サトシ「博士、オレのポケモンは?」オーキド「ニャースというポケモンじゃ!」:ポケモンBBS(掲示板) サトシ「博士、オレのポケモンは?」オーキド「ニャースというポケモンじゃ!」:ポケモンBBS

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サトシ「博士、オレのポケモンは?」オーキド「ニャースというポケモンじゃ!」

 ▼ 1 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/08 20:21:20 ID:98IYwNsM NGネーム登録 NGID登録 報告
オレ、マサラタウンのサトシ。10歳になるんだ!
明日は遂に、ポケモントレーナーとして旅立つ日。
ポケモン取り扱い免許を許され、オーキド博士から初心者用ポケモンを一体貰うことができるのだ!

サトシ「オレは全世界のポケモンに宣言する!」

サトシ「最高のポケモントレーナー、いや、ポケモンマスター! そうとも、それはオレだ!!」

???「いつまで起きてんの、サトシ!」

カッコよく決まったところに水を差すのは俺のママ。

ハナコ「夜の11時は大人の時間!」

サトシ「だって、明日はオレの旅立ちの日だぜ? 眠れないよ……」

ハナコ「眠れなきゃ、勉強なさい?」

そう言ってママが、テレビのリモコンを握る。
チャンネルは、バトルの中継から博士の講座へ。
 ▼ 18 ガハガネール@すっぱいりんご 20/07/09 19:34:44 ID:0PLES6EI [1/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
まあ、サトシと旅してたら新しい技覚えられそう
ニャースはピカチュウより多くの特殊技覚えられるしな
 ▼ 19 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/09 20:36:22 ID:PL/khElo [1/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
ニャース「……ったく、失礼なお子様だニャ!」

オーキド「別名化け猫。気まぐれで、機嫌が悪い時に下手に触るとそうなる」

サトシ「……そういうの先に言ってちょうだい?」

……って、違う違う! そうじゃなくって!!

サトシ「い、いいい今、ポケモンが喋った!?」

ニャース「……喋ったが、それがニャーか?」

サトシ「いやいやいや、ポケモンが喋るなんて聞いたことないよ!?」

ニャース「にゃーをそんじょそこらのポケモンと一緒にするんじゃニャい!!」

サトシ「え、な、なんかごめん……」

化け猫っていうぐらいだし、それが普通なのかなぁ?
でも、そんなの今まで聞いたことないし……

ニャース「……博士。このお子様は何もんニャ?」

博士「おおそうだ、紹介がまだじゃったな。今日からお前のトレーナーになるサトシくんじゃよ」

ニャース「はニャ!? にゃーのトレーナー!?」
 ▼ 20 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/09 20:36:54 ID:PL/khElo [2/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
……ま、良いか。むしろ喋れた方が楽しいしな!

サトシ「そうだよ。オレサトシ、よろしくな?」

ニャース「……こ、こんなお子様がにゃーの…?」

サトシ「お子様じゃないぜ。オレはもう10歳、ポケモン取り扱い免許も持ってるんだから!」

ニャース「……どっからどう見てもお子様ニャが」

サトシ「んああ! とにかく、今日からオレは君のトレーナー。博士がそう言ったの!」

オーキド「まあ、そういうことじゃ。悪いがニャースや、この子の面倒を見てやってくれい」

ニャース「……ま、博士が言うなら仕方ニャい。納得はいかニャいが、一応付いて行ってやるニャ」

……何か、オレの扱い酷くないかな。
でもまあ、とにかくこれで、オレもポケモントレーナーの仲間入りだ!
 ▼ 21 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/09 20:37:32 ID:PL/khElo [3/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
******

博士から図鑑とボールを貰い、研究所を出る。
もちろん、ニャースも一緒にだぜ?

「「「良いぞ、良いぞ、サトシ! 頑張れ、頑張れ、サトシ!!」」」

サトシ「……! ママ…!!」

するとそこには、ママが近所のおじさん達と一緒に見送りに来ていた。

ハナコ「遅刻は己が悪いのよ。でもまあ、暫しの別れ。旅の用意をしてきたわ」

靴にジーンズ、シャツにパンツに、防災用の非常食。
炊事用のゴム手袋、洗濯用の紐等々、大げさすぎる。

サトシ「もういいってこんな見送り。オレが究極のトレーナーになって、この町に戻ってからにしよう?」

ハナコ「それもそうだ。……ん?」

ちらと足元を見るママ。視線の先にはニャース。
 ▼ 22 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/09 20:37:54 ID:PL/khElo [4/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
ハナコ「……そのポケモン」

ニャース「……ニャ?」

サトシ「オレのポケモンさ。な?」

ニャース「……どうだかニャ」

ハナコ「こう言ってるけど?」

……そこは嘘でもはいと言ってくれよ。

サトシ「と、とにかく、オレはこのニャースで、世界中のポケモンをゲットだぜ!」

ハナコ「……ポケモンは普通、モンスターボールに入ってるんでしょ。なのにどうして?」

サトシ「モンスターボールが嫌いなんだってさ」

ニャース「別にボールは好きだニャ。中が嫌なだけなのニャ」

ハナコ「……ふーん。まあ、何でも良いわ。お喋り出来る賢い子なら、サトシを任せても安心だしね!」

サトシ「ママまでそんなこと言うんだから……」

色々と不服だが、まあ、何はともあれ出発だ。
いよいよ、ポケモンマスターへの道が始まるのだ!
 ▼ 23 メタマ@そうこのカギ 20/07/09 20:39:11 ID:0PLES6EI [2/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
 ▼ 24 スモウム@メタルコート 20/07/09 20:42:06 ID:PL/khElo [5/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
>>23
端的に言えば見ました、はい
 ▼ 25 リボーグ@キーストーン 20/07/09 20:57:43 ID:YcCgXnGo NGネーム登録 NGID登録 報告
面白い
支援
 ▼ 26 ビゴン@そうこのカギ 20/07/09 21:00:03 ID:0PLES6EI [3/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
>>24
面白いので支援
 ▼ 27 クレオン@ズリのみ 20/07/09 21:09:24 ID:WJ9gwvw6 NGネーム登録 NGID登録 報告
一応、オーキド博士には従順なんだなニャース
 ▼ 28 リガロン@アクセサリーいれ 20/07/09 22:59:45 ID:0PLES6EI [4/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
ロケット団のニャース

ポケモンの翻訳
料理ができる
鍵穴を開けられる
メカの扱いに長けている
ポケモンの知識もそれなりに詳しい
人生相談もできる
メンタルポジティブ

戦闘力を除けばピカ様より欲しい存在
 ▼ 29 ラーミィ@やわらかいすな 20/07/09 23:09:17 ID:R3Xkw4qo NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
ニャースの喋り方が初期のニャースを思い出させてくれる
 ▼ 30 ノムッチ@くちたたて 20/07/09 23:49:03 ID:WzWIgNug NGネーム登録 NGID登録 報告
4人が同じ時間に来てたらどうしたんだろうな
 ▼ 31 シラム@エルレイドナイト 20/07/10 07:54:27 ID:3iYYyGIQ NGネーム登録 NGID登録 報告
考えてみれば喋るニャースとかめっちゃ貴重な研究対象だよな
そう簡単に渡すんだろうか
 ▼ 32 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/10 21:13:14 ID:fWUYPVZw [1/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
******

サトシ「…………」

ニャース「…………」

サトシ「…………」

ニャース「…………」

サトシ「……ねえ、この状態ずっと続ける気?」

ニャース「…………」

マサラタウンを出てから、ずっとこの調子だ。
折角喋れるってのに、頑なに沈黙を貫いている。

サトシ「ねえ、ねえってば……」

ニャース「…………」

博士の目から離れたからって、いくら何でも……

サトシ「……君は、オレが嫌い?」

ニャースは首を縦に振る。すっごく振る。
そんなに拒絶されると、流石のオレも少し傷つく。

サトシ「……オレは、君が好きだよ?」

ニャース「………!」

サトシ「一応君はオレに飼われてるポケモンなんだから、少しは話を聞いてくれても良いんじゃない?」

するとニャースは大口を開き、鋭い牙を見せつけてくる。
 ▼ 33 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/10 21:13:30 ID:fWUYPVZw [2/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
サトシ「えっ……ああ。歯はある、歯無しじゃない、話したくないってこと?」

ニャース「……ただの馬鹿ニャと思ったが、そのぐらいの頭は回るようだニャ」

やっと喋ってくれたと思ったらコレだ。
でもまあ、嫌なら強制はしたくないな……

サトシ「……わかった。ならせめて、仲良くしようぜ? ほら握手!」

ニャース「…………」

サトシ「……それもダメ?」

ニャース「あんまり調子に乗るんじゃニャー。ここまで付いて来てやってるだけでも感謝するニャース」

サトシ「うぅ……」

参ったなあ。どうしたら仲良くなれるんだろう。
頭を悩ませていると、不意に草むらがガサついた。
 ▼ 34 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/10 21:15:03 ID:fWUYPVZw [3/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
サトシ「……なんだ?」

振り返ってみれば、一匹の野生のポケモンの姿。

サトシ「あれは、ポッポ……!」

こういう時は、博士から貰った図鑑の出番だ。

図鑑『ポッポ。空のポケモン。空を飛ぶポケモンの中では一番性格が優しく、捕まえやすい』

図鑑『ポケモントレーナーの初心者には、小手調べとして最適』

サトシ「だってさ。よーし、ニャース行け! あれを捕まえよう!」

ニャース「…………」

サトシ「……やっぱり駄目なのかい?」

ニャース「…………」

サトシ「……どうしても?」

ニャース「ゲットしたいニャら勝手にするのニャ」

ああ、そうかいわかったよ。
なら、オレ一人ででも捕まえてやる!
 ▼ 35 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/10 21:16:10 ID:fWUYPVZw [4/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
そうさ、オレは全世界のポケモンに宣言するんだ。
最高のポケモンマスター、それはオレだ!
そのオレが、ポッポ一羽捕まえられなくてどうする!

サトシ「モンスターボール! 行けえ!!」

気合と共に投げたボールは、一直線にポッポの元へ。
そして見事にヒットし、ポッポを中へと吸い込んだ。

サトシ「……! やったあ!!」

が、しかし、次の瞬間ボールがピコピコと揺れ──

サトシ「…………!?」

──捕まえたはずのポッポが、外へ飛び出してきた。
出てきたポッポは、そのまま草むらへと逃げてゆく。

サトシ「ああ、何で……?」

ニャース「……ぷっ、くくっ、にゃはははははは!」

図鑑『ポケモンを捕まえるためには普通、ポケモン同士を戦わせなければならない』

サトシ「わかってるけど……」

ニャース「にゃはははははははは!!」

……こんなんじゃ、期待するだけ無駄だよな。
 ▼ 36 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/10 21:19:22 ID:fWUYPVZw [5/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
サトシ「良いさ、オレはオレでやるんだ!」

とはいえ、どうしたものかと首を捻る。

サトシ「う〜ん………あ、そうニャっと!」

良い手を思いついたぞ。見てろよニャース!

サトシ「……じーっとしてろよ。怖いことありませんからね〜」

リュックから出したパジャマを手に、ポッポへと忍び寄っていく。

ポッポ「………!」

サトシ「………ギクッ」

……が、見事に気づかれてしまった。

サトシ「あの、こんちわ〜っす」

ポッポ「………?」

サトシ「──っ、今だ許せえ!!」

持っていたパジャマを、ポッポへと被せる。
そして、そのまま全力で抑え込んだ。

サトシ「……くっ、ぐぐ……!」

パジャマの下で大暴れするポッポ。
そりゃあオレでもそうするけど、頼む捕まってくれ!
 ▼ 37 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/10 21:22:34 ID:fWUYPVZw [6/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
サトシ「……!? な、何これ、うわあ!?」

突然、抑え込んでいたパジャマが膨らみだす。
それは程なくつむじ風となり、オレを吹っ飛ばした。

サトシ「……っ、こんなのアリ!?」

図鑑『ポッポの得意技かぜおこし。さらにすなかけ』

サトシ「…………すなかけ?」

言い終わらぬうちに飛んでくる土煙。
それに紛れて、ポッポは飛び去って行った。

サトシ「……時計のポッポとは違うんだなぁ」

ニャース「にゃははははははは!!」

サトシ「……っ!」

くっそー、こんなんじゃやってられないぜ。
こうなったら、今度はコレだ!!

足元に落ちていた石ころを拾い上げ、周囲を探す。

サトシ「……よし、いたぞ……!」

ニャース「くくっ…ふ………?」

草むらの向こう側に見える鳥ポケモンの影。その影に向かって……

サトシ「………それ!」

手に持っていた石ころを放り投げた。
 ▼ 38 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/10 21:23:18 ID:fWUYPVZw [7/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
ニャース「……!? ニャにしてるニャア!?」

サトシ「何って、ニャースが戦わないから……」

石ころは、見事な放物線を描いてポケモンの頭へ。

サトシ「やった!」

ニャース「はにゃにゃにゃにゃ……」

???「…………」

石ころのヒットしたポケモンが、こちらを振り返る。
だがそれは、先程翻弄されたポッポではなく……

サトシ「……あんただれ?」

図鑑『オニスズメ。ポッポと違って気性が激しい。人間や他のポケモンに襲い掛かってくることもある』

サトシ「げげっ!?」

ニャース「ニャんと!?」

これはしまった、と思うのも束の間。
腹を立てたオニスズメが、怒りの形相で襲ってきた。
 ▼ 39 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/11 21:31:56 ID:pns.xqac [1/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
サトシ「──くそっ、このっ……!!」

リュックを振り回し、オニスズメの攻撃をいなす。
それに痺れを切らしたのか、奴は目を光らせ──

ニャース「………!? ニャんだあ!?」

──その標的を、隣に立つニャースへと変えた。

サトシ「ちょっと待てよオニスズメ! 石を投げたのはオレだ!!」

ニャース「そうニャ! にゃーは関係ニャーが!?」

図鑑『野生のポケモンは、人に飼われているポケモンに敵意を燃やす傾向がある』

サトシ「……へっ!?」

ニャース「にゃ、ニャんですとぉ!?」

言っている間にも、オニスズメの嘴が迫る。
このままじゃ、ニャースが危ない…!!
 ▼ 40 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/11 21:32:30 ID:pns.xqac [2/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
サトシ「くっ、ニャース……!!」

咄嗟に飛び込んで、その身を盾にしようとするが……

ニャース「……っ、喰らえ、みだれひっかきぃ!!」

矢鱈に振るったニャースの爪が、相手を切り裂いた。

ニャース「………フシャー!!」

サトシ「……や、やるう……!」

思わぬ反撃に、地面へと落ちるオニスズメ。だが……

オニスズメ「……ケェェェェ!!!!」

……突然、大きな声で鳴き始めた。

サトシ「……な、何だ?」

ニャース「な、仲間を呼んでるのニャ!!」

サトシ「…………へ?」

ニャースのその言葉は、嘘では無かった。
鳴き声に応じて、オニスズメの大群が姿を現す。

サトシ「……逃げる?」

ニャース「ニャーす」

同時に頷き、同時にその場から駆けだした。
 ▼ 41 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/11 21:33:28 ID:pns.xqac [3/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
野を越え森に入り、なおもオニスズメは追ってくる。

サトシ「……くっ、頑張れよニャース……!!」

ニャース「無駄口叩く暇があったら走るニャァ!!」

サトシ「でも、お前……!!」

そう、ニャースは二足歩行だった。
身体の小さいニャースは、そんなに速くは走れない。

ニャース「……ッ、ニャァ……!!」

一歩遅れたニャースに、オニスズメが殺到する。

サトシ「……! 止めろオニスズメ!!」

引き返し、オニスズメを払ってニャースを抱える。
そのままひた走り、草木を掻き分けた先には……

サトシ「……! 滝だって……!?」

前には滝、後ろからは怒り狂ったオニスズメの大群。

サトシ「……ええい、行っちゃえ!!」

帽子の鍔を後ろへ回し、ニャースを抱え直して跳ぶ。
滝つぼへとダイブし、そのまま川を流されていった。
 ▼ 42 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/11 21:33:50 ID:pns.xqac [4/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
******

???「……この手ごたえ、これは幻の大物…!?」

声が聞こえたかと思えば、強く襟首を引っ張られる。
そしてそのまま、文字通りに岸へと釣りあげられた。

サトシ「……けほっ、こふっ…!!」

???「なあんだ、人間さんか。……酷い怪我!?」

サトシ「……ありがとぶっ──えっ…?」

頬が熱くなったと思えば、どうやらぶたれたらしい。
相手は、橙色の髪の、同い年ぐらいの女の子だ。

少女「どうしてこんな目に遭わせたのよ!?」

サトシ「……オレのせい、だよな」

少女「ごちゃごちゃ言ってないで早く治療しなきゃ! この辺りだとトキワシティのセンターが近いわ!」
 ▼ 43 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/11 21:34:07 ID:pns.xqac [5/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
サトシ「……! 病院、あるの?」

少女「ポケモンのね!」

やった。そこならニャースも……

サトシ「……あ、で、トキワシティってどっち?」

少女「あっち!」

女の子に街の方角を教えて貰ったところで……

少女「……ん?」

オニスズメ達が、こちらを見つけ、飛んできた。

サトシ「……! 来た来た。逃げる!!」

逸早く駆け出し、近くにあった自転車の籠にニャースを乗せる。

少女「ちょっと……!?」

サトシ「これ借りる!!」

そして、力いっぱいに漕ぎ始めた。

少女「あ!? あたしの自転車!!」

サトシ「ごめん、いつか返す!!」

もうこの際、泥棒だと思われたって良い。
それよりも、早くニャースを治療しなきゃ!!
 ▼ 44 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/12 13:51:55 ID:O6p6tQUw [1/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
******

いったいどれほど走っただろうか。
空には暗雲が立ち込め、雨が降り、雷鳴が轟く。

サトシ「……くっ、頑張れよ。トキワシティはもうすぐだぞ……!!」

ニャース「……にゃぁ」

懸命に漕ぐが、オニスズメ達に追いつかれる。
頭を突かれ、ハンドルを握る手元がぐらつく。

サトシ「──っ!? うわ、わあああああ!?」

雨でぬかった地面と、突然の段差に車輪を取られ、遂に転倒してしまった。

サトシ「……っう…あ…! ニャース…!!」

オレの目の前には、力なく横たわるニャースの姿。
懸命に這いより、その身体に手を添える。
だが、その身体は少しずつ冷えていっており……

サトシ「……ニャース、こんなのってアリかよ」

悔しさと不甲斐無さが込み上げ、思わず視界が歪む。
だがそれでも、しっかりベルトからボールを外し……
 ▼ 45 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/12 13:52:37 ID:O6p6tQUw [2/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
サトシ「……ニャース、これに入れ」

ニャース「………にゃ、にを…?」

サトシ「この中に入るの、嫌いなのはわかってる。でもこの中にいれば、お前は助かるかもしれないんだ」

サトシ「さあ入ってくれ。後はオレに任せろ……!」

ボールをニャースの目の前に置き、立ち上がる。
振り返り、オニスズメ達と真正面から向かい合う。

サトシ「お前ら、オレを何だと思ってるんだ!!」

サトシ「マサラタウンのサトシ。オレは世界一のポケモンマスターになるんだ。お前らなんかに負けない」

そうだ、みんなまとめてゲットしてやるぜ……!!

サトシ「ニャース、入れ、モンスターボールに…!」

……これだけ言ったんだ。もう、入ってくれたかな?
 ▼ 46 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/12 13:52:59 ID:O6p6tQUw [3/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
サトシ「さあ来い、オニスズメ!!」

ボールをありったけ取り出し、両手に構える。
飛んで来る大群に向かって、必死で投げつける。
……でも、駄目だ。闇雲に投げちゃ殆ど当たらない。

サトシ「──っう、くっ、うおおおおお!!!!」

オニスズメに攻撃された箇所が、焼けるように痛む。
でも、倒れるわけにはいかない。オレは、諦めない。
オレが倒れたら誰がニャースを病院へ連れて行く!?

サトシ「絶対負けるもんか。行け、行け、行けぇ!」

最早、それはボールを投げているとは言えなかった。
ボールを手に持ち、殴るようにぶつけているだけだ。

サトシ「……くっ、まだまだぁ……!!」

当然、ただ黙って捕まるオニスズメ達じゃあない。
例えボールをぶつけても、もがいて抜け出してくる。
バトルもしていない。当然だ。でも、それでも!!
 ▼ 47 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/12 13:53:36 ID:O6p6tQUw [4/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
サトシ「ほら、どうした!? かかってこいよ!!」

何度抜け出されようとも、何度もぶつけるだけ。
手足の感覚は既に無い。それでもオレは止まらない。
その鬼気迫る様相に怯んだのか、攻撃の手が緩む。
絶好のチャンスだ。狙いは先頭、群れのボス……!!

サトシ「行けっ、モンスターボール!!」

全精力を注いで投げたボールが、一直線に飛ぶ。
それは、狙い通りにボスへと──当たらなかった。

サトシ「そ、そんなっ……!?」

ボールが当たる直前、強風が軌道を逸らしたのだ。
あらぬ方向へ飛んでいくボールに、心が折れる。
体力はとうに尽き、残った気力もたった今尽きた。

遂に絶望し、崩れ落ちそうになった、その時だった。
 ▼ 48 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/12 13:54:02 ID:O6p6tQUw [5/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
サトシ「───!? な、に………!!」

オレの背中をよじ登り、肩を踏んで跳ぶ重み。
見れば、ボールに入ったと思われたニャースで……

ニャース「──っ、これでも喰らうニャー!!」

軌道の逸れたボールを尻尾で弾き、ボス目掛けて思いきり叩きつけた。

力尽き、意識を失って地面に落下するニャース。
それと同時に、モンスターボールも一つ。

ピコピコと揺れ──カチッと音がして、止まった。

サトシ「……は、はは、やった……!」

ふらふらと歩み寄り、そっとニャースを撫でる。
そしてもう一つ、ボスの入ったモンスターボールも。

サトシ「オニスズメ、ゲット…だぜ……!」

ボスが捕まったことに驚き、散り散りになる群れ。
その様子にホッとし、そこでオレも意識を失った。
 ▼ 49 んなに続かない◆cmpL4pCqEY 20/07/12 13:56:45 ID:O6p6tQUw [6/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
…………………

……………

………



目が覚めると、もうすっかり雨は止んでいた。
同時に、目の前のニャースも意識を取り戻す。

サトシ「……はは、酷い顔だぜ」

ニャース「……おみゃーもニャ」

互いに、ボロボロの顔を笑い合う俺達。
……よかった。とにかく、今はそれだけ。

サトシ「……っ、トキワシティに急がなきゃ」

痛む身体に鞭を打ち起き上がる──と、そこで不意に、空を見上げる。

サトシ「………あれは?」

虹の向こうへ消えてゆく、輝く鳥ポケモンの姿。

図鑑『データ無し。この世界には、まだ知られざるポケモンがいる』

サトシ「……そっか。じゃあ旅をしてれば、またいつかあいつに会えるかな?」

ニャース「……どうかニャー?」

どちらからともなく手を取り、立ち上がる。
傷に触らぬよう、そっとニャースを抱き上げた。

サトシ「さあ行こう、ニャース!」

ニャース「……全く、仕方ニャいニャ!」

まだその笑顔は少しぎこちないけど、仕方ないさ。
俺達の冒険は、まだまだ始まったばかりなのだから。

▶ To be continued
 ▼ 50 ンブオー@むしのジュエル 20/07/12 14:11:38 ID:wj9gVNEc NGネーム登録 NGID登録 報告
良い話だった
ガチで
 ▼ 51 ャランゴ@メタルパウダー 20/07/13 12:11:12 ID:qV2op5x. NGネーム登録 NGID登録 報告
ここで1話か……お疲れさまでした
 ▼ 52 ーリキー@みずのジュエル 20/07/14 07:54:19 ID:4wG.W57Q NGネーム登録 NGID登録 報告
ニャースでどうやってタケシに勝つんだろうな
スプリンクラーで勝てるのか……?

ヒトカゲ回を見てみたい
 ▼ 53 イパム@フエンせんべい 20/07/19 01:06:37 ID:E4jIt60o NGネーム登録 NGID登録 報告
続きはありますか?
 ▼ 54 マルス@ふしぎなタマゴ 20/07/19 03:45:25 ID:FpwYhXv2 NGネーム登録 NGID登録 報告
面白かった
 ▼ 55 ガボーマンダ@もののけプレート 20/07/21 15:03:40 ID:l51sQPfY NGネーム登録 NGID登録 報告
>>16
ムサシ「ちょっとおまち、ジャリボーイ」
コジロウ 「今日こそ、そのおしゃべりニャースをわたしてもらうぞ!」
ピカチュウ 「ピッピカチュウ 」

…みたいな感じ?
 ▼ 56 グロコ@かざんのおきいし 20/07/21 15:33:00 ID:KLg2IgZM NGネーム登録 NGID登録 報告
これはこれで滅茶滅茶面白いな
できれば続きも見たい
 ▼ 57 ガリザードンX@シルフスコープ 20/07/30 19:24:30 ID:LBCAlCHo NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
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