マサル「みんなとクリスマスパーティをしたい」

マサル「はあ……はあ……」

ユウリ「はあ……はあ……」

インテレオン戦闘不能！エースバーンの勝ち！勝者、マサル選手！！

わー！わー！わー！

マサル「や……やったあああああぁ！！」

実況『決まったあああぁ！マサル選手最後の最後で大勝利だああぁ！！』

マサル「良い試合だった……ユウリ」

ユウリ「流石バトルロボットね」

マサル「……ロボット？」

ユウリ「あなたもあたしと同じということよ」

マサル「え……ボクがユウリと同じ……？」



マサル「ボクがユウリ……ボクが……？」



マサル(ユウリのすがた)「！？うわああああああぁ！！！」




マサル「はあ……はあ……なんだ、夢か……そうだよな……ボクがロボットな訳ないよね」

巨人の星かなと思ってたら巨人の星だった

マサル「……」

午後12時

マサル「返事がない……」

マサル「……昼飯にすっか」

午後2時

マサル「……」

午後4時「……」

マサル「……」ﾁﾗｯ

着信0件

マサル「……」

そしてとうとう6時になった

マサル「……きっと、ちょっと遅れてくるだけなんだ」

せめてユウリだけでも来てくれ

-アラベスクタウン-

ビート「乾杯！」

参加者「「「かんぱーい！」」」

参加者「ビート、次こそ勝ってくれよ！」

参加者「期待してるぜ！」

ビート「ええ。必ず倒してみせますよ」

参加者「ハハハハ、それにしてもマサルがクリスマスパーティだってよ(笑)」

参加者「敵であるお前を誘ったんだって？」

参加者「あいつ倍額要求して頭おかしくなったか(笑)」

ポプラ「ところでビートは、マサルのクリスマスパーティへ行かないのかね？」

ビート「ふんっ、なんでボクがケーキ喰うためだけにマサルのパーティに行かないといけないんだ、バカバカしい」

ポプラ「……ピンクじゃないねぇ」

-スパイクタウン-

エール団「なあマリィ、そういやマサルからクリスマスパーティの招待状来てたけど行かなくて良いんか？」

マリィ「よかよか。こっちの方が先約やし、大事かよ」

エール団「そうだな！やったー、マサルのパーティなんてクソだもんなぁ！誰が行くもんかーあはははははは！」

マリィ(マサル、あたいは君に借りがあるばってん鬼になっちょる事ば、知らんですか？)

ネズ「……マリィ、ちょっといいか？」

マリィ「どうしたん、兄貴？」

ネズ「……行ったらどうだ？」

方言キャラはマリィか、そして風向きが変わりそうだ

ホップ「もう、6時か……」


ビジネスマン「行こうか、予約してたレストランに」

OL「ええ。今夜はゆっくりね〜」


たんパンこぞう「今日はクリスマスパーティだ〜」

ポケモンごっこ「うちまで競争だ〜！」


ミニスカート「もしもし……うん、もうすぐ着くよ〜！あたしの分のチキンも残しといてよ〜！」


ホップ「みんなパーティ気分だな……？」


ホップ「俺、あいつの気持ちも考えずに言い過ぎたか……？」

午後7時

マサル「……」

スマホロトム『メールが1件届いたロト』

マサル「！！」


マリィ『マサル、あたいがパーティーに参加する時はあんたに勝ってからですたい』


マサル「なんだよ……それじゃあ、一生参加できないじゃん……」


スマホ『メールが1件届いたロト』

マサル「！ビートからだ！」


ビート『メリークリスマス！こんな言葉はいらない！ボクたちにあるのは勝負という言葉のみだ！』


マサル「………ぐすっ」


-ビート様-
-マリィ様-


マサル「……」

ぐしゃっ

マサル「……」


-ソニア様-
-ダンデ様-


マサル「来てくれるかもしれないから……」

スマホロトム『メールが1件ロト』

マサル「！ソニアさん……！」


ソニア『ザンネンユケヌソニア』


マサル「…………」

マサル「結局、誰も来なかった……ボクはただ、バトルするだけの男なのか……」


ユウリ『マサル、誰も来ない……そんなのは当たり前だ』

マサル「！ユウリ……！」

ユウリ『ロボットのやるクソ面白くもないパーティーに来る人間はいない。そして呼んだやつらもみんなそれを知ってるからこないのだ』

マサル「だっ……黙れっ……！」

ユウリ『クリスマスパーティーは人間がやるものだ。私たちロボットにはそんなもの必要ない』

マサル「やめろ……！」

ユウリ『しかしなんならロボット同士、あたしが参加してあげようか？メリークリスマス、マサル！あははははははは！』

マサル「うっ……うるさい！誰がお前なんかと……」




マサル「うああああああああああああああああぁ！！」

コンコン！


マサル「っ……！！」

やってきたのは希望かそれとも絶望か

マサル「ほ、ホップ……？」

ガチャッ！

管理のおじさん「やあ、マサルくん」

マサル「お、おじさん！」

管理のおじさん「いやあ、ちょっと様子を見にきたんだけど……突然変な叫び声が聞こえてさ……大丈夫かね？」

マサル「うっ……ううぅ……うええええええええええん！！」

ｷﾞｭｯ!

管理のおじさん「おっと……！」

マサル「うえええええええぇん！！」

管理のおじさん「ど、どうしたんだい？」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ





管理のおじさん「そうか……誰も来てくれなかったのか……」

マサル「ひぐっ……」

管理のおじさん「自分がバトルだけの人間なのが嫌だと……」

マサル「うん……」

管理のおじさん「でも相手も一応敵だからね……それなりの意地があったんだろう……悪気はなかったと思うよ……？」

マサル「ひぐっ……」

管理のおじさん「ねえ、マサルくん……」

マサル「んん……？」

管理のおじさん「こんなおじさんでいいなら、一緒にパーティしようか？」

マサル「……！」

管理のおじさん「じゃあ、ちょっと仲間をよんでくるね？」

マサル「は、はい……」





ケーキのおじさん「メリークリスマス！」

郵便のおじさん「メリークリスマス、マサルくん！極上のサーモンだぞ！」

管理のおじさん「今夜はめいいっぱい楽しもう！」

マサル「わーい！」

おじさん😭😭😭😭😭

ケーキのおばさん「マサルくん、パーティへ誘ってくれてありがとうね？」

マサル「いえ、ボクのパーティに来てくれてありがとうございます！」

郵便のおばさん「本当は可愛い女の子と一緒の方がよかったでしょ？ごめんね？おじさんおばさんばっかりで」

マサル「あ、いえいえ……でも、いいんですか？突然ボクのパーティで……」

管理のおばさん「いいのよ。ちょうどこの時間でみんなでパーティするつもりだったから。ガラルのチャンピオンと一緒にパーティなんて最高じゃない！料理の腕なら他の女にも負けないわよ〜！」

マサル「わあぁ……美味しそう……！」


マサル「えー、おじさん、おばさん……ボクのクリスマスパーティに来てくれてありがとうございます！メリークリスマス！」


おじさん・おばさん「「「「「「メリークリスマス！！」」」」」」

最悪の事態は避けられたみたいだな

マサル「ジングルベール！ジングルベール！鈴が鳴る！HEY！」

郵便のおばさん「上手上手！」

ケーキのおばさん「いいわよ〜マサルくん〜！」


メブキジカ「ブルルル」

ケーキのおじさん「へえ、メブキジカをゲットしたのか」

管理のおじさん「お前、サンタやれよ。似合うぞ絶対」

郵便のおじさん「オレが？ま、郵便やってるからサンタに適任か」



郵便のおじさん(サンタコス)「HOHOHO！メリークリスマス！」

マサル「わ〜サンタさんだ〜！」

コンコン！

マサル「ん？誰か来た……出てきます！」

ガチャッ

ホップ「よ、よう……マサル……」

マサル「ホップ！来てくれたのか！」

ホップ「あのさ……昨日は悪かったよ。調子のいいこと言ってるかもしれないけど……昨日の事、訂正できないか？プレゼント持ってきたぞ」

マサル「寒いだろ？入ってくれよ！」

ホップ「お、おう……」


管理のおじさん「お、お友達か？」

マサル「ああ、来てくれたんだ！」

郵便のおばさん「可愛いお友達ね。ほら、料理食べて食べて」

ホップ「あ、はい……」

ビート「マリィか？」

マリィ「ビート？」

ビート「こんな時になぜここに？」

マリィ「マサルの……クリスマスパーティに来たばい」

ビート「ちょっと遅くないか？」

マリィ「遅れてきたからプレゼントぐらい買っておこうかと……ビートこそなぜここに？」

ビート「本当はバトルする時のあいつ以外に興味ないんだが、ポプラさんが「パーティはワシに任せて行っておやり」と言うから」

マリィ「……兄貴にも同じ事言われたばい」

ビート「そうか……」

マリィ「心を鬼にして最後の最後で拒否メールを送っちゃったけど大丈夫かな？」

おお！！

ビート「ボクも同じ様な返事をしていたが、君がそこまでいくとはね……」

マリィ「マサルも給料更改を保留だったね」

ビート「君はまだ保留か」

マリィ「あんたも？」

ビート「フン。次の優勝はボクがもらう。マサルに勝つのはボクだ」

マリィ「あんたの敵はマサルだけじゃないたい」

ビート「……」

マリィ「……まあ、今日ぐらいはマサルの友達でいよう」

ビート「……そうだね」

マリィ「マサル、怒ってるかな？」

ビート「あっちから断ったら帰るだけだ」


ピンポーン！


ガチャッ！


マサル「マリィ！ビート！」

ビート「やあ、マサル」

マリィ「ごめん、マサル！調子のいいこと言ったけど、よかったら」

マサル「2人とも来てくれたんだ！入って入って！」

がしっ！

ビート「ちょっ……」

マリィ「うわっ！？」

おじさん・おばさん「「「メリークリスマス！！」」」

良かったなマサル

-ローズタワー-

ダンデ「それで、ガラルの今後についてですが……」

ソニア「……マサル、大丈夫かな？クリスマスパーティ……」

ダンデ「はい……ん？あ、電話……ちょっと失礼……」

ソニア「ダンデ……？」



オリーブ「お待たせしました、委員長」

ソニア「オリーブさん？」

ダンデ「ああ、オリーブ。よく来てくれた。代わりを頼む」

オリーブ「いいですよ。(どうせクリスマスなんて……)」



ダンデ「ソニア。行こう」

ソニア「行くって、何処へ……」

ダンデ「マサルのパーティへ！」

管理のおじさん「それで、私が若かった頃は……」

ビート「へ、へえ……」


郵便のおじさん「メリークリスマス！」

ホップ「いえーい！」


マリィ「これ、美味しいですね」

ケーキのおばさん「そうかい。もっと食べて」

マリィ「はい！」


マサル「へへへ……」


ピンポーン！


マサル「はーい！」

ダンデ「すまなかった、マサル」

ソニア「今からでも大丈夫かな？」

マサル「ダンデさん！ソニアさん！」




マサル「みんな！ダンデさんが来たよ！」

ホップ「おお、兄貴！来てくれたか！」

ダンデ「やあ、ホップ！」

ケーキのおじさん「ダンデだって！？あの先代チャンピオンの！」

管理のおばさん「まあ！」

郵便のおじさん「おお！よかったら握手してください！」

ケーキのおばさん「いつも試合観てました！」

ダンデ「いやあ、それほどでも……」


マサル「しまった、ダンデさんが来たから主役取られそうだ」

おじさん「現チャンピオンと先代チャンピオンがクリスマスパーティなんて素敵なもんだな！」

マサル「ようし……盛大に盛り上げるぞ！いけー！」

デリバード「デリー！」

ユキノオー「ノオー！」

メブキジカ(冬)「ブルッ！」

ポワルン(あられ)「ポワ！」

ホップ「おおっ……！」

マリィ「綺麗……！」

ビート「フッ、粋なことするじゃないか……」

マサル「それじゃあ、おじさんお願い！」

郵便のおじさん(サンタコス)「しょうがないなぁ……」



サンタのおじさん「メリークリスマス！！」

こうして、マサルの12月24日は友であり好敵手でもある仲間や新しい出会いで楽しく過ごすことができました。
人と触れ合う事で喜びを得られたマサルは給料更改を取り消し、代表との信頼関係も修復し、来年へのポケモンリーグへの戦いに備えたのだ。

みんなも出会いや触れ合いは大事にしよう！

メリークリスマス！🎄

終わりです

読者が察していた通り、元ネタは巨人の星のクリスマス回です。
巨人の星は知らないけどこの話だけは知ってた


マサル→飛雄馬
ホップ→伴
ビート→花形
マリィ→左門
ダンデ→一徹
ソニア→明子

ユウリ→オズマ

のつもりでした

ユウリはあくまでマサルの妄想なのでロボットとかは実際に言ってませんが、やっぱりロボット気質です

本来はホップ達はパーティに参加せず、おじさんおばさん達と過ごすだけのつもりでした

それではみなさん良い年を

ありがとう
幸せそうな姿が見られて心置きなく年が越せそうだ

乙
やっぱりハッピーエンドが一番だよ

ハッピーエンドでよかった
電報じゃなくてメールで「ザンネンユケヌソニア」は草

そこ笑った

思い込んだら試練の道を

メリークリスマス

敵、味方の壁を友情で乗り越えた
心温まる素敵なSSでした！

バトルロボットになりたくないマサルの
心の葛藤や、追い込まれ方の描写が見事で
すんなり感情移入できました

尺もちょうど良く、無駄のないスッキリした仕上がりで
見ているこっちも幸せになってくる
非常に心優しいSSでした！

あけおめ

泣いた

良かった
やっぱりハッピーエンドだね