【SS】ビッケ「ザオボーさん！一緒に食堂行きませんか？」ザオボー「ふぇ！！？」【プロジェクトザオボー】

ザオボー「い、い、いえ！私は通勤途中でマラサダを買ってきたので！」

ビッケ「あら！私もおやつに買ってきたんですよ！マラサダ！ここで食べていいですか？」

ザオボー「いや、ですからー…ああ！私緊急の会議に出なくてはいけないのでした！」

ビッケ「？平社員のザオボーさんはそんな緊急会議なんて出れるご身分じゃ…」

ザオボー「ウグッ……」

「ねえ、あれってビッケさんとザオボーさんじゃない？」

「まだあんなおっさん気にかけてるのかよ、弱味でも握られてんのか？」

「えーマジで？ビッケさんかわいそう……ザオボーまじ死ね」

ザオボー「……！と、とにかく、もう私に関わらないでください！！」

ビッケ「あっ…、待って…！」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ザオボー「はあ……」

突然のダイチ

ザオボー「身投げって……そんな勇気私には……」

ダイチ「……辞めちゃえば？」

ザオボー「それも考えましたが……あんな事件を引き起こした私を雇う企業など皆無でしょう」

ザオボー「……こんなのことを言うのは性に合わないんですが、今、財団を離れたら……」

リーリエ『ザオボーさん！もうこんな悪さしたらだめですよ？』

グラジオ『じゃあ、相棒のメンテ……頼んだぞ。ああ、期待して、いる』

ルザミーネ『……また、皆の信頼を勝ち取ることができたら、そのときはまた、支部長と呼んであげるわ』

ビッケ『ザオボーさん！息抜きに、マラサダ、食べませんか？』

ザオボー「私は本当に、ひとりぼっちになってしまう……怖いんです」

レッド「……おにぎり、食うか？」

ザオボー「いただきます……」

レッドも現れたか
支援

突然のレッド草
しえんしゃ

ザオボー「そういえばお昼まだでしたね……」

ザオボー「……しょっぱいですね」

ダイチ「うまうま」

レッド「……よかった」

レッド「……俺は今まで、いろんな所を巡ってきた。この山は、魂が満ち溢れてる。とても、いい」

ダイチ「山はいい」

レッド「山だけじゃない、水の中、草の中、森の中……」

ザオボー「土の中、雲の中、スカートの中……ですか？」

レッド「それはない」

ダイチ「通報」

ザオボー「ひどいなあ……はは」

ダイチ「おお、初めて笑った」

ザオボー「はは……」

レッド「……とにかく、旅はいいぞ。迷ったとき、自分を見つめ直せる」

ザオボー「旅……ですか……旅？……旅！」

ザオボー「そうです、旅！その手がありました！」

ダイチ「急に、元気！嬉しい！」

レッド「ああ……」

ザオボー「これこそ逆転の一手！感謝しますよ、お二方……？」

ザオボー「……誰もいない……？」

ザオボー「私……今まで誰と話してたのでしょう？そもそも……？」

ザオボー「いや、今はそれより……！」

〜〜そして今、エーテル代表宅〜〜

ルザミーネ「有給を３ヶ月とらせていただきます……？」

研究室長「今まで財団のために身を粉にして働いたから、このくらいの優遇は当然って……認められるわけないですよね！？」

ビッケ「……！」

研究室長「ザオボーさんが今いなくなったら、財団復興のためのプロジェクトがみんなパーだぁ……」

ルザミーネ（噂が過ぎ去るまでの避難、そして自分かいかに財団に必要不可欠かを知らしめるってことね……）

ルザミーネ「いいでしょう、ザオボーに今日から３ヶ月、有給休暇をとらせます」

研究室長「そんなあ……！」

ルザミーネ「研究員の腕を磨くいい機会じゃない？困ったらあたしやビッケも力になります」

ビッケ「は、はい！任せてください！」

ルザミーネ（この子がその間、耐えられるか……それだけが心配ね……）

〜〜時は戻って……〜〜
グリーン「おーい、レッド、どこだよ……！」

レッド「グリーン……大丈夫か」

グリーン「大丈夫じゃねえよっ……たく、置いていきやがって、どんだけ山マニアなんだよっての」

レッド「ああ、山は……いいからな」

グリーン「……はあ、お前と一緒にくるんじゃなかったよ」

レッド「次は、ラナキラマウンテンだ……リザードン！」

グリーン「あ、おい！また先に行くなー！」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ザオボー「さあ、そうと決まれば、行きますよ！ネイティオ！」

カキ「おい、待て！ダイチさんが言ってたのはお前か！」

ザオボー「はい？なんなんですか？あなたは」

カキ「ポケモンギアを使わずに空を飛ぶのはアローラ交通法違反だぞ！」

ダイチ「通報、しといた！」

ザオボー「めんどくさいことをしますね！あなた！」

>>26
ポケモンギアではなく、ライドギアでした！
失礼しました！

支援

支援

ザオボー「さて……勢いで飛び出しましたが、３ヶ月も何をして過ごしましょうか」

ザオボー「ここから近いのは……アーカラでしょうか」

ザオボー「思えばせっかくのリゾート地方というのに、一度も観光したことありませんね」

ザオボー「この機会にいろいろいってみましょう！ハキギシリ！」

ハキギシリ「しり！」

ザオボー「……結局ライドギア、使ってないですが、なんのためにあるんでしょう？」

ハキギシリ「しりしり？」

ザオボー「やって来ましたー！」

ザオボー「カンタイシティ〜！」

ザオボー「……暑い！白衣のまま出てきたからですね！」

ジーナ「あら？あんなところに場違いなんてレベルじゃないおじさんがいるわ」

デクシオ「そうですね、ジーナ。僕たちのバカンス気分……じゃない調査に支障をきたしますよ」

ザオボー「いきなり現れてなんなんですかその言いぐさは！」

デクシオ「ここは、僕たちが南国アローラにふさわしいコーデをしてあげましょう！」

ジーナ「それがいいですわ！ささ、そこのブティックへ、今すぐ、今すぐ！」

ザオボー「いや、あなたたち誰……ちょっ、ちょっとぉ！！？」

ザオボー「おぉ……！涼しい……！」

ジーナ「ちょっと、それだけですの？」

ザオボー「いえ、なんというか、私が選んだら、いつもみたいな堅物ファッションぽくなりそうで……助かりましたよ！」

デクシオ「はは、喜んでもらえたようでなによりですよ」

ザオボー「ではこれで」

「「ちょっとまったぁ！！」」

ジーナ「あなた、それでも社会人ですの？ファッション見てあげたんですから、お礼のひとつは……ねぇ？」

デクシオ「そうそう、実は僕たち、ある調査にはるばる来たんですけど、博士がケチで生活費カツカツなんですよねー」

ザオボー「いや……こっちも頼んだわけじゃないというか、あなたたちが勝手に……」

ジーナ「ですから、あーだこーだ……」

ザオボー「いや、でも……こーだあーだ……」

ジーナ「あれだけ時間をかけてこれだけですの？はぁ……」

ザオボー「やーっと解放されましたよ……とほほ」

デクシオ「ねぇジーナ？こうなればナマコブシ投げしかないと思うのですが……」

ジーナ「この私にあんな肉体労働似合いませんもの！」

ザオボー「はぁ……そういえば、この街、エーテル支部がありましたね、少し立ち寄りましょうか」

支援

支援
ジーナとデクシオ…(笑)

ザオボー「……ちら」

職員「……ええ、水ポケモンが砂浜に打ち上げられている……分かりました、すぐ向かいます」

職員「捨てポケモンを保護して……ありがとうございます。では……」

職員「研究室長、プロジェクトのほうが滞っているようですが……え！？ザオボーさんが！？」

ザオボー（どうやら誰も私に気づいていない様子……あのお二方のコーデのおかげですかね）

新入り職員「っちょ、おじさん、そこ邪魔です！」

ザオボー「ああ、どうもすみません」

先輩職員「こら、新入り！……すみませんね……あら？その顔どこかで……」

ザオボー「……！い、いえこちらこそすみません！失礼！」

先輩職員「あ、ちょっと！」

ザオボー「……はあ」

???「やーやー君、うちの会社のフロアで何をしてるんだい？」

ザオボー「あなたは……？」

モリモト「ぼくはゲームフリークのモリモト！君のことは知ってるよー？ザオボー」

ザオボー「ど、どうしてわかったのですか？職員たちすら気づかなかったのに……！」

モリモト「んんー？その顔は……どうやら自分に自信が持てないって感じだねー」

ザオボー「あなたなんなんですか本当に……」

モリモト「そういうときはポケモンバトルするよね！自然と元気湧いてくるよね！」

ザオボー「それは喧嘩を売ってるんですか？私こう見えてかなり強いですよ？なんたってしぶt」

モリモト「うん、じゃあやろうか！」

ザオボー「喋らせてください」

ザオボー「ああ、スリーパー、ヤドラン！」

モリモト「結局僕が一番強くてスゴいんだよね……ってね」

ザオボー「私の自慢のエスパーたちが……あなた何者ですか？」

モリモト「はい、これ」

ザオボー「……これは、しまめぐりのあかし？」

モリモト「そう、時間あるんでしょー？特別にあげるからやってみたらどうかな？」

ザオボー「……私みたいなおじさんがお子さまにに混じってチャンピオンを目指せと？」

モリモト「子どもとか大人とか関係ないよ、何かをするのに遅すぎることはない！」

ザオボー「……」

モリモト「何かを達成したっていうことが自信に変わるんだ！」

ザオボー「……そうですね、どうせ行く宛もなかったですし」

ザオボー「自分磨きだと思えば一石二鳥ですね！」

ザオボー「ザオボー、この３ヶ月で、しまめぐりチャンピオンになってみせますよ！」

支援

支援

たくさんの支援、感謝しますよ！

ヴェラ試練サポーター「ダ」

せせらぎ試練サポーター「メ」

シェード試練サポーター「です」

ザオボー「何故！？」

ザオボー「あのモリモトとかいう人の島巡りの証、これ本物じゃないじゃないですか！」

ザオボー「これ、あれですね。お土産屋さんで売ってるやつですね。値段のシールつきっぱなしですし」

ザオボー「そうじゃなくってですね！」

ライチ「うるさいっ！」

ザオボー「むがっ……！今、何を私の口に押し込ん……で……！？」

ライチ「アーカラ名物、マオ団子よ。しっかり味わいなさい」

ザオボー「ウワアアアアアアア！！！！」ﾀﾞｲﾊﾞｸﾊﾂ

ザオボー「げほっ……ところで何故島クイーンがこんなところにいるのです？」

ライチ「通報があったのよ、変なおじさんが試練場所を次々現れてるって……ザオボーさんだったのね」

クチナシ「俺もいるぜ……せっかくアイナ食堂で昼飯だったってのに、こいつに無理やりな」

ライチ「だってホントに危ない人だったら、頼れる男の人がいないとねぇ？」

ザオボー「別にあなた一人で大丈夫だと思いますけどね……」

ライチ「それで？何かの調査だったのかしら？」

ザオボー「いえ、実は……カクカクシカジカ」

クチナシ「……なんだそれ、下らない理由でうちの風習汚さないでほしいね」

ザオボー「下らないとは何ですか！あ、いや、確かに下らないといえばそうですが……」

クチナシ「……ぷっ、冗談だよ」

ライチ「そういうことね……それなら、アレをやってもらうのはどうかしら」

クチナシ「……アレって？」

ライチ「ほら、このあいだ島キング集会で話したじゃない」

クチナシ「……？覚えてねぇなあ」

ライチ「……はぁ」

ザオボー「アレとは？」

ライチ「もぉ！だから集会で話したじゃない！」

クチナシ「落ち着け、こいつは島キングじゃない」

ザオボー「そうですよ！」

クチナシ「キングなんて無理、誰かに使われてんのがお似合いだぜ」

ザオボー「そういう意味ですか！？」

ライチ「そ、そうね……あのね、ポケモンジムって知ってるかしら？」

ザオボー「ジム？えぇ、知ってますとも、私の地元にもありましたよ」

ライチ「アローラにもリーグができたわけだし、試練とは別にジムを置いて、」

ライチ「本来島巡りに挑戦できない人もリーグの参加資格を得られるようにしよう……っていうのがあるのね」

ザオボー「なるほど、そもそも島巡りはその年の11歳の少年少女がするものですしね」

クチナシ「それで、支部長様にジム戦のテストをしてもらいたいわけだ」

ライチ「あたしらこの方外に出たことがなくて、ジムって感じがよくわかんないのよね」

ザオボー「そういうことでしたら全然構いませんよ、むしろ大歓迎です！」

クチナシ「ふぅ、面倒事が減って助かったな」

ライチ「じゃ、とりあえずマオ達に言っとくから、それぞれの家を訪ねてみてくれる？」

ザオボー「了解です！」

支援

支援

がんばれ

うおお更新遅れて申し訳ございまっせん！！

ザオボー「さあ、着きましたよ！オハナt」

ケンタロス「「「「ぶもぉぉお〜〜〜！！！」」」」ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ

ザオボー「げほっ！ぶほっ！……砂煙がすごいですね、いつもこんな騒がしいのですか？ここは……」

カキ「お〜い、そこのお方！」

ザオボー「おや？あなたはいつぞやの」

カキ「あ、あなたは……渡したライドギア、ちゃんと使っていますか？」

ザオボー「い、いやぁ……まぁ……はは」

カキ「っと、そんなことを言っている暇はないのでした、あなたに頼みがあるのです」

ザオボー「なんです？……まさか、先程のケンタロスを捕まえて来いとか……」

カキ「そうです、先程のケンタロスを捕まえて来て欲しいのです」

ザオボー「理不尽」

カキ「こちらだけでなく、農場の北側からも逃げ出してしまって……腕の立ちそうなあなたにお願いしたいのです」

ザオボー「腕の立つ……ふん、しょうがないですねぇ！ﾝエリーィィトな私が、10分もせずに捕まえてみせましょう！」

カキ「では、頼みますね」

〜〜〜〜

ピカチュウ「ぴぃぃかぁぁ！」

ケンタロス「ぶもぉぉお！！」

ザオボー「こんなところに！スリーパー、催眠術！」

スリーパー「ｲｪｪｪｲ……！」

ケンタロス「ぶ、ぶるもぉ……！……すぴー」

ザオボー「まずは一体、と……おや？」

「ぴっかぁ！」「ぴかちゃあ〜」「ちゃあぁ！」

ザオボー「助けてくれてありがとう……ということですかね？」

スリーパー「ｲｪｪｪｲ」

ピカチュウ「ぴかちゃ！」

ザオボー「少し照れますね……」

『ザオボーさん！』

ザオボー「……その何も疑わないような笑顔、あの人を思い出しますね」

デクシオ「やれやれ……せっかく優雅なティータイムを楽しんでいたというのに」

ジーナ「暴れ牛さんはとっととお山に帰ってしまいなさいな！」

ケンタロス「「「ぶもぉお！」」」

ザオボー「見つけました！でんじは！」

ピカチュウ「ぴかちゃ！」

フーディン「すぷぅん！」

ケンタロス「ぶもっ！？」

ザオボー「ふぅ……あなた、なかなかやるじゃないですか？」

ピカチュウ「ぴかぁ？」

ジーナ「あら？あなた、ピカチュウなんて持ってらしたの？」

ザオボー「あぁ、いやどうも、さっき助けた恩返しらしくてですね」

ﾋﾟｶｧ！ﾌﾞﾓｯ!?ﾁｬｱ!ﾌﾞﾓﾓｯ!

ザオボー「あちらにもいますね、行きましょう！二人は市民の避難誘導をお願いします！」

ピカチュウ「ぴっか！」

フーディン「ふぉぉく！」

デクシオ「……なんか仕事を押し付けられたような気がしますが」

支援

ｲｪｪｪｲで草
支援

ザオボー「どうですか？フーディン」

フーディン「……ないっふ」

ザオボー「これで全部ですか、つ、疲れた……！」

ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

カキ「お見事です、チャレンジャーザオボー」

ザオボー「おや？あなた、牧場の北側に行ったはずでは……？」

カキ「それは嘘です、本当はあなたの実力を見定めるため、ずっとついてきていたんですよ」

ザオボー「え？ちょ、ちょっと理解が……」

カキ「各地のポケモンジムは、リーダーとのバトルの前に様々な方法で挑戦者を試すそうですね」

ザオボー「…」

ザオボー「……つまり、この茶番は私を試すためのものだったと」

カキ「はい、さすがに大砲やらクイズやらは用意できませんでしたが、楽しんで頂けてなによりです」

ザオボー「た、楽しくないですよ……」

ピカチュウ「ぺかぺか」

カキ「おや？ピカチュウをゲットされたのですね」

ザオボー「あぁ、いや、これは勝手についてきているだけでして」

カキ「そういうわりにはとてもなつかれていますね」

ピカチュウ「ぺか？」

カキ「ピカチュウというのは警戒心の強いポケモンですから、珍しいことです」

ザオボー「そうなのですか？」

ピカチュウ「ちゅう！」ﾎﾞｰﾙｶﾘｶﾘ

ザオボー「！まさかあなたついてくるつもりですか？」

ピカチュウ「ぴかぁ！」

ザオボー「谷の仲間達はいいのですか？」

ピカチュウ「ぴぃ？ぴかぴか！」

ｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞ！

カキ「あれは、谷のピカチュウ達！」

ﾋﾟｶﾁｬ!ﾋﾟｯｶﾋﾟｶ!ﾋﾞｶﾞﾁﾞｭｳ!ﾋﾟｨｶｧ!

ザオボー「……わかりました、そこまで言うならつれていってあげましょう、光栄に思うのですよ！」

ザオボー「行け！在庫大量に余ってしまったウルトラボール！」

ピカチュウ「ぴっか！」ｶﾁｯ

ｺﾛｺﾛｺﾛ……ｶﾁｯ！

カキ「試練の中で新しい仲間と絆を結ぶ……島巡りと形は違えども、これこそアローラのアローラたる……」

ダイチ「アローラ！」

カキ「うおおおおおお！燃える、燃えるぅ！」

ザオボー「な、なんですか！？」

ダイチ「熱い友情を見せつけられたカキは嬉しくて戦いたくなるのだ！」

カキ「俺は今猛烈に感動している！！」

ザオボー「ば、バトル開始ですか！？」

支援します！

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あげ

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