幼シンジ「ちゅかえないな」 :ポケモンBBS(掲示板) 幼シンジ「ちゅかえないな」 :ポケモンBBS

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幼シンジ「ちゅかえないな」

 ▼ 1 パルダス@ねらいのまと 15/06/16 22:59:52 ID:8swQ.9sA NGネーム登録 NGID登録 m 報告
偶然近くにいたシンジがシトロンの発明に巻き込まれて幼児化しちゃって
ユリーカに「『つ』が言えないの?」とかセレナが「かわいー!」とか
サトシが頭を撫でてシンジが「やめろ!」とかやるの思い浮かんだから誰かよろしく
 ▼ 366 ンゴロ@こうかくレンズ 15/12/15 20:58:41 ID:dIC9djm6 [1/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
ツワブキ「馬鹿な! メガストーンもキーストーンも無しにメガシンカだと!?」

ツワブキは驚きを顔一面に貼り付けて喚いた。
主人の動揺にあてられたかのように、彼のメガボスゴドラも動揺に混乱している。

シンジ「シトロンのぎじゅちゅをりようしたくせにしらなかったのか」

シンジはその様子を見て呆れ、シトロンの技術を利用した本人たちすら理屈の分からない現象を言い当てていたヒガナを単純にすごいと思った。

シンジ(まるで全てを見通しているみたいだったな。…本当にそうなのかも知れない。流星の民の持つ能力だったりするのか…?)

思うシンジの目の前で、輝きに包まれるボスゴドラは変わって行く。
 ▼ 367 ジロック@バトルサーチャー 15/12/15 21:22:28 ID:dIC9djm6 [2/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
輝きに抱かれたまま、体表面をさらに青に包むボスゴドラ。
ボスゴドラはその輪郭を霞ませ歪ませていった。

肩の突起は大きく湾曲し、腕の鋼からは新たな棘を生やす。

脚部を部分的に覆う鉄は面積を増し、股関節までを広く守る。

顔面の鋼鉄もまた広がり、腹部全体も新たな鋼鉄が覆う。

元々大きな身体は、四肢を太く、胴体を
 ▼ 368 ャラドス@ウッディメール 15/12/15 21:51:48 ID:dIC9djm6 [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
より太くすることによって更に逞しさを湛える巨大なものへと変わる。

変化を終えたボスゴドラは新しい姿を披露すべく、体表面の青色を、身を包む輝きを払った。払われた輝きに代わり、その身は重厚な鋼鉄が鎧う。

輝きを払って、体内の力の奔流を解き放つかの如く天空に咆哮を飛ばす。
咆哮は大気を震わせ、眼前の同種の敵を怯ませ、その主人を他の部下を威厳を以て圧し、天上の雲を飛ばし去って青天を成した。

そして対峙する相手に向けて一歩を踏み出す。
巨体に踏まれた床には深い皹が走った。
寄られたツワブキのボスゴドラは圧され、後ずさる。

シンジのボスゴドラは、眼前の相手と違わぬ姿、メガボスゴドラと成った。

そして怯む相手の、見た目には自分と変わらぬと見える鎧に拳を打ち付ける。
 ▼ 369 ヤコマ@アクアスーツ 15/12/18 15:46:20 ID:mIsKdlak [1/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
打ち付けた拳が相手の鎧に傷を付けることは叶わなかった。

しかしその威力によって、ツワブキのボスゴドラはシンジのボスゴドラの視界の奥へと追いやられる。

ツワブキ「くっ…!」

シンジのボスゴドラは続け様に半回転、その尾を相手に叩き付けようとした。
迫る尾を後ろに下がって躱したボスゴドラ。その行動を予測していたシンジは己のボスゴドラに指示を出す。

シンジ「ラスターカノン!」

後方への移動によって体勢を崩していた相手は、回避後に間髪入れず放たれた光線に吹き飛ばされた。

距離を取る戦法は不利と感じたツワブキは接近戦を命じる。

ツワブキ「アイアンテール!」

回転して鋼鉄化した尾を振るボスゴドラ。攻撃は相手の左側を狙ったものだった。

これをシンジのボスゴドラは片腕で受け止める。受け止めて、勢いを失った相手の尾を掴み、思い切り引っ張って相手の体を引き寄せた。

その勢いを利用し、シンジのボスゴドラは後ろ向きで迫る相手の後頭部に全力の頭突きを喰らわした。
 ▼ 370 ガフシギバナ@じめんのジュエル 15/12/18 16:17:43 ID:mIsKdlak [2/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
その後も戦いを続ける二匹。拳を尾を振るい地を震わせ闘志を奮わせる。

そこにはポケモン自身の、また彼らのトレーナーたちの実力差が有ったが、互いが持つ頑丈な鎧の防御力によって決着は引き延ばされていた。

だがそれも時間の問題。的確な指示を送り、勝ちを掴み取らんとするシンジ自身も、己の不利に焦るツワブキとその部下も、そのことを悟っていた。
あるいは当の本人たる二匹のメガボスゴドラたちも気付いているのかも知れない。

それでもなお両者は戦い続ける。

戦い続ける両者を見守り指示を出す位置で、ツワブキは先程機械を取りに行かせて未だ帰らない一人の部下と連絡を取っていた。

ツワブキ「…あれの用意はできているか? …よし。合図を待て」

そのやり取りを知らないままにシンジはボスゴドラに指示を出し続けている。

シンジ「かわせ!」

相手の拳がシンジのボスゴドラの顔面右の宙を殴打する。躱したボスゴドラはその伸びきった相手の左腕に噛み付き、首の力で後方に投げ飛ばした。

ツワブキのボスゴドラは肩を大きく上下に動かし、荒い呼吸をしている。
止まったままで酸素をたっぷりと肺まで送りたいのだろうが、彼の敵はそれを赦さない。

休ませてなるものかと短い足で蹴飛ばし、相手が飛んだ先にラスターカノンを放つ。
立ち上がる間も与えず距離を詰め、身体で一番長い部位、すなわち尾を振って顔面を横から叩く。

この呼気の排出すら赦さぬ猛攻の連続に、しかしツワブキのボスゴドラは倒れることなく耐え、実力差に挫けることなく立ち向かい続けていた。
 ▼ 371 オラント@おちゃ 15/12/18 21:33:11 ID:mIsKdlak [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
シンジ(おかしい…)

シンジは自身のボスゴドラと相手のボスゴドラが組み合う中でこう感じた。

シンジ(これだけのダメージを与えても倒れないだと? 疲弊はしているようだが…。これがメガシンカの力なのか?)

自分の知識では解決できない疑問の解を後ろの少女に求める。
振り返った先のヒガナも両手のひらを上に向けて肩の高さまで上げ、「わかんないや」という風な素振りをした。

だが、疑問を疑問のままに置いておくことは愚策だ。ヒガナはこれについて思考を始める。

ヒガナ(このボスゴドラ、至って普通の個体だし、実際にシンジのボスゴドラにも力で劣っている。トレーナーの実力差は明らかだしなぁ。…他に何か戦闘に関わる要素はないかな)

ヒガナはツワブキのボスゴドラを注視した。疲弊し、切れのない技を繰り出すボスゴドラ。攻撃は当たれどダメージは与えられず、逆に攻撃を受けてはよろけ、体勢を崩しては膝を突く。

ヒガナ(ここまで考えた限りでは身体能力はあの耐久力に関係なさそうだね。だとしたら力の源はもっと別の…、そう、感情)

跪くボスゴドラに尾を叩き付け、俯せになったところに光線を浴びせるシンジのボスゴドラ。それでもなおツワブキのボスゴドラは倒れない。

ヒガナ(ツワブキに対しての忠誠心…? いや、そんな風には見えないな。もっと大きな…。目的だ。ツワブキが話したであろう断片的な、彼の目的についての情報を過大評価したんだ。…もしくは、ツワブキが私たちに明かしていない、目的の全体に対して抱いた希望や期待による勝利への執着だろうか)
 ▼ 372 ガサーナイト@ねっこのカセキ 15/12/21 22:52:43 ID:ooxIFOYI [1/4] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
ヒガナとシンジが思考する間にも、二匹のメガボスゴドラは戦意を剥き出して組み合う。

互いの右手が互いの左手を捕まえ、互いの左手が互いの右手を押し合っている。

押し合いの果てにシンジのボスゴドラはツワブキのボスゴドラを押し飛ばし、距離の開いた敵に向けて間髪入れずに光線を放った。

ラスターカノンを受けて怯んだツワブキのボスゴドラ。
驚異的な耐久力を見せていたそのボスゴドラに、シンジのボスゴドラは攻め方を変えて迫る。

すなわち助走からの突進。自身の体重を最大限に活かすこの攻撃はツワブキのボスゴドラの脇腹、鎧に覆われていない部位に頭部を捩じ込む形で放たれた。

攻撃を受けて突き飛ばされるツワブキのボスゴドラ。先までとは異なり、仰向けで倒れたまま腹を上下に動かし、荒い息をしている。

窺い知れない未確認の要素による体力も、際限なく湧き出る泉の如き無限ではないということだ。

シンジは相手の限界、その到来を近く感じ、己のボスゴドラに指示を出す。

体勢の立て直しを許さない猛攻。立ち上がるために起こした上半身を蹴飛ばし、地に突いた腕を尾で払い、再び仰向けに倒れた相手を爪で尾で攻め立てた。

起き上がることすらできないままに攻撃を受けるツワブキのボスゴドラ。それでもすぐには瀕死にはならない。シンジのボスゴドラの攻撃の合間に尾を叩き腕を噛むといった抵抗すら見せていた。

その後、抵抗を止めて防御に徹していたボスゴドラは突然もとの姿に変わった。重厚な鎧はその身から弾けてなくなり、戦闘不能を皆に知らせる。
だが、負けてなおその瞳は戦意を貼り付けたままであった。
 ▼ 373 マクロー@とくせいカプセル 15/12/21 23:11:05 ID:ooxIFOYI [2/4] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
シンジ「ようやくたおせたか…」

ツワブキ「…」

戦闘への集中を解いたシンジは、知らず溜まっていた疲労を呼気としてふっと吐き出した。

ユリーカ「やったぁ!」

ヒガナ「これで心置き無く隕石を破壊しに行けるよ〜」

ユリーカたちもシンジの勝利を祝い、その後でヒガナはレックウザの方に歩み寄る。
その時、上空から大きなヘリの飛行音が聞こえてきた。

ヒガナ「ん? なんだろ、あの黒いヘリ。…『R』?」

皆がそのヘリを見上げる。その機体は全体が黒く、側面に赤紫で『R』と描かれている。

そのヘリは静かに降り立ち、中から一人の男が飛び出した。
その男の姿を確認したユリーカが、叫び、その男に駆け寄る。

ユリーカ「お兄ちゃん!」

シトロン「ユリーカ! 無事でしたか!」

真っ先にヘリから飛び出したシトロンに続いてサトシたちもヘリから出てきた。最後に現れた男を視認したツワブキは驚きに声を上げる。

ツワブキ「サカキ…!? なぜ…?」
 ▼ 374 ガラティアス@デボンスコープ 15/12/21 23:35:04 ID:ooxIFOYI [3/4] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
サカキ「久しぶり、…と言うには日数を置いていないな、ツワブキよ」

ツワブキ「おのれ…裏切ったのか!」

叫ぶツワブキにサカキは言う。

サカキ「デボンコーポレーションには用が無くなったのでな。星を救うためのより良い方法を支持しただけだ。悪く思うな」

これに悪態で返すツワブキ。それを無視したサカキは向きを変え、レックウザを見る。

サカキ「このレックウザが隕石を破壊して終了…か。人類が醜く争うのをよそに実に簡潔に、しかし圧倒的な力を以てやるものよ」

これにはヒガナが返した。

ヒガナ「正確にはこの竜神様、レックウザには隕石を破壊するだけの力はまだ無くて」

このヒガナの言葉にはサトシたちも耳を傾ける。

ヒガナ「レックウザをメガシンカさせた姿、メガレックウザにこそ隕石を破壊する力があるんだよ」

言い終えたヒガナはレックウザを見つめ、「さてと」と言って続ける。

ヒガナ「竜神様にメガシンカしてもらいましょうか」

そして方膝を突いて手を組み合わせ、レックウザに祈りを捧げた。
 ▼ 375 ュゴン@じめじめこやし 15/12/21 23:56:43 ID:ooxIFOYI [4/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
サトシ「…あれ?」

数秒の後でも、何も起こっていなかった。

サトシ「レックウザ、元の姿のままだ…」

ざわつくサトシたち。心配と不安に淀む空気に気を沈ませる一同と離れた位置に立つツワブキは、その空気を吸って高揚していた。

ツワブキ「ははははは! ざまぁないな! やはりそんなよく分からん一族に任せるべきではなかったということだ!」

ヒガナ「くっ…そぉ! 竜神様ぁ! …してよ。メガシンカしなさいよ!」

叫ぶ両者。一方は狂喜を笑声に、一方は哀願を泣声に吐き出す。

ユリーカ「ヒガナ…」
サカキ「…」
セレナ「これから…どうするの?」

ツワブキ「どうするか? そんなの決まっている。私がこの不甲斐ない一族に変わって星を救う! 見せてやろう!」

ツワブキは言葉の後で一人の部下に合図を出した。次の瞬間、建物の屋上の床の一部が開き、中からパラボラアンテナのような機械が現れた。

ツワブキ「忌々しいレックウザたちを消し去るために準備させていたが…くっくっく…本来の目的を前に披露することになって良かった良かった!」

その機械は例のワープ装置であった。
 ▼ 376 ブキジカ@うつしかがみ 15/12/22 00:16:17 ID:ivJX9LXU NGネーム登録 NGID登録 報告
ヒガナ「くっそぉぉぉぉぅぁぁあああ、あっはっははは!」

ヒガナは先からの叫びに笑いを加えて放った。

ツワブキ「…何がおかしい。それとも我が功績を前に狂ったか?」

ヒガナ「あっははは…。…ふふっ、私の言った通りだね」

ヒガナは誰にも聞こえないように呟くと、続けてこう言い放った。

ヒガナ「メガシンカできないっていうのは冗談だよー! そちらさんの機械の出現は嬉しいね。壊してくれって言ってるようなもんでしょ!」

言うと、ヒガナはレックウザに攻撃を指示した。

天空に咆哮を上げるレックウザ。その天空、そのまた向こうの宇宙に在る星屑をこの星に落下するように働きかける。
りゅうせいぐんであった。

機械に降り注ぐ無数の星屑。それらから機械を守ろうとツワブキは部下に光線の発射を指示した。

パラボラアンテナが真上を向き、その先端が光を集める。そして集められた光は程無くして放たれ、星屑たちを別な空間に飛ばしていった。

その隙にヒガナはレックウザに向き合う。傍らのゴニョニョ・シガナからあるものを受け取り、それをレックウザに与えた。

与えられたものは小さな隕石であった。その隕石を飲み込んだレックウザに向かってヒガナは跪き、手を組み合わせて再度祈る。

ヒガナ「レックウザ、メガシンカ」
 ▼ 377 ュウツー@たまむしプレート 15/12/22 20:47:05 ID:wpNsUMKY [1/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
ヒガナが零した言葉を引き金に、レックウザは内側から輝き出した。
レックウザは己が輝きに包まれ、その内で姿を変えていく。

ツワブキはその様を見て、しかし流星群をワープ装置を使用して防ぐゆえに何も出来ずにいた。

ツワブキがもどかしさに爪を噛む間にもレックウザはその身をさらに大きく長いものにし、身体の端々も変化させていく。

レックウザの体表面に描かれていた模様、その円形の部分からは深くも鮮やかな橙色が盛り上がる。
伸びていく尾からは二筋の金線が更に伸ばされる。

頭部の二つの突起は先端を後ろに伸ばし、その先からも金線が伸ばされた。
顎部の二つの突起は元の方向とは逆、前方に先端を伸ばし、くの字に曲がった突起の角の部分からもまた髭たる金線が伸びていった。

計六本の金線が靡く中、変化の完了を予感させるようにレックウザは瞳を閉じた。そして目蓋の内と額で最後の変化を終える。

レックウザが目を閉じている間に無数の星屑は落下を止めた。流星群の終了を確認したツワブキは装置を止め、その場は一旦静けさに支配される。

その静けさによる一瞬の支配を吹き飛ばすようにレックウザは咆哮を上げた。メガシンカ完了の合図であった。同時に目をかっと開く。その瞳は深くも鮮やかな橙色をたたえていた。

最後に額にΔを飾り、メガレックウザはここに成った。
 ▼ 378 ングドラ@いわのジュエル 15/12/22 21:08:54 ID:wpNsUMKY [2/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
メガレックウザ完成に際し、屋上は謎の乱気流に覆われた。

サトシ「なんだ、この風…!?」

ヒガナ「メガレックウザが身に付けたる特性、デルタストリームだよ」

サトシの問に簡単に返すヒガナ。そして誰にともなく言う。

ヒガナ「じゃあ隕石を破壊してもらうよ。空の柱で伝承した技、ガリョウテンセイで」

レックウザに指示を出そうとするヒガナ。その背後からツワブキが叫ぶ。

ツワブキ「させるか! やれ!」

ツワブキの言葉に応えるようにパラボラアンテナのような機械は傾き、レックウザやヒガナたちを向いた。

そして集光、次いで射出し、光線はレックウザやヒガナたちに迫る。

ヒガナ「レックウザ、だいもんじ!」

光線と火炎は両者の真ん中でぶつかり合い、激しい光を放つ。光の激しさとは裏腹にそのぶつかり合いの衝撃はなく、ただ火炎がそこから消えていた。

シンジ「ボスゴドラ、ラスターカノン!」
サトシ「ピカチュウ、10まんボルト!」

その衝撃なき衝撃の後、間髪入れずに二人のトレーナーは機械を破壊すべく技をポケモンに指示した。

機械を捉えた光線と電撃。しかし破壊は叶わない。

ツワブキ「その程度の攻撃で破壊されるわけがないだろう!」
 ▼ 379 ドリーノ@シーヤのみ 15/12/22 21:49:47 ID:wpNsUMKY [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
その後、ヒガナ、シンジ、サトシに加えてシトロンたちも攻撃に加わり破壊を試みたが、ことごとく失敗していた。焼いて焼けず、切って切れない機械を相手に疲労が溜まる。

ヒガナ(あの機械の破壊は諦めた方がいいかな。隕石を破壊してしまえば用はないし)

こう思うヒガナはその考えを皆に話した。そして再び指示を出す。

ヒガナ「レックウザ! 先に隕石の破壊を!」
ツワブキ「させるか! やれ!」

上昇するレックウザに光線を放つ機械。レックウザは身体でO字を描き回避した。

ヒガナ(レックウザを追って放たれた光線が隕石を捉えたらまずいね。あれだけのエネルギーを持った隕石をワープさせたらどれだけの影響がでることか…)

ヒガナは一度レックウザを元の高さに戻し、攻撃を命じる。放った火炎は先ほど同様消え、どこかへ飛ばされた。

ツワブキ(レックウザに光線を当てることは難しいな。なら…)

ツワブキは視線をレックウザから別の相手に移した。思考も狙うべき対象もその相手に移る。それに気付かない一同は相手からレックウザを守ろうと己のポケモンに指示を出し続けている。

ヒガナ「りゅうのはどう!」
ツワブキ「今だ! やれ!」

レックウザから竜の波動が放たれ、機械からは転移の光線が打ち出される。しかしそれらは交わらなかった。

竜の波動は機械に命中。だが傷は付かない。機械から打ち出された光線は──

ユリーカ「あぶない、ヒガナ!」

──ヒガナに狙いを定めていた。

そして光線は終に彼女に届いた。
 ▼ 380 モンガ@もえぎいろのたま 15/12/22 23:49:59 ID:a0qZvqfE NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 381 雄メガニウム◆ZSLq0Csm3g 15/12/23 02:48:30 ID:hbNn0rYI NGネーム登録 NGID登録 報告
支援!
 ▼ 382 ァイアロー@ザロクのみ 15/12/23 15:14:58 ID:hKq6LbmI [1/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
ツワブキ「ふははははは! 去ね! 消えろ! 消し飛べ! これでレックウザを扱う者は居なくなる!」

笑うツワブキ。その目には光線の輝きに照らされるヒガナが写っていた。

ユリーカ「ヒガナ! …あれ?」

ヒガナの名を叫んだユリーカは叫んだ後である違和感を覚えた。先程まで見ていた光線と火炎のぶつかり合い、そこで起こった火炎の消滅に比べて彼女が消えるのがあまりに遅い。遅れてその異変に皆が気付き、ヒガナを注視する。

サトシ「あれは…!」

真っ先にサトシがそれに気付いた。ヒガナの真ん前、彼女と光線の先端を隔てるようにそれが浮いていたのだ。それは黄金の輪であった。宙に貼り付けられたように厳然かつ不動の金輪が、その内に転移の光線を吸い込み、別な空間に飛ばすことでヒガナの転移を妨げている。

ツワブキ「なん…だと…!?」
ヒガナ(この金輪は…!)

その金輪に見覚えのある数人はあるポケモンを連想、後にサトシが呟く。

サトシ「もしかして…フーパか!?」

宙に浮かぶ金輪は少し揺らいだ。しかしすぐに不動に戻り、次いで新たな金輪が現れる。

二つ目の金輪が現れたのは光線を放つ機械の真上。直径50センチ程度のそれは瞬く間に広がり、その直径を倍以上のものとした。
広がった金輪の内側は青白く光り、既知の者にはある予感を抱かせる。

ツワブキ「…? なんだ?」
サトシ「あれってもしかして…」

サトシ他数名が抱いた予感は的中した。二つ目の金輪は内から光線を吐き出したのだ。
その光線は現在もう一つの金輪が吸い込んでいるものである。

そして光線は自らを打ち出している真下の機械に直撃した。
 ▼ 383 ルディオ@タブンネナイト 15/12/23 15:47:44 ID:hKq6LbmI [2/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
ツワブキ「やめ──」

ツワブキの言動は何もかも遅かった。振り向いた先には何もなく、叫びかけた言葉は対象が失せた何もない空間を空しく飛んでいった。

ヒガナ「助かったよ、──。さて、と。これで本当に終わりだね、ツワブキさんっ」

ヒガナは呆然としているツワブキに言いかけた。しかし返事はない。
虚ろな目は、彼が二本の足で自立していることを無視すればただの屍のようだった。

ヒガナ「…まあいいや。レックウザ、隕石の破壊をお願い」

ヒガナに命じられ、レックウザは金線と乱気流を巻いて上昇していった。
そして皆が見守る中で加速、萌木色を引いて遠い目標物へと突進していく。

ヒガナ「隕石の破壊は私たちには確認できないから、とりあえずレックウザの帰還を待とうか。その間に──」

ヒガナはボーマンダを繰り出し、負けを悟った途端に階段へと走り出したツワブキの部下たちに言った。

ヒガナ「逃がさないよ? 悪いことした人たちには逃げずにちゃんと償ってもらわないと。」

ボーマンダは階段まで飛び、そこに立ち塞がることで退路を絶った。
それでもなお部下たちは狭い屋上で逃げ回っていたが、すぐにサトシたちのポケモンに捕まり、コジロウが持ち合わせていた拘束具で拘束された。

部下たちが拘束されて一ヶ所に集められた後に、サカキは立ち尽くしたままのツワブキに歩み寄り、言う。

サカキ「お前の野望も潰えたな、ツワブキよ。…確かに金は生活に必要な物だ。だがなぜお前はそこまで金に執着するのだ?」

問われたツワブキは虚ろな目をサカキに向けた。そして返す。

ツワブキ「私は、欲したのだ」
 ▼ 384 ラルバ@ほしのすな 15/12/23 16:21:04 ID:hKq6LbmI [3/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
ツワブキは最初に簡単な一言を放り、難解な心境を語りだした。

ツワブキ「私の会社は私の物ではない。親から継いだものだ。この企業がここまで発展したのは先代のおかげであり、私はもともと大規模であった会社を継いだだけなのだ。私には大した手腕もなく、長けた能力もない」

ツワブキの言葉を静かに聞く一同は無言で先を促す。

ツワブキ「しかし先代や息子たちは違った。彼らには経営手腕やバトルの腕がある。片やデボンを急成長させ、片やチャンピオンとなった。…わかるか? 彼らには他者が羨む程の能力が、価値があったのだ。特別だったのだよ」

「特別」という言葉に反応するヒガナ。しかし表に出さず、そのまま耳を傾けている。

ツワブキ「だが私は違う。デボンの社長という肩書きを捨てれば他人に埋もれるような存在だ。この肩書きを持つ者が私で無くてはならないということは無い。代役が居れば無価値となるつまらない存在なのだ」

ツワブキは鼻をすすり、続けた。

ツワブキ「だが私を求める者も居た。仕事の依頼ではない、人間関係上の依頼で、だ。求められると嬉しかった。その内容はどうでもよかった。しかしある日気付いた。私が必要とされるのは主に金が絡んだ時なのだと」

サカキはツワブキの心情を悟り、少し胸を痛めた。

ツワブキ「本当に必要なのは金だったのだよ。私など金を得るための手段に過ぎない。…最初はこう思っていた。その考えは改めるべきだと後に知った」

ユリーカは重なる逆接に首をひねる。

ツワブキ「金もまた何かを手に入れるための手段でしかなかったのだよ。私が金に執着し始めたのはこの頃からであった。自身には価値の無いという自分と似通った性質の物を集め、その価値を確認…否、価値が有ると錯覚することで間接的に自分も無価値ではないと思うことにした」
 ▼ 385 ギルダー@ていこうのハネ 15/12/23 16:52:57 ID:hKq6LbmI [4/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
一旦言葉を切るツワブキ。彼は懐から硬貨と紙幣を取り出し、問う。

ツワブキ「この鉄の塊はこちらの紙切れの10分の1の価値がある。だがあるポケモンにとってはこちらの鉄の塊の方が紙切れより高価なものなのだよ。なぜかわかるか?」

シンジはこの問いの答えにすぐ気付いた。気付いて、自身の手持ち、今は常とは姿の違うポケモンに目をやる。

ツワブキ「そう。ボスゴドラとその進化前の二匹だ。他にもいるのかも知れんがな。ある日私の硬貨に、硬貨そのものに価値を見出だして私から奪おうと襲ってきた食いしん坊が私のパートナーとなったわけだが。…話を戻そう。これら硬貨や紙幣は人が価値を定めたため求められる。だが本質はただの鉄の塊と人の顔が描かれただけの紙切れだ。その価値は皆無であり、やはり私も同じように本質を語れば無価値なものなのだ」

ここまで言ってツワブキは話を終えた。以上が彼が金を求める理由であった。
再び静かになったツワブキに、ヒガナは言う。

ヒガナ「お金に執着する理由はわかったよ。でもさ、あんた間違ってるよ」

その言葉に顔を少し上げたツワブキ。構わずヒガナは続ける。

ヒガナ「お金は手段、無価値って言ったよね。…それは違うよ。もしもお金がなかったらこの世界はどうなってたか考えてみてよ」

言われてツワブキは少し考えた。皆も少し考え、その後にヒガナは言った。

ヒガナ「お金がなければどうなるか…。世界が優しさに溢れたものでない限り力が物を言う、秩序のない世界だったかもしれない。企業が金銭を求めて競争…なんてことがない、便利な物も、生活を豊かにする物もない、世界になったかもしれない。便利な物が生活に必要ってわけじゃないけど、人間の技術とか発想とかが形を成さずに終わるつまらない世界よりは、今みたいにお金が使用される世界の方がいいと思うなぁ。だから、お金は手段かもしれないけど無価値ではないんだよ」
 ▼ 386 ラーミィ@ムーンボール 15/12/23 17:34:53 ID:hKq6LbmI [5/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
ツワブキ「結局、私だけが無価値な存在だったというわけか…」

ヒガナの言葉を聞いたツワブキはこう解釈して言った。
ヒガナはすぐに否定する。

ヒガナ「そんなこと言ってないじゃん! 第一、そんなこと言ってたら特別じゃない人はみんな無価値ってことになるよ。…私は、人はみんな生まれた時から平等で、みんな価値ある存在だと思ってる。その価値を確かめる方法もあるよ。例えば…」

ヒガナは周りを見回し、シガナを見付けて呼んだ。
呼ばれたシガナはトコトコと歩いてヒガナに寄り、果てに差し出された手に乗って腕の中におさまる。

ヒガナはシガナを抱き締め、頬擦りし、ツワブキに言った。

ヒガナ「かわいい、柔らかい、愛おしい、楽しい。この行動で私はこれだけのことを感じたよ。そう、感じたの。たとえチャンピオンであるダイゴさんがこの子に頬擦りしても感じない。他でもない私がこの子に頬擦りすることによって感じることができたんだよ。これが私の価値」

ツワブキは目を丸くした。そして言う。

ツワブキ「私にも、私自身にも価値があるというのか?」

言って、瞳を潤ませた。

ヒガナ「今感じているであろうあなたの喜びも私には感じられない。羨ましいな。その、私がいくら羨んでも得られない感情。それを感じられるのはあなただけ。どう? もう自分が無価値なんて言えないでしょ?」

ヒガナの問いかけにツワブキは答えられなかった。ただ事実として自分の価値を感じ、その場に跪いた。

ヒガナ「いい年してそんな風に泣かないでよー。まったく…。自分を他人と比べて代替可能だとか、肩書きがなければ他の人に埋もれるような存在だとか。私に言われるまで自分の価値を無いものだと信じてたなんて、想像力がたりないよ」
 ▼ 387 ルミル@フィラのみ 15/12/25 10:45:35 ID:Tagn08KQ NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
あの迷言がかっこよく聞こえる……

さげつつ支援
 ▼ 388 ウワウ@たてのカセキ 15/12/25 21:10:54 ID:DyQYVj4o [1/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
その後、ヒガナはツワブキたちのこれまでの行為を赦し、その償いとしてあることを依頼した。

ヒガナ「次のことをあなたたちにやってほしいんだ。ひとつはこの企業が得た利益での貧しい地域への扶助。もうひとつはあるポケモンの捜索を──」

ヒガナが彼らに言う間、シンジたちは再会を喜んでいた。

サトシ「シンジのボスゴドラ、メガシンカしたのか!」

シンジ「いちじてきにだけどな。それももうおわる」

シンジはボスゴドラの方を見て手を肩ほどに上げた。これを合図にメガシンカを解くボスゴドラ。

シトロン「僕の作ったメカでメガシンカするなんて実に興味深いですね。…ってシンジ!? いつの間に元に戻ったんですか!?」

シトロンたちはいつの間にかシンジが本来の少年の姿に戻っていることに気付いて驚く。これについてシンジはヒガナに説明されたことをそのままサトシたちに説明し、それについてもシトロンは興味深いと鼻息を荒くした。

コジロウ「やれやれ。これで一件落着、だな」

コジロウが言いムサシたちが頷いた後で、上空から明るい萌木色が降り注いで来た。次いで優しい乱気流がその場を包む。

役割を終えたメガレックウザの帰還であった。
 ▼ 389 イガニ@するどいツメ 15/12/25 21:34:28 ID:DyQYVj4o [2/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
帰還したレックウザはヒガナの目の前に身を落ち着かせ、メガシンカを解いた。

ヒガナ「ありがとう、竜神様。確認はできないけど、隕石はきっと破壊されたよね」

レックウザの前で、誰に問う訳でもなく、不確定な事実を問うように呟くヒガナ。
レックウザは答えるように小さく吠える。わからないよという風に首を傾げて笑うヒガナに、別のポケモンが答えた。

ニャース「問題ニャいニャ。レックウザは隕石を確かに破壊したといってるのニャ」

ヒガナ「うぇ!? ニャースがしゃべったぁ!?」

この想像していなかった言葉の発し主に驚くヒガナ。驚きながら、「まぁ、人の言葉を話すポケモンもいるよね」と自己解決し、ニャースの返答に対しては、「そっかぁ。通訳ありがとうね」と返した。

そして彼女は別れを告げる。

ヒガナ「…この件は無事解決、この星も守られたというわけだから私は帰るね」

ヒガナの言葉の後で頭を垂れるレックウザ。ヒガナは跨がろうと近付く。

ユリーカ「ヒガナ!」

そんな彼女を一人の少女が呼び止めた。
「なぁに、ユリーカ?」と振り返るヒガナ。

ユリーカ「えっと、…ありがとう! 助けてくれて! チルタリスに乗ったりレックウザに乗ったり楽しかったよ!」

このユリーカの言葉にヒガナはふふっ、と笑顔を返す。返して、ひとつのボールを放る。

ヒガナ「あなたもお別れをしなくちゃね」

繰り出されたのはチルタリスであった。
 ▼ 390 ヤコマ@4ごうしつのカギ 15/12/25 21:58:57 ID:DyQYVj4o [3/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
チルタリスはユリーカに頬擦りをし、ユリーカは綿雲のような羽毛に抱き付き撫でた。

シトロン「僕からも、ありがとうございました。ユリーカがお世話になったみたいで…」

ヒガナ「大したことしてないよ。こっちこそありがとうね。ユリーカといられて楽しかったよ」

シトロンの律儀な礼に返すと、ヒガナは今度こそレックウザに跨がった。
そのヒガナに、今度はシンジが言葉を放った。

シンジ「今回は世話になったな。…ありがとう。またいつか、もし会うことがあったらその時はバトルしてくれ」

ヒガナ「いいね〜。受けてたつよ。でもそう簡単には負けないからね〜?」

シンジの言葉にこう返し、最後に言う。

ヒガナ「また会おう! ばいばーい!」

ゆっくり飛翔していくレックウザ。ユリーカと触れ合っていたチルタリスもまた、ユリーカに別れを告げて飛翔した。

ユリーカ「ばいばーい! また会おー!」

ヒガナの声と萌木色が遠ざかる。それらがサトシたちの耳に目に届かなくなるまで、彼らは別れの言葉と再会を望む言葉を叫び続け、手を振り続けた。

その間にサカキはツワブキに言う。

サカキ「終わったな。…従来の我々の関係も終わりだな。そして、新たな、より良好な関係に変わるであろう」

そうして手を差し出した。差し出された手は少し間を置いて握られる。サカキが握った者の顔を見ると、以前とは異質な、希望や自信の滲む笑顔がそこにあった。
 ▼ 391 ルミル@きよめのおふだ 15/12/25 22:13:31 ID:DyQYVj4o [4/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
ホウエン地方を離れてどれくらいの時間がたっただろうか。
サトシたちはロケット団の黒いヘリに乗ってカロスへと向かっていた。

サカキ「皆疲れたのだろう。よく眠っているな」

サカキは唯一の話相手となった操縦士に話し掛ける。

コジロウ「サカキ様もお疲れなのでは? お休みになられてはどうです?」

サカキ「ふっ。部下一人に操縦を任せて寝てしまうなどできぬよ」

コジロウは、「サカキ様ぁ…!」と涙ぐみ、操縦を続けた。

サカキ「お前たちもさぞ疲れたことだろう。そして、今回はよくやってくれた。カロスに帰ったら慰労会をしようじゃないか」

「我々の為にそこまで…!」と再び涙ぐみ、コジロウは喜びを表す。

その後数時間、コジロウはサカキと他愛ない話をしつつヘリを進めて行った。
 ▼ 392 コロモリ@きちょうなホネ 15/12/25 22:32:16 ID:DyQYVj4o [5/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
時刻は20時。ヘリはカロスのロケット団支部に到着し、サトシたちは1日ぶりにこの地を、正確にはこの地の建物を踏むことになった。

サトシ「今回は助かったぜ。ありがとな」

コジロウ「今回ぐらいだからな? お前たちと手を組むのは」

言いつつサトシたちは階段を下り、建物の内部へ入る。

セレナ「もう暗いわね。近くにポケモンセンターあったかしら?」

ムサシ「一番近いのはこの下にある街のポケモンセンターよ。歩いて10分ぐらいね」

そして建物を出た。

ニャース「そっちの道をまっすぐ行ったら、さっきムサシが言ってた街ニャ。暗いから足元に気を付けるのニャ」

意外な優しさを以て接するロケット団たち。

サトシ「ああ、ありがと。じゃあな、ロケット団!」

コジロウ「おう! 次会ったら敵同士だからな! じゃあ!」

こうして両者は別れの言葉を口にし、手を振る。

互いの姿が見えなくなった後、コジロウたちは建物内に戻り、サトシたちは夜の山道に消えて行った。
 ▼ 393 ッタ@ねばりのかぎづめ 15/12/25 22:49:22 ID:DyQYVj4o [6/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
ポケモンセンターに向かう道で、サトシたちは今回のことについて語り合った。

サトシ「まさかシトロンがメガストーン持ってたなんてな。驚いたぜ」

ユリーカ「えー? なにそれー!」

シトロン「進化君と退化君にはメガストーンとキーストーンを使っていたんだよ、ユリーカ。…別に隠すつもりじゃなかったんですけどね」

セレナ「レックウザやシンジのボスゴドラもメガシンカするポケモンだったのよね」

シンジ「俺も知らなかったんだがな。それに、ヒガナのボーマンダもメガシンカするらしい」

ユリーカ「あー! メガボーマンダ見たよ! とーっても強かったし、かっこよかったよ!」

サトシ「いいなぁ。あのヒガナって人ともバトルしてみたいぜ!」

シンジ「先にバトルするのは俺だからな?」

セレナ「あ、ポケモンセンター見えて来たわ!」

サトシたちはポケモンセンターに入り、ポケモンたちを回復させ、一室を借りて、会話の末に眠りに就いた。
 ▼ 394 ワルン@サメハダナイト 15/12/25 23:28:18 ID:DyQYVj4o [7/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
サトシたちが眠るポケモンセンターの遥か上空。
その夜空を飛ぶボーマンダの背に在る少女は、傍らの小さな魔神に言う。

少女「あのサトシって男の子、あなたのこと知ってたね。知り合い?」

小さな魔神はボーマンダの周りをふわふわと浮かびつつ、「サートン? 知らな〜い」と答える。

少女「サトシ、だよ。じゃあセレナもシトロンもユリーカも知らないかぁ」

魔神は、「うん」と頷き、腕の金輪を浮かばせて遊ぶ。

少女「まぁいいか。この世界の私にあの隕石渡したり、あのおっきい機械どっかにワープさせたりしてこの世界のこの星は守ることができたんだし。この世界の私にもあなたの存在を教えたからきっと別の世界を助けてくれるだろうし、ね」

少女は言いつつ、自分を残していなくなった仲間と、自分が残してきた仲間、同じ名前を持つ二者を思い出し、呟く。

少女「…私は、あなたや他の伝承者のような予知能力はなかった。ないままに代わりを務めた。予知能力なんてないから、それを補うために想像力を働かせて。」

彼女を乗せるボーマンダは彼女の言葉に耳を傾けながら飛び、彼女が思う女性を思い出していた。

少女「でも足りなかった。最後の最後に己の無知と想像力の欠如があの結果をもたらした。あの時あの人が居なかったら隕石は破壊できず、私の世界は星をひとつ失っていただろう。運がよかった」

小さな魔神は少女の言葉を重く受け止めていた。少女の世界はこの魔神の世界でもあったためである。

少女「想像力の不足はあなたに会って更に痛感したよ。いくつかの世界があるっていうのは聞いていたけど、金輪を潜ってようやく実感したね」
 ▼ 395 リーラ@GBプレイヤー 15/12/26 00:17:19 ID:D2I8WJNg [1/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
少女「例えばこの世界もそう。サトシって男の子は以前行った世界でも見たけど、以前いたメガジュカイン使いの子とメガリザードン使いの子はいない。同じような世界でも微妙に違うことがある。逆に──」

少女「──私の世界と全く違う世界もある。ポケモンがいない世界。青いスライムっぽいモンスターのいる世界。金輪の外から見ると二次元に見える世界。…ここは金輪の外から見ると、ほとんどが文字だけで構成された世界だったなぁ」

小さな魔神とボーマンダも共に奇妙な世界の数々を思った。

少女「あの世界で一度、私の物語は全て終わった。そして、私は終わった物語をもう一度始めた。何度も世界を渡り、別の私を、その想像力の不足を補ってきた。それが私の罪滅ぼしであり、新たな物語」

少女はある人に渡した手紙、そこに綴った言葉を知らず用いて呟く。

少女「そして今回、私はこの世界を選んだ。理由は簡単だよ。この世界は文字で構成されている。もうわかるかな?」

そして少女はこちらを向いた。「こちら」とはすなわち文章を並べた画面の向こうである。その「こちら」に向けて言葉を放る。

少女「この世界ならあなたに私の行為を伝えることができるの。私の言葉を伝えることができるんだよ」

少女「どうかな…。私の罪はこれで許されるのかなぁ。私があまりよく思われていないのは知ってるし、好きになって欲しいとはいわない。だけど」

少女の瞳から熱いものが流れる。

少女「私があなたや元の世界の人たちに迷惑をかけてしまったこと。悪いと思い、それを伝えられないことを悔いているのは知って欲しい…!」

頬の熱い水滴を拭い、溢れる熱い思いを吐き出して言った。

少女「長くなったね。ちゃんと伝わったかなぁ。…それじゃ、次の世界に行こうか! フーパ!」

呼ばれた魔神・フーパは金輪を広げ、この世界と別の世界を繋げる。

フーパ「ヒガナ! 次、ここ!」

ヒガナと呼ばれた少女は頷き、ボーマンダとフーパと共に金輪の向こうへと消えて行った。
 ▼ 396 ルノズク@しずくプレート 15/12/26 00:49:33 ID:D2I8WJNg [2/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
別の世界から来た少女は、また別の世界へと旅立った。
己の罪悪感を糧に、一度終わったお話をもう一度、別の結末に帰する為に。

この世界もまた、「こちら」の人々が知るアニメとは異なる結末を迎えることとなる。

ロケット団は数日後に慰労会という名の宴を開き、ゲストとしてツワブキを迎えた。

ツワブキは依頼されたフーパの捜索を続け、並行していた事業に成功、貧しい者の味方としてその名を他地方まで轟かせた。

事件後別れたサトシとシンジは、カロスリーグへと参加して再会を果たす。互いにメガシンカを使う者としてしのぎを削ることとなる。

再会を果たしたのは彼らだけではなかった。ヒガナもまたリーグに参戦、二人の前の大きな壁として立ちはだかる。

こうして6月16日に誰かが思い浮かべた一幕により膨らんだひとつの世界は、その結末を「こちら」から見る者たちの想像力に任せて幕を閉じたのであった。
 ▼ 397 ニゴーリ@ナゾのみ 15/12/26 00:49:58 ID:D2I8WJNg [3/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
 ▼ 398 ノワール@あやしいパッチ 15/12/26 00:54:25 ID:am.Hv9ZE NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

長かったけど感動したよ
 ▼ 399 とがき 15/12/26 01:13:42 ID:D2I8WJNg [4/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
読んでくれた人たち、ありがとうございます。
支援してくれた人たち、大変励みになりました。嬉しかったです。
途中で注意して人、助かりました。あれがなかったら多分ずっと支援に返答してたかもです。
評価スレで評価してくれた人、意見 参考にさせてもらいました。ありがとうございます。

ここで書く初めてのssで、戦闘描写に力入れたり展開を後から後から考えたりしてて長くなってしまいました。すみません。
書きたいこと、主張したいことを無理矢理入れてたような気もします。

けど、こんな文でも楽しんでもらえていたなら嬉しいなと思います。

なんか質問とか思ったこと、ちょっとよくわからないところなどがあれば残りのレスに書き込んでくれたら幸いです。

改めて、ありがとうございました。
 ▼ 400 雄メガニウム◆ZSLq0Csm3g 15/12/26 01:19:20 ID:GP23jFUQ NGネーム登録 NGID登録 報告
お疲れ様です♪最高でした!!
 ▼ 401 ニリッチ@だっしゅつボタン 15/12/26 07:25:28 ID:hhE5gklk NGネーム登録 NGID登録 報告
乙!
 ▼ 402 ガバクーダ@かるいし 15/12/26 15:54:36 ID:JTaQd7bI NGネーム登録 NGID登録 報告

すごく面白かった
戦闘描写が迫力あって個人的に大好きだった
 ▼ 403 ジョフー@パワーウエイト 15/12/26 16:19:01 ID:cTzQxoQU NGネーム登録 NGID登録 報告
読みやすかったし面白かった
ここのヒガナは俺らがORASで会ったヒガナと同一人物なんやな
長編やからまとめは難しいかもしれんけどネタ投稿しといたよ
 ▼ 404 ギルダー@たつじんのおび 15/12/26 23:16:06 ID:A2ysHTck NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
コメントありがとうございます。

>>403
最後のヒガナはORASのヒガナですね。伝わってるみたいで安心しました。
 ▼ 405 ツドン@だいちのプレート 16/01/01 22:23:50 ID:gbfvD6ZA NGネーム登録 NGID登録 m 報告
保守あげ
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