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「……は?」
掠れた声が喉から漏れる。それからグズマはパクパクと口を動かしたが、口からは何も出てこなかった。
「お願いよ……」
ルザミーネの声は、今までに聞いたこともないくらいか細く、切なく、そして甘い。
「な、ななななっ、なんでそんなこと」
動揺を隠しきれず、情けない声でそう言うと、ルザミーネは小さく首を横に振ってから目を閉じた。
「わたくし、変わったつもりでいたの。見守る美しさを得て、グラジオとリーリエの親として、エーテル財団の代表として自分のことを誇れるようになった」
グズマは無言でルザミーネを見つめていた。顔を伏せていても見えるくらい長い、ルザミーネのくるんとカールした睫毛から目が離せない。
「あの人のことも、見送れる気がした……」
何のことか分からず、グズマは首を捻った。ルザミーネが顔を上げて微かに微笑む。
「少し前に、モーンがわたくしの元にやってきましたのよ」
「えっ?そ、そうなのか?」
グズマは目を見開いた。確か、彼はウルトラホールに吸いこまれて失踪してしまったと聞いたはずだ。
「ええ。あの人はね、本当は生きていて今もアローラに住んでいるの。記憶を失くして、わたくしたちのことをすべて忘れてしまっているけどね」
投げやりに放たれたルザミーネの言葉に、グズマは絶句してしまった。
「……わたくしとあの人の人生はもう交わらない。分かっているの。それに、あの人の顔……とても素敵な笑顔でしたわ。もうあの人を引き止めることはできない」
ルザミーネは毅然として言葉を紡いでいたが、その声は徐々に弱々しくなり、やがてルザミーネは両手で顔を覆ってしまった。
「でも……わたくし……寂しいの。誰かと愛を分かち合いたい……愛したいのよ……。触って、奥まで招き入れて、確かにそこにいるって感じたい」
ルザミーネは両手を離すと、真っ直ぐにグズマを見つめた。その瞳が揺れているのは、涙を堪えているからだろうか。それともわざと扇情的な顔をして、グズマのことを誘惑しているのだろうか。
「だから、グズマ……わたくしのことを抱いて。忘れさせて。好きにしていいから」