【ポケダンｓｓ】ヒコザル「ポッチャマが遊んでくれない」

注.このｓｓは、オス同士のくすぐりをテーマにした超絶短編ｓｓです。
　　R18要素は(たぶん)ありませんが、苦手な方はご注意ください。

ここは、サメハダいわ。

ヒコザルとポッチャマが暮らしている。

二匹は、もう一人前の探検隊。

今日も立派にお宝をとってきて、帰ってきたときにはもう真っ暗。空には月が浮かんでいる。

二匹はベッドの上で横になっていた。

ポッチャマはもう寝息をたてていたが、ヒコザルはなかなか眠れない様子。

ヒコザル「ねえ、ポッチャマ。起きてよ」

ポッチャマの肩を揺すりながらそう言うと、

ポッチャマ「ん……なんだ？」

と、あくびをしながら返事をした。

ヒコザル「オイラ眠れないんだ。遊ぼうよ！」

ポッチャマは、何も言わずに向こうを向いて、寝に入ってしまう。

ヒコザルも負けてはいなかった。

肩をたたきながら、何度も大声で呼びかけた。

でも、ポッチャマは知らんぷり。

諦めたヒコザルは、横になってしばらく目をつむっていたが、やっぱり眠れない。

ヒコザルは、向こうを向いているポッチャマの背中をつつく。

そのとき。

ポッチャマ「ひゃっ！」

ポッチャマが、甲高い声を出した。

もしかして、と思い、ヒコザルは背中に人差し指をあて、くるくる回す。

ポッチャマ「く……あははっ、やめっ！」

ポッチャマが笑い出した。

ヒコザルは確信した。

ヒコザル「背中、弱いんだ」

ヒコザルは指を止めずに、にやりと笑いながら言った。

脇をくすぐっても、足裏をくすぐっても、なにも反応しなかったポッチャマ。それが、今は指一本で大笑いしている。

それを見て、心の中で、なにかが働くのを感じた。

ヒコザルは、なにも言わずに、ポッチャマの背中にまたがった。

ポッチャマの顔が青くなる。

ポッチャマ「お、おまえ……」

ヒコザル「この状態でくすぐったら、どうなっちゃうのかな？」

ヒコザルはポッチャマの言葉を無視して、またにやりと笑う。

ポッチャマ「わ、わかった！遊んでやるから！それだけはっ！」

ヒコザル「それなら、こちょこちょして遊ぼうよ」

ポッチャマはもう、なにも言えなかった。

ヒコザルは、さっきと同じように背中にくるくると指をあてる。

ポッチャマ「やはははっ、うああはははははっ！」

ポッチャマは笑い転げるが、逃げられない。

ヒコザル「まだ指一本だけど、どうする？」

ポッチャマ「ど、どうもするなあっ！」

ヒコザル「それじゃあ、こうしよう」

一旦手を止めた。ポッチャマはぜえぜえと呼吸を整える。

ヒコザル「今から、指一本でくすぐる。三分間、笑わずに我慢できたら、もうくすぐらない。でも、笑っちゃったら……」

ヒコザル「全部の指で、遠慮なくくすぐらせてもらう」

ポッチャマ「ど、どっちもいやだ」

ポッチャマが声を震わせると、

ヒコザル「じゃあ永遠に我慢する？」

ポッチャマ「いや、やめときます！」

そんなこんなで、ポッチャマは、三分間耐えようと決意するのであった。

ヒコザル「じゃあいくぞ、３，２，１、はじめっ！」

はじめっの声と同時に、くるくる攻撃が始まった。

ポッチャマは、顔を赤くしながら耐えている。

ポッチャマ「くっ……んん……」

ヒコザル「耐えるなぁ……ほんとはくすぐったいんだろう？」

ポッチャマ「くっ……くすぐったくなんてっ……ないっ」

首を振りながら必死に抵抗する。

ヒコザル「ほんとかな？さっきはあんなに笑ってたのに」

ポッチャマ「くううっ……！」

これも、ヒコザルの作戦だった。

案の定、ポッチャマの顔は、恥ずかしさでさらに赤くなっている。

ポッチャマ「くくっ……ふくく……」

そして、少しずつ、敏感になってくる。

その時、ポッチャマに変化がおとずれた。

ポッチャマ「……ひゃっ！？」

ヒコザルが、ポッチャマの背中をつつき始めたのだ。

ポッチャマ「ひっ！くふっ！あひゃ！」

ポッチャマは耐えられず、つつかれるたびに笑いが漏れる。

そして、

ポッチャマ「くああっ！もう無理っはははっ！ひゃははははっ！」

大笑いするポッチャマ。タイムは２分３０秒。

ヒコザル「おしかったな」

支援！

シーン想像してたら興奮してきた

支援

ポッチャマ「はあ……はあ……。ヒコザル……。もう、やめにしないか……？」

さっきので疲れたのか、息を荒くしてポッチャマはうったえる。

ずっと冒険を続けてきた仲間だ。願えば許してくれるはず。

しかし、その願いは、

ヒコザル「だーめ」

というひとことで、かき消されてしまった。

ヒコザル「もう、勝負はついただろ。ここでやめるなんて、つまんないよ」

ポッチャマ「そんなぁ……」

ヒコザルは、完全にＳの心になっているようだ。


そしてヒコザルは、ポッチャマをうつぶせに寝かすと、「ほのおのうず」を使い、手足を拘束してしまった。

ヒコザルはその横に座った。

ヒコザル「いいか？それじゃあいくぞ」

もうはじまるのか、とポッチャマはびくびくしながら目をつぶる。

ヒコザルの５・４・３というカウントが聞こえる。

ヒコザル「２・１」

くるっ！


と思ったが、いつまでたってもくすぐったさは襲ってこない。

不思議に思って目を開けると、

ヒコザル「……って言ったらはじめるからな」

にかっと笑った。

ポッチャマは安心すると同時に、怒りがわいてきた。

ポッチャマ「やるなら早くやってくれ」

ヒコザル「そんなにくすぐってほしいの？」

ポッチャマ「やっ！そっ、そんなわけねえだろ！」

ヒコザル「しかたないなあ、ほらっ！」

ポッチャマ「ふあっ！？」

いきなりだった。

背中をかけめぐるたくさんの指。ひとつひとつが違った動きをしていて、すぐになれないようになっていた。

それは、くすぐったがりのポッチャマには、とてもきつくて……。

ポッチャマ「ふにゃはははははっ、あはははははあっ！！」

大きな声で笑い出した。

ポッチャマ「やははははっ！うひゃあああっ！」

抵抗できないこの状態では、笑うことしかできない様だった。

それを、ヒコザルはニヤニヤしながら眺めている。

ヒコザル「ほんとに弱いんだね、背中」

ポッチャマ「はははあああっ！ひゃああああっ！」

言葉攻めをされながらくすぐられるのは、むずむずして、ぞくぞくして、とにかくくすぐったかった。

ポッチャマ「ふにゃあああははっ！く、くすぐったいっっ！！はははあっ！」

ヒコザル「くすぐったいか？」

ポッチャマ「くひゃあああっ！くすぐったあいっ！からっっ！」

ヒコザル「くすぐったいから？」

ポッチャマ「もう、くひゃひゃあっ！やめてえっ！！」

ヒコザルは手を止めた。

やめてくれた！ポッチャマは呼吸を整えながら喜んだ。

しかし、拘束を解いてくれるそぶりはヒコザルにはなかった。

そして、ポッチャマの背中に手が触れた。

ポッチャマ「くふっ……！？」

ヒコザルは、ポッチャマの背中にある、マントのような部分をめくり始めたのだ。

これからどうするのかは、だいたい想像がついていた。

でも、ポッチャマはおもわずきいてしまった。

ポッチャマ「そんなところめくって……どうするんだ？」

かちかちの笑顔で、凍えそうな声で、そう言った。

すると、

ヒコザル「さっき、くすぐったいって言ったよな」

ポッチャマはそのままの笑顔でうなずく。


ヒコザル「……だったら、もっとくすぐったくしてやるよ」

悪魔のような顔だった。

ヒコザルはポッチャマのマントを左手でおさえつつ、もう一度横に座った。

そして、右手を背中の上に軽く乗せた。

ポッチャマ「くくくっ……」

素肌(？)を触られると、それだけでくすぐったかった。

ヒコザル「思った通りだ。気分はどう？」

指をゆっくりと動かし始めた。

ポッチャマ「くひゃあっ……もう、やばい……」

ヒコザル「くすぐったいか？」

ポッチャマ「くしゅぐったい……もの、すごく」

むずむずするようなこそばゆさに、おかしくなりそうだった。

支援！

全然くすぐり効かなかったのに思わぬ弱点が見つかってそこを集中的にくすぐられるって展開、正直好きです

ヒコザルは、乗せている手をゆっくりと開閉した。

ポッチャマ「ひゃあああっ……」

ぞわぞわする、もどかしいくすぐったさが、ポッチャマを襲う。

これなら、一気にくすぐってくれたほうがましだとも思った。

すると、いきなり手の動きが速くなった。

ポッチャマ「ひゃひゃあっ、はははははああっ！」

ポッチャマは不意を突かれて笑い出す。

ポッチャマ「はははああああ！ひゃははははっ！」

かりかりとかく様に動く指。さらさらと筆のような指。そして、こちょこちょとかけまわる指。

ひとつひとつが違った動きをするのは、ポッチャマを大笑いさせるのにはもったいないほどくすぐったかった。

と、思ったら、ヒコザルはまたゆっくりと手を開閉。

ポッチャマ「ふにゃあああ……」

空気の抜けていく風船のように、弱い笑い声を出す。

そして、まためちゃくちゃに速い動き。

ポッチャマ「うひゃはははああっ！！」

この繰り返しが、休憩をはさみながら、どれくらい続いただろうか。

気づけば夜は明けていた。太陽が、一日の始まりだよ、というようにゆっくり昇っていく。

外からは、まだ寝ているポケモンの寝息と、起きたポケモンの話し声。

今日もいつもと同じ朝。

ヒコザル「……なんか、調子に乗りすぎてたよ。ごめんな」

ポッチャマ「……ん、いいよ。それに……」


ポッチャマ(僕も、ちょっと楽しかったんだ、くすぐられるの)


ヒコザル「それに……なに？」

ポッチャマ「なんでもない」

ヒコザル「ははっ、なんだよ、教えろよ」

ポッチャマ「なんでもないってば！」

ヒコザル「なんだよう、照れちゃってー教えないと、またくすぐるぞー！」

ポッチャマ「どうぞどうぞーきかないからー」

ヒコザル「こちょこちょ」

ポッチャマ「ふひゃはははっ！」

ヒコザル「きくじゃないか」

ポッチャマ「今のは不意を突かれただけだよーだ」

ヒコザル「なんだとー！じゃあ今日の夜もくすぐってやる！」

ポッチャマ「望むところだ！」


二匹は、今日も仲良く探検へ。

〜ＥＮＤ〜

乙！