【SS】かわいそうな　とり

あるところに とりのポケモン ぺラップがいました。

ぺラップはとってもおしゃべりずき。

すこし ことばがつよいのが たまにキズ。


あるひ、もりのおんなのこ キレイハナと キュワワーが あそんでいました。


「なにやってるんだい？」


ぺラップは ふたりにききます。


「いまね キュワワーちゃんと おはなかざりをつくって あそんでいたの」


と キレイハナちゃんが こたえます。

「そうだよ！ みてみて、かわいいでしょ」


キュワワーちゃんは とくいそうです。


「なにそれ？ だっさーい！ しゅみわるいね、あかのはなのとなりは ふつうしろでしょ」


ぺラップは、おもっていることをすなおにいいました。


「え…ひどい、どうしてそんなこというの？」

「だって、ぼくのほうがセンスいいし、ぼくのいっていることのほうがただしいよ」


ぺラップは おもっていることをくちにします。

キュワワーちゃんは なきだしてしまいました。

「ぺラップくん、さいてー！ あっちいってよ！」


キレイハナちゃんは おこってしまいました。


「ちぇ なんだよ…せっかくセンスのあるぼくが アドバイスしてやったのに」


ぺラップは ふてくされながら ふらふらとんでいきました。

「うーん、いいねえ」

「そっちこそ、いいいろづかいだよ」


そう わらいながらはなしているのは タギングルくんと ドーブルくん。

ふたりは おえかきがすきで とってもなかよしです。


「やあ なにしてるんだい？」

「あ ぺラップくん いまね ふたりでえをかいていたんだ」

「ふーん…なにこれ？」

「これは ドーブルくんをかいていたんだよ」

「え……これがドーブル？ ぶわっははは！！」


ぺラップは わらいだしました。


「どうしてわらうの？」


タギングルは ふしぎそうにききます。


「いや……だって ぜんぜんにてないんだもん！！ へったくそ！！」


ぺラップは またかるくちをたたきます。


「あのさ ぼくがいいっていってんだから きみにかんけいないよね？」


ドーブルは すこしいらつきながら そういいます。

「いや……ほかのひとにもきいてごらんよ こんなのぜんぜんにてないから！ へったくそ！ あははっ！」

「う……うぇぇぇん」


ぺラップのこころないことばに タギングルはなきだしてしまいました。


「いいかげんにしないと ほうしをあびせるよ？」

「う それはかんべんだ……はいはい、いきますよっと」


ドーブルは ほんきでおこりました。 ぺラップは わるびれもせず ふらふらとんでいきました。


「なんだよ、センスのあるぼくが せっかくアドバイスしてやってるのに」


ぺラップは ぶつぶつつぶやきます。

「はあ はりあいねえなあ……ああ もんくをいいたい」


ぺラップは イライラしてきました。

そこに ゴチルゼルとフーディンが なにかはなしていました。


「おうい、なにしてるんだい？」

「あら ぺラップ いま こんどやるげきの だいほんをかんがえていたのよ」

「なかなか よいできではないか」

「ふふ そうね あとはこれを やくしゃさんへつたえましょう」


ぺラップは ふてきなえみを うかべました。

「どれどれ ちょっとよませておくれよ」

「いいけど たいせつにあつかってね」


ペラペラとよんだぺラップは かいこういちばん こういいました。


「何これ？ 決めセリフの応酬で何言いたいか分かんないんだけど。 はっきり言って駄文だよ駄文。 こんなん誰も楽しめないって」


「……それで？」


ゴチルゼルは おこりもせず あきれたくちょうで そうかえします。

急に流暢になるやん

「いやだからさ、こんなん人に披露するレベルに達してないんだって」

「……それで、おまえにめいわくはかけたのか？」

「なっとくいかないなら くびをつっこまなきゃいいんじゃない？ あなたにかんけいないでしょ」


「いや、だからさ……」


ことばにつまったぺラップは ふらふらとんでいきました。


それから もりのポケモンたちは だれもぺラップと くちをきいてくれなくなりました。


「なんでだよ……お前らがセンスないから俺様がアドバイスしてやってるのに…」


そうつぶやきながら ″とり″は きょうもどこかを さまよっているのです











おしまい

面白い

要するに俺らである
しかしぺラップと決定的に違うのは「現実で不利益を被ることがほとんどない」こと
だから俺らは今日も他人を攻撃して楽しむ

とにかく乙

このとりは尾羽の長いことで有名ですが
胴体はヤマブキシティにあるにもかかわらず
その羽の先はジョウト地方はワカバタウンの茶畑に突っ込んでいたと言われています