【ss】デスバーン「変なビデオは見ちゃいかんぜよ」

〜とあるレンタルビデオ店〜

デスバーン「かーっ！イラつくわぁー！」ｶﾞﾀｯ!

ギルガルド「どうしたんだいいきなり大声出して…」

デスバーン「きーて下さいよ店長！昨日やな事がめっちゃあってさ！麻雀ではボロ負けするわ、買った宝くじは全部外れるわ、IDくじは去年からまるで当たらんわ、行きつけよパチンコ屋は潰れるわで！最悪じゃ！」

ギルガルド「楽して儲けようとするからだよ、ちゃんと真面目に働いてだね…」

デスバーン「わかってますわかってますよ！？でもさぁ…！」

ギルガルド「ほらほら、手が止まってるよ」

デスバーン「チクショー！」ｾｯｾｾｯｾ

デスバーン「えっと！？ここが映画のコーナーで…ん？」

謎のビデオ「」

デスバーン「…ナニコレ、タイトル無いじゃん」

デスバーン「しかもなんかやけにボロっちいし…店長ー！」

ギルガルド「どうしたの、愚痴なら聞かないよ」

デスバーン「このビデオ、タイトルありませんけど」

ギルガルド「ん？あ、ホントだ」

ギルガルド「それにケースもないね、どんな作品なのかちっとも分からない」

デスバーン「壊れて見れないヤツだったり？」

ギルガルド「いや、それはないと思うよ、そういうのは僕がちゃんと処分してるから」

ギルガルド「あれこれ考えても分からないし、休憩も兼ねて確認してみようか」

デスバーン「うっす」

〜

ｶﾞﾁｬｯ

ｳｲ-ﾝ

ギルガルド「よいしょ…それじゃ、再生っと」ﾋﾟｯ

デスバーン「もしかしたらエロビデオだったりして」ﾑﾌﾌ

ギルガルド「若いねぇ…」

デスバーン「あとどうでもいいんすけどなんで台の上にテレビ置くんすか、首痛いっすよ」

ギルガルド「僕は椅子に座ったりとか出来ないから立ったまま見られるこの高さがちょうどいいんだよ」

デスバーン「オレは辛いっすけどね…」

TV「.........ｻﾞｻﾞ.....ｻﾞ...」

ギルガルド「おっ、始まるかな？」

TV「ｻﾞｻﾞ...ｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞ...ｻﾞ------------」

デスバーン「…なんかおかしくないっすか」

ギルガルド「随分古かったし、ノイズがかってるだけでしょ」

デスバーン「とてもそうには…うわ！」

ギルガルド「どうしたの？」

デスバーン「一瞬何か写りました！なんか髪の長い女みたいなのが！」

ギルガルド「まさか」

TV「.......ｳ......ｳｩｩ......」

デスバーン「今度は呻き声！やっぱり何かおかしいぞ！」

ギルガルド「そんなマンガじゃあるまいし…」

TV「ｳｳｩｧｱｱｧｱｱｱｧｧｱｧ.....!!」ﾇｳｯ

ギルガルド「！？」

デスバーン「うわあっ！？し、し、白い手が出てきたぁ！」

ギルガルド「こ、こんな事が…」

デスバーン「ダメだ！怖い！こんなものはさっさと処分だ！取り出し！取り出し！」ｶﾁｶﾁｶﾁｶﾁ

？？？？？「ｩｩｳｳｳｱｱｱｧｧｧ...!!」ﾇｩ

デスバーン「ギャアアァァァァァァァァァ！！！！！お化けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ！！！！！」

デスバーン「早く出せ！出せ出せ出せ！」ｶﾁｶﾁｶﾁｶﾁｶﾁｶﾁｶﾁｶﾁ

デスバーン「なんで出てこないんだよ！この野郎！」ﾊﾞﾝﾊﾞﾝﾊﾞﾝ

ギルガルド「ちょ、デスバーン君、そんなに激しく叩いたら…！」

TV「」ｸﾞﾗｸﾞﾗｯ

デスバーン「！？」

ギルガルド「危ない！」

デスバーン「うわあぁぁぁ！！」

ﾄﾞﾝｶﾞﾗｶﾞｯｼｬ-ﾝ!!

ギルガルド「大丈夫！？」

デスバーン「」

TV「」ﾎﾞﾛﾎﾞﾛ

ギルガルド「あーあ、メチャメチャだぁ…」

「いたたた…」

ギルガルド「？」

アシレーヌ「もーなんなのー？ちょっと驚かせただけで…」

ギルガルド「え…」

アシレーヌ「あー！ビデオ壊れてる！もう遊べないじゃーん！」

ギルガルド「え、いや、あの…」

アシレーヌ「ん？」

ギルガルド「えっと…君は…」

アシレーヌ「あー、私？幽霊」

ギルガルド「ゆ、幽霊？？」

アシレーヌ「うん、まー色々あって死んじゃってさー、そのまま成仏出来なかったからゴミ捨て場にあったビデオテープに入って漫画でよくある様な奴やって遊んでたの」

ギルガルド「な、なるほどね…」

ギルガルド（全然分かんない）