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SS

【初笑いSS】男「俺はこいつと旅に出る……」 アーゴヨン「アゴヨッ♪」

 ▼ 1 しゃまん◆NKmNEeVImk 18/01/16 20:30:25 ID:DrDH7lys [1/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
男「はぁぁぁぁあああああ?!」

アーゴヨン「アゴヨッ?!」

リーリエ「あの、すいませんっ! 私としたことが、ついうっかり!」

男「デカ過ぎでしょっ?! こいつ何mあんの?!」

リーリエ「さ、さんてんろく……」

アーゴヨン「アーゴ……」



エーテル財団事件から約5年。初代チャンピオンヨウの活躍により、アローラでは既に、UBとの共存がなされている。

その中で、島巡りの文化にも、確実に変化が起こった。

具体例を挙げると、最初の3匹にウルトラメガロポリスにおける初心者用ポケモン、ベベノムが加わったこと。

で、俺は、そのベベノムを最初のポケモンに選んで、島巡りに出ようと、そう、心に決めていた。

決めて、いたのに。


男「いやいくらなんでもおかしいですよ?! 何この強くてニューゲーム感?!」

リーリエ「……あの、新しい子を用意しましょうか?」

アーゴヨン「アゴヨッ?!」


アーゴヨンは、目をうるうると潤ませながら、俺を見詰める。

その巨体に似合わぬ、あどけない仕草だった。



男「いや、こいつでいいですよ。こいつじゃないと駄目なんです」

リーリエ「よかったです」


そう言って、博士の助手、リーリエさんは微笑んだ。
 ▼ 2 しゃまん◆NKmNEeVImk 18/01/16 20:30:48 ID:DrDH7lys [2/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アーゴヨン「アゴヨー♪」

男「こいつ……がいいんだけど、やっぱりあのさ、お前退化できない?」

アーゴヨン「アゴヨ!」

男「だよなぁ……UBとはいえポケモンだもんなぁ」

リーリエ「あの、やはり進化した方がポケモンさんはお強いので、無理に退化させる必要なんてありませんよ」

男「いやでもですね?! やっぱりこういうのは順序ってものがあるんですよ。

 最初は進化前のポケモンと出会って、徐々に関係を深めて行って、少しずつ強くなって、やっと進化!

 っていう流れが旅の醍醐味だと思うんですよ」

リーリエ「それはこの子でなくてもできますよ」

男「こいつと一緒にやりたかったんです!」

アーゴヨン「アゴヨッ!」

リーリエ「ごめんなさいっ!」

男「まあ、もういいですよ。アーゴヨン、よろしくな」

アーゴヨン「アゴヨッ♪」
 ▼ 3 しゃまん◆NKmNEeVImk 18/01/16 20:31:14 ID:DrDH7lys [3/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
男「さて、と」


アーゴヨンは、モンスターボールの中に入っている。当たり前だ、こんなのを連れ歩いたら街に入れない。

俺はとりあえず、島キングのハラさんに挨拶をすべく、リリィタウンへ向かっていた。


男「!」


視線を感じる。俺はそちらを振り向いた。

短パン小僧が、ニコリと笑っている。

俺はスルーしようと振り向いた。


短パン「おーい! バトルしてよ! 目と目が合ったらバトルは決まりだよ!」

男「はいはい」


ため息を吐く。どちらかというと、あんまりこのバトルは、やりたくないのだけれど。


短パン「行けっ! ヤングース!」

ヤングース「ヤグッ!」

男「アーゴヨン、頼む!」

アーゴヨン「アゴヨッ♪」

短パン「ヤングース! たいあ……た……」

男「りゅうのはどう!」

アーゴヨン「アゴヨッ♪」
 ▼ 4 しゃまん◆NKmNEeVImk 18/01/16 20:31:40 ID:DrDH7lys [4/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
攻: アーゴヨン Lv.5
防: ヤングース Lv.5
ダメージ: 21〜25
割合: 100%〜119%
回数: 確定1発
急所ダメージ: 31〜37
割合: 147.6%〜176.1%
補正: (ダメージ補正なし)
技: りゅうのはどう
威力: 85
タイプ: ドラゴン*/特殊
特攻: 20+
特防: 9
最大HP: 21
天候: (ふつう)
相性: ×1
(こちらのサイトを使用しました。https://pokemon-trainer.net/sm/dmcs/

短パン「あんまりだっ!」

男「俺もそう思う」
 ▼ 5 しゃまん◆NKmNEeVImk 18/01/16 20:32:07 ID:DrDH7lys [5/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
なんやかんやでリリィタウンに到着し、ハラさんに挨拶を済ませると、俺は人目をかいくぐるように1番道路を駆け抜けた。


男「ふー」


とりあえず、アーゴヨンが強いってのはわかった。

わかり過ぎる程に、わかった。

避けられない戦いを数回繰り返して、そのどれもが蹂躙という結果に終わってしまい、たぶん俺は今、相当ヘイトを買っている。


男「なんかもう、こいつだけで島巡り終わりそうだなぁ」

リーリエ「あ、どうも! こっちです!」

男「あ、助手さん。どうしたんですか」

リーリエ「いえ、島巡りの前に、一応はポケモンの基礎をこのポケモンスクールで学んでいただこうということなのです。

     基本は大事ですよ。意外に見落としてることもありますしね。

     ヨウさんも、最初はここで、いろんな知識を蓄えたんですよ」

男「へえ。じゃ、俺もいっちょ復習してみます」

リーリエ「はい!」
 ▼ 6 しゃまん◆NKmNEeVImk 18/01/16 20:32:23 ID:DrDH7lys [6/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
だが、結局勉強にはならなかった。知識が役立つのは能力が拮抗している時。

圧倒的な能力差の前に、些細な知識は所詮、アンノーンに鉢巻だ。

つまり、全く意味がない。


アーゴヨン「アゴヨッ♪」

男「さ、サンキューな……ハハ……」
 ▼ 7 しゃまん◆NKmNEeVImk 18/01/16 20:32:44 ID:DrDH7lys [7/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハウオリに着いて、ポケセンでアーゴヨンを回復させる。

トレーナーパスを見せて宿をとり、俺はその部屋で寝転がりながら、アーゴヨンに言う。


男「アーゴヨン」

アーゴヨン「アゴヨ?」

男「他のポケモンを捕まえたいんだけどさ」

アーゴヨン「アゴヨ」

男「お前強過ぎるじゃん」

アーゴヨン「アゴヨ」

男「ちょっと攻撃したらすぐに瀕死(し)ぬじゃん」

アーゴヨン「アゴヨ」

男「捕まえられないじゃん」

アーゴヨン「アゴヨ」

男「……」

アーゴヨン「アゴヨ?」

男「どうすりゃいいの?」

アーゴヨン「アゴヨ……」

男「瀕死(し)なせないで弱らせる……ううむ」

アーゴヨン「アーゴヨ……」

男「ま、いいや。お前いるし。進化とか、そういう楽しみがないのは残念だけど、お前との旅には代わりないしな」

アーゴヨン「アゴヨッ♪」

男「ま、おいおいの課題として、今は寝ますか。お休みー」

アーゴヨン「アゴヨー」
 ▼ 8 しゃまん◆NKmNEeVImk 18/01/16 20:33:06 ID:DrDH7lys [8/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――――

――――

――


男『君、大丈夫?!』

『ベベ……』

男『しっかりして! ポケセンは……遠い。

 こっからだと……ククイ研究所ならすぐだ!

 頑張って、すぐだからね……』

『ベベ……』

――

――――

――――――
 ▼ 9 しゃまん◆NKmNEeVImk 18/01/16 20:33:40 ID:DrDH7lys [9/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
男「ふあぁ」

アーゴヨン「ガー」

男「おはよ、アーゴヨン。とりあえず、今日は試練だ」

アーゴヨン「アゴヨ」

男「頑張ろうな」

アーゴヨン「アゴヨッ♪」


最初かつメレメレ唯一の試練は、毒タイプだ。

一昨年まではノーマルだったけれど、イリマさんが成人したために、去年から新しく毒タイプの試練が始まった。

ベベノムが旅立ちのパートナーに選べるようになったのも、それと時を同じくしてだ。

まだ研究があまり進んでいないので、どうやって攻略すればいいのかというのもわかりづらい。

ただ、これだけはわかっている。

主は、ドヒドイデ。モクローもニャビーもアシマリもベベノムも、皆が不利になるタイプを持ち、しかも高い耐久力で、チャレンジャーの前に立ちふさがる。

普通に戦うなら、ハウオリ辺りでコイルを捕まえるのが正攻法だろう。毒を無効化でき、電気で抜群の攻撃を入れられる。

ただし、アーゴヨンなら。ドラゴンを有するアーゴヨンなら、そこそこ有利に戦いを進められるはずだ。

相手の毒技も水技も半減できるのだから。

ま、つまるところ、そこまで酷く考え込まなくても、アーゴヨンなら行けるだろう、ということ。

なんだかなぁ、と呟きながら、俺は試練に挑んだ。
 ▼ 10 しゃまん◆NKmNEeVImk 18/01/16 20:34:08 ID:DrDH7lys [10/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
攻: アーゴヨン Lv.14
防: ドヒドイデ Lv.12
ダメージ: 16〜21
割合: 40%〜52.5%
回数: 乱数2発 (5.9%)
急所ダメージ: 25〜31
割合: 62.5%〜77.5%
補正: (ダメージ補正なし)
技: りゅうのはどう
威力: 85
タイプ: ドラゴン*/特殊
特攻: 49+
特防: 45
最大HP: 40
天候: (ふつう)
相性: ×1

攻: ドヒドイデ Lv.12
防: アーゴヨン Lv.14
ダメージ: 8〜10
割合: 16.3%〜20.4%
回数: 乱数5発
急所ダメージ: 12〜15
割合: 24.4%〜30.6%
補正: (ダメージ補正なし)
技: かみつく
威力: 60
タイプ: あく/物理
攻撃: 37 [ラ]
防御: 30
最大HP: 49
天候: (ふつう)
相性: ×1

攻: ヒドイデ Lv.11
防: アーゴヨン Lv.14
ダメージ: 5〜7
割合: 10.2%〜14.2%
回数: 乱数7発
急所ダメージ: 8〜10
割合: 16.3%〜20.4%
補正: (ダメージ補正なし)
技: かみつく
威力: 60
タイプ: あく/物理
攻撃: 21
防御: 30
最大HP: 49
天候: (ふつう)
相性: ×1


男「お疲れ様、負けようがなかったな」

アーゴヨン「アゴヨ……!」
 ▼ 11 ンペルト@あかのはなびら 18/01/16 20:34:32 ID:YuaI0K66 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
これを貼れと言われたような気がした
 ▼ 12 しゃまん◆NKmNEeVImk 18/01/16 20:34:36 ID:DrDH7lys [11/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
とはいえ、さすがに体力の消耗は激しい。この旅において類を見ない程に疲弊を浮かべている。

キャプテンに回復してもらい、試練会場ビッグウェーブビーチを後にした。

すぐ傍のポケセンで宿を取り、部屋でごろりと寝転ぶ。

アーゴヨンも隣で、その巨体を休めている。

こうやって、あどけない寝顔を見ていると、やっぱりあのベベノムなんだよなあと思う。


――――――

――――

――

男『え、腹減ってるだけ……?』

ククイ『ああ! でも、腹減りも結構ヤバいんだぞ?』

リーリエ『空腹なポケモンは1歩歩くごとに少しずつダメージを受けるとか言いますね』

男『そうなんだ……でも、よかった、大丈夫なんだね』

『ベノー!』

ククイ『おー旨いか!』

男『よかったね』

『ベノ? ベノ―!』

ククイ『この子、君のことを気に入ったようだな!』

男『え?』

リーリエ『そのようですね』

『ベノッ♪』

男『ええっ?!』

ククイ『よかったら、数年後』

男『はい! ぜひ!』

――

――――

――――――
 ▼ 13 ゲチック@きりのはこ 18/01/16 20:35:15 ID:Y6gf6Z8E NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>6
アンノーンに鉢巻っていいな
 ▼ 14 しゃまん◆NKmNEeVImk 18/01/16 20:35:39 ID:DrDH7lys [12/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
男「おはよ、アーゴヨン」

アーゴヨン「アゴヨッ♪」

男「いろいろ考えたんだけどさ」

アーゴヨン「アゴヨ?」

男「……最速記録でも目指すか!」

アーゴヨン「アゴヨッ♪」


島キングとの対戦は、エアカッターで余裕だった。

呆れたような笑みを浮かべるハラさんから格闘Zを受け取ると、俺はハウオリ外れのポケセンで宿を取った。
 ▼ 15 しゃまん◆NKmNEeVImk 18/01/16 20:36:06 ID:DrDH7lys [13/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そこからは、大して面白くないから描写もしない。

仲間を1匹も捕まえないままに、俺は気付けば、ラナキラマウンテンの頂上に立っていた。

苦戦は当然あった。ウラウラのミミッキュが特にきつくて、拾ったヘドロばくだんでなんとかごり押したけれど、危うく負ける所だった。

それでも、恐らくは最速記録だろう。そんな期待を胸に、俺はヨウに勝負を仕掛けた。
 ▼ 16 しゃまん◆NKmNEeVImk 18/01/16 20:36:27 ID:DrDH7lys [14/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
攻: ネクロズマ[U] Lv.100
防: アーゴヨン Lv.83
ダメージ: 727〜857
割合: 282.8%〜333.4%
回数: 確定1発
急所ダメージ: 1090〜1284
割合: 424.1%〜499.6%
補正: [ブレイン]
技: フォトンゲイザー
威力: 100
タイプ: エスパー*/特殊
特攻: 476+
特防: 169
最大HP: 257
天候: (ふつう)
相性: ×2


アーゴヨン「」

男「あんまりだっ!」

ヨウ「……」^^


 ▼ 17 しゃまん◆NKmNEeVImk 18/01/16 20:36:54 ID:DrDH7lys [15/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
当SSはhttp://pokemonbbs.com/poke/read.cgi?no=747257に参加しています
お付き合いくださりありがとうございました
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