【SS】ミミッキュ「さあ、簡単でおいしいヌケニンのから揚げを作りましょう」

シャンデラ「でも先生、から揚げの材料であるヌケニンがありません」

ミミッキュ「ええ、用意してませんよ　今日は材料のヌケニンを用意するところから始めますから」

シャンデラ「そうなんですか？」

ミミッキュ「シャンデラ君、ヌケニンはとても繊細で扱いが非常に難しいのです

少しでも扱いを誤ると身が硬くなり、パサパサしてとても食べられたものではなくなってしまうのです

それに低レベルかつ進化したてのヌケニンでないとおいしくないですからね」

油に入れた瞬間に炭化しそう

シャンデラ「では先生、どうやってそんなヌケニンを調達するのですか？」

ミミッキュ「はい、これ」ﾎﾟﾝｺﾛﾛ

シャンデラ「タマゴが二つ…」

ミミッキュ「シャンデラ君の特性はたしか炎の身体だったね？」

シャンデラ「ええ…わたしの特性はそれで合ってますけど…」

ミミッキュ「これは厳選されたツチニンのタマゴだ

シャンデラ君、君の特性はタマゴの孵化を早める効果がある」

シャンデラ「………」ｲﾔﾅﾖｶﾝ

ミミッキュ「おいしいヌケニンのから揚げのためにそのタマゴを持って

その辺をジョキングしてきてくれたまえ」

シャンデラ「…わかりました先生」

10分のジョキング後

ﾋﾟｷｯﾋﾟｷﾋﾟｷｨ……

ツチニン`s「ツッチィー！」ﾊﾟﾘｰﾝ

シャンデラ「う…生まれました　せ…先生のところに…戻らなくては…」ｾﾞｴｾﾞｴ

ツチニン`s「ツー？」ｷｮﾄﾝ

ミミッキュの元に戻り…

シャンデラ「先生、生まれました」

ツチニン`s「ニンニン…」ﾄｺﾄｺ

ミミッキュ「おおっ　生まれましたか…　見立て通りいいツチニンだ」ｼﾞｰ

シャンデラ「先生、次はどうすればいいのですか？」

ミミッキュ「ツチニンをヌケニンにするためにレベルを上げる必要があります」

ツチニン`s「ツーニー？」ｷｮﾄﾝ

シャンデラ「先生、不思議の飴をたくさん与えるのですか？」

ミミッキュ「それは絶対にやってはいけません」

シャンデラ「なぜですか？」

ミミッキュ「シャンデラ君、不思議の飴は1個、2個程度なら全く問題ないのです

ただ大量に与えると素材の味がものすごく甘くなってしまうのです

これでは本来のヌケニンを味わうことなんてできません　なのでこれを使います」

シャンデラ「先生、これとは？」

ツチニン`s「ニンニー？」ｼﾞｰ

ミミッキュ「それは学習装置です」ｶｼｬﾝ

シャンデラ「学習装置！？それなら可能ですがそんな高価なものがあるなんて…」

ミミッキュ「生活費を切り詰めました…　そんなことよりやり方です

まず、ツチニン達に学習装置を取り付けてレベル19になるまでの分の経験値与えます

そして調理寸前に不思議の飴を1個与えればいいのです」

ツチニン`s「ツーチー？」ﾂﾝﾂﾝ

ミミッキュ「これっ　これで遊ばない」

ミミッキュ「さてと…　ツチニン達の頭に学習装置を取り付けてっと…」ｶﾞﾁｬﾝ

ツチニン`s「ニーン」ｷｮﾛｷｮﾛ

ミミッキュ「スイッチ、オン」ﾎﾟﾁｳｲｰﾝ

ツチニン`s「ヅｩ〜ﾂﾞｩヅウﾂｩーヂｨチ〜ィﾁﾞイーﾁニ゛ーニｨ゛ﾆ〜ｲニ゛ニンnn゛ン゛ン〜」ｶﾞｸｶﾞｸﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

シャンデラ「ツチニン達が…すごく悶えてますが大丈夫ですか？」

ミミッキュ「ツチニン達が急激に経験値与えている副作用でしょうね

健康に直ちに影響を及ぼすものではないのでこれぐらい問題ないでしょう」

シャンデラ「そうですか」

ツチニン`s「ッ゛ｩ〜ﾂﾞ〜ｩウﾂｩーｨﾁﾞィﾁﾞィチﾁニイニ〜ﾆｨ゛ﾆ〜ｲニ゛ﾝンn゛ン゛ﾝnンnン」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘｶﾞｸｶﾞｸ

ミミッキュ「経験値が入るために30分はかかるのでその間のにから揚げの衣の元を作りましょう」

シャンデラ「先生、必要な材料は何ですか？」

ミミッキュ「おいしい鳥ポケモン用のから揚げ粉、うす塩バージョンで大丈夫です」

シャンデラ「市販のから揚げ粉で本当においしいヌケニンのから揚げができますか？」

ミミッキュ「本当はヌケニンのから揚げ用に調味量を調整したいのですが…

今日は簡単でおいしいがテーマですので簡単にできるところは簡単にしないといけませんからね」

シャンデラ「はい」

ツチニン`s「Tsuuuuuutsssuchiiicihiiiihiiiciiiiiiiiniiiiiniiiiniiiinnnnnnnnnnnnnnn」ｶﾞｸﾋﾞﾘｶﾞｸﾋﾞﾘ

ミミッキュ「ヌケニン1匹の大きさは80cm、重さは1200g…　2匹同時では2400gと大きいのでから揚げ粉は多く作りましょう

から揚げ粉を水で溶くのですが、水の量は気持ち多めに入れておきましょう」ﾄｸﾄｸﾄｸ

シャンデラ「なぜですか、先生」ｼｬｶｼｬｶ

ミミッキュ「あまり衣を着けないようにするためです

ヌケニンはとても繊細ですこし揚げすぎるとものすごく硬くなってしまうので…

それを防ぐために高温の油に長時間入れなくてもいいようにしたいためです」ｼｬｶｼｬｶ

ツチニン`sのレベルが19になった後

ツチニン`s「チーン」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

シャンデラ「だ…大丈夫ですか？ツチニン達」

ミミッキュ「すこし休ませれば目を覚ますでしょう

さてシャンデラ君、から揚げをするための最終準備をしますか」

シャンデラ「はい、先生」

ミミッキュ「まず油は普通のサラダ油でもいいですがせっかくなのでごま油を使用します

油の温度は短時間でカリッと揚げたいので190度の高温にします

揚げる時間は1分でちょうどいい揚げ加減でしょう」ﾄﾎﾟﾄﾎﾟ

シャンデラ「はい、先生」ｶﾁｯ　ﾎﾞｰ

ミミッキュ「最後にヌケニンの絞め方についてですが

シャンデラ君、君ならどうやってヌケニンを絞めますか？」

シャンデラ「そうですね…　攻撃技はヌケニンの身の状態が台無しになってしまうので

変化技で絞めますかね…」

ミミッキュ「うん、いい線いっているね」

シャンデラ「火傷だと身を焦がしてしまうし…　毒は私達が食べられなくなってしまう…

氷、眠りは絞めることはできない…　混乱の自傷は繊細であるヌケニンの身にはやってはいけない…

う〜ん難しいですね…」

ミミッキュ「ヒント　僕達、ゴーストタイプなら大抵できること」

シャンデラ「あっ…　呪いですか？」

ミミッキュ「正解　呪いだよ」

シャンデラ「では先生、ヌケニンに進化した直後に私達2人の呪いで絞めるのですか？」

ミミッキュ「はい、そうです　体力さえ尽きれば僕達の呪いは解けるので自分達の健康も気にならず

ヌケニンの繊細な身を傷つけなくてもいい素晴らしいやり方です」

シャンデラ「私達の体力は半分削られますけどね」

調理開始

ミミッキュ「シャンデラ君、ツチニン達がそろそろ起きていい頃のはず

不思議の飴の用意を…！」

シャンデラ「はい、先生」

ツチニン`s「ツゥ〜？」ﾊﾟﾁｸﾘ

ミミッキュ「呪いの準備はできましたか？」

シャンデラ「はい」

ミミッキュ「さあ、ツチニン達に不思議の飴を…」

ツチニン`s「ツグッ」ﾎﾟﾝﾅﾒﾅﾒ

ピカー

ミミッキュ「進化が始まりましたよ！」

シャンデラ「先生、テッカニンとヌケニンに分かれてきました！」

ミミッキュ「今だ！　ヌケニン達に呪いを！」ｶﾝｶﾝｶﾝ

ヌケニン`s「………」ﾋｭｰﾍﾞﾁｬ

テッカニン`s「ニンッ！！！」ｵﾄﾞﾛｷ

ミミッキュ「シャンデラ君、僕達のサイコキネシスで素早くから揚げ粉を塗すんだ！」

シャンデラ「はい！！」ﾋﾟﾛﾛﾛ

テッカニン`s「ﾆﾝﾆﾝﾆﾝ…」

ミミッキュ「シャンデラ君、ヌケニンを油に入れるぞ！」

シャンデラ「はい、先生！！！」ｼﾞｭﾜｰｰ

テッカニン`s「二ィィィィィィィィィィィィィィィィン」ﾅﾐﾀﾞ

ジュワワワワヮヮヮヮヮヮヮヮヮ………

ミミッキュ「よし、1分経ったな！　シャンデラ君！」ｼﾞｭﾜｰ

シャンデラ「だしますよ〜」ｼﾞｭｳ　ﾊﾟｻ

テッカニン`s「………」ｺﾃ

ヌケニンのから揚げ完成

ミミッキュ「から揚げ完成したね」

シャンデラ「はい　ようやく完成しました…」

ミミッキュ「揚げ物は揚げたてがおいしいからすぐ食べようか

あっ…気絶しているテッカニン達は外に放り出してくれたまえ

僕は放り出している間に食器などを準備するから」

シャンデラ「は〜い」ﾎﾟｲﾎﾟｰｲ

ミミッキュ「では早速…」

ミミッキュ＆シャンデラ「頂きま〜す」

パリポリポリ…じゅわ〜…コリコリ…ｺﾞｸﾝ

シャンデラ「あっ…おいしい」

外側はパリパリしていて香ばしく、だが噛めば噛むほどコリコリしている

肉汁はじんわりと出てくる　それなのに揚げ物特有のしつこさは感じない…

シャンデラ「ヌケニンのから揚げって食感は鳥皮に似ていますね…

それなのに脂っこさを感じない…　不思議な感じです…」

ミミッキュ「そうであろう…　僕もその不思議な魅力に魅了されてしまって

定期的にヌケニンのから揚げを作っているのさ…」

シャンデラ「そうでしたか…　先生、ご馳走様です

とてもおいしかったです」

ミミッキュ「それはよかった…

そうだ、シャンデラ君　また君とヌケニンのから揚げを食べたいのだが誘っていいかな？」

シャンデラ「ええ、よろこんで」

こうしてミミッキュとシャンデラは

定期的にヌケニンのから揚げを食べることになりましたとさ…

相棒を失いしテッカニン`s「………ｺﾛｽ」

めでたくない…めでたくない……

88888888
ゴミムシダマシのサナギ喰った友達思い出した

ふふってなった
相棒を失ったテッカニン`s…頑張れ

ミミッキュが出てるのに学習装置は昔の仕様なんだな

面白かった

乙

乙

スコティッシュフォールド

乙

初めてツチニン可愛いと思った

ヌケニンに身なんてないんじゃ…