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借金男ブラッキーくん

 ▼ 1 キノオー@パイルのみ 21/12/11 19:19:06 ID:alwI/mvQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブラッキー「くっそ〜あの台絶対確率操作されてる・・・」

またパチンコで負けた
今月で5回目の実家への敗走・・・はっきり言って俺の人生は詰みけている
借金は裕に300万円を超え、親からの借りパクを合わせると400万か、多分それ以上だ
ろくに学校にも行かずに学歴社会のこの国には置いていかれ、この前は同窓会にすら呼ばれなかった
 ▼ 60 サイハナ@ホノオZ 22/02/24 04:20:34 ID:x9.gTwXM [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グレイシア「随分前の話だ…彼女は旦那とうまくやっていたようだが、アイツが飛行機事故で亡くなっちまったことは知ってるだろう?」

ブラッキー「ああ…だがイーブイが両親といた所を俺は見たことがある。そうなるとイーブイは彼女の夫を認知していることになるだろ?」

グレイシア「だからといって夫のガキとは限らないってところがポイントなんだ…現にあの女はいわゆるできちゃった婚をした。それまでに何人の男とヤってきたと思う?そういう話だ」

ブラッキー「だが彼女が風俗嬢になったのは夫が死んでからじゃないのか?それにあの店は本番禁止のはずだ」

グレイシア「誰が風俗嬢の時に彼女が旦那以外とヤっていたと言った?旦那が在命中に既に複数人と関係を持っていたんだよ」

ブラッキー「!……そしてお前もそのうちの一人だったってことか?」

グレイシア「少し違う…まあヤってしまったことに変わりはない…今思えば軽率な行動だったかもな。だが俺は彼女を止めようとしたんだ…こんなことは間違っている、不純だってな…そしたら…あの女…」

ブラッキー「…彼女がどうしたんだ?」
 ▼ 61 ジョンド@ピカチュウZ 22/02/24 04:31:36 ID:x9.gTwXM [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グレイシア「…子供が欲しいからって言ったんだ」

ブラッキー「…は?ガキが欲しいのなら夫との性交に留めておけば良い話じゃないか…それの何が問題なんだ?」

グレイシア「旦那がED…つまり勃起不全だったらしい。だから出すもんも出せねえし出来るもんも出来ねんだよ」

ブラッキー「…だからと言って夫以外とヤるなんて…どうかしてる…」

グレイシア「お前は型式に囚われすぎだ。夫婦なんて所詮、社会が決めたルールの中に存在する形だけを持った中身が空っぽのモノがほとんどなんだ…彼女もそのうちの一つだったんじゃないか?」

ブラッキー「…結婚もしてない俺らが言えたことじゃないだろ…」

グレイシア「俺の言葉じゃない、彼女が言ったんだ」
 ▼ 62 ブカス@デンキZ 22/02/24 04:59:23 ID:x9.gTwXM [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブラッキー「彼女がそんなことを?」

グレイシア「意外か?お前の想像する彼女の理想図はそんなに尊いものなのか?いずれにしても違うな。彼女を聖母のように崇めている理由は知らないがやめておけ。身を滅ぼすだけだ」

ブラッキー「…それでお前はヤったのか?」

グレイシア「俺は拒み続けたよ。だが果てには逆レイプだ。まさかあんな怪力女だったとはね…俺は小柄で力が無いからあっという間に捕まったよ…おまけに早漏でな…」

ブラッキー「お前が望んでヤったわけじゃなかったのか…」

グレイシア「当たり前だ。俺に女を犯すほどの勇気も無いしな。エーフィの一回を除けば俺は童貞だ…ギャンブルの方が気持ちいいってもんよ。オナニーと一緒で好きな時にイけるしな」

ブラッキー「…なんかすまん、怒鳴ったりして…」

グレイシア「いいっていいって。誤解されるような言い方をした俺も悪かった」

ブラッキー「…飲み直すか?」

グレイシア「仲直りも兼ねてな…たっぷり飲もう」

ーーーーー

グレイシアから一通り話を聞き終えた後、日が昇るまで俺らは飲み明かした
彼の話が本当かどうかは定かではないが、自分の中で想像していた形とはあまりにかけ離れた現実についていけそうになかったためにその夜は飲んで忘れることにした
それが嘘であって欲しいと思っているのか、彼女が望んだことなのだからと受け入れようと思っているのか、それすら自分の中で決められないまま……
 ▼ 63 ラックキュレム@あおぞらプレート 22/02/24 07:41:15 ID:h0h.0UFA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 64 ョロモ@カイロスナイト 22/02/24 10:05:53 ID:x9.gTwXM [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ーーーーー

最悪の気分だ
酒を朝まで飲んだこともあって身体的にもキツいが、それよりも後味の悪い話を聞いちまった
彼女のしたこと、父親が不明の子供、親の存在意義…数えたらキリがない
そして俺、そう、俺…
昨日グレイシアに言われたことを反芻する

グレイシア『お前のイーブイに対して抱いてる感情はおそらく同情によるものだ。お前がそう思っていなくても案外、ポケモンってのは他人に寄り添いたくなるものだろ?』

ブラッキー『…それは違うな。エーフィさんが俺に依頼してくるのは、あのガキが彼女の中で重荷になってるからだ。子供ってのは両親が揃ってるならまだしもシングルマザーで育てるのは大変だろ?なら少しでも利用できる便利そうな奴がいたら使うのが当たり前だ』

グレイシア『それじゃあ何故利用されていると分かっていて彼女の頼みを聞く?』

ブラッキー『!それは…』

グレイシア『答えられない時点でお前は自分を見失ってるんだ。それにお前みたいなギャンブル癖がある多重債務者が律儀に子供の面倒を見てること自体が俺からすれば不気味だよ』

ブラッキー『…』

グレイシア『それにあのガキにとってもお前の存在は良くない。日に日にアイツの中でお前の存在は大きくなってきている…依存度が増せば増すほど多重債務者の堕落した姿を自分の糧にしてしまう』

ブラッキー『…だからってアイツをほって置けないだろ?!アイツは俺がいないと一日中あのボロアパートで一人なんだぜ?6歳児には辛過ぎるはずだ!!』

グレイシア『借金を背負うよりはマシだ』

ブラッキー『…』

グレイシア『お前が教育的に良くないのは理解できただろ?お前のやっていることは目の前の弱者を救うことによって自分の満足感を満たそうとしている最低の行為だ。その場限りの善行で借金が覆るのなら苦労しないだろうが、あのガキを使ってお前は現実逃避をしてるんだよ。お前が利用されてるんじゃ無い…お前が利用してるんだ』
 ▼ 65 ガリザードンX@ハガネZ 22/02/24 11:54:19 ID:LR.YCxaM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
なんか中毒性がある
 ▼ 66 ジョット@ジャポのみ 22/02/25 11:48:27 ID:IAcMZIuI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブラッキー『…つまり俺はアイツから離れた上で俺の代わりになる人物をエーフィさんに紹介するべきなのか?』

グレイシア『それも違う』

ブラッキー『じゃあどうすれば…』

グレイシア『それはお前が考えろよ♪俺はお前の保護者でもなければ教師でもねえからな♪』

ブラッキー『…なんでそんな楽しそうなんだ?』

グレイシア『いや〜お前がそんな人間的で感情豊かとは知らなかったから見ててすげえおもろいなあ〜と思って♪』

ブラッキー『趣味悪いな、お前』

グレイシア『パチンカスには言われたくねえな♪それじゃここに金置いとくから支払いよろ〜』

ーーーーー

…でカウンターに置かれた20万
そのうち飲み代から差し引いて15万…俺の読みが間違ってないのならこれは支援金…なのだろうか?
…パチンコ行こ
 ▼ 67 ブラーバ@カンムリパス 22/02/25 12:05:33 ID:YdPczBo2 NGネーム登録 NGID登録 報告
唯一問題があるのはブイズ、ポケモンである必要性が今のところ全くないことかな

書きたいものを無理矢理ポケモン絡めてるんじゃなくて、ブイズ、ポケモンである必要性を出せるかどうかが作者の力量だからな

どれほどの力量か期待しておく
 ▼ 68 サイハナ@あかしのおまもり 22/02/26 00:39:47 ID:b.hI8nTU [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ーーーーー

はい、負けました〜クソ〜ウンコ〜マジあの台氏ね
何がリーチだ、どうせ遠隔操作でわざと外してんだろうがよ
もう残り2万しかねえ…もらった金とはいえアイツに申し訳ないな…
おそらく彼なりに俺を厚生させようとしたんだろうけど、結局すぐギャンブルに溶かしちまう
どうしたものか…ん?…よし、“また”善人ぶろうじゃねえか…
俺が気分良くなるためだ
そしてあのガキンチョにもプラスになる…つまりウィンウィンってわけだろ?なあ、グレイシアさんよ?
 ▼ 69 ーミラー@ハッサムナイト 22/02/26 01:12:21 ID:b.hI8nTU [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カラン…

さて、勢いで古本屋に入ったがどうしたものか…というか店が全体的に良い加減だ
棚というものが存在せず乱雑に積まれた本が3メートル、少なくとも1メートルは高さがある
全く一体どんな経営をしてるんだ、ここの店主は…そして何故か屋内は驚くほど暗く、まだ昼間だというのに夕方のように店内は淡いオレンジ色で包まれている
オーク木材で作られたこの迷路のように広い店に少々困惑しながら、カウンターにいる定員に目当てのジャンルが置かれている場所を聞き出すため、本を倒さないように慎重に俺は廊下を進んだ
しばらくすると円形に本が積まれた広場のような場所に出た
いかにも古めかしい感じの暖炉の近くにロッキングチェアに座った大柄なポケモンがいた
ポケモンは振り返った

ミュウツー「…何か用ですか?」
 ▼ 70 ィグダ@フィラのみ 22/02/26 01:20:38 ID:b.hI8nTU [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブラッキー「あ、いや、その…」

ミュウツー「…用がないのなら帰ってください、冷やかしはお断りです」

ブラッキー「ち、違うんです!その本を探してて…」

ミュウツー「他をあたってみてはいかか?それより私の邪魔をしないで頂きたい。入れ立てのお茶が冷めないうちにその暑苦しい顔をどっかに置いて来て下さい…あ、体も一緒にね」

ブラッキー「…」

俺はますます困惑した
この店にこの定員と来たもんだ
態度の悪さだけをとればおそらくこいつの右に出るものはいないだろう…そもそもこいつは店員なのか?
 ▼ 71 ンキー@ソクノのみ 22/02/26 01:43:07 ID:b.hI8nTU [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブラッキー「…おい、客だからってあんまり舐めるなよ。ここは店なんだろ?最低限の接客ってのがあるだろうが」

ミュウツー「私は下等な者に対して敬語を使うほどポケモンとして落ちぶれてはいないし、この店は本を持って来たものにのみ接客をするルールです」

ブラッキー「つまりまず本を選べと?」

ミュウツー「はい」

ブラッキー「誰が決めたルールだ?」

ミュウツー「私と店長です」

ブラッキー「その店長ってのは今何してんだ?お前みたいにお茶でも飲んでんのか?」

ミュウツー「ええ、ちょうど3時頃なんで二人でお茶にしようと決めたところです。彼は奥のキッチンからビスケットを取りに行ってるんですよ。なんせこんな広い店ですから時間がかかっているのでしょう。…とにかくまずは本を選んで来なさい、話はそれからです」
 ▼ 72 ーナイト@けいけんアメM 22/02/26 07:38:28 ID:lchM9HAk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 73 クバード@もちもちキノコ 22/02/26 14:08:11 ID:b.hI8nTU [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そう言うとソイツは足早に椅子に戻って読書を始めた
多分これがヤツの日課なのだろう…しかしこっちも聞くことがある

ブラッキー「すまんが初来店なんだ。座ったままでいいから質問に答えてくれ」

ミュウツー「…まあ、いいでしょう。なんですか?」

ブラッキー「子供が喜ぶ本ってなんだ?」

ミュウツー「随分アバウトな質問ですね…子持ちなんですか?」

ブラッキー「まあ、似たようなもんだ。6歳ぐらいのガキなんだがそのくらいの年頃に合うやつを頼む」

ミュウツー「そうですねえ…賢い子なら図鑑とかどうですか?バカでも絵を見れば楽しめると思いますが」

ブラッキー「う〜ん、ぶっちゃけそこまで知能は高くないと思うからわかりやすい物がいいかもな…」

ミュウツー「…本以外の物をプレゼントしてはいかが?読書が向いていないようなのでね」

ブラッキー「あいにく金がないんでね、中古品にでも手を付けないと俺が保たねえ」

ミュウツー「そうですか…それなら分かり易い仕掛け絵本などでどうでしょう?文章量も少なく、読み聞かせも億劫じゃありませんし」

ブラッキー「なるほど…それで頼む。どこに売っているんだ?」

ミュウツー「先程あなたが通った廊下の右側のどこかに積んだと思います。店長は優しいので一緒に探してくれるでしょう、それまで待っていてはどうです?」

ブラッキー「…本を持ってこない限り相手しないんじゃなかったのか?」

ミュウツー「それは私の場合です」
 ▼ 74 ズモー@コンペボール 22/02/26 18:18:27 ID:b.hI8nTU [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブラッキー「…まあいいや、とにかく廊下で待ってるわ」

ミュウツー「そうして頂けるとありがたいです〜」

そうして彼女は面倒くさそうに俺をあしらった後再び読書を再開する
接客態度に多少の適当さはあるもののしっかりと相談には乗ってくれた
おそらく子供などの話題には弱いタイプだろう
暇潰しも兼ね、改めて俺は高く積まれた本を見渡した

『17世紀カロスにおける政治史』
『ネットリテラシーの許容範囲』
『魅惑のエスパータイプ❤️朝まで念力調教SEX!!』

…品揃えも豊富のようだ
それにしても店長が遅い…一体どんなところにビスケットを置いてきたんだ?
クセの強過ぎる店ですでにお腹が一杯なのに、これ以上ヘンテコリンなやつが出てきたら頭が痛くなりそうだ…

???「ごめん〜!!持ってきたよ〜」

…噂をすればだ
嫌な予感がしてならない
 ▼ 75 ーブイ@きんのおうかん 22/02/27 10:44:54 ID:M3eAXoD6 [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
???「あれ?まさかお客さん?!」

ブラッキー「…そうです」

???「わあ、半年ぶりだよ〜!僕張り切っちゃうぞ〜」

ブラッキー「えっと…失礼ですけどどこにいらっしゃるんですか?」

ミュウツー「天井です」

ミュウツーがまた面倒くさそうに答える
言われるがままに上を覗くと全てを理解した
ジャローダが…巻きついている
というか天井全体がツタで覆われている

ブラッキー「…店長とはあなたのことですか?」

ジャローダ「如何にも僕が店長で〜す。それより、はいミュウツー。ビスケット持ってきたよ〜」

ミュウツー「ありがとう、ジャロ君」

ジャローダことジャロ君はツタに絡めて持って来たであろうビスケットの詰まった箱を暖炉の上に置いた
それにしても…コイツらはどういう関係なんだ?ただの店長とその部下にしてはあまりにチグハグした見た目に俺はますます困惑した
 ▼ 76 ッギョ@はかせのふくめん 22/02/27 11:04:29 ID:M3eAXoD6 [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブラッキー「あの…どうして天井に巻き付いているんですか」

ミュウツー「ジャロ君はこの店に寄生しているんです。つまり店そのものが店長なんです」

ブラッキー「てことは時間がかかったのは店長が来るのがじゃなくて…」

ミュウツー「店長の“顔”が来るのに時間を要したのです」

ジャローダ「そゆこと〜。それで君は何が欲しいの?そのエスパータイプのエロ本とかおすすめだよ〜。あ、でも君悪タイプだからエスパー相手じゃ勃起しない?アハハ」

ブラッキー「…」

ミュウツー「ジャロ君、今時男性相手でもセクハラはしちゃいけませんよ」

ジャローダ「ごめんごめん。なんせ久しぶりにミューちゃん意外と話すから興奮しちゃってさ♪」

なるほど…多分グレイシアのようなやつだ
 ▼ 77 ョロモ@ぎんのパイルのみ 22/02/27 13:15:04 ID:M3eAXoD6 [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブラッキー「俺が買いに来たのはエロ本じゃない。と言うかガキのための本だ。この廊下のどこかに仕掛け絵本が置かれていると聞いたから探しているんだ。どこか知らないか?」

ジャローダ「あ〜確かにここら辺においたと思うよ〜。待っててね〜ちょっと探してみるから〜」

ジャローダは早速自慢のツタを使って本に山を漁り始めた
天井に張り付いたまま、目当て以外の本をあちこちに放り投げるものだから下界の民である自分からすれば危なくてしょうがない
辞書のような分厚い本を3冊投げ捨てた後にようやく見つけたらしい
皮表紙の立派な本が現れた

ブラッキー「…それか?」

ジャローダ「間違いないね〜、ただかなりの値打ちモノに見えるから高くつくと思うよ〜」

ブラッキー「っち…」

低予算で済むと思って古本屋をチョイスしたのに高価なモノを買う羽目になるとは…まあ良い
値段を聞いてからでも遅くない
それに気に入らなかったら他を当たれば良い話だ
 ▼ 78 ッチール@おいしいシッポ 22/02/27 13:58:27 ID:M3eAXoD6 [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブラッキー「それで?いくらなんだ。できれば2万円以内にして欲しいんだが、こっちもカツカツだし」

ジャローダ「う〜んそうだな〜…ていうか君、妻子持ちなの?見たところ随分若そうだし」

ブラッキー「…なんだっていいだろ。金さえ払えば?」

ジャローダ「うちは怪しい人には売りませ〜ん。その胸の内を告白するまではお預けで〜す」

ブラッキー「…客が来ない理由がよく分かった気がするよ」

ジャローダ「うるさいな〜、店の外観が暗いせいで看板がよく見えないから君みたいな夜目が効くようなポケモンじゃないと気が付かないのもあるんだよ〜」

ただ愚痴っているように見えるが実際、この店に気づくやつは相当注意深いか俺みたいな昼間からプラプラ歩いているような暇人くらいだろう
何はともあれコイツに事情を話さないと売ってくれないらしい
さっきまで読書して黙っていたミュウツーも俺の口から何が発せられるか気になるのか、こちらに顔を向けて凝視してくる

ブラッキー「…分かったよ…話せばいいんだろ?」
 ▼ 79 ガカメックス@はいぶくろ 22/02/27 16:47:28 ID:M3eAXoD6 [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ーーーーー

俺はここに来るまでの過程を全て話した
ただしエーフィさんの犯行やイーブイの血縁問題などは省いて…さすがにそこまでプライベートをさらけ出すわけにもいかないし、何より警察沙汰になりうる
話し終えた後ミュウツーは俺を軽蔑の眼差しで、ジャローダはいかにも面白そうな物を見るように目をキラキラとさせている
どっちの視線も俺にとっては嬉しいとは言えなかった

ミュウツー「それであなたはせっかくもらった貴重な15万円をギャンブルでそのほとんどをすった上、
自分の私欲のために子供を利用して気分良くなろうとしていると?」

ブラッキー「…言い回しがムカつくが大体合ってる。俺なりの罪滅ぼしだ」

ジャローダ「アハハ、君すごい借金抱えてるんだね!そのお腹の包帯はもしかしてその代償かな?」

ブラッキー「そうだ。それにそのガキの母親も相当負債を溜め込んでる。男は借金作ったら体を痛めつけられるが女は違う。アイツらは男に比べて、いくらでも金を回収する方法があるんだよ…体を売ったりしてな。だから代わりに身体的にではなく精神的に痛めつけられてるのかもな」

ミュウツー「二人そろってどうしようもないクズですね。聞いてて呆れます」

ジャローダ「こらこら、ミューちゃん!この人たちにも事情があるかもしれないからそんな言い方はダメでしょ〜」

ブラッキー「俺について反論はしないが、少なくともエーフィさんは社会的弱者なんだ。彼女を悪くは言わないでやってくれ」

ジャローダ「ほらミューちゃん謝りなよ〜ブラ君凹んでるよ〜」

ブラッキー(…ブラ君?)

ミュウツー「…
 ▼ 80 ノマダム@キズナのタヅナ 22/02/27 20:12:40 ID:M3eAXoD6 [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ミュウツー「…はいはい、私が悪かったですよ…ごめんね、ブラッキーさん」

ブラッキー「あ、ああ。別にそこまで気にしてねえからいいよ」

ジャローダ「それにしても一体何処からそんなにお金を借りてるの〜?」

ブラッキー「銀行から30万、公的に認められている金融から70万、そして闇金から200万。コレでも利子を省いた分だ。エーフィさんは知らん」

ミュウツー「返す見込みはあるんですか?」

ブラッキー「1発デカイの当たればな。だが今んとこ外れくじだけだ」

ジャローダ「あまりおすすめしたくないけど、闇金の借金だけでも踏み倒しちゃえば?」

ブラッキー「それはダメだ。闇金ってのは大体、『ケツモチ』って言うヤクザとかがバックで待機してるんだ。弁護士とかに頼って即行逃げようとする悪質な債務者を取り締まるためにな。俺も一回やろうとして酷い目にあったよ」

ミュウツー「てことは自己破産も…」

ブラッキー「だめだ…てかギャンブルを理由に書類を通すのは無理難題だ。」

ジャローダ「人生詰み詰みの詰みだね〜」
 ▼ 81 ルトス@ずぶといミント 22/02/27 22:33:58 ID:Pf.U0Byg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 82 ノココ@ひみつのカギ 22/02/28 00:07:47 ID:l.BMsF9M NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブラッキー「おかげさまで迷走中だ。もう何から手をつけたらいいか分からなくなってきてる…だからまずは小さい問題から解決することにしたんだ。すなわち…俺とガキとの関係を終わらすことからだ」

ジャローダ「え〜!イーブイ君を見捨てちゃうの?!その子の心の支えは君だけなのに!」

ブラッキー「いや、少し違う…この関係を少しずつ希薄にしていくことが重要だと思うんだ」

ミュウツー「距離を置くと言うことですか?」

ブラッキー「そうだ…あのガキの中で俺の存在がどうでも良くなるまで自分を遠ざけていく…その第一歩が本だ。俺以外に興味を持たせることによってアイツの意識を分散、果てには消失するまで持っていきたい」

ジャローダ「…君はそれでいいのかい?いくらそのグレイシアっていう友達に言われたからってそんなすぐに決めない方がいいと思うけど…それにそれってほんとに君の意思?」

ブラッキー「…時に俺らは社会的に…そして世間体を気にしながら生きてかなきゃいけない。自分の意思を貫くのは立派なことだが、それは人として完成してるやつがやるから“立派”と言えるんだ。俺は…イーブイの抱く立派な人物像になっちゃいけないんだ」

 ▼ 83 ドイデ@モーモーチーズ 22/03/03 22:19:36 ID:k2ssdMZQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ミュウツー「…ジャロ君、もし可能ならその本できるだけ安く彼に売ってあげたら?何かと不幸続きみたいだし…借金も凄いみたいだし」

ジャローダ「ミュウちゃんってほんと子供のことになると弱いよね〜。でもこっちも商売だしなあ…分かった!じゃあこうしよう、ブラッキー君は半年ぶりのお客さんだから〜この本タダであげちゃう!」

ブラッキー「ほんとか!?なら」

ジャローダ「た・だ・し〜エフィちゃんの相談にも乗ってあげること〜。多分その問題はイーブイ君だけのものじゃなくて親子の複雑さもあると思うんだよね〜」

ブラッキー「…分かった。それだけか?」

ジャローダ「それだけかって?君の体が担保としてうちが預かるんだよ〜」

ミュウツー「ジャロ君それはいくらなんでもやり過ぎでは…」

ブラッキー「?俺自身が担保??」

ジャローダ「そうだよ〜♪君がこの約束を果たせなかった時、君を文字通り僕の養分として吸収するんだよ〜」

ブラッキー(ッゾ…)

ジャローダ「この店に絡んでるツタのメンテナンスにも栄養が必要なんだよ〜…君のピチピチの悪エネルギーは何味かな〜…ジュルリ」

ジャローダは野生に戻ったような顔をし、今までの陽気なオーラを一切感じさせない不気味さを放っていた
俺はこの瞬間に逃げられないことを察したと同時に、どこか他人事のようにこの問題に挑もうとしていた…他人の借り物の言葉を使って自分を納得させようとしていた…だが今は違う
あの子とその親に死ぬ気で付き合わないといけない事をこの変態店長に気づかされた…気付かされてしまった

第1章『孤独男イーブイ君』 完
 ▼ 84 コロモリ@きょうせいギプス 22/03/04 12:58:08 ID:dGvgc8UQ [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜第2章淫乱女エーフィちゃん〜


エーフィ「今日の稼ぎは…2万円か。普段から比べたら高いほうね…ブラッキーさんに渡した5000円を差し引いて+15000円っと」

風俗業に身を置いてからもう1年が経つ
夫が残してくれた遺産は微々たるものだったのでアパートの家賃や生活費に使っていくうちに消滅していった
そこから職を転々としていくうちにこの業界に落ち着いてしまった
女が選べる職業は限定されている
力仕事はまず出来ないしパートなどの仕事をアルバイトで入れたとしても、得る金はとても子供を養っていけるほどのものではない
そうなると最も稼げる仕事を選ぶことは自然なことだ
体を売るのは楽じゃないとは聞いていたものの、1年も経つと感覚は麻痺した
流作業のように男のイチモツをしごいたり舐めたり咥えたり…出されたり
私はベルトコンベアで流れてきたこの臭い荷物を正しい場所に置いていくという妄想を頭の中で展開しながら『仕事』をする
表では気持ち良さそうな顔をして考えていることは機械的に
この1年で学習したノウハウだ

 ▼ 85 ロトーガ@おおきなしんじゅ 22/03/04 15:08:07 ID:28loMZrs NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
おっ

つぎはエーフィ編か
 ▼ 86 ロモリ@あかいウロコ 22/03/04 17:21:29 ID:dGvgc8UQ [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しかし私のような20代後半にあたる26歳にもなると風俗嬢としてはギリギリの年齢…女の若さは何よりの宝物
若さを売ることによって人生で一番稼げる時を全うする
10代後半から20代前半は特に輝かしい
それを過ぎ去ったら私たちは風俗嬢としての価値が下がってゆく
男が若々しさを好むのは本能的に健康そうな女を選ぶからと聞いたことがある
健康だからこそ子孫を残す際に苦労しない
ブスやデブは不健康そうに見えるか合コンや婚活、風俗業でも売れ残りやすい
幸い私は他人から見れば美人の枠に収まるらしいので風俗でもよく指名される
若さが売りであることが鉄則なので店では年齢を偽って20歳っと客に伝えるように店長にも言っているし、客が注文する際に見せるプロフュールにも記述してある
とにかく身分を偽り続けることが大事であり、美味しい餌をチラつかせることが必要不可欠なのだ
 ▼ 87 オッキー@わすれもの 22/03/05 14:07:39 ID:YQ1UPl/. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
エーフィ(もうこんな時間か…イーブイ君はもう寝ちゃってるだろうな。帰ったらブラッキーさんにお礼言わないと)

ブラッキーさんはいつも紳士に(少し言葉は荒いけど)イーブイ君のお世話をしてくれるから助かる
最初の頃は嫌々やっていたみたいだけど…それでも6年にもなると彼にも子供に対する愛着が湧いてきたんじゃないかしら
それに彼は勘違いしてるみたいだけど6年間も風俗をしていたわけではない
最初の5年は私もなんとか生計を立てようとしたのだけど、流石にシングルマザーだと限界があった
夫と合わせた収入であの低賃金の狭いアパートで何とかやりくりしていたくらいなので、単純に収入が半減するとなると当たり前のようにその日常は終わりを遂げる
…子供と遊んであげる時間なんて1秒もなかった
 ▼ 88 ンデツンデ@アクアスーツ 22/03/07 18:14:40 ID:0vAcc1Xk [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
家に帰る時間はいつも深夜帯…そして今は午前4時
多分共有のシャワーは空いてるだろうから浴びてから家に入ろう
バックにはいつも仕事終わりに風呂に入るのでタオルを入れてある
そこで付着した落としにくい粘着物などを落としていく
耳のフサフサでシコって欲しいなんて変わったお客さんもいるから困ったものだわ…
最近は口でするよりもこっちの方がオーダーが多くなってきているのは、私がこういったサービスもしてあげることが客の間で広まったのだろう
追加料金をもらっているから文句はないけど少し汚れを落とすのが大変なのよね…

エーフィ「…夜食はいいや、お金も時間も無いし。お風呂で水飲んでお腹満たそ〜」
 ▼ 89 シズマイ@マトマのみ 22/03/07 19:58:30 ID:0vAcc1Xk [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
―――――

お風呂を終え、帰宅

エーフィ「イーブイ〜帰ったよ〜」

イーブイ「Zzz…」

エーフィ「…やっぱ寝ちゃってるか」

多分ブラッキーさんといっぱい遊んで疲れちゃったのかな?ブラッキーさんからクレームが無いといいけど…ていうかそもそも本人が不在みたい
もう帰っちゃったのかしら?…少し寂しい
まあブラッキーさんも色々あるんだろうな
でもあの人フリーターのはずだけど…私が知らないだけで深夜帯の仕事でもしてるのかしら?いずれにしても私には関係無いことね…あの人とは金銭のやりくりで成り立っているようものだし
私も出来るだけ彼に出資したいのだけど1日五千円でもかなりの痛手なのよねえ…ごめんなさいブラッキーさん…
 ▼ 90 マゲタケ@サンのみ 22/03/07 21:58:53 ID:0vAcc1Xk [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
イーブイ「Zzz…もう食べれない…」

エーフィ「ふふ…かわいい」

イーブイ「ブラッキーさん…しゅき…Zzz」

エーフィ「…」

そうだよね…ずっと一緒にいてくれる人の方がいいよね
私も本当はあなたといたいのよ?イーブイ…でもお母さん稼がないといけないの
あなたがもう少し大人になったら私の悪行の全てを話すわ
その時あなたがどんな態度を取ってもお母さんは多分、あなたを産んだことを後悔しない、絶対しない
私は願掛けのつもりでイーブイの首元に触れた
暖かい…彼が進化してこの温もりが消えた時、彼は私の元にまだいるだろうか?それとも…いや、やめよう
現在が暗い私たちに明るい未来なんて想像できるはずがない
それなら最初から考えずに今はただ、彼のモフモフを堪能することにしよう
 ▼ 91 ワンコ@でんせつのメモ3 22/03/07 23:37:35 ID:86yAywIs NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 92 カルゲ@ポケトレ 22/03/10 20:47:13 ID:/HOkLio6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ーーーーー

ジャローダ「それじゃ、これにサインしてね〜」

そう言ってジャローダは万年筆と本の借用書を出してきた
署名欄以外にたった3行書かれているシンプルなデザイン…

『本の貸し出し期限である10日を超えた場合、自らの身を捧げ店長の胃袋に収まることを容認する。それに伴って自身の身辺整理を貸し出し期限が過ぎた5日以内に終え痕跡が残らないようにする』

ブラッキー「…もしここで断ったら?」

ミュウツー「ここで店長があなたを見逃すほど甘いと思いますか?もうあなたの裏は押さえてるんですよ」

ジャローダ「君の借金…確か400万だっけ?その債権をさっき全部ウチが買い取ったんだよ♪銀行とかは除くけど」

ブラッキー「?どうゆうことだよ?」

ミュウツー「つまり貴方の借金、約300万円分はこの店が出していることになるのです。ウチの利息は10日5割…つまり『トゴ』。10日後に貴方の借金は450万円になるわけです」

ブラッキー「は?!そんなの暴利だろ!!しかも何勝手なことしてくれてるんだ…俺の借金は俺のもんだろ。いつ返そうと俺の自由なはずだ!!」

ジャローダ「君のその借金に対する態度が業者を悩ましていたみたいだけど。だからウチが借金を買い取るって言ったら喜んで売ってくれたよ〜」

ブラッキー「てかここって書店じゃないのか?なんで闇金なんてやってんだよ…」

ミュウツー「本売りはあくまで副業。ウチは裏社会に蔓延る様々な業種に手を出してる万屋みたいなものです」

ジャローダ「その内の一つが金貸しってこと♪まあ債権は半額で買えたから君が返してくれさえすればウチは大儲けなんだけど〜」

ブラッキー「そんな返済能力無いぞ…」

ミュウツー「それを理解した上で買い取ったんです」

ブラッキー「?」
 ▼ 93 コッチ@かいがらのすず 22/03/31 20:33:35 ID:b1icTw86 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジャローダ「ちょうど内は店員不足なものでね…君にはその空きを埋めてもらうことにしたのさ」

ブラッキー「店員不足?半年に一回しか客が来ないこの店で?」

ジャローダ「接客だけが仕事じゃないよ?本の整理や値段付け、状態を保つために本のメンテナンスなんかもしないといけないのさ。それに君みたいな初心者にとったら裏ビジネスはもっと大変だろうね〜」

ブラッキー「…例えば?」

ジャローダ「薬の運び屋とかヤクザへの差し入れとかが主な仕事になるだろうね〜」

薬運びか…それは良いとして『ケツモチ』を担当しているようなヤクザに謁見するようなことがあれば最悪だな…頻繁に裏社会系の仕事をやらされるようならボイコットしよう…コレって撃たれたりしたら労災おりんのかな?そもそも入ってないけど

ジャローダ「あっ今絶対サボろうとか思ったでしょう?でも安心しなよ、ほとんどはこの店での雑用バイトだから♪それに給料も出すからさ!借金返済分を差し引くけど…保育園ごっこバイトよりは儲かると思うよ?」

ブラッキー「その言い方やめろ……分かった、その仕事は引き受けよう」

ジャローダ「話がわかる子で良かったよ〜。それじゃ、君の個人情報をその紙にツラツラ〜と書いてね〜」
 ▼ 94 ュウツー@ホロキャスター 22/04/06 10:46:48 ID:.eYILT8A [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブラッキー「利息分はどうするんだ?10日5割だと返すもんも返せねえよ」

ミュウツー「我々もそこまで鬼ではありません。この店の手伝い及び諸々の諸事情をこなしてくれると言うのであればこの利息はチャラにするってことです。ただし条件として弁護士などに泣きつかないことや警察に捕まらないステルス的な能力と知能が必要になってきます」

ジャローダ「弁護士を頼ったり警察に捕まればこの店はおしまいだからねえ〜。それにウチは出資法にバリバリ違反してるから君が訴えるだけで犯罪が成立してしまう…だけど検挙されなければ全て丸く収まる。そんな裏切り者たちがこのお腹に入っていくのさ♪」

自慢のお腹を自慢のツタで刺しながら彼はそう言った
こいつらの計画的犯行は完全犯罪によって成り立っている…そしてそれを裏社会のビジネスに昇華している
正義感や道徳的な思想信条を一切感じない連中ではあるがその手際の良さは評価するべきであろう
…本を買うだけのはずが犯罪のカタゴを担ぐことになってしまった
だが聞く範囲ではこっちの条件も悪くはない
俺の借金の借用書を全てコイツが担ってくれる上に金利はチャラときた
しかしその代償は警察からの逃亡と弁護士禁止
一般人の強い味方になるはずの存在を一気に失うことになる…
 ▼ 95 レイハナ@かいふくポケット 22/04/06 13:18:56 ID:.eYILT8A [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
出資法の法定金利制限は年利29.2%
この店の利子は10日5割の『トゴ』
年利に直しても明らかに暴利であることは明白
しかしこれは多分こいつらのじょうとう手段だ
目の前に高い金利を見せつけることによって自身の状況の悲惨さを既視化させる
その解決策をむこうが提示することによって俺みたいな考えることが苦手なヤツを店の一員として吸収しているのだろう
考えないのは楽だ
パチンコ台に座るたびに俺はそう思う
それと同時になんて空虚な人生なのだろうと…
そんな生活に彩りをくれる対象が今、俺の目の前に現れている
俺を自分自身で考えさせて苦労させようとしている
忙しくしている間は人はくだらない考えなど忘れてしまう…それを俺に思い出さそうとしている
パチンコ台のことを忘れてガキとその母親、そして自分自身の立場を考察する時間を提供してもらえる

ブラッキー「…分かった。それなら俺にとっても都合がいい。出資法の件は訴えないし、警察も呼ばない。これからお前のところでお世話になることにするよ」

ジャローダ「…それじゃ、こちらこそよろしく」

そう言うと彼はツタを1本差し出した…握手のつもりか?
疑問に思いながらもそれを俺は握り、手を揺すった
ブラックでもありホワイトでもある契約がここで交わされた証拠として

 ▼ 96 ワガノン@しろいビードロ 22/04/14 22:04:14 ID:lI/2qFi2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 97 イガニ@うつしかがみ 22/04/23 00:54:05 ID:cl3.q6JM [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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イーブイ(〜♪)

エーフィ「…どうしたの?イーブイくん。鼻歌なんか歌っちゃって」

イーブイ「だってお母さんと久しぶりに夕飯食べれるから〜」

エーフィ「うふふ…いっぱいおかわりしていいからね?」

イーブイ「うん!いっぱい食べる!!」

今日は久しぶりの休日
いわゆるフェラもセックスも無い平和な1日
我が息子は大変機嫌がよろしいみたいで、私と一日中過ごせることがよほど嬉しいらしい
その思いに私までも思わず心が躍りそうになる
そんな特別な日には大奮発するのが私の中の決め事
ご馳走をイーブイ君に振る舞うためにたくさん買い物をしてきたの
もちろんプレゼントも用意してるわ…ふふ、彼のリアクションがとても楽しみ

(ピンポーン)

あ、彼らも来たみたい!

エーフィ「玄関開けたままだから、そのまま入ってきていいですよ〜」

グレイシア「よー!久しぶり〜エーフィさん♪」

ブラッキー「…どうも」

エーフィ「二人ともいらっしゃい!忙しい中来て頂いてありがとうございます」

グレイシア「いいっていいって〜。俺らどうせ年がら年中暇なクソニートなんだからさあ〜♪」

ブラッキー「…」

イーブイ「あ!お兄ちゃん!!」(ギュ〜)

ブラッキー「おっと…元気にしてたか?坊主」

イーブイ「うん!お兄ちゃんが来てくれたからもっと元気になった!」

グレイシア「おいおい相変わらずラブラブだな〜お前ら♪見てて気持ちいいくらいだよ」

エーフィ「…ほらほらイーブイ君〜ブラッキーさんが困るでしょ〜」(グイッ)

イーブイ「わ!…むう…」

グレイシア「ははは、まあそんな不満そうにするなよな?今からお兄ちゃんたちがいっぱいうまうもん作ってやるかよ、それまでマッマと遊んでな?」


 ▼ 98 ォーグル@ひきかえけん 22/04/23 18:44:03 ID:cl3.q6JM [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ーー(台所)ーー

ブラッキー「それでお前は料理できんのか?」

グレイシア「カップ麺って料理だろ?お湯かければ大体料理だろ!」

ブラッキー「…はああ…俺が簡単そうな作業回すからそれやれ」

グレイシア「アザース♪」

ブラッキー「まずは餃子から行くぞ。ひき肉と餃子の素をボウルに入れて混ぜとけ」

グレイシア「混ぜた後は?そのまま焼くのか?」

ブラッキー「アホ、冷蔵庫で冷やして放置すんだよ。1時間経ったら皮に包み込んでフライパンにぶち込めば完成だ」

グレイシア「オケオケ、てかやけに詳しいな…やっぱエーフィさんにシゴかれてるおかげか?」

ブラッキー「…そういうお前もだろ?」

グレイシア「俺は文字通りシゴかれたんだけどな♪でも基本的にはいい人だぜ?」

ブラッキー「普通はトラウマになったりしそうだけどな…同じアパートにレイプ魔と被害者がいる時点で頭が痛くなるよ」

グレイシア「過去は過去だろ?いい加減割り切らねえと俺がしんどいだけだからな〜。それなら俺は気が楽な方に舵を切るね」

ブラッキー「舵を切る前に家事をしてくれ」

グレイシア「ケッ、相変わらず冷たいヤツだな〜お前は。はいはい餃子餃子〜っと」
 ▼ 99 ラマネロ@かくれポン 22/05/07 22:32:30 ID:q.GMpUks NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
俺たち二人は順調に料理の品を増やしていった
グレイシアは教えればなんでも無難にこなすのを見る限り、おそらくコイツは伸び代がとんでもないヤツだ
俺が半年かけて覚えた調理技法を物の数分でマスターするその様は屈辱的でもあり憧れすら抱かされる
そんなこともあって四人分用意するのに手間はあまりかからなかった
ちなみに食料の出費はエーフィさんが2割で残りは全部コイツ…エーフィさんには俺が出したとグレイシアが言ってくれた
妙なところで男を見せてくるコイツの行動はいつも謎に満ちている
だが感謝はしない…普段のうぜえ態度の代償とでも思えば少しは俺の気が楽ってもんだ
そんなことよりも、もっと謎なのが…

ブラッキー「…あのよ、なんでお前今日来たんだ?」

グレイシア「?エーフィさんが俺らを誘ったからだろ?」

ブラッキー「そりゃそうだけどよ…なんでレイプ魔とその被害者が同じ部屋に居るのかって聞いてんだよ…頭が痛くなってくるぜ」

グレイシア「ああ、そゆことね〜…別に大した理由はねえよ。レイプされたことは事実だけどそんなことは過去だ過去。さっきも言ったじゃね〜かよ」

ブラッキー「…トラウマとかは?」

グレイシア「ないない。てかお前が職についたことの方がよっぽどホラーだよ」

コイツはとことん失礼な奴だ
確かに俺たちはニート連合を結束してるのかと言うくらいには働いていなかった…その相方が突然職持ちになったらショックもデカいだろう

グレイシア「にしてもなんでまた本屋のバイトなんだ?」

ブラッキー「親父が本好きだからその影響なんじゃね?知らんけど」

グレイシアは怪訝な顔をした
どこか他人行儀な俺の言動に違和感を持ったのだろう
しかしそれ以上はお互いに一言も喋らず、黙々とせまいシンクを共有しながら目の前の野菜を洗うことに集中するのだった
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