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SS

【特撮クロスSS】夢を護ることはできる、その為に戦う

 ▼ 1 z6IguT.tk. 23/10/29 08:01:18 ID:xbXY5h8g [1/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
※特撮作品「仮面ライダー555」とのクロスSSです。苦手な方はブラウザバック推奨。
※また、クロス元の登場人物を元ネタにしたキャラクターあり。オリ主系に近い為苦手な方は以下略。
※あくまでSSスレの為、本SSと関係のない話や、無闇に玩具などの画像を貼ったりなどはなさらないようにお願いします。



[パルデア地方・チャンプルタウン宝食堂]

口が悪い男「ふー…ふー…ふー…ふー…」

かけそば「ホカホカ」

口が悪い男「………」ゴクリ

かけそば「ホカホカ」
 ▼ 2 z6IguT.tk. 23/10/29 08:07:29 ID:xbXY5h8g [2/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ズズ……

口が悪い男「……っ!おい、おばちゃん。このそば熱くて食えねーよ」

食堂のおばちゃん「冷めるまで待ってなさいよ」

口が悪い男「麺が伸びちまうじゃねーか…フー…フー…」

食堂のおばちゃん「まったく、ちょっと前から何度かここに来るようになつてからずっとそれじゃない。今度からそば以外にしなさいって言ったのに」

口が悪い男「オレはそばが食いたくて来たんだよ…フー…フー…」

食堂のおばちゃん「我儘なお客さんだねぇ…うちとしてはお金貰ったらご飯は作ったげるし、それ食べてくれれば良いけどさ」


口が悪い男「フー…フー……………あつっ!」

隣にいたサラリーマン「……」
 ▼ 3 z6IguT.tk. 23/10/29 08:11:43 ID:xbXY5h8g [3/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

……


口が悪い男「ゴクッゴクッ……ぷはーっ…ごっそうさん」

食堂のおばちゃん「おそまつさん」

口が悪い男「さぁて出るか…」


ガラッ!!


強盗「おい!全員その場から動くんじゃねぇ!!」

客達「!!」ザワッ!!

口が悪い男「なんだ…?」
 ▼ 4 z6IguT.tk. 23/10/29 08:15:16 ID:xbXY5h8g [4/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
おばちゃん「な、何だいあんたは!」

強盗「今からここにある食材全部寄越せ!!」

口が悪い男「強盗かぁ…?コンビニじゃなくて食堂を狙うなんて訳わかんねーな…」

強盗「うるせぇ!!黙って寄越せ!!」
ブロロローム「ブロロン!」

口が悪い男「お前……それ“ポケモン”って生き物じゃねぇのか?」

強盗「あぁ?何だお前。ポケモンを知らねーのか?」

口が悪い男「あぁ。なんかちょっと前まで何処かで寝てたと思ったら、気付いたらここ……“パルデア地方”って言うのか?ここに来たんだよ」

強盗「何だそりゃ……っておわっ!?」
 ▼ 5 z6IguT.tk. 23/10/29 08:17:43 ID:xbXY5h8g [5/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
サラリーマン「取り込み中失礼します。武器の方、取らせていただきました」

ムクホーク「ピェー」

強盗「ヒ、ヒィ!?なんだよおっさん!」

口が悪い男「あんた、さっき隣で飯食ってた…」

サラリーマン「アオキと申します。申し訳ございませんが、今はこの強盗を警察に突き出させていただきます」

口が悪い男「お、おう……」

強盗「くそー!離せー!」

ブロロローム「キュ~…」

ムクホーク「ムクホッ!」
 ▼ 6 z6IguT.tk. 23/10/29 08:20:34 ID:xbXY5h8g [6/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

……

アオキ「先程はありがとうございました。あなたが犯人との話で時間を稼いでくださったお陰です」

おばちゃん「あんた、口は悪いけどいいヤツじゃん!」

口が悪い男「いや、オレ別にそんなつもりはねーよ…」

アオキ「先程は失礼しました。私、こういう者です」ピラッ

口が悪い男「名刺………チャンプルタウンのジムリーダーで…営業もやってる……ってチャンプルタウンってこの町じゃねぇか!?」

アオキ「仰る通りです。……差し支えなければ、あなたのお名前も頂戴してよろしいでしょうか?」

口が悪い男「お、おう………オレはタクミだ」

アオキ「タクミ様、ですね。ありがとうございます。また何かの縁でお会いしましたら、宜しくお願いしますね」
 ▼ 7 z6IguT.tk. 23/10/29 08:23:18 ID:xbXY5h8g [7/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
おばちゃん「おや、アオキさんもう行くのかい?」

アオキ「はい。そろそろ行かないと、上司に怒られそうなのでね」

タクミ「あんたも大変なんだな…せいぜい気を付けろよ」

アオキ「ご忠告ありがとうございます。では…」



タクミ「しっかし何なんだろうな、この世界。何処かで寝てたら、こんな世界に来ちまうなんて」

タクミ「それにまた寝れば戻れるのかなと思ったら戻らねーし、夢の割に醒めねーし、何なんだ…」

タクミ「ポケモン、ねぇ……」

タクミ「……あの強盗に…アオキはボールから出してたな…?」
 ▼ 8 z6IguT.tk. 23/10/29 08:26:57 ID:xbXY5h8g [8/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
[ハッコウシティ]

不動産屋「では、こちらの物件の鍵は明日、お渡ししますね」

青年「はい、ありがとうございます」

不動産屋「名義人は……ユウジ様、ですね。では明日は宜しくお願い致します」

ユウジ「宜しくお願い致します」


ウィーン


ユウジ「とりあえず雨風凌ぐ家は買えたけど…本当に何なんだろうな、この世界…」

ユウジ「それに………俺、どうやってこの世界に来たんだろう…」
 ▼ 9 z6IguT.tk. 23/10/29 08:32:29 ID:xbXY5h8g [9/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
派手な女性「ハラバリー、充電オッケー!?そいじゃ、スパーク!」

ハラバリー「ハラ〜」バチバチ!

少年「ああっ!オラチフ!」

オラチフ「ばう…」

派手な女性「うーん惜しかったねチャレンジャー!また次の挑戦、待ってるよー!」

少年「ナンジャモさん、ありがとう!」



ユウジ「あの“ポケモン”という生き物も、よくわからないしなぁ…」

ユウジ「ちょっと、聞いてみた方が良いかもしれない」
 ▼ 10 z6IguT.tk. 23/10/30 19:58:46 ID:l46ofAKk [1/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ナンジャモ「というわけで今日はここまで!ビリビリっとキタ人は〜?チャンネル登録よっろしっくね〜!
あなたの目玉をエレキネット!エレキトリカル★ストリーマー・何者なんじゃ?ナンジャモでした〜!」👋フリフリ



ユウジ「あれは…小さな端末…浮いてる?何か、撮ってるのかな…あの、すみません!」

ナンジャモ「およ?」

ユウジ「えっと…さっきのポケモン同士が戦っていたところ、見てました。凄かったですね」

ナンジャモ「おぉ!?いや〜見ちゃってたか〜ありがたや〜!って、おほん失礼」

ユウジ「いえ。それで、聞きたいことがあるんですけど…」

ナンジャモ「お、このナンジャモがな〜んでも答えちゃうよ!」
ナンジャモ「オフだけど」(小声)

ユウジ「…どうか、したんですか?」

ナンジャモ「ああいえ!なんでも〜!このナンジャモに任せなはれ!」

 ▼ 11 z6IguT.tk. 23/10/30 20:01:00 ID:l46ofAKk [2/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
[テーブルシティ]

アオイ「みんな〜!ただいま〜!」
ハルト「うぃーっす」


ペパー「おっ!お帰りちゃんだな!待ってたぜ!」

ネモ「アオイ〜!ハルト〜!久しぶり〜!」

ボタン「ん、お帰り。林間学校、どうだった?」



アオイ「すっごく楽しかったよ〜!話したいことい〜っぱいあるんだ!」

ハルト「アオイはもう何でも楽しそうで羨ましいよほんと…」

ネモ「ハルトは?楽しんできた?」

ハルト「まぁそれなりにね」
 ▼ 12 z6IguT.tk. 23/10/30 20:07:42 ID:l46ofAKk [3/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


[南2番エリア]

アオイ「いっけーオーガポン!ツタこんぼう!」

オーガポン「がおぽにおー!」

ネモ「うっ…!やるねアオイ!オーガポンも!私達も負けないよ!パーモット、れいとうパンチ!」

パーモット「ぱもも!」



ハルト「ネモは相変わらず元気そうで何より。皆も」

ボタン「言葉で話を聞くよりバトルで話す、って感じ」

ペパー「オマエらの体験も羨ましいなぁオイ!それにしてもなぁ…伝わっていた歴史がひっくり返った瞬間に立ち会うなんてな」

ハルト「アオイは驚いてたみたいだけど、なーんか胡散臭いの好きじゃなくて、俺はあんま興味なかったんだよな」

ボタン「ふふっ、ハルトもハルトで変わらず元気そう」
 ▼ 13 z6IguT.tk. 23/10/30 20:10:01 ID:l46ofAKk [4/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アオイ「おーい!終わったよー!」

ネモ「ねぇねぇ!次は誰バトルする!?ハルト!?それともペパー?ボタン!?」

ペパー「オイオイ、ちょっとは休もうぜ生徒会長さんよ」

ハルト「バトルだるいしあんまやりたくねぇんだよな〜」

ボタン「ネモい」

ネモ「ううっ、皆冷たいっ!」

アオイ「まぁまぁ。それよりバトルしたらあたしもポケモンも皆お腹すいちゃった!」

ペパー「うし!じゃあそろそろメシにすっか!」

ネモ「終わったらまたバトルしよっ!」

ハルト&ボタン「ネモい、やだ」

ネモ「あぁんひどい!」
 ▼ 14 z6IguT.tk. 23/10/30 20:21:37 ID:l46ofAKk [5/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
[ハッコウシティ]

ユウジ「そうなんだ。ありがとう、“ポケモン”について少しはわかった気がする」

ナンジャモ「ユウジ氏のお役に立てて何より★」

ユウジ「それにしても…そっかぁ。この街に来た時に、よくナンジャモさんの名前を耳にしたんだけど、それがあなただったなんてね」

ナンジャモ「ん?どゆこと?」

ユウジ「子供達がよく、あなたのファンだって言ってたり、あなたみたいに有名な…いんふるえんさー?になりたいって、そう言う声をよく聞いたよ」

ナンジャモ「いや〜照れますな〜!あっ、そうそう、これも何かの縁でユウジ氏にも伝えたいんだけど〜」

ユウジ「何かな?」
 ▼ 15 z6IguT.tk. 23/10/30 20:24:16 ID:l46ofAKk [6/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ナンジャモ「今度、いつもよりちょーっと大きいライブ配信をやる予定なのだ!ユウジ氏もスマホロトムがあればどこからでも見れるけど……なくても、ここハッコウシティに来たら、生で見れちゃうよ!」

ユウジ「凄いね。うん、応援してる。良かったら是非行きたいな」

ナンジャモ「うひょ〜!ありがとユウジ氏〜!楽しみにしてるね〜!」🤝ブンブン!

ユウジ「ははは、ちょっと、腕振り過ぎだよ〜!」






ユウジ「夢を振り撒く、インフルエンサーか……凄い人に会えたなぁ」

ユウジ「…まだ、この世界のこと、よくわかってないし、どうやって来たのかもわからないけど」

ユウジ「でも、気長に調べてみよう。ここ、いいところだしね」
 ▼ 16 z6IguT.tk. 23/10/30 20:25:42 ID:l46ofAKk [7/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユウジ「夢………夢を持つ人、彼女に夢を与えられた人……多いんだな………」





――夢ってのはな、呪いと同じなんだよ――


ユウジ「……ッ!?」


ユウジ「……な、何だ……今の……?」

ユウジ「誰の声……どこから……?」
 ▼ 17 z6IguT.tk. 23/10/30 20:27:00 ID:l46ofAKk [8/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユウジ「いや………これって……俺の、頭の中に声が響いたような………?」


ユウジ「夢は、呪いと同じ………?」

ユウジ「一体……何なんだ……今の……?どう言う意味だ……?今の声の主は……誰なんだ……?」



ユウジ「……」

ユウジ「………とりあえず、今日はもう帰ろう…俺は疲れたんだきっと。うん、そうだ」
 ▼ 18 z6IguT.tk. 23/10/30 20:31:21 ID:l46ofAKk [9/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドン


ユウジ「あっ…すみません、他所見してて」

ガシッ!


ユウジ「!?」

白衣の男「た、頼む…!この子を…この子達を受け取ってくれ…!」

ユウジ「ど、どうしたんですか!?」

白衣の男「わ、私のことは良い!それよりこの子達を!」


そう言ってきた男の人は、鬼気迫る表情で、俺にトランクケースを押し付けて、足早に去っていった。


ユウジ「ちょ、ちょっと、これどうするんですか!」

白衣の男「その子達は…その子達だけは…奴等に渡してはならん!…うっ」フラッ

ユウジ「危ない!」
 ▼ 19 z6IguT.tk. 23/10/30 20:32:44 ID:l46ofAKk [10/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しかし、遅かった。

その男は崖から足を踏み外して落下してしまった。

ガシッ!


ユウジ「しっかりしてください!………!」

ダメだ、この人はもう意識が……。


ユウジ「……」

ひとまず俺は、この人を病院へ連れて行く事にした。

けど、病院なんてどこに……。
 ▼ 20 z6IguT.tk. 23/10/30 20:33:35 ID:l46ofAKk [11/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
※追記※
その男の身が宙に放り出されたその瞬間でギリギリ腕を捕まえることに成功した。
 ▼ 22 z6IguT.tk. 23/11/01 20:04:05 ID:BShc9ZFE [1/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アオイ「あー…もうくたくただよー…」

ネモ「私も流石に疲れたかな〜…よし!」

アオイ「そろそろ休憩してまたポケモンバトル、って言おうとした?」

ネモ「うっ………あ、あははそそそそんなわけないじゃん」

ハルト「分かりやす過ぎんだよネモさんよ」

ネモ「ハルトまで…」

ペパー「けどまぁ、オマエらのバトルは見てるオレらも飽きねぇけどな。むしろ、久々に帰ってきたアオイの腕前をめっちゃくちゃ見せつけられて安心はしたぜ」

ボタン「ふふ…なんというか、いつもの光景が戻ってきた感じなんよ」

アオイ「というかごめん!!ずーーっとこっちに集中してて!!今更だけど!!」

ネモ「やだ!私もごめん!ってか言い出しっぺ私じゃん!」

ハルト「ほんとに遅かったな。ま、今日ぐらいはと思ってたけどよ」
 ▼ 23 z6IguT.tk. 23/11/01 20:06:41 ID:BShc9ZFE [2/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……

アオイ「じゃあ、また明日ねー!」

ハルネモペパボタ「また明日ー」「お疲れー」


ペパー「ん?ネモ、オマエはまだ寮に戻らないのか?」

ネモ「うん。かいふくのくすりとか今日めっちゃ使っちゃったし、買い足しに行くんだ」

ボタン「あー…そっか」
ボタン(逆にアオイはまだ足りてそう)


ペパー「ん。じゃあオレらは先に戻るわ。また明日な」
ボタン「お疲れ様でスター」

ネモ「うん!お疲れ様ー!」


ネモ「さて、と。私も行かなきゃ!」
 ▼ 24 レンアルマ@メンバーズカード 23/11/01 20:07:35 ID:sNY6ENew NGネーム登録 NGID登録 報告
ちゃんとクロスしてる
支援
 ▼ 25 z6IguT.tk. 23/11/01 20:09:17 ID:BShc9ZFE [3/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「あの、そこの君、ちょっと良いかな?」

ネモ「……?はい、どうしたんですか?」


ユウジ「はぁ…はぁ………この階段、長い………うっ……」

ネモ「え!?だ、大丈夫ですか!?あなたも、それに…肩を借りてる白衣の人も!」

ユウジ「俺は平気さ……大した事ないよ……ぜぇ……ぜぇ……」
ユウジ「そ、それより……オレンジアカデミーは、ここで間違いない…かな?」

ネモ「え、は、はい!ここです!」

ユウジ「ならよかった………学校の者じゃないんだけど……この白衣の人を、保健室に案内…してほしいんだ……!」

ネモ「えぇっ!?一体どうしてここを!?」
 ▼ 26 z6IguT.tk. 23/11/01 20:12:09 ID:BShc9ZFE [4/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……


[保健室]

ネモ「ハッコウシティの近くで、崖から落ちそうになったんですね…」

ミモザ「いやぁ初めてよ。まさか学校の生徒でも関係者でもない人を診るなんて」

ユウジ「突然押しかけてしまってすみません」

ミモザ「しょうがないわよ。流石に断る理由もないしね。病院代わりにここを紹介されるなんて思ってもみなかったけど」

ミモザ「ていうか、あのクッソ長い階段をよくその人抱えながら登って来れたのね…あんたも休んだ方が良いんじゃない?」

ユウジ「あぁ僕は大丈夫です…これくらいは慣れ………」

ミモザ「慣れ?」
 ▼ 27 z6IguT.tk. 23/11/01 20:13:59 ID:BShc9ZFE [5/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユウジ「……慣れて、ますから」

ミモザ「妙な間ね〜。ま、いいけど無理はしないで頂戴ね」

ユウジ「ご忠告ありがとうございます」


バタン


……

ネモ「で、あの人から、そのケースを?」

ユウジ「ああ。突然、これを押し付けられて、それで、『これを奴等に渡すな』って……それが何者なのかまでは、わからないけど」

ネモ「何か凄く重要そうなものを…中身、何だろう?」
 ▼ 28 z6IguT.tk. 23/11/01 20:18:14 ID:BShc9ZFE [6/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コトッ……

ユウジ「これは…モンスターボール?」

ネモ「3個ある…」


ポン!


ギャロップ「ひひーん!」

エルレイド「えるる」

シュバルゴ「シュバ…」


ネモ「わっ!エルレイドだ!それに…他の2匹は…?」

ユウジ「この子達も…ポケモンなのかい?」

ネモ「そう……だと思う。エルレイドは私も知ってるけど、他の2匹はわからないな…」
 ▼ 29 z6IguT.tk. 23/11/01 20:20:35 ID:BShc9ZFE [7/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「そっちのめらめら燃えてる方はギャロップ」


ネモ&ユウジ「!」

ハルト「んで、もう片方のイカした鎧を着ている方はシュバルゴだよ」

ネモ「ハルト!」

ユウジ「知り合い?」

ネモ「うん!同じオレンジアカデミーの生徒で、私の友達!」

ハルト「どっちもパルデアにもいないし、何なら俺やアオイが行っていたキタカミの里の図鑑にも載ってない。他所の地方のポケモンだ」

ネモ「す、すごっ!流石ハルト!」

ユウジ「知ってるんだ…このポケモン達を…」
 ▼ 30 z6IguT.tk. 23/11/01 20:24:30 ID:BShc9ZFE [8/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハルト「一応、これでも海外留学した事があって。随分珍しいポケモンの声が聞こえたもんで飛んできてみれば、一体何があった?」


……



ハルト「なるほどねぇ…で、その見知らぬおっさんから託されたのがそいつらって事か」

ユウジ「そうなんだよ」

ハルト「で、あんた………ユウジは自分が何者なのか自分でもわからない、ってところか。記憶喪失か何かか?」

ユウジ「う〜ん…その割にはそれとも違う気がするって言うか、よくわからないんだよね…思い出せそうで思い出せず、もやがかかってるような感覚って言うか……変な話だよね」

ハルト「ほんとによくわからないな」
 ▼ 31 z6IguT.tk. 23/11/01 20:27:16 ID:BShc9ZFE [9/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ネモ「それで、これからどうするの?」

ユウジ「とりあえず、明日から家に住めるから、この子達を預かりながら暮らすよ。きっとその内、何か思い出すかもしれないからさ」

ネモ「そっか……うん!記憶、戻ると良いね!」

ハルト「気をつけてな」






[ハルトの部屋]

ハルト「近日にナンジャモのライブ、楽しみ過ぎて今から眠れないなぁ」

ハルト「………」
 ▼ 32 z6IguT.tk. 23/11/01 20:29:28 ID:BShc9ZFE [10/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハルト(それにしてもユウジ、ねぇ………自分の出自もわからない、何かが原因で記憶に障害がある………気の毒にとは思う)


ハルト(と言うか、ネモから聞いたけど、あの人、その見知らぬおっさんを助けるためにハッコウからここまで、それもあのクソ長階段を登って、すぐ体力が戻るって…バケモンかよ)

ハルト「…」


ハルト「ま、俺もぼちぼち探しますかね」

ハルト「ぃよし!そんじゃ、明日こそは推し活すっかぁ!」

ハルト「おやすみ!」
 ▼ 33 イチュウ@ピチューのけ 23/11/01 20:39:33 ID:Iz5M7Hzo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
楽しませて貰ってますぜ
 ▼ 34 z6IguT.tk. 23/11/04 08:07:40 ID:vh.srep2 [1/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
[数日後のテーブルシティ - 学生寮の廊下]

ハルト「ふぁ〜…ねみ〜〜………」

アオイ「ハルト〜!おはよ〜!」

ハルト「んぁ……アオイ、おはようさん」

アオイ「もう〜、また夜更かし?」

ハルト「またとは失礼な」

アオイ「昨日は何時に寝たの?」

ハルト「ん〜……2時」

アオイ「その前は?」

ハルト「3時半」

アオイ「…その前は?」

ハルト「たぶん2時半過ぎ」

アオイ「もう!もっと早く寝ようよ」
 ▼ 35 z6IguT.tk. 23/11/04 08:10:49 ID:vh.srep2 [2/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハルト「これでも昨日は早い方だろ〜?」

アオイ「お・そ・い・で・す!またナンジャモさんのライブ?を見ていたんでしょ?」

ハルト「バーロー、流石にあの人も深夜に何度も配信なんかしねーよ。前の配信のアーカイブだアーカイブ」

アオイ「それでもおんなじです!今日の授業だって頭に入らないでしょ」

ハルト「俺のおかんかお前は」

アオイ「全く……大丈夫なの?こないだのテストも赤点ギリギリだったんだし」

ハルト「俺はお前みたいにマジメちゃんじゃないんだよ、留年しなきゃ良いんだ留年しなきゃ」

アオイ「もう。その内先生に呼ばれても知らないよ?」

ハルト「そう何度言ってても呼ばれたことないじゃないスか」

アオイ「うっ……」
 ▼ 36 z6IguT.tk. 23/11/04 08:16:14 ID:vh.srep2 [3/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハルト「……まぁ、ナンジャモの配信を見て夜更かしなのは結局否定しないけどさ。最近はちょっち考え事もしてんのよ」

アオイ「そうなの?」

ハルト「まーね」
ハルト(主にこないだアカデミーに来たって言うユウジと、あのおっさんの事。この事を知ってんのは現状俺とネモだけだが…)

アオイ「さてはいよいよ真面目に勉強する気になった…とか?」

ハルト「あんたに何べんも言われるよーな男がする訳なかろう。あれは結局の所落とさなきゃいーんだよ」

アオイ「ぐ…それもそうか」

ハルト「それに夜遅くまでやるとか非効率極まりねーよ。そんな労力あったらナンジャモさんの配信周回かミモりんへのナnゲフンゲフン保健室までの散歩に使うわ」

アオイ「おいハルトぉ!今何言いかけた!」

ハルト「なんでもねぇなんでもねぇ、ぬはははは」
 ▼ 37 z6IguT.tk. 23/11/04 08:22:20 ID:vh.srep2 [4/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハルト(ややこしくなるし言わなくても良いやと思ったんだが…パルデアでもキタカミでも見かけないあのポケモン達の噂もあるしな。その時が来るまで隠す〜なんて洒落たことしても多分無駄か)

ハルト「…冗談はこの辺にしてな。授業までまだ時間あるだろ?ちょっと付き合ってくんね?」

アオイ「え?まぁあるけど…どうしたの?」


「2人ともおはよー!」

ハルト「おや、ネモの姉御もおはようさん」

アオイ「あっ!ネモおはよう!」

ハルト「ちょうど良い時に来たね。できればあと2名も来て欲しかったが、とりあえずネモ、あの事もうアオイにも話して良いだろ?」

ネモ「あの事?…あ、あれね!」

アオイ「???」
 ▼ 38 z6IguT.tk. 23/11/04 08:25:24 ID:vh.srep2 [5/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ペパー「朝から騒がしい子ちゃんだな」
ボタン「はよーっす…」

ハルト「すげぇタイミングで役者揃っちゃったな。まるで映画やら小説やらみたいだな」

ボタン「突然のメタ話どうした?」

ハルト「ま……そだね。せっかくだしもう話しちまうか。良いよな、ネモ」

ネモ「うん!実はね…」





[南2番エリア]

🏍️ブゥーーーン

キキーッ!

タクミ「あ〜〜〜…くそっ」
 ▼ 39 z6IguT.tk. 23/11/04 08:30:26 ID:vh.srep2 [6/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
タクミ「マジで腹減ったぜ……」

タクミ「あの熱いそば食った後に会ったあの白衣のおっさん…どこ行っちまったんだよマジで」

タクミ「せめてこの押し付けられたトランクケースの中身が飯なら良かったのに…入ってたのはよくわからん生き物だしよ。こいつも“ポケモン”か?」

モトトカゲ🏍️「ブルッ」

タクミ「ポケモンなのかバイクなのかよくわかんねーし。まぁ今助かってるけどな」ワシャワシャ

モトトカゲ🦎「ブルル♪」

タクミ「このトランクケースさっさと返したいけど、何だかんだこいついなかったら脚で歩いて探すことになってたしな。どこかでお礼か何か買いてぇな」


野生のムクバード「むっくー!」

タクミ「あぁまたオマエかよ!どっか行け!」

モトトカゲ「ぶるっ!」


モトトカゲのドラゴンクロー!

ジャキッ!!
 ▼ 40 z6IguT.tk. 23/11/04 08:33:17 ID:vh.srep2 [7/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
野生のムクバード「ぴぇ〜」バッサバッサ


タクミ「ったく、走ってるだけで襲われるしよ〜。オマエらの目ぼしいものなんて何もねーよ。あったらオレが欲しいくらいだ」

グゥ〜……


タクミ「あ〜くそっ………あの日から何も食ってねぇし…流石に水くらいは飲みたいっつーの」

タクミ「しょうがねぇ。おい、そろそろまた走るから、悪いけど頼むわ」

モトトカゲ🏍️「ブルッ」


タクミ「よっこらせっと……ヘルメットもどっかで手に入れねーとなー」


ブゥゥゥーーン……
 ▼ 41 z6IguT.tk. 23/11/04 20:03:28 ID:vh.srep2 [8/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
[ボタンの部屋]

ボタン「……ん。大体の事情はわかったよ。わかったけどさ…


何で毎回毎回当たり前のようにうちの部屋を使うん?」

ハルト「秘密基地っぽいから」

ボタン「秘密も何もあったもんじゃないんだけど…」ハァー

ペパー「ユウジっていう兄ちゃんに、白衣のおっさん、パルデアにもキタカミにもいないポケモンが何でここにいるんだろうなぁ」

ハルト「外国から来たとかならともかくそれすら覚えてないってさ」

アオイ「うーん…ユウジさんの記憶が戻って、そしてその白衣のおじさんの容態も治れば、何か分かりそうなのに」

ネモ「珍しいポケモンとも戦りたいのに…あのままは可哀想だよね」

ハルト「…で、この話を聞いたからにはって訳じゃないんだけど、できる限りで良いしその気になった時で良いから、皆にも手伝って欲しいんだよね……ダメ?」
 ▼ 42 z6IguT.tk. 23/11/04 20:06:49 ID:vh.srep2 [9/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アオイ「あたしはもちろん協力するよ!」

ペパー「水臭いのはなしっこちゃんだぜハルト!オレもやるさ!」

ボタン「ま、断る理由もないよね」

ハルト「おお、さんきゅお前ら!」ニッ

…バタン


ネモ「それじゃあ、私はこの後ミモザ先生のところに行ってくるね」

ハルト「流石に大人数では押しかけられないからな。部屋にはとりあえず俺とネモで入るわ」

アオイ「了解!(`・ω・´)」

ペパー「ん」

ボタン「りょ」
 ▼ 43 z6IguT.tk. 23/11/04 20:11:21 ID:vh.srep2 [10/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
[保健室]

ミモザ「そうねぇ…あの日の翌日には、体調は治ったつって出て行って、それ以降は特に何もないわね」

ハルト「特に変わった点もねーの?たとえば何かすげー焦ってたとかさ」

ミモザ「あんたはそろそろ口の聞き方くらい気をつけなさいっての。とりあえずそういった様子もなかったかなー」

ネモ「ユウジさんの時は凄く焦ってましたけど、何だったんでしょうね…」

ハルト「うーん…あの時は鬼気迫っててその後何もないってんなら、もうやる事やり切ったって感じなんかね」

ミモザ「かもしれないわねー。ま、そんな訳でゴメンだけどあたしからは特にこれと言ってあげられる情報はないわ」

ネモ「いえ、そんな!ありがとうございます!」

ハルト「今度また駄弁りに来るわ」

ミモザ「あんたは少しくらい授業真面目に受けろよサボり魔」
 ▼ 44 z6IguT.tk. 23/11/04 20:17:17 ID:vh.srep2 [11/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
[テーブルシティ]

ネモ「ってことで、情報なし!><」

ハルト「ユウジと白衣のおっさんの行方もわかんねーし、情報ゼロから探すしかないわ」

アオイ「それじゃあ見つけ次第、行動開始だね!」

ペパー「これを機にボタちゃんも外に出ることが増えそうだなぁ?」

ボタン「ボタちゃん言うのやめろし………なんかあっち騒がしくない?」

ハルト「え、マジ?」


「おい!あっちで人が倒れてるぞ!」「ミモザ先生呼んでくる!」


5人「!?」
 ▼ 45 z6IguT.tk. 23/11/04 20:19:57 ID:vh.srep2 [12/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
男「クッソ……」

モトトカゲ「ぶるっ、ぶるっ!」💦



ネモ「えっ、だ、大丈夫!?」

ハルト「こないだのユウジでも白衣のおっさんでもねぇな…」

生徒「あっ!生徒会長!いつもの5人組!」

ボタン「…意識はあるっぽい。とりあえず運ぼ」

アオイ「あたしに任せて!コライドンお願い!」

コライドン「アギャ!」

ペパー「保健室までひとっ飛びだな!頼むぜ!」

コライドン「…、!」チラッ

ボタン「え、や、ちょっ…」

4人&モブ「あっ…」
 ▼ 46 z6IguT.tk. 23/11/04 20:22:20 ID:vh.srep2 [13/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コライドン「アギャ♪」ベロン

ボタン「や、やっぱりーーーーーーーーー………!」



[保健室]

ミモザ「もう〜!いい加減まともな病院を紹介したげなさいよぉ!」

アオイ「すみません!でも、ほんとにこの近くで倒れてたんです!」

ボタン「うぅ…酷い目にあった…」

ミモザ「はぁ……もういっそ本当に独立して病院に勤めようかしら」

ボタン「先生が辞めたらハルト発狂しそう」
 ▼ 47 z6IguT.tk. 23/11/04 20:25:00 ID:vh.srep2 [14/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
男「ん……ぁぁ〜……!」ムクリ

ミモザ「あ、起きた」

男「どこだ?ここ」

アオイ「ここはあたし達の学校の保健室です!」

男「学校…保健室……?あー……そっかオレさっき道端で倒れてたっけ…」

ボタン「お兄さん大丈夫なん?自分の名前とか覚えとる?頭とか打ったりしてないん?」

男「あぁ…?あー…いや、名前ぐらい覚えてるよ。オレはタクミだ。…まぁそれ以外何もわかんねぇけど」

アオイ「えー!?じゃ、じゃあ記憶喪失!?」

ボタン「なんてタイムリーな…」
 ▼ 48 z6IguT.tk. 23/11/04 20:28:25 ID:vh.srep2 [15/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
タクミ「記憶喪失っつーか……いや!そうなのかもな?」

ミモザ「なんで疑問形…?てか、もう身体は大丈夫なの?」

タクミ「お陰さんでもう動けるわ」

ミモザ「そ。よかった。今度から病院探しておきなさいよ〜」

タクミ「大きなお世話だ」

ミモザ「うわ、口悪っ」

タクミ「口が悪いのは生まれつきなんだよ。とにかく、助けてくれてありがとな。じゃ」

ミモザ「はいはい、お大事にねー」


バタン


ボタン「あの口悪い男も、記憶喪失…ともわからない微妙な様子で、それによく見たらトランクケース持ち」

アオイ「そして中身は3つのモンスターボール…ハルトとネモから聞いた、ユウジって人と同じだね」
 ▼ 49 z6IguT.tk. 23/11/04 20:32:25 ID:vh.srep2 [16/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
[学生食堂]

アオイ「あれ?」

ハルト「あそこに突っ立ってるのって…さっき倒れてたタクミって奴か?」


タクミ「ん?…あぁさっきのガキンチョ共か」

アオイ「むっ、ガキンチョじゃないもん」

ハルト「そのガキンチョがたくさんいるこの食堂で何してんすかあんたは」

タクミ「どうもしねーよ。ちょうどこれから出ようと思ってたんだ。じゃな」


グゥ〜〜〜………


タクミ「……」

アオイ「……」

ハルト「……ぷっ」
 ▼ 50 z6IguT.tk. 23/11/04 20:34:36 ID:vh.srep2 [17/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
タクミ「………じゃな」

ハルト「いや待て待て待て待てww腹空かしてる癖にここで突っ立ってるくらいなら食べてけよwww」

タクミ「大きなお世話だっつーの」

ハルト「おやおや〜?それともガキンチョと飯食うの嫌だってか〜?」

タクミ「あぁ!?んな訳ねぇし!良いぜ食ってやるよ!」

ズカズカズカ


アオイ「もう〜ハルトも態度悪過ぎだよ〜!」

ハルト「先に態度悪かったのあっちだからセーフ」


……
 ▼ 51 z6IguT.tk. 23/11/04 20:35:49 ID:vh.srep2 [18/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
5分後

アオイ「う〜ん、まだ悩んでる?」

ハルト「……いや、よく見ろ。あいつ自分の視線、何度も自分の財布とメニューを行ったり来たりしてやがる」

アオイ「えっ………」



……


タクミ「ぐぬぬ…!」

おばちゃん「どうなされましたか?」

タクミ「……」
 ▼ 52 z6IguT.tk. 23/11/04 20:37:07 ID:vh.srep2 [19/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
トントン


タクミ「あ?」クルッ

アオイ「一緒に食べよう!」

タクミ「はぁ?いや、オレは…」

ハルト「いーからここはついて来なって。これ以上恥かきたくねーだろ?」ボソッ

タクミ「ちっ……」


 ▼ 53 z6IguT.tk. 23/11/04 20:39:50 ID:vh.srep2 [20/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ガツガツ!ムシャムシャ!


アオイ「凄い食べっぷり…」

タクミ「ごくん!……自慢じゃねぇがここしばらく何も飲み食いしてなくってな」

ハルト「その上金もなかったのか。最後に食ったのいつなんだ?」

タクミ「あー……もう3日…は経ってるな。多分」

ハルト「体内時計正常か?」

タクミ「流石にな」

ハルト「ふーん」
ハルト(共通点らしきところ、もう一つありっと)

タクミ「ごっそさん」

アオイ「お粗末さま!よかったね!」
 ▼ 54 z6IguT.tk. 23/11/04 20:41:56 ID:vh.srep2 [21/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
[テーブルシティ]

アオイ「これからどうするの?」

タクミ「オレに荷物押し付けてきたあの白衣のおっさんを探す。んでこれ突き返すわ」

ハルト「けどその前にバイトでもした方がいいと思うぜ?今度こそ野垂れ死ぬぞ」

タクミ「………考えとくわ。じゃ、飯助かったわ。さんきゅ」


モトトカゲ🏍️「ぶるっ!」

ドドドド…



ハルト「……」

アオイ「ハルト?どうしたの?」

ハルト「…アオイは、何か思うところなかったか?」

アオイ「思うところ?」
 ▼ 55 z6IguT.tk. 23/11/04 20:47:23 ID:vh.srep2 [22/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハルト「あのタクミが押しつけられた荷物…モンスターボールが入ったトランクケースは白衣のおっさんから押し付けられた。察するにユウジの時と同じか、その仲間かってところ。加えてあいつもユウジみたく自分の名前以外の記憶が曖昧」

アオイ「あ…うん。そこは似てるなって思ったかな」

ハルト「時期があまりにも近過ぎるし、同時期に何かあったのか、そこははたまた偶然か………けどな。俺はもう一つ気になることがあってな」

アオイ「気になること?」

ハルト「さっきまでの話が似てるのはまだ偶然とか考え過ぎとかって思える。けどどうしてもそれで割り切れないところがある。まずはユウジだ」

ハルト「あいつの話が本当なら、あいつは人助けのためとはいえハッコウシティからテーブルシティまで来た。まぁそこは人担ぎながら持っていたギャロップに乗って来たにしてもまだそこは良い。問題はその後だ」

アオイ「問題?」
 ▼ 56 z6IguT.tk. 23/11/04 20:49:39 ID:vh.srep2 [23/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハルト「あいつ、そうして長い距離移動した後、あのアカデミーのクッソ長い階段を歩いて、しかも人担ぎながら登ってきたんだ。その様子から察するに、恐らくハッコウからここに来るまでの間、途中からか最初からか、ギャロップを使ってないだろう」

ハルト「そんな中であのアホみたいに長い階段を登って息上がってたのに、保健室に来てから少し休んだだけで体力が戻る……あまりに人間離れしてると思わねーか?」

アオイ「た、確かに…」

ハルト「万歩譲ってそれが体力だけ化け物じみてる、って言っても良いけど、今日会ったタクミの存在が今度は引っかかるんだ。あいつが何て言ってたか覚えてるか?」

アオイ「えっと……飲み食いしてなくて…3日は経つ…とか?」

ハルト「そうだ。まずこれが解釈によってはおかしいことになる。それはわかるか?」

アオイ「う〜〜ん………?あっ…!」
 ▼ 57 z6IguT.tk. 23/11/04 20:56:26 ID:vh.srep2 [24/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハルト「気づいたか」

アオイ「もし本当に、水すら飲んでないんだったら…3日以上なんてもたないよ…!?」

ハルト「そうなるな。よしんばあれがただの誇張だとしても、ちょっとの間くたばって保健室で寝たぐらいでまともに歩ける体力なんて普通ある筈がねえ。なのに起きたあいつは微塵もグロッキーさがなく、腹の虫がギャン鳴きしただけで済んでる」

ハルト「少なくとも嘘をそう簡単につくような人じゃない、とすれば、それでもあれは体力化け物なんかで説明つかねーよ。漫画じゃあるまいしな」

ハルト「それに3日は経ってる、って言うならそれ以上の可能性さえあるわけだ。俺とネモがユウジに会ってからでも、既に5日は経ってる」

ハルト「たまたまこの辺を通ってたのか、ユウジみたく遠くから来たのかは定かじゃねーが、何にしてもあいつもユウジも、人間がして良いようなバイタリティじゃねぇ」

アオイ「………全然、気にならなかったけど、確かにおかしいよ…!」

ハルト「2人の記憶に、トランクケースおっさんの謎に加え、あいつら自身……巻き込んでからこんなこと言うのも何だけど、こりゃ俺達の想像以上にヤバい問題かもしれねえな」

アオイ「あの2人……一体何者なんだろう…」
 ▼ 58 z6IguT.tk. 23/11/05 08:01:28 ID:MmOINrGg [1/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
[ハルトの部屋]

ハルト「はー……予想以上にこじれた話かもしれねえな。今回」

ハルト「出自不明、名前以外記憶不明、外国から来たと言っても、ポケモンの存在自体知らない……謎が深過ぎるんだよなぁ」

ハルト「予想以上に頭使うぜ…糖分でも摂りたいけど今日はもう寝るだけだしなぁ」


📱<♪


ハルト「んぁ?……あ、ボタちゃんからのメッセか?何だ何だ」

ハルト「…………………は?」
 ▼ 59 z6IguT.tk. 23/11/05 08:04:25 ID:MmOINrGg [2/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
[ハッコウシティ]

ユウジ「はぁ…!はぁ…!はぁ…!はぁ…!」タッタッタッタッ


ユウジ「……ひどい…昨日まで、会場設営で盛り上がっていたのに…!」


[設営中だった会場]

落書き『ナンジャモファンはロクなヤツじゃない!』『空気ぶち壊し』『ライブやめろ』


ユウジ「……いくら何でも、ここまでするなんてやり過ぎだ…一体ナンジャモさんやそのファンが何をしたって言うんだ…!」


<ウエーン…

ユウジ「…!あの子は、この街に初めて来た時に会った…!」
 ▼ 60 z6IguT.tk. 23/11/05 08:07:12 ID:MmOINrGg [3/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユウジ「どうしたんですか!?」

子供「うっ…うっ……インフルエンサーになりたかったよぅ…!」

母親「ごめんなさい。実はこの子、うちの息子で、インフルエンサーを目指してたんですけど…あれ、見てください」

ユウジ「………荒らされた会場、ですか」

母親「親としてこの子の夢を応援したかったのですが、あれを見せられたら、この子もまた危険な目に遭うんじゃないかと思うと…!」


通行人「あの子、ナンジャモさんみたいになりたいって、いつも言ってた子でしょう?」「お気の毒に…」「ファンが危ない人多かったよね…」


ユウジ「そんな……」

 ▼ 61 z6IguT.tk. 23/11/05 08:10:42 ID:MmOINrGg [4/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユウジ「……あの子だけじゃない……あの子以外にも、夢を絶たれた人が多かった…」

ユウジ「どうして……俺もあの後彼女の過去の配信を見た時には、そんな危なそうな人なんていなかったはずなのに」


――呪いを解くには、その夢を叶えれば良い。けど途中で挫折したヤツはずっと呪われたままなんだよ――


ユウジ「ぐっ……!?」

ユウジ「何だ……またあの時みたいな……どこからなんだ…どこから、脳に直接声が響く…!?」

ユウジ「いや…それともこれは…俺の記憶なのか…!?」

ユウジ「……」
📱『ナンジャモライブ中止のお知らせ』

ユウジ「彼女自身、彼女や、彼女以外のインフルエンサーに憧れ、夢を抱いた人々の嘆くコメントがこんなに…………ん!?」
 ▼ 62 z6IguT.tk. 23/11/05 08:13:50 ID:MmOINrGg [5/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
『ナンジャモのライブが中止になったのはアンチのせいだ』
『会場に落書きってマジ?』
『ナンジャモを布教しに他チャンネルにコメントしたらBANされたんだが』


ユウジ「これは……じゃあ、まさかあの落書きにあった、ロクでもないファンって……!!」

ユウジ「……ふざけるな」

ユウジ「何で…それが、その人やその人のファンの迷惑になるって、考えなかったのか…!」

ユウジ「………許せない」

ユウジ「もしかしたら、今こうしてる間にも…ファンを自称しながら誰かに迷惑をかけている人がいるんじゃ…!?」

ユウジ「……まずはナンジャモさんを探さないと」
 ▼ 63 z6IguT.tk. 23/11/05 08:18:09 ID:MmOINrGg [6/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
[オレンジアカデミー - 1-D教室]

ネモ「あのハルトが欠席なの!?」

ボタン「聞きつけてくるのはっや……そうなんよ」

アオイ「確かに保健室にもいなかったし、1-Dって、まだ移動教室とかなかった!?」

ボタン「そうだね。午後から移動しての授業あるんよ」

ペパー「オイオイオイ、サボる癖に学校丸ごと欠席するなんてなかったちゃんなのに、どうしちまったんだ!?」

ボタン「多分だけど……これのせいじゃないかな」⊃ 📱


アオイ「これ?………えっ、ナンジャモさんのライブ中止!?」
 ▼ 64 z6IguT.tk. 23/11/05 08:21:04 ID:MmOINrGg [7/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ボタン「昨日、ハルト達と話した件で少しでも何か手掛かりないかネットサーフィンしてたんやけど…その時偶然見つけちゃって」

ペパー「で、それをハルトに伝えたのか」

ボタン「………うん」シュン…

ペパー「そうしょげるなよ、アイツいつでもナンジャモさんの情報見てるガチファンちゃんだろ?ボタちゃんが見せなくても、早かれ遅かれ知ってたと思うぜ」

アオイ「むしろ、当日まで知らないよりはまだ良い…と思うよ。あたしはそういうの、よくわからないけど…」

ボタン「…うん」

ネモ「それにしてもひどい……会場を荒らされるなんて…」

ボタン「ガチでナンジャモのアンチの仕業か、あるいは……」

アオイ「あるいは?」
 ▼ 65 z6IguT.tk. 23/11/05 08:24:49 ID:MmOINrGg [8/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ボタン「……落書きもコメントも、犯人の自作自演か……それかファンの中に過激派がいて、そいつが別の犯人のせいでブチギレて会場に当たっちゃったとか……」

ペパー「うわめっちゃその手の話に通じ過ぎちゃんじゃん」

ボタン「……ちょっと、うちの方でも情報探ってみる。なんかこれもやばい気がする。はぁ…最近やばいこと多過ぎるのなんなん……」



……


[学生食堂]

アオイ「ハルト…大丈夫かな…」🥪モグモグ

ネモ「食べ終わったら少し抜け出してお見舞いも行かなきゃね」


<〜!

ネモ「向こうが何かうるさいなぁ。って、この声聞き覚えない!?」

アオイ「まさか…」
 ▼ 66 z6IguT.tk. 23/11/05 08:27:16 ID:MmOINrGg [9/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
タクミ「ちっ…オレからも願い下げだ!クソッ…」


アオイ「あれ、タクミ!?」

ネモ「何でここに!?」

タクミ「オマエら…あの時飯奢ってくれたガキンチョに…もう1人?」

アオイ「もー、またガキンチョなんて!あたしはアオイ!」

ネモ「私はネモだよ。それよりどうしたの?またここに来るなんて…」





[校舎裏]

アオイ・ネモ「学生食堂のバイトを今日始めて今日で辞めたぁ!?」

タクミ「……あぁ」
 ▼ 67 ードー@あくのジュエル 23/11/05 13:37:14 ID:3PTIibbI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 68 z6IguT.tk. 23/11/06 20:00:02 ID:UkRktwTM [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アオイ「えぇぇ!?なんで!?ていうか、いたの!?」

ネモ「も、もしかして想像以上に大変だったとか!?それともポケモンバトルの腕前とか!?」

タクミ「そっちのチビはともかくオマエは何言ってんだよ…そんなわけねーだろ」

アオイ「もー!チビじゃありません!アーオーイーでーすぅー!」

タクミ「あぁもう耳がキンキンするってーの!!……まぁそれでさっき出て行ったところだよ。オレからも願い下げだ」

ネモ「えぇ〜、一体どうして…」

タクミ「どーもこーもねーよ。生まれつきとは言え口が悪いのはオレのせいだし良いけど、逆に出せるようスープの温度下げたのに文句ばっか垂れやがって」

アオイ&ネモ「ごめんそれは流石にタクミが悪いと思う」

タクミ「ちっ…まぁいいよ。それよりオレはこれから次の仕事探すから。少なくとももうここに仕事しには来ねーよ。じゃあな」
 ▼ 69 z6IguT.tk. 23/11/06 20:01:41 ID:UkRktwTM [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アオイ「え、えっと…仕事探し頑張ってね?」

ネモ「大丈夫大丈夫!切り替えて行こ!」


モトトカゲ🏍️「ぶぅんっ」パカラッパカラッ




[ハルトの部屋]

コンコン

アオイ「ハルトー。大丈夫ー?」

ネモ「今日のノートとかプリントとか届けに来たよー」


「………」

ガチャッ
 ▼ 70 z6IguT.tk. 23/11/06 20:04:21 ID:UkRktwTM [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハルト「……うっす」

アオイ「うわぁ…凄く顔色悪い…ほんとに風邪引いたとか?」

ハルト「身体の方は五体満足、ピンピンっす」

ネモ「そ、それはよかったけど…欠席の理由ってまさか…」

ハルト「ナンジャモのライブ中止になって生き甲斐なくした」

アオイ「で、ですよねー…」

ハルト「……ズル休みってチクッてもいーんだぞ?」

ネモ「もう、そんな悲観しないで!…って、気分も沈んじゃってるもんね〜…」

アオイ「チクりはしないわ。あんた凄く楽しみにしてたの知ってるよ。あたしも、今回のことは驚いてるわ」

ハルト「……どもっす」
 ▼ 71 z6IguT.tk. 23/11/06 20:06:01 ID:UkRktwTM [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
📱<♪

アオイ「あっ、あたしだ」

ネモ「誰から?」

アオイ「ボタンだ。ごめん!ちょっと待ってて!」

ハルト「うぃ」


アオイ「もしもし、ボタン?…………えっ?」


アオイ「うん……うん………わかった。ありがとう」

<ピッ

ハルト「ボタちゃんは何て?」

アオイ「………」

ハルト「……どーしたよ、俯いちゃって」
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