コガネ百貨店の地下に、その空間は広がっていた。
表向きには地上六階、地下二階と、屋上の造りとされていたが、ほんのひと握りの、特別な会員カードを持っている上客だけが入れる秘密のエリアが存在する。
なんと、さらに地下が深々と造られており、その内のワンフロアが、表ではできない、所謂闇市のような場所であった。
うやうやしく挨拶する、司会と思われる男は、なんとも不気味なマスクを被っており、しかしその光景を不思議に思う者はいなかった。
ここに集っている人間は、皆高い会員費を払い、世間と隔てられた地下で、様々な楽しみ方をしていた。
司会のマスク男の話を聞いている客たちもまた、仮面をつけていたり、マスクを被っていたりと、顔がバレたら不味い様な客たちばかりであった。
表には出せない様々な商品が並べられ、それらはオークション形式で落札されていく。
司会の男が、とある一つの商品の出品者名を口にした時、客たちは皆、にんまりと口角を吊り上げ、我こそがと金額を積み上げていく。
その商品は少しばかり有名で、出品者もまた、名を馳せていた。
出品者のランスという男が提供する商品には皆、口を揃えて素晴らしいと箔をつけていたのだ。
彼から提供される商品は、人であったり、ポケモンであったりと、その都度変わっていたが、どれも客が喜ぶものばかりであった。
ランスという男が、ロケット団の幹部であっても、そうでなくとも、彼らは特段気にすることがなかった。
今回、商品としてこの場に引きずり出されたのは、二年ほど前に失踪届が出された、ハヤトという、少年とも青年とも見て取れる、なんとも顔の美しい人間であった。
この二年、どういった扱いを受けていたのか不明だが、その美青年が、拘束すらされていないというのに、虚ろな目をして、ずるずると地に這いずりながら姿をあらわしたのだ。
顔が良いと言うだけで既に価値はあるが、彼はジムリーダーという職業柄、注目されやすく、誰でもその姿を知っていたために、値段は吊り上げられるばかりでなかなか買い手がつかない。
結局ハヤトは、趣味の悪いアクセサリーをじゃらじゃらと着けている太った女の元に下ることになった。
現役時代からのファンだったというその女は、競りの後、契約書にサラサラとサインをしたかと思うと、そばに控えさせていた若い男に鞄を持ってこさせ、その場で支払いを済ませた。
ハヤトは、自分の意志とは関係なく進む取引を横に、これからの人生に怯えて震えることしか出来なかった。
ランスは、想定していたよりも高値で取引出来たのか、上機嫌になり、ジムリーダーとはつくづく商売がしやすいものだと改めて感心したのだった。
表向きには地上六階、地下二階と、屋上の造りとされていたが、ほんのひと握りの、特別な会員カードを持っている上客だけが入れる秘密のエリアが存在する。
なんと、さらに地下が深々と造られており、その内のワンフロアが、表ではできない、所謂闇市のような場所であった。
うやうやしく挨拶する、司会と思われる男は、なんとも不気味なマスクを被っており、しかしその光景を不思議に思う者はいなかった。
ここに集っている人間は、皆高い会員費を払い、世間と隔てられた地下で、様々な楽しみ方をしていた。
司会のマスク男の話を聞いている客たちもまた、仮面をつけていたり、マスクを被っていたりと、顔がバレたら不味い様な客たちばかりであった。
表には出せない様々な商品が並べられ、それらはオークション形式で落札されていく。
司会の男が、とある一つの商品の出品者名を口にした時、客たちは皆、にんまりと口角を吊り上げ、我こそがと金額を積み上げていく。
その商品は少しばかり有名で、出品者もまた、名を馳せていた。
出品者のランスという男が提供する商品には皆、口を揃えて素晴らしいと箔をつけていたのだ。
彼から提供される商品は、人であったり、ポケモンであったりと、その都度変わっていたが、どれも客が喜ぶものばかりであった。
ランスという男が、ロケット団の幹部であっても、そうでなくとも、彼らは特段気にすることがなかった。
今回、商品としてこの場に引きずり出されたのは、二年ほど前に失踪届が出された、ハヤトという、少年とも青年とも見て取れる、なんとも顔の美しい人間であった。
この二年、どういった扱いを受けていたのか不明だが、その美青年が、拘束すらされていないというのに、虚ろな目をして、ずるずると地に這いずりながら姿をあらわしたのだ。
顔が良いと言うだけで既に価値はあるが、彼はジムリーダーという職業柄、注目されやすく、誰でもその姿を知っていたために、値段は吊り上げられるばかりでなかなか買い手がつかない。
結局ハヤトは、趣味の悪いアクセサリーをじゃらじゃらと着けている太った女の元に下ることになった。
現役時代からのファンだったというその女は、競りの後、契約書にサラサラとサインをしたかと思うと、そばに控えさせていた若い男に鞄を持ってこさせ、その場で支払いを済ませた。
ハヤトは、自分の意志とは関係なく進む取引を横に、これからの人生に怯えて震えることしか出来なかった。
ランスは、想定していたよりも高値で取引出来たのか、上機嫌になり、ジムリーダーとはつくづく商売がしやすいものだと改めて感心したのだった。
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