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酔いたい夜だった。
何もかもがどうでもよくて、息をすることすら忘れてしまいそうになる。
頭の中では、あいつの顔が泉のように湧いてきていた。
笑った顔、泣いた顔、怒った顔、悲しい顔。
どれもが大事な記憶で、どれもがもう過去の記憶だった。
取り返しのつかないことを、俺はしてしまったのだ。
グリーン「はぁ」
息が白く舞い上がっていく。
それを見て、もうそんな季節かと心の中でつぶやいた。
口に出す気力なんて残っていない。
今俺にあるのは、醜い男の亡骸だけだ。
???「ねぇ君、僕とひとつゲームしない?」
突然、右耳の鼓膜が知らない声に揺らされた。
ふり向くと、紅眼の男が気味の悪い笑みを浮かべて立っていた。
突然のことで、俺は露骨に動揺した。
なんせ、今いるここは俺が住んでいるマンションのベランダなのだ。
階数は六階。
到底登って来れる高さではないし、オートロック付きのマンションのため、人が中から入って来たと考えるのは現実味がなかった。