【R-18】ポケモノガタリ


1 : ノマダム@ヤミラミナイト 17/05/06 22:56:46 ID:N5HSq6Dg 名前× NGID× 報告
気分の赴くままに、ポケモノ短編SSをオムニバス形式で書いていきます。
473 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/06 22:13:10 ID:AB3WwwXc [1/9] 名前× NGID× 報告
既に日は落ちていた。周囲に照明らしい照明も設置されておらず、俺の尻尾の先に灯る炎だけが、俺達のわずかな周囲を照らしている。
俺とマスターは、テントの傍らで、身を寄せ合っていた。
 
「星が、綺麗だね……」
 
マスターが呟く。
 
俺も、彼女と共に夜空を見上げる。幾つもの星々の輝きの中に、ぼんやりとした、光の帯が浮かび上がっていた。
ニンゲン達が『アマノガワ』と呼んでいるらしいそれは、さらに無数の星々の輝きが集まったもので、実は昼間に俺達を照らしている太陽すらも、その中の些細な一部に過ぎないのだという。
 
今日も、マスターと共に巡ってきた、ただただ圧倒されるばかりだった大自然の光景も、この宇宙の中では、取るに足らない塵の一つにしか過ぎない。
その事実に、どこか心細いような、切ないような、そんな気持ちが沸き上がる。
 
「この星の同じ時代に、生きる人と、出逢う事〜♪」
 
ふと、マスターは数年前のテレビ番組の主題歌を、小さな声で口ずさみ始めた。彼女はその曲が、大変気に入っていた様子だった。
 
「宇宙の時の中では〜、たった百年〜、奇跡の出逢い〜♪」
 
リザードン「…………」
 
「……なんてね。私の時間は、百年よりも、ずっとずっと、短かったけど……」
 
彼女は少し逡巡したのち、俺へ笑顔を向けた。
 
「そんな短い間に、リーくんみたいな素敵なカレと出逢えて、一緒に過ごすことが出来た私って、とっても、恵まれてるんじゃないかって……そう思うんだ」
 
リザードン「///」
 
さすがに買いかぶりすぎじゃないか。二人きりの場面とはいえ、あまりの気恥ずかしさに、俺は彼女から視線をそらしてしまった。
474 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/06 22:13:54 ID:AB3WwwXc [2/9] 名前× NGID× 報告
再び夜空を見上げ、自分に言い聞かせるように、彼女は告げた。
 
ニンゲンという生き物が、80年も90年も生きるのが当たり前になった今の時代、彼女に与えられた時間は、確かにあまりにも短かった。
……けれども、そんな自分の運命を全く悲観することもなく、彼女はただ、その中に人一倍の、幸福を見出そうとしている。
 
そして、こんなにも素敵な女性に、ずっと寄り添う事の出来た自分も、類稀なる幸運に恵まれていたこともまた、間違いないはずだ。
  
「……リーくん。あの日、出会って、友達になってから、色んなことがあったよね」
 
リザードン「……」コクコク
 
「一緒に冒険ごっこに出かけたり、他の友達と遊んだり、イタズラして、怒られたり……」
 
「高校や、大学に受かった時も、一緒に喜んでくれて……大学合格の時は、ちょっと羽目を外しちゃったよね♪」
 
「登山や、沢登りの時も、いっつも、私に付いてきてくれたおかげで、安心感、半端なかったんだよ?」
 
「……時々、喧嘩もしたけど、大体、8割がた私の方が悪かったよね。いっつも、ごめんだったね」
 
クスクスと笑いながら、彼女は続けた。
 
「でも、それもひっくるめて、全部、リーくんとの、大事な思い出だよ」
 
彼女は微笑んだ。
475 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/06 22:16:55 ID:AB3WwwXc [3/9] 名前× NGID× 報告
>>474
最初の一文が抜けていました、修正です(汗)


「……だから、リーくんとの出逢いって、前に言った、ジラーチが私にくれた奇跡なんだろうなって、余計に、信じたくなっちゃうんだ……」
 
再び夜空を見上げ、自分に言い聞かせるように、彼女は告げた。
 
ニンゲンという生き物が、80年も90年も生きるのが当たり前になった今の時代、彼女に与えられた時間は、確かにあまりにも短かった。
……けれども、そんな自分の運命を全く悲観することもなく、彼女はただ、その中に人一倍の、幸福を見出そうとしている。
 
そして、こんなにも素敵な女性に、ずっと寄り添う事の出来た自分も、類稀なる幸運に恵まれていたこともまた、間違いないはずだ。
  
「……リーくん。あの日、出会って、友達になってから、色んなことがあったよね」
 
リザードン「……」コクコク
 
「一緒に冒険ごっこに出かけたり、他の友達と遊んだり、イタズラして、怒られたり……」
 
「高校や、大学に受かった時も、一緒に喜んでくれて……大学合格の時は、ちょっと羽目を外しちゃったよね♪」
 
「登山や、沢登りの時も、いっつも、私に付いてきてくれたおかげで、安心感、半端なかったんだよ?」
 
「……時々、喧嘩もしたけど、大体、8割がた私の方が悪かったよね。いっつも、ごめんだったね」
 
クスクスと笑いながら、彼女は続けた。
 
「でも、それもひっくるめて、全部、リーくんとの、大事な思い出だよ」
 
彼女は微笑んだ。
476 : ライガー@ゴーストZ 17/08/06 22:17:47 ID:mAMTK3ro 名前× NGID× 報告
>>473
KISEKIか、なんか見覚えあると思った

支援
477 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/06 22:17:59 ID:AB3WwwXc [4/9] 名前× NGID× 報告
「……確かにね、私、この間先生に、もう助からないって言われた時、リーくんと出会って以来、初めて自分は何て不幸なんだろうって、思っちゃったんだ……」
 
リザードン「…………」
 
それは、当然の事だと思う。世間一般のニンゲンやポケモンに比べれば、相当理不尽な目に遭っているのは明らかだし、それを悲観するなという方が無茶だろう。
 
「でもね、おばあちゃんが言ってたんだ、あの世に持っていけるのは、思い出だけだ、ってね」
 
彼女は続ける。

「だとしたら、私はきっと、誰よりも、素敵な持ち物を持って、天国に行けるってことだもんね♪」
 
……どこまでも、俺のマスターは前向きだ。けれども、それは先程のような認識が前提にあればこそなのだろう。
 
短い生涯の中で、自分にとって、かけがえのない相手と出会い、沢山の思い出を紡ぐこと。それは、この夜空に浮かぶ無数の星々の中にあって、天文学的な確率に値する、幸運ではないか。
 
そしてそれは俺にとっても、この先、仮に何百年もの命が約束されたとしても、二度と訪れることのない幸運であるに違いない。
 
「……だから、リーくんも、私の事、ずっと、忘れないでいてくれると、嬉しいな。私のわがままかもしれないけどね……えへへ」
 
リザードン「……っ!」
 
俺は咄嗟に、彼女を抱きしめた。
 
……忘れるものか。たとえこの世界が滅んだとしても、意地でも俺は忘れない。
 
もし俺が死んだときは、亡霊になって誰かに取り付いてでも、マスターがこの世界に生きていた証を、残してやる。成仏なんてくそくらえだ。
478 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/06 22:18:54 ID:AB3WwwXc [5/9] 名前× NGID× 報告
「んっ、ありがとう、リーくん……言葉に表せないくらい、大好きだよ……」
 
小さな声で告げ、彼女は俺に身を委ねた。彼女の身体を抱く俺の両腕に、さらに力がこもる。
 
「人と宇宙が、ひとつになれる……軸が交わるポイント探せば……♪」
 
「夢が溢れる……、世界生まれる……♪」
 
か細い声で、彼女はお気に入りの歌を、口ずさんでいた。
 
「感謝溢れる…………未来創ろう…………」
 
リザードン「………………」ギュッ
 
「…………なる、…………んの、…………いが…………」
 
「…………、…………」
 
「…………」
 
リザードン「…………っ!?」
 
彼女の身体が、弛緩した。
 
リザードン(……っ!!マスターっ!?)
 
力の抜けきった、彼女の身体。……ただ、全ての筋肉が力を失った今でさえも、穏やかな表情を浮かべている。
 
そして、最後に彼女が浮かべた表情は、笑顔であったことを、俺ははっきりと覚えていた。
 
リザードン(マスター……マスター……ぁっ!!)
 
とめどなく、こみ上げてくる涙。
 
俺は、この世界で一番大切な異性の身体を、力一杯、抱きしめた。
 
――――
―――
――
-
479 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/06 22:31:16 ID:AB3WwwXc [6/9] 名前× NGID× 報告
>>476
支援有難うございます。
お気づきの通り、ポケモンXYのEDテーマ曲の『KISEKI』です。
480 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/06 23:14:10 ID:AB3WwwXc [7/9] 名前× NGID× 報告
…………
 
………………
 
……………………
 
 
???(はあっ、やれやれ!やっと見つけた……)
 
突然、間近で誰かの声がした。
 
リザードン「……!?」
 
声のした方向を振り向くと、そこには、小さなポケモンらしきものが、おぼろげな光を纏って、浮かんでいた。
 
ニンゲン達が抽象的なシンボルとして描く、夜空の星を思わせるシルエットに、短冊のような器官を下げた頭。
 
そして、背後から伸びる金色の帯……。
 
リザードン(ジラー……チ!?)
 
かつて、マスターと一緒に読んだ、絵本の中で、その姿を見た記憶がある。
 
1000年に一週間の間だけ目を覚まし、願いを叶えてくれるという、幻のポケモン。
 
そして、幼少の彼女の枕元に、姿を現した……。
 
リザードン(まさか……マスターが昔、出逢ったっていう……!?)
 
俺の言葉に、相手はかぶりを振った。
 
ジラーチ(んー、ちょっと違うかな。きっとそれ、ボクの先輩だな)
 
彼は告げた。
 
ジラーチ(君も知ってると思うけど、ボク達、1000年に7日間しか起きてないの。……だから、君のマスターの知ってるジラーチと同一人物ってことは、ちょ〜っと考えられないんじゃないかな?)
 
リザードン(は、はぁ…………)
 
彼の浮世離れした返答に、俺はただただ、茫然とさせられるばかりだった。
481 : ンヂムシ@カチャのみ 17/08/06 23:18:17 ID:RecXI7I. 名前× NGID× 報告
感動した!しょうせつかめざして頑張って
482 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/06 23:49:38 ID:AB3WwwXc [8/9] 名前× NGID× 報告
ジラーチ(……と、そんな場合じゃなかった!)

彼は、マスターの方へ視線を移した。
 
ジラーチ(先輩から申し送りのあったニンゲンの女の子ってのを一生懸命探してて……ギリギリ七日目で、やっと見つけたよ!)
 
ジラーチ(幸いまだ間に合いそうだし……これなら、乙案じゃなくて甲案のほうが使えそうだ!)
 
何が何やら、俺にはさっぱり分からない。だが、彼はそんなことはお構いなしに、再び俺の方へ向き直った。
 
ジラーチ(君も、この子から聞いてるんじゃないかな、ボクの先輩の事)
 
リザードン(先輩って……俺と、マスターを引き合わせたっていう……?)
 
ずっと、ジラーチの招いた奇跡などではなく、俺の間抜けな失敗が引き起こしたものだとばかり思っていた偶然。半信半疑ながら、俺はそれを口にした。
 
ジラーチ(それだよ!先輩からの伝言にあったやつ!)
 
彼は合点がいったように手を叩いた。
 
ジラーチ(……先輩が申し送ってくれたことには、たまたま、寂しそうなその女の子を見つけて、助けてあげたいなって思ってた所に、酔いつぶれた君が通りかかったんだってね)
 
リザードン(…………)
 
そんな事まで把握し尽くしているとは、彼らの申し送りとやらは、とてつもない精度らしい。
 
ジラーチ(ただ、自分の力を使うのも億劫だったからって、その先輩は君をそれとなく誘導して、その子の枕元まで連れていたんだって。……それで、その子と君は、出逢ったという訳さ)
 
リザードン(……へ!?)
483 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/06 23:50:57 ID:AB3WwwXc [9/9] 名前× NGID× 報告
手品の種明かしが、非常に単純なものであった時のような、拍子抜けした感覚。……けれども、俺と彼女の出会いには、確かにジラーチが関わっていたという裏付けになるのだが。
 
ジラーチ(……けれどもその後、先輩は何かズルしてその子を騙しちゃったような、罪悪感に捉われちゃったんだって)
 
ジラーチ(それに、先輩も、将来その子がこうなることも、何となく分かってたんだって。だから余計に、申し訳なかったみたい)
 
リザードン(さ、さいですか……)
 
さらっととんでもないことを告げる彼に、俺も、もはや脱力させられるばかりだった。
 
ジラーチ(だから、ボクにその子の事を宜しくって、申し送ってきた訳さ。いやあ、全く、探すだけで骨が折れたよ。……ま、見つかって良かった、良かった)
 
リザードン(……はぁ)
 
ジラーチ(……と、そんなわけで、ボクは先輩からの、せめてもの罪滅ぼしって奴を、申し付かって来たわけ)
 
俺の反応を待つこともなく、彼は続けた。
 
ジラーチ(本来ならその子自身の願い事を叶えてあげたいってのが、先輩の本心なんだろうけど)
 
ジラーチ(……でも、その子がそういう状態になってるだろうってのはボクも分かってたからね。だから、ボクの好きなようにやらせてもらうよ?)

彼の話は相変わらず、分かるような、分からないような、終始そんな内容だ。おそらく、彼の中ですべて自己完結していて、他人の理解など求めていないのだろう。
 
ジラーチ(……それじゃ、はじめよっか)
 
リザードン(……!?)
 
彼の身体が、途端に眩い光に包まれる。
484 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/07 00:16:40 ID:aRS5.g9o [1/4] 名前× NGID× 報告
リザードン「……っ!?」
 
ジラーチ(ただ、一つ、言っておくよ。う〜ん、君にも分かりやすいように例えるとしたら、そうだな……)
 
彼は相変わらずの口調で告げた。
 
ジラーチ(君の尻尾の先に灯ってる、炎があるでしょ?それと同じようなものが、その子の中にも、灯ってるんだ)
 
リザードン(……!?)
 
俺のようなヒトカゲ属の尻尾の先に、生まれた時から灯っている炎。消えたその時が、生命の終わりだとされるそれは、俺達の命そのものだとも、生命力を現すパラメーターであるとも言われている。
 
ジラーチ(ボクがこれからすることは、ボロボロの燭台と、燃え尽きかかってる蝋燭を交換してあげる、ただそれだけさ)
 
彼は続けた。
 
ジラーチ(だから、忘れないで。……いつでも、彼女の灯火を守り、燃え上がらせるのは、君自身の手にかかってるんだって事をね♪)
 
リザードン(彼女の、灯火を……!?)
 
ジラーチ(難しく考えなくていいよ。今まで通りにやってれば、それでその子は、元気でいられるって事だよ。それじゃ……行くね!)
 
彼の纏う光が、より一層の明るさを増していく。
 
眩しさに耐えながら、必死に開いていた瞳に映ったのは、腕の中の彼女の身体が、光の粒に包まれていく様だった。
 
リザードン「…………っ!?」
 
 
ジラーチ「……それじゃ、今宵こそ、本物の奇跡を、君たちにも、見せてあげるね……」
 
 
……目も開けていられないほどの輝きが、夜陰に覆われていた周辺一帯をあっという間に、照らし尽くしてゆく……
 
  
――――
―――
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485 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/07 23:14:39 ID:aRS5.g9o [2/4] 名前× NGID× 報告
―2ヶ月後―
 
 
「はぁっ……はぁっ……」タッタッ
 
彼女のランニングシューズが、アスファルトを蹴る音は、今も順調にテンポを刻んでいる。
 
リザードン(いいぞ……先週よりも、少しだけどペースが上がってる!この調子なら……)バッサバッサ
 
俺は時折、左手首のGPSウォッチに目を落としつつ、少し上空から、その姿を見守っていた。
 
ニンゲンの文字は分からない俺だが、数字だけは読めるし、それが意味するところも分かる。
 
リザードン(頑張れ…………マスター!)
 
彼女……俺のマスターは、退院して以来、それまでに失われた体力を取り戻すことに心血を注いでいた。
 
さすがに最初の頃は、長きにわたる闘病生活による、体力の深刻な低下は明らかだった。だが、あの日の一件以来、元の健康な体に戻った彼女が、以前の体力を取り戻す日も近いように思われた。
 
「はぁっ……あと、少し……っ!」タッタッ
 
年が明けて2月頃には、もう一度、手近な雪山に挑戦したい。
 
それが、彼女の最初の目標だった。
486 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/07 23:15:28 ID:aRS5.g9o [3/4] 名前× NGID× 報告
「はぁっ……ちょっと、全力出しすぎちゃった……ふうっ……」
 
いつものランニングコースのゴール地点。息を切らす彼女の肩に、俺はショルダーバッグから取り出したスポーツタオルを掛けてあげた。
 
「ありがと、リーくん……っ!タイムは、どうだったかな……っと」
 
彼女も、自分のGPSウォッチに目を落とした。
 
「よっしゃ、1時間切ったぁ!やったよ、リーくん!」
 
リザードン「……!」ニコニコ
 
活き活きとした笑顔の彼女に、俺はおいしいみずのペットボトルを差し出した。
 
「よぉ、精が出るな」
 
タブンネ「〜〜〜♪」
 
振り向くと、例の医者と、彼の相棒のタブンネが歩いてくるところだった。
 
「あっ、先生!!」
 
マスターも、彼らに笑顔を向けた。
 
「相変わらず、元気そうで何よりだ。……それに、兄ちゃんもな」
 
リザードン「ガウッ!」
 
「……正直、そんな風にしてる所を見せられると、未だにギャップを感じちまうよ。俺は、病気の嬢ちゃんしか知らなかったからな」
 
彼は苦笑した。
 
「ま、元気になってくれたのは、俺としても嬉しい限りさ。……これも、ジラーチ様様って訳か」
487 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/07 23:38:15 ID:aRS5.g9o [4/4] 名前× NGID× 報告
……あの日の翌朝、俺とマスターは再び、例の峡谷をさらに下流に向けて飛び立ち、そして谷間を抜けると、病院への帰途に就いた。
 
当然ながら、彼女の脱走はちょっとした騒ぎになっていたようだが、とにもかくにも、何食わぬ顔で病室まで戻ってきた彼女を、先生は笑って迎えてくれた。
 
その後、様々な検査を受けることになったマスターだったが、末期症状を呈していたはずの彼女が、全くの健康体に戻っていたという結果は、病院の検査技師たちを唖然とさせた。そればかりか、やむを得ず手術によって病巣ごと切り取られたはずの身体の一部まで、健康な状態で元通りになっていたという。
 
一時は、彼女は双子の姉や妹と入れ替わったのではないかという疑惑もかかったそうだったが、それもすぐに否定されると、やがて脱走の件共々、うやむやになっていった。
 
健康な人間をそのまま入院させていても仕方がない。1週間経つか経たないかのうちに、先生は退院時サマリを書いてくれたのだった。
 
 
「う〜ん、それは勿論なんですけど、先生にも感謝してます。先生が一生懸命、私の病気を治療してくれなきゃ、ジラーチも間に合わなかったと思いますし!」
 
「へへ、よせやい。世辞なんていらねえよ」
 
「お世辞なんかじゃありません!私、本当に……」
 
「はいはい。ま、そういう事にしとこうかね」
 
 
一方、マスターの脱走事件の真相に関しては、当然、病院の関係者の間でも調査が行われたようだった。
 
けれども、まずその手段自体が分からなかったそうで、物的証拠は勿論、それに関する有力な証言も得られなかったらしい。
 
……それもそのはず、その真相を知る関係者は、先生をはじめ、自発的に、あるいは弱みを握られて彼に協力した、そんな人物ばかりである。
 
しっかり口裏も合わせてあったようで、最後まで真相は明らかにならず、結局、リザードン……つまり俺に肩車されて、天井の通風孔から抜け出した疑いが強い、という、あまり現実性のない結論に落ち着いたそうだ。
 
……ともあれそんな調子なので、先生にも一切の疑惑は向けられることもなかった。折しも丁度、「自分のようなはみ出し者向け」の早期退職者募集に応じた先生は、まんまと退職金をせしめて、あの病院を抜けだしてきたのだそうだ。
 
今では、脱走の当日に語って聞かせてくれていた通り、友人の医院で週3のバイトをしながら、ネネと一緒に、悠々自適の生活を送っているらしい。
488 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/08 00:11:37 ID:aHnjBFrI [1/11] 名前× NGID× 報告
……そんな彼だったが、ネネや病棟の看護師から聞いた話によると、彼の所属していた医局で幅を利かせている主流派の医師たちは、今の教授が他の大学から連れてきた「兵隊」なのだそうだ。
したがって、彼らの下で冷や飯を食わされ続けていた在来の医師たちは、皆先生に同情的で、非公式に送別会まで開いてくれたという。
また、その教授は他の教授たちの間でも評判が悪かったらしく、ましてや医学部生でもない彼女の復学にあたって、今回の脱走事件は何ら不利益をもたらさないだろうというのが、先生の見解だった。
 
ただ、休学中の単位の取り落としは如何ともしがたく、結局、マスターは1年分の留年が確定的となり、年度明けの進級は不可能となった。
……それでも、彼女はそれを逆手にとって、学業に励む必要のなくなった時間を、アウトドアへの情熱に傾けているという訳である。
 
 
閑話休題。
 
 
「ま、ともかくだ……。嬢ちゃん、まだ19なんだろ?……残りの人生も、決して、おつりだなんて思うんじゃねえぜ?」
 
先生は、時折俺にも見せていた、真剣な眼差しを彼女に向け、告げた。
 
「まだまだ、長いんだ。満喫できるだけ満喫しねえと、きっと末代まで、有難いジラーチ様に祟られちまうぜ?」
 
「えへへ……有難うございます!」
 
彼女は笑顔で答えた。
 
「先生も、楽しい時間はまだまだこれからですもんね。お釣りだなんて思っちゃ、駄目ですよ!」
 
「へへっ、こいつは一本取られたぜ……敵わねえよ嬢ちゃんには」
 
それでも、先生は嬉しそうだった。
489 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/08 01:02:42 ID:aHnjBFrI [2/11] 名前× NGID× 報告
夕暮れの空を、俺はマスターを乗せて飛んでいた。
 
「お釣りだなんて思うな……か。正直なところ、私、そう思ってた所は、あったんだ……」
 
背中のマスターが口を開いた。
 
「……でも、やっぱりそんなの、勿体ないもんね。ジラーチが私にくれた、二回目の奇跡なんだし!」
 
リザードン「…………」コクッ
 
1回目のそれは、果たしてそう呼んで良いものなのかは疑問だが、2回目は確かに奇跡だった。
 
……けれども、奇跡とは果たして、それだけなのだろうか。
 
あの日以来、俺は考えた。俺の毎日を、明るく照らしてくれる心の持ち主であるマスターと、そんなマスターの心に、火を灯す事の出来る、俺。
 
この宇宙の、悠遠の時の中で、マスターという、何よりも大切な存在と出会ったこと。
 
時間と場所、どれをとってもそれは、到底在り得ない確率であったはずだ。そして、限りない偶然の上に、今のマスターと俺が立っている。
 
 
いや、それだけじゃない。きっと、俺やマスターが、今まで生きてきて、見て、触れて、感じたもの、全てがそういった、奇跡の賜物に違いない。
 
彼女は、無意識にそれを自覚している。だからこそ、あれほどまでに、いつも前向きで、明るくいられるのだ。
490 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/08 01:03:13 ID:aHnjBFrI [3/11] 名前× NGID× 報告
……俺は残念ながら、そこまで純粋にはなり切れない部分もある。
 
けれども、ただ、そんな透き通った心の持ち主であるマスターの灯火を、俺は守り続けることが出来れば、それでいい。
 
それがきっと、今度は俺を照らし、俺の尻尾の炎を、さらに燃え盛らせてくれるはずだから。
 
 
「おっと、いけない!リーくん、Uターン!スーパーにも寄ってく用事、忘れてたよ!!」
 
リザードン「ガウッ!!」
 
俺は翼の角度を操って、最小限の半径で旋回する。
 
「ごめんねリーくん、お願い!」
 
リザードン(いつもの事だ……お安い御用さ、マスター!)

夕日が水平線の彼方に姿を消し、次第に、紫色に染まっていく空。
 
 
『ふふっ、お幸せに……』
 
 
ふと、誰かの声が、聞こえたような気がした。
 
その方向を振り向くと、一筋の流星が、遥か彼方の夜空を横切っていった。
 
 
 
#11 君の灯火 おしまい
491 : RIVER◆zFLCCAWaiw 17/08/08 01:06:13 ID:auesbqMU 名前× NGID× 報告
乙です

イッチ先生の次回作に期待
492 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/08 01:36:11 ID:aHnjBFrI [4/11] 名前× NGID× 報告
#11 君の灯火 あとがき
 
本編は最終回にして、#6以来のヒト×ポケモンのお話となりますが、前回とは逆に、今度はヒトが♀、ポケモンが♂のカップルとなります。実は書き始める前から、これは『ポケモノ』という、当スレの趣旨から外れるんじゃないかと筆者自身も悩んではいたのですが、リザードンのトレーナーの女の子の側からすれば、『ポケモノ』なシチュエーションであることは確かです。他にも腹案は無い訳ではありませんでしたが、このエピソードが一番最終回に相応しいだろうと思い、執筆に至った次第でありますが……如何でしたでしょうか?
なお、エッチシーンに関しては、当スレでは例外的に、しらふの状態で書き溜めてから投稿したものになりますが、その直後の、ジラーチが二人の前に降臨するシーンに関しては、逆に氷結ストロングを飲みながら書いたためか、彼のセリフの前後関係が微妙におかしいことになってしまったりと、酷い出来になってしまい、これまた反省しきりです。あと、>>445で言及している、トクサネシティにそびえ立つホウエン地方の最高峰というのは、屋久島の宮之浦岳(九州最高峰の山)をモデルとしていますが、よくよく考えてみると、トクサネシティのモデルは屋久島ではなく種子島でした。最終回にして、これまたとんでもない設定ミスです(汗)
 
ただ、不幸中の幸いだったのは、本編を執筆し終えた本日は丁度、仙台七夕まつりの開催期間に当たり、ジラーチにゆかりのあるタイミングであったということです。折しも、仙台駅前のポケモンセンタートウホクにおいては、ジラーチの配信キャンペーンが実施されている最中でもあるので、筆者も今度の休日に足を運んでみようと考えています。
493 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/08 01:47:18 ID:aHnjBFrI [5/11] 名前× NGID× 報告
ここまでご支援、ご感想を下さった皆様、誠に有難うございました。
なお、これまで同様、ここでチャプターリストを載せておきます。新しくこのスレにお越しいただいた方は、以下の目次から、面白そうだと思ったお話だけつまみ読みしてください。
 
 
>>7
#1 電気ネズミのジレンマ (ピカチュウ♂×キレイハナ♀)
 
 
>>35
#2 アナタ専用の私 (ルカリオ♂×チラチーノ♀)
 
 
>>70
#3 私だけの贅沢 (ツタージャ♀×フシギダネ♂)
 
 
>>117
#4 The fox is known by his love. (ゾロアーク♂×テールナー♀)
 
 
>>147
#5 MOONLIGHT WILE (クチート♀×ピッピ♂)
 
 
>>174
#6 ツバサをください (ヒト♂×???♀)
 
 
>>205
#7 雪解け (キモリ♂×ロコン(アローラのすがた)♀)
 
 
>>256
#8 女の子(おとこのこ)(ブラッキー♀×ニンフィア♂)
 
 
>>305
#9 夢で逢えたら(キルリア♀×ゴースト♂)
 
 
>>362
#10 ユア・スイート・ホーム(ヌメルゴン♀×カイリュー♂)
 
 
>>398
#11 君の灯火
494 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/08 01:53:25 ID:aHnjBFrI [6/11] 名前× NGID× 報告
……なお一応、先の#11をもって最終回とさせていただきますが、それとは別に、ボーナストラックとして最後の最後に、#1のピカチュウ×キレイハナのカップルの、後日談を描いて、締めとさせていただきたく存じます。
ですので、読者の皆様方に置かれましては、今しばらくお付き合いの程、よろしくお願い申し上げます。
495 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/08 02:01:52 ID:aHnjBFrI [7/11] 名前× NGID× 報告
>>481
有難うございます、ですが、さすがにそれは無謀すぎます(笑)
筆者にそこまでの実力も才能もありませんので、創作活動の方はあくまでも趣味として楽しんでいく所存です。
 
 
>>491
長きにわたるご支援、誠に有難うございました。
……ですが、当スレはもう少しだけ続きますので、お付き合いください(汗)
496 : バメ@サメハダナイト 17/08/08 07:37:53 ID:xIwnHWcQ 名前× NGID× 報告
これは泣ける
497 : ーピッグ@パワフルハーブ 17/08/08 07:40:23 ID:/Zedc1QQ [s] 名前× NGID× m 報告
>>494
雪解けもできればお願いします
498 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/08 22:56:24 ID:aHnjBFrI [8/11] 名前× NGID× 報告
ボーナストラック 電気ネズミも虎の如し
 
 
―ミアレシティ―
 
 
少年「ふうっ、安く泊まれる宿が見つかって良かったぁ……ポケモンセンターの部屋はどこも一杯だし……」
 
少年「……ともかく、今日もお疲れ、ライ、ナナ!」
 
ピカチュウ「ぴっかぁ!」
 
キレイハナ「〜〜っ♪」
 
少年「さて、今度はミアレジムに挑戦したいところだけど、もうちょっと4番道路で修行しなきゃだよね……」
 
少年「それじゃ明日は一旦、4番道路に戻って野生のポケモンやトレーナー相手に練習しよっか」
 
ピカチュウ「ぴかっ!」
 
少年「……っと、そういえばきずぐすりとどくけしを切らしてるんだった!明日のためにも買ってこなきゃ……!」
 
少年「二人はここで寛いでて。僕、ポケモンセンターまで買いに行ってくるから!」タタタッ
 
ピカチュウ「ぴかぴか〜」イッテラッシャイ
 
キレイハナ「〜〜〜♪」キヲツケテネ

……バタン!
499 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/08 22:57:09 ID:aHnjBFrI [9/11] 名前× NGID× 報告
ピカチュウ「マスターもやる気だなぁ……ボクも頑張らなきゃだけど」
 
キレイハナ「ミアレシティのジムリーダーはライと同じ、電気タイプのポケモン使いなんだって」
 
キレイハナ「私もライの事、バックアップするよ。一緒に頑張ろうね!」
 
ピカチュウ「ありがとう、ナナ!君がいてくれれば心強いよ!」
 
キレイハナ「ふふっ……そういえば、久しぶりに二人きりになっちゃったね」テヘヘ
 
ピカチュウ「ナナ……///」


ピカチュウ「……ナナっ!!」ガバッ
 
キレイハナ「きゃっ!?ち、ちょっと、ライ、どうしたのっ!?」アセアセ
 
ピカチュウ「ごめん、ナナ……!でも、ずっと君としてなかったから、ボク、もう我慢が限界で……っ!!」ハァハァ
 
キレイハナ「ま、待って、落ち着いてっ!ん……っ!?」
 
ちゅぅぅぅぅ〜っ!!
 
ピカチュウ「ぷはぁっ……いいよね、ナナ……っ!」
 
キレイハナ「わ、私もしたいのはやまやまだけど、マスターが戻ってきたら……っ!」ジタバタ
 
ピカチュウ「ポケモンセンターなら、片道15分はあるし、すぐには帰ってこないって!」
 
キレイハナ「だ、ダメだって……あぁんっ!」ビクン
500 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/08 22:58:17 ID:aHnjBFrI [10/11] 名前× NGID× 報告
ピカチュウ「ナナ……ここ、ビリビリするの、気持ちいいんだよね……!」バチバチビリビリ
 
キレイハナ「ひゃあん……っ!らめっ、久しぶりなのに、いきなりそんな所しびれるの、いやあ……っ!」ビクビク
 
ピカチュウ「ほら、ナナのここもこんなに濡れて……」クチュクチュ
 
キレイハナ「やあんっ!恥ずかしいよ、ライ///」
 
ピカチュウ「行くよ、ナナ……」ムクムク
 
キレイハナ「だ、駄目だって……んんっ!?」ビクン
 
ずぷぷ……
 
ピカチュウ「はあっ……以前よりは、自分の電撃をコントロールできるようになったけど、気持ちよくなると、どうしても……っ!」
 
ビリビリビリッ!
 
キレイハナ「あぁああぁあぁんっ!そんなに奥で、放電したらダメだって……っ!」
 
ピカチュウ「ご、ごめんっ……!でも、もう、止められないんだっ!」ズンズン
 
じゅぷっ、ずぷっ、ぬちゅっ……
 
キレイハナ「んっ……あんっ、ライ……っ!」
 
ピカチュウ「はぁっ、はぁっ……駄目だっ、やっぱり、久しぶりだから、ボク……!」
 
キレイハナ「ひゃあん……っ!タマゴの部屋まで、ビリビリって、響いてきて……っ、私も、もうっ……!!」
 
ピカチュウ「はあっ……ナナっ、ナナぁぁ〜〜っ!!」ドクン
 
キレイハナ「……っ、あぁぁああぁあぁ〜〜〜〜っ!!」ビクンビクンビクン

びゅくっ、びゅくっ、びゅくっ…………
 
ピカチュウ「はあっ……はあっ……」
 
キレイハナ「んっ……はあっ……」
501 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/08 22:58:39 ID:aHnjBFrI [11/11] 名前× NGID× 報告
キレイハナ「はあっ、ライ……その……私、まだ……」クパァ
 
ピカチュウ「えっ……でも、これ以上は、時間が……」
 
キレイハナ「そ、そうなんだけど……でも、私、ライの事もっと、欲しくなっちゃって……どうしよう……」トロォ
 
ピカチュウ「ナナ……///」ムクムク
 
 
―部屋の外―
 
 
ギシギシ…アンアン…
 
 
少年(財布を忘れたのに気付いて、戻ってきたら、まさかこんなことになってるなんて……)ドキドキ
 
少年(バトルの最中に発情されたりしちゃ困るし、やっぱり、日頃から二人きりになれる時間を作ってあげなきゃ、ダメなのかも……///)カァァ
 
 
 
ボーナストラック 電気ネズミも虎の如し おしまい
502 : マワル@あやしいカード 17/08/09 00:26:41 ID:.qiHbBdU 名前× NGID× 報告
少年かわいい
503 : ガイドス@アクアスーツ 17/08/09 00:46:20 ID:za0po3TM 名前× NGID× m 報告
もう最終回か…このシリーズ終わったら別のss書くのですか?支援
504 : 1◆tQb4dKoPUA 17/08/09 22:29:12 ID:i82XZZk. [1/3] 名前× NGID× 報告
ここまでご支援、ご感想を下さった皆様、誠に有難うございました。
なお、これまで同様、最後にチャプターリストを載せておきます。新しくこのスレにお越しいただいた方は、以下の目次から、面白そうだと思ったお話だけつまみ読みしてください。
 
 
>>7
#1 電気ネズミのジレンマ (ピカチュウ♂×キレイハナ♀)
 
 
>>35
#2 アナタ専用の私 (ルカリオ♂×チラチーノ♀)
 
 
>>70
#3 私だけの贅沢 (ツタージャ♀×フシギダネ♂)
 
 
>>117
#4 The fox is known by his love. (ゾロアーク♂×テールナー♀)
 
 
>>147
#5 MOONLIGHT WILE (クチート♀×ピッピ♂)
 
 
>>174
#6 ツバサをください (ヒト♂×???♀)
 
 
>>205
#7 雪解け (キモリ♂×ロコン(アローラのすがた)♀)
 
 
>>256
#8 女の子(おとこのこ)(ブラッキー♀×ニンフィア♂)
 
 
>>305
#9 夢で逢えたら(キルリア♀×ゴースト♂)
 
 
>>362
#10 ユア・スイート・ホーム(ヌメルゴン♀×カイリュー♂)
 
 
>>398
#11 君の灯火(リザードン♂×ヒト♀)
 

>>498
ボーナストラック 電気ネズミも虎の如し(ピカチュウ♂×キレイハナ♀
505 : 西坂戸航空廠◆tQb4dKoPUA 17/08/09 22:51:22 ID:i82XZZk. [2/3] 名前× NGID× 報告
当スレを立ててから3ヵ月になりますが、これまでお付き合いいただけた方々に、厚く御礼申し上げます。
筆者にとっては、ほぼ10年ぶりとなる創作活動になりますが、最後まで書ききることが出来たのも、応援してくださった皆様のお陰に他なりません。重ね重ねになりますが、誠に有難うございました。
当スレは、「18禁要素が無いと物足りない内容なんじゃないか」という不安から、エッチな内容を含むSSとして執筆させていただきましたが、純粋にラブコメとして楽しんで頂けた方も多かったようで、筆者自身も驚いております。なので、もしこのBBSにおいて、次のSSを執筆させていただける機会があれば、今度はより多くの方々に楽しんで頂けるような内容にしていきたいなと考えております。
 
ともあれ、これにて本作は締めくくりとなります。#1の頃からお読みいただいた方にも、これからお読みいただく方にも、厚く御礼申し上げます。このスレを開いて頂いた皆様と、またどこかでお会いすることができれば幸いです。
 
 
 
以下、そのまま過去ログへ沈めて頂くもよし、ご意見・ご感想を頂くもよし(気に入ったチャプターやカップルがあれば、教えて頂けると喜びます)、乗っ取って#12以降を執筆して頂くもよしです(笑)
506 : 西坂戸航空廠◆tQb4dKoPUA 17/08/09 23:24:26 ID:i82XZZk. [3/3] 名前× NGID× 報告
>>496
ご愛読ありがとうございました。
最終話ということで気合を入れて執筆させて頂きましたが、リザードンとトレーナーの女の子のこれからを、祝福してやっていただければ幸いです。
 
>>497
そちらに関しては筆者にも構想はあるのですが、おそらく読者の方々が望まれているような内容にはならないのではないかと……(汗)。申し訳ありません。
ともあれ、また機会があれば書くかもしれません。
 
>>502
彼にも萌えて頂けたのでしたら幸いです(笑)。しかし、彼の手持ちの布陣では、シトロンに勝てなさそうな気もしますね…… 
 
>>503
支援有難うございます。既に、次回作の構想は固まってはいるのですが、何しろこの3ヶ月間、ロクに3DSも触れない日が続きましたし、少々お休みをいただきたく存じます。
次回作は、早くても9月の頭になると思いますが、その節はまた、お付き合いいただければ幸いです。
507 : ェローチェ@ディアンシナイト 17/08/10 05:38:53 ID:TSs503P. 名前× NGID× 報告
508 : ソクムシ@ながながこやし 17/08/12 21:00:04 ID:W4TeX/EI [s] 名前× NGID× m 報告
>>506
その日までいつまでも待ってます!
509 : tQb4dKoPUA 17/09/04 22:48:47 ID:rrYjNJKM 名前× NGID× 報告
筆者です。
次回作までのつなぎとして、明日以降、要望のあった#7の後日談を執筆させていただきたく存じます。
エッチシーンは無しの予定ですが、お付き合いいただければ幸いです。
510 : テノ@ポイズンメモリ 17/09/16 23:37:02 ID:xq5DUbwo 名前× NGID× 報告
期待
511 : 1◆tQb4dKoPUA 17/09/19 00:05:27 ID:Bk0euDJM [1/2] 名前× NGID× 報告
おまけ 旅立ち
 
 
―ハウオリ霊園―
 
 
ガサガサ……
 
キモリ「……っと!」ヒョコッ
 
キモリ「こっちにはニンゲンは居なさそうだな……コロン、そっちはどうだ?」キョロキョロ
 
アローラロコン「ん、こっちも大丈夫みたいだよ、カイン」
 
キモリ「……それじゃ、手っ取り早く済ませるぞ。こんな真夜中でも、いつニンゲンが来るか、分かったもんじゃないからな」ガサガサ
 
アローラロコン「……岩がいっぱい並んでるね。ニンゲンの文字が刻まれてるみたいだけど……」
 
ゴース「ケケケ……」ヒュゥゥゥー……
 
ムウマ「フフフ……」ドロドロ……
 
アローラロコン「ひゃぁぁっ!?」ビクビク
512 : 1◆tQb4dKoPUA 17/09/19 00:06:59 ID:Bk0euDJM [2/2] 名前× NGID× 報告
キモリ「ほっとけ。あいつらも別に、俺らを取って食おうなんて思っちゃいねえよ」
 
アローラロコン「何だか気味が悪いよ……ここって、一体……?」
 
キモリ「……ニンゲン共は、自分の家族やポケモンが死んだら、その亡骸を葬った場所に、目印を立てて……」
 
キモリ「そして、そいつの事を忘れないようにするために、通うんだそうだ。ここは、そういう場所だよ」
 
アローラロコン「えっ!?……それじゃ、ここは、もしかして……」
 
キモリ「……ええと、多分、これだな」
 
アローラロコン「!!……まさか……」
 
キモリ「……俺も、ニンゲンの文字とやらはよく分からんが、この石に刻まれてる文字だけは、忘れもしねえよ」
 
アローラロコン「カイン…………」
 
キモリ「……俺の、マスターの名前だ」
 
 
……類稀なる偶然から、出逢い、道連れとなった彼。
 
かつて、彼のあるじが好んで口ずさんでいたという歌は、悲しみに満ちた、旅立ちの歌だったという……。

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(画面No:2a)

(連投制限などに引っかかった時用)