テッカニン「お前誰だよぉ！？」ヌケニン「……」

ssを書く前に短編を書けと言われたので初投稿です

ツチニン「ぜぇ、はぁ……やっと！遂に！レベル20まで到達したぜ！！」

ツチニン「ここまで長かったなぁ……なんで忍ポケモンの里にお前みたいなのろまがいるんだとか、泥臭い虫だとか、散々言われて7年……」

ツチニン「だが遂に！俺は進化する！！ゲコガシラの野郎もテッカニンとなった圧倒的スピードでボコボコにしてやるぜ！さあ進化だ！！」

ツチニン「おっ、おおおお！！漲る！力が漲る！！これが進化か！なんだか自分の中の不要な部分が全部抜け落ちて洗練されていくような感覚だ……うおおおお！！」

ｶｯ!!!!

テッカニン「よっしゃ、成功だ！！やったー！！これで俺は里のみんなにも負けない速さを手に入れたぞー！！」

？？？「……」

テッカニン「はあ、はあ……ちょっとテンションを上げすぎたかな？疲れてきた……しかしこれで俺はもう誰にも馬鹿にはされないぞー！ははははー！」

？？？「……」ﾁｮﾝﾁｮﾝ

テッカニン「ん？なんだなんだ人が気分良くしている時に！一体どこのギャロップの……」

ヌケニン「……」ｽﾞｩ-ﾝ

テッカニン「……え？」

テッカニン「お前誰だよぉ！？」

支援

ヌケニン「……」ｽﾞｩ-ﾝ

テッカニン「えっ、えっ！？さっきまでここに居たのは俺だけだよね！？だって俺なけなしの小遣いで買ったふしぎなアメでこっそり進化したんだもん！」

ヌケニン「……」ﾇｩ-ﾝ

テッカニン「お前誰ぇッ！？何処から来たのぉ！？」

テッカニン「落ち着け落ち着け、里にはこんなヤツはいなかった。かといって忍ポケモンの里には滅多に余所者は入ってこない。草むらは誰もいないであろう秘密の場所……」

テッカニン「やっぱりお前誰ぇ！？」ｶﾞﾋﾞ-ﾝ

ヌケニン「……」ﾇ-ﾝ

テッカニン「そして何も喋らない！怖っ！なんか言えよ！リアクション取れよ！」

ヌケニン「……」ﾇﾇ-ﾝ

テッカニン「キィエエエ微動だにしない！何だこいつ！！」

ヌケニン「……」ﾇﾇﾝ

テッカニン「もうなんかめちゃくちゃ怖いから倒しちゃおう……バトルだ！」

テッカニン「喰らえ、俺の得意技！みだれひっかき！」

▼テッカニン の みだれひっかき！

▼ヌケニン には こうかがないようだ…

ヌケニン「……」ﾇ-ﾝ

テッカニン「えっコイツゴーストタイプなの！？」

テッカニン「だったらこれだ！どろかけ！」

▼テッカニン の どろかけ！

▼ヌケニン には こうかがないようだ…

テッカニン「ゴースト飛行！？珍しい気がするな……クソゥ、あまりいい攻撃にはならないが仕方ない！すいとる！！」

▼テッカニン の すいとる！

▼ヌケニン には こうかがないようだ…

テッカニン「なんだコイツ……なんだコイツゥ！？」

ヌケニン「……」ﾇ-ﾝ

テッカニン「クソ、余裕そうな顔しやがって……こうなったら後ろからぶん殴ってやる！うぉぉぉー！！」

ヌケニン「（真っ暗闇の空洞）」

テッカニン「……え？」

▼テッカニン は めのまえがまっくらになった！

個体値は一緒だし誰なのか

飯食ってきます

支援

テッカニン「ん……んんんん？」

テッカニン「ここは何処だ？なんで俺……」

ゲコガシラ「起きたか、寝坊助」

テッカニン「うおっ！ゲコガシラ！？ここは！？」

ゲコガシラ「里の病院だよ。お前随分うなされてたぜ、コイツが運んできてくれなきゃあのまま誰にも見つからなかったかもな」

テッカニン「コイツぅ？」

ヌケニン「……」ﾇｯ

テッカニン「おわぁぁぁ！？出たぁぁぁ！？」

ゲコガシラ「おいおい何驚いてんだよ、知り合いじゃねえの？」

テッカニン「知るかこんなヤツはァ！！なんなんだよコイツぅぅぅぅぅ！！！！」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝﾌﾞﾝﾌﾞﾝﾌﾞﾝﾌﾞﾝ

ゲコガシラ「うるさっ！」

テッカニン「ハッ！そうだ思い出した！俺、コイツとバトルしてから気を失ったんだ！」

ゲコガシラ「ええ？マジかよ」

テッカニン「大マジだって！おい、お前！さっきはよくもやってくれたな！」

ヌケニン「……」ﾇ-ﾝ

テッカニン「なんとか言いやがれスカスカ野郎！」ﾌﾞ-ﾝ

ゲコガシラ「うわっ、口悪ッ」

テッカニン「見てやがれ、もう一度お前の中身を引っこ抜いてやらあ！後ろ向けっ！！」

ガマゲロゲ「やめんか騒々しい、ここは病院じゃぞ」

ゲコガシラ「あっ、長老」

テッカニン「長老！俺が進化したらいつの間にか現れたコイツはなんなんですか！あっ、そうだ俺進化したんだった！おいゲコガシラ、俺は進化したぞ！どうだ！」

ゲコガシラ「えっ？あっ、うん」

ヌケニン「……」ﾇ?

ガマゲロゲ「あー、このポケモンはヌケニンじゃな。テッカニンに進化する時にはこのポケモンがオヌシの失った部分……抜け殻として生まれ宿るのじゃよ」

テッカニン「はあ、コイツが俺の抜け殻ぁ？」

ガマゲロゲ「古くからヌケニンとテッカニンは1セットだったんじゃよ。ツチニンの頃の記憶を宿した本体がテッカニンで、ツチニンの頃のほぼ全てを失って分離した抜け殻……亡霊のようなものがヌケニンなんじゃ」

ガマゲロゲ「ヌケニンの後ろを見たじゃろ？あの空洞は魂の空洞。オヌシに移った魂の空洞なんじゃ。ヌケニンの空洞を見たものは魂を吸い取られてしまう。そのせいでオヌシは魂を取られかけて気絶したんじゃ」

テッカニン「なるほどなぁ、わかんねーぜ」

かたやぶりスキスワしてからトリックで狙いの的押し付けて殴りたい

テッカニンすこ
支援

ガマゲロゲ「まあようするにそのヌケニンはオヌシの分身じゃ。仲良くせい」

テッカニン「ええ……こんなヤツとぉ？」

ヌケニン「……」ﾇ-ﾝ

ゲコガシラ「まあまあいいじゃないか、一人暮らしも寂しいだろ？」

テッカニン「嫌だよこんな無愛想で無口で陰気臭いヤツ！」

ヌケニン「……！？」ｶﾞ-ﾝ

ゲコガシラ「あっ、ショック受けてる」

ガマゲロゲ「これ！元は1人じゃったんじゃから仲良くせい！」

テッカニン「嫌だ！俺はこんなヤツ知らねえよ！」

ヌケニン「……」ｼｸｼｸ

ゲコガシラ「あー泣いちゃった。かわいそー」

ガマゲロゲ「テッカニン！謝るんじゃ！」

テッカニン「何でだよう！何だって急に出てきたヤツのために俺が頭下げんだよ！」

ゲコガシラ「頭しかねえだろお前は」

ヌケニン「……」ﾇ-ﾝﾇ-ﾝ

テッカニン「な、何だよ！文句あるのか！」

ヌケニン「……」ﾇ-ﾝ

テッカニン「……何言ってんのかわかんねえ」

ガマゲロゲ「ヌケニンに声帯は無いからの、ガワ以外は全部空洞じゃよ。脳みそもあるかどうか怪しいらしいぞい」

ゲコガシラ「えっ？解剖したらわかるもんじゃないの、そういうのって」

ヌケニン「……！？」ﾋﾞｸｯ

ガマゲロゲ「オヌシよく本人の前でそんなこと言えるなぁ……」

ゲコガシラ「あっ……はは、すいません」ﾍﾟｺﾍﾟｺ

ガマゲロゲ「まあ答えを言うと、ヌケニンは既に魂は無いが……死ぬことはあるのじゃ」

ゲコガシラ「えっ？魂が元々無いのに動いてるんだったら、身体が再生さえされれば半永久的に生きられるとかそういう設定無いんですか？」

ガマゲロゲ「アニメとかの見過ぎじゃ。ヌケニンには確かに魂は存在しないが、肉体には寿命がある。具体的に何年かは知られておらんが、その寿命を超えると突如として消え去るらしいのじゃ」

ゲコガシラ「へぇ〜」

ガマゲロゲ「まあこの寿命だが、大体7年。最も長く観測されたのは数十年単位らしいぞ。だが寿命が決まる条件は未だ不明瞭なようじゃ」

面白い
支援

テッカニン「そんなことよりコイツはいつまでここにいるんだよ！」

ヌケニン「……」ﾇ-ﾝ

ガマゲロゲ「常にオヌシと共にいるぞ、そのヌケニンは。何せ元は一心同体だったんじゃからな」

テッカニン「え〜〜〜！！？」ｶﾞﾋﾞ-ﾝ

ゲコガシラ「良かったな、俺以外の友人が出来た上にずっと一緒に居られるってよ」

テッカニン「冗談じゃないぜ！俺はこんなヤツ真っ平御免だって！」

ヌケニン「……」ｼｮﾎﾞ-ﾝ

ガマゲロゲ「そう言うな、仲良くしてやれ」

ゲコガシラ「そんなに嫌なのかよ」

テッカニン「ああ嫌さ！俺はこういうド陰キャが大ッ嫌いなんだ！！」

ヌケニン「……！？」ｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞ-ﾝ

ガマゲロゲ「これ！なんて事を言うんじゃ！」

ゲコガシラ「今のはひでーよ今のは」

テッカニン「うっせえー！俺はもうノロマじゃないだ！ノロマなコイツなんか……！」

ヌケニン「……」ｼｸｼｸ

ゲコガシラ「おいおい……」

テッカニン「そんなことよりコイツはいつまでここにいるんだよ！」

ヌケニン「……」ﾇ-ﾝ

ガマゲロゲ「常にオヌシと共にいるぞ、そのヌケニンは。何せ元は一心同体だったんじゃからな」

テッカニン「え〜〜〜！！？」ｶﾞﾋﾞ-ﾝ

ゲコガシラ「良かったな、俺以外の友人が出来た上にずっと一緒に居られるってよ」

テッカニン「冗談じゃないぜ！俺はこんなヤツ真っ平御免だって！」

ヌケニン「……」ｼｮﾎﾞ-ﾝ

ガマゲロゲ「そう言うな、仲良くしてやれ」

ゲコガシラ「そんなに嫌なのかよ」

テッカニン「ああ嫌さ！俺はこういうド陰キャが大ッ嫌いなんだ！！」

ヌケニン「……！？」ｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞ-ﾝ

ガマゲロゲ「これ！なんて事を言うんじゃ！」

ゲコガシラ「今のはひでーよ今のは」

テッカニン「うっせえー！俺はもうノロマじゃないんだ！ノロマなコイツなんか……！」

ヌケニン「……」ｼｸｼｸ

ゲコガシラ「おいおい……」



ミスでした

支援ネ