レッド「メガシンカ……か……」ミヅキ「余っちゃった」


99 : mTQB7XkZdk 17/09/26 11:05:18 ID:/qRynmkY [1/14] m 報告
「オノォ!」

なので、簡単にかわされてしまう。

オノノクスはバックステップで軽やかに"ねむりごな"から距離を取り、安定感のある回避を見せた。

しかし、フシギバナの行動はこれで終わらない。

「そこだ!」

レッドは、ここから更なる指示を繰り出す。

「フシギバナ、オノノクスにもう一度"ヘドロばくだん"!」

「フシィ!」

再び"ヘドロばくだん"。

禍々しき猛毒の弾丸が再来する。

「避けてる時の隙を狙ったのね……だけど!」

「そのくらい、オノノクスなら簡単に対処できるんだよっ!」

と、アイリスはレッドの狙いを看破した上で、この"ヘドロばくだん"を防ぐことを宣言した。

その豪語の矢先。
100 : mTQB7XkZdk 17/09/26 11:05:44 ID:/qRynmkY [2/14] m 報告
「オノッ!!」

言葉が、現実になる。

オノノクスはバックステップの着地時に、踵に思いきり力を込めた。

すると急ブレーキがかかり、オノノクスの上半身に大きな反動が発生する。

それをバネにしてオノノクスは、両腕を前方に突き出した。

そしてフシギバナの"ヘドロばくだん"はその瞬間、彼の腕と激突。

刹那、強い衝撃が爆弾全体を伝い、刺激する。

それによって"ヘドロばくだん"は内部組織を拡散され、やがて散り散りに消滅してしまった。

「オノォ」

オノノクスが、勝ち誇ったような笑みを見せる。

だが……。

「フシッ!」

……そんな彼の背後には既に、フシギバナの影があった。

「オノッ!?」

オノノクスは気付いていなかった。
101 : mTQB7XkZdk 17/09/26 11:06:15 ID:/qRynmkY [3/14] m 報告
いや……気付く暇がなかったと言う方が正しいか。

フシギバナが、自らの後方にいつの間にか回り込んでいたことを。

「早い!?」

その速度は、アイリスの目にも留まらない程。

晴れの状況下では、フシギバナはまさにスピードスター。

他の追随を許さない驚異の早業が炸裂する。

「そこだ、"ねむりごな"!」

「フシッ!」

そして見事に敵の不意を突いたレッドは、すかさず"ねむりごな"を指示。

睡魔を呼び寄せる魔性の粉を、オノノクスに撒き散らす。

「オノォッ……!」

これをまともに食らったオノノクスは、顔面を咄嗟に手で覆い隠し、一瞬うずくまった。

その後すぐに体を動かして、必死に粉を振り払おうとするも、技は既に命中しているので無意味。

「……オノッ……!」

オノノクスを、強烈な眠気が襲う。
102 : mTQB7XkZdk 17/09/26 11:06:49 ID:/qRynmkY [4/14] m 報告
「……Zzz」

やがてオノノクスは、眠ってしまった。

「オノノクス!!」

アイリスは大声をあげて、彼を起こそうとする。

だが、オノノクスの瞼は固く閉ざされていて、目を覚ます気配が全く無い。

深い眠りに堕ちてしまっている。

"ねむり"状態になったポケモンは、しばらくの間行動が完全に停止する。

その隙に敵ポケモンから袋叩きに遭えば、致命的なダメージは免れない。

オノノクス、万事休す。

……すると、そこへ。

「タブンネ、頼む!」

「タブゥ!」

アイリスとオノノクスのピンチを察知したNが。

「"いやしのすず"!」

タブンネに、その技を繰り出させた。
103 : mTQB7XkZdk 17/09/26 11:08:07 ID:/qRynmkY [5/14] m 報告
瞬間、あたりを柔らかな桃色の波紋が突き抜ける。

「……オノッ!」

そうしたらなんと、オノノクスが目を覚ました。

「何!?」

タブンネの放った"いやしのすず"は、使った者の仲間全員にかかっている状態異常を治すという強力な技。

これによって、先程まで眠りに就いていたオノノクスは、刹那の睡眠を切り裂いて覚醒へと至った。

そして。

「オノォッ!!」

目覚めしオノノクスは、そこからアイリスの指示を待たず、すぐさま背後のフシギバナに向かって振り向き様のパンチを食らわす。

「フシャァ!?」

彼のカウンター攻撃は見事にヒット。

フシギバナの巨体が衝撃に押し出され、二匹間の距離は再び広がった。

「なんてことだ……あんな技を隠し持っていたなんて」

ようやく判明したタブンネの第四の技が、よりにもよってこの技とは……と、レッドは思った。

これだと、カルムのゲッコウガがタブンネを倒さない限りは、オノノクスを眠りにすることは困難である。

しかしそのゲッコウガは、現在タブンネに苦戦を強いられていた。

「ゲロッ……」
104 : mTQB7XkZdk 17/09/26 11:08:49 ID:/qRynmkY [6/14] m 報告
晴れのフィールドは、"みず"のゲッコウガにとって厳しい環境。

"みず"タイプの技が永続的に半減されるために、本来の火力を出せないでいる。

しかしそれでも、なんとかボスゴドラまでは突破できたのだ。

タブンネだって倒せるハズだ。

だが如何せん、連戦によるスタミナの消耗が激しい。

「くっ……"かげぶんしん"!!」

「ゲロォ!」

分身を幾つも作り、敵を翻弄する作戦に出ようとする二人。

しかし……。

「……ゲロォッ」

既にゲッコウガは、もう片手で数えられる程度の数の分身しか作れない。

「そんな……」

長期戦が仇となった。

カルムとゲッコウガは、絶体絶命のピンチに追いやられる。

「終わりだよ」
105 : mTQB7XkZdk 17/09/26 11:09:16 ID:/qRynmkY [7/14] m 報告
Nは、フィニッシュサインを決める。

「タブンネ、ゲッコウガに"マジカル____」

「させるかぁぁっ!!」

「_____!!」

……そのとどめの宣言を遮ったのは、レッドの声だった。

「フシギバナ、タブンネに"ヘドロばくだん"!!」

「フシャァ!!」

「タブッ!?」

レッドはカルムのゲッコウガを助けるべく、タブンネが"マジカルシャイン"を放つ直前のギリギリのタイミングで、フシギバナに攻撃の指示を繰り出した。

だが、これはかなり危険な策だ。

今この状況でオノノクスから注意を逸らしたら、フシギバナは無防備の状態で彼の攻撃をまともに受けてしまうことになる。

「甘いね!お兄さん!」

「オノノクス、フシギバナに"ドラゴンテール"!!」

……しかし。
106 : mTQB7XkZdk 17/09/26 11:09:48 ID:/qRynmkY [8/14] m 報告
「甘いのは……君の方さ」

「えっ!?」

レッドはアイリスにそう言い放つと、次の瞬間……。

「フシギバナ____」

「____やっぱりオノノクスに撃ってくれ!」

「フッ……フシ!」

……なんと。

「フシャァ!!」

攻撃の宣言をした刹那、その対象となるポケモンを咄嗟に"すり替えた"。

そしてフシギバナは機転を利かせ、このレッドの注文に素早く対応してみせる。

タブンネの居る方角を向いて溜められていた"ヘドロばくだん"のエネルギーを、体を回転させることで方向転換。

矛先を変えて、その猛毒の爆弾は放たれた。

「オゥ……」

「……オォォォッ!!」
107 : mTQB7XkZdk 17/09/26 11:10:09 ID:/qRynmkY [9/14] m 報告
鮮烈な酸の痛撃が、見事にオノノクスに命中。

「オオッ……オオッ!」

「そ、そんなのズルいよー!」

"タブンネに"と言っておきながら、その直後に攻撃対象の変換を行い騙し討ちをしたレッドの作戦を、アイリスは卑怯だと真っ向から非難する。

しかし、当のレッドに悪びれている様子は全くなく……。

「ふふっ」

「騙される方が悪いのさ!」

寧ろ堂々とアイリスにそう言い切って、批判を跳ね返した。

「うぬぬぅ〜っ」

"汚い"。

アイリスは、胸中にてその言葉を秘める。

「アイリス!!」

一方、彼女達の危機にNは、眼前の敵から反射的に目を逸らしてしまう。

その瞬間を、カルムは見逃さなかった。

「!!」

一瞬の隙に、狙いを定める。
108 : mTQB7XkZdk 17/09/26 11:10:46 ID:/qRynmkY [10/14] m 報告
「ゲッコウガ!!"れいとうビーム"!!」

「ゲロォォ!!」

カルムにそう指示された時、ゲッコウガは既に"覚悟"を決めていた。

もはや、分身すら数体しか作れぬ程に彼の体力は枯渇している。

それを考慮すれば、恐らくこの攻撃が最後の一撃になるだろう。

その確信を基にして形成される、"捨て身の覚悟"。

「ゲロォォォッ!!」

ゲッコウガは、刺し違えるつもりだ。

刺し違えてでもタブンネだけは倒すという意志を、彼は固めていた。

この"れいとうビーム"に、残りの体力全てを注ぎ込んで。

何もかも、命までも賭して。

彼が放った渾身の"れいとうビーム"。

「ゲロォォォァァァッ!!」

それは、きらびやかなる白銀の吹雪となりて。

タブンネに、襲いかかった。

「タブッ!?」
109 : mTQB7XkZdk 17/09/26 11:11:14 ID:/qRynmkY [11/14] m 報告
絶対零度の永久凍土。

白き天使は誘われ、刹那の内に迷いこむ。

そして、宙を舞いし無数の雪は、彼女の気力を激しく貪っていき。

「タッ……タブゥ……!!」

タブンネの柔和な体を、鮮烈に痛みつける。

メガシンカが成した絆の奇跡も、この極寒の渦の中では無力だった。

やがて雪が失せ、寒風が過ぎ去った頃には。

「……タ……ブ……」

既にタブンネは、瀕死の状態だった。

「タブンネ、戦闘不能!」

……また。

「ゲッ……」

全ての力を出し尽くしたゲッコウガもまた、タブンネと同様地にひれ伏し、目を回して気絶してしまう。

「並びにゲッコウガ、戦闘不能!」

こうして二匹は同時に、試合続行不可能を言い渡されたのだった。
110 : mTQB7XkZdk 17/09/26 11:12:06 ID:/qRynmkY [12/14] m 報告
「タ……タブンネ!!」

カルムとNは、相討ちにて共に脱落。

これで勝負はついに、レッドとアイリスの一騎討ちに。

「オノォッ」

「フシャァ!!」

怒りに目覚めし戦慄の竜・オノノクス。

猛毒を携えし不可思議なる巨獣・フシギバナ。

重量級ポケモン二体による迫力ある一戦は、現状として晴れの恩恵を受けるフシギバナの方に分がある。

追い風は、レッドの背後にて吹いていた。

だが、一回戦の攻防でも逆境を乗り越えたオノノクスの、火事場の底力は侮れない。

下手に追い詰めていては、逆に強烈なしっぺ返しを貰う可能性がある。

ここは一気に攻めたてたいところだが……。

(……カルムのゲッコウガがやられてしまった以上、オノノクスに対して弱点をつける技がこちらには無くなってしまった)

(これはかなり手痛いぞ……)

"れいとうビーム"を使えるゲッコウガは、対オノノクスにおいてかなり有利に働くカードだった。
111 : mTQB7XkZdk 17/09/26 11:12:38 ID:/qRynmkY [13/14] m 報告
だが、そんな彼が失われた今、カロス代表に残された攻撃札はフシギバナのみ。

そして、"くさ"を半減するオノノクスにまともにダメージを与えられる技は、等倍威力の"ヘドロばくだん"しかない。

しかしそれでは、たかだか一撃や二撃でオノノクスを討つのは不可能。

最後の最後で、再び長期戦の予感が走る。

だが、ここさえ勝ち抜けば、いよいよ決勝への道が拓ける。

レッドは、ここで負けるわけにはいかない。

幸いこちらには、"ようりょくそ"による素早さ上昇効果がある。

残されている勝機を如何に信じ、そして如何に活かしていくか……だ。

(タブンネが居なくなった今なら、"ねむりごな"でオノノクスの眠りを狙える)

(ヤツさえ無力化できれば、勝ったも同然だ)

(焦らず、攻めていこう)

勝利への道標が、レッドの脳内にてうっすらと浮かび上がる。

オノノクスを、眠らせてから一気に叩くという作戦。

それこそが、現状において最もシンプルかつ確実な方法である。

だが、これを完遂するにあたり、レッドは一つの"注意点"に気付いた。
112 : mTQB7XkZdk 17/09/26 11:13:11 ID:/qRynmkY [14/14] m 報告
(……まずいな)

("ねむりごな"で眠らせるのは良いが……)

(……もし、眠らせる前に"ヘドロばくだん"の効果でオノノクスが"どく"状態になってしまったら)

……オノノクスは、眠らなくなる。

なぜなら、一体のポケモンにかかる状態異常は一つまでと決まっているからだ。

この制約のせいで、レッドは迂闊に"ヘドロばくだん"を撃つことができない。

しかし……。

(フシギバナの残りの技は、"ハードプラント"と"にほんばれ")

("にほんばれ"は意味が無いし、"ハードプラント"は使用後の反動が重い上に効果が今一つ)

(これじゃあ、まともに戦えやしない……)

……"ヘドロばくだん"以外の技が、ここにきて腐ってしまっている。

勿論、"ヘドロばくだん"を当てたからといってオノノクスが毒に侵される確率自体はそう高くはない。

だが、そうなるリスクは確かに存在している。

このリスクを避ける方法は、たった一つ。

"ねむりごな"を……いきなり当ててしまうことだ。

(どの道、あの子には既に俺の手の内が割れていることだろう)

(下手に隙を突こうとしても、返り討ちに遭うのが関の山だ)
113 : シャーモ@クチートナイト 17/09/26 11:54:49 ID:Ai7lwo4s m 報告
週更新にしたら安定するんじゃね?
支援
114 : ンパッパ@いかりまんじゅう 17/09/26 12:26:40 ID:pu9iau6s 報告
さすがの文章だわー
支援
115 : メイル@たいようのふえ 17/09/27 22:38:20 ID:DadVjos6 報告
ニンフィア残ってなかったっけ? 支援
116 : プリン@そうこのかぎ 17/09/28 19:32:14 ID:ztVcWpHw 報告
>>115
俺もそう思って確認した
メガボスゴに相性悪いからボールに戻しただけでまだ残ってるよな
117 : Alt◆1cA0V6snZw 17/10/04 00:15:07 ID:cVLgJvns 報告
保守
118 : スマス@マッハじてんしゃ 17/10/04 21:47:21 ID:kXjW.xGA 報告
ちょっと複雑でわからんくなってきた
119 : ーナイト@しんかいのウロコ 17/10/05 19:05:39 ID:jzi4t8xo 報告
(´∀`∩)↑age↑
120 : Alt◆1cA0V6snZw 17/10/08 02:14:37 ID:.kUkK1aM 報告
(∩゚∀゚)∩age
121 : Alt◆1cA0V6snZw 17/10/11 19:04:25 ID:bTf47W4. 報告
保守
122 : ェリム@おいしいシッポ 17/10/13 21:14:41 ID:Xy6r0.1g 報告
保守(´・ω・`)
123 : ウワウ@ウッディメール 17/10/16 09:55:05 ID:ObE11Ke6 報告
支援
124 : Alt◆1cA0V6snZw 17/10/21 23:24:05 ID:NB3ygF1c 報告
ほしゅあげ
125 : ガサメハダー@ナモのみ 17/10/27 23:09:57 ID:IwKZnNrA 報告
保守
126 : シギソウ@すごいつりざお 17/11/02 02:08:58 ID:Ci0wtXuU 報告
しえんぬう
127 : オガエン@のんきのおこう 17/11/03 08:14:34 ID:BhK2MSPU 報告
やったぜ
128 : テノ@マグマブースター 17/11/11 20:54:22 ID:M5TQ6tvA 報告
保守
129 : イリュー@オレンのみ 17/11/12 16:05:32 ID:xaTUsbzs [s] m 報告
失踪したな(確信)
130 : ゲピー@はつでんしょキー 17/11/13 00:34:26 ID:DCjQXsdU 報告
保守
131 : メハダー@スキルコール 17/11/18 12:33:02 ID:1XpnfFic 報告
保守
132 : ポッコ@プロテクター 17/11/19 23:25:59 ID:8hXoQU0A 報告
保守ろひゅう!
133 : ンリキー@ちかのカギ 17/11/20 21:13:29 ID:yQg4lS/M 報告
支援
134 : ゲキ@アンノーンノート 17/11/21 23:20:43 ID:/1N3XWj2 報告
帰ってこないね>>1
135 : ケンカニ@ジーエスボール 17/12/03 09:48:21 ID:0oSF2upE 報告
保守
136 : ガルカリオ@デンリュウナイト 17/12/06 23:59:24 ID:IMiIu9jo 報告
保守
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保守
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しえんご


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