデマルがどうして落ち込んでたのか」

スイレン「だから考えたって……」

マーマネ「僕なりに……不器用な僕なりに考えたんだ!察してあげられなかったけど、必死になって考えたんだ!」

スイレン「……わかった。一応聞く」

マーマネ「トゲデマルはね……ピカチュウからプレゼントを貰えないか不安になってたわけじゃなかった」

マーマネ「……トゲデマルはバレンタインにピカチュウに何もあげてなかった」

マーマネ「仲良くしてるだけでは分からない愛の形……」

マーマネ「それを彼女自身がピカチュウにあげられなかったから後悔してたんだ!!」

マーマネ「ピカチュウに愛情を伝える機会を逃していたことに対して落ち込んでたんだ……」

スイレン「ふーん……」
 ▼ 42 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/14 00:19:57 ID:BuI0QoVI [7/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マーマネ「……正解?」

スイレン「私に聞かないで」

マーマネ「えっ?」

スイレン「トゲデマルにはあなたの考え、伝えてる?」

マーマネ「……うん」

スイレン「どうだった?」


マーマネ「……笑ってた。無邪気な顔で」ポロポロ


スイレン「そう。じゃあ正解だね」ニコッ

スイレン「これで晴れて私はあなたのお返しを受け取れる。去年と同じニガサダ、ありがとう」

マーマネ「ま、まぁねぇ……」


マオ(よかった……何とかなったみたい)

マオ「わかってもらえてよかったね♪」

トゲデマル「まりゅまりゅ♪」

ピカチュウ「ピカァ♪」
 ▼ 43 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/14 00:21:04 ID:BuI0QoVI [8/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
トゲデマル「…………」

ピカチュウ「ピカチャア♪」サッ

トゲデマル『それ、きのみ……あたしにくれるの?』マリュ?


トゲデマル『だ、ダメだよ!あたし、ピカさまに何もあげて……』マリュマリュ!

ピカチュウ『そんなことないよ』ピカチュ

-----------------------------------------------------

ピカチュウ「ヂ ュ ウ ウ ウ ウ … …」バババババババ

トゲデマル「ま……りゅ……りゅ……」ガクガク


サトシ「ぐぐっ……!!」

トゲデマル「ま、まりゅりゅ!」

サトシ「トゲ……デマル……お前、まだやれるのか?」

トゲデマル「まりゅ!」

-----------------------------------------------------

ピカチュウ『ありがとう、助けてくれて。これは僕からの気持ちだよ』ピカ♪

トゲデマル「まりゅりゅ……」ポロポロ
 ▼ 44 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/14 00:22:20 ID:BuI0QoVI [9/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
サトシ「はは、よかったじゃないかトゲデマル!」

マオ「お返しゲットだぜ!」

サトシ「あぁ!それオレが言おうと……」

マーマネ「トゲデマルよかったね。すごく嬉しそう……嬉しそう?……まずい! みんな!!離れて!!」



トゲデマル「まりゅりゅりゅりゅーーーーー!!!」ゴロゴロゴロゴロ



サトシ「どほっ!」

マオ「ぐえ!」

カキ「ごわっ!」

スイレン「どべぇ!」


トゲデマル「まりゅりゅーーーー!!」ゴロゴロゴロ

リーリエ「ひーっ!来ないでくださぁぁぁぁい!!」ズラカリーリエ


マーマネ「……ピカチュウ、罪な男だよキミは」

ピカチュウ「ピーカチュ///」テヘペロ
 ▼ 45 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/14 00:26:21 ID:BuI0QoVI [10/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ナリヤ「いやはや、サトシ君とピカチュウの件、大変でしたなぁ」

ククイ「そうでもありませんよ。子供は元気が一番です。ちょっとの無茶くらい何てことないですよ」

ナリヤ「あきらかにちょっとではなかったジャローダ……」

ククイ「ははは、でも僕も将来子供ができるとしたら、あんな風な元気な子供がほしいものです」


マオ「よっし!じゃあ昨日スイレンが考えてきてくれたゲーム、今度はサトシも混ぜてやろう!」


6人「「「「「「サトから始まる♪リズムに合わせて♪」」」」」」ドンチャン

サトシ「マオ4!」

マオ「マオ・マオ・マオ・マオ♪」


ナリヤ「楽しそうですなぁ。彼がスクールに来てからというもの、クラスの雰囲気も一段と明るくなった気がしますな」

ククイ「えぇ。彼はもうスクールの太陽のようなものです。いつの間にかこのクラスに無くてはならない存在になりました」

ナリヤ「何だか見てるだけで楽しくなってきたわい!どれ、ワシも混ぜてもらおうカイリキー!」ダッ

ククイ「あっ、校長!」


ククイ「……」

ククイ「さてと……もう届いてるだろうか」
 ▼ 46 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/14 00:27:15 ID:BuI0QoVI [11/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
プルルルルル……ガチャッ

研究員「はい。こちらカンタイシティ空間研究所です」

ククイ「もしもし、ククイですが……」

研究員「おぉ、ククイ博士でしたか!あのチョコマシュマロ、ちゃんと届きましたよ!」

ククイ「……知ってるのか」

研究員「あっ……何かすみません」

ククイ「……で、『彼女』はいるか?」

研究員「生憎ですが、今は外出中でして……」

ククイ「そうか。時間が経ったらまた掛けなおすよ」

研究員「メッセージがございましたら伝言でお伝えしますが」

ククイ「あるが……聞くのか?メッセージを」

研究員「え?」

ククイ「お 前 が 聞 く の か ?」

研究員「あっ……で、ですよね。スミマセン」

ガチャ

ククイ「……ったく。恋愛もしたことがないのか」
 ▼ 47 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/14 00:28:18 ID:BuI0QoVI [12/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
----------------------------------------------

彼女「ねぇククイくぅん♪この前のお返しね、アタシ、『いわのジュエル』の指輪が欲しいなぁ、なんて」

ククイ「はぁ?チョコと指輪とじゃ釣り合わねぇよ。欲張るのも大概にしたらどうだ?」

彼女「はぁ!?いい?プレゼントは気持ちよ気持ち!値段だけじゃ見れないのよプレゼントの価値ってのは!」

ククイ「わかった。精一杯の気持ちは伝える。伝えるからお返しは君が先月くれたチョコでいいか?」

彼女「死ねや」ボゴッ

----------------------------------------------

ククイ「あの頃はアホだったなぁ……お互いに」

ククイ「ホワイトデー、か……いい風習だな」

ナリヤ「博士、授業が始まりますぞ!」

ククイ「あっ、今行きます!」


今日はホワイトデー。あなたは彼女に想いを伝えたことがありますか?あなたは彼から想いを受け取ったことがありますか?

そうでない人も今年こそ、今一度、勇気をもって。

……そんなこんなで、サトシとその仲間達のスクールライフは、まだまだ続く。


To be continued…
 ▼ 48 ーゲン◆O4/zV1DaK6 17/03/14 00:28:50 ID:BuI0QoVI [13/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ホワイトデーのホワイトって一体何なんだろうね

というわけで初アニポケSSでした。ここまで読んでくれた方、ありがとうございました!
 ▼ 49 ◆wJTYtKMelk 17/03/14 01:38:19 ID:1R4spxF. NGネーム登録 NGID登録 報告
面白かった
おつ!
 ▼ 50 イタラン@あかいビードロ 17/03/14 06:40:16 ID:wJLj1bDA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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