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【スワップSS】出会いと別れの季節

 ▼ 1 いねがい◆NSFLN0ZQyU 20/04/13 14:31:57 ID:tR6EtXzM [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
春。それは出会いの季節

春。それは別れの季節

それはこの、ポケモンの世界でも変わらない

今日もまた、どこかで、誰かが、出会いと別れを経験する

これは、そんな物語

 ▼ 2 いねがい◆NSFLN0ZQyU 20/04/13 14:33:18 ID:tR6EtXzM [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
このSSは下記の企画に参加しており、書き手が変わることをあらかじめご了承ください

スワップSS祭2020
https://pokemonbbs.com/poke/read.cgi?no=1189712

次の書き手さんへ
なるべく自由度の高い書き出しにしました。何卒よろしくお願いします
 ▼ 3 ガヤンマ◆tNBlQV57Hs 20/04/13 21:45:14 ID:5M0AbiYw NGネーム登録 NGID登録 報告
このSS続きを書くことになりました
よろしくお願いします
 ▼ 4 いねがい◆NSFLN0ZQyU 20/04/13 21:50:55 ID:tR6EtXzM [3/3] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
頑張ってください!
 ▼ 5 ガヤンマ◆tNBlQV57Hs 20/04/14 15:31:41 ID:WJWsWCI6 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
メレメレ島のハウオリシティ。

アローラの諸島の中でも一番大きい町だ。

そんなハウオリの町の朝に響いたのは、悲しみと困惑に震えた声だった。

女の子「そんな……嘘でしょ…? 嘘って言ってよ、ピカチュウ……!」

ジョーイ「そのピカチュウ、相当長生きしているようで、そろそろ寿命が来ているんです……… 残念ですが、時間に抗うことにも限界があって……」

キュワワー「キュワ……」

女の子「そんな……そんな……うわぁぁぁああん!!」

ピカチュウ「ピカチュ……」

時間が進めば生き物は皆死ぬ。そのルールは誰にも脅かせない。このピカチュウについても同じだ。

女の子「…ピカチュウ、ごめん…………!」
 ▼ 6 ガヤンマ◆tNBlQV57Hs 20/04/14 15:33:20 ID:WJWsWCI6 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
ジョーイ「ピカチュウの残りの命、大切にしてあげてね……」

ピカチュウ「ピーカ…」

死とは怖いものだ。生きている自分に制限時間を押し付け、不安を煽る。

女の子「……ピカチュウ」

ピカチュウ「ピカチャ?」

女の子「一緒に…旅しよ?最後の思い出、作りたいの」

だが、死という命のタイムリミットがあるからこそ、時間は有意義に思えるのだろう。

ピカチュウ「ピィカ!ピカッチュ!」

女の子「よーし…!行くよ!ピカチュウ!……ありがとうございました!ジョーイさん!」タッタッタッ

彼女は少し目の潤みを残したまま、ピカチュウを抱え、走り出した。

女の子「……」

ピカチュウ「ピ……?」

女の子「(分かってるよ……!私が現実から逃げてるってことくらい………!)」
 ▼ 7 ガヤンマ◆tNBlQV57Hs 20/04/15 23:08:01 ID:BND2BKFw NGネーム登録 NGID登録 報告
こうして、彼女とピカチュウの思い出作りが始まった。

女の子「ピカチュウ、どこいこっか?」

ピカチュウ「ピカ、ピカピカチャ、」

女の子「ふむふむ」

ピカチュウ「ピカーッチュピィッピカ」

女の子「それでそれで?」

ピカチュウ「ピカッピーッピッピカチュウ!!」

女の子「わぁーすっごぉーい!! 何言ってるかまったくわかんなぁーい!!」

女の子「まぁいいや!とりあえず、東に行きましょ!」

ピカチュウ「ッチュウ!!」
 ▼ 8 ガヤンマ◆tNBlQV57Hs 20/04/15 23:15:56 ID:W.Js5WbY NGネーム登録 NGID登録 報告
東へ走る。左にはトレーナーズスクールの校舎が見える。
窓ガラスに反射された日の光は彼女の帽子のツバに遮られている。

女の子「懐かしいなぁ…… あの教室の……」


-3年前-
女の子『ねえママ!見て!』

母『どうしたの?』

女の子『この子見て!ピチューって言うの!』

ピチュー『ピチュッ!』

母『まぁ!かわいい!』

女の子『それでねー!』

チュッ

ピチュー『ピチュッ!?』

女の子『ピチューにチューってするの!!ね?面白いでしょ?』

母『ピチューも嬉しそうね!大事に育てるのよ!』

女の子『はーい!!』



女の子「…………」ウルッ

ピカチュウ「ピカチュ!!」ニコニコ

女の子「!」

女の子「……そうだよね!泣いてちゃ楽しくないよね!!行こっ!1番道路!」

ピカチュウ「ピカァ!!」
 ▼ 9 ガヤンマ◆tNBlQV57Hs 20/04/17 13:05:25 ID:Zi1UlgS. [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
現実を見れば、すぐ目を濡らしてしまいそう。そんな気がするのか、彼女は現実を避けながら1番道路を進む。

女の子「ねぇピカチュウ、覚えてる?」

ピカチュウ「ピカ?」

女の子「ここで私達出会ったんだよね!」

ピカチュウ「ピカァチュ!」

〜〜〜〜〜〜

女の子『あっ!黄色いお花だ!』タッタッタッ


女の子『わぁ〜きれい!』

ピチュー『…』ジーッ

女の子『? あなたもお花見たいの?一緒に見よ!』

ピチュー『ピ?ピッチュー!』

女の子『…いいお友だちになれそうね!』

〜〜〜〜〜〜

女の子「そんなことがあってから…」

ピカチュウ「ピカピィ……」

〜〜〜〜〜〜

女の子『ピチュー!!』

ピチュー『チュピ?』

スッ

女の子『私の友達になってくれない?』

ピチュー『…ピチュピィッチュッピ!』

女の子『よーし!それっ!フレンドボール!!』

〜〜〜〜〜〜

女の子「懐かしいね…… あっ!まだあったよ!黄色い花!」

ピカチュウ「ピィカ!」

女の子「……あれ?あれはアブリー?」

アブリー「アッブー」チューチュー

アブリー「アーブアブ」ブーン

女の子「……!?花を持ってどっか行ってる!追いかけよ!ピカチュウ」

ピカチュウ「ピィッカピ!」
 ▼ 10 ガヤンマ◆tNBlQV57Hs 20/04/17 13:07:07 ID:Zi1UlgS. [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
書いてて思ったが僕にシリアスものは早かった……
頑張って完結させます
 ▼ 11 るナ◆3HuqJ/xx.U 20/04/17 13:21:06 ID:PFZAGh3o NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
頑張って!
支援!!
 ▼ 12 ガヤンマ◆tNBlQV57Hs 20/04/18 22:12:44 ID:MrFwKTqI NGネーム登録 NGID登録 報告
メレメレの花園。
山吹色の花が咲き誇る花の楽園だ。
花の揺らぐ音、吹き去るそよ風。
バタフリーの羽音、オドリドリのさえずり………

アブリー「あっぶ〜♪」

女の子「わぁー!!きれーい!」

アブリーを追い黄色い花の海に辿り着いた少女を、すべてが歓迎しているようにすら思えた。

ピカチュウ「ピッカァ〜!!」キラキラ

女の子「ピカチュウ、嬉しそうだね!」

ピカチュウ「……ピカッ?」ピョン

タッタッタッ…

女の子「あっ!ちょっと!その洞窟の奥に行くの!?待って〜!!」スタスタスタ
 ▼ 13 ガヤンマ◆tNBlQV57Hs 20/04/20 23:42:04 ID:WE..fgmA NGネーム登録 NGID登録 報告
ピカチュウは暗い洞窟の中を駆ける。暗闇の中で荒い息の音が響く

ピカチュウ「ピッ、ピッ、ピッ」ゼエゼエ

女の子「はぁっ、はぁっ……大丈夫?ピカチュウ?」

ピカチュウ「ピイカァ」

女の子「無理しないで、私が運ぶから」

ピカチュウ「ピィ……ピカチュウ」

女の子「ピカチュウ、もう…長く………生きられないんだから…」

ピカチュウ「……」

女の子「………よし」

ピカチュウ「?」

女の子「この洞窟の奥行きたいんでしょ? 行くよ!!」タッタッタッ……

ピカチュウ「……」

彼女の声が洞窟に響き終わると同時に、靴が岩肌を少しだけ荒く蹴っていく乾いた音が木霊した。
 ▼ 14 ガヤンマ◆tNBlQV57Hs 20/04/23 00:00:26 ID:LwicRjOE NGネーム登録 NGID登録 報告
女の子「はぁ…… はぁ……」

ピカチュウ「…ピーカチュウ……」

女の子「え? どーしたの……って、わあ! きれい!」

かいパンやろう「うん?誰だ?」

女の子「あっ! こんにちは!」

かいパンやろう「こんにちは。綺麗でしょ?この海」

女の子「はい!」

そう。彼女がたどり着いたのはカーラエ湾。
太陽の光を受けた水面が煌めき、砂浜にヤドンの群れがくつろぎ、海に飛び込むタツベイが水音を立てる。
 ▼ 15 ガヤンマ◆tNBlQV57Hs 20/04/25 11:17:19 ID:P2ekMY/s NGネーム登録 NGID登録 報告
かいパンやろう「ところでそのピカチュウ」

女の子「はい?」

かいパンやろう「ずいぶんヘタってないかい?」

女の子「あー、それは……」

〜〜〜〜〜〜

かいパンやろう「そうだったのか…… ごめんね、言いたくないことを……」

女の子「いいんですよ」

かいパンやろう「……なら、また夜来なよ。いいもの見せてあげよう」

女の子「え?」

かいパンやろう「とりあえず今は、この子に乗って帰りなさい。」ポォン!

ネオラント「オラーン!」

女の子「あっ!ありがとうございます…!」

かいパンやろう「いいっていいって!」
 ▼ 16 ガヤンマ◆tNBlQV57Hs 20/04/26 19:16:13 ID:/6kwLC/I NGネーム登録 NGID登録 報告
夜。アローラの美しい星空に、これまた美しい月が浮き上がる頃。

女の子「来ましたよ〜!」

ピカチュウ「ピーカー!」

かいパン「来たかい!ここ見てみな!」

女の子「えっ?そこって……うわぁっ!?」

ピカチュウ「ピィカァッ!?」

彼女の二つある虹彩に入った水面に映るもの……

かいパン「 君の乗ってるネオラントの進化前、ケイコウオの群れさ! 綺麗でしょ?」

女の子「はい!! 超キレイです!」

ピカチュウ「カーチュー!」キラキラ

かいパン「どうだい? たとえ日が沈んでも、太陽の代わりに光るものはある! これを見ながら、次に登る太陽を想うのさ!」

女の子「次に登る太陽…?」

かいパン「そう! たとえピカチュウが君から消えても、君が想えば、君の心の新しい朝が来るのさ……」

女の子「………ふざけないで」

かいパン「む?」

女の子「じゃあ私のピカチュウはいくらでも代わりがいるっていうの!?」

かいパン「それは違うよ」

女の子「え?」

かいパン「いいかい?沈んでいる太陽のように僕らの心に生きるんだよ」

かいパン「想像するのさ。沈んだ太陽がまた光る様を。 それでも寂しくなったら語りかけるのさ。 ピカチュウ、元気かい?ってね」

女の子「………私、また来ます」

かいパン「………」

女の子「私の心の中にピカチュウが生きられるようにするから…………!」

かいパン「……ああ!! いつでもウェルカムだよ!」

いつのまにか月は彼女らの真上に来ており、どこかで木を揺らす音と共に、アローラの小さな風が海の上に波紋を作っていた。
 ▼ 17 ットロトム@すごそうないし 20/04/26 19:25:33 ID:9.AUUQ6o NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 18 ガヤンマ◆tNBlQV57Hs 20/04/27 10:52:11 ID:6CNEUHR. NGネーム登録 NGID登録 報告
それから彼女は、毎日のようにカーラエ湾に通った。すっかり彼女に懐いたネオラントに乗りながら。

そしてある日の朝……

ピカチュウ「ピィ……ピィ……」

女の子「ピカチュウ!!しっかり!!」

その時が来てしまった……

女の子「ピカチュウ!! ピカチュウ………」

女の子「………」

女の子「……行こう! いつものとこ!」

ピカチュウ「ピカチャ……」

彼女は決意を決め始めた。焦る心、上がる心拍数に目を背け、春の雲のない空の下を駆け出した。
 ▼ 19 ガヤンマ◆tNBlQV57Hs 20/04/27 15:45:14 ID:9q1k5OTY NGネーム登録 NGID登録 報告
春のカーラエ湾……

女の子「…………見て、朝日だよ。ピカチュウ……」

ピカチュウ「ピーカチュ……」

登りたての朝日と少女が一人にポケモンが一匹。

女の子「本当に…… 綺麗だね…」

ピカチュウ「ピカチュ……」

女の子「分かってる。これが最後になるんでしょ……? 私はあなたと一緒に最後に見るのがこの朝日が照らす世界でよかった…… 」

『あかいほっぺ きいろのシャツ』

女の子「あなたがいなくなっても…… 新しい希望ができても…… 私はあなたを忘れない…… 私の心の中で生きられるの……」

『ギザギザ模様の 僕のベストフレンド』

女の子「だから、安心して……」

『白いページ 落書きして できたての歌 歌ったよね』

ピカチュウ「ピカ……」

『忘れないよ 君とのエピソード』

女の子「…そうだ、お話しする練習しましょ?」

『両手いっぱいの ありがとう…』

女の子「ぴか、ぴかぴっちゅう!ってね!ふふふ…!」

『夕闇にそまる 大空をごらん』

ピカチュウ「ピカ…!」

ピカチュウ「……」スゥー

ピカチュウ「ピーカピー!ピカチュー!!」

『ピカピカ暖かい 星がわらうよ』

女の子「……」グスッ

女の子「…何言ってるか分かんない、分かんないけど……」

『新しい 風が 呼んでいるから 君と歩いていきたい…!』

女の子「最後にあなたと話せて良かった……!」


 「…大好き!!」

『どこまでも続く道を……』



その日、彼女の一番の友達は彼女の心に消えた……
 ▼ 20 ガヤンマ◆tNBlQV57Hs 20/04/27 16:51:34 ID:IqsoNfQ. [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜〜〜〜〜〜

女の子「ここでかいパンの人を待ってるんだよ? いい子にしててね?」

ネオラント「オウラン!」

女の子「……一緒に帰ろう、ピカチュウ……!」ニコッ

〜〜〜〜〜〜

春。それは別れの季節。彼女はたった今別れを経験した。

女の子「………」テクテク

だが、忘れてはいけない、春というのは……

女の子「ん?出口からなんか音が聞こえる……」

ピチュウ!ピッピチュ!

女の子「……!!」

出会いの季節でもあることを……
 ▼ 21 ガヤンマ◆tNBlQV57Hs 20/04/27 17:09:47 ID:IqsoNfQ. [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
完結です!見てくれた人と>>1さんに感謝です!

このSSはこの企画に参加しております!

スワップSS祭2020
https://pokemonbbs.com/poke/read.cgi?no=1189712
 ▼ 22 ベルタル@けいけんアメL 20/04/27 18:02:59 ID:3IzIvFNY NGネーム登録 NGID登録 報告
間に合って良かった……
 ▼ 23 いねがい◆NSFLN0ZQyU 20/04/27 18:06:08 ID:A1SosA6E NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
お疲れ様です!
感動的な続きをありがとうございました!
 ▼ 24 ガヤンマ◆tNBlQV57Hs 20/04/30 20:48:41 ID:TjcgvYPc NGネーム登録 NGID登録 報告
>>23
喜んでもらえて光栄です
このページは検索エンジン向けの機能制限版の旧ページです。
下URLから閲覧下さい。
https://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=1192734
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