【SS】ダイゴ『そろそろ旅立とうと思っているんだ……ミクリ。』:ポケモンBBS(掲示板) 【SS】ダイゴ『そろそろ旅立とうと思っているんだ……ミクリ。』:ポケモンBBS

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【SS】ダイゴ『そろそろ旅立とうと思っているんだ……ミクリ。』

 ▼ 1 クティス・ルシス・チェラム 15/06/08 11:46:30 ID:rAcz5d3s NGネーム登録 NGID登録 報告
目覚めの祠の前にそびえる大木の下で、ミクリは突然ダイゴに告げられた。

しばらくの沈黙の後、ミクリが口を開く。
「それは……希望を叶えられる時が来たって事かい?」

ダイゴは真っ直ぐな瞳でミクリを見つめ、静かに頷いた。
「つまり……僕が何を言いたいのか、分かるよね?」

あの日、ポケモンリーグで交わした約束。来たるべき時に、ダイゴの力になるとミクリはあの時約束していた。

「あぁ……だが本当に私でいいのかい?殿堂入りしたトレーナーは何人かいるんだろう?」

ダイゴは微笑しながら首を振り、
「彼には断られてしまったからね……。僕はね、ミクリ。君にチャンピオンになってほしいんだ。」と答えた。

 ▼ 423 クア◆73tB3kDfxw 15/12/05 21:13:43 ID:9jep35Yw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
彼の声に応えて、ホエルオーは渾身の力で上空へと跳ね上がった。視界に収まりきらない程の大きな身体が宙へと移動する様は、壮観の一言に尽きる。ホエルオーが地から離れた事で、戦場に巨大な影が現れた。

ユキノオーが片足を振り落し、戦地を揺るがす。この攻撃は避けられたが、プリムの真の狙いは、相手を浮かせて隙を作る事である。


しかしプリムは、ホエルオーの跳躍の高さから嫌な疑念を感じざるを得なかった。

ーーーおかしい。ただの回避にしては、高さがありすぎる。ーーー


ホエルオーは、遥か頭上の天井付近まで到達していた。対戦相手を照らしていた照明は妨げられ、ユキノオーは影に包まれる。

「!」

影の位置、そしてホエルオーの軌道を見てプリムはハッとする。

「……違う!これは、攻撃!!」

「ホエルオー!ヘビーボンバー!!」

プリムが理解した時には、既に攻撃は始まっていた。ホエルオーの下腹部が、鋼鉄の如き硬さに変質する。
 ▼ 424 ッポ@ハガネールナイト 15/12/06 09:00:46 ID:hjFjPMgc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 425 ガサメハダー@きよめのおこう 15/12/07 21:54:16 ID:Pq7jD/ac NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 426 ジョンド@チルタリスナイト 15/12/08 00:12:27 ID:j.Ux8qC2 NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 427 ッスグマ@デボンのにもつ 15/12/08 19:59:49 ID:fFQfSPlI NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 428 コッチ@ラグラージナイト 15/12/09 06:36:00 ID:XP6uAtmI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 429 トツキ@せいしんのハネ 15/12/09 07:27:52 ID:epMvM.rU NGネーム登録 NGID登録 報告
支援ネ
 ▼ 430 ドクイン@ギンガだんのカギ 15/12/09 09:41:36 ID:KLXBYOHU NGネーム登録 NGID登録 報告
つまんない
台詞まわしがキモい
 ▼ 431 グカルゴ@がんせきおこう 15/12/10 07:18:58 ID:c90clfzU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 432 クア◆73tB3kDfxw 15/12/10 08:38:15 ID:ZBfUZbhQ [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
兵器と化した巨大な腹が、大気を押し退けながら落下していく。

瞬時にプリムは、この攻撃からは逃れられないと悟った。技の速さはまだしも、その巨体故に規模が尋常ではなかった。

素早さの低いユキノオーでは尚更、回避行動は愚行に等しい。


「反撃は承知の上での強攻……!いいでしょう、ユキノオー!」

プリムが呼びかけると、ユキノオーは降下してくる鋼の壁を見上げながら、右腕に力を集中させる。

「やはりそうか……あれがユキノオーの、四つ目の技!」

ユキノオーが隠し持っていた攻撃技は、ミクリの想像と一致していた。


両ポケモンの距離が縮まっていき、接触寸前まで差し掛かった瞬間、プリムは技の名を叫ぶ。

「ウッドハンマー!!」

雄叫びを上げて、ユキノオーは腕を力強く突き上げた。渾身のウッドハンマーがホエルオーの下腹部に衝突する。凄まじい重低音が戦場を震撼させた。

火傷による威力低下を考慮していたものの、実際にウッドハンマーの迫力を目の当たりにして、ミクリは顔を強張らせる。

ホエルオーに効果は抜群なうえ、草タイプの技の中でも高威力とされるウッドハンマーのダメージは決して油断できるものではない。
 ▼ 433 クア◆73tB3kDfxw 15/12/10 18:07:11 ID:ZBfUZbhQ [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
手痛い反撃を貰いながらも、ホエルオーは苦痛を振り払うかの様に鳴き声を発し、ユキノオーに重圧をかけていく。


ヘビーボンバーは鋼タイプの攻撃技である。即ち、氷タイプのユキノオーに対して有力な一撃だった。

一矢を報いたユキノオーは力を使い果たし、膝から崩れ落ちる。そして鈍い音と共に、ユキノオーは完全に押しつぶされてしまった。


「……見事です。」

強引ながらも隙のない攻めを受けたプリムは、静かに相手を賞賛した。

「よくやったホエルオー。一旦退がるんだ。」

指示されたホエルオーはふわりと飛び退き、瀕死になったユキノオーから離れる。

「最後までよく戦ってくれました。ゆっくりお休みなさい。」

健闘を貫いたユキノオーを労いながら、プリムはボールから光を照射する。その直後に、彼女はホエルオーの様子を確認した。

「……正直、驚かされます。火傷を負っていたとはいえ、ユキノオーのウッドハンマーを受けて平然としているなんて。………!」

そう述べた後に、プリムは何かに気づいた様な表情を見せた。
 ▼ 434 ェークル@こだわりスカーフ 15/12/11 06:42:35 ID:i6QzpQxQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 435 ジュマル@ミュウツナイトY 15/12/12 07:58:26 ID:exHswf3c NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 436 マズン@いかずちプレート 15/12/13 09:01:07 ID:B2FPI7ws NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 437 ェリム@ていこうのハネ 15/12/14 06:38:12 ID:i1a22jb. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 438 摩スペクター◆fnkquv7jY2 15/12/14 06:59:07 ID:qJrV3TsU NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
>>430
お前は死刑だ
 ▼ 439 クア◆73tB3kDfxw 15/12/14 08:48:43 ID:vyzgW6lo NGネーム登録 NGID登録 報告

「あれは……。」

プリムはホエルオーの口元に注目する。何やら口をモゴモゴと動かし、咀嚼している。

「なるほど……そういうことですか。」

「どうやら、勘付いた様だね。」

ホエルオーは口内で噛み砕いたものを飲み込むと、張りのある鳴き声を発した。

「いくら反撃を耐えられる見込みがあるとはいえ、後先考えずにあんな強引な攻めを指示したりはしないさ。私がホエルオーに与えていたアイテムは……オボンの実だ。」

ミクリは、ホエルオーがオボンの実を食するタイミングも計算に入れたうえで先程の指示を送っていたのである。これにより、ホエルオーは比較的良好なコンディションを取り戻した。


お互いに、残るポケモンは二匹。どちらかが優勢とは言い難い互角の勝負が続いている。

プリムは上方を見上げた。天井を埋め尽くす雲は色濃く残っており、霰はもうしばらくの間降り続きそうだった。

「天候の恩恵を授からない手はありませんね……!いきなさい、ツンベアー!」

迷う事なく、プリムは特性ゆきがくれを有するツンベアーが入ったボールを投げた。
 ▼ 440 ブクロン@みどりのプレート 15/12/15 06:37:00 ID:0lwuNlwU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 441 ッコウガ@いましめのツボ 15/12/16 05:55:45 ID:nol5o.1o NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 442 ポッコ@ボロのつりざお 15/12/17 07:02:02 ID:r4ciKzQE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 443 クア◆73tB3kDfxw 15/12/17 18:13:12 ID:gqlj2QyQ NGネーム登録 NGID登録 報告
咄嗟にミクリは身構える。出てきたツンベアーの初動を見逃すまいと、意識を集中させた。

放られたボールから光が漏れ出す。その中からツンベアーが姿を現した瞬間、プリムは素早く指示を送った。

「ツンベアー!グロウパンチ!」

地に足が着いた途端、ツンベアーは強靭な脚力を用いて前方へ疾走した。こだわりスカーフの効果も相まって、両ポケモンの間合いは瞬く間に縮まる。

「地震!」

目にも留まらぬ速攻に対し、ミクリは全体攻撃で応じた。ホエルオーは上半身で叩きつける様にして地震を引き起こした。


相手が口にした技の名を聞き取り、プリムはようやく納得する。

先程、ミクリがツンベアーに対してホエルオーを送り出した理由。それは、ツンベアーが次に地中に潜ったタイミングで地震を食らわせる流れを作り出す為だった。

地面タイプの技である地震は、地中のポケモンに対して特に強い影響をもたらす。あの時プリムが浅はかに穴を掘るを続行させていたとしたら、間違いなくツンベアーは致命的なダメージを負っていた。

「……恐ろしいですね。」

相手に抱いた印象を静かに口にしながら、プリムは追加の指示を送らずにツンベアーの機転を信頼した。
 ▼ 444 ャワーズ@リュガのみ 15/12/17 19:14:41 ID:ZIPt/.3I NGネーム登録 NGID登録 報告
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 ▼ 445 ムスター@ラティアスナイト 15/12/18 06:32:03 ID:kv/r1yDk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 446 クア◆73tB3kDfxw 15/12/18 16:43:43 ID:AVaDonSo NGネーム登録 NGID登録 報告

「!」

地震の衝撃波が発生したのと同時だった。突如、ツンベアーがミクリの視界から消えた。


「……上だ!」

ほぼ直感的に彼は指示を出した。霰に紛れてツンベアーを見失ったものの、相手は地震を上に飛んで避けつつ攻撃を仕掛けてくるとミクリは読んだのだ。

「ホエルオー、潮吹き!」

「……!」

指示を受けると、ホエルオーは猛々しい大声を張り上げる。次の瞬間、ホエルオーの背中から膨大な水が凄まじい勢いで噴出された。

「巨体故に、死角からの攻撃には弱いと思っていましたが……!」

地震により周囲から来る相手に応じ、上空からの攻撃は潮吹きで迎え撃つ。この二つの技だけで、ミクリはホエルオーの弱点をほとんど補っていた。


技の勢いによって、ホエルオーの真上だけ一瞬霰が吹き飛ばされ、視界が鮮明となる。

「よし!」

彼の読みは的中していた。ミクリが見上げた視線の先には、潮吹きの水圧をその身に受けるツンベアーの姿があった。
 ▼ 447 ューラ@あおぞらプレート 15/12/18 19:15:04 ID:866sUuK6 NGネーム登録 NGID登録 報告
オウホウ!
 ▼ 448 ィ@こううんのおこう 15/12/19 03:29:20 ID:/bBJ4/1. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 449 ッシード@ミュウツナイトY 15/12/20 07:55:44 ID:TvtGXh06 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 450 ゲキ@ネットボール 15/12/21 13:31:42 ID:W.QbmtIk NGネーム登録 NGID登録 報告
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 ▼ 451 サキント@こおりのジュエル 15/12/22 06:58:30 ID:uKis.37Y NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 452 クア◆73tB3kDfxw 15/12/22 08:28:15 ID:MIZYlBcI NGネーム登録 NGID登録 報告

潮吹きの水圧で、ツンベアーは天井まで吹き飛ばされる。その時、プリムは大声で呼びかける。

「ツンベアー!」

するとツンベアーは目を見開き、吹き飛ばされながらも体勢を整える。そして、天井に激突するのではなく、脚で受け止めた。

「!?」

「いきなさい!」

彼女の掛け声に合わせて、ツンベアーは天井を蹴り、ホエルオーの背面へ急降下した。

思いもよらない反撃に、ミクリの反応は追いつかなかった。

「グロウパンチ!」

高所からの落下の力も加わった強烈なグロウパンチが、ホエルオーの背中に命中した。攻撃を食らった直後の一撃とは思えない威力に、ホエルオーは苦痛の叫び声をあげる。

「まだです!」

好機と見て、プリムは追加攻撃を指示する。ツンベアーは俊敏な動きで相手の背から離脱するや否や、ホエルオーの横腹に狙いを定めて拳を振りかぶる。


だがこの時ミクリが考えていたのは、“この攻撃からどう逃れるか”ではなく、“ここからどう反撃に転じるか”であった。

「身代わり!」

咄嗟にミクリが行わせたのは変化技だった。ツンベアーの拳が触れる寸前、ホエルオーの体は偽りの人形に一瞬で入れ替わった。
 ▼ 453 シャーナ@ずがいのカセキ 15/12/23 08:24:39 ID:f2upp07g NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 454 ビルドン@しろいハーブ 15/12/24 06:43:47 ID:Jj4Oy3tc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 455 ートロトム@GBプレイヤー 15/12/25 06:40:44 ID:97nJWrYc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 456 クア◆73tB3kDfxw 15/12/25 09:39:38 ID:4mODUvB2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ツンベアーは構わず拳を突き立てる。

プリムも、突如出現した身代わりを見ても慌てて止めようとはしなかった。たとえ攻撃後の隙を突かれようとも、ツンベアーの速さならば回避できると彼女は踏んでいた。


先程の一撃で攻撃力が上がったグロウパンチは、高いHPから作られた身代わりを一発で消滅させた。入れ替わりで、本体のホエルオーがツンベアーの正面に現れる。この時、二匹のポケモンは互いに向き合っていた。

すかさずプリムは退避するようツンベアーに呼びかける。

「下がりなさい、ツンベアー!」

それとほぼ同時だった。ミクリは、ホエルオーに四つ目の技を指示した。

「ここだ!ホエルオー、アクアジェット!」

瞬間、ホエルオーは急加速した。後方へと水を噴出し、水流を身に纏った巨体がツンベアーの眼前に迫った。

「っ……!?」

突如、信じがたい迅速性を発揮したホエルオーに対して、プリムは言葉を詰まらせる。


ミクリは、ホエルオーの瞬発力の低ささえ、この技によって補っていた。
 ▼ 457 エンジシ@りゅうのウロコ 15/12/26 07:25:23 ID:xEL3e0Zo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 458 バイト@リンドのみ 15/12/26 20:57:07 ID:Og7SimeM NGネーム登録 NGID登録 報告
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 ▼ 459 ゲキ@ちかのカギ 15/12/27 08:13:54 ID:SvzMEr5Y NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 460 ングドラ@ながねぎ 15/12/27 15:29:21 ID:eEx.pQYE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 461 ッタ@ちからのこな 15/12/28 09:17:05 ID:luGrRe8U NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 462 クア◆73tB3kDfxw 15/12/28 10:33:07 ID:JkkMwvO. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
大型の乗り物に撥ねられたかの様に、ツンベアーは後方の壁まで吹き飛んだ。

率直に、恐ろしい事象だとプリムは感取した。“最大”のポケモンが、目にも留まらぬ速さで攻撃を仕掛けてくるのだ。


ここからミクリは、ホエルオーの持つ全ての技を用いて猛撃を開始する。

「技は全て見せた……もう出し惜しみはしない!ホエルオー、地震!」

唸り声を上げて、ホエルオーが戦地を震撼させる。

「ツンベアー!壁を蹴って相手に突撃しなさい!」

アクアジェットを食らって壁に叩きつけられたツンベアーは、主の声を聞いて即座に体を起こす。突風の如き勢いで迫る地震の衝撃波が達する前にツンベアーは壁を蹴飛ばし、その勢いを利用してホエルオーの真正面へと突っ込んでいった。

「!」

地震に干渉しない空中かつ、潮吹きの範囲外を通る低空からの接近に、ミクリは一瞬の判断を迫られる。

アクアジェットで迎え撃つ事も出来るが、その際相手もグロウパンチをぶつけてくる可能性が極めて高い。グロウパンチの効果によって既に著しい攻撃力を得ている今のツンベアーの打撃はあまりにも危険である。
 ▼ 463 ガアブソル@キラキラメール 15/12/29 01:56:25 ID:3pyKpXjw NGネーム登録 NGID登録 報告
やっと追いついた
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 ▼ 464 ドン@ギンガだんのカギ 15/12/29 10:41:22 ID:58WMTfWw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 465 ガバクーダ@ドリームボール 15/12/30 08:29:04 ID:sNU1pNOo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 466 ュプトル@あおいかけら 15/12/31 08:29:58 ID:Ng6Pmgs. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 467 クア◆73tB3kDfxw 15/12/31 10:22:44 ID:DpJLK9LU NGネーム登録 NGID登録 報告
刹那の判断で、ミクリは回避と反撃を兼ねた手を実行に移す。

「全力で跳び上がれ!」

支持を受けて、ホエルオーは真上の天井にぶつかるつもりの勢いで跳躍した。


「この高度……まさか。」

高度を見て、プリムはヘビーボンバーが来る可能性を察知する。

「焦りましたね……。ツンベアーの速さなら、その巨体から逃れつつ反撃を見舞う程度、造作も無い事です!」

彼女の言う通り、ユキノオーでは素早さの低さから回避が厳しかったのに対し、ツンベアーは拘りスカーフを巻いている。そのうえ、今回は相手の攻撃を早めに感じ取った為に時間的猶予もある。

ヘビーボンバーは外した時の隙が大きい。プリムはまたとないそのチャンスをものにする為に、ツンベアーに退避するよう呼びかけようとする。


ーーーだが当然、ここまで勝ち上がってきたミクリは“普通のヘビーボンバー”を指示したりはしなかった。
 ▼ 468 クア◆73tB3kDfxw 15/12/31 19:42:40 ID:0nZu/URw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「ホエルオー……潮吹き!!」

「……!?」

このタイミングで、耳を疑う様な指示が下された。轟音と共にホエルオーの背から膨大な水が吹き出る。

一見無意味に思える行為だが、熟練のトレーナーであるプリムは相手の意図を即座に悟った。

ーーーこれは!ーーー

プリムの思考が追いついた時には、状況は瞬く間に変動していた。

ホエルオーの巨体が、とてつもない速度で落下してきたのだ。


たった今、ミクリの本領である“技の応用”が一瞬の間に行われた。彼は高所に移動したホエルオーに潮吹きを指示した。それにより、潮吹きの水圧は天井にぶつかり、ホエルオーに急激な勢いをもたらしたのである。

ユキノオーに対してあえて使わずに隠し持っていた戦術を、満を持して実行したのだ。

「ヘビーボンバー!!」

勝負を決める覚悟を持って、ミクリは迷いのない声で叫んだ。


プリムの声が間に合わない程の加速だった。1秒にも満たぬ時の流れの中、彼女はツンベアーを見る。

ツンベアーは、迫り来る鋼鉄の腹部から目を逸らさず、拳を構えていた。指示など無くとも、勝利への執念がツンベアーの体を突き動かしていた。
 ▼ 469 ィオネ@アゴのカセキ 16/01/01 08:20:53 ID:IPE8d73M NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 470 ーピッグ@パワーベルト 16/01/03 01:50:53 ID:ykirdALE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 471 ノワール@ジュカインナイト 16/01/03 21:08:35 ID:ieczi1zc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 472 ヤッキー@パワーバンド 16/01/04 03:25:54 ID:7ZjRaMxA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 473 チャブル@バコウのみ 16/01/05 07:48:53 ID:UCfdgWl. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 474 クア◆73tB3kDfxw 16/01/06 11:40:17 ID:jtSVX3ZU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
高速で圧し潰さんとする巨大なヘビーボンバーと、回数を重ねて凄まじい威力に達したグロウパンチが接触する。

そして、鼓膜を揺らすような鈍い衝突音が響き渡った。二人のトレーナーはその音の性質から、両者の攻撃は互角の威力を発揮したと読み取る。

ここまでくれば、どちらが最後まで力を発揮できるかで勝負が決すると言っても過言ではない。

「!」

鍔迫り合いに変化が現れた。ホエルオーの身体が、グロウパンチに耐えかねて打ち上げられたのだ。技の効果により攻撃力が2段階上がったツンベアーの拳は、ミクリの想像を超えるパワーを孕んでいた。


いつの間にか霰は止んでいるが、ツンベアーと戦っている間にも常に降り続いていた自然の脅威は、確実にホエルオーの体力を削り取っていた。

もはや止めの一撃は過剰とも考え、プリムはツンベアーに呼びかける。

「ツンベアー、大丈……」
「ホエルオー!アクアジェット!!」

何かが破裂した様な音が鳴った。

ーーーそんな………!?ーーー

十分な攻撃を与えた。天候をも味方につけた。相手は身代わりの使用で1度体力を大きく消耗している。

体力が残っているハズがないとプリムは自分に言い聞かせつつ、視線を向ける。

彼女の視界に映ったのは、荒ぶる水流と共に襲い掛かる“怪物”だった。
 ▼ 475 ャモメ@こだいのどうか 16/01/06 16:19:58 ID:njHuXHWc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 476 キジカ@ほのおのいし 16/01/07 19:16:01 ID:E17B5.Ks NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 477 クア◆73tB3kDfxw 16/01/07 20:24:20 ID:RHgUF9xQ NGネーム登録 NGID登録 報告
ツンベアーも、今のグロウパンチで勝負がついたと信じ切っていた。突然の反撃に対して、ツンベアーは動けない。効果抜群の技をその身で受け止め、渾身の力を使い果たした体は既に限界を迎えていたのだ。

「ツンベアー!!」

長らく戦いを共にしてきたプリムも、その事を察していた。諦め切れない感情が呼び声となって響くが、敢え無くツンベアーは巨大なアクアジェットを正面から食らう。

最早、ホエルオーもほぼ気力だけでアクアジェットを行っていた。両者は勢いに身を委ね、そのまま壁にぶち当たった。


「…………。」

激闘が終結し、戦場が静まる。二匹は完全に沈黙していた。限界を超えた戦いの末に、両ポケモンは戦闘不能状態に陥っていた。


ミクリは、自身の呼吸が少々荒くなっている事に気がつく。心を落ち着かせる為に彼は一呼吸整えると、モンスターボールを手に取った。

「……本当によくやった。戻れ、ホエルオー。」

ボールから照射された光が、ぐったりと倒れ込む大きな体を包み込む。

ホエルオーがボールに戻ると、その巨体に隠れていた満身創痍のツンベアーの姿が露わになった。
 ▼ 478 ブカス@ふねのチケット 16/01/09 11:27:10 ID:0UNFGT.s NGネーム登録 NGID登録 報告
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 ▼ 479 ソハチ@バトルレコーダー 16/01/09 14:58:07 ID:P3EVQxlE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 480 ーボック@こだわりスカーフ 16/01/11 08:23:24 ID:e4w51CdI [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 482 シラム@こだいのせきぞう 16/01/11 20:12:24 ID:e4w51CdI [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 483 クア◆73tB3kDfxw 16/01/12 08:36:37 ID:AAAVt8GQ NGネーム登録 NGID登録 報告

「ツンベアー……!」

ここまでボロボロになったツンベアーを見るのは久しかった。熾烈な戦いをやり遂げた証が身体中の傷となって表れていた。

「……ありがとう、ツンベアー。後は任せて下さい。」

プリムはいつもより優しい声調で話しかけながら、ツンベアーを控えに戻した。


二人の実力は拮抗している。同時に両者のポケモンが戦闘不能になった事で、お互い残すポケモンは一匹ずつとなった。

ミクリは気を引き締める。むしろここからが正念場だと彼は感じていた。

ここまでの戦いを得て確信した事。四天王は全員、メガシンカを使いこなす。

メガシンカを扱えないミクリにとって、相手のメガシンカは大きな脅威である。


「……さぁ、始めましょう。そして教えて差し上げます。四天王の本当の恐ろしさを……!」

プリムが最後のモンスターボールを手に取った。それに応じ、ミクリも素早くボールを構える。

「私は……信じるだけだ。最後に勝敗を決するのはポケモンだけの強さじゃない、かけがえのない絆の力だ!」

受けて立つ者と、挑む者。異なる強い覚悟が込められたボールが、戦場へと投げられた。
 ▼ 484 リゴンZ@きれいなハネ 16/01/14 21:02:24 ID:A0ihZqN6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 485 クア◆73tB3kDfxw 16/01/14 23:47:46 ID:53xUfTPY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
二つのボールはほぼ同時に光を放ち、ポケモンを出現させる。

「行くぞ!ミロカロス!」
「出番です、オニゴーリ!」

ミクリが送り出したポケモンはミロカロス。対するプリムのポケモンは、氷単タイプのオニゴーリである。お互いの切り札が、毅然とした表情で対面した。

早々と、両者は指示を言い渡す。
「オニゴーリ!メガシンカ!」
「ミロカロス!接近戦だ!」

オニゴーリの体が荒々しい輝きに包まれていく。その標的目掛けて、ミロカロスは地を這う姿勢で猛進した。

「ミロカロス、恩返し!」

先に攻撃を仕掛けたのはミクリ。ミロカロスは一気に加速すると、勢いに身を任せて突撃した。

主人に絶対の信頼と親しみを抱いているミロカロスが行う恩返しは、最大の威力を発揮する。


しかし当然ながら、プリムはそう簡単に攻撃を決めさせはしなかった。
「オニゴーリ、守る!」

オニゴーリを纏っていた光が四散する。そして現れたのは、大きく裂けた口をぶら下げ、鬼の様な形相をしたメガオニゴーリ。

二匹は接触し、激しい音を立てる。メガオニゴーリは、相手の渾身の一撃を守るで防いだ。
 ▼ 486 クア◆73tB3kDfxw 16/01/16 00:35:42 ID:cJYBs8kM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
直後、プリムは正確なタイミングで指示を出す。

「金縛り!」

一瞬、周囲の景色ごとミロカロスの姿が揺れ動き、ガラスに亀裂が走る様な音が響いた。

金縛りは、相手が最後に行った技をしばらくの間封じる変化技。よってミロカロスは恩返しが使用できない状態になった。


ーーーこの時、プリムは早まった認識をしてしまった。特攻に優れたミロカロスは、物理的な攻撃よりも特殊技を多く扱う傾向がある。故に、直接的な打撃である恩返しを封じた事で、“もう相手のミロカロスは近接攻撃を使ってこない”という僅かな思い込みが彼女の脳裏に生じていた。

その思考を否定する一撃が、ミロカロスの尾から鋭く放たれる。

「……アイアンテール!」

ミロカロスは上半身をメガオニゴーリに密着させた状態のまま、硬化させた尾を相手に突き刺す様に発した。

「!?」
まさかの“二つ目の近接攻撃”に動揺を露わにしながらも、プリムは咄嗟に声を上げる。

「かわしなさい!」

危機を覚えたメガオニゴーリは、即座に後方へ飛び退く。
 ▼ 487 スブレロ@せんせいのツメ 16/01/17 15:45:09 ID:BliC6WqM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 488 クア◆73tB3kDfxw 16/01/18 18:29:30 ID:BKV4XGxQ NGネーム登録 NGID登録 報告
だが、ミロカロスのしなやかな尻尾はメガオニゴーリを逃さなかった。

「甘い!」

メガオニゴーリの身体の側面を突くように、アイアンテールは命中した。

苦しそうな声を上げながら退くメガオニゴーリ。効果抜群の一打は、確かなダメージを相手に与えた。

「主導権を渡すな!ミロカロス、ハイドロポンプ!」

間を置かず、ミクリは畳み掛ける。ミクリの呼び掛けに応じて、ミロカロスは瞬時に体勢を整えると同時に、口元に水流を圧縮する。

ーーー速い……!ーーー

流れる様なミロカロスの動作に驚嘆するプリム。メガオニゴーリが相手の様子を視認した時には、既にハイドロポンプは完成していた。

「撃て!」

相手に回避行動を起こさせる隙も与えぬ内に、ミロカロスは膨大な水流を発射した。威力・速度共に優れたハイドロポンプが、凄まじい音を発しながらメガオニゴーリに襲い掛かる。
 ▼ 489 ンファン@リバティチケット 16/01/19 07:26:57 ID:aRDRQQME NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 490 カンプー@ジュカインナイト 16/01/20 07:05:24 ID:bXH.bMyE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 491 ッギョ@ひかりのいし 16/01/22 21:09:35 ID:VYePYnBY NGネーム登録 NGID登録 報告
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 ▼ 492 クア◆73tB3kDfxw 16/01/22 21:15:03 ID:qQDlEc3Y NGネーム登録 NGID登録 報告
両者の距離はそこまで離れていない。よほど卓越した素早さを持つポケモンが相手でない限り、この間合いから放たれたハイドロポンプをかわされる事は無い。経験則からミクリはそう断定した。

そして、凄まじい経験値を誇るミロカロスの必殺技を防ぐのは至難の業である。


「……!」

プリムは顔を強張らせる。彼女は、この攻撃を“完全に凌ぐ術”を持っていた。

不意打ちで使う心積もりだったが背に腹は代えられず、やむを得ないと判定したプリムは、奥の手を指示した。

「……絶対零度!!」

強大な水流が、対象を飲み込む寸前。メガオニゴーリは大きく開いた口から、白い息吹を吐き出した。

次の瞬間、高らかな音が響き渡る。


「………なんだ、これは……。」

ミクリは愕然とした。打ち出されたハイドロポンプは、見えない壁にぶつかったかの様に弾けると同時に氷塊へと変質していき、ミロカロスが放った水流全てを凍てつかせてしまった。

それにより出現した大規模な氷の壁は、言葉無き威圧感を漂わせていた。
 ▼ 493 クラビス@きいろのバンダナ 16/01/24 06:49:41 ID:tda8/AuE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 494 クア◆73tB3kDfxw 16/01/25 19:20:03 ID:kRUOkTWI NGネーム登録 NGID登録 報告

「この技は、いわば奥の手でしたが……思うようにはいきませんね。」

氷の障壁の向こう側からプリムの声が聞こえてくる。ひとまずミクリは警戒心を保ちつつ相手の言葉に耳を傾ける。

「勘の良い貴方なら、私のオニゴーリの基本戦術を既に見抜いている事でしょう。どうです?」

問いかけに対し、ミクリは少し間を置いてから返答する。

「………。行動の選択肢を減らす“金縛り”。そして、瞬時に攻撃を防いでチャンスを作り出す“守る”。いずれも相手の動きを制限し、隙を作り出す目的に適した変化技だ。」

淡々と述べるミクリの言葉を聞きながら、プリムは微笑を浮かべる。

「そして、決定的な瞬間に絶対零度を当て、一気に勝負をつける。……大雑把だが、これが私の見解だ。」

「……ウフフ、本当に貴方は強者ですね。」

ほぼ正答したミクリを仰ぐプリム。しかしミクリには、拭えない気がかりが一つあった。

メガオニゴーリが見せた技は三つ。明らかになっていない技が、まだ一つある。
 ▼ 495 ルミーゼ@こだわりハチマキ 16/01/26 06:44:58 ID:DrrPVYeA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 496 クア◆73tB3kDfxw 16/01/28 13:16:33 ID:3PmU2NxM NGネーム登録 NGID登録 報告
ミクリは自分なりに推理する。

ーーー絶対零度の活かす戦術だとすれば、四つ目の技も補助に近い役割を果たす技か……?いや、攻撃手段を絶対零度だけに絞るのは、あまりにもリスキーだ。しかし……ーーー


絶対零度に限らず、“一撃必殺技”は非常に当てにくい技であり、余程の好機や条件が揃わない限り戦闘で活用するのは難しい。

メガオニゴーリが見せた変化技は、金縛りと守る。これだけの技では、絶対零度の時機を作り出すには不十分に見えた。


「………。随分と慎重になりましたね。まだ見せていない技に対して、警戒しているのですか?」

相手の思考を汲み取り、心理的な圧をかけるプリム。だがミクリは決して動揺せずに、こう返答した。

「フッ……。プリム、誘い出そうとしても無駄だよ。私はそういった揺さぶりには慣れている。」

ミクリとミロカロスは相手の出方を窺いつつ、ジリジリと氷の壁を回り込む様に移動していた。
 ▼ 497 クア◆73tB3kDfxw 16/01/28 14:07:11 ID:xvNA.94c NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
プリムは納得した表情で短く吐息する。

「そうですね。貴方程の実力者を相手に、扇動は愚策でした。では……!」

「!」

ただならぬ威圧感を覚え、ミクリはぴたりと歩みを止めた。それに合わせて、ミロカロスもその場で身構える。


「見せてあげましょう……私達の真骨頂を!オニゴーリ、秘密の力!!」

ついにプリムは秘めていた四つ目の技を指令した。メガオニゴーリが、不気味な低声を響かせる。

「なっ……!?」

すると、両者を隔てていた氷の壁が“流動”し、まるで生き物の様にミロカロスへと襲いかかった。

「右へ避けろミロカロス!」

上方から降り注ぐ攻撃から逃れる為に、ミロカロスは疾走する。得体の知れない攻撃はミロカロスのいた場所に突き刺すと、鋭い音を立てて砕け散った。

「紛れも無い固体……!まさか、こんな特異な技を隠し持っていたとはね!」


ノーマルタイプの技の一種である“秘密の力”は、地形の力を借りて様々な攻撃を行う。あらゆる物質を変動させる効果を持つ故に汎用性が非常に高く、工夫次第で多種多様の戦術を展開できる。
 ▼ 498 ュレム@メンタルハーブ 16/01/29 06:57:52 ID:rC69nVs. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 499 クア◆73tB3kDfxw 16/01/29 16:34:19 ID:Y1MIWEjg [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
質量の一部を攻撃に転用した事により、氷の壁は多少薄くなっていた。それに気づいたミクリはすかさず指示を出す。

「ミロカロス!ハイドロポンプで氷の壁ごと薙ぎ払え!」

ミロカロスは制動しながらも一瞬で水流を口元に集中させ、勢い良くハイドロポンプを発射した。左から右へ払う様に移動した強大な水圧は、たちまち氷の壁を破壊し、吹き飛ばしていく。

「……オニゴーリ、守る!」

横から迫ってきた水流にメガオニゴーリが接触するタイミングに合わせて、プリムは防御を行わせた。翡翠色の光がメガオニゴーリの全身を覆う。

ハイドロポンプは、メガオニゴーリを除く全ての対象を一掃した。立ち上った水飛沫が収まると、そこにはメガオニゴーリの姿だけが残っていた。

「今です!金縛り!」

ミロカロスが放水し終える瞬間を見計らっていたプリムは瞬時に仕掛けた。金縛りは成功し、ヒビ割れる様な音が走る。


「威力も射程も優秀なその技は、厄介ですからね。」

「……決め手を封じられたか。」

慌てるわけでも無く、ミクリは自分達の置かれた状況を静かに口にした。ミロカロスは、アイアンテールが使用可能になった代わりにハイドロポンプを封じられた。
 ▼ 500 クア◆73tB3kDfxw 16/01/29 16:57:19 ID:Y1MIWEjg [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
ゴメンなさい……>>499の文章で訂正箇所があります。

“アイアンテールが使用可能になった代わりにハイドロポンプを封じられた。”とありますが、正しくは“恩返しが使用可能になった代わりにハイドロポンプを封じられた。”です。失礼致しました。
 ▼ 501 メックス@ちからのハチマキ 16/01/31 11:25:23 ID:Jqooa.eE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 502 クロッグ@こだいのうでわ 16/02/01 08:23:34 ID:BN3YUtwo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 503 ルタリス@ドリームボール 16/02/02 07:31:56 ID:cEpXHSJw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 504 クア◆73tB3kDfxw 16/02/03 11:20:13 ID:2EmIqlXU NGネーム登録 NGID登録 報告
「そうなると、もう少し近づく必要があるな……。ミロカロス、蛇行して距離を詰めるんだ!」

メガオニゴーリに狙いを定められない様に、ミロカロスは大きく左右に動きながら相手に迫る。

それに対し、プリムは不敵な表情を見せていた。

「非常に理に適った判断……ですが、鍛錬された秘密の力の“汎用性”を、少々甘く見ていますね。……オニゴーリ!秘密の力で相手を取り囲みなさい!」

ミロカロスが中距離程度まで差し掛かった時、ミロカロス周囲の床が揺れ動いた。

次の瞬間、ミロカロスの全方位から高波の様に変化した“床”が対象に襲いかかった。

「……ッ!ここまで自由自在なのか!」

「そう……戦場全てが、貴方の敵です!」

高波はミロカロスを包み込むと、みるみるうちに収縮を始めた。このままでは、ミロカロスは押し潰される。

「アイアンテール!」

すぐさまミクリはドーム状の床に閉じ込められたミロカロスに向かって叫んだ。何とか声は届き、ミロカロスは指示に従って円蓋の一部分を破壊する。

しかし、壊れた箇所は次々と流動する地形によってたちまち修復されてしまった。

「間に合わない……!」
 ▼ 505 ラナクシ@スペシャルガード 16/02/04 20:27:10 ID:mNi3WvSE NGネーム登録 NGID登録 報告
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 ▼ 506 クア◆73tB3kDfxw 16/02/05 21:50:26 ID:aGLF9nuY [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そして、限界まで縮まったドームはミロカロスの体を圧縮し、身動きを固く封じた。

「貴方の負けです……ミクリ!」

メガオニゴーリが口内から冷気を漏らしながら、ミロカロスの元へ急接近する。


このままミクリが手を打たず、秘密の力の解除と同時に絶対零度を撃たれれば回避のしようがない。だが、最早ミロカロスはアイアンテールも恩返しも行えない状況に陥っている。

「…………。」

絶体絶命とも言える状況の中、ミクリは相手の接近を“待ち受けた”。

「………!?」

プリムは強烈な違和感を抱く。この状況下にも関わらず、ミクリはあまりにも冷静な目をしていたのだ。

彼は動揺を見せないどころか、機を見計らうような真剣さすら醸し出していた。

その姿に、プリムは一種の恐れを感じ取る。

「……オニゴーリ!退がっ……」
「ミロカロス!めざめるパワー!!」

メガオニゴーリは既に、ミクリの狙い定めた範囲内に入り込んでいた。ミクリが指示した瞬間、ドームの外壁が内側から一斉に砕け散る。
 ▼ 507 クア◆73tB3kDfxw 16/02/05 23:22:17 ID:aGLF9nuY [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドームを破壊したのは、光の弾丸である。それは地面と平行かつ全方向へと放たれ、ほぼ近距離に位置していたメガオニゴーリに襲いかかる。

意表を突かれた唐突の反撃にプリム達は対応が間に合わず、メガオニゴーリは守るすら発動し損ね、目覚めるパワーに被弾した。

かなりの痛手だったのか、メガオニゴーリは不気味な叫声をあげる。秘密の力の効力が停止した隙に、ミロカロスはその場から離脱した。

「このダメージ、まさか……。」

メガオニゴーリの有り様から、プリムは勘付いた。

「気づいたかい?……そう、私のミロカロスの目覚めるパワーに備わっているタイプは、“炎”!」


“目覚めるパワー”は、数ある技の中でも特別な性質を持つ。ほぼ全てのポケモンの技にはそれぞれ決められたタイプが備わっているが、目覚めるパワーは扱うポケモンによってタイプが変化する。

奇しくもミロカロスは、プリムが率いる氷タイプのポケモンに抜群のダメージを与えられる炎タイプの目覚めるパワーを使いこなす個体だった。
 ▼ 508 クタン@きせきのタネ 16/02/06 19:40:13 ID:Tk4dffF6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 509 ナップ@さらさらいわ 16/02/06 22:32:30 ID:cY3auTdU NGネーム登録 NGID登録 報告
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 ▼ 510 クア◆73tB3kDfxw 16/02/08 20:58:57 ID:W/.dirLk NGネーム登録 NGID登録 報告
その気になれば、目覚めるパワーで広い範囲を破壊する事で早急に円蓋から脱出する事も可能だった。

しかしミクリは、秘密の力による圧迫をミロカロスならある程度耐えられると判断し、あえて打つ手がない様に見せかけて相手を誘い出した。


幸いにも、秘密の力はメガオニゴーリの特性によって氷タイプの技になっていた。メガオニゴーリの特性は“フリーズスキン”。その特性のポケモンが扱うノーマルタイプの技は全て氷タイプに変化する。

よって、水タイプのミロカロスが秘密の力で受けるダメージは少なくなるのだ。


「……はやる気持ちを抑えて、反撃を狙って正解だった。守るを覚えたポケモンに傷をつけるのが困難な事は、フヨウとの戦いで思い知らされたからね。」

かつてのミクリに欠けていた強引さが、今の一打に繋がった。アダンとの戦いの最中に得た経験が、確実に彼を成長させていた。


双方のポケモンは全ての技を相手に見せた。ここからは、敵味方の有するカードを思慮しつつ、総力でぶつかり合う決戦が始まる。
 ▼ 511 ブソル@リゾチウム 16/02/09 13:50:32 ID:tefuQqtA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 512 ニャット@たからぶくろ 16/02/09 19:42:01 ID:YxoYaN1. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 513 ピナス@ひみつのコハク 16/02/11 16:50:27 ID:YLWox8Kw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 514 クア◆73tB3kDfxw 16/02/11 17:58:28 ID:2Hz1lPfY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
一定の距離を置いた両者は、しばし動きを止めて睨み合う。二人のトレーナーは頭の中で、決定打を与えるまでに至るイメージを思索していた。

これまでに二回も効果抜群の攻撃を受けて著しく体力を消耗したメガオニゴーリに反して、ミロカロスはほとんどダメージを受けていない。

一見するとミクリ側が有利にも見えるが、メガオニゴーリは一撃必殺技を覚えている為、そうとも断言出来ない。


ーーー絶対零度を当てる事にこだわり過ぎてはいけない。着実に、多彩な攻撃で攻める……!ーーー

意向を定めたプリムが、沈黙を破った。

「オニゴーリ!指示を出します!」

プリムが呼びかけると、メガオニゴーリは視線だけをプリムに向けた。合わせてミクリは相手の出方を注視する。

「秘密の力!」

ミクリの予想通り、メガオニゴーリは様々な攻め方が可能な秘密の力を使ってきた。だが、その技はミクリの想定外の地点に影響を与えた。

次の瞬間、ミロカロスの立つ場所の床が勢いよく突出する。

「なっ……!?」

斜め下から突き上げられたミロカロスの体は、メガオニゴーリの方向へ飛ばされていく。
 ▼ 515 オタチ@とけないこおり 16/02/13 07:14:26 ID:HLpowoDE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 516 ガサメハダー@ドリームボール 16/02/14 07:05:04 ID:LKc1XJIA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 517 クア◆73tB3kDfxw 16/02/14 11:26:15 ID:wn.gzRx6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ーーーまずい!ーーー

絶対零度は近距離攻撃である。このままではミロカロスはその射程範囲に侵入してしまう。

「ミロカロス、目覚めるパワー!」

すぐさまミクリは対策に出る。ミロカロスは飛ばされながらも力を集中させ、光の玉を自身の周囲に展開する。絶対零度を使われる前に技で相手を追い払う試みである。

しかしプリムは、相手がその行為に出る事を読んでいた。

「オニゴーリ、上へ回避しなさい!」

目覚めるパワーが発射させた瞬間、メガオニゴーリは上方へ浮上し、光の弾丸から逃れた。直後にメガオニゴーリの真下をミロカロスの体が通り抜けていく。

「オニゴーリ、秘密の力です!」

間髪入れず、プリムは離れていくミロカロスに追撃を仕掛ける。今度はメガオニゴーリ周辺の床から無数の小さな塊が浮かび上がり、その全てがとてつもない速さでミロカロスへと襲いかかった。

攻撃の速さと量を見る限り、かわしきることは無謀だとミクリは判断した。対抗手段はただ一つ。命中する恐れのある塊を、余さず打ち砕く他になかった。

「ミロカロス!恩返しとアイアンテールで凌ぎ切れ!」

ミクリは相棒の運動神経と反射神経を信頼し、困難な指示を送った。ミロカロスの地力が試される局面である。
 ▼ 518 クレー@シーヤのみ 16/02/16 07:28:03 ID:MLGXammY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 519 クア◆73tB3kDfxw 16/02/16 23:49:47 ID:.unOnS.g NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ミロカロスは澄んだ眼差しで、前方から飛来してくる弾雨と向き合う。

「受け切れるものなら……体現してみせなさい!」

そして、大量の塊がミロカロスを巻き込んだ。瞬間、連続的な破砕音が響き始める。

全身を武器にしたミロカロスは目にも留まらぬ運動で攻撃を相殺させていく。上半身は恩返し、下半身はアイアンテールを用い、渦のように身体を回転させて弾丸を弾いていく。

“隙の無い接近戦”を趣意にミクリが技マシンで覚えさせた二種の攻撃技は、思いがけぬ形で功を奏した。


プリムは目の前の光景が信じ難かった。

ーーーポケモンは一度に一つの技しか扱えないハズ……あのミロカロスは、あれ程目まぐるしい動きをしながら、瞬時に適切な技を切り替えているというの……!?ーーー


「……頼む、もう少しだ……!」

ミクリは歯を食いしばりながら、次の指示に備えていた。基本的にポケモンの技に永続性は備わっていない。つまり、秘密の力によって生じる攻撃の勢いは必ず一度止まる。彼の狙い目はそこだった。
 ▼ 520 トモシ@あかいバンダナ 16/02/17 16:42:42 ID:vh4sNh3. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 521 ロトック@かなめいし 16/02/18 22:56:21 ID:WpWxFQcs NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 522 クア◆73tB3kDfxw 16/02/19 23:15:24 ID:ZBlKwPjQ NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
そして、好機は突如訪れる。

ミロカロス目掛けて飛んでいた全ての塊がピタリと静止する。瞬間、無数の塊は本来の形へと戻る様に、メガオニゴーリ付近の抉れた床へと吸い込まれていく。

「今だ!ミロカロス!」

ミクリの声を受け、ミロカロスは高速で旋回していた自身の体を制動させ、相手の姿を見定めた。急に停止した事で、ミロカロスの赤い髪が大きくなびく。

ーーーあれから大分時間が経った。この技は既に、使える状態になっているハズ……!ーーー

ミクリは自身の感覚を信じて、技の名を叫んだ。

「ハイドロポンプ!」

ミロカロスの口元に、蒼白い水流が集中する。

「よしっ……!」

既にハイドロポンプは金縛りの制限から解放されているというミクリの考えは正しかった。

瞬く間に、ミロカロスは激しく強大な水流を一直線に発射した。攻撃を終えたタイミングの隙を突かれた為、メガオニゴーリの回避は間に合いそうもない。

ーーー守る……いや、それは最後の防御手段。隠すべき技が無い今、出し惜しみは無意味!ーーー

僅かな間に、プリムは行うべき指示を決定した。
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