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【R-18SS】箱庭に咲く百合達は外の世界に憧れる!

 ▼ 1 ◆KtlNheaPIw 23/10/24 22:07:13 ID:YkpoyNvU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「────オリーヴァ、戦闘不能! 勝者、アオイ!」

ガラス越しの日差しを浴び、草葉に覆われたバトルコートが柔らかな光を返してくる。赤い閃光に包まれ小さくなった松葉色のポケモンが、相手の手元に吸い込まれていく。
それを認めてから私の相棒──ラウドボーン──が、鼻息を撒き撒き、こちらへ振り向いた。

「やったねラウドボーン! 貴方のおかげだよ!」

彼のところに小走りで駆けていって、その大きな体躯にふさわしいように力強く撫で回してあげる。
ポケモンバトルは大好きだ。試合中は体の芯まで熱を孕んで心地よく、勝利の快感は筆舌に尽くしがたい悦びをくれる。
ラウドボーンをモンスターボールに戻してからふと背後を振り向くと、近付いてくる人影が視界に入り込んできた。

「アオイちゃん! 今の試合凄く良かったよ!」

「タロちゃん! 観ててくれたの!? 忙しいでしょ」

「何よりも優先! わたし、アオイちゃんの大ファンだもん!」

「ははは……ありがとう」

ブルーベリー学園では、切磋琢磨するライバルの存在が実力を伸ばしてくれる、との理由でパートナー制度というものが導入されている。タロちゃんの前のパートナーが無事卒業して空きとなっていたところに、交換留学でやってきた私が当て込まれた形だ。
彼女は私より一学年上だけど、知り合ったその瞬間から打ち解けて、一ヶ月ほどの付き合いでも既に親友と言える間柄だ。
学園内TOP4とされるブルベリーグ四天王の彼女は、私を遥かに卓越した実力を持っていて、正直勝ち目なんか無い。

だけど、だからこそ、日々鍛錬を積み、ポケモンとの信頼関係を築いて、自身も品行方正な、誰からも憧れられる人間になろうと努力を積み重ねている、そんな彼女を心の底から尊敬しているんだ。
 ▼ 15 ◆KtlNheaPIw 23/10/30 22:05:17 ID:ZFZcja0E [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「んっ……ふっ、ぁ……」

見慣れた一年生の教室。彼女は、黒板代わりのモニターよりも長く延びた教壇に腰掛けて開脚し、踵をその縁に乗せていた。利き手である右手で秘部を弄り、空いた手を胸で遊ばせている。
私は、最前列に座ってそのショーを見物していた。
──スマホを手に携えて。

「ぅ……写ってる……? はぁ、新鮮で、気持ち、良い……かも……っ!」

「写ってるよ、全部」

彼女からピンク色のスマホを預けられて、レンズを向けるよう指示された。前々から持て余していた欲望を叶えてくれる都合の良い存在が出来たから、こうして連れて来られただけなのだろうか?
危険を冒してまでついていって、なぜこんな役目を押し付けられなければいけないのだろう、と苛立ちの影が見える。

「ふぅ、っん……あぁ……!」

最低限のマナーだからと言って教壇の上に敷かれ、私が座っている机でもう一方の端を固定されたブルーシートに溢れた雫が垂れて、それが彼女の横に置かれたライトを乱反射させている。
その池をレンズに収めようと、机に片方の膝を載せて前屈みになった。
その動作を認めた彼女は、縦溝を撫で花芯を摘むだけだった手を一旦休めて秘部全体を覆い隠したかと思うと、中指と薬指で陰唇を開いて秘部の更に内側をこちらへ晒してきた。

「……ふふっ、サービス」

てらてらと濡れ、限られた光を使って主張している、自分でも見たことのない場所。
撮影という任務をすっかり忘れ、己の瞳を通して見入ってしまう。その時、胸に収めていたはずの熱が下ってきて、脚の間で止まった。
反射的に内腿を締めて、スマホを握っていない方の手を机に付けてしまう。

(どうしよう。私、タロちゃんで……興奮してる)

「……っ、あぁ!」

中指が蜜壺に侵入して、卑猥な水音が虚空の教室に響き渡った。指を締め付ける力が多少弱まってから、ゆっくりと抜き差しを繰り返している。
一度、指を根元まで深く挿入してから抜き取って蜜に溺れたそれを見せつけてきた。懐中電灯の灯りで艶かしく光る。
指の動きに追随して呼吸も加速していく。漏れる嬌声が刹那的になって悦楽を訴えている。その時は近い。
最後の時をしっかりとレンズだけじゃなくて網膜にも焼き付けて。そういった主張が込められたような微笑みを浮かべた彼女は、中で指を擦る力を強めていくのがわかった。

胸を弄っていた手を教壇に付けて腰を浮かせた瞬間、濫觴が迸った。

「ふぁ……くぅぁああぁああ……!」

絶頂を認めた瞬間、彼女が秘部から手を離す。迸る肉欲の液体が、待ち侘びた瞬間を迎えた悦びからか勢いよく放出された。ブルーシートに降り頻るそれらが、ビニール傘で爆ぜる大粒の雨雫のような音を奏でる。
坂になっているシートを案じてその固定を緩め、雫が私の膝を濡らさないようにしてから彼女を見やる。すると、何やら私の方に視線を投げかけていたようだ。このあと、どんな言の葉が紡がれるのか、手に取るように分かる。

「ねぇ……アオイちゃんもしてみない?」

震える手付きで、ブラウスの釦を解いていく。
 ▼ 16 ◆KtlNheaPIw 23/10/30 22:10:00 ID:ZFZcja0E [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
スウェットパンツを地に落とし、薄手の肌着も脱ぎ捨てる。火照った身体が冷たい空気の中で独立していて、境界がより際立つ。
普段は孤独を感じさせる寒さだけれど、今日は違う。私も行儀悪く教壇に足をかけて、上部に乗り移った。

「おいで。教えてあげる」

踵を腰につけぺたん、と座った状態のままゆっくり近付いて行こうとすると、彼女の手が伸びてきて首の後ろに回された。
なすがままにスポーツブラを引き剥がされて、控えめな乳房が彼女の視線に晒される。小さな丘の頂上に位置する突起が、ぴん、と主張をしていて恥ずかしい。

「わたしとあんまり変わらない。わたしの方が先輩なのに……」

両の手で自らの乳房を寄せて何かを確かめてから、私の胸に手が伸びる。冷たい手が肌に触れるのを想像して少したじろぐも、実際の掌は温かく包み込んでくれた。

「……柔らかさはわたしの勝ち」

「本当? 確かめるから」

私も負けじともう少しだけにじり寄って、彼女の胸を優しく揉んでみた。……どうやら嘘では無いようだった……それより。

「……っ! ぅう……」

「……さっきまで、私が教えてあげるとかなんとか言ってたよね?」

「だってぇ……」

予想外の反応に身体の芯から拡がっていく疼きが強くなる。張り詰めた緊張と期待が口から漏れ出て相手に伝わってしまう。

「ぁ……」

彼女が私の背中に手を回して、もう片方の手を肩に置いて優しく押し倒す。ブルーシートから外れた教壇の冷気が背中を襲って身体が震えたけれど、彼女が優しく微笑んだ瞬間、気にもならなくなった。
期待が、現実のものとなって降り注いでいる。つい最近まで生まれることのなかった幸福感が私を包む。
ショーツがするりと掠め取られていく。他人の目に触れさせる目的でここを晒したのは、もちろん初めてだ。

「……可愛い。もう結構濡れちゃってるよ?」

返事はしない。その事実を認めたという約束事を作りたくはなかった。
先程も触れられた胸をそっと撫でられる。だけど、目的が、目的地が違う。指の腹で張り詰めた突起に触れられる。軽く、弾かれる。

好きにしてほしい、強くしてほしい。もどかしくて、視線で訴えるけれど返事は無かった。彼女なりの復讐だった。
 ▼ 17 ◆KtlNheaPIw 23/10/30 22:15:49 ID:ZFZcja0E [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
教壇がすっかり人肌の温さになっても、乳首への愛撫は続いている。胸だけでは期待しているような快楽を得ることが出来ない。
彼女がどんな言葉を、願いを求めているのかは分かる。それを乞うか否か、羞恥と肉欲の天秤が揺れ動いたけれど、答えは明白だった。

「ね、ねぇタロちゃん」

「ん、なーに?」

「こっち……こっちを、お願い……!」

膝を折り曲げて左右に開き、左手を下腹部に持っていって要望を示す。朱に染まった身体から蒸気が湧き出て辺りを支配している。そんなイメージが瞼の裏に描かれた。

「よく言えました! ……でもさ、それじゃわたしが満足できないよ」

それはそうかも。と思った瞬間、四つん這いになっていた彼女の手が片方に寄り、そのまま百八十度ぐるりと回転。
一瞬だけ、なんだろう? と思ったけれど、次の瞬間に脳が理解をしてしまった。
目の前、ほんの十数センチに現れた秘部。先程、特等席で拡げられたものを眺めたときよりも鮮明に視界に映る。花びら、肉襞、そして新しく供給され続けている恥蜜が、窓越しの月明かりに照らされている。

「た、タロちゃん! これは流石に恥ずかし……って、ひゃぅ!?」

その瞬間、柔らかな何かが淫裂をなぞった。
確実に指では無いと理解し、自ずと答えに辿り着く。
 ▼ 18 ◆KtlNheaPIw 23/10/30 22:20:00 ID:ZFZcja0E [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「あぅ、う……んんっ!」

繰り返し、花芯から溝の下まで舐り取られていく。未知の快感に震えて身体が形を保っていないような錯覚に陥ってしまう。その時、唇に雫が滴り落ちてきた。
そこから波紋が身体中に広がって輪郭線を取り戻していき、瞼を開けることが出来るようになった。そこには当然、先程と同じような景色が映し出されている。ただ一つ違うのは、溢れ出た蜜が先端から垂れだしていたことだった。

「じゅるっ……んくっ……」

使命を果たすため、頭を起こして目の前の花弁に舌を這わせた。
彼女がしてくれるより、少しでも多く快感を与えようと舌に力が入る。すると彼女が、それに負けじと更に多い快感を与えてきた。
慣れてくるにつれ、秘裂をなぞるだけだった舌の動きに変化を与える。肉芽を弾き、蜜穴を突く。
やがて彼女の腰と秘部が小さく震え出して仄かに優越を感じるものの、自らの下半身に意識を寄せると自分も同じだけの余裕しか無いことに気付いた。

「ねえ……。今更だけ、どっ……教室の、外から……見られてたら、どうする……?」

息継ぎの時間を利用して語りかけてくる。発声時に吐きだす息の欠片でさえ、快感の源になってしまう。
もしも、外から見られていたら。限られた思考領域を使用して思案する。

結論としては、構わない。だった。

「でも、さ、だとしたら……興奮する、ね」

思ったとおり意見が合致する。喋るほどの余裕が無い私は、返答として秘部へ口付けをし、表面を伝う愛液を吸い上げることにした。
限界が近い。脳内の火花が大きくなっていって、思考が空中の波に攫われそうだ。
先に果ててしまっては、もう彼女を同じ場所へと導ける体力は残っていないだろう。そう悟って、彼女が蜜穴に舌の先端を差し込んで来た瞬間、咄嗟に同じ行動を取った。

目の前の景色が大きく震え出すのと同時に、眩く成長した火花が爆ぜて莫大なエネルギーを放出する。

「ふぁあああぁぁ……っ!」

「んぅ……ふうぅぅうう!」

手放した意識を取り戻したのは、彼女が再び教壇を這ってこちらに顔を近付けてきたときだった。肩の上から両手を回して、抱き寄せる。
肌に刺さっていた冷たい針は、もう既に融けていた。
 ▼ 19 ◆KtlNheaPIw 23/11/06 22:10:10 ID:2nwMiS3w [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
一週間が過ぎて。タロと、言い訳の出来ない行為をしてから、どこか上の空で実感の持てない日々を過ごしていた。
だけど、そんな空虚になってしまった時間を食い尽くしている間に、あのとき発散したはずの何かが再燃していくのを感じたのだ。
サイクルが一周した今日は再びバトル実習日で、彼女と顔を合わせるのはあの日以来。
あわよくばもう一度……その想いを抱いた途端顔に熱が集まるのを感じたので、あまり考えないことにする。

「……やっちゃおう」

何着も同じようなデザインのものを持っている白のブラウスに、今日は慣れない黒のロングスカートを合わせて部屋を出た。
ただもっと慣れないのは、その中に常につけていたはずの布を喪ったまま、ということだ。

(案外、平気かも?)

ホームルームを行うため、校舎のあるエリアに集まっていくクラスメイト達に歩調を合わせながら挨拶をしているときにはそうも思った。
だけど、先生が扉から現れて着席した瞬間に、ザラザラとしたスカートの裏地が肌に擦れて、それがノーパンであるという事実をより強く突きつけてくる。
違和感を周囲に漏らさないように。秘めた羞恥と緊張を零さないよう必死に抱え込んだまま、無事ホームルームの終了を告げる鐘が鳴った。

「そうだ、呼びに行くのは私……」

他の教室へ向かう同級生達の波に乗って教室を後にする。内股になり摺り足のようにして歩みを進めていたけれど、それで転んだら一発アウトだという恐ろしい事実に気が付いて、足が震えた。
自分の足ではないような、感覚の無い下半身をどうにかこうにか動かして、ようやくタロが待つ教室に到着した。

「……タロちゃ〜ん、アオイですよ〜……」

開いたままの扉から顔を出して呼びかける。教室後方の席に腰掛けていたタロがこちらを見据え、手を振りながら近付いてきた。

「アオイちゃん今日もよろしくね! ……あれ?」

私のことを爪先から頭のてっぺんまで、いやらしい目線で三往復。表情をニヤつかせて、耳元で囁くようにして続きを口にした。

「今日、パンツ履いてきてないでしょ」

何故。という疑問が頭の空白を埋めていく。
見ただけで分かるような不自然な様子をしていたのだろうか? だとすると、ここに来るまでに何人にも……。震える口元をゆっくり開いた。

「……ど、どうして……?」

「冗談冗談! 可愛いスカート穿いてるから、言ってみただけだよ!」

両手で彼女の頬に触れて、軽く力を込めた。

「むぐ」
 ▼ 20 ◆KtlNheaPIw 23/11/06 22:15:24 ID:2nwMiS3w [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「今日は実戦形式の練習しようか。一対一のバトル!」

リーグ部の部室、及び管轄のコートに入った瞬間彼女がそう提案してきた。返事を待たずしてクレーコートの対辺へと歩みを進めている。

「おっけー。望むところ!」

返答を背に受けた彼女が振り返る。視線が合ってから二秒ほど、角張ったデザインのリュックに手を這わせてモンスターボールを取り出し、手のひらサイズに戻す。

「頑張って、ラウドボーン!」

「エーフィ、任せたよ!」

二人共このバトルに選出したのは、自信のあるポケモン──所謂エースだ。
ゴースト技が弱点のエーフィにとってラウドボーンはやや不利な相手、早くも私の優勢かと思ってしまうが、彼女はどう対抗してくるのだろうか?

「ラウドボーン、フレアソング!」

私の指示を受けて、うつ伏せのようにして構えていた巨大な体躯のポケモンが身体を起こし、棒状に伸びた炎の結晶を地面に突き立てる。
マイクに見立てたそれに向かって思いの丈を吐露するように、強く、強く咆哮した。コートや客席、そして競技場全体の空気を震わせて姿を現した火の鳥が、一層強くなった雄叫びに呼応しエーフィへ特攻を仕掛ける。

「エーフィ、それは受けてみらいよち!」

その場に佇んだままのエーフィ目掛けて火の鳥が加速しながら追突する。灼熱に怯んだ様子はあれど、想定内の威力だと向き直して技を繰り出す動作に入った。
目を閉じ前足を軽く上げたエーフィが、攻撃は済んだとばかりに姿勢を戻し、再び柔らかな構えに戻る。みらいよちは直ちにこちらへ襲いかかってくる技ではない。ただし、即効性のある戦略を立てなければ致命傷になりかねない技だ。
……でも、フレアソングで自らの特攻を上昇させているからまだ有利は揺るがない。畳みかけよう!

「決めちゃおう! シャドーボール!」

「狙いを定めて電磁波!」

(電磁波は予想外だった! ……でも、ちゃんと当ててくれれば、仕留め切れるはず!)

エーフィが見つめる空間から可視化された電気の糸たちが出現し、ある一点──ラウドボーンの足元──目掛けて束になり襲いかかった。
しかし、既にシャドーボールを撃つ動作に入っている。問題なく霊気を集め、空間に空いた穴が成長し黒い砲弾となった。あとはエーフィに叩き込むだけ……!

「エーフィ、続けてサイコキネシス! 動けなくしちゃって!」

(早い! エーフィも指示されることが分かってたみたいだ!)

強いサイコエネルギーを受けて歪んだ空間の波が押し寄せ、一点で結ばれたと思った次の瞬間、ラウドボーンが自由を封じられて宙に浮かび上がった。

「ら……ラウドボーン! 全力でもがいて!」
 ▼ 21 ◆KtlNheaPIw 23/11/06 22:20:01 ID:2nwMiS3w [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
麻痺状態になり敏捷性を失われたラウドボーンでは、サイコキネシスの拘束に抗うことが出来ない。
制御を失った黒い砲弾は明後日の方向へと逃げていき、核まで塵と化して消えてしまった。
この状況を打開する、救いの糸。か細くて、光を当てないと浮かび上がってこないような、容易に見つからない糸。

(……それを掴むことが出来たら!)

「──そろそろかな」

そんな呟きが、何十メートルも離れた対辺から聴こえた気がした。
一瞬その声の出所に視線を移して、また元に戻す。すると、ラウドボーンが何かを悟ったかのように目を見開いた。

金属を捻じ曲げたような音がコートに響いてから、空間が爆ぜた。
みらいよち。この攻撃を当てるための戦術に、まんまと嵌められたのだ。

「ラウドボーン! 大丈夫!?」

仰向けになり倒れたままのラウドボーンを案ずるも、焦点の合っていない目にぐったりと身体を弛緩させている。

「……わたしの勝ち!」

にやり、と笑みを浮かべた彼女を見やる。それは普段私に見せている緩んだ表情でも、劣情を催し快楽に溺れているときの表情とも違う、彼女の生き甲斐という火に薪を焚べたばかりのような、情熱と勝利への貪欲さが滲んで混じりあった、人間としての強さを感じる表情だった。

「おつかれラウドボーン。また強くなろうね」

倒れたラウドボーンが赤い閃光を浴びて手元のモンスターボールに吸い込まれていく。早めに回復させてあげよう。


「じゃあアオイちゃん、わたしのお願い聞いてね」

「え!? そんな話してなかったよ!?」

不適な笑みが、いつもの緩んだ表情にグラデーションされていく。そんな彼女が突然、約束になかったはずの提案をしてきた。

「明日空いてる? 空いてたら一日おでかけしようよ」

嫌な予感がする。するけれど、生憎用事は無く、それなのに断るのは中々に後ろめたい。

「い、行く! 行くよ!」

「ありがとう! じゃあ明日、朝の十時頃にわたしの部屋に迎えに来てね!」


若干いやらしい意味に取られてしまいそうな発言をしてしまったな、と思ったところで、一日中ついて回っていたはずの下半身の違和感を思い出した。
結構動いた気がするけど、ロングスカートだから誰にも見られてない……よね?
 ▼ 22 チコリータ@なんごくかいがら 23/11/06 22:23:12 ID:pqHUPH9w NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 23 ◆KtlNheaPIw 23/11/10 22:00:07 ID:AqqIpN5A [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「おはようアオイちゃん!」

「おはよう、それで……どこに行くの?」

一週間と、一日ぶりの訪問。念の為に扉を四回叩いたけれど、奥から現れたのはお洒落に勤しむ普通の女子学生だった。出鼻を挫かれずに済んで、安堵の表情が入り混じる。

「今日は外に出るよ、映画観たり……ショッピングを楽しんだり!」

外、というのは、この文脈では学園の外のことだ。一週間で唯一の休日である日曜日には島外へ出て、束の間の娯楽を享受する生徒も多い。

宿舎棟を出て、いつもの校舎やテラリウムドームへと繋がる道とは違う廊下を二人で歩いていく。ここに来たときに通ったはずなのに、なんだか未知の冒険をしてるみたいだ。
どんな映画観たい? そんな希望に胸を膨らませた話に心からの笑みを込めた返答をしていると、やがて船着場に出て、視界が開けた。
澄んだ透明の海が広がり、地平線でぶつかって淡い空に姿を変えている。H字型の港に、定員二十名ほどの小さなフェリーが停泊していた。
コライドンに乗れば本土まで行くことくらいは出来ると思うけれど、モトトカゲを利用する大多数の生徒にとってフェリーは欠かせない足だ。
私は、辺りをきょろきょろと見渡す仕草をしてから口を開いた。

「あんまり他の人居ないんだね」

「うーん。もうすぐ期末試験も近いから、遊んでる暇なんか無いんじゃないかな?」

「……そっか、期末……そうだったね」

船着場には、私達含めて両手で数えられる程度の生徒しか居なかった。
彼女の言う通り、期末試験は次の次の月曜日から始まる。それが終わったら一旦学期は終わり。全寮制な上、デジタル化が進んだこの学園では、試験の返却は長期休み期間中でも可能だった。
今度は彼女が辺りをしきりに確認してから、こちらを見つめて話しかけてきた。

「……そうだアオイちゃん、わたし今スカート穿いてるけどちゃんと下、付けてるからね?」

初めて目にした彼女の膝丈より短いスカートがたくしあげられて、秘められた内部から白の布地が現れた。
固まってしまった私は、羞恥と、周囲から向けられる恐れのある視線に耐えかねて幕が下ろされるその時まで、しっかりと網膜に焼き付けてしまう。

「ちょっ……タロちゃん! 何してるの!」

「また声大きいよ! 冗談だって」

私達の声に反応した周りの乗客から数個の視線が浴びせられる。ただ、表情から察するにそれは今しがた投げかけられたものらしかった。

「次やったら怒るからね!」

「もう結構怒ってない……? あっ、船乗れるみたい。行こ行こ!」

騒動を置き去りにしてタラップへと軽やかに歩みを進めていく彼女の背中についていく。
昨日の、ポケモンバトルに打ち込んでいる真剣な彼女とは全然違う物腰にまだたじろいだままだ。
 ▼ 24 ◆KtlNheaPIw 23/11/10 22:05:00 ID:AqqIpN5A [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「着いたー!」

ソール越しに感じる、陸地の感触を何回か足踏みして確かめる。そういえば、天然ものの陸地はブルーベリー学園に留学して以来踏み締めてこなかった。

早速映画を観に行こう! と張り切った様子で早歩きをしている彼女に着いていく。港と鉄道駅が目と鼻の先にあり、駅を中心として発展している街らしく、歩き始めてものの数分で商業施設に併設された映画館が見えてきた。

「観る映画は決めてあるの、これこれ!」

館内に入るなり彼女がそう言って、一枚のポスターを指差している。
縦に二分割され、それぞれ反対を向いている男女の横顔が写る構図のポスターだった。おそらく、よくある恋愛映画だろう。

「原作の小説を読んだことあるんだけどね、映画化するって聞いたから観たくなっちゃって……」

「あれ、じゃあストーリーはある程度知ってるんだ? なのに観るの?」

「浅いよアオイちゃん、原作を読んでから映像を観て細部のディテールまで楽しむ。これがツウ、だよ」

「まあ……そういうもんかも」

映画館へのお布施だよ、と言ってLサイズのメロンソーダとポップコーンを抱えている彼女に触発されて、私もLサイズのコーラを注文した。
上映時刻五分前になりお目当てのシアターへと向かう。廊下を照らす仄暗い照明に赤いカーペットがマッチして、既に高揚感を演出してくれている。
シアターへと入ると、ちょうど公開予定の映画の予告編が始まったところだった。映像に目を、音響に耳を慣らすための準備が整っていた。

「へー、こんな映画やるんだぁ……そうだ、ポップコーン膝に置いてるからいつでも食べて良いからね」

「う、うん……じゃあ早速」

視線はスクリーンに固定したまま、お目当てを手に入れるため彼女の膝元へと右手を伸ばす。すると、三分の二ほど進んだところで温かな感触のものに包まれて行動を阻害されてしまった。

「つかまえた。アオイちゃんの手、あったかいね」

彼女の囁き声が耳を掠める。

「ちょっと、私ポップコーン食べたいのに……」

「じゃあわたしが食べさせてあげるから」

そう言って彼女はポップコーンの容器を膝に挟み、数粒を右手で取り出して身を乗り出してきた。意図は瞬時に察したものの、受け入れていいものかどうか逡巡する。
畢竟、甘い香りに食欲が刺激されて、思うままに口腔を曝け出してしまった。その瞬間にポップコーンの雨が舌を打つ。

「むぐ……美味しいねこれ……。それより、手を離してよ」

「だーめ。他のカップルも多分皆こうしてるよ?」

身体をこっちに捩らせていた彼女がそう言ってクスクス、と笑っている。

カップル、って……。映画のための雰囲気作りにしては、やけに胸を擽ってくる言葉だ。

「始まるよ」

劇場の通路を照らしていた照明や、リラックス感を演出していた天井の微かな灯りが役目を終え、闇に消えていく。
 ▼ 25 ◆KtlNheaPIw 23/11/10 22:10:00 ID:AqqIpN5A [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「面白かったね! 主人公の空回り感がリアルだったし」

「うん、結構面白かった。定番モノだと思ったけど目新しいシーンや展開が多くて楽しめたよ」

エンドロールも終わりスクリーンが文鎮と化してから、ゆっくりと帰路を歩く。

「ところでさ……いつまで手、繋いでるの」

繋がれたままの手に引っ張られながら、常に浮かんでいた疑問を口にする。
何も言わずに離しても良いのだけれど、なんとなく、そう問いかけたくなった。

「ん〜。未定」

「なんだそりゃ」

「次は近くのショッピングモールに行こうよ! 見るだけでも面白いもん」

言われるがままに映画館を飛び出して、次なる目的地へと歩き出す。何故だか今日は、振り回され加減が心地よく感じた。

小洒落た洋服を見て、これは私に似合うだとか彼女に似合うだとか言いあったり、本屋の棚を隅から追って、気になったタイトルの本に想いを馳せて想像しあったり、ケースに入れられたカラフルなお菓子を決められたお金の範囲内で買って、交換して点数をつけあったり。
アカデミーで作った友達との思い出達に、この留学によって新しい一ページが追加されたのを感じる。あの夜のことは、アルバムには秘密のままで。

「すっかり夜の街って感じ。帰りのフェリー、あと一時間くらいで最後だよ」

刻が過ぎていくのを、無言で見送っていただけ。知らないフリをしていたけれど、ようやく言葉にする。
シンデレラだって急いで帰路についたのだ。

「ごめん。最後に行きたいところあるから、ついてきて?」

「良いけど、あんまり遅くならないようにね」

歩き出してから十分ほどして、木々に囲まれた公園が見えてきた。
ただ不思議なことに公園の遊歩道を照らしているはずの灯りが無い。月明かりと、外から漏れる街灯しか光源の存在しない道を進んでいく。少し恐怖感も覚えて話しかけた。

「ね、ねえ……。こんなとこに来て何をするつもりなの?」

そう言ってる内に、少し開けた場所についた。中央には白い鳥籠のような形をしたオブジェがあって、中に背もたれのないベンチが置かれている。
その前で歩みを止めた彼女が振り向いて、こう言った。

「あの映画にさ、公園でヒロインが主人公にキスを迫るけど、指で唇を押さえられるっていうシーンあったじゃない?」

「あったね。主人公の恋愛観を表現するシーンでしょ」

「……アオイちゃんは、どうする……?」


暗くて辺りの輪郭すら曖昧なのに、何故だか佇んだままの彼女の瞼が閉じられた気がした。一歩、二歩。地面を靴底で撫でるように歩いて距離を縮めていく。

初めてはレモンの味がするなんて聞いたことがあるけれど、本当は、さっき食べていた人工甘味料の味だった。
 ▼ 26 エアームド@ぼうじんゴーグル 23/11/11 00:02:45 ID:5CMYcw6Y NGネーム登録 NGID登録 報告
きたかみ
 ▼ 27 ◆KtlNheaPIw 23/11/12 22:00:14 ID:qAhQpu.. [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
一度離れてベンチに腰を下ろしてからも、どちらからともなく唇を重ね合わせる。
呼吸の回数を重ねるたびに、より身体が触れ合う面積が増えていく。貪るようなキスになってから、居場所を求めるみたいにして彼女の舌が滑り込んできた。
その裏側を、迎え入れるようにして触れ合わせる。唇ほど表面は柔らかくないけれど、芯が無く、私の動きに合わせて絡んでくるみたいな感触が気持ちよくて、ついついずっと舐めたくなってしまう。

「ぷはっ……っ、アオイちゃん、欲張り、さんだね……っ」

唇が離れていくのを名残惜しそうに、それが伝わるように見つめ続ける。
血流が耳を足早に駆け抜けていて、熱い。彼女もきっと同じだ。

「っ……!」

もう一度唇を奪う。今度は、彼女の背中に腕を通して抱きしめながら。
言葉よりも、行動一つ一つに意味を持たせたかった。

「ふ、ぅ……ねぇアオイちゃん、ここ、誰も来ないよ? もし来ても、服着てるかどうかなんて分からないんじゃないかなぁ」

そう言った彼女は、既に立ち上がって上着の袖から腕を抜いている。
余計なものは脱ぎ捨てて、彼女と触れ合いたい。そんな想いが浮かんでくる。

外で裸になるなんて、絶対にあり得ないと思っていた。けれど、彼女に触発され一枚上着を脱いでからは、一瀉千里に全てを脱ぎ捨ててしまった。
涼しい秋風が全身を擽るけれど、それもまた心地よい。流れゆく冷たい毛布に身を包ませているようだ。

「アオイちゃん……仲間だね!」

既に枷を外していた彼女が抱きついてきた。全身を取り巻いていた風が背中だけに当たるようになり、胸の温かみまで交換しあう。

「ひゃう!」

その場で唇を重ねようと踵を持ち上げた瞬間、冷気で張り詰めていた胸の突起が彼女のものと触れ合ってしまう。
思わず身体をのけ反らせたけれど、すぐに捕まえられてしまい、そのまま突起で突起を弾く愛撫が始まった。

「タロちゃん……これ、凄くえっちで……恥ずかしいって……!」

「ね、わたしたちこんなのより恥ずかしいことしてるんだよ?」

言われて気付く。そもそも、外の公園で全裸になることの方が恥ずかしいし、誰かに見られてしまうリスクだってある。
そう思ったのと同時に、下腹部に切迫した何かを感じた。
この違和感は、これまでに何回も……いや何千かもしれない。

「ちょ、ちょっと……申し訳ないんだけど、お手洗いに行きたくて……」

それを聞いた、十数センチ先の彼女の瞳が輝いた気がした。嫌な予感がする。これも、最近何回も感じたものだ。
彼女が、脱ぎ捨てられた服や荷物が置かれているベンチのところまで行って、何かを漁っている。
お目当てのものが見つかったのか、振り向いて嬉しそうな素ぶりを見せながら帰ってきた。ポケットティッシュ……?

「ね、見せて……? アオイちゃんの、おしっこするところ」
 ▼ 28 ◆KtlNheaPIw 23/11/12 22:05:00 ID:qAhQpu.. [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「なんでよ!? 流石にそれは嫌だよ、いいからトイレに……う」

意識しだしたら霧散することはない。それどころか、寒さと、緊張と、羞恥の三段攻撃が襲いかかってきて加速していく。

「トイレ、ここから反対の体育館のところまで行かないと無いよ? 今から服着て歩いて、間に合うの?」

「っ……間にあわないかも……」

「ほら、そこの草むらだったら万が一にも見えないし気付かれないよ!」

背中をぺしぺしと叩かれながら半ば強引に指定された位置まで向かわされる。湿った枯葉を踏み付ける音と感触が、唯一普段と変わらない靴越しに感じてくるけれど、何故だかそれまでイケナイ響きを孕んでいる気がして身が震えた。
迫り来る決壊を感じながら、膝を折り畳んで体勢を整える。靴を汚さないようにしゃがんだまま踵を浮かせ、脚を思い切り開いて秘部を突き出そうとすると、彼女が右手を背中に回して支えてくれた。

「こんなところでなんてしたことないのに……」

「見守ってるから、大丈夫!」

大丈夫って何に対してなんだろう……。そんなことを思っていると、やがて限界が来た。風船が爆ぜるようなイメージが脳内に投射されて、それと同時に水飛沫が恥裂から迸ってアーチをかけている。
草葉が敷き詰められた土を削る水音が響くたびに、安堵と快感の波が押し寄せてくる。

「ふぁああああぁぁぁ……」
 ▼ 29 ◆KtlNheaPIw 23/11/12 22:10:00 ID:qAhQpu.. [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「わぁ……いっぱい出たね、可愛い」

最後の一雫が地面を濡らしたところで、吐息と共に耳元でそんな言葉が投げかけられた。
それをきっかけにして、氷点下までじっくり冷やされた水に刺激を与えたみたいに、恥辱と興奮が加速していく。七色の感情が膨らみきって思わず逃げ出しそうになってしまうのをぐっと堪えた。

「可愛いって……なんでもそうやって」

「可愛いよ」

そう言った彼女の右手が私の下半身に伸びてきて、刺激を受けたばかりの秘部に電気が走る。
ティッシュを持つ手が執拗に割れ目をなぞって、痺れるような信号が波状に広がっていく。

「も……もう、拭けたでしょ……っ!」

「念には念を入れなきゃだよー」

わざとらしく語りかけてきて、逃れられないことを悟る。そのうち、挟み込まれていたティッシュの壁も失って、直接指が陰裂を刺激してきた。

「だ、だめ……っ……い、いっちゃ……!」

「すとーっぷ」

「ぅえ……?」

「続きはこっちこっち。ここじゃ、面白くないよ」

そう言われ、手を引かれて元の場所へと帰されていく。冷えた木製のベンチに、へたり込むようにして生肌を触れさせる。
隣に座った彼女に、私のリュックを枕代わりにするようにしてそのまま押し倒されてしまった。両脚を掴まれて、彼女の肩に乗せられる。

「ね、ねっ。自分で、拡げてみて?」

そのあまりにも酷く卑猥な提案に、胸を針で刺されたような感覚を抱く。
しかし、彼女の顔は秘部から五十センチほどの距離にあって、この暗闇の中では詳細に観察することは出来ないだろう。きっと、その事実を与えることで私に恥辱を植え付けて愉しみたいだけなのだ。
ならば彼女の要望に応えてあげよう。そう思って、サービス精神で脚を肩から外し、左右に倒して見やすいようにしてあげて、中央で熱を主張している恥裂を目一杯開いた。

「どれどれ〜?」

カチ、という音と共に、多量の光が視界を遮って思わず顔を背けてしまう。……光?
不思議に思って瞼を開け、再び視線を元の位置に戻すと、信じられない状況が浮かび上がってきた。

「アオイちゃん凄い……これ、おしっこじゃないんだもんね……」

いつのまにか小型のライトを手にしていた彼女は、それを解き放って私の秘部をつぶさに観察していた。思わず手を下腹部から離して脚を閉じようとしたけれど、彼女の頭部で閉脚は止まり、固定を解かれた秘部には彼女の片手が添えられていた。

「み、見ないで!」

「見せたのはアオイちゃんだよ」

ライトに自由を縛られていない左腕──肘を上にした状態──の、親指と人差し指を使って再び秘裂が拡げられる。漏れ出した蜜が花びらから垂れる感覚がした次の瞬間、温かく湿ったものがそれを掠め取った。

「ひゃ!? あ、うぅ……っ」

舐め上げる舌の動きが回数を重ねるたびに、耽美な嬌声が歪んだ唇から漏れ出てしまう。壺口を擦るときと、花弁を擽られるときと、いやらしい突起を甘く転がされるときとで、種類の違う桃色の電流が生み出されていき、身体を支配していく。
先程の愛撫で寸前まで連れて行かれたからか早くも限界が近くなって、思わず瞼を閉じる力が強くなっていく。
固定されていた彼女の左手が動き、肉芽を摘む。それと同時に舌が入口をノックしてきて、新たな刺激に蓄積していた電流が化学反応を起こして、放出された。

「ふぁ……んぁああぁああああ……!」
 ▼ 30 ◆KtlNheaPIw 23/11/12 22:15:00 ID:qAhQpu.. [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「ぷふぅ……ごちそうさま!」

絶頂の瞬間も花弁への口付けをしていた彼女に直接蜜を吹き出してしまったようで、唾液と混じったそれが唇に居座り艶かしい光を放っている。
それを見ているのが恥ずかしくなってきて、思わず懐中電灯のスイッチを切った。行為の始めよりも辺りが暗く見える。

「あっ……!」

そのせいで彼女の接近に気付かず、無防備な秘部に不意打ちの悪戯が降り注いで、思わず大きな声を出してしまい慌てて口を押さえる。
中指で縦溝の内部を何度か擦り上げられたかと思うと、位置を確認してからゆっくりとそれが侵入してきた。
一回の未遂と、一回の絶頂で既に惚けてしまっていたそこは易々と彼女の指を呑み込んでしまう。先程の反省を踏まえて声を出さないようにしているから、指の動きに合わせて鳴り響く水音があまりにも淫らに鼓膜を震わせている。

──がさっ。

彼女の斜め後方、鳥籠の外から物音がした。彼女もそれを逃さなかったのか、指の動きを止めてそちらの方に視線を動かしている。
しかし、こちらを見つめ直し、髪を耳にかける動作をしてから優しく口を開いた。

「大丈夫。葉っぱが石畳に落ちた音だよ。時々大きな音が鳴るの」

「はぁ……良かったぁ……」

「……ところでさ……音がしたとき、きゅうう、って締め付けられちゃった」

あまりの恥ずかしさに、分かりやすく視線を逸らしてしまった。無意識のうちに下半身に力が入ったような気もするけど、それだけが要因ではないのだろう。

「ねぇ……凄いとろとろだからさ、二本入っちゃうんじゃない?」

「……っ、え……?」

にほん? 主語が不明瞭でいまいち脳が処理しきれていない間に、答えが向こうからノックをしてくる。一旦中から引き抜かれた中指が入口に舞い戻ってきたかと思ったけれど、ごく短い距離に二つ目の物質があるのを感じる。
ゆっくり、じわじわとこじ開けてくるそれらの動きに、感じたことのない享楽が降り注ぐ。

「ふっ、ぅ……はぁぁ……」

「アオイちゃん、第二関節まで入ったよ、痛みはない?」

「ぅ……うん……」

「一旦抜くね、もう少し頑張ってね」

宣言通り二本の指が後退していく。普段よりも襞を擦り上げる面積が増えていて、引き抜く際の快感も大きかった。だから、もう少しだけ、この悦びを感じていたかったけれど……。
完全に指が引き抜かれてから、今まで秘部を弄んでいた手が腰の横に添えられ、もう片方の手が脇に置かれて地面から浮かない程度に身体を持ち上げられた。
またしても何をするのかよく分からないまま、されるがままに跨いでいたベンチから足を戻し、手で示された要求に従ってベンチに膝立ちになる。説明のために彼女が口を開いた。

「ね。自分で動いてみて?」

視線を下に移すと、先程まで中に収まっていた二本の指をベンチの上、二十センチほどのところで突き立てている。
ベンチから離れていた彼女はしゃがんでいて、自らの指に乱れる秘部を特等席で眺めようと待っていた。そして宙ぶらりんになっていた左手を私の背中に回して、倒れないようにしてくれている。

「タロちゃん……それは、変態すぎるよ……」

そんな言の葉とは裏腹に、しっかり狙いを合わせてから軽く腰を落とす。指に触れる直前、雫が垂れてその先端を甘く染めた。そんな気がした。
 ▼ 31 ◆KtlNheaPIw 23/11/12 22:20:00 ID:qAhQpu.. [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「うっ……っ、あぁ……!」

ゆっくりと腰を落として、温かな指の侵入を歓迎する。目の前で優しい笑みを湛えている彼女を見ながら快楽に溺れることが出来る、その多幸感で早くも腰が震え出す。
先程挿れられたあたりまで腰を沈めると、下半身の制御が難しくなって彼女に倒れ込んでしまいそうになった。

「大丈夫? 肩貸すよ」

彼女がそう提案して中腰になってくれたので、その言葉に甘えて両手を肩に置き体勢を安定させる。

「ひゃあぁ!?」

突然、胸の突起に何かが這うような感覚がして跳ねてしまった。彼女が背中に回してくれていた左手の仕事が無くなって、代わりとばかりに私への愛撫を開始したのだ。
指の腹で優しく撫でたり、挟んだりしているだけなのに、全てを塗り替えてしまいそうな快楽が思考を支配する。
溜まるばかりの悦楽を放出しようと、腰の動きが加速していく。必然的に、腰を落とすときは後方に弧を描いていくような動きになるため、固定された指がちょうど気持ち良いところを刺激してしまう。

「んっ、あんっ……あぁ……」

胸を弄ばなくとも絶頂へと導けるだろうと判断した彼女が、今度はその左手を自分の秘部へと持っている。
見下ろす景色が彼女の乱れた表情と裸体に占有されていて、今、私が溺れている二人での自慰行為に油を注いでいるようだった。
指を締め付ける力が強くなっているのがわかる。ひくついて、指そのものを愛撫しているのかとさえ思ってしまった。そして、欲望を溜め込んでいたダムが決壊して、シナプスが溢れ出した。

「いっちゃ……あ、ああぁぁぁあ……!」

私を包んでいた桜色のもやに質量が与えられて、蜜となって秘部から溢れ出した。咥え込んでいた彼女の指がそれを受け止める。

「すっごくえっちだった。アオイちゃん、お疲れ様」

「はあ、はぁ……そういえば、フェリー、行っちゃったよね……」

「……明日の朝、帰れば良いよ。魔法を解くのは、まだまだ先延ばし」

もう一度二人でベンチに並んで座る。私から、彼女の下半身へと手を伸ばす。
それを見た彼女も、二度果てた秘部へと手を伸ばしてくる。唇が欲しくなって、腰を上げて自ら覆い被さった。

「アオイちゃ、ん……す、すき……」

彼女が断続的に浴びせ続けるキスの合間を縫って、そんな言の葉を紡いでいる。

「……わ、私……も……!」

そこからは言葉も許さずに舌を貪った。自らの手で慰めていた彼女の蜜壺は既に限界が近かったようで、中の襞が指を通してそれを伝えてくる。
胸が温まるのを感じて、指の動きを加速させ、親指で花芯を刺激した。眼前で悦楽を訴えていた彼女の瞳が、目蓋によって閉ざされる。

「うっ、ふぁぁああああぁぁ!」

押さえつけていたであろう嬌声が、冷えた空気につばらかに広がっていく。荒くなっていた呼吸を整え、脱力している彼女の、美しくしなやかな身体を眺める。
途端に愛おしい気持ちが溢れたから、彼女の汗ばんだ首筋にこの日最後のキスを落とした。
 ▼ 32 サナギラス@きんのナナのみ 23/11/13 01:56:02 ID:9epQbG3o NGネーム登録 NGID登録 報告
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 ▼ 33 ◆KtlNheaPIw 23/11/15 22:00:00 ID:v0.kypTc [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
日を何日か跨いで、金曜日。
私は、平日でも放課後にタロと会うようになっていた。とはいっても、目的はバトルの腕を磨くこと。
正式な部員ではないけれどリーグ部の部室に入り浸って、彼女を含む部員達と特訓方法の共有をしたり、有効な戦術を編み出すための会議を開いたりしていた。

「技を喰らってる途中でポケモンを引っ込める方法を考えてるんだけどよ」

そう発言したのは、私の向かいに座る男の子のカキツバタ。彼もブルベリーグ四天王で、学園の生徒内でも一、二を争う実力の持ち主だ。
それを聞いて、私の隣に座るタロが口を開く。

「そんな方法無いよ。それが出来たら、ポケモンバトルは交代を続けて技を無効化する競技になっちゃうもん」

「とんぼがえりとか、ボルトチェンジとかを技を受けてる途中で使ったらダメージを抑えて戻れるんだけどね……」

彼女の意見に補足を付け足すことで、同調を表す。

「んなこた知ってるよ。他になんか方法無いかなーって思っただけだ」

「ははは……あるかなあ」

タロは考えても無意味な話題だと判断したのか、適当に愛想笑いを浮かべて話を打ち切った。カキツバタはコイントスをするような形の手を口元に持っていって思案している。
しかしそれも飽きたのか、こちらに向き直して別の話題を切り出してきた。

「そういえばよ、アオイはいつまでウチに居るんだ? 交換留学だからそんなに長くは居ないだろ?」

「え? ……あ〜、ちょっとまだ分かんないんだよね」

「なんだそりゃ。決まってないなんてことあるのか?」

「いや決まってない……わけではないけど、ちょっと覚えてないや!」

「ふーん。そんなものか」

会話が途切れたところで、また彼は視線を外して一人の世界に入っている。
再び沈黙が着陸したところで、隣の席から、紙パックの底に取り残されていた果汁を啜り上げる音が聴こえてタロが口を開いた。

「わたしはそろそろ帰ろうかな、お部屋で観たい映画があるから。アオイちゃんも来る?」

「う、うん! お邪魔しようかな」

「おう。気を付けて帰れよ」

彼は、白い壁の一点を見つめている頭は動かさないまま、こちらに向けた手をぶっきらぼうに振っている。
見えていないと思うけれど、二回も頭を軽く下げてからタロの背中に引っ付くようにして部室を後にした。
 ▼ 34 ◆KtlNheaPIw 23/11/15 22:05:00 ID:v0.kypTc [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「ん〜! 今日も疲れたなあ……」

196と書かれた木の扉が、軋むような音を立てて開いた。ローファーを脱いでいる彼女の疲労表明に適当な同意を投げかけて、奥の部屋へと入っていく。
飲み物を用意している部屋主よりも先にベッドに腰掛けて、テレビのリモコンを手に取りザッピングする。

「アオイちゃん今日はあれ観るよ、名作って噂の」

「いつもそれ言ってるね」

部屋に来て観る映画は、私でもタイトルを聞いたことがあるような有名な映画ばかりだ。最初は、にわかな私に気を遣っているのかとも思ったけれど、おそらくそうではない。
有名なものは片っ端から観る。ミーハーと言われればそうなのかもしれないけど、単に名作とされる映画を全て観て、深い知識と教養を得たいのだろう。
バトルを突き詰めて常に百点の試合を作り上げたい彼女の一面と、案外同じものなのかもしれない。

「たのしみ〜」

ワクワクが抑えきれない様子の彼女は、興奮した喉の渇きに耐えかねて、映画が再生され始める前にコップを空にしていた。
映画は七十年代に公開されたもので、当時斬新とされた映像技術が評価されたらしい。現実に違い近未来を描く独特の世界観には魅了されたが、大筋こそあれど、これといって驚くような展開も無く、如何にもな通向けの映画だな、という感想に気付いたところで、思考は別のことへと集中していた。
やがて、ゆっくりと顔を画面の向こう側、私たちに向けた主人公が台詞を一言発するだけのラストシーンが流れる。

「あはは、主人公の行動に一貫性が無いというか……まあそういう人間を描いてるだけなんだろうけど、ちょっと分かりにくかったね」

エンドロールが流れていく最中、視線は画面に固定したまま彼女が話しかけてきた。

「うん、そうだね……でも人間ってあんなもんだよ。考えや色んなものへの感情なんてコロコロ変わっちゃう」

「あれ、アオイちゃん分かるタイプ!? なんか意外」

「うん、だって……」

そこで声帯の動きが止まり、時の流れも停滞する。動いているのは、黒画面を駆けていく白文字だけ。

「アオイちゃん、どうかしたの?」

「……来週。来週、学期が終わったらアカデミーに戻らなきゃいけない」

彼女は表情を変えない。瞳も画面を見据えたままだった。

「……そっか。寂しくなるね」

やけにあっさりした口調だった。彼女のことだからきっと慌てながら、帰らないで……なんて言うと思っていた。

「日曜日、リーグ挑戦するから。悔いは残さずに帰りたい」

そこでようやく彼女の顔がこちらを向いた。じっと私を見据えてから、口元が綻ぶ。
その顔が距離を縮めてきて、呼吸を奪い取られた。
鼓膜が拾い始めた秒針の音が三回空気を震わせて、彼女が離れる。先程まで私を染めていた口が開かれた。

「……待ってるから!」
 ▼ 35 ◆KtlNheaPIw 23/11/15 22:10:00 ID:v0.kypTc [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
海面に乱反射して、より眩しさを増した朝日がカーテン越しに部屋を照らしている。
ここに来た時は恨みすら覚えた朝の洗礼だけれど、今はもはや友達だ。

「今日、よろしくね」

手のひらサイズまで戻したモンスターボールを、鼻の先に当たりそうになるくらいに近付けてそう呟いた。
それを六回繰り返してから、リュックのサイドポケットにモンスターボールを詰めて、部屋を出る。慣れた廊下だけれど、今日は戦地へ赴くための道。
あの日、教室でタロと乱れた日にも通った廊下を抜けて、目的の扉へと進んでいく。
真っ白な扉の横に付けられた黒い装置にIDカードを翳す。短い電子音と共に扉が横滑りして、部室の内部が明らかになる。
タロ、カキツバタ、それに、残る四天王のアカマツとネリネ。全員が一堂に会して長方形のテーブルを囲んでいた。

「失礼します。本日リーグに挑戦させていただくアオイです」

「堅苦しいよアオイちゃん! ……いや、そういう感じか」

もう一回やらせて、と言って咳払いしたタロが、何やら真剣な眼差しでこちらを見つめ直して、厳かに口を開く。

「よく来たな挑戦者。わたしはタロ。四天王先鋒として貴様を無様に討ち倒す」

「それもなんか違うよ!」

隣に座っていた赤髪の少年、アカマツがすかさずツッコミを入れる。歴何年かの漫才師のような反応スピードだった。
するとタロはおもむろに椅子から立ち上がり、背中を向けて語り始めた。

「さあ、早速バトルしようか! わたし、好きなものは早く食べるタイプだから!」

「……うん、やろうよ!」

練習用クレーコートを突っ切り、灰色の壁まで歩みを進めていく。中央に存在する円形のハッチに彼女がカードを翳すと、空気の渦が出現したかのような轟音が鳴り響いて、鉄の蓋が中央から引き裂かれた。
目の前に開けた景色は、造られた大自然の箱庭、テラリウムドーム。
エリアを四分割している、ポケモンの侵入を阻止する壁を兼ねた半透明の道を歩くこと数分、ドームの中央部に設置されている特製フィールドに足を踏み入れた。
緊張に心臓が暴れ、足の動きがおぼつかない私と違って、彼女は落ち着いた様子でラインが記されたトレーナーの定位置に着き、ゆっくりと口を開いた。

「……実はね。アオイちゃんがわたし達に勝って四天王入れ替えってことになったら、留学期間が延びるかもしれないんだ」

「なにそれ、そんなの聞いたことないけど……」

「そういう子が過去に居たらしいの……だけど」

下に向けていた視線が私の瞳に向けられる。彼女がバトルに熱中しているときの、真剣な表情……。

「わたしは譲る気なんか無いから! 本気でアオイちゃんとぶつかって、本気で勝ちに行く! 恨みっこなんか、なしだからね」

「……もちろん! 全力のタロちゃん、受け止めるよ!」

超える。憧れていた彼女を超えてみせる! 憧れなんて感情はもう、過去に置き去りにしたままだ。

リュックのサイドポケットからモンスターボールを取り出して放り投げた。ガラス越しの柔らかな太陽光を反射し、弧を描いてフィールドへと落ちていく。
 ▼ 36 ◆KtlNheaPIw 23/11/18 22:05:33 ID:.lYoOcbY [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私達の視線と同じ高度を浮遊しているダンバルが固まったままこちらを見据え、コート上空を二匹のヤヤコマが旋回している。不定期に行われるこの地でのポケモンバトルの常連客なのだろう。

「ジバコイル、10万ボルト!」

タロの覇気溢れる指示が四方にこだまする。

「くっ……ミガルーサ、アクアジェットで突っ込んで!」

指示を受けたミガルーサがきりもみ回転をし、水の装甲を作り出してジバコイルへと突っ込んでいく。
それと同時に、ジバコイルの頭部から伸びる黄色のアンテナと、身体の両端にあるU字磁石の間に、山の稜線のような形をした電流の跡が走る。暴れた電気が音を奏で始めたとき、我が身目掛けて突進するミガルーサに向けて、充分すぎるほどに溜まった電撃を喰らわせた。
水流のドリルに直撃した瞬間、可視化された電流が黄から赤に変化して、周囲の空気中にも稲妻のようなものが走る。

水と電気を纏ったミガルーサが鋼の体躯に直撃した。ごつん、と鈍い音がして一瞬ジバコイルが天を仰いだものの、耐久の高いジバコイルにとってはパンチを一発喰らってしまった、という程度のものだろう。電撃を正面から浴びてしまったミガルーサが、地に堕ちて目をぐるりと回している。

「────ミガルーサ、戦闘不能!」

「おつかれミガルーサ。よくやってくれたよ」

手元のモンスターボールを開き、赤い閃光に吸い取られるようにミガルーサが戻っていく。

「これでお互い手持ちは三匹ずつ! でも、アクアジェットのダメージ分まだわたしが不利かな?」

長方形の対辺からタロがそう呼びかけてきた。しかし、ここまで優勢を保ったまま試合を展開させてきたものの、徐々にその余裕を刈り取られてしまっている。

「タロちゃんは慌ててないね! 余裕がありそうだ!」

再びリードを広げておきたい。そのためには、ここが絶好の状況だ。
ところどころ赤色の塗装が剥げた、一番手に馴染んでいるモンスターボールを掴む。

「でも勝つのは私! 頑張ってラウドボーン!」

鋼タイプで、特防の低いジバコイルに対して切り札を投入。どっしりと構えたラウドボーンの、絶好の獲物だと張り切った様子が煌々と燃え盛る口元の吐息から伝わってくる。

「ラウドボーン、フレアソングで蹴散らして!」

炎のマイクが地面に突き立てられ、フィールドがライブ会場へと姿を変えた。
猛き雄叫びがドームへと響き渡り、二匹のヤヤコマは羽ばたきを激しくさせている。
そして不死鳥を思わせる火の鳥が煤を纏って出現した。羽を広げると、ラウドボーンの身体と遜色が無いほどに大きい。鋼を燃やし尽くすために生を受けた火の鳥が、突撃していく。
 ▼ 37 ◆KtlNheaPIw 23/11/18 22:10:00 ID:.lYoOcbY [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「ジバコイル、ボルトチェンジで逃げて!」

(やっぱり持ってる! お願い倒し切って……!)

指示を受けたジバコイルが、俊敏な動きで電流のリングを二つ産み出して、ラウドボーン目掛けて放出した。
そのリングに引っ張られるようにして距離を縮めていくが、その道程には巨大な火の鳥が待ち構えている。
一対の羽の根元をリングが通過して、ダメージを受けた火の鳥がその場に留まったように見えた。形勢が逆転し、ジバコイルが火の鳥の形無き身体を通り抜け、その延長線上に居るラウドボーンに突っ込んでいく。炎を体に浴びて若干スピードを落としたものの、食い止めることは出来なかった。

「くっ……」

電気の双円がラウドボーンに直撃し、跳ね返って放物線を描いた。それに引っ張られていたジバコイルも、目と鼻の先まで接近したラウドボーンに更なる攻撃を与えて方向転換し、タロが高々と掲げるモンスターボールに吸い込まれていく。
そして彼女はにやりと笑い、別のモンスターボールを手に取った。

「行っておいでエーフィ!」

ボールから飛び出してしなやかに着地したエーフィが、余裕を見せるように前足を上げ頬を掻いている。前回の勝利を意識して出してきたのだ。

(とはいえ、ジバコイルにフレアソングは完璧ではなくとも当たった。特攻は上昇している……前回とは違う!)

戦闘不能まで持っていけなかっただけで、ジバコイルへのダメージもかなり入ったはずだ。優勢は揺るいでいない。

「ラウドボーン、絶好のリベンジ機会だよ! ただ、アツくなりすぎないようにね!」

その呼びかけに立派な体躯のポケモンは、視線を固定したまま軽く頭を下げた。今まで築いてきた信頼関係……それを見せつけてやる!
そして、この日一番の大声を出して指示を出した。

「いきなり行っちゃえ! ラウドボーン、シャドーボール!」

ゆらゆらと動いていた赤い尻尾の動きが止まり、ラウドボーンの目の前に、紫と黒の絵の具を重ねたような玉が浮かび上がった。空間に穴が空いて、世界を呑み込まんと拡がっていくようだった。

「エーフィ、みらいよち!」

タロの指示を受けたエーフィが、目蓋を閉ざして思考の潮流に身を委ね、ラウドボーン同様に動きが固まった。そして数秒して、“攻撃動作”を終える。
前回と同じ轍は踏まない。そう思って、さらに声を張り上げて指示を出した。

「当てること優先! 早めにエーフィにぶつけて!」

その指示を待っていた、といった反応速度で砲弾を放った。前回のバトルのそれよりも小さいものの、成分が霧散していくことなく猛進しているため威力は申し分ない。この短い間にも着実に成長している。

「仕方ないか、エーフィ受けてサイコキネシス!」

私とタロ、両者の意地がドーム内に響く。
 ▼ 38 ◆KtlNheaPIw 23/11/18 22:15:00 ID:.lYoOcbY [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
霊気の砲弾が、吸い寄せられていくようにしてエーフィに直撃し、炸裂した。爆ぜた物質がピンクの身体を取り巻いて、エーフィは苦悶の表情を浮かべている。

「当たった! よくやったよラウドボーン!」

しかし、エーフィは強張らせていた身体を徐々にほぐしていく。再び攻撃の体勢を取ると、色を喪ったゆらぎのような空気の波が場を支配していった。
その波が、ラウドボーンの重い肉体を苦にもせず持ち上げる。
ラウドボーンは成長した。私もこの期間中に色んなことを考えて、成長したんだ!

「ラウドボーン、エーフィに向かってほえる!」

「残念!それはマジックミラーで跳ね返す、よ……ってああ!」

自由を拘束されダメージを受け続けているラウドボーンが、なんとか顔を動かし、口を大きく開いた。巨大な咆哮が耳を劈いて、音の波動がエーフィへと向かっていく。
拡がっていくそれがエーフィの身体に触れようとした瞬間、鏡張りの装甲が取り巻いて、波動を跳ね返した。

「帰っておいでラウドボーン!」

波動に押し流されるようにしてラウドボーンがフィールドから飛び出してくる。赤い閃光に包まれて、私が持つモンスターボールへと吸い込まれていった。
その瞬間、先程までラウドボーンが囚われていた空間が爆発して、桃色の煙が立ち込める。みらいよちの攻撃によるものだ。
空間の歪みが散り散りになり、視界が安定した頃に、一匹のポケモンが飛び出してきた。

「バフッ、ワフッ!」

ラウドボーンがバトンを託したのはあくタイプのマフィティフ。リュックのサイドポケットからひとりでに浮かび上がったモンスターボールから飛び出してきて、フィールドに足を付ける。
それを見たタロが、してやられたというように首を振って口を開く。

「わぁびっくり! ……アオイちゃん凄いよ! こんな方法で抜け出すなんて!」

「……ありがとう。マフィティフ、かみくだく!」

「エーフィ、マジカルシャイン!」

マフィティフが馬のような走り方で急接近し、飛びかかる。エーフィが迎撃体制を取りマジカルシャインを叩き込もうとしたときには、その首筋を牙が捉えていた。
エーフィがのけぞるように倒れるも、その最中に七色の光が飛び出して、至近距離でマフィティフがそれを浴びてしまう。

「────エーフィ、戦闘不能!」

「おつかれエーフィ。よくやったよ!」

彼女が倒れたエーフィをボールに戻して、二、三度掌でそのボールを撫でている。
咄嗟のマジカルシャインを喰らったマフィティフが、眩しさに首を振るようにして痛みに耐えている。

(不利な相性や状況でも、最大限出来ることを遂行している……流石だ)
 ▼ 39 ◆KtlNheaPIw 23/11/18 22:20:00 ID:.lYoOcbY [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「頑張ってリキキリン!」

彼女の六体目が明らかになった。先程のエーフィと同じくエスパータイプを持つポケモンで、マフィティフは有利な相手……でも。
彼女がポケットから、モンスターボール大の黒い球状の道具を取り出した。それを掲げた瞬間、そこを中心に蒼色の眩い光が放たれる。
放出された閃光がリキキリンを包んだかと思うと、光を全て反射するような輝きに満ちた結晶が地面から出現する。やがてそれが爆ぜ、その中から、羽の生えたハート型のオブジェを、黒いフードの上に載せたリキキリンが姿を現した。

「リキキリン、逃がさないでテラバースト!」

「マフィティフじゃれつく!」

交代は間に合わない。そう判断して、少しでも切り札を使用したポケモンにダメージを負わせようとする。
再びマフィティフが相手のポケモンへ距離を詰めにいこうとするも、遅かった。リキキリンの口元から放たれた細い光線が飛び掛かるマフィティフを捉えた瞬間、桃色の波動となって爆発した。

「流石だねリキキリン!」

「────マフィティフ、戦闘不能!」

マフィティフは、テラスタルで苦手なタイプへと変化した相手にも果敢に立ち向かっていった。その姿勢は与えたダメージだけでは計れない、立派なチームに対する貢献だ。
ビハインド展開を追いついた彼女が満足げに口を開く。

「ようやく追いついたよ……さあ、次はどんなポケモン?」

「……次はパーモット! 頑張ってきて!」

マフィティフが入っているモンスターボールを、円を書くように撫でてあげてから、こちらも六体目のモンスターボールに手をかける。
万全のパーモットとリキキリン、手負いのラウドボーンとジバコイル。ちょうど同じくらいのリードになってしまった。

「……でも私にもまだこれがある! 輝いて、テラスタル!」

彼女と同じ、黒のテラスタルオーブをガラスの天井に向かって掲げる。
先程リキキリンに起きた現象が、今度はパーモットを包んだ。中から特大の電球を頭に載せたパーモットが現れて、体内に収めきれない電気が空気中に漏れ出していた。

「パーモット、でんこうそうげきで仕留めて!」

「リキキリン、ツインビーム!」

パーモットが胸を突き出し、身体中に溜め込んでいた全ての電気をエネルギーに変えている。それと時を同じくして、リキキリンがサイコエネルギーを使い、黒いオシコーンの上に紫色の弾丸を浮かび上がらせていた。
やがて眩い光を纏ったパーモットが軽く左足を後ろに引いてから、駆け出す。目にも止まらぬ速さで相手に突っ込んでいったが、リキキリンは正確に弾丸を叩き込む。
弾丸を胸に受けたパーモットはそれでも止まらず、リキキリンの懐で全ての電気を放出した。炸裂した電気が辺りを明るく照らし、私の肌まで届いてピリピリと刺激する。

「パーモット! すかさずマッハパンチ!」

攻撃が終わり、煙を纏いながら宙返りして着地の体勢を取った。そこからノーステップでリキキリンの懐に再度突入する。
リキキリンが二撃目の弾丸を射出するのと同時に、その顔面へ渾身の一撃を喰らわせた。

リキキリンが、長い首を大きく一往復させて前方へ倒れる。

「────リキキリン、戦闘不能!」
 ▼ 40 ◆KtlNheaPIw 23/11/18 22:25:00 ID:.lYoOcbY [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「あちゃ……お疲れ様リキキリン、全てを託したよジバコイル!」

先程ボルトチェンジで帰って行ったジバコイルが再び舞い戻る。
相手はラスト一匹で、ミガルーサのアクアジェットと、軽減したとはいえラウドボーンのフレアソングを受けている。そして場には、相性が良く素早さも勝ってるであろうパーモット。
電気を使い切り、煙を吹き出し全身の毛を逆立てていたが、頭に載せた巨大な電球型のオブジェから新しく電気を供給してきて、たちまち元のような活力溢れる身体に戻っていく。
……いける。

「インファイトで仕留めてパーモット!」

「ジバコイル、ボディプレス!」

指示を受けた両ポケモン。しかしジバコイルだけが、背中にU字磁石の手を伸ばして、何かを取り出している。
くすんだ緋色に染められた、逆三角形の果実──イバンのみ。
それを口に含んだ瞬間、無限の推進力を得たジバコイルが光と見紛うほどの速さでパーモットに近付き、その鋼鉄の体で小さな黄色い体を押し潰した。
何度も力を込めフィールドに押さえつけていたが、おもむろに離れて、ふわふわと浮きながら元の位置まで戻っていく。突然の攻撃に受ける体勢を取れなかったパーモットは、先程まで押さえつけられていた固いフィールドにその身を投げ出していた。

「────パーモット、戦闘不能!」

「アオイちゃん油断しちゃったね。これで一対一!」

油断。ジバコイルのイバンのみなんて、警戒して当然の持ち物。それを見落として、掴んでいない勝利の快感に溺れて、ポケモン達まで引き摺り込んでしまった。
……ううん。まだ負けてない! 敗北に浸ることすらまだ早いんだ、馴染んだモンスターボールを手に取って語りかける。

「本当の信頼っていうのは、ここで貴方が助けてくれるって信じること! お願いラウドボーン!」

再び朱の巨体がフィールドに帰ってくる。そのとき、まかせろ。という声が聞こえてきた気がした。
 ▼ 41 ◆KtlNheaPIw 23/11/18 22:29:36 ID:.lYoOcbY [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「ラウドボーン、フレアソング!」

「ジバコイル、10万ボルト!」

意地とプライドのぶつかり合いは、この技の攻防一つで決まる。そんな予感がした。
フィールド上の全てを灰燼に帰してしまいそうな火の鳥と、それを撃ち落とさんと空間を削り取るような威力を持った電撃が交差した。
地響きにも似た轟音が鳴り響いて、衝突点を中心として電気を纏った火柱が立ち上る。

そこから抜け出したのは、雄々しく滑空する灼熱の鳥だけだった。
余力を振り絞り渾身の電撃を放った鋼鉄が、諦観の念を見せて炎を纏う。
二度目の炎をまともに喰らったジバコイルが、浮力を失って地に堕ち、だらしなく蒼天を見上げている。

「────ジバコイル、戦闘不能! ……よって、勝者」

「……アオイ!」

本当に勝ったのか、受け止められなくてへたり込む。でも、そんなことよりやるべきことがあると自分を律して、ラウドボーンに駆け寄った。

「……ありがとうラウドボーン! 私、わたしわたしぃ……」

振り向いたラウドボーンを正面から抱き寄せて、首の後ろを精一杯撫でてあげる。最後に見せた最高の働き。全ての努力が無駄ではなかったことを、結果で証明してみせた。

「……おめでとうアオイちゃん。それと、ラウドボーンもよくやったね!」

ジバコイルをモンスターボールに戻して労ってから、ゆっくりと近付いてきたタロに声をかけられる。
ついに、彼女を超えられたんだ……。

「ありがとう……今までで一番楽しいバトルだったよ……!」

「わたしも。バトルって、やるたびに色んな楽しみが芽生えてくるよね!」

「うん……あのね、私もっと楽しみたい!」

「えっまだ!? ちょうどいいね、まだ四天王戦は終わってないんだから!」

「……あのぅ、それとは違くて……」

「なーに?」

「夜……夜、テラリウムドームで、まだまだ特訓しようよ。勝者のお願いは聞くんだよね?」

「……ふふ、了解です!」
 ▼ 42 ◆KtlNheaPIw 23/11/21 22:00:03 ID:UO..QVRs [1/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
再び、星空に見守られている箱庭に足を踏み入れた。
この景色を見るのは二回目。前に来たときよりも、人工的な暑さを孕んでいる空気の中を縫って歩いていく。
ドームへと足を踏み入れた瞬間にその姿を望むことができる岩山へと、コライドンを走らせ数分、その八合目ほどにある目的の場所が見えてきた。
前に会ったあそこで、今会いたい人が待っている。そう思うとコライドンに跨ってる身体の中心が切なくなってきた気がして、無意識に腰を浮かせようとしてしまう。

「着いた……コライドン、頑張って登ってね」

目的の岩山の麓に辿り着き、あとは数十メートルの断崖を登るだけ。
岩にコライドンの爪が食い込んですいすいと登っていくつれ、恋心の色が濃くなって、それを希釈しようと血液が早く流れていくのを感じる。

「あっ……アオイちゃん、待ってたよ!」

コライドンがその平坦な足場へ前足を掛けた瞬間、タロの声が上から降ってきた。
その地面を自らの足で踏み締めてコライドンをボールへ戻してから、彼女に近寄って唇を奪う。

「タロちゃん……すっごく、会いたかった」

「お昼にも会ったし、気が早いんだから……」

会ったら最初にキスをするんだ。って部屋で夜を待っていたときから決めていたけれど、いざ彼女の照れ臭そうな仕草を見ると私もむず痒くなってしまう。
訪れた沈黙を鳥ポケモンの咆哮が破ってから、彼女が左手に携えていた長方形の大きなボストンバッグを開いて、中身を見せながら口を開いた。

「ほら、これ折り畳みのキャンプ用マットレス。……これで寝っ転がれるよ?」

星明かりと、遠方から漏れてくる照明しかないけれど、彼女がにやりと口元を持ち上げたのがわかった。
今、こんなところでマットレスを敷いてすることなんて一つしかない。

「タロちゃん……もしかしてこのためだけにそれ買ったの……?」

「ふふ。普段お小遣い使わないから」

それが地面に敷かれて、その上に腰を落としたら、行為がすぐに始まる。
それに気付いた途端、脳がショートしてしまうように役目を果たせなくなってしまった。

「ねえ……ここじゃ暗いから、あそこに行かない? ……わたし、アオイちゃんのお顔見ていたいから」

彼女が指差した盆地に視線を向けると、淡い光を放つ背の高い照明があった。
彼女は意地悪だからきっと、これを拒否したらマットレスを地に着けてはくれない。そう思って、首を縦に振った。

「うん……行こう」
 ▼ 43 ◆KtlNheaPIw 23/11/21 22:05:37 ID:UO..QVRs [2/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
三メートル程の黒い支柱の上で、オレンジ色の光を放っている照明。その周りはコンクリートが剥き出しになっている。
そこに、彼女が青い折り畳みマットレスを放り投げて広げ、腰を下ろした。

「はやくはやく! アオイちゃんこっち来て!」

手招きされるままに膝を曲げ、手をマットレスに付いて隣へ座ろうとした。そのとき、彼女の手がスカートの中に伸びてきて、中を縦溝に沿わせ撫でられる。

「もう湿っちゃってるね……やっぱり期待してる?」

突然のことで少し身体が跳ねてしまったけど、お返しとばかりにこちらも彼女のスカートの中へと手を差し入れる。お目当ての柔布の中心に中指を触れさせると、思わず驚いてしまった。
差し入れた前面から、太腿をこじ開けてゆっくりと下に指を動かしていくと、冷たい泉に指が触れた。

「タロちゃん、これって……ひょっとして」

「我慢、出来なかったから……」

布越しに触れてるだけなのに、淫靡な水音が鼓膜まで届いてくる。それを何度も聴きたくなって、布を擦る指に力を入れてしまう。
湿ってしまった布はサラサラ感を失ってしまっているから、力を入れた指が滑って、瞬間的に秘部を強く刺激する愛撫となる。
それが起こるたびに、腰が浮かび上がり背中を震わせる彼女が愛おしくなって、首筋に唇を落とした。

「うぅ……アオイちゃん、もどか、しいよぉ……」

抵抗する力を失くしてしまった彼女は、いつのまにか靴を脱ぎ捨て、マットレスに背中を預けてそんなことを訴えてくる。
背中に左手を差し入れて、抱き起こしながら、耳元で囁いた。

「もう一回立って、スカート捲って、おねだりしてみて……?」

右手を脇に入れて抱き寄せ、立つように催促する。その要望に応えて、彼女も自らの意思でマットレスの上に立ち上がった。
そして、膝より長いスカートをおもむろに捲り上げて、染みの拡がる白い布を晒す。照明がその恥ずかしい泉を鮮明に照らし出していた。そういえば、今までの行為は全て暗いところだったから、こういった細部まで見えてはいなかった。
その泉に視線を釘付けにしたまま、口を開く。

「それで、どうしてほしいの? 言ってごらん」

「わ、わたしの……あ、あそこに、悪戯してください……」

彼女のその、選んだ語彙がなんだか面白くて唇の横から空気を漏らしてしまった。
 ▼ 44 ◆KtlNheaPIw 23/11/21 22:10:00 ID:UO..QVRs [3/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「いたずらって……タロちゃん、そんなえっちにしなくても良いのに」

「言ってって言ったのはアオイちゃんじゃない!」

彼女は片頬を膨らませて抗議をしてきた。その漫画的表現も面白いと思ってしまう。
おねだりされたからには、これ以上焦らすのはやめてあげようと思って、その白布の、一対の細くなった部分に手をかける。
ゆっくりと、ゆっくりと下へと降ろしていく。両手が秘部を隠している部分と同じ高さになったときの、脱ぎかけなのに大事な部分が見えないという画がとても美しく思えた。
ただ芸術とは儚いもの。そんな一瞬の光景に別れを告げて、更に手を降ろしていく。
最初に顔を出した、フードを被った突起から、縦に綺麗な割れ目が伸びている。ここに来るまでに処理をしたのだろう、叢が取り除かれた秘部があらわになった。

「わあ……綺麗」

更に、膝の高さまで落としていくと、泉に注がれていた蜜が、離れていく終着点を求めて水柱を作り出していた。
気をつけの状態をしているから、ぴっちりと閉じられた縦溝から伸びる一本の糸。太腿に顔を埋めるようにして、その糸を舌で断ち切った。

「……足りない。もうちょっとだけ、飲ませて」
 ▼ 45 ◆KtlNheaPIw 23/11/21 22:15:00 ID:UO..QVRs [4/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私の頭に両手を置いて悶えている彼女の恥裂を舐め上げる。奥に蜜壺が秘められている下方から、ひくひくと震える花芯まで、何度も何度も丹念に舌で蜜を掬う。

「ゃ……恥ずかしいよぉ……」

溢れる蜜の濫觴に触れたくて、徐々に力が入っていく舌を、奥へとこじ開けるように動かしていく。
私の舌も熱を持っているはずなのに、彼女の恥部はそれよりも熱くて、舌を這う蜜を通して脳を蕩かしてしまう。
彼女が立ったままでは、触れたいところにまで進めなくて、もどかしい。

「タロちゃん、前、わたしにお願いしたことやってよ」

「あ……」

何を求めているのか、瞬時に理解した彼女はその場に膝を折り畳んで、再度マットレスに仰向けになった。
膝を揃えたまま、勢いをつけて起き上がるときのように膝を胸につけている。

「見えないよ……ほら、脚広げて……」

「だ、だって……恥ずかしくて」

「私はやったよ。タロちゃん、ひょっとして出来ないの?」

閉ざされた両膝に両手を付いて、外側へ開こうと力を入れる。すると彼女は観念したようで、慌てた様子で口を開いた。

「わ、わかった! 分かったよ」

抵抗したまま顔を埋められるより、自ら侵入を受け入れた方が幾許か楽だ。それに気が付いたようで、彼女は閉じていた膝を左右に開いてから、そのあわいへと両手を持っていった。
白磁のように美しくしなやかな両脚の中心に、花が咲く。照明を反射する粘液が、いっぱいに湛えられた花びら。私の唾液も含まれているかもしれないけど、それでも大多数は彼女自身が齎したものだろう。
先程は舌先が触れるだけだったが、今度は思う存分楽しめる。手始めに、開かれた恥部を彩る桜色にキスをした。
果実に口をつけて汁を啜るようにして、ねっとりとした液を吸い上げる。びくんと震える彼女の腰を手で押さえつけて、壺口を舌でノックした。

「んっ……これ、邪魔……」

いつのまにか私も熱くなった身体の中心から恥蜜がとろとろと溢れ出していて、薄い布を染めてしまって冷たかった。スカートの中からパンツだけを抜き去って行為を継続しようとしたけど、彼女が私の肩に手を置いて、懇願してきた。

「ね、ねぇ……わたしもしたい……」

近付いてきた琥珀色の瞳が潤んでいて、心の弦を素手で撫でられたような気持ちになる。
本当は、まずわたしがしてあげたかったけど……彼女の強い想いは予定を狂わせてしまう。
下半身を包んでいた布を、するりとマットレスへ落とした。それを跨ぐために内股になったときに、秘部に近付いた太腿に愛液が伝って、それだけで電気が弾ける。

「ほら……お好きにどうぞ」

仰向けの彼女に覆い被さるように四つん這いになってから半回転。彼女の腰の下に両腕を挟み込んで、思う存分やりやすいようにする。
下になる方が重力に逆らえない蜜を飲み干せて良いのだけれど、今日はその特等席を彼女に譲ってあげよう。
垂れてくる髪の毛を耳にかけて、いざ花弁に上唇を触れさせようとしたとき、私のぬかるんだ秘部に口付けをされて電流が身体を駆け巡った。

「ふぁ!? ……んっ、あぁぁ……」
 ▼ 46 ◆KtlNheaPIw 23/11/21 22:20:02 ID:UO..QVRs [5/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
負けじと下唇のそばにある花芯に狙いを定めて唇で食む。連動するように彼女の舌が動いて、快楽の連鎖に思考の潮流を巡らせた。
彼女は蜜壺を舌で突かれるのが好きだけど、上に乗っている体勢の都合上届きにくい。なので、彼女の腰の下に回していた右手を引き抜いて、指で入口を擽った。

「アオイちゃ……んくっ、それ、ずるいよ……」

私への舌戯の最中に発した声が、敏感になったままの恥部の隅々に跳ね返って気持ちいい。
入口を擦るだけだった中指にたっぷり蜜を絡ませてから、すっかり解れた膣内へゆっくりと挿入していく。つぷぷ、と奥に呑み込まれていくにつれ、微かに震える肉襞が中指を締め付けてくる。
何も声を投げかけてきていないのに、秘部を刺激する呼吸が荒くなっているのに気付いて、彼女の絶頂が近いことを悟った。

「いきそう……? 言って、そのとき」

そう伝えてから、舌の腹で撫でるだけだった肉芽を舌先で転がすようにし、抜き差しするだけだった中指をお腹側に押してあげたりと変化させた。

「だ、だめ……っ! も、もう……」

「りょうかい」

一気に中指を引き抜いて、大きく開けた口で花びらを包む。
繊細な快楽の糸を掴むような官能的な性行為から、ただ貪るだけの動物的な性行為へと変化する。思うがままに花びらを舌で喰み、吸い上げた。

「いくっ……んぁあああぁぁあぁぁ……!」

びくん、と一際大きく震えてから、到来を告げる鉄砲水が噴き出してきた。
断続的に射出される恥蜜の雨を、全て飲み干そうと舌での攻撃を継続させる。

「……んぅ」

穏やかになっていく十数回の波が終わりを告げ、最後に花弁の全体を舐め上げてから、起き上がって彼女を見やった。
紅潮しきった顔の目元が左の肘で隠されている。緩んだ口元から頼りなく呼吸が漏れていて、これに導いたのは全て私なのだという優越感が全身を包む。
その左肘を掴んで、意地悪だと分かったまま外させる。彼女と視線が合ったけれど、刹那、眼孔を転がるようにして視線をズラされた。

「んっ……」

私を見て。そんな独占欲を湧き起こされて、ゆっくりと下ろした唇を彼女のものと重ねた。口腔で遊んでいた彼女の舌を弄び始めたときに、ふと気がついた。
私の口の中には、彼女のが入っていて、彼女の口の中には、私のが入っていたはず。

(まあ……どうでもいいか)

逃れられないことを受け入れた彼女の瞳が元の位置に戻った。微かに、笑みの色で彩られていた気がした。
 ▼ 47 ◆KtlNheaPIw 23/11/21 22:25:27 ID:UO..QVRs [6/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「四天王になれば、留学延長なんて言ってたけど」

既に、二人とも全てを脱ぎ捨ててマットレスに身体を預けていた。居座ったままでいる人間の気配を感じているからか、一匹たりともポケモンは顔を覗かせてこない。もう、ポケモン相手だったら見せつけても良いかもな、と思っていたけれど、ここに居るポケモン達は人間に近寄らない習性を持っているらしい。
途中で打ち切られた言の葉を再び紡いでいく。

「関係、なかったね。二人目で負けてるようじゃ」

「……いつか、リベンジしにきてね。多分、アオイちゃんなら向こうに帰っても挑戦資格貰えると思うから」

「いつか、ね……」

そんなことは忘れて今を楽しもうとしていたのに、悔しさが溢れてきてしまう。二戦目、不利なポケモンを多数出してきて、戦略も徹底的に研究されたアカマツに完敗した。挑戦資格云々だって、留学延長の話とは違って本当に彼女の妄想だ。
結局、チャンピオンクラスになって期待されて、留学まで話をつけてもらったのに、井の中の蛙だったことを分からされただけだった。

「アオイちゃん」

「なに……っんぷ」

今日何度目かの唇が重なってきて、唾液を移された。彼女が満足いくまで舌を貪られてからゆっくりと離れていく。銀糸の橋が延びていって、一瞬照明で光ってから崩れていった。
無意識のうちに注目していた彼女の唇が、開かれる。

「わたしに勝ったのにくよくよしてるアオイちゃん、嫌い。もっと喜んでよ」

「あっ……」

心に棘が打ち込まれる。勝った時点では勝利の快感に全身を浸からせていたのに、負けた瞬間に周りが見えなくなってしまう。
すぐに謝らなくてはならない、と思って、慌てて返事をした。

「ご、ごめん。そうだよね、失礼すぎるよね……」

「許してほしいなら、キスして?」

「キ、キス? ……うん」

そのくらいで許されるのなら。そう思って、横に座っている彼女の顔へ近付いていくと、私の唇に人差し指を立ててきた。

「違うよ……こっち」
 ▼ 48 ◆KtlNheaPIw 23/11/21 22:30:13 ID:UO..QVRs [7/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
彼女が両手でバツ印を作って否定を示したかと思うと、肩を掴まれて固いマットレスに押し倒され、肌を密着させてきた。
軽く触れるだけの接吻をされてから、胸同士がくっつく。彼女の控えめながらも綺麗な形をした双丘で、わたしの発育途上の胸が押し潰された。
限界まで張り詰めていた先端を、同じような先端で弄ばれ、時を同じくして首筋にキスの雨が降る。そのうち彼女の顔が遠ざかっていったかと思うと、膝立ちの状態になって私を見下ろしていた。

「アオイちゃん、まだでしょ? とびきりのキスで、気持ちよくさせてあげるから」

そう言った彼女に両脚を持ち上げられて、横に開くように動かされる。またしても秘部を曝け出す卑猥な体勢を取らされて、期待感が募る。
でも、前回秘部を拡げてされるがままにされたときや、さっき彼女にしたものとは少し違った。今まではお尻を浮かせるような体勢になっていたけれど、今回は膝がマットレスに付くような角度で脚を広げるよう指定された。
なんだろう。頭がはてなを浮かべていたけれど、すぐに答えが降ってきた──視覚と、秘部から。

「んっ、んぅ……アオイちゃん、気持ち、いい……?」

「うん……ねえ、ぐちょぐちょになっちゃ、てるね……」

彼女の秘部と、私の秘部が重なり合っている。恥裂がぴったりと合うような体勢で、その割れ目に沿って彼女が腰を動かしていた。
私とは違う、意思を持った生物が、同種を見つけてキスを交わして愛し合っているよう。二人から漏れる蜜が混ざり合って、卑猥な水音を響かせている。彼女を愛おしいと思う溢れた気持ちが、この行為を促進させてくれる燃料となることに気付き、悦びとなって私達を包んでいた。
 ▼ 49 ◆KtlNheaPIw 23/11/21 22:35:00 ID:UO..QVRs [8/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「んちゅ、ぷはぁ……好き、アオイちゃん」

「んぅ……私も、すき……」

恥部を重ねたまま、迫られたキスを拒むことなく受け入れていた。花びら全体を擦り付けることに専念していた彼女が、体勢の都合上仕方なく肉芽で肉芽を押し潰してくる。フードを被った突起を指や舌で弄ばれるのと違って、直接快感の塊を擦られて刺激が強い。
普段ならば快感よりも痛みが主張してきそうなのに、彼女と交わっていると思うだけで、痛みなんか冷えた空気に霧散してしまっていた。

「ね……もっと……」

両腕を伸ばして、彼女の背中を抱きしめる。輪郭が一つになって、離したくないと思う気持ちが、離してほしくないと思っている気持ちが、混ざり合う。
キスに疲れて彼女の顔が私の肩に据えられたとき、ふと空を見上げると、仄暗い照明と美しい星空が目に入った。
こんなに美しい夜空の下、無意味に享楽を貪るだけの性行為に没頭するということへの罪深さを感じたけれど、そんなの、どうでもよかった。それどころか、目の前の行為を美味しくさせるスパイスでしかない。

「タロちゃん……ね、ねぇ……いっ、一緒に……」

「うん……一緒に、い、いこ……?」

その提案を呑んだ彼女が両手を私の脇の下に置いて、恥部同士の戯れに専念している。
もうとうに限界が近かったから、彼女のペースを早めないと、と思って自ら腰を動かして秘部の突起を彼女のものからズラした。

「ひゃっ……! ん、あぁ……!」

目論見が上手くいったようで、突然の動きに対応出来なかった彼女に多量の快楽を与えることができた。これで、二人で……。
迫り来る決壊を察して、腰の動きが早くなる。花芯同士が弾かれ、花弁が絡みつき、二人の蜜が混ざって私の脚の付け根に滝が出現していた。
三十センチ先で乱れた表情を晒している彼女に向かって、音を奏でずに、二文字の言葉を口で紡いだ。それから、彼女の呼びかけに、形ある声を発する。

「アオイちゃ……! い、いく、よ……!」

「うん! い、一緒に……」

最後、彼女が一際大きく、舐るような腰の動きをして秘部を擦り上げたとき、限界が訪れた。
溜め込んだ悦楽が爆発して、噴き出す。電流
が脳内を駆け巡って、視界がちかちかする。
照明。星空の輝き。琥珀色の瞳。それらと混ざり合って、目蓋の裏に幾億の色の点描が広かった。

「あっ……いく……ぅ、うぅぅぅぅ!」

「ふぁ、ああぁぁぁ……!」

下半身を中心にまだ身体を震わせているとき、力を使いきった彼女が倒れ込んできた。
咄嗟に肩を抑えて、そっと想い出の口付けをする。それから肩を貸してあげて、力強く抱きしめた。

二人の荒い呼吸だけが、冷えた空気に溶けていく。
 ▼ 50 ◆KtlNheaPIw 23/11/21 22:40:01 ID:UO..QVRs [9/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「実はね、アオイちゃん」

「ん、なーに?」

すっかり落ち着いてから、二人で手を繋いでお互いの顔を見合わせていた。

「わたし、アカデミーに行くことになったの」

「……え!?」

「アオイちゃんが、ちゃんと成長してくれたから。交換留学を活性化させようっていうことで、第二回にわたしが選ばれたんだ」

「それ、いつから知ってたの……?」

「三日前。これを言っちゃうと、本気で向かってきてくれないかも、と思って黙ってたの……」

「……そうだったんだ……それより、またタロちゃんと一緒にいられることが、何より嬉しい」

「わたしも。絶対リベンジするから、待っててね」

「……待ってるよ!」


二人して顔を近付けて、唇を重ねた。今後も幾度となく重ねていく行為だろうから、今日いくらか回数を増やしても、神様には怒られないだろう。
バトルに燃える表情とも、快楽に溺れる表情とも違う、白絹のベールを纏ったような笑顔を、彼女は浮かべていた。
 ▼ 51 ◆KtlNheaPIw 23/11/23 22:00:00 ID:6fBcWAWs [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
六畳の部屋を、隅から隅まで逃すことなく照らし出す太陽の光で目を覚ました。
ここで学ぶために使った教材や、泊まり込むために必要だった着替えや日用品などは、既にパルデア地方本土に送っていた。備え付けのベッドが仲間を失って、寂しそうに映る。

「今日で、この部屋ともお別れか」

そう口にしてから、整えたシーツにもう一度手を置いてゆっくりと伸ばす。
最後まで部屋に残っていたブラウスと黒いスカートに着替えてから、すっかり私に染められた空気が閉じ込められている部屋を後にした。
階段を使って下の階へと降りていく。二年生の宿舎フロアの奥、196号室へ。冷えた木製の扉に中指の背をつけてから、ノックをする。

コンコンコンコン。

軋む音を立ててから扉が開き、中の彼女が顔を覗かせた。今日、一緒に旅立つ人。
私の顔を確認するなり、ひとまず中に入ってと手招きをする。身体を滑らせるようにして玄関に入り込み、私が後ろ手で扉を閉めてから彼女が口を開いた。

「今日で最後だよ、やり残したことはない?」

「うん、ないけど……今更?」

「わたしはね、あるんだ」

何を? と問いかけようとしたが、その前に唇が塞がれた。背中に手を回され、吐息まで混ざり合う。
ごくっ、と彼女の喉が鳴ったとき、唇を解放された。

「ぷはっ! ……今、無くなったよ!」

「あんまりふざけてると先、行っちゃうよ」

踵を返し、再び扉を開けて歩き出す。いつもと様子の変わらない廊下だけれど、白い壁紙に寂寞が取り憑いているような気がした。
別にパルデアに帰りたくないというわけではないけれど、少しでもこの時が続くようにと、膝を伸ばして踊るような仕草で歩みを進めていく。
この廊下を使うのは、四度目。一度目は逆から、二度目と三度目で往復して、今回で、少なくとも当分は終わり。

「ん〜っ! 気持ちいい風が吹き抜けてくるね!」

最後の角を曲がって扉を開けると、その先は潮風が吹き荒んでいた。後ろをついてきていたタロは、先日一緒に観た映画の有名なシーンのように、両腕を広げて風を感じている。
船着場には人影はまばらだった。それも、おそらく客は私達二人だけ。
船着場の中央へと近づくにつれ、人影の主がはっきりと分かるようになった。タロがそこに向かって大きく手を振り、大声をあげている。

「みんな〜! 来てくれたの〜!?」

みんな、とは言うもののそこにいたのは三人だけ。長期休みに入ったため、学園に残っている人が少ないのだ。
ネリネ、アカマツ、そしてシアノ。
 ▼ 52 ◆KtlNheaPIw 23/11/23 22:05:00 ID:6fBcWAWs [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「寂しくさせちゃうね……当分四天王の席空けちゃうから、代わりの子に優しくしてあげてね」

タロの言葉に、アカマツが言葉を返す。

「帰ってきたとき、代わりのヤツに負けねーようにしろよ!」

「もちろん! わたしも遊びに行くわけじゃないから! ……そういえば、カキツバタくんは?」

「新しいドラゴンポケモンを探すんだって終業式の日にもう出ていったぜ。……あいつにとってここは狭いのかもなあ」

「……らしい、ね。なんか」

二人とも心からの笑みを浮かべながら、会話に花を咲かせている。そんなわたしを案じたのか、シアノが話しかけてきてくれた。

「アオイくん、君はとても優秀な子だった。……本当はずっとここに居て欲しかったんだが、そういうわけにもいかないからね。クラベル校長には、僕が優しくて聡明な凄い人だったって伝えといてくれ」

「ふふ、お世辞が上手な人だって伝えておきます」

その時、フェリーからタラップが下され、乗る人はお早めにという大きな声が背中を叩いた。
タロがこちらに顔を向けてから、数歩近付いてくる。

「じゃあ、行こっか。みんな何か無いー? 今を逃したらタロちゃんには当分会えないんだよー?」

すぐさま三人の方に振り向いてから、わざとらしい声でそう呼びかけている。
すると、その中でネリネだけがこちらに近寄ってきた。普段はあまり話さない間柄だから意外に思ったが、タロと何かあるのだろうか。
少しだけ……と言いながら、私達に両手を添えて、数歩だけアカマツとシアノから遠ざけられる。

「貴女達の睦まじい関係は、とてもかけがえのないものだと思っています。パルデアに行った後も、どうかそれを大切なものだと信じて過ごしてください」

少し変わった角度からの激励だった。言い方から察するに、私達が既にバトルのライバルといったようなものを飛び越えた関係であることに気が付いているのだろう。
少々気恥ずかしかったが、その言葉をしっかりと受け止めて言葉を返した。

「……はい! 大切なものだと信じていますし、事実、大切な人です」

横で、タロが私の顔に視線を移してからきょろきょろとしているのがわかった。照れ隠しが下手だ、と思った。
そんな最中、ネリネが、それと……と言いつつ更に顔を近付けてきて、声のボリュームを絞って続きを話し出す。

「大胆な行動はなるべく慎むようにしましょう。……案外、見られているものですので」

顔から火が出る、というのはこの事かと思い知らされた。耳まで熱で染まり、脇の下が湿っていくのがわかる。
まともにネリネの顔を見る事が出来なくなって隣を見遣ると、彼女も同じようにしていて目が合った。……顔面を覆う熱は、潮風が散らしてくれることを願おう。
 ▼ 53 ◆KtlNheaPIw 23/11/23 22:10:01 ID:6fBcWAWs [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フェリーに乗り込んで、手を振ってくれている三人に手を振りかえしてから、数分。
先程のネリネから受けた指摘への衝撃で、二人に会話は無かった。客は私達しかいないから、真の静寂が客室を支配している。

沈黙を打ち破るために、私は決意を固めた。

「ね、ねえ……タロちゃん、こっちむいて?」

「なに……?」

振り向いた彼女を認めてから、中腰の体勢を取った。そして、膝丈よりも短いスカートを、捲る。

「っ……!? アオイちゃん、それ……」

彼女に晒した、中に何も遮るものが無い下半身。突如曝け出された秘部に、彼女の視線が釘付けになる。

「……サービスは終わり!」

掴んでいたスカートの裾を離して、幕を下ろす。それと同時に顔を見上げられた。

「……ふふふふふ、アオイちゃんもこれで、真の意味でこっち側に来た気がするね、さっきネリネちゃんが注意してくれたのに」

「変な言い方……」

「わたしは嬉しいよ。これでもっとアオイちゃんとの楽しみが増えたんだもん」

彼女が悪い笑顔を浮かべている。パッと空気が明るくなって、それからの会話も弾んだ。……犠牲が大きすぎる気がするけれど。

「……いいよね? 誘ったのはそっちだもんね」

それから、突然それまでの会話を打ち切ってそんなことをタロが言い出した。
彼女と、決して短くない間側に居て、流石にもう何をしたいのかが察せられた。沈黙で、肯定を表す。
彼女の左手が伸びてきて、スカートの中に侵入を許した。お目当てに触れられて嬉しそうな彼女と、身体を跳ねさせてしまう私。

窓から見える海岸線にホエルオーが浮かんでいる。大きな船跡を残しながら進んでいくフェリーと、焦らされるような指遣いのコントラストが私を混乱させる。
箱庭を飛び出して、今度は広い世界で彼女と何を見るのだろう。どこに行くのだろう。
未来の日常に大きな期待を背負っているけれど、何故だか思考が蕩けて空想の世界がぼんやりと輪郭を歪めている。
そんな私の考えていることを案じたのか、彼女が顔を近づけてきて、擽るように耳元で囁いてきた。



「アオイちゃん、いっぱいいーっぱい、いこうね?」





END
 ▼ 54 ◆KtlNheaPIw 23/11/23 22:30:05 ID:6fBcWAWs [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援ありがとうございました!全てが妄想なので円盤配信前に完結できてよかったです
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