【クリスマスSS】 ミミッキュ「今日はクリスマスだッキュ！」

ミミッキュ「クリスマスだからサンタコーデにするッキュ！」ｽﾞﾘｽﾞﾘ


ミミッキュ「できたッキュ！サンタの帽子にサンタの服を着てみたッキュ！」


ミミッキュ「ねえねえ、どう？可愛い？」


ミミッキュ「…………。」


ミミッキュ「本当！？可愛い？ありがとッキュ！」


ミミッキュ「一生懸命作って良かったッキュ！」


ミミッキュ「…………。」


ミミッキュ「…………ひとりは空しいッキュ。」

ミミッキュ「そうだ！太陽を背中にして……。」


ミミッキュ「もう一人の僕の誕生だッキュ！」


ミミッキュ「名前は影ッキュ！よろしくッキュ！」


ミミッキュ「影ッキュのサンタピカ衣装も可愛いッキュ！」


ミミッキュ「……本当！？ありがとッキュ！」


ミミッキュ「…………影ッキュだって所詮ボク。結局ひとりッキュ。」


ミミッキュ「ひとりは悲しいッキュ。」


ミミッキュ「……ん？今影ッキュ動いたッキュ？」


ミミッキュ「…………？」ｼﾞｰ


ミミッキュ「気のせい、か。」

ミミッキュ「ま、こんな時はラップの練習でもして気分を紛らわせるッキュ！」


ミミッキュ「YoYo、聴いてください。ミミッキュのラップだYo！」


ミミッキュ「ミミッキュじゃないよ♪サンタだYo♪」


ミミッキュ「今日は特別にサンタだYo♪」


ミミッキュ「プレゼント配って喜ばせるぞ♪」


ミミッキュ「自然と君を、笑顔にするぞ♪」


ミミッキュ「チェッケラ〜♪」


ミミッキュ「フッ……決まったッキュ。」


ミミッキュ「…………。」


ミミッキュ「練習した所で誰も聴いてないッキュ。」

支援です

ミミッキュ「プレゼントで思い出したッキュ。ボクもプレゼント貰えるッキュ？」


ミミッキュ「サンタって、本当に来るッキュ？」


ミミッキュ「ていうか、そもそも存在してるッキュ？」


ミミッキュ「…………ハッ！思いだしたッキュ！」


ミミッキュ「サンタは、良い子の所に来るッキュ！」


ミミッキュ「だったらボクも、良いことをするッキュ！」


ミミッキュ「サンタが来るの、楽しみッキュ！」

支援

ミミッキュ「まず、服のお手入れッキュ！」


ミミッキュ「…………。」ﾊﾟﾊﾟｯ


ミミッキュ「付いてた木の葉を落としたッキュ！」


ミミッキュ「身だしなみを整えるのは良いことッキュ！」


ミミッキュ「それから掃除ッキュ！」ﾊﾟｯﾊﾟｯ

ミミッキュ「散らばってる木の葉を集めたッキュ！」


ミミッキュ「そしてそして、森のパトロールッキュ！」ﾃｸﾃｸ


ミミッキュ「…………。」ﾃｸﾃｸ


ミミッキュ「全然誰にも会わないッキュ。これじゃあ意味ないッキュ。」


ミミッキュ「良いことしようにも誰もいないんじゃ出来ることが限られてるッキュ！」ｶﾞｰﾝ

ミミッキュ「……ハッ！またまた思い出したッキュ！」

ミミッキュ「暑い地方のサンタは、マンタインサーフでやってくるッキュ！」


ミミッキュ「てことは！海でお出迎えしてあげればいいッキュ！」


ミミッキュ「我ながら考えたッキュ。早速向かうッキュ。」


ミミッキュ「でも海なんて初めて行くッキュ。ちゃんと行けるか心配ッキュ。」ﾃｸﾃｸ


ミミッキュ「とりあけず森を抜けるッキュ！」ﾃｸﾃｸ


ミミッキュ「潮風を感じて進むッキュ！」


ミミッキュ「……厚着してるから全然分からないッキュ。」


ミミッキュ「仕方ない、とにかく進めばなんとかなるッキュ！」ﾃｸﾃｸ


ミミッキュ「…………。」ﾃｸﾃｸ


ミミッキュ「…………。」ﾃｸﾃｸ


ミミッキュ「…………！」ﾋﾟﾀｯ


ミミッキュ「明るいッキュ！出口はあっちッキュ！」ﾀﾞﾀﾞｯ


ミミッキュ「抜けたッキューー！」ﾊﾟｱｱ

可愛い
支援

ミミッキュ「よしっ！海へレッツゴーだッキュ！」


ミミッキュ「そういえば、ポケモンもニンゲンも全然見ないッキュね。」


ミミッキュ「森を抜ければ居ると思ってたッキュ……。」


ミミッキュ「なんか、寂しいッキュ……。」


ミミッキュ「……よし！このまま海まで突っ走るッキュ！」


ミミッキュ「ターゲットを海へ！もう見えてるッキュよ〜！」


ミミッキュ「う〜〜ダッシュ！！」ﾊﾞﾋﾞｭﾝ


ミミッキュ「キュキュキュキュキュキュ！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞ


ミミッキュ「も、もうすぐッキュ！」ﾀﾞﾀﾞｯ


ミミッキュ「…………！」ﾀﾞﾀﾞｯ


ミミッキュ「着いたッキューー！」ｷｷｨｰ

ミミッキュ「わあ〜海なんて初めて来たッキュ。」


ミミッキュ「ここもあまりニンゲンやポケモンはいないッキュね〜。」


ミミッキュ「クリスマスは皆忙しいッキュ？」


ミミッキュ「まあいいッキュ。ここでしばらく待つッキュ。」


ミミッキュ「…………。」


ミミッキュ「…………。」


ミミッキュ「…………暇ッキュ。」


ミミッキュ「そうだ！折角海に来たんだから、海で遊ぶッキュ！」


ミミッキュ「ワーイ！」ｻﾞﾌﾞｻﾞﾌﾞ


ミミッキュ「つ、冷たいッキュ……！」


ミミッキュ「でも！新しいッキュ！楽しいッキュ！」ﾊﾞｼｬﾊﾞｼｬ


ミミッキュ「海ならひとりでも遊べるッキュ！」ﾊﾞﾁｬﾊﾞﾁｬ


ミミッキュ「えい！えい！」ﾊﾞｼｬｰﾊﾞｼｬｰ


ミミッキュ「ワーイワーイ！…………あ……れ？」


ミミッキュ「か、体が重たいッキュ…………。」


ミミッキュ「わわっ！！体が水を含んでるッキュ！だから重たかったッキュね！」


ミミッキュ「た、退散ッキュ！」ｽﾞﾘｽﾞﾘ

ミミッキュ「はあ……はあ……。」


ミミッキュ「今日はサンタ衣装なの忘れてたッキュ。」


ミミッキュ「それに、体を布で覆ってるのも忘れてたッキュ。」


ミミッキュ「ボクは海には向かないッキュ………。」



ミミッキュ「仕方ない、乾くまで待つッキュ。」


ミミッキュ「…………そういえば、サンタが来るのは夜だったッキュ。」


ミミッキュ「まだ夕方くらいッキュ。早すぎたッキュ。」


ミミッキュ「でも今日はいつもよりはしゃぎすぎたッキュ。」


ミミッキュ「だから休憩も悪くないッキュ。ここで大人しくしてるッキュ。」


ミミッキュ「…………。」

ミミッキュ「…………なんか寒いッキュね。」


ミミッキュ「アローラは暑いはずなのに……。」


ミミッキュ「やっぱりサンタの季節はここもそれなりに冷えるッキュ？」


ミミッキュ「ううっ……へっくキュ！」


ミミッキュ「ううう……。」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

ミミッキュ「…………。」ﾌﾙﾌﾙ


ミミッキュ「大分……夜に……なって……きたッキュ。」


ミミッキュ「なんだか……ふらふらする…………ッキュ。」


ミミッキュ「サンタは……まだ……ッキュ？」


ミミッキュ「ボク……待ちきれない……ッキュ。」


ミミッキュ「サンタまで……ボクを……見捨てる……ッキュ？」


ミミッキュ「サンタは……ボクのところに……来ない……ッキュ？」


ミミッキュ「サンタ……は…………？」ﾊﾞﾀｯ



――――――――


―――――



――

ミミッキュ「ッキュ…………？」


ミミッキュ「ここは……どこッキュ？」


ミミッキュ「んっ……眩しい。もう朝ッキュ！？」


ミミッキュ「ボクは、何してたッキュ？」


ミミッキュ「……そうだ！海でサンタを待ってたッキュ！」


ミミッキュ「あれ、ここは海じゃないッキュ。」


ミミッキュ「樹が見えるからきっと森ッキュ！」


ミミッキュ「いつの間に帰ってきたッキュ………？」


ミミッキュ「結局、サンタには会えなかったッキュ……。」


ミミッキュ「こんな衣装、もう脱ぐッキュ！」ﾎﾟｲｯ


ミミッキュ「ん？脱ぎ捨てた服が何かに乗っかってるッキュ？」


ミミッキュ「これは……箱ッキュ？誰のッキュ？」


ミミッキュ「！！」


ミミッキュ「メリークリスマスって書いてあるッキュ！」


ミミッキュ「ももももももしかして！サンタが来たッキュ！？」


ミミッキュ「ボクのとこにも！来たッキュ！？」


ミミッキュ「早速開けるッキュ！」ﾊﾟｶｯ

ごまだれ〜〜〜

ミミッキュ「〜〜〜〜〜〜〜！！！」


ミミッキュ「ピカチュウのぬいぐるみッキュ！」


ミミッキュ「ボ、ボクの！ボクのお友達にするッキュ！」


ミミッキュ「やった！やったぞ！ボクの初めてのお友達ッキュ！」


ミミッキュ「ピカチュウ！よろしくッキュ！」ｶﾞｻｯ


ミミッキュ「……？今何か落ちたッキュ？」


ミミッキュ「手紙……？」

メリークリスマス。ミミッキュ。


寂しがりやのあなたには、ピカチュウのぬいぐるみ。


サンタは、いつでもあなたの側にいて、見守っています。


体調には気を付けて。


サンタより。





ミミッキュ「サンタからの……手紙！！」


ミミッキュ「ボクは、ひとりじゃなかったッキュ！」


ミミッキュ「こんなに優しいサンタが、ボクには付いてるッキュ。」


ミミッキュ「ピカチュウもいてくれるし、もう寂しくないッキュ！」


ミミッキュ「皆、ありがとッキュ！！」










ミミッキュの影が、静かに揺れた。






〜おしまい〜

これにて完結です。

一気に投稿させていただきました。

読んでくださった方、レスしてくださった方、ありがとうございました！！

サンタさんストーカー疑惑

乙乙

なにこれ良い話