アカギ「アイドルプロダクションを作ったぞ」マーマネ「すごいやアカギさん！」

アカギ「完全な世界にはアイドルが必要だ。やや遠回りになるが致し方ない」

マーマネ「普通にアイドルが好きってことでいいのに」

アカギ「君にはアカギプロの事務員としての働きに期待する」

マーマネ「任せてよ！事務仕事は得意なんだ！」

マーマネ「ところでまだアイドルはいないんだよね？募集するの？」

アカギ「一人最有力候補がいる。付いてこい」

マーマネ「うん！！」

リーリエ「そさそ、それはどういう意味ですか……？」

アカギ「単に肩書きが欲しいのであれば私でもなれる。デビューすればいいだけなのだからな」

マーマネ「アカギさんがアイドル……？ぼ、僕は推しますよ！」

アカギ「例え話を真に受けるな」

アカギ「聞け。アイドルというものは認知され初めて成り立つものだ。名前や形だけの偶像に意味は無い」

リーリエ「……！」

アカギ「己の手で掴み取りたいと言ったろう。太陽になりたいのだろう」

アカギ「ならば君のすべきことはなんだ。選べる手段を取ることだ」

アカギ「意思を持って走り抜け。半端な覚悟で通用する世界では無い」

アカギ「プロダクションにできることはバックアップに過ぎない。君が勝ち取り、認めさせろ」

アカギ「その時初めて、君はアイドルになれる」

リーリエ「っ！」

アカギ「なりたいのだろう。何もできない自分じゃない。太陽となって皆を照らしたいのだろう」

アカギ「なれば見せてみろ。己の手で世界を変えるんだ！」

リーリエ「っ……はい！」

リーリエ「わたし、リーリエは……アイドルになってみせます！！」


マーマネ（こうして、アカギプロダクション初めてのアイドル候補生が誕生した！）

マーマネ（リーリエさんがアイドル候補生となった翌日。早速親御さんの了承をもらいに行くことになった！）

マーマネ「僕は事務所で待機だけどね……大丈夫かなぁ？」

マーマネ「リーリエさんのお母さん、聞いた限りすごく過保護っぽいし……」

マーマネ「お母さんは出張行ってて一ヶ月くらい留守みたいだけど、代わりに財団の偉い人が対応するとか何とか……」

マーマネ「不安だなぁ……」

支援

支援

ザオボー「いやはやさすがエネルギー開発事業で数多の成果を挙げられているアカギさんですねぇ！慧眼でございます！！」ｺﾞﾏｽﾘｺﾞﾏｽﾘ

ザオボー「リーリエお嬢様もアカギさんの元でしたら安心です！よい社会勉強になると代表もお喜びになることでしょう！さすがはアカギさん！！」ｺﾞﾏｽﾘｺﾞﾏｽﾘ

リーリエ（ザオボーさんを一瞬で言いくるめました……）

ビッケ「…………」ﾆｺﾆｺ

アカギ「了承をいただけて感謝します。リーリエさんはプロダクションで責任を持って預からせてもらいます」

ザオボー「いえいえ！さしあたってはこのザオボーの名前も覚えていただけたらと(ry」

ビッケ「……お嬢様」

リーリエ「！」

ビッケ「お嬢様がご自分で選んだ道を、私は尊重します。頑張ってくださいね」

リーリエ「は、はい！」

リーリエ「す、すごいです社長さん……あのザオボーさんを一瞬で……」

アカギ「あの程度の小物、造作も無い」

リーリエ「こ、小物……」

アカギ「承諾印を得たならばここに用はない。事務所に戻るぞ」

アカギ「今日から君にレッスンを受けてもらう。準備はできてるな？」

リーリエ「！……はい！もちろんです！」

マーズ「かつてギンガ団をやめて普通の女の子になったあたし！アカギ様のためにダンスコーチの資格取ったんだから！」

マーマネ（元ギンガ団のお姉さんらしい……今でも慕われてるなんてすごいやアカギさん！）

アカギ「本来はヨスガのジムリーダーに依頼する予定だったが、またも奴に先を越されてしまった」

アカギ「マーズ。お前の働きに期待する」

マーズ「お任せくださいアカギ様！！」

マーズ「リーリエ、だっけ？ちょっと可愛いからって調子に乗らないことね。アカギ様のためにあなたを徹底的にシゴいてやるんだから！」

リーリエ「が、頑張ります！」

マーマネ（リーリエさんのダンスレッスンが始まりました！）

マーズ「ワン・ツー、ワン・ツー」ﾊﾟﾝﾊﾟﾝ

リーリエ「っ……！」ﾀｯﾀﾝ

アカギ「…………」

マーマネ「あ、意外とできるんだ……意外は失礼でした……」

マーマネ（なんとなーく、リーリエさんは運動音痴なイメージあったんだけど……）

マーマネ「ちゃんとリズム合ってる……よね？」

アカギ「ああ。履歴書にもバレエ経験があると記載されている」

マーマネ「さすがお嬢様だ……！」

マーマネ「あれ？でもバレエとアイドルのダンスって全然違うんじゃないの？」

アカギ「君はバレエを見たことはあるか？」

マーマネ「ないですけど……」

アカギ「ダンスの種類は多々あるが基礎はそう変わらない。ホップステップジャンプだ」

マーマネ「アカギさんの口からホップステップジャンプを聞いちゃった……」

アカギ「バレエはダンスの中でもより美しく、洗練に魅せる技法に重きを置く」

アカギ「見てみろ。つま先から指先まで軸がブレていないのが分かるか？」

マーマネ「うーん、僕にはよく分からないですけど……すごく綺麗だと思う……かな？」

マーマネ「アカギさんってダンスにも詳しいんだね！そっちも意外！」

アカギ「業界で生きるなら当然だ。君も覚えてもらう」

マーマネ「ようするにバレエ経験があるからリーリエさんはダンス上手ってことなんだね！」

アカギ「そう捉えてもらって構わない。もっとも、ヒップホップ系の踵を軸とするダンスにはつま先を軸とするバレエ経験がネックになる場合もある」

アカギ「一概にバレエが万能とは言えない」

マーマネ「へぇ……アカギさん詳しいなぁ……」

マーズ「はい。ストップ！」

リーリエ「！」

リーリエ「ふぅ……結構上手くできた気がします……」

マーズ「ぜんっぜん駄目よぉ！！」

リーリエ「ひゃあっ！？」

マーマネ「えっ、なんでぇ！？すごくよかったじゃないですか！？」

リーリエ「あ、あの……どこが駄目だったのでしょうか……？」

マーズ「あなた、アイドルに一番大事なものはなんだと思う？」

マーズ「笑顔よ！！」

リーリエ「え、笑顔……！？」

マーズ「そんな仏頂面でステージに立ってお客さんが応援したくなると思ってるの？アイドル舐めないでよね！」

リーリエ「！？」

もうアニメ化してほしい、すき
支援

マーズ「あたしも昔は普通の女の子。アイドルに憧れてた気がしなくもない……」

マーズ「ステージで辛い顔を見せちゃ駄目よ。辛い時こそ笑顔で踏ん張るのよ！！」

リーリエ「はい！！」

マーマネ「な、なるほど……技術どうこう以前のことなのか……」

アカギ「習い事を母にやらされていたと言っていたな。その経験で仏頂面になるのも無理はない」

アカギ「私は少々席を外す。マーズ、その調子で頼む」

マーズ「！！お任せをアカギ様！！」

マーマネ「！？アカギさんどこ行くの？」

アカギ「スカウトだ」




マーマネ（一時間後、アカギさんは警察に捕まった）

マーマネ「重ね重ね本当にすみませんでしたぁ！！」

ハンサム「うむ。こちらも羊羹が無駄にならなくて助かるよ！」

アカギ「中々の品だ」

ハンサム「分かるかね！」

マーマネ「何寛いでんだよアカギさん！」

ハンサム「君も食べるかい？」

マーマネ「あ……ちょっとだけもらいます……」

マーマネ「えへへ！美味しかったねアカギさん」

アカギ「軌道に乗ったら事務所のお茶請けに検討しよう」

マーマネ「それより、もうしばらくはスカウトしないんじゃなかったの？なんでまた警察のお世話になっちゃったのさ」

マーマネ（アカギさんは貫禄あるけど、立ってるだけで通報されることはないはずだよね……）

アカギ「この間の娘を見かけた。話しかけてる間に何者かに通報されたようだ」

マーマネ「この間のって、アカギさんが目付けてた子だよね？」

アカギ「まだ近くにいるはずだ。君にも確認してもらいたい」

マーマネ「アカギさんがそこまで言うなんて、きっとすごく可愛い女の子だよね……緊張するなぁ」

マーマネ「ううん！僕だってリーリエさんともちょっとは話せるようになったんだ！女の子慣れしてるよね！」

アカギ「！」

アカギ「見つけた。ブティックにいる」

マーマネ「！！」

「…………」

（またこの間の強面の男にスカウトされた。しかもあたしのこと覚えとるし）

（アイドルなんてやるわけないっての……）



アカギ「また会ったな」

「……！？」

アカギ「君を我がアカギプロダクションにスカウトしたい。まずは話を聞いてもらいたい」

マーマネ「アカギさん！！ここ下着売り場だよアカギさん！/////」

下着売り場に入り込むアカギは流石に草

アカギ「そんなことは関係ない」

マーマネ「関係あるよ！下着売り場でする話じゃないよ！/////」

マーマネ「アカギさんいつもこんな感じでスカウトしてるの！？そりゃ警察のお世話になっちゃうよ！！」

「……しつこいねアンタ。あたしはアイドルに興味ないって言ったけど？」

アカギ「では席を移そう。着いてこい」ｸﾞｲｯ

「ちょっ……！」



ｶﾞｼｯ

ハンサム「また君か」

アカギ「また貴様か」

ハンサム「私も仕事だからな。署まで来てもらおうか」

アカギ「…………」

マーマネ（アカギさんは一日で二回も捕まった）

「…………」

マーマネ「アカギさん……後で迎えに行くからね。少し反省してね……」

「あんた、あの人の知り合い？」

マーマネ「！？」

マーマネ（は、話しかけられちゃった！？）

マーマネ「……………………」

「え、大丈夫？聞こえてる？」

マーマネ「！？……ご、ごめんなさい。気絶してました……」

ダンスの知識もあるなんて、イッチ何者？！
面白いよ、支援！

支援

支援

支援

マーマネ（改めて見ても可愛い子だなぁ。リーリエさんとは違ったタイプだ）

マーマネ（……ちょっと怖そうだけど、でもすごく可愛い！アカギさんが熱心に勧誘するのも分かるよ）

マーマネ「ええっと、僕はアカギプロダクション事務員のマーマネです……さっき連れて行かれたのは、プロダクション社長兼プロデューサーのアカギさんです……」

「あの人は知っとる。名刺渡されたけど本当に社長なんだ……」

マリィ「あたしはマリィ。悪いけどスカウトとか迷惑だから、あの人にも言っといてよ」

マーマネ「！！」

マーマネ（ここで退くものか！退いたらもうこの子をスカウトできなくなっちゃう！）

マーマネ「もう少しだけ話を聞いてください！」

マリィ「……しつこい人達だな」

マーマネ（アカギさんがいない今、僕が勇気を出すしかないんだ！）

マリィ「ここ下着売り場だよ？マーマネ……だっけ」

マリィ「無害な顔して案外大胆だね」

マーマネ「！？/////」

マーマネ（そうだった！ここ下着売り場だったぁ！！）

マーマネ（どうしよアカギさん！やっぱ僕駄目かもしれません……！）

マリィ「可愛いなこの子……」

マリィ「少し話聞くくらいは付き合うよ」

マーマネ「い、いいんですか！？」

マリィ「場所移そっか」




マーマネ「…………」

マーマネ（拝啓、マーさん）

マリィ「アイスコーヒーと日替わりケーキで」

店員「かしこまっ！」

マーマネ（僕は生まれて初めて、女の子と喫茶店に入りました）

モルペコ的な可愛さ

マーマネ「オレンジジュース……じゃなくてアイスコーヒーで」

マーマネ（いやいや！これは仕事なんだ！浮かれるなマーマネ！）

マーマネ（……経費出るのかな？）

マーマネ「人少なくて……静かでいいお店ですね……」

マリィ「隣にメイド喫茶ができてから閑古鳥が鳴いてんだってさ」

マーマネ（メイド喫茶にお客さん取られる喫茶店なんてあるんだ……）

マリィ「……なんとなく親近感湧くんだ。結構ここ気に入っとる」

マーマネ「そ、そうですか……？」

マーマネ「あ、スカウトしないと……こちらのパンフレットをどうぞ」

マーマネ「我がアカギプロダクションは今年新設したアイドルプロダクションになります」

マリィ「めっちゃ新しいんだ……アイドルってどんな子おるの？」

マーマネ「アイドル候補生が一人います。デビューはまだですが、社長のツテで専属コーチがいますのでレッスンの経過次第でデビューの予定です」

マーマネ「大手プロダクションのように候補生の人数は少ないですが、新興だからこその即断力が強みなんです！」

マーマネ「マリィさんもすぐにデビューできますよ！！」

マリィ「…………」

マーマネ（いい感じにPRできてるかな？手応えあるかは分からないけど……）

マリィ「ふーん……お、ケーキ来た」

マーマネ（あんま興味なさそうだった！）

マーマネくん…がんばれ

ネズがbgmできるよな

マーマネ（マリィさんって、そもそもアイドルに乗り気じゃないんだよね……プロダクションの強み話しても興味持ってもらえるわけないよ……）

マーマネ（って、弱気になっちゃ駄目！せっかく話す機会をもらったんだ。何か話さないと……）

マーマネ「ええっと……マリィさんはアイドルにどういう印象を持ってますか？」

マリィ「あーん…………今ケーキ食べるとこだったのに」

マーマネ「ご、ごめんなさい……」

マリィ「アイドルの印象？正直よく分からんなぁ」

マリィ「あ、そういえばアニキが褒めてるアイドルとかいたっけ」

マーマネ「お兄さん……？」

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アカギとマーマネ絡みってときどき文豪湧くな
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しえん

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