ホプユウが好きなんだけどどこで語ればいいんや？：ポケモンBBS（掲示板）

幼馴染とは面倒くさい

私とホップは小さいころから一緒に過ごしてきた、家も近かったし何よりどういう訳か私達の近所には他に子供たちがいなかったのだから当然のことだといえる

ホップはいつも目を輝かせてダンデさんのことを語っていた、リザードンがどうとかボールの投げ方がどうとかポーズがどうとかそんな感じのことを延々と語っていたことをよく覚えている、ダンデさんの一番のファン言うだけあってすさまじい熱量だった

でも、私はホップのことを知る方が好きだった。ダンデさんは確かに尊敬できるし凄い人だと思うけどたった二人だけの友達なのだからそんなに可笑しい感情じゃないと思っていた

そんな私達は大きくなってポケモントレーナーになった。初めてのバトルは勿論ホップとだ。何とか勝てたけど紙一重だった。パートナーのポケモンともっともっと強くならなきゃってハイタッチしながら思ったものだ。

やがてジムチャレンジを進めていくとビート君が現れた、第一印象は嫌味な奴、こんな彼でも今ではすっかりピンクで友達になってしまったのだから人生とは分からない

そしてホップは嫌味なビート君に負けてしまった、どうやらコテンパンにのされてしまったらしくダンデさんの顔に泥を塗ってしまったと思い詰めているようだった。気の利いた言葉も慰めることすら出来ずに私の元からホップは去っていった。哀しいとは思わなかった、ただ自分の不甲斐なさに唇をかんだ時の血の味は今でもよく覚えている。

私は誰よりホップのことを知っているんだ、私は誰よりホップを考えてあげないといけないんだ、そう思い込もうとしたがしっくりこなかった。何とか自分の納得させてビート君を倒したりしながらその後もチャレンジを続けていった、途中ホップは迷走したこともあったみたいだけど何とか元に戻ったらしい、本当に良かった

そして私はトーナメントを勝ち上がり、ホップと戦いそして倒した。健闘を称えあった勝負は一番楽しくて一番胸がドキドキした。

その後ムゲンダイナとかダンデさんとのバトルとかあったけどこの時ほどドキドキはしなかった、何故だろう？

この何故だろうの答えは不意に目の前に現れた。

「任せろ！！ユウリのことは俺が一番分かってる！！！」

何気ないこんな一言を聞いたとき私は気づいてしまったのだ、私はホップに自分のことを知ってもらいたかったのだと。

幼馴染だ、相手のことは誰より分かっているつもりだった。でも相手がそうかは自信がなかったのだ。でもはっきりと言葉にされたこの時、私の胸はまたドキドキと鼓動を早くした

私の胸は忙しなく動き続けている、バトルをしながらどんどん速さを増している。だがしかし私はこの鼓動の意味を口に出す勇気はなかった

ああ、幼馴染とは本当に面倒くさい。

今思いついた話