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【歴史SS】アローラ レジェンズ -影の女王と消された歴史-

 ▼ 1 ローラゴローン@ひかりのこな 22/01/24 16:55:45 ID:nescL//A [1/9] NGネーム登録 NGID登録 報告
太古の昔

人類がやっと石器を使い始めた頃
世界は魔獣(ポケモン)が支配していた。

魔獣と人類の間には圧倒的 力の差が存在し
人類は魔獣の影に怯え…ただ蹂躙されるのみであった。

そんな中 この豊かな島 アローラには文明が栄えつつあった。
島々に巣食う魔獣の長に寵愛された娘がいたからだ。

娘の名はアン・セ・ローラ
古代アローラ人の始祖と呼ばれた人物だ。

古代のアローラ人はこの国に彼女の名を取り、彼女を島の長と定めた。
現代のアローラと言う名も
アン・セ・ローラの名から現代の解釈でアローラに変わった物とされる。


彼女には魔獣と心を交わす不思議な力があり
魔獣の長の寵愛を一身に受けた。

魔獣の長は言った。
『かの娘が島を治める限り 島に永遠の安寧を与えん』と

その言葉通り。彼女が島を治めた100年間
島の魔獣は心穏やかに過ごし。島の空も海も平穏に包まれたと言う。

魔獣の長は彼女に自身の力を貸し与え。
彼女はその力を使い、島のあらゆる諍いを鎮めたと言う。

この貸し与えた力とは未だアローラ地方でしか見つかっていない未知の鉱物、Zクリスタルの事ではないかと考察する。


古代アローラ人は彼女を島の女王とし
魔獣の長を守り神として崇め 恐れた。

魔獣の長は、空の雷を。生き物の生命を。海の波を。島の木々を。
島の全てを操る全能の神であった。

皆が島の守り神を恐れ
それと心を通わす古代の女王を崇めた。

古代アローラ人は女王が治めるこの島で100年の平和を享受した。
彼女が死ねば。その娘が跡を引き継ぎ。娘が死ねばその孫へ


女王の一族は不思議な事に女児しか生まれず
代々 この力を継承していったのだ。


しかし、3代目女王を継承したアン・セ・ローラ3世の代で島に暗雲が立ち篭める。
 ▼ 2 クフーン@オニゴーリナイト 22/01/24 17:27:24 ID:nescL//A [2/9] NGネーム登録 NGID登録 報告
3代目は歴代女王の誰より自由を尊び 心優しく
歴代女王の誰より争いを忌み嫌った。

島の民を縛り付けた厳しい掟を撤廃し
島の民に自由に生きる様に語ったと言う。

3代目自身も女王としての許婚の掟を拒絶し。島一番の戦士であった青年と恋に落ちた。

この数百年 厳しい島の掟を守る事で生き長らえて来た島の民にとって、3代目の自由な振る舞いは違和感となり

3代目は女王としての資質を島の民に疑われつつあった。


そしてある日。アローラの空に暗雲が立ち篭める。

東の空より 異様な雷と大風と共に黒い空より雷の獣が現れたのだ。

これがアローラの教科書にも載っている。「メレメレ浜の戦い」である。


以下。教科書『アローラの歴史』抜粋。


今は昔 メレメレに人が 移り住みて時浅き頃
(昔々 メレメレにまだ人が移り住み始めた時代)

東の空より 異様な雷と 大風と共に 暗雲の空から 稲妻の獣出でたり
(東の空から 異様な雷と大風と共に曇り空から 稲妻の獣がやってくる)

獣 性荒ければ 里にて暴れ 破壊の限りを尽くさん
(獣の性格は凶暴で里にて暴れ 破壊の限りを尽くす)

速くて 防ぐこと能わず
(獣の動きは速く 防ぐことが出来ない)


島の民達は。女王の元に集い訴えた。
しかし3代目女王はこの稲妻の獣を力によって封じるよりも
稲妻の獣との対話を臨んだ。

しかし。稲妻の獣は凶暴で対話に応じず 破壊の限りを尽くした。
(筆者曰く。東の空から現れた稲妻の獣とはサンダーではないかと考察する。)

島の民への攻撃を辞めない稲妻の獣
されど、心優しい3代目女王はコレを殺める事が出来なかった。

3代目女王は自身の恋人であり 島一番の戦士であった青年に守り神の力の一部を分け与え、稲妻の獣討伐を依頼した。


そう。この青年こそ 後にアローラ初代王として歴史に名を馳せた。
戦士ハラハメハである。
 ▼ 3 ルフーン@がくしゅうそうち 22/01/24 17:45:35 ID:nescL//A [3/9] NGネーム登録 NGID登録 報告
島一番の戦士 ハラハメハは3代目女王より守り神の力の一部
雷の力を授かり 稲妻の獣を倒すべくメレメレの浜に向かう

以下。教科書「アローラの歴史」抜粋

【⠀

"かの稲妻の獣 果たし能う者あらば 守り神を従えし ハラハメハのみぞ" とて
(あの稲妻の獣を倒せる者がいるならば 守り神を従える ハラハメハのみだ)

世人 メレメレ第一の早業の武者を 頼みけり
(世の人々はメレメレで一番の早業を誇る武者であるハラハメハを頼る)

業を持って 遅れを取らず 編み出したる大技を
(彼は技を持って誰にも遅れず 作り出した大技を)

"紫電一閃"と称す
(紫電一閃と呼ぶ)

人の眼にて これを見ること 能わざる技なり
(人の目で この技を見切る事は出来ない早業である。)

獣を釣り出し メレメレ浜へ誘いたり 獣とひとり果たし合い
(彼は獣をメレメレ浜に誘い出し 獣と一人で戦いを挑み)

紫電一閃 放たれば 守り神 黒い稲妻を纏いて それを放ち
(紫電一閃を放てば 守り神は黒い稲妻を体に宿してそれを放つと)

稲妻に 砂は灰となり 木は炭となる
(稲妻が砂を灰とし 木を炭に変えた)

獣果つる時 雨雲去りて 空は晴れ
(獣が倒れると 雨雲が去り 空は晴れて)

メレメレは事なきもなかりけり
(メレメレに平和が戻りましたとさ)


歴史の教科書にもある通り。
戦士ハラハメハは、3代目女王より借り受けた守り神の力を使い
稲妻の獣を葬った。

しかし、歴史の教科書にもある通り。
教科書に女王の事は一切記述されていない。

そう。戦士ハラハメハは3代目女王から借りた守り神の力を返す事を拒み。
守り神の力を盾に島の王として名乗りをあげたのです。

3代目女王は自身を裏切ったハラハメハをそれでも愛し
守り神との約束もあり、懸命に自分の王位を維持しようと抗うも

結局は争いを好まない3代目女王はハラハメハに王位を譲り
島から迫害され 姿を消したそうです。


これがアローラ初代王ハラハメハ大王 誕生の真実です。
大王は女王の存在を記す全ての文書を焼き払い

自身がアローラの始祖であると歴史家達に記させました。
 ▼ 4 フーライ@するどいキバ 22/01/24 18:15:59 ID:nescL//A [4/9] NGネーム登録 NGID登録 報告
ハラハメハ大王 統治後のアローラは再び厳しい掟の元 統制され
大王の独裁支配を受ける。

島の妙齢を迎えた女子は大半がハラハメハ大王の側室として献上させられ
島の民も幾度と反乱を企てたが

守り神の一部である雷の力を宿すハラハメハ大王に尽く鎮圧された。

そんなハラハメハが独裁するアローラに第二の脅威が訪れる。
歴史の教科書にもある『仏寇』である。

当時 世界の覇権を握っていたカロス帝国皇帝セルナ・セレスは3度に渡るアローラに対するカロス帝国下隷属化条約を持ち掛けたが

ハラハメハ大王はこれを真っ向から無反応で貫き

遂に当時 世界最強と言われたカロス帝国がアローラを侵略せんと魔手を伸ばしたのだ。

アローラ歴381年6月8日-カロス帝国軍 アローラを包囲-

当時の歴史文書曰く。カロス軍の帆船がアローラの海を覆い。その勢は水辺線の彼方まで続いたと言う。

血気盛んで戦いを好むハラハメハ大王は、
カロス帝国軍 推定3万8千人に対しアローラ戦士団81人で迎え伐つ事を決める。(諸説有り)

無勢なれど、勝算を見出していたハラハメハ大王
世界の歴史の教科書には、「ハラハメハ大王は大風(台風)をもって仏軍(カロス帝国軍)を打ち倒した」とあるが

アローラにはもう一つの歴史・伝説が存在する。


ハラハメハ大王は守り神の力を行使し
アローラの海を覆うカロスの帆船を自身の秘技
『紫電一閃』にて一掃したと言う逸話だ。

『紫電一閃』は水辺線の彼方まで海を裂き
巻き起こした大風と雷雨がカロス帝国の船を砕き

3万8千人いたカロス帝国の兵士の3分の1を海の藻屑にしたと言う伝説だ。

かの有名な海が裂いて敵軍から逃げたと言う『モーゼの十戒』もこの逸話がモデルだと言う。


この功績からハラハメハ大王に逆らう島の民はいなくなり
ハラハメハ大王の独裁政権は益々強くなり

また浜に漂着したカロス帝国軍の帆船 未知の技術とカロス人捕虜により

アローラは数百年分の飛躍的繁栄を遂げる。
 ▼ 5 ルチャイ@ばんのうごな 22/01/24 18:30:13 ID:4tEEYnGg [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
褒められた歴史ですな
 ▼ 6 メルゴン@けいけんアメXS 22/01/24 18:49:59 ID:FQ/6hfv6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
とりあえず支援案件
 ▼ 7 ーシィ@みどりのプレート 22/01/24 20:06:01 ID:nescL//A [5/9] NGネーム登録 NGID登録 報告
隔離された環境で穏やかで平穏だった女王統制時代は幕を閉じ
ハラハメハ大王の武力による他国との戦いに明け暮れる乱世の時代が幕を開けた。

古代アローラ人は少数民族ながらもハラハメハ大王の守り神の力により
他国を蹂躙した。

島内で敵のいなくなったハラハメハ大王は遂に世界に牙を剥いたのだ。

しかし犯された他の大陸 神々達も黙ってはいなかった。
神と呼ぶに相応しい魔獣は守り神だけでは無かったのだ。

アローラの空に穴が開き
今まで蹂躙した大陸の神々がその怒りをぶつけに来たのだ。
(この空に開いた穴とはウルトラワープホールではないかと筆者は考察する。)

これが所謂。アローラの言い伝えに残る『守り神の戦い』である。
ハラハメハ大王は守り神の力でなんとか神々との戦いを引き分けに持ち込むが

守り神の力を酷使し。戦いに明け暮れる古代アローラ人に
遂に島の守り神の怒りを買う事となる。
 ▼ 8 クリュー@われたポット 22/01/24 20:38:57 ID:nescL//A [6/9] NGネーム登録 NGID登録 報告
守り神は海から巨大な山々(海底火山)を作り出し
噴火と大地震でアローラの大陸を4つに割った。

空は昼か夜かも分からぬ漆黒に包まれ
降り注ぐ溶岩と岩石に古代アローラ人の半数が飲まれたと言う。

ハラハメハ大王は守り神の怒りを沈めようと様々な供物や生贄を献上したが、守り神と心を通わす事は叶わず。

アローラは草 木も生えぬ不毛地帯に変わった。

そんな生まれ故郷の変わり果てた姿を憂いたのが
ハラハメハ大王により王位を剥奪され追放されたアン・セ・ローラであった。

以下、筆者の生家で見つかった古代アローラ文字で書かれた書物の翻訳

【⠀
私の名はアン・セ・ローラ3世
この国を治めた女王の末裔

私は裏切られた。彼の欲望と野望に
私は裏切られた。自分自身の情と弱さに

先祖代々 守り神様と交わした約束を
自分の情と弱さ故にたがえてしまった。

追放されてから幾月幾年
私の愛したこの国が変わってしまう姿を見るのは身がちぎれるばかりの責め苦でありました。

守り神様にお頼み申します。
私のこの命を持って怒りをお鎮め下さい。

我が娘 そして遠い未来の子孫達にお頼み申します。
生まれた子に私の名を与え。今度こそ務めを果たされます様。
何卒 お頼み申します。


私の元に流れつく島の民の亡骸を葬って幾数千体

守り神様の力を利用し戦に明け暮れ怒りに触れた島の民の亡骸を"戦の遺跡"と称した塚に葬り

我が後生においても 子々孫々に至るまで
守り神様からの戒めとして御祀りします。


どうか怒りを忘れ平和な島をお返しください。

-アン・セ・ローラ3世-
 ▼ 9 ニスズメ@パスタ 22/01/24 20:56:05 ID:nescL//A [7/9] NGネーム登録 NGID登録 報告
筆者の先祖曰く。
アン・セ・ローラ3世はこの書物を自身の娘に託すと

アローラの海に身を投げたとされます。
するとアローラは約3ヶ月もの間 降り止まない豪雨にさらされたそうです。

これにより、また更に悪に染まった古代アローラ人が流され
人口の6割が豪雨で流されたとあります。

筆者の先祖は『守り神様が三月もの間 涙を流し邪悪な人間を洗い流した』
と語ります。

こうして大きかったアローラの島は4つに別れ
守り神も自身の体を4つに分離し 雷の神、生命の神、水の神、木々の神として、アン・セ・ローラの築いた戦の遺跡にて眠りに付いたと言います。

これが歴史の教科書にある。「アローラ諸島 巨大地殻変動」「守り神崇拝」の全てなのです。

4つに別れた島々にはしまキングなる個々の王が台頭し
変わらず争いを続けていましたが。

守り神が関与する事は無くなりました。
何故なら、私の先祖が欠かす事なく戦の遺跡への参拝 御祀りを欠かしてこなかったからです。

後にアローラの文化となった島巡りも戦の遺跡を参拝する私の先祖の姿を見て。守り神を崇拝する気持ちを忘れてはならない戒めとして浸透した文化なのです。


こうして影の女王として葬られ。歴史から抹消された私の御先祖様のお陰で

今日もアローラは平和なのでした♪
 ▼ 10 ロトーガ@ダイキノコ 22/01/24 21:07:02 ID:nescL//A [8/9] NGネーム登録 NGID登録 報告
アセロラ「にぱ〜♪」

先生「う、うん…すっごいよく書けてるんだけどさ?」

先生「これは自由研究であって創作作文じゃないんだよ アセロラさん」

先生「小説としては良い書き物だったと思うけどダメだよ?自由研究で教科書に載ってないデタラメ書いちゃ」

アセロラ「え〜?デタラメじゃないのにぃ〜!」

生徒1「なんだよwアセロラの奴 嘘つきじゃんw」

生徒2「アセロラさんってちょっと変わってるよね〜」ヒソヒソ

生徒3「やーい!嘘吐きアセロラ〜!」

生徒4「こいつの事 スイレンって呼ぼうぜ〜w」

アセロラ「も〜!嘘じゃないったら!!」ジダンダ


ゴゴゴゴゴゴゴ……ガタガタガタッ!!


先生「じ、地震だ!?みんな机の下に隠れて!!」

生徒1「こりゃデカいぞ!!」

生徒2「きゃあああ!!」

生徒3「こんなのちっとも怖くないや!…ひゃあ!」

アセロラ「私を悪く言ったから守り神様が怒ったんだよ!」

アセロラ「私に謝ったらすぐ納まるよ!」

生徒4「だれがそんなこと信じるか!!この嘘吐き!!」



ガタガタガタガタガタガタッ!!!!!


生徒一同「ひぃぃぃぃぃ!!!!嘘吐き呼ばわりしてごめんなさいいい!!!!」


ピタッ……


生徒1「止まっ…た?」

生徒2「ひぐっ…怖かったよ〜!」

生徒3「ま、まさか本当に」

生徒4「あわわわ」


アセロラ「にぱ〜♪」
 ▼ 11 ドームシ@われたポット 22/01/24 21:09:26 ID:nescL//A [9/9] NGネーム登録 NGID登録 報告
先生「は…はは…なにを馬鹿な今のはただの偶然だよ」

生徒1「だ、だよな」

生徒2「偶然に決まってるよね」

生徒3「あはは…」

生徒4「びっくりしたぁ〜」

アセロラ「むぅ…なんで信じないの?アセロラちゃんお口あんぐり!」


アセロラ こうみえて 大昔
すごかった 一族の娘なの


アセロラ「信じるか信じないかはアナタ次第だよ〜♪」



〜完〜
 ▼ 12 ガピジョット@しろいたてがみ 22/01/24 21:47:30 ID:4tEEYnGg [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
乙!アセロラスレとは気付かなかった…
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