【SS】イッシュ三国志:ポケモンBBS(掲示板) 【SS】イッシュ三国志:ポケモンBBS

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【SS】イッシュ三国志

 ▼ 1 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 16:59:43 ID:FtQJpbp. [1/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
前回の奴が放置した結果過去ログ送りになったので
一度完結した物を加筆修正したものです

〜1番道路〜

おじさん「お〜い、少年…そんな川沿いで何をしているんだね?」

その呼ばれた少年…彼はこの1番道路沿いの町カノコタウンに住む少年、トウヤである。

トウヤ「いえ、おじさん…僕はここで、貿易船を待っているんです。」

おじさん「貿易船…?」

トウヤ「ええ、僕はその貿易船の商人から、あるものを買いたいのです。」

おじさん「あるもの…?」

トウヤ「モーモーミルクです。」

おじさん「モーモーミルク…!?
少年、お前わかっているのか?
今のイッシュはミルタンクの生息数が減少しているから、
モーモーミルクはとても高価なものなんだぞぉっ!?」

トウヤ「はい、わかっています。
だからこそ、僕はこれまでカラクサタウンで働き続け、お金を貯めてきたのです。
それに…僕には病気がちの母がいます。その母に、ミルクというものを一回でも飲ませてやりたいのです。」

おじさん「わ、わかった…。
しかし気をつけてな。ここらにはならずものの集団…プラズマ賊が最近出没するからな。」
 ▼ 2 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:00:52 ID:FtQJpbp. [2/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜プラズマ賊〜

プラズマ賊とは、長い年月により腐敗しきったイッシュ(首都は砂漠の城)を討ち倒し、権力を乗っとろうとしている集団である。
しかし最近では専らトレーナーのポケモンを奪うことにのみ集中し、あまり快くは思われていない。
 ▼ 3 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:04:23 ID:FtQJpbp. [3/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
トウヤ「もうそろそろかな…。
でもプラズマ賊が来たって、お前が居れば大丈夫…。なぁ、そうだよな…ミジュマル。」

ミジュマル「ミジュミジュー!!」

その彼が連れているミジュマルは、亡き父がトウヤに残してくれたポケモンだ。トウヤが生まれた頃から、ミジュマルは共に居た。

トウヤ「おや…。」

そして、ようやく貿易船が到着したようだ。
トウヤは貿易船に呼びかけた。

トウヤ「すいませーん!
あの、そちらの船に、どなたか商人さんは乗っていますかー?」

すると、船に居た商人がトウヤに呼びかけてきた。

商人「おー、お若いの。商人ならワシじゃー。
お前さん、ワシに何かを買いにきたのかぁー?
ここじゃなんだから、船にお入りなさぃー!!」
 ▼ 4 こだてシグルド◆T.PNs2BJlY 15/12/29 17:05:04 ID:jOblLfss NGネーム登録 NGID登録 m 報告
流れなーがーれーてーいつーか
 ▼ 5 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:05:53 ID:FtQJpbp. [4/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
商人「…。
お前さん、すまんなー。このお金では、たった一本しか買えんぞー。
もっと譲ってやりたいが、ワシだって商人なのでなー。」

トウヤ「ええ、構いやしません。母一人分だけあればいいのですから。」

商人「この腐敗した世の中で、お前さん…なんと健気な若者じゃのー!
もしかしたら、案外お前さんがこのイッシュを変えてくれるかもしれんのー。」

トウヤ「…ハハハ。そんな、冗談を…。」
 ▼ 6 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:09:32 ID:FtQJpbp. [5/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
すいません、>>3>>5の間に落丁がありました
この文章です

商人「それでお前さん、何を買いにきたんだー?」

トウヤ「僕がほしいのは、モーモーミルクです。」

商人「モーモーミルク…。
お前さん、知っての通り…今はミルクは少々お高くなっているのじゃー。
それでも、よろしいかね?」

トウヤ「ええ、これで買える分だけお願いします。」

ジャラ。

トウヤは、今持っている有り金を全て商人に示した。
 ▼ 7 ルホッグ@パワーベルト 15/12/29 17:10:28 ID:zJ6A3kQY NGネーム登録 NGID登録 報告
なるほど大体読めた
支援
 ▼ 8 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:11:29 ID:FtQJpbp. [6/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
モーモーミルクを無事に買うことができたトウヤは貿易船から降り、カノコタウンへ戻ろうとしたのだが…。

???「よーよー、兄ちゃん…。
お前…いいポケモンを持ってるじゃねーかよぉー。」

トウヤ「!」

運が悪かった。
1番道路のポケモンを乱獲していたプラズマ賊に見つかってしまったのだ。

トウヤ「し、しまった…!!」

トウヤ(父の形見のミジュマルは渡す訳にはいかない…。
僕の手でこいつを倒すしかない!!)

プラズマ賊「ハッハー、お前のポケモンさくっと頂戴してイッシュ打倒の野望に使わせてもらうぜー!
アーボ、しめつけるだ!!」

アーボ「アァーボォっ!!」ギリギリ

アーボはミジュマルの身体を締め付ける。

トウヤ「くっ…。
ミジュマル…反撃するんだっ!!」
 ▼ 9 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:15:07 ID:FtQJpbp. [7/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
トウヤ「ミジュマル、水鉄砲だ!!」

ミジュマル「ミジュミジュー!!」ジャバー

ミジュマルは噴出した水の威力で上昇し、アーボの締め付けから逃れることができた。

ミジュマル「ミ…ジュウゥゥ〜ッ!!」ジャ~

そして、ミジュマルはアーボに狙いを定め大量の水を噴出した。

アーボ「ア、アァ〜ボォ〜ッ!!」バタ…

プラズマ賊「なっ、このミジュマル…強い!
まさか俺のアーボが倒されるとはっ!!」

トウヤ(ふぅ…。)

???「やれやれ、こんなガキに負けるとはな。こんなことじゃ、ゲーチス様に申し訳が付かないぜ。」

プラズマ賊「あ、あぁ…すまねぇ。」

トウヤ「!」

なんと、プラズマ賊はもう一人潜んでいたのである。

トウヤ(し、しまった…。連戦はさすがにキツイぞ…!!)

プラズマ賊「ん?
お前…なんだ、ポケモン以外にもい〜もん持ってるじゃねぇかよ〜。」

トウヤ「…?」
 ▼ 10 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:16:53 ID:FtQJpbp. [8/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
プラズマ賊1「なにとぼけてるんだよ。その…モーモーミルクだよ!!
まさか、お前のようなガキが持ってるなんてなぁ〜。」

プラズマ賊2「さっきの抵抗に免除してそのミジュマルは諦めよう。さぁ、モーモーミルクをよこせ!」

トウヤ「だ、駄目だ!
このミルクは、私の母に飲ませるために買ったもの…お前たちのような下衆共に飲ませるためではないっ!!」

プラズマ賊1「なんだと、このガキ!
よし、気が変わった、そのミジュマルとモーモーミルク…皆まとめて奪ってやるぜぇーっ!!」

その時、カノコタウンの方向より一人の人物が現れた。

???「なかなか帰ってこないと思ったら、やっぱりこんなことになっていた。だから、いつも十分に気をつけろといっているのに…メンドーだな。
ジャノビー、あのプラズマ賊共に向かって攻撃だ!!」

ジャノビー「ジャジャジャー!!」

プラズマ賊「なっ…。」
 ▼ 11 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:18:47 ID:FtQJpbp. [9/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
ジャノビー「ジャジャー!!」

ジャノビーは、プラズマ賊に向かって抱きついた。

プラズマ賊1「…!
な、なにを…ち、力が…抜けて…。」ヘナヘナ

プラズマ賊2「あぁ、ジャノビーって、こんな…か、かわいかったっけ…。
俺、なにかいけないものに目覚めそうだよ…。」ヘナヘナ

ジャノビーの、メロメロである。

トウヤ「あ、ありがとう…チェレン。」

その人物とは、カノコタウンに共に住む、トウヤの幼なじみの少年…チェレンであった。

チェレン「全く…僕がいなかったら、トウヤ、君、どうしてたの?
本当に、メンドーだな。」
 ▼ 12 テラ@アンノーンノート 15/12/29 17:21:20 ID:4grdLHb2 NGネーム登録 NGID登録 m 報告
支援
 ▼ 13 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:21:51 ID:FtQJpbp. [10/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
チェレン「さて…後は、こいつらを…。」

プラズマ賊共「ひぃっ、ゆ、許してくれ!
今乱獲したポケモンたちは逃がした、もう他人のポケモンを奪わない!!
だ、だから…。」

チェレン「ジャノビー、こいつらの首を刎ねろ!
リーフブレード!!」

トウヤ「!」

ジャノビー「ジャジャー!」

ザスッ…。

ジャノビーは、プラズマ賊共の首を刎ねた。

トウヤ「チ、チェレン…!
何も…殺すことは…!!」

チェレン「元から腐ってる奴は何をしたって改心などしないさ。無駄だよ。
さて、こいつらの死体を川に流そうか。全く…メンドーなことだよ。」

ジャボン…。

トウヤ「チェレン…。君はいつだってそうだ。
その冷静な性格とは逆に、力こそ全ての解決策だと思いこんでいる。そんなことでは、いつか身を滅ぼすぞ…!!」

チェレン「助けてやっといてその言い草は酷いな。昔から君とは何一つ意見が合わない。
まぁいい…ベルも待っている。カノコタウンへ戻ろうか。」
 ▼ 14 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:23:57 ID:FtQJpbp. [11/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜カノコタウン〜

ベル「へへへ〜。トウヤ、チェレン!
私も、やっとポケモンを貰えたのよ〜!!」

ベルの示した先には、ポケモン、ポカブの姿があった。

チェレン「おめでとう。でもこれからが大変だよ。ポケモンの世話とか、色々なことを覚えなきゃいけない。
それよりトウヤ…そのモーモーミルクは…?」

トウヤ「うん、母に飲ませるために買ったんだ。」

チェレン「そのためだけに1番道路に行ったのか!
あそこに行くのはカラクサタウンに行く時だけにしろといつも言ってあるだろ!!」

トウヤ「す、すまない…。」

チェレン「まあいい、トウヤ…せっかく守ったミルクだ。お母さんの元に届けてやりなよ。」
 ▼ 15 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:26:08 ID:FtQJpbp. [12/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜トウヤの家〜

トウヤ「お母さん、今、帰りました。」

お母さん「ゴホ…ゴホ…お前、今日は仕事が休みだっていうのに…どこへ行ってたんだい?」

トウヤ「…。
見て下さい、お母さん…これですよ、これ!
このモーモーミルクを買ってきたのです!!」

お母さん「こ、これは紛れもなくモーモーミルク…!
お前、こんな高級なものを、どこで…!!」

トウヤ「誤解しないで下さい。これは、僕が働いて貯めたお金で買ったものです。
お母さんに…ミルクというものを飲ませてあげたくて。」

お母さん「ト、トウヤ…。
お前って子は、もうこんなに逞しく…私に物を買ってくるまでに成長していたというのね…!!」
 ▼ 16 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:27:36 ID:FtQJpbp. [13/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
トウヤ「そしてお母さん…。
この周辺にも、プラズマ賊の輩が出没しました。」

お母さん「…!
お、お前、プラズマ賊に会ったのかい!?
だ、大丈夫なの…?
怪我は…してない…!?」

トウヤ「ええ、私は大丈夫ですが…。
最近、プラズマ賊は積極的にポケモンを集めていると聞きます。このままでは…イッシュ国の…砂漠の城の崩壊も近いことでしょう。」
 ▼ 17 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:33:54 ID:FtQJpbp. [14/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜数年後〜

その日は、一つの時代の終焉を迎えていた。

お母さん「おや、今日はいつもより新聞が来るのが早いわ。
どれどれ…。
…!
ま、まさか…!
遂に…遂にこの時が…。」

トウヤ「お母さん、どうしました?」

お母さん「トウヤ、起きたのね。この新聞を見なさい…。」

トウヤ「…!」

新聞の内容は、プラズマ賊が遂にイッシュ国を討ち倒し、城を占拠したというものであった。

トウヤ「いつかはこの時が来るとは思っていましたが…。
この国はまた荒れるでしょう。プラズマ賊の輩が良い政治など行う筈がない…!!」

その時、テレビでライブ中継が放送されていた。

ゲーチス「フハハハ、私の名はゲーチス。プラズマ賊のボスだ。
これからこの国は、ハルモニア国と名を改める!
以前の無能な王はポケモン研究所に封じた!
これからは国を良くするために税を引き上げる!
従わぬ奴は即刻死刑に処すと思え!!」
 ▼ 18 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:35:12 ID:FtQJpbp. [15/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
トウヤ「何だと?
あのヒオウギに移転したアララギ博士の研究所に?
まさかアララギもグルなのか…!?
いや…それとも…。」

お母さん「…。」

トウヤ「どうしました…母さん?」

お母さん「トウヤ、良く聞くのよ。その封じられたイッシュ国王は、あなたの叔父さんに当たるのよ。」

トウヤ「な…!?」

お母さん「もともとこのイッシュの国は、双子の英雄が力を合わせて建国したもの。落ちぶれたとはいえ…私たちの家系もその弟の血筋を引いてるの。」

トウヤ「な、なぜ…。そんなことが?」

お母さん「トウヤ、我が家に代々伝わる家宝のことは知っているわよね。」

トウヤ「はい、あの黒い石のことでしょう。今まで単なる悪ふざけだと思っていました。
でもそれが…何の関係があるのです?」
 ▼ 19 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:37:56 ID:FtQJpbp. [16/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
お母さん「あの石こそ、その英雄の証…かつて英雄に力を貸したといわれるドラゴンポケモンの化身なのよ。」

トウヤ「な…!」

お母さん「そして今、叔父さんは封じられ、あの悪しきゲーチスが国を乗っ取ってしまった。
トウヤ…お前はこれから叔父さんを助け、英雄の子孫としてゲーチスを討ち滅ぼすのです。」

トウヤ「…。」

お母さん「トウヤ…?」

トウヤ「い、いくらお母さんの頼みといっても、そんなことを急にいわれても…少し考えさせてください。
それに、今日はカラクサタウンの店に働きに出かける日ですし。」

お母さん「そ、そうね。トウヤ。急にこんなこといって…悪かったわ。」

トウヤ「では、お母さん…行ってきます。」

バタン…。

お母さん「…トウヤ…。」
 ▼ 20 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:39:13 ID:FtQJpbp. [17/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
トウヤ「すみませ〜ん。遅くなりました〜。」

店の主人「おお、トウヤ君か。
実は…本当に申し訳ないのだが…。」

トウヤ「?」

店の主人「この店を…近々閉めることになったんだ。」

トウヤ「…!
な、なぜですか!?」

店の主人「君も知っているだろう。あのプラズマ賊の手によって…この国が支配され、重税が課せられたことを。
あんな馬鹿高い売上税が払える訳がない。働く分だけ赤字になる。だから、閉店することにしたんだ…。
私だけでない。このカラクサの住民全てが苦しんでいる。君には本当に申し訳なく思っている…。」

トウヤ「わ、わかりました…。こちらこそ、今までありがとうございました。」
 ▼ 21 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:41:02 ID:FtQJpbp. [18/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
トウヤ「…。」

トウヤはカラクサを見回した。老若男女誰もが表情に精気がない。

トウヤ「僕が、イッシュを…。」

トウヤは思い出した。いつかの商人の言葉を。
この国を救えるのは自分なのかもしれない。かつての英雄の子孫として、責任を取らなければいけないのだと。

そう、プラズマ賊を討ち滅ぼし、イッシュを再建する…それが自分の使命だということを、トウヤは悟った。
 ▼ 22 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:44:26 ID:FtQJpbp. [19/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜カノコタウン〜

お母さん「ああ、トウヤ…帰ってきたわね。」

トウヤ「お母さん…。僕はこれよりこの町を出ます。」

お母さん「…!
それじゃ、トウヤ…。」

トウヤ「ええ、僕はプラズマ賊の元に向かい、あの悪しき奴共を殲滅する旅へ出ます。」

その時。

チェレン「おっと、トウヤ…。
…話は全て聞かせてもらったよ。」

ベル「そう、聞かせてもらったよ〜、トウヤ。」

トウヤ「チ、チェレン…!
それにベルまで…!!」

ベル「えへへ〜。私たち、これまで一緒に育ってきた幼なじみでしょ?
水臭いわよぉ、一人で何でも解決しようとして。」

チェレン「焦ることはないよ。僕たちも一緒に行く!
まずは前祝いだ。君の家裏のモモンの園で、宴会を開こうじゃないか。」

トウヤ「あ、ありがとう…。チェレン、ベル…。」
 ▼ 23 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:47:41 ID:FtQJpbp. [20/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜モモンの園〜

ワイワイ、ガヤガヤ。

モモンの花が咲き乱れるその園での宴会は、カノコだけでなく、カラクサの住民まで参加していた。
皆、トウヤたちがこの国を救ってくれることを望んでいるのだ。

お母さん「トウヤ…。」

お母さん(あなたに、皆の期待がかかってる。
こんなに、こんなに…立派になって…。)

お母さんは、ふとトウヤの生まれた時のことを思い出していた。
 ▼ 24 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:50:37 ID:FtQJpbp. [21/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜14年前〜

おばさん「あ、あなたお父さんだわよねっ!?
う…生まれたわよぉっ、男の子がぁ!!」

お父さん「ほ、本当ですかぁっ!?」

お母さんは、愛らしい丸のような赤ん坊を抱いていた。

赤ん坊「オギャ〜、オギャ〜…。」

その赤ん坊は、元気な産声をあげている。

お母さん「あ、あなた…。」

お父さん「お、お前…よく頑張ったなぁっ!!
こ、この子が私たちの子供…。」

お母さん「えぇ…。そうよ。
実はこの子の名前をもう決めてあるの。」

お父さん「おおっ、どんなのなんだい…?」

お母さん「名前は…トウヤ。まだ何者にも染まっていないという意味でつけたの。
この子がどう染まり、生きていくのか…。」

お父さん「ああっ、これからが楽しみだな!!」

トウヤ一人が泣いていた。
対照的に、周りの皆は産まれ出た命に喜び、笑いあっていた…。
 ▼ 25 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:52:31 ID:FtQJpbp. [22/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜現代 モモンの園〜

少女「お兄ちゃんたち、これからどこいくの〜?」

チェレン「そうだねお譲ちゃん。僕たちは、これから悪いやつらをやっつけにいって、この国を救いにいくんだよ。
そうだ、トウヤ…せっかくの機会だ。ベルも含めて、一緒に誓いあおうじゃないか。」

トウヤ「ん、何を誓うんだい?」

チェレン「三人で、この国を救うことだよ。願わくば昔以上の国にしたい。
しかし…君と僕では考え方も違う。もしかしたら、対立することにもなるかもしれない。それでなくても離れ離れになるかもしれない。
それでもこの三人がせっかく今集ったんだ。掲げる目標は同じにしたいんだ。」

トウヤ「チェレン…。」

ベル「さ、早く誓おうよ!!」

トウヤ「うん、わかったよ。チェレン、ベル。」

ベル「じゃ、いくよ!いっせーのーで…。」

『僕ら三人、今ここに集いし以上、例え立場が違えども、国救わんとする気持ちは皆同じ!
願わくば、死ぬ時は同年同月同日を願わん!!』

これが、後の世に伝わるモモンの誓いである。
 ▼ 26 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:55:01 ID:FtQJpbp. [23/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜リゾートデザート Nの城(前砂漠の城)〜

ゲーチス「フハハハッ、これで私は思いのままの暮らしができる!
おい、アクロマ、まだ支配下におけない町があるのかぁ?
早くしろっ、これだけじゃ金が足りぬ!!」

アクロマ「はい、ゲーチス様。先日スカイアローブリッジが老朽化により崩れ落ちてしまい、カノコからシッポウまでの町には直接行くことができなくなってしまいました。
税金を徴収しにいかなければいけないのに…。
その他の町は既に下っ端たちが趣き、武力による支配が完了しました。」

ゲーチス「フハハハッ、まぁ焦らずともいい!
ところでNよ、なぜ浮かぬ顔をしているのだぁっ?
せっかくお前を表向きの王にしてやったというのに。」

N「…父さん。我らの行動はこれで本当に合っているのでしょうか。
イッシュ国に代わり私たちが国をもっと発展させるのだとおっしゃいましたが、私には…民衆が以前にも増して苦しんでいるように思えます。」

ゲーチス「フハハハ、お前はいつも考え過ぎる!
まあ見とれ見とれ、時期に良くなるさ。
…おい、酒が足りんぞっ、もっと持ってこんかぁっ!!」
 ▼ 27 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:56:46 ID:FtQJpbp. [24/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
トウヤ「…橋が?」

チェレン「そうだ。ヒオウギにはイッシュ王が封じられていて…そっちの安否も心配なのだが、今現在、ヒウンシティへ続くスカイアローブリッジが崩れ落ちてしまったらしい。
これではリゾートデザートにもヒオウギにも渡れない。
しかしシッポウにはとある橋職人が居る。その職人の力を借りて橋を造り直させたいのだが…。」

ベル「?」

チェレン「その橋職人、なかなかの頑固者なのだそうだ。
しかしその職人の好物…その、ゴニョゴニョ…でも持っていけば、素直に頼みを聞いてくれるかもしれない。」

トウヤ「なんだ、チェレン…上手く聞き取れなかったぞ。もう一度はっきり言ってくれ。」
 ▼ 28 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:57:52 ID:FtQJpbp. [25/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
チェレン「アララギ博士の…下着なんだ。」

…。

トウヤ「え。」

ベル「え。」

チェレン「…。」

トウヤ「…マジで?」

チェレン「うん。」

ベル「…どうして?」

チェレン「メタ的な話は嫌いなんだが…このSSを書いていた当時、安価で決まったんだ。どうしようもないだろう。」

ベル「…そっか。」

トウヤ「…一言、いや、結構言っていいか?」

チェレン「ああ。」
 ▼ 29 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 17:59:20 ID:FtQJpbp. [26/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
トウヤ「色々突っ込みどころがあるのだが…なぜ食べ物じゃないんだ!?
なんなんだよっ、今まで比較的シリアスな展開が続いてたじゃないかよ!
それを…ブチ壊しにしてしまったじゃないかぁっ!!
それにヒオウギに行かないとアララギ博士には会えないと考えりゃわかるだろうがぁっ!?
ホモ展開なんて…誰も望んじゃいないぞおぉぉぉっ!?」

ベル「アハハ…。
まぁ、適度にギャグ展開も挟まないと、読者も重く感じて読んではくれないと思うよ。」

チェレン「まぁ…決まったことだ。
次の町サンヨウシティで、その…アララギ博士の下着を探そうか。」
 ▼ 30 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 18:02:29 ID:FtQJpbp. [27/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜サンヨウシティ〜

ベル「こことシッポウにはまだプラズマ賊が来てはいないようだねぇ。私のポカブものびのびしてるよ。」

ポカブ「ポカポカ〜!」

チェレン「ああ、でもこんなところにアララギ博士の下着があるとは絶対に思えないんだけど…。」

トウヤ「皆、それより腹がすかないか?
カノコタウンを出たっきりお母さんがくれた弁当しか食べてないし…。
あそこにレストランがある。ひとまず腹ごしらえをして今後のことを考えよう。」

ベル「“腹が空いてはなんとやら”って誰かも言ってたもんねぇ〜、よし、じゃあ行こうか!!」

チェレン「…やれやれだな。」
 ▼ 31 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 18:04:29 ID:FtQJpbp. [28/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜サンヨウシティ レストラン〜

ポッド「いらっしゃいませ…何名様でしょうか?」

トウヤ「ああ、こっちは三人だ。結構洒落てる店じゃないか。」

トウヤたちは席に案内される。

コーン「ご注文はお決まりでしょうか?」

チェレン「そうだな、このバッフロンステーキで。」

トウヤ「僕はこのカロス風ナポリタンを。」

ベル「私はあまりお腹も減ってないし…このスペシャルポケモンアイスを下さい!!」

コーン「…。
すみません。それらは全て、今お作りになれません。」

トウヤ「…なんでだ?」
 ▼ 32 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 18:06:13 ID:FtQJpbp. [29/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
コーン「あなたがたも知っているでしょう、あのスカイアローブリッジが崩壊したことを。
私共はヒウンより食材を仕入れています。
プラズマ賊により多額の関税を掛けられ経営が苦しくはなっていましたが、まだそれでも食材自体は届くのでなんとかこの店を続けることができていました。」

ポッド「しかし…。」

コーンの兄弟、ポッドが厨房から出てきた。

ポッド「あのスカイアローブリッジの崩壊によりヒウンにも渡れなくなってしまい、現状店にある食材でなんとか少数のメニューに絞り込みこの店をやっているんだ。
ほら、そのメニューにも書いてるだろ。」

トウヤ「あ、本当だ。
僕たちの頼もうとしたメニューに
※このメニューは食材不足によりお出しすることができません。って表記されてた。」

ポッド「そしてヒウンはプラズマ賊が武力による支配を完了したと噂に聞く。他の町々もそうなのだろう。
スカイアローブリッジの崩壊前に我が兄弟が食材を仕入れに行っていたのだが…以前安否がわかっていない。まあ、あいつのことだからなんとかしているだろうと思うが。」

トウヤ「そ、そうだったのか…すまない。
で、では、このメニューは頼めるだろうか…。」
 ▼ 33 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 18:07:27 ID:FtQJpbp. [30/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
数時間後。

ベル「スペシャルポケモンアイス、食べたかったな…。」

チェレン「君はスペシャルポケモンティーを飲めたからマシだろ。僕なんか冷たい雑炊だぞ。」

トウヤ「食べれただけよしとしよう、皆。
ひとまず、あの旅館に泊まろう。」

〜旅館〜

ベル「なんかおどろおどろしい雰囲気…。」

チェレン「ロビーに誰も居ない…この旅館もプラズマ賊の影響で潰れてしまったのか?
まあいい、居ないのなら宿代を払わずに済む。
トウヤ、腹も膨れてるし…一緒に大浴場に行こう。」

トウヤ「ああ、そうしようか。」
 ▼ 34 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 21:49:04 ID:FtQJpbp. [31/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜大浴場 三葉の湯〜

トウヤ「あぁ〜っ…。やっぱり家の風呂とは違う、伸び伸びと身体を動かせるのがとても良いよ。」

チェレン「ハハハ…。トウヤ、歳の割りにおっさん臭いんだな。」

トウヤ「そうか?」

チェレン「そうだ、トウヤ。一つ聞きたい。
君の持っていたあの石のことなんだが…。」

トウヤ「あぁ、ダークストーンのことかな?
お母さんが出発の時に持たせてくれたんだ。いつかお前の力を認めた時に、そのドラゴンポケモンが目覚めて共に闘うのだと。
でも僕にはこの石、ただの石のように思える。こんなものがドラゴンポケモンの化身だとは正直とても思えないんだ。」

ミジュマル「ミジュミジュー!」

ジャノビー「ジャジャー!」

ミジュマルとジャノビーもとても気持ちよさそうだ。

チェレン「…。」

トウヤ「どうしたんだ、チェレン?」

チェレン「…いや、やっぱり何でもない。
さて、もうそろそろ上がろうか。ベルも上がった頃だろうしね。」
 ▼ 35 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 21:50:58 ID:FtQJpbp. [32/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
ベル「キ、キャ〜ッ!」

トウヤ「!」

トウヤとチェレンが大浴場を後にしたその時、ベルの悲鳴が旅館中に響き渡った。

チェレン「ど、どうした、ベル!」

トウヤとチェレンが悲鳴の元へと駆けつけると、その場に居たのは…。

トウヤ「なっ…!」

ベルとポカブ、そして…白髪を伸び散らした恐ろしい容貌の老婆であった。

トウヤ「…!
き、貴様、もしやプラズマ賊か!?」

老婆「フォッフォッ、誤解しなさんな。ワシはこの旅館の女将だよ。ポケモンも持っておらん。
全く…ちょっとワシが旅館から離れた隙に、こんな泥棒共が入りこむとは!
さぁ、往生せいやあっ!!」

チェレン「ま、待ってくださいっ、僕たち泥棒なんかじゃありません!!
す、すみません、この旅館は潰れたものとばかり…。」

老婆「なんじゃと…このガキャアッ!!」

チェレン「ひ、ひえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ〜っ!!」
 ▼ 36 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 21:52:27 ID:FtQJpbp. [33/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
老婆「…。
つまりお前たち、プラズマ賊を打ち倒す旅を続けているんだね?」

チェレン「は゛い゛、そ゛う゛で゛ふ゛…。」

チェレンの顔はボコボコに腫れている。

トウヤ「こんなガキ共に出来るわけがない、とお思いですか?」

老婆「フフフ…。ワシはそんな馬鹿げた夢を抱く若者を大勢見てきたが、お前たちのその瞳の輝き…案外その夢は叶うのかもしれんのぉ。
じゃが…。」

ベル「なんです?」

老婆「その先じゃ。
お前たち、プラズマ賊を倒した後のことをどう考えておる?」
 ▼ 37 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 21:53:23 ID:FtQJpbp. [34/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
トウヤ「どう、と言われても…。
私はプラズマ賊を倒し、イッシュ王を助け出し、イッシュ国を再建することが最善だと考えております。」

老婆「では、もしそのイッシュ王が既に殺された後じゃったら?」

トウヤ「…!
そんな、縁起でもないことを…。」

老婆「起こり得ることなのじゃ。縁起も糞もない。
トウヤとやら、お主…英雄の血筋を引くものらしいな。加えてお前にも王の資質があるとみた。
その時は…お前自身が王となりて、国を建国し、この地域を治めるのじゃ。」

トウヤ「!」
 ▼ 38 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 21:54:57 ID:FtQJpbp. [35/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
トウヤ「…そんな、無理です!
私はまだ14の身。とても国を治めることなど…。」

チェレン「…。」

老婆「まぁ、よく考えてみることじゃ。
しかし、この旅館に客が泊まるのは久し振りじゃの。そう…あのアララギの若造が泊まった時以来じゃ。」

一同「!」

老婆「そうだ。あの若造…下着を忘れておきよったのじゃった。
正直あの若造がプラズマ賊とグルとはとても思えん。きっとなにかたぶらかされ…。」

チェレン「お゛…お゛ば゛あ゛さ゛ん゛!!」

老婆「!?」

ベル「そ…その下着、下さい!
ぜひ下さい!!」

トウヤ「その下着が…世界を救うことになるのです!!」

老婆「な、なんじゃあっ?
言ってることがよくわからん…ど、どういうことじゃあっ!?」
 ▼ 39 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 21:56:05 ID:FtQJpbp. [36/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
老婆「…話はわかった。下着はくれてやろう。ワシだって取りに来るかもと保管して置いただけでそっちの趣味はないのでな。
そしてトウヤ…。ワシの話、頭に留めおくのじゃぞ…。」

トウヤ「…ありがとうございます。
ではすいません、一泊しましたら次の町へ向かいます。」

…………………………

〜その頃、リゾートデザート Nの城〜

ゲーチス「なんだと!?
あのNのドラ息子が七賢人のヴィオを引き連れ逃亡しただと!?
何を考えておるのだ…あの馬鹿は!?
この暮らしに満足できなかったというのか!?」

アクロマ(…。
この無能が…。)

ゲーチス「まあいい。あいつとは直接の血縁関係がない、拾った孤児だからな。
じゃあアクロマ、お前が王となれ!
もちろん、裏で政治を行うのはこの私だがなぁっ!
フハハハ!!」
 ▼ 40 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 21:57:03 ID:FtQJpbp. [37/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜七賢人〜

七賢人とは、かつてイッシュ王に仕えていた
アスラ、スムラ、リョクシ、ジャロ、ロット、ヴィオ
に加え、プラズマ賊のボス、ゲーチスを加えたハルモニア国の幹部連の通称である。

この内
スムラ、リョクシ、ジャロ
の三名がイッシュ王に黙り悪政を行ったため、イッシュ国は腐敗したといわれている。
 ▼ 41 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 21:58:13 ID:FtQJpbp. [38/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
アスラ「イッシュ王…。我が主の安否すら分からぬこの身を…我ながら本当に情けなく思う。」

ロット「タチワキへの船はゲーチスにより抑えられてしまっている。しかし今ゲーチスに逆らうことは、無闇に死に向かうことと同じ。我らは生きてイッシュ王を守りたい!!」

アスラ「いつか…いつか機会が来るはず。その時まで、耐えしのぶのだ。
ああイッシュ王…あなたに会えぬことが一番辛う私は思えます。」
 ▼ 42 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 21:59:18 ID:FtQJpbp. [39/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜その頃、とある場所〜

ヴィオ「イッシュ王でもゲーチスでもない。私が使えるべき主君は…N様、あなたしかいない。
それに、あなたの持つそのライトストーン…。それこそあなたがこの地の覇者となるに相応しい証。」

N「あんなゲーチスの悪政では駄目だ。あのハルモニア国はいずれ滅ぶ。
ありがとう、ヴィオ。僕についてきてくれて。
これから僕は国を建国するため、ポケモントレーナーを集い力を蓄える。
みてなよヴィオ、僕がこのイッシュを変えてやる!!」
 ▼ 43 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 22:01:06 ID:FtQJpbp. [40/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜翌朝 サンヨウシティ〜

トウヤたちは老婆に別れを告げ、シッポウシティへと向かうことになる。チェレンの顔の腫れは治まったようだ。

しかし、トウヤは、早朝に老婆に貰った言葉を気にかけていた。

…………………………

老婆「いいかいトウヤ。今言ったその町にはある人物が住んでいる。その人物を味方につけることができれば…天下を我が物にできるやもしれん。」

…………………………

チェレン「国か…。」

トウヤ「どうした、トウヤ?」

チェレン「いや…。
それよりトウヤ、ベル。もうじき着くよ。
ここには遥かオブリビアよりやって来たある橋職人が住んでいる。下着もある。さあ、会いにいこう!!」
 ▼ 44 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 22:02:52 ID:FtQJpbp. [41/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜シッポウシティ〜

トウヤたちは、そこである光景を目にする。
それは、子どもが大人たちに取り押さえられているものであった。

大人たち「老朽化だと思っていたが…お前が橋を壊したのか!
目撃者も大勢いたんだぞ!!」

子ども「離せっ、確かにブッカーさんの大工道具を使って橋を壊したのはこの僕だ!
でもこれで、他の町のようにプラズマ賊はやってこない!
僕は…皆のためと思ってやったんだぞおっ!!」

すると。

???「ちょっとあんたたち。そこを空けな!!」

大人たち「ね、姐さんっ!
しかし、こいつは…。」

???「いいからどきな!!」

ベル「なに、あの子どもが橋を壊した張本人なの?
それに、ブッカーさんって…。」

姐さんと呼ばれた女性は、子どもの元へ近づいていく。

子ども「あっ、か、母さん…。」

ベル「か、母さんぅ?」
 ▼ 45 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 22:03:54 ID:FtQJpbp. [42/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
バシィッ!

子ども「…!」

ベル「あっ…。」

平手打ちを喰らった子どもは、瞳に涙を浮かべている。

???「あんたがあの橋を壊したことによって、どれだけの人たちが困ったのかわかっているのかいっ!?
プラズマ賊を入れさせないため…?
はんっ、子どもの考えてそうな浅知恵だねっ!
それに、このアタシがいるんだ。そう簡単にプラズマ賊の輩を入れさせるもんかっ!!」

チェレン「あ、思い出したぞ。
あの人はシッポウシティ随一のポケモントレーナー…加えて図書館の館長を務めているアロエさんだっ!!」

ブッカー「アロエさんや、少しやり過ぎじゃないかね。確かに橋を壊したことは重大な問題だが、この子は良かれと思ってやったんじゃ。まだ子どもでしっかりした判断ができなかったんじゃ。許してやっとくれ。」

子ども「…。」グスッ

ブッカー「…ただ。」

子ども「え?」

ブッカー「てめぇこのガキャアッ!
ワシの商売道具を勝手に使いおって…それだけは我慢がならねえぇぇぇぇっ!
もしワシの道具を壊したりしてた暁には…どうなるかわかってるんだろうなあぁぁぁぁっ!!」

子ども「う…うわあぁぁぁんっ!!」
 ▼ 46 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 22:05:50 ID:FtQJpbp. [43/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
子どもは、泣きながらアロエに連れられていった。

トウヤ「い…いまのあの人…。」

チェレン「ああ、あの人こそがシッポウシティに住む橋職人…ブッカーさんだよ。」

ベル「情緒不安定な人だね…。」

チェレン「ブッカーさんは自分の家に戻ったようだ。僕たちも会いにいこう!
けど、本当にこの下着…大丈夫かなぁ。」

…………………………

〜ブッカーの家〜

トウヤ「あの、すいませ〜ん。
僕たち…あなたに用があってやってきたんですけど〜。」

すると、扉越しにブッカーが応じてきた。

ブッカー「おお。ワシに用?
大方わかってはいるが…。
とにかくまぁ、入りんなさい。歓迎しよう。」
 ▼ 47 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 22:06:58 ID:FtQJpbp. [44/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜リゾートデザート アクロマの城〜

ゲーチス「ええいっ、スカイアローブリッジはまだ復旧せんのかぁ〜!?
金が足りぬといっておるだろうが〜!!」

アクロマ「ではゲーチス様、私が直々に趣きましょう。私にはあなたに教わったマインドコントロールがございます。ヒウンシティのそこらの橋職人を洗脳して、潜在能力を引き上げ橋をすぐに直させましょう。
おい、スムラ…あなたも来るのです。」

スムラ「はい、アクロマ様。
おい、お前も来い。私の付き人よ。」

ヒガナ「はい…。」

スムラの付き人、ヒガナ。
彼女こそがチェレンと雌雄を決し、イッシュ三国志前半の盛り上がりを見せるのだが、それはまた後のお話である。

…………………………

スムラは七賢人一の肉体派である。
今思えば彼の人生は、裏切り続けのものだったのかもしれない。
最初の裏切りは、イッシュ王を裏切ったこと。
そして…。
 ▼ 48 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 22:07:57 ID:FtQJpbp. [45/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜ブッカーの家〜

ブッカー「なるほどな。その下着を見せられたからには、ことわる訳にはいけないな。
なにせワシは以前…そのパンツの所有者であるアララギ博士に命を救われた身なのだ。その恩人のパンツをくれると申されるのなら…。」

ベル「り…理解しがたいよぉ…。」

ブッカー「ただ、今…橋が落ちたことにより取り残されたプラズマ賊共がヤグルマの森にたむろっておる。ポケモンバトルは避けられんじゃろう。
おい、ニック…お前も行って、プラズマ賊を倒してきなさい。」

ニック「ああ、チェレン様…。」

ブッカーに呼ばれた少年は、彼の一人弟子である。

ブッカー「おお、ニックは知的な人がタイプでのう。チェレン君のことをすっかり気にいったようだ。」

チェレン「…。」

ベル「もう…。吐きそう。」

ニックの手持ちポケモンはドッコラーである。
四人はプラズマ賊を討伐しに、ヤグルマの森へ向かう。
 ▼ 49 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 22:10:08 ID:FtQJpbp. [46/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
チェレンはトウヤとは違い、イッシュ王をあまり良くは感じていなかった。
イッシュ王はあまりにも人が良すぎた。だから今回のようなことになってしまったのだと。再びイッシュ国の政治に戻ったとしても、また同じようなことが繰り返されるに決まっている。
ならば…。

…………………………

その頃あのNとヴィオは、奪った船でタチワキへと向かっていた。ヒオウギからタチワキの地帯を建国する国の足利りとするためだ。
既に有能なポケモントレーナーをスカウトした。並程度のポケモントレーナーも大勢集った。

ヴィオ「しかしまさか…遥かホウエンの地方からこんな強者共がイッシュに来ていたとは。」

ダイゴ「フフフ…電気石の洞穴であなたにスカウトされたときには、こんな面白そうなことが起きるとは思わなかったよ。なぁ、メタグロス。」

ミクリ「ああ。しかし師匠…あなたはもう年だ。あなたはホウエンに帰った方が良いのではないか?」

アダン「たははっ、私はまだまだ現役だ。まさかのリメイク作での出番なしで…身体が鈍っているのですからな。
久々に、武者震いがしましたよ。」

この三人こそ、後にNの国の三強集と呼ばれる者たちである。

N「でも…これだけの戦力じゃ、まだ駄目だ。
あのハルモニア国の悪政、滅ぶ時をもう待ってなんかいられない。ここを拠点にして、まだまだ戦力を加えるんだ。
そうだな…僕はヒウンシティに趣き、良い戦力がいないか探して来るよ。」
 ▼ 50 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/29 22:11:30 ID:FtQJpbp. [47/47] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜ヤグルマの森〜

木々の広がる、薄暗い、神秘的な雰囲気の森。
トウヤたちは、ここにたむろっているはずのプラズマ賊を探していた。

ニック「チェレン様…おかしいですね。確かにこの辺りに居たのですけれども…。」

チェレン「ああ…。ん?
もしかしたらこの脇道に行ったんじゃないか?
ひとまず行ってみよう。」

〜脇道沿い〜

プラズマ賊1「うう…ひもじぃよぉ…。
城に帰れなくて、この数日きのみしか食べれてなぃ…。」

プラズマ賊2「あのブッカーとかいうじじい…頑固そうで俺たちの話なんて聞いてくれそうもないしな。
なにせ俺たち…プラズマ賊だもんな。」

トウヤ「あ、いた!」

プラズマ賊共「み、見つかった…!!」

あっけなく、プラズマ賊たちは見つかった。

ベル「皆は見てて、ここまで大した活躍もなかったのよ!
私が戦うわ!!」

ニック「僕も戦います…チェレン様のために!!」
 ▼ 51 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/30 17:19:59 ID:crXqby2E [1/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
プラズマ賊1「くそっ、腹が減ってるのに…。
ええいっ…いけっ、メグノコ!!」

プラズマ賊2「あいつらを蹴散らせっ、ヨーテリー!!」

ニック「僕はメグノコを狙う!
あんたはそのヨーテリーを相手にしてくれ!!」

ベル「わ…わかったわ!
ポカブ、ヨーテリーにけたぐりよ!!」

ドガッ。

ポカブのけたぐりが見事に決まる。
しかし、その決まった相手とは…。

チェレン「グハァ!
ベ…ベルぅっ…なんで僕に攻撃をする!!」

チェレンの眼鏡が割れる。

ニック「あ、あんた!
なんでチェレン様に…!!」

ベル「え…ええっ!
ちょっ、ポカブ、なにやってるのよ!!」
 ▼ 52 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/30 17:23:07 ID:crXqby2E [2/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
ポカブ「ポカポカー!」ドガドガ

ポカブは、ベルの命令を全く受け付けなかった。

チェレン「あ…熱い、ポ、ポカブ…だからなぜ執拗に僕を…。
あんっ、や、やめて…体当たりしてくるのは…。
あ…あぁっ…ズ、ズボンを脱がさないでえぇぇぇっ!!」

ベル「ポ、ポカブ…。」

ニック「ええいっ、もうあんたはいい、僕一人でこいつらを相手する!
いくぞ、ドッコラー!!」

プラズマ賊共「はんっ、二人掛かりに敵う訳がないだろうがっ!!」

ニック「トウヤさん、チェレン様。手は出さないで下さい。
果たしてどっちが敵わないのか…実力を見せつけてやりますよ!!」

プラズマ賊共「図に乗るな、ガキ風情が!
ヨーテリー…たいあたりっ、メグノコ…どろかけだっ!!」
 ▼ 53 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/30 17:34:05 ID:crXqby2E [3/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
ヨーテリー「ヨテヨテーッ!!」ドドッ

ヨーテリーはドッコラーに向かい、たいあたりを仕掛ける。

ドッコラー「…ドッコ。」ガガッ

しかし、ドッコラーは自身の持つ丸太でそれを受け止める。

プラズマ賊共「!」

メグノコ「メ、メグ…。」ババッ

隙を付きメグノコがドッコラーに泥をかけようとするが…。

ドッコラー「ドッコーッ!!」ドガッ

ドッコラーは、メグノコに足蹴りをかます。

メグノコ「メグェ…。」

そのままよろけたメグノコにマッハパンチで追撃し、そして動けぬヨーテリーにドレインパンチで攻撃を加える。

ヨーテリー「ヨテ…。」クラァ

メグノコ「メグ…。」バタァ…

二匹は、倒れてしまった。

トウヤ「つ…強いぞ、このドッコラーは!!」
 ▼ 54 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/30 17:39:23 ID:crXqby2E [4/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
ドサッ…。

プラズマ賊共「ゆ…許してくれ!
俺たちはただ帰りたかっただけなんだ!!」

チェレン「お前たちはプラズマ賊…それだけで、万死に値する!!
ジャノビー、こいつらを…。」

トウヤ「やめろ!」

チェレン「…トウヤ。」

トウヤがミジュマルを繰り出し、チェレンを遮る。

チェレン「トウヤ…。君は甘いんだ。どうせ他のプラズマ賊も殺さぬ気でいるんだろう…。
だが覚えとけ…そんなんじゃ、甘いってことをなっ!
敵は即刻抹殺すべき存在なのだっ、例外はない!!」

トウヤ「やっぱり君とは考えが合わない。とにかく、ここは僕の顔を立ててもらうぞ。」

ミジュマル「ミジュミジュー!!」

チェレン「…わかったよ。この場は君に任せよう。ただ、その考えがいずれ命取りになると思え!!
…こいつらを連れてブッカーさんの元へ戻ろう。」
 ▼ 55 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/30 17:41:34 ID:crXqby2E [5/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜道中〜

ベル「…。」

ポカブ「ポカー!」

ベルの瞳はどことなく潤んでいる。

トウヤ「ベル…。気にすることはないよ。君はトレーナーになってまだ日が浅いんだ。実力、技術もだけど…なによりそのポカブとの信頼関係がしっかり築けていない。
でも…これから少しずつ、強くなっていけばいいんだ。」

ベル「うん…。ありがとう、トウヤ。」

ベルは思わず涙をこぼしてしまった。

トウヤ「チェレンがあんな風に、力こそが真実だと疑わないようになったのは…。多分、あの事件のせいだ。」

ベル「あの事件?」

ベルが聞き返す。

トウヤ「そうか…。ベルはあの時より後にカノコタウンへ引っ越してきたもんな。
また、機会があったら話すよ。チェレンがああまで変わってしまった理由をね。
さあ…ブッカーさんの家に着くよ。」
 ▼ 56 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/30 17:43:59 ID:crXqby2E [6/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜ブッカーの家〜

ブッカー「おおっ、プラズマ賊を成敗してきたか!
さあ…その者たちをどうしようかの。」

プラズマ賊共「ひいっ、い、命だけは…!!」

ブッカー「ふおっふおっ。そう慌てなさんな。そればかりではなく、飯も食わせてやる。
じゃがしかし…条件を呑んでもらうぞ。」

プラズマ賊共「じょ、条件?」

ブッカー「プラズマ賊を辞め、このワシの弟子になれ!!」

プラズマ賊「えっ!
そ、そんな…。」

ブッカー「嫌なら、この場でワシが…。」

プラズマ賊共「わ、わかりました!
弟子でもなんでもなりますうぅぅぅっ!!」

ブッカー「ふおっふおっ。それでいい。
なにせ…弟子が一人居なくなるのでな。」

ニック「?」
 ▼ 57 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/30 17:47:52 ID:crXqby2E [7/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
ブッカー「ニック。お前は職人としての素質はないが、ポケモントレーナーとしての才能はある!
それに、惚れ込んだ主人も見つかった。
お前もトウヤ殿たちと共に行き、プラズマ賊を討ち倒し、このイッシュを救うのじゃ!!」

ニック「!」

ブッカー「トウヤ殿たち…少々抜けてはおりますが、このニックのことをよろしくお願い致しますぞ。」

ニック「ち、ちょっと待って下さい!
確かに僕はチェレン様に惚れ込み、先ほどの思想にも賛同しましたが…その前に僕はあなたの弟子でした。
そう簡単に踏ん切りを付けることは…。」

その時である。

アロエ「ブ、ブッカーさん…。」ガチャ

ブッカーの家に、アロエが飛び込んできた。

アロエ「た…大変だよ!
スカイアローブリッジが…復旧したんだ!!」

ブッカー「な、なんじゃと!?」

アロエ「プラズマ賊のアクロマという男が、ヒウンシティの職人を洗脳して急ピッチで橋を修繕させたんだ!!
今、シッポウのトレーナーたちが向かったけど…。」

ブッカー「こ…こんな短期間で直された橋など…どんな出来かは見なくともわかる!
粗悪な工事をしおってからに…。
アロエさん、ワシも行く!!」ババッ

アロエとブッカーは、ヤグルマの森へ向かった。
 ▼ 58 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/30 17:53:33 ID:crXqby2E [8/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
ニック「ま、待って下さい!
僕も…いきます!!」ダダッ

ブッカーたちに続いてニックも行ってしまった。

トウヤ「…。」

チェレン「と、とりあえず…外に出ようか。」

ベル「そ、そうだね。」

取り残され、トウヤたちが仕方ないので外へ出たとき…。

トウヤ「…ん?」

子ども「…。」

あの、アロエの子どもが前に立っていた。

トウヤ「坊や…ここまでの事態になるとは思っていなかったんだろう。でも君はこの町を救おうとした。その思いは間違ってはいなかった。
後はお兄ちゃんたちがなんとかする。だから君は…そこで待っているんだ。」

子ども「うん…。あ、ありがとう。」

トウヤ「そうだ…君、名前は?」
 ▼ 59 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/30 17:57:26 ID:crXqby2E [9/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
フラダリ「…フラダリ…。
お母さんが、情熱的な人に育つようにって…付けてくれたんだ。」

トウヤ「そうか…。君、髪赤いもんね。
君が将来どう育ってどう生きていくのか…僕も楽しみだ。
また…会えたらいいね。」

フラダリ「うん、そうだね、お兄ちゃんたち。」

トウヤ「じゃあね、フラダリ君。お母さんを大事にするんだよ!!」

フラダリ「うんっ、じゃあねっ!!」

トウヤたちはフラダリと別れ、ヤグルマの森へと向かった。
 ▼ 60 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/30 18:00:47 ID:crXqby2E [10/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜スカイアローブリッジ〜

ヤグルマの森を抜けると、イッシュ一番の大橋…スカイアローブリッジが広がっていた。
霞ががったその先にはビルの群々がうっすらと立ち並ぶ。

そこに居たのは…。

アロエ「…!
つ、強い…この男…。」

トウヤたち「!」

アロエとブッカー、それに続いたニック。
プラズマ賊のアクロマ、そしてスムラ。
その付き人ヒガナ。

どうやらアロエはスムラに挑み、儚く敗れたようだ。

アロエ「こ、これが七賢人一の実力派…スムラの実力!!」
 ▼ 61 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/30 18:05:32 ID:crXqby2E [11/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
スムラ「さて…。とどめと行こうか。ケンタロス、はかいこうせんだっ!!」

ケンタロス「ケンターッ!」ギュイ~ン

ケンタロスは、ミルホッグに向け口から禍々しい光線を放った。

ミルホッグ「ミホッ…。」ドサッ…

アロエ「ミ、ミルホッグ…!!」

スムラ「ふん、これがシッポウきっての実力と言う訳か。期待したが、大したこともないな。
さて、ここに来たのは戦うためではない。税を元に戻すことを伝えにきたのだ。
もうすぐあの男の政権は終わりを迎えるからな。」

トウヤ「なにっ…。」

スムラ「その代わり…。」

トウヤ「なんだ?」

スムラ「近々、戦力が必要になりそうなのだ。
その時は…徴収令を発令する!!」

一同「!」
 ▼ 62 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/30 18:09:46 ID:crXqby2E [12/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
トウヤ「なんだと…あの男の政権が終わる?
それにその徴兵令とは、一体…。」

スムラ「フフ…。今にわかるさ。あの裏切り者との対決が控えているのだ。
ひとまず私たちは引き上げる。アクロマさん、ヒガナ…行くぞ。」

そのヒガナと呼ばれたスムラの付き人は、鋭い眼光をある男に向けていた。その男とは…。

チェレン「…!」

チェレンはヒガナがなぜ自分を睨んだのかわからない。
なんとなく、偶然なのかもしれない。

ニック「チェレンさん、どうしました?
僕はやはり、あなたについていきます。あんな強いやつらから、師匠たちを守りたいんです。」

チェレン「あ、ああ…。ありがとう。」

ただその偶然が、もしかしたらそうではなかったのだとしたら。
トウヤたちはやられたトレーナーたちの治療に参加し、挨拶をしシッポウシティを後にした。

ブッカーは粗悪な修繕の手直しをしていた。この調子では、まだまだ現役そうだ。
フラダリも、果たしてどんな大人になるのだろうか。
 ▼ 63 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/30 18:11:47 ID:crXqby2E [13/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜数時間 アクロマの城〜

ゲーチス「おお、アクロマ、スムラ、よう戻った!
スカイアローブリッジが復旧したようだな!!
それで…税は集めてこれたのか?」

スムラ「…。」ギロッ

ゲーチス「え?スムラ…。何でこっち睨むの?
え、あの、嫌…ちょ(ドシャ

次の瞬間、ゲーチスの頭部が吹き飛んだ。

七賢人「!」

アクロマ「もう、こんな無能に用はない。」

スムラ「これからは…私がハルモニア国の舵を取る!!」
 ▼ 64 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/30 18:17:52 ID:crXqby2E [14/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜ヒウンシティ〜

Nたち一行は、更なる戦力の拡大のため、ヒウンシティへと訪れていた。
この町にはプラズマ賊がはこびっている。裏切り者であるNはその目を潜り抜けるのも一苦労であった。

ヴィオ「N様。私が掴んだ情報によりますと…アクロマとスムラがゲーチスを惨殺し、クーデターを企てたそうです。
城内では内部分裂が起こりました。」

N「いずれはそうなると思っていた。大方スムラはアクロマにそそのかされたのだろう。
しかし、スムラも不運なことだね。
せっかく手に入れたその権力も…僕たちの手によって早くも潰されてしまうのだから。」

ヴィオ「おそらく徴兵令でも発令し、戦力を集め私たちと戦おうとする腹なのだろうが…あいにくめぼしいトレーナーはほとんど我らがスカウトした。もはやろくな奴は残っていまいとて。
残った下っ端共で戦う道しか残されていないだろう。」
 ▼ 65 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/30 20:55:08 ID:Njw.efzA [1/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
N「ホワイ国建国の夢のためにも、ハルモニア国打倒のためにも、もう少し…戦力が必要だな。
そうだ、ヴィオ。少し休憩しないか?
あそこにカフェがある。行ってみよう。」

…………………………

〜カフェ INISHIE〜

メロエッタ「メロメロ〜♪」

Nたちの入ったこのカフェは、どうやらマスターが不在のようだ。
代わりに、このポケモンが店を切り盛りしているらしい。

N「ふうん。このメロエッタ、どうやらいらっしゃいませと僕たちにいったらしいね。」

ヴィオ「ああ。そうでしたな。
N様…ポケモンの言葉がわかるんでしたな。」

N「元々僕は孤児で、拾われた時に持っていたこのライトストーン。これが、僕の…英雄の兄の血筋を引きし証なんだとか。
だからなのかもしれないな。僕が、ポケモンの言葉がわかるのも。」

ヴィオ「うん?
N様。あそこに、酔い潰れている客が居ますな。」

デント「ウイィ〜…ヒック。」

ヴィオが指指す先にいたのは…デント。
トウヤたちがサンヨウシティのレストランで聞かされた、安否不明の兄弟である。
 ▼ 66 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/30 21:05:29 ID:Njw.efzA [2/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
デント「う〜い、なんだとぉ…スカイアローブリッジが復旧したぁ…?
…もぉ、手遅れだよ。
仕入れた食材を売っぱらった金、全部…呑み代にぃ…使っちゃったぁ…兄弟に合わせる顔もありゃしない。」

ヴィオ「アル中ですな。完全に。駄目人間の見本です。」

するとその時、他の客がデントに絡んできた。

客「おい兄ちゃん、そんな陰気臭く呑んでちゃあよ、こっちの酒も不味くなるんだ。
ちょっと、表出ろやぁっ!!」

デント「…うるさぃなぁ。
おい、ヤナップ。出てこぃ。あいつを黙らせろぉ…。」

ヤナップ「ヤナヤナ〜!!」ブゥ~

ヤナップは口に含んだ果物類を客に噴出した。
恐らく、果物サワーか何かのものだろう。

客「うわぁっ…て、てめぇ、よくも…。」

デント「今だ、ヤナップ…葉っぱカッターだぁ…。」

ヤナップ「ヤナヤナ〜!」ヒュルル

ヤナップは、鋭利な葉っぱを客に次々浴びせ掛かる。

客「い、痛い痛〜い!
わ、わかったっ、俺が悪かった!!」

ヴィオ「あの客…なかなかやりますな。アル中でこそなかったら、仲間に加えるところでした。」
 ▼ 67 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/30 21:09:44 ID:Njw.efzA [3/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
Nたちは、代金を払いカフェから出る。

N「なっ…。」

しかしそこには、プラズマ賊たちが大勢いた。

N「し、しまった…!」

プラズマ賊たち「ご…誤解しないでください!
私たちも、あなたに仕えたくあのクーデターに乗じて逃れてきた者です。
あんなスムラなんか打ち倒して、理想の国を共に築き上げましょう!!」

N「おお、そうか。
フフ。またスムラは追い詰められてしまったんだな。」

ヴィオ「ふおっふおっ。頼もしい戦力が一気に増えたものですな。」

すると、どこからかNたちに呼びかける者たちがあった。

???「ちょっと待ってください!
私たちも…あなたたちの軍に一時的に加えさせてはいただけませんか?」

その者たちとは、トウヤたちである。
彼らもまた、スムラのクーデターを聞きつけたのだ。

トウヤは、イッシュ国の再建。
チェレンは、力による物事の解決。
Nは、自身の国…ホワイ国の建国。

思想や考えは違うものの、今ここに…三人の勇士が揃った。
 ▼ 68 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/30 21:13:48 ID:Njw.efzA [4/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜アクロマの城〜

アクロマ「私は表舞台に出ることなど望んでいなかった。スムラ、あなたが王になるのだ。」

スムラ「フフ。私とケンタロスのコンビは無敵だ。誰にも負けるはずがない。」

プラズマ賊下っ端「も…申し上げます、スムラ様!!」

スムラ「なんだ。申せ。」

プラズマ賊下っ端「あなたの付き人のヒガナが先ほど謀反を起こし、七賢人のリョクシ様とジャロ様…そして多数の兵を引き付け脱走致しました!!」

アクロマ&スムラ「な、なんだとおっ!?」

プラズマ賊下っ端「そして…。」

スムラ「な、なに〜っ!?
敵がもう4番道路まで迫ってきておるのかっ!
徴兵令もこれでは間に合わん!!
残りの下っ端も殆どそいつらに寝返っただと!?」

プラズマ賊下っ端「もうここが落ちるのも時間の問題だと…。」

スムラ「弱気なことを申すなっ、ワシが直接行く!
アクロマ、お主のマインドコントロールは使えるか?」

アクロマ「あ…あのぉ…。
ちょっと今体調が思わしくなくて…。」

スムラ「ええいっ、どいつもこいつも使えんわいっ!
では行って参るっ、留守を頼むぞ!!」
 ▼ 69 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/30 21:19:21 ID:Njw.efzA [5/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜その頃、N連合軍では〜

トウヤ「つまり、もう…イッシュ国王は…。」

N「ああ、ヒオウギまで赴いて確かめたのだから間違いないよ。彼は既にゲーチスに殺されていた。後には遺体だけが残っていたよ。
そして、あのアララギ博士…彼はゲーチスに弱みをにぎられていて研究所を提供してたんだ。彼は救い出すことはできたよ。」

チェレン「その弱みとは?」

N「妖怪ウォッチが好きということさ。」

トウヤ「なるほどな…。
仮にもポケモン研究の権威であるアララギ博士が妖怪ウォッチ派であったら示しがつかないからな。
それに似たようなパンを出しやがって。まぎわらしいことこの上ない。」

チェレン「…トウヤ。君はどうするんだ?」

トウヤ「…イッシュ国王が亡き今、あの老婆の意見に従うことにする。僕が国を建て、この地域の平和をとり戻す。」

チェレン「…そうか。」

ベル「あっ、見て!
誰かゲージ前に立ち塞がってるよぉっ!!」
 ▼ 70 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/30 21:24:19 ID:Njw.efzA [6/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
スムラ「き、貴様らあっ!
ワシは今無性に腹が立っておるのだ!
こんな若造共の快進撃など…このワシが止めてやる!!」 

N「フフ…。お前が自ら出てくるとは、ハルモニア国はよっぽど後がないと見える。君たち、一気に押し進むよ!!」

スカウトされたトレーナーたち「おおっーーー!!」

ベル「わ、私も行く!
この前の屈辱を晴らすんだから!!」

チェレン「…!
べ、ベル…まだ無茶だ!!」

ベル「大丈夫よっ、私とポカブはあの後少しは鍛えたんだからっ!
ポカブ、ひのこよ!!」

ポカブ「ポカー!!」ボッ

ポカブは小さな炎の塊をケンタロスに向け噴出するが…。

スムラ「フン…こんなものか?」

ベル「!」

ケンタロスには全然効いてはいなかった。

チェレン「それっ、見たことか…だから過信は何よりも怖いんだ!
ジャノビーッ、とぐろをまくだ!!」

ジャノビー「ジャジャー!」
 ▼ 71 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 12:39:00 ID:foBvLThY [1/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ジャノビーはとぐろを巻き、攻撃力と防御力、命中率を上昇させていく…。

…しかし。

スムラ「ケンタロス、ふぶきだ!!」

ケンタロス「ケンタアーッ!」ビュ~

ケンタロスは、特殊技の吹雪を放った。

チェレン「なに…!?」

ピキピキ。

ジャノビー「ジャ、ジャ…。」

チェレン「ジャノビー…!!」

なんと、ジャノビーの身体は凍りついてしまった。

チェレン「まさかふぶきを搭載しているとはな…!!」

N「三強集はヒオウギに置いてきているし…。
チェレン、君のジャノビーの氷が溶けるまで時間を稼ぐ!
君ら三人のポケモンなら、合体技を繰り出せるはずだ!!」
 ▼ 72 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 12:48:24 ID:foBvLThY [2/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
N「いくんだっ、ギギギアル!!」

ギギギアル「ギア〜!」シュタッ

スムラ「ほう。なかなかやりそうだな。
…ケンタロス、たいあたりだっ!!」

ケンタロス「ケンタ〜ッ!!」ドガッ

ケンタロスはギギギアルに対し、体当たりを仕掛ける。

N「ケンタロス!!」

ギギギアル「ギ、ギア…。」ヨロッ

しかし、ギギギアルの頑丈な身体はそれを耐える。

N「ギギギアル、ギアでケンタロスを挟めっ!!」

ギギギアル「ギア〜ッ!!」ギュルル

ケンタロス「ケ…ンタ〜ッ!!」ドゴッ

それを、ケンタロスは少しよろけながらも弾き飛ばした。

両者、ほぼ互角の攻防である。
 ▼ 73 ーテング@ルームキー 15/12/31 12:51:58 ID:mpoJMM/Y NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 74 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 12:52:01 ID:foBvLThY [3/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
次の瞬間…。

ボゴオッ。

スムラ「…!」

ニック「へへ…。」

ドッコラー「ドッコ〜ッ!!」

ドッコラーのマッハパンチがケンタロスを襲う。

ケンタロス「ケンタ〜…。」ヨロッ

ケンタロスは、思わずよろけてしまった。

ニック「へへっ、どんなものだ!!」

スムラ「…!
この、ガキが…!!」

ジャノビー「ジャ…。」

そして…ジャノビーの氷が溶けたようだ。
 ▼ 75 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 12:57:59 ID:foBvLThY [4/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ベル「う、うまくできるかなぁ…。」

チェレン「落ち着くんだ、ベル。あの時よりは大分信頼関係を築けている。
ポカブを信じて、命令を出すんだ。」

ベル「…うん。
ポカブ、ほのおのちかい!!」

ポカブ「ポカポカ〜ッ!」ボオッ

チェレン「ジャノビー、くさのちかい!!」

ジャノビー「ジャジャ〜ッ!!」シュシュッ

トウヤ「ミジュマル…みずのちかいだぁっ!!」

ミジュマル「ミジュ〜ッ!」ジャバ~

ポケモンたちは、それぞれの属性の誓いを出し合った。

キュイィン…。

そして、それらが一つにまとまった。
 ▼ 76 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 13:06:41 ID:foBvLThY [5/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
チェレン「これぞ、合体究極奥義…三傑の誓いだっ!!」

スムラ「よ、避けろ、ケンタロスッ!!」

ドカッ…。

ケンタロス「ケ、ケンタ〜ッ!!」

ケンタロスは避けることもままならず直撃を許してしまう。
 
ケンタロス「ケ、ンタ…。」

ドサッ…。

ケンタロスは、倒れてしまった。

ここに…Nたち連合軍は、ハルモニア国王スムラを見事打ち倒した。

チェレン「さあ、城まで案内してもらおうか。」

スムラ「ひいっ、ま、待ってくださ〜い!
私はアクロマに利用されていたんですぅ〜!
城に行き、その証拠を示します〜!!」

トウヤ「なんだと?」
 ▼ 77 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 13:09:29 ID:foBvLThY [6/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜アクロマの城〜

アクロマ「おおっ、スムラさん!
それに反逆者のNとその部下たちも!
スムラさん、こいつらを処刑致しましょう!!」

スムラ「だまれ、私を利用しおって!
お前のような不届き者は…私が罰をくれてやる!!」

アクロマ「え?
な、なんの(ドシャ

一同「!」

次の瞬間、アクロマの首が吹き飛んだ。

スムラ「こ、これでわかったでしょう?
私が…利用されていたということが!
さぁトウヤさん、私にもあなたの建国を手伝わせて下さい!!」
 ▼ 78 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 13:11:48 ID:foBvLThY [7/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
チェレン「…。」

トウヤ「どうした、トウヤ?」

チェレン「トウヤ、この男は今まで三回…人を裏切り続けている。イッシュ王。ゲーチス。そして今のアクロマだ。
そして今度もまた、隙あればお前の寝首を掻こうと考えていることだろう。」

スムラ「!」

チェレン「そんな奴は死んだ方がお前のためだ!
ジャノビー、スムラにリーフブレード!!」

スムラ「ひ、ひぃ〜っ!!」

ジャノビー「ジャジャー!」ザスッ…

ジャノビーは、スムラの首を刎ねた。

トウヤ「…!
チェレン、だから殺すことは…!!」

チェレン「そういう甘い考えが命取りだと言ったはずだ。トウヤ。
そして僕は…お前たちの元を抜ける!!」

一同「!?」
 ▼ 79 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 13:14:21 ID:foBvLThY [8/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
トウヤ「な、なにを言っているんだっ、チェレン!
じょ、冗談だろう…!?」

チェレン「冗談でこんなことは言えないよ、トウヤ。プラズマ賊は今ここに壊滅状態になった。
それに前から思っていた。君と僕では考えが合わない。
だったら、僕もまた国を造ってやろうとなあっ!!」

トウヤ「…!」

チェレン「君たちと最後に放ったあの合体技はとても素晴らしいものだった。
じゃあ…僕は行くよ。」

ニック「チ、チェレン様!
僕も行きます!!」

ダダッ…。

チェレンとニックは、行ってしまった。

ベル「チ、チェレン…どうして…。」

トウヤ「ベル…今こそ言うべきなのかもしれないな。
チェレンがどうして、ああまで変わってしまったのか。」
 ▼ 80 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 13:46:10 ID:foBvLThY [9/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜数年前 とある町〜

トウヤ「わ〜、人がたくさんいるな〜。」

チェレン「あまりはしゃぐな、トウヤ。恥ずかしいぞ。」

お父さん「ハハ、トウヤは腕白だなぁ。
まぁまぁチェレン、大目に見てやってくれ。」

僕とチェレンは、ある日…僕のお父さんに連れられて、とある町に来ていたんだ。その時はまだ、ジャノビーはツタージャだったよ。

買い物を見たり、景色を見たり…他愛の無いことを楽しんでいた。普通のことだろう。その時は、まだ平和が続いていたからね。

トウヤ「あれ、皆、どこ…?」

そして僕は少しはぐれてしまったんだけど、その時…。

町人「キャ〜、や、野生のポケモンよ〜っ!!」

町に…野生のポケモンが入り込んで来たんだ。
 ▼ 81 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 13:51:07 ID:foBvLThY [10/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ポケモン「グルルルル…。」

その野生のポケモンは、ひどく興奮していた。痛々しい傷が付いていたよ。恐らく、他のポケモンの争いから逃げてきたのだろう。

ポケモン「グルガアァァ〜!!」

町人「う、うわ…。」

ドカッ…。

そのポケモンは、町の住民を手当り次第に襲った。死亡者も出たと聞いた。

ポケモン「グルル…。」ギロッ

お父さん「!」

そして次にそのポケモンは…チェレンとお父さんに狙いを付けたんだ。
 ▼ 82 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 14:08:52 ID:foBvLThY [11/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
チェレン「ぐっ、ツタージャ、攻撃するんだ…!!」

ツタージャ「ツタ〜ッ!」ドゴッ

チェレンはツタージャを出して応戦したんだが…。

ポケモン「グルガァ~ッ!!」ドガッ

ツタージャ「ツ、ツタ…。」

ドシャ…。

チェレン「ツタージャ…。」

あえなく、惨敗。
血だらけのチェレンとツタージャに、尚そのポケモンは攻撃を加えようとした。
そこを…。

お父さん「う…うおおぉっ…!!」ガバッ

チェレン「お、おじさん…。」

お父さんが庇った。僕にミジュマルを預け、ポケモンも持っていないのに、だ。

ポケモン「グオォォ〜ッ!!」ドガドガ

お父さん「うぅ…。」

息子でもないのに、お父さんはチェレンを庇い続けた。
そのポケモンの攻撃は止まることはなかった。
 ▼ 83 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 14:29:09 ID:foBvLThY [12/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
数分後、ポケモン警察が駆けつけポケモンを確保した時に、やっと僕は二人を見つけることができた。
しかし、その時には既に…。

チェレン「おじさん…おじさあぁぁぁんっ!!」

息絶えた我が父と、その隣で泣きじゃくるチェレンの姿があった。

チェレンはそれから力を求め続けた。
自分に力があれば、父を守ることができた。障害になるものは全て排除しなければいけない。
そんな強迫観念に、チェレンは包まれてしまったんだ。

…………………………

ベル「そんなことが…。」

トウヤ「もう彼を止めることはできない。
僕は僕、チェレンはチェレンのやり方で…。
あの時のモモンの誓いの元、この地を良くするべく務めなければいけないんだ!!」
 ▼ 84 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 15:58:32 ID:foBvLThY [13/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜数時間後〜

ベルと七賢人のアスラとロットは、僕の元に付いてくれることになった。
Nも、ヒオウギからタチワキ方面に自分の国…ホワイ国を建国するらしい。
城の残党は皆僕の元に降りた。一度カノコに拠点を移すつもりだ。

そして…。

なんでも、城から逃亡を果たしたヒガナという女が、町々のプラズマ賊をまとめ入れ、勢力を拡大しているらしい。
いつまでもここにいては危険だ。

さて、これからどうしようか。
 ▼ 85 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 16:04:34 ID:foBvLThY [14/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜数日後 ヒウンシティ〜

チェレン「僕の国はここをまず拠点とする。
トウヤとN、二大戦力を同時に相手ができるような戦力を整えなければ…。」

ニック「そうですね。召集もしましたが…多分こちらが一番戦力も不足しているでしょう。
ホワイ国の三強集のような将クラスのトレーナーも迎えたいところですね。」

今のトウヤが国王のイッシュ国は、カノコタウンに拠点を移していた。だがまだ国を治めるにはトウヤは若すぎる。
これから先、敵の侵攻が懸念される。

そして南西の地域では、Nがヘクス国の建国を果たした。

現在北の地の殆どを、ヒガナが支配している。南側のチェレンともいずれは対立するだろう。
 ▼ 86 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 16:08:28 ID:foBvLThY [15/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
チェレン「…手っ取り早い方法は…。」

そして数日後。
チェレン軍はイッシュ国に侵攻し、トレーナーを生け捕りにしていった。

トウヤ「くそ…チェレンめ!
的確にこちらに攻め入ってくる、あいつはここらの地形を知り尽くしているからな…。
対してこちらには…優秀なブレーンが居ない!!
やはり、あの老婆が言っていたあの人物の元に行くしかないな…。
ベル、一緒に来てくれ、チェレンに見つからぬように…ライモンシティに行くぞ!!」

ベル「う、うん、わかったよ〜…。
行くよ、ポカブッ!!」

ポカブ「ポカポカ〜!」

ベルとポカブは、大分信頼関係を築けていた。
 ▼ 87 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 16:10:00 ID:foBvLThY [16/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ここで、キョウヘイの話をしておこう。

キョウヘイは、ヒオウギシティにて生まれ育つ。だが、両親は早くに他界してしまう。
小さい頃よりトレーナーズスクールでは一番の成績を誇っていた。大人顔負けの知能を持っていたのだ。
相棒はハヤシガメである。
しかし、プラズマ賊がイッシュ王を連れヒオウギに侵攻してきたとき、町の大人はキョウヘイが殺されるのを恐れ、こっそりとライモンシティへと亡命させてくれた。
そしてキョウヘイは、若くして学問を教える子どもたちの教師となった。
キョウヘイは満足しながらも、本当にこれが自分の生きる道なのだろうかと疑問を抱いていた。
 ▼ 88 長◆HLU4CdC6Pw 15/12/31 16:10:28 ID:nP5thxuY NGネーム登録 NGID登録 m 報告
支援
 ▼ 89 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 16:14:22 ID:foBvLThY [17/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜ライモンシティ〜

トウヤ「もし、ものを尋ねるが…。
このライモンシティに、キョウヘイという者が住んでおるはずなのだが、あなたは知っておられるか?」

トウヤは、とある男にキョウヘイの住処を尋ねる。

???「ああ。キョウヘイのことならよく知っています。あちらに家がありますよ。
ん…。あなたはもしやイッシュ王。イッシュ国を治める、大事な身分ではこざらないか。
なぜわざわざ危険を顧みてまでたかが町学者の男に会いに来たのですか?」

トウヤ「実は…こういう訳なんだ。」

その男は、同じくライモンに住む学者のヒュウである。
なぜか彼は、キョウヘイをライバル視している…そんな感じを受けた。

ヒュウ「なるほど…しかしキョウヘイがいくら優れていようが所詮は人間。宇宙の理を変えることなどできないし、ましてやこの世から戦いを無くすこともできやしない。
そして人間の命は限られている。その限られた時間でキョウヘイなぞが果たしてどんな大それたことをやり遂げられるのやら…疑わしいところですがね。」

ヒュウは皮肉めいたことを話し、帰っていった。

ベル「…トウヤ。今の人の話、どう思う?」

トウヤ「うん。確かに彼の言うことは一見正しいように思える。だが、彼の話は、僕たちの心には…まるで響いてこなかっただろう?
キョウヘイに求めるのはそういうものじゃないんだ。果たして、彼が実際にどれ程の人物なのか。
ほら、ベル。もうすぐ彼の家に着くよ。」
 ▼ 90 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 16:17:10 ID:foBvLThY [18/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜キョウヘイの家〜

トウヤ「…残念なことに、彼は今留守のようだ。」

ベル「凄い本の量…。
学者を名乗るだけのことはあるみたいだねぇ。」

トウヤ「また日を改めて来よう。チェレンがまた攻めてこなければいいが。」

この日にキョウヘイと会うのは諦め、トウヤはキョウヘイの家を後にした。
 ▼ 91 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 16:20:17 ID:foBvLThY [19/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜後日 キョウヘイの家〜

ベル「また留守のようだね…。
ん、中に女の子が居るよ。」

キョウヘイ「では、あの女の子に聞いてみるとするか。
あの、すみませ〜ん。」

女の子「…ん?」

女の子に話を聞くところ、キョウヘイの妹、メイであった。

メイ「せっかくトウヤ様自ら訪ねて下さったというのに、すみません。兄は今友人の元へ出かけており、帰ってきそうにありません。
また後日…改めて来て下さらないでしょうか?」

トウヤ「ありがとうございます。では、また後日に参らせていただきます。」

ベル「ん〜…。」
 ▼ 92 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 16:21:12 ID:foBvLThY [20/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜後日 カノコタウン イッシュ城〜

トウヤ「じゃあ、またキョウヘイの元へ行って参る。ベル、共に来てくれ。」

ベル「ねぇトウヤ…。
もしかしたらそのキョウヘイって人はそんなすごい人じゃなくて…もしかしたら私たちから逃げているだけじゃないのかなぁ。
それに、軍師なんて他にもいっぱいいるよぉ。もう…行くのはやめようよぉ…。」

トウヤ「そんなことをいうものではないよ、ベル。あの老婆の言葉…僕は信じている。
じゃあ、行くよ。」

ベル「は〜ぃ…。」
 ▼ 93 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 16:23:32 ID:foBvLThY [21/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜キョウヘイの家〜

メイ「お待ちしておりました、トウヤ様。兄は家の中にございます。
では…。」

メイは、そそくさと行ってしまった。

そして家の中を覗いてみると、キョウヘイと思わしきトウヤより一回り若き少年が居た。
どうやら寝ているようだ。

ベル「も、もう許せない…。
私たちが三度もこちらから赴いたのに、この人は招くどころか、その気持ちも知れず眠っている…!
ポカブ、この家にかえんほうしゃ!
果たしてそれでも寝ていられるか見物だよぉっ!!」

トウヤ「待てっ、ベル。
どうやらキョウヘイが起きたようだ。」

…………………………

メイ「兄さん…。
あの以前手紙を下さったトウヤ様が来ましたわ。」

キョウヘイ「お、おい。
だったらもう少し早く起こしてくれ!
も、もう来て下さっているのか、大変だ!!」バタバタ
 ▼ 94 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 16:38:07 ID:foBvLThY [22/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
そして準備を整えたキョウヘイは、ようやく家の外へとやって来た。

キョウヘイ「よく来て下さいました、トウヤ殿。私もこのような生活にはうんざりしていました。
あの老婆は私の師匠なのです。そこまで私の実力を見込んでくれていたとは…。」

トウヤ「うむ。私もあなたを快く受け入れよう。
そして、早速なのだが…。
今現在、チェレン軍が我がイッシュ国を攻めてきている。
ここでは何だから、城で話そう。」

キョウヘイはメイに別れを告げ、城へと参った。

…………………………

メイ「…兄さん。」

キョウヘイが居なくなった後、メイは、何やら笑みをこぼしたようだ。
 ▼ 95 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 16:43:30 ID:foBvLThY [23/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜イッシュ城〜

トウヤ「あなたには軍師の位を授ける。
さて軍師よ…現状、どう打開する?」

キョウヘイ「我が主よ、その前に一つお聞き下さい。
あなたはこの地域をまとめ上げ、天下統一をなさろうとされているが、もう…この時代にそれは望めますまい。
我が主に加え、チェレン、N、ヒガナといった強者が競い合っているのですから。」

トウヤ「…では、どうすると言うのだ?」

キョウヘイ「そこで提案をします。
この地域を三つの勢力にまとめ、それぞれ共存しながら治めていく…すなわち、天下三分の計を立てるのです!!」

トウヤ「!」
 ▼ 96 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 16:46:13 ID:foBvLThY [24/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
トウヤ「しかし…現在競い合っている戦力は四つであるぞ。
何故に“三分”なのだ?」

キョウヘイ「フフ…。北のヒガナと南のチェレン。何も私たちが手を出さなくとも、互いに潰し合うのは必至…。
まずはこの国を守ることに努め、ただ傍観しているのです。
そしてスカイアローブリッジの地域には、今から私の言う策を施しなさい。いくらチェレンであろうがこれでは迂闊には攻め入ってはこれません。」

トウヤ「そうか…わかった、軍師よ。お前の言う通りにいたそう。
おい、ベル。そうむすっとするんじゃない。」

ベル「…むすっ。」

ベルは、新参者のキョウヘイが偉い顔をすることが、あまり気に食わなかった。
 ▼ 97 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 16:49:27 ID:foBvLThY [25/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜スカイアローブリッジ〜

チェレン「くそっ。なんなんだこのデデンネの群れは…。
一体一体がどれも凶暴で、うかつに近づけない!
しかも敵意を持つ者にしか危害を加えないように調教されている…。
トウヤの仕業と見て間違いはなさそうだが…。
誰だ、トウヤに知恵を貸す奴は!
トウヤはあまりこういうことに頭が回らないはず、誰かが入れ知恵しているとしか思えぬ!!」

ニック「チェレン様…トウヤは軍師を召し使えたに違いありません。これ以上イッシュ国に攻め込むのは諦め、今はヒガナ、彼女の大軍に対抗するだけの戦力を集めることに致しましょう。」

チェレン「ムムム…わかった。」

ニック「イッシュ国から多少はトレーナーを奪いましたがやはり将クラスの戦力が欲しいところです。
そして、私たちだけが…まだ軍師を加えることができておりません。そのことも考えなければなりませんでしょう。」
 ▼ 98 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 16:51:31 ID:foBvLThY [26/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜ヒガナサイド ソウリュウシティ〜

リョクシ「ヒガナ様、既にこの地の半分は我らの元に落ちました。後は残りの南へと攻め込むのみですが…。
どうします?
あの目障りな3人…どいつからやっていきましょうかね?」

ヒガナ「…。」

リョクシ「ヒ、ヒガナ様!
聞いて…聞いておられるのか!?」

ヒガナ「う〜ん。政治や兵法がここまで面倒臭いものだなんて、城から逃げ出した時には思ってなかったなぁ。
リョクシ、ジャロ。お前たち、勝手にやっといて。私は戦うことだけやるから。
ね〜、シガナ〜♪」

ゴニョニョ「ニョニョ〜!」

ヒガナは自身のポケモン、ゴニョニョと戯れている。

ジャロ「…。
本当に、この人はもう…。」
 ▼ 99 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 17:49:19 ID:I3A2THds [1/2] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜5番道路〜

チェレンたちは、戦力を集めるべくホドモエに向かわんとしていた。
この辺りはまだヒガナの支配下に置かれてはいないが、しかし気をつけるに越したことはない。

チェレン「今一番厄介なのは、トウヤでもNでもない…ヒガナだ!
アイツは城から逃亡して以来各地のプラズマ賊残党をまとめ上げ、瞬く間に一大勢力として成り上がった!!」

すると…。

???「フフ…少年よ、お主もまた成り上がろうとしている身ではないか。
どうだ、一つ…ワシを軍師として迎え入れてみてはいかがかな?」

ニック「…!
何者だ、貴様!!」

チェレン「…アンタは…。」
 ▼ 100 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 17:53:48 ID:I3A2THds [2/2] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
チェレンに話しかけたとある老人。
その老人は、この地域を渡り歩く凄腕のトレーナー…アデクである。

アデク「お前さんたち、まずはヒウンに戻り…町令アーティと話を付け拠点を建てるのじゃ。そして東西に兵を攻め込ませよ。
ただ、少しは護衛に残しておけよ。」

ニック「チェレン様…。本当にこんな奴を信じて大丈夫なんですか?」

チェレン「まぁ、せっかく軍師になりたいと申し出てくれたのだし、やらせてみよう。
駄目なら処刑すればいいだけだしな。」

そして…。
 ▼ 101 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 20:48:30 ID:foBvLThY [27/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
チェレン「…まさか、ここまで呆気ないとはな。」

ニック「ええ、本当ですね。」

ホドモエシティとホワイトフォレストは、容易くチェレンの元へ落ちたのであった。

アデク「フフフ。」

ニック「この老人、信用するに値する人物だということですな。」

チェレン「そう…なるな。」

アデク「チェレン殿、これで…ワシの実力がわかりましたかな?」

チェレン「…ああ。アンタを正式に軍師として向かい入れよう。」

アデク「ありがたくお受け致しますぞ。
では、そうだのお…次は、これこれこうしなされ。そして、拠点を…に移すのじゃ。」

チェレン「そんなことであのヒガナを負かせるのか?」

アデク「フフフ、まぁ見てなされ。」
 ▼ 102 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 21:09:42 ID:foBvLThY [28/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜ヒガナサイド〜

リョクシ「なにっ、あのチェレンがまたもやイッシュ国に攻め入っただと!?
フフ…これはまたとないチャンス。
ロジカ将軍よ、トレーナーを引き連れて東からホワイトフォレストへと攻め込め!
今チェレンの戦力はスカイアローブリッジへと集中しているはず…手薄な今を叩くのじゃ!!」

ロジカ「んんwww
我は、役割論者のロジカ将軍と申しますぞwww
作者のオリキャラですなwww
相棒はヤメルゴンですぞwww
敵は即刻排除すべき以外ありえないwww
しかし、いいんですかなwww
作者は役割論理の事を『攻めて倒す』ぐらいの認識しかしておりませんぞwww
いわば、異教徒ですぞwww」

リョクシ「黙っておけ。とにかくお主の実力は本物だ。
ホワイトフォレストに攻め込んでこい。」

ロジカ「んんwww
勝利以外ありえないwww」
 ▼ 103 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 21:12:53 ID:foBvLThY [29/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ロジカ将軍が引きいるトレーナー軍は、サザナミタウンよりホワイトフォレストへ侵攻を開始した。

しかし…。

アデク「我が主よ、上手くいったようですな。」

チェレン「ああ、お前を信頼してよかったよ。」

ニック「…ちぇ、つまらない。」

なんとチェレンたちは、拠点をホワイトフォレストへと移していたのだ。

ロジカ「えっ…ちょっ、ありえないwww
な、なんで…チェレンたちがこちらにいるんですかなwww
それに、イッシュ国に攻め入った件はどうなったんですかなwww」
 ▼ 104 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 21:16:51 ID:foBvLThY [30/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
アデクの作戦はこうだ。
イッシュ国に囮の兵を向かわせ、主力がヒウンには居ないと錯覚させる。
それを逆手に取りホワイトフォレストに主力を置き、返り討ちにするというものだ。

チェレン「だが、ホドモエ側に敵が来る可能性もあっただろうに。どうしてここに来るとわかった?」

アデク「フフ…戦力を消耗させたくないのは相手側も同じなはず。わざわざ電気石の洞穴まで通ってはこまいと考えたからです。
まぁ…長年の勘というやつですな。」

ロジカ「や、やられたんですなwww」

チェレン「経験の差は凄いな。
さて…ジャノビー、リーフブレードだ!!」

ジャノビー「ジャジャ〜ッ!」ザシュザシュ

チェレンたちは、圧倒的な戦力差で敵をなぎ倒していく。
 ▼ 105 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 21:19:34 ID:foBvLThY [31/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
チェレン「さぁ、ロジカ将軍。後はあなたと僅かのトレーナーしか残っていない。あなた程の人物を失うのは惜しい。
どうだ、ここは一つ…僕たちに降りてはみないか?
ヒガナの待遇より厚くもてなすと約束しよう。」

ロジカ「わ、わかりましたぞwww
我も、あの戦闘以外はまるで無能なヒガナと頼りにならぬ幹部にはうんざりしていましたからなwww
これからは、あなた様に忠誠を誓いますぞwww」

こうしてロジカ将軍は、チェレンの元へと降りたのである。
 ▼ 106 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 21:22:01 ID:foBvLThY [32/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜ヒガナサイド〜

リョクシ「なんと、してやられたという訳か!
そしてロジカはチェレンの元に降り、更にはサザナミタウンまで落ちたというのか…。
ムムム、フキヨセにも迫ってきておるのか…。」

ヒガナ「ね〜ね〜リョクシ〜。戦いはいつ始まるの?
いいかげん退屈してきたんだけど。」

リョクシ「あなたは黙ってなさい!!
どうすればよい…短期決戦に持ち込むか?
幸いまだこちらの方が戦力は上だ。」

ジャロ「待て。チェレンは今回の事件で戦力を増してしまった。あなどってはいけない…。
持久戦に持ち込むのが良いだろう!!」

リョクシ「ムムム。ヒガナ様、どう判断なされる?」

ゴニョニョ「ニョニョ〜!」

ゴニョニョは泣き出してしまった。

ヒガナ「あ〜!シガナ!
おぉ、よしよし…。
ほら、あんたたちがあまり騒ぐもんだから…シガナが泣いてしまったじゃないの!!
あぁ、ごめんねシガナ〜。私特製のポロックを上げるからね〜♪」

リョクシ&ジャロ「…。」
 ▼ 107 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 21:26:50 ID:foBvLThY [33/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
チェレンとヒガナと睨み合いは長く続いた。

やがて、この地域に…凶作が訪れた。
イッシュ国、ホワイ国、ヒガナ側は食糧の溜め込みがあったので何とかこの危機を乗り越えることができたのだが…。

チェレン側は…。
食糧をゲリラ兵に奪われてしまい、只でさえ乏しかった戦力を、ますます減らすことへと繋がってしまった。

ヒガナ側は…このチャンスを見逃さなかった。

…………………………

〜ヒガナサイド〜

ヒガナ「わぁ〜、やっと戦いなんだ!
うん、久々に…高ぶってきたよ!!」

リョクシ「チェレンは弱りきっています。叩くのなら今しかございません。
私共も前線に立ちます。奴らを…殲滅に追い込みましょうぞぉっ!!」
 ▼ 108 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 21:31:59 ID:foBvLThY [34/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
チェレン「どうすれば良い、アデク。今攻め込まれたら間違いなく負けてしまうぞ。
せっかく攻め込んだフキヨセからも撤退を余儀なくされ、食糧も不足している。」

アデク「フフ…お主も切れ者だが、まだまだ経験不足じゃのう。少数ならばそれなりの戦い方がありまする。」

チェレン「ほう、となると?」

アデク「恐らく奴らは二手に別れ攻め込んでくるはず。サザナミタウンの拠点にはニックを置かせ、防衛させましょう。
今度は裏を掻き、奴らは主力をホドモエに向かわせるでしょう。
ロジカ将軍、主力の相手を任せましたぞ。町の住民も徴兵しましたしな。」

ロジカ「わかりましたぞwww」

アデク「ワシはこのヒウンに留まりましょう。そして我が主はロジカ将軍に付いて行き、その隙を逃れ…ヒソヒソ。」

チェレン「うむ、やってみよう。」
 ▼ 109 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 21:34:38 ID:foBvLThY [35/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜電気石の戦い〜

チェレン「ニックは今頃戦っている最中だな。ロジカ将軍、よろしく頼むぞ。」

ロジカ「ええ、任せるのですぞwww
あいつらへの鬱憤を、今晴らさせてもらいますなwww」

チェレン軍は慎重に洞穴を進んで行く。
すると…。

ヒガナ「へー。果たしてどんな奴が私の邪魔をしてるのかと思ったら、まだこんな少年だったとはね。しかも…案外かっこいい顔してんじゃん。
シガナ、あいつにたいあたりよっ!!」

ゴニョニョ「ニョニョ〜!」ダダッ

チェレン側は、早くもヒガナ軍に出くわしてしまった。

チェレン「な!?
もう出くわすとは…。
ま、まずい…作戦通り、早くこの場から逃れなくては…。」
 ▼ 110 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 21:41:49 ID:foBvLThY [36/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ゴニョニョ「ニョニョ〜!」ドガッ

チェレン「グハァッ、久しぶりにポケモンからの攻撃を喰らったな…。
逃げている暇がない…ジャノビー、こちらも攻撃だ!!」

ジャノビー「ジャジャー!」スシャスシャ

ジャノビーとゴニョニョの激しい小競り合いが続く。

ヒガナ「フフ…。」

ヒガナは、こんなものかといった表情を浮かべている。

チェレン「つ…強い!
たかがゴニョニョの戦闘力じゃない…これは、相当鍛え込んでいる…!!」

その時。

ヌメルゴン「ヌメ〜ッ!!」ドガッ

ヌメルゴンが、ゴニョニョを食い止めた。

ヒガナ「!」

ロジカ「さぁ、今の内に我が主は行くんですぞwww
ここは我が引き受けましたぞwww」

チェレン「すまない、ロジカ将軍!!」ダダッ

チェレンは、目的の場所へと向かった。
 ▼ 111 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 21:45:30 ID:foBvLThY [37/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ロジカ「さて、我が主は行きましたな…。」

リョクシ「ロジカ、この裏切り者がぁっ!
ヒガナ様、こいつを懲らしめてやりましょうぞおっ!!」

ヒガナ「言われなくても、こちとら鬱憤溜まってんのよねぇっ!
シガナ、いくよ!!」

ゴニョニョ「ニョニョ〜!!」

ロジカ「ヤメルゴンの火力、甘くみて貰ったら困りますなwww」

ヌメルゴン「ヌゥメェェェェェ〜ッ!!」

かくして、ロジカとヒガナの闘いが幕を開ける。
 ▼ 112 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 21:50:41 ID:foBvLThY [38/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ゴニョニョ「ニョニョ〜ッ!!」ビリビリ

ゴニョニョは、ヌメルゴンにハイパーボイスを放つ。

ヌメルゴン「ヌメ〜ッ!!」

だが、ヌメルゴンの耐久はそれを容易く耐える。

ロジカ「ヌメルゴン、りゅうせいぐんですなwww」

ゴニョニョ「ニョニョ〜ッ!」サッ

ゴニョニョは、それを軽い身のこなしで交わし…。

ゴニョニョ「ニョ〜。」ドガッ

ヌメルゴンに、重い一撃を食らわす。

ロジカ「www」

ヌメルゴン「ヌゥメェェェェェ〜ッ!!」ドゴッ

だがヌメルゴンは負けじと、カウンターをゴニョニョに繰り出した。

ゴニョニョ「ニョ〜…。」ヨロッ

ゴニョニョは思わずよろける。

両者の実力は均衡しているようだ。
 ▼ 113 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 21:58:03 ID:foBvLThY [39/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
やがて…。

ジャロ「な、なんだと?
チェレンは食糧庫に向かっただと!?
ま、まずい…ロジカは足止めだったのか!!」

ロジカ「隙を見せましたなwww
ヤメルゴン、あいつらに攻撃するのですぞwww」

ヌメルゴン「ヌゥメェェェェェ〜ッ!!」

リョクシ&ジャロ「!」

バゴッ。

二人の身体は吹き飛んだ。

ヒガナ「リ、リョクシイィィィッ、ジャロオォォォッ!!」

不利になったヒガナはチェレンを追う。

アデクはそれが目的であった。
今の戦力差では勝機はないに等しいから、引かせることが重要であったのだ。

そして…チェレンは食糧を奪い上手く逃げ切れたようだ。
 ▼ 114 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 22:00:19 ID:foBvLThY [40/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜数時間後 ヒウンシティ〜

アデク「うまくいきましたな。我が主、ニック将軍、ロジカ将軍。」

ニック「え、俺も将軍扱いなのか…。
な、なんか照れるな。ハハハ。」

ロジカ「食糧も無事奪うことができましたなwww
それに、ヒガナはブレーンを失いましたなwww
これは大きいですぞwww」

チェレン「ああ。ただ、あいつは強い。
まだあっちの方が戦力が上。追い詰められた奴ほど怖いものはない。何をしてくるかわからないからな。
慎重に…様子を見よう。」
 ▼ 115 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 22:02:56 ID:foBvLThY [41/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜ヒガナサイド〜

ヒガナ軍「ヒガナ様、もはや頼れるのはあなた様しかおりません。一刻も早くチェレン側に侵攻致しましょう!!」

ヒガナ「そ、それが…ちょっと待って!
グスン…。
シガナの…シガナの体調が良くないの!!」

ヒガナ軍「えっ。
…なにを言っているのですか!
チェレン軍は食糧を確保しましたし、これから戦力を整えてこちらに攻めて来るに決まっています!
だから、今の内に攻め込むのがベストです!!」

ヒガナ「うぅ…。だって、シガナが心配だし…。」

ヒガナ軍トレーナー「ああ、もう…では、私どもだけで行って参れば良いのでしょう!
仮にも私どもは精鋭部隊!
あんな弱小トレーナーどもの集まりなど…蹴散らしてやりますよ!!」

ヒガナ「うん、行ってらっしゃ〜い♪」
 ▼ 116 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 22:03:43 ID:foBvLThY [42/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
しかし、ヒガナ軍はチェレン軍にごとごとく敗れさる。
実際、彼女一人の戦いぶりで持っていたようなものなのだ。
リョクシとジャロといった彼女を補佐するブレーンを失ってしまったことも、彼女の運の尽きだった。

そして…。
 ▼ 117 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 22:06:56 ID:foBvLThY [43/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜ソウリュウシティ〜

ヒガナ「シガナの体調も大分良くなったなぁ。もうそろそろ私の軍も帰って来る頃かな。」

ガチャ…。

ヒガナ「あ、お帰りなさ…。

…!」

そこにいたのは…。

チェレン「…本当に、随分あっけなく…。」

ニック「もう残すはお前一人だ!
観念しろ!!」

ロジカ「さて、どう料理してやりましょうかなwww」

アデク「あまりにも不憫で、殺すのも忍びない。
そうだな、とりあえず…。」
 ▼ 118 さん厨◆Y0TXrTESFs 15/12/31 22:10:46 ID:foBvLThY [44/44] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ヒガナ「え、ええっ…!
あんな、遠い遠いシンオウ地方に封じる…!?」

チェレン「嫌なのか?
だったら、こっちは男三人…。」

ロジカ「我、女だったんですなwww」

チェレン「…あんなことをやって貰っても良いんだぞ?」

ヒガナ「…!」

ヒガナはシンオウ地方に封じられ、チェレンは支配下をそのまま手に収めることになる。

かくしてチェレンは自身の国…ラック国を建国する。

今ここに、イッシュ、ラック、ホワイ…三国が成立した。
 ▼ 119 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 00:20:36 ID:HbE/KDDQ [1/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
それから、10年もの時が流れた。

今や一大勢力と成上がったチェレンのラック国は、ヒウンシティに拠点を置き、トウヤのイッシュ国、Nのホワイ国と日々睨み合いを続けていた。

…………………………

〜イッシュ国〜

国王トウヤは、国を治めるに相応しい立派な青年へと成長を遂げていた。
だが、慕っていた母親は既に他界してしまっていた。

そんなある日、トウヤの元に一人の赤髪の青年が訪問した。
 ▼ 120 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 00:22:07 ID:HbE/KDDQ [2/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
トウヤ「果て…お主、我がイッシュ国に務めたいということだが、どこかで…お会いしたことがなかったかな?」

青年「フフ…スカイアローブリッジを壊した子ども、と言えば思い出して下さるだろうか。」

ベル「あ、もしかして君は…!!」

フラダリ「そうですよ。あの時のフラダリです。」

ベル「…なんか年齢の割りに老けてみえるね。」

フラダリ「気にしてるのです。言わないで貰いたい。
あなたこそ、身体は随分成長しておられるが、顔が…あの頃からあまり変わっておられぬな。
まぁ、それは良いとして…。
プラズマ賊を打ち倒したあの時のトウヤ殿の勇姿…あなたに仕える日を心待ちにしていました。
どうぞ、私を召し使えては頂けぬか。」

トウヤ「わかり申した。それに、お主とはずっと前からの仲であるしな。
これからは、私の為に存分に働いて貰いたい。」

フラダリ「ありがたいお言葉です、わが主よ。」

キョウヘイ「心強い仲間がまた一人増えましたな。」

そしてこの日に、イッシュ国は一旦崩壊するのである。
 ▼ 121 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 11:51:23 ID:HbE/KDDQ [3/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
あくる日。

キョウヘイ「…遂に、恐れていた自体が。」

そして…。

イッシュ兵「た、大変でございます!
スペトリ国が…兵を引き連れて我が国に攻めて参りました!あの国王のチェレンが自ら前身を取っております!!」

トウヤ「な、なんだと…!?」

すっかり平和ボケしたイッシュ国。狙うには最適の機会だったのである。

トウヤ「キ、キョウヘイ…どうすればいい?」

キョウヘイ「この日が来ることはわかっていましたが…この日、我がイッシュ国は崩壊を迎えるでしょう。」

トウヤ「!」

キョウヘイ「だが、これはある意味チャンスなのです。」

トウヤ「ど、どういうことだ?」

キョウヘイ「思うところあり、私は先に行っておりますが、直にこのカノコにも敵は攻めて来ますことでしょう。
国王、早くお逃げなさい。国民は多少犠牲となっても仕方ありません。」

キョウヘイは、一番道路へと向かって行った。
 ▼ 122 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 11:52:17 ID:HbE/KDDQ [4/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
スペトリ国はラック国の間違いです
 ▼ 123 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 11:55:29 ID:HbE/KDDQ [5/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
ベル「な、なに…あいつ!
前から嫌な奴だとは思っていたけれど、トウヤを置いて先に逃げるなんて!
やっぱりあいつはどこかおかしいと思ってたのよぉっ!!」

フラダリ「まぁ、キョウヘイ殿にも何か考えがあってのことでしょうが…。
まさか従事早々、こんなことになるとは…。」

トウヤ「チェレン…。」

カノコの入口には、既にチェレン率いるラック軍が大勢居たのであった。

チェレン「トウヤ…久しぶりだな。ベルも居るな。
フフ…僕たち三人が、またこの場に集った。」

ベルは眼鏡を掛けていたが、チェレンは眼鏡を外していた。

トウヤ「…ああ。ただ、違うのは…。
あの時は、お前は仲間であり…。」

チェレン「…今は互いに目障りな敵同士だ。
モモンの誓い、忘れてはいないよ。世に天下は、僕と君だけだ。」

トウヤ「…だから…。」

チェレン「ああ、僕は自分の信念に従い、このイッシュ国を打ち倒しに来た!
お前たち、このカノコタウンに火を放て!!」

ラック軍「ハッ!」

トウヤ「!」
 ▼ 124 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 11:57:30 ID:HbE/KDDQ [6/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
チェレンは、かつての故郷にもお構いなしに火を放させた。

ボオォッ…。

ベル「…火が。」

メラメラ…。

三人で誓いあった、モモンの園も燃えていく。

あの時の…全てが火に包まれた。

トウヤ「チェレンめ…ベル、君は僕と来い!
フラダリ、君は兵と国民を引き連れてシッポウシティに向かってくれ!
そこで落ち合おう!!」

フラダリ「ハッ!」

トウヤたちは二手に別れ、カノコタウンより逃れる。

チェレン「メンドーだな…。
あいつらを逃がすな、お前たち…追え!!」

ラック軍「ハッ!」
 ▼ 125 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 12:02:50 ID:HbE/KDDQ [7/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
ベル「エンブオー…ほのおのパンチッ!!」

エンブオー「ブオ〜ッ!!」ボオォッ

ベルは逃げながらも、追ってくるスペトリ軍と応戦を続けていた。ポカブはエンブオーに進化を遂げていた。

トウヤの足手まといにならぬよう…この10年で徹底的に己の技量を磨き上げたのだ。

しかし、いくらベルが強くなったといえども女性である。

ベル「ハァ、ハァ…。」

いつしか体力が尽き果てたベルは、トウヤとはぐれてしまっていた。

トウヤ「べ、ベル!?
おい、どこに行った…ベルウゥゥゥッ!!」
 ▼ 126 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 12:04:55 ID:HbE/KDDQ [8/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
チェレン「ロジカ将軍…この後、どうする?」

ボオォッ…。

カノコタウンは、激しく燃え上がっている。

ロジカ「まずはこのカノコタウンを再建させ、ここからシッポウシティを我がラック国の拠点の一部とするのが良いですなwww
そして、あいつらが例え逃げ切ろうとも…イッシュ国は崩壊www
あとはホワイ国を残すのみですなwww」

チェレン「トウヤ、あいつが生き延びたら、必ず厄介事の火種となる!
ここで…仕留めなくてはならない!!」
 ▼ 127 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 12:10:27 ID:HbE/KDDQ [9/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
ベル「ハァ…ハァ…。」

ベルは現在、一人であった。

エンブオー「ブオ〜…。」

息も切れ、足もおぼつかなく、エンブオーも体力を消耗している。今、敵に襲われたら…。

スペトリ軍「あ、いたぞ、イッシュ国の一将軍…ベルだ!
弱りきっている。チャンスだ。ここで仕留める!!」

ベル「…!」

ベルは、死を覚悟した。

その時。

フラダリ「カエンジシ、奴らにだいもんじだ!!」

カエンジシ「カエ〜ッ!!」ボオォッ

大の字に拡がる炎が、スペトリ軍を襲う。

ラック軍「う、うぅ…。」ドサッ…

ラック軍は倒れ、焼き焦がれる。

ベル「あ、ありがとう…フラダリ君。」

フラダリ「礼は良いです。それより、炎がどんどん広がっていきます。国民を引き連れここまで来るのも本当に苦労しました。
さあ、我が主がシッポウシティでお待ちです。幸いまだあそこまでは火は来ておりません!!」
 ▼ 128 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 12:13:16 ID:HbE/KDDQ [10/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜シッポウシティ〜

トウヤ「おお、ベル、フラダリ!
無事で…良かった…。
…これからどうしたものか…。」

すると…。

キョウヘイ「おお、我が主…ご無事で何よりです。」

キョウヘイが、トウヤたちの元へとやってきた。

ベル「あ、あんた!
私たちが、こんな思いをしたというのに…。
今までどこに行ってたのよぉ!!」

トウヤ「軍師!
どうしてここが…。」

キョウヘイ「スカイアローブリッジが封鎖され、そしてこの火の移り具合…逃れるのはここしかないでしょう。
さあ、敵に見つからぬよう来て下さい!
近くに船を停めておりますぬえ…。
今から私たちは、ホワイ国へと向かいます!!」

トウヤ「ホ、ホワイ国!?」
 ▼ 129 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 12:15:01 ID:HbE/KDDQ [11/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜数時間前〜

ヴィオ「久し振りの出番ですな。N様。」

N「ああ。このままフェードアウトしてしまうんじゃないかと不安だったよ。」

N(…なぜ目覚めてくれない。僕のライトストーンよ。
僕は国を造った。この地を良くし、あわよくば天下を統一しようと努めている。だのに…なぜ?)

その時、三強集のアダンがNの元へと報告にやって来た。

アダン「N様、申し上げます。」

N「どうした、アダン。」

アダン「先ほどタチワキに到着しました不審な船…。
中に乗っておりましたのは、あのイッシュ国軍師、キョウヘイでございました。」

N「なんだと?
すぐに…余に面会させるのだ!!」
 ▼ 130 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 12:18:51 ID:HbE/KDDQ [12/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
やがて。

N「キョウヘイよ。なぜ敵国と分かっていながら、我らホワイ国の元へとわざわざやって来たのだ?」

キョウヘイ「あなたにお会いするためでございます。ホワイ国王。」

N「ほう、なぜだ。申してみよ。」

キョウヘイ「あなたがたホワイ国と、同盟を結ぶためにてございます。」

N「!」

キョウヘイは全てを語った。

イッシュ国にラック軍が攻め入り、辺り一面が火の海と化したことを。イッシュ国が崩壊を招いたことも。

そして…。

キョウヘイ「この勢いでラック軍は次にあなたがたに攻め込むことでしょう。おそらく今の戦力差ではあなたがたに勝機はございますまい。
だから、同盟を結びそれがしを撃退致すのです。」

ヴィオ「う〜む。確かに我らは小さな国。イッシュ国再建の手伝いをすることになるのは癪に障るが…わかり申した。
あなたがたイッシュ国と同盟を結びましょう。」
 ▼ 131 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 13:16:40 ID:HbE/KDDQ [13/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
キョウヘイ「それに…。」

ヴィオ「なんじゃ?」

キョウヘイ「チェレンは、なんでもあなたの娘さんを狙っていると、噂で聞くとかなんとか。」

ヴィオ「な、なに!?」

その娘とは、かつてヴィオがフキヨセの町令の娘と結婚し誕生した娘…フウロである。

ヴィオ「あ、あの若造があぁぁぁっ!
成り上がりの身の癖して…私の可愛いフウロに手を掛けようというのかぁぁぁっ!!」

キョウヘイ「ええ。フウロさんは顔も可愛いし身体つきも良い…そりゃ年頃の男が放っておく訳がございませんよ。」

ヴィオ「う…うるさい、お前にフウロの何がわかるっ!
よぉし、こうなったら…あの憎きラック国を、骨も残さず喰らい尽くしてくれるわあぁぁぁっ!!」

N「お、落ち着くのだっ、ヴィオよ!!」
 ▼ 132 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 13:17:11 ID:HbE/KDDQ [14/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
キョウヘイ「…という訳でございます。」

トウヤ「よくチェレンがヴィオの娘を狙っていると知っていたな。」

キョウヘイ「いえ、知りませんでした。私の言ったことは全くのデタラメです。」

フラダリ「え?」

キョウヘイ「あのヴィオが娘を溺愛しているのは知っていましたから…そこに付け込んだだけです。」

ベル「うわぁ…最悪。」
 ▼ 133 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 13:30:01 ID:HbE/KDDQ [15/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜カノコタウン〜

ニック「あいつら…見事に生きてましたね。」

チェレン「そして、トウヤはホワイ国と同盟を結んだとか。
くそ…だから、あの時に殺しておきたかったんだ。」

アデク「ふ〜む。イッシュ・ホワイ連合軍は、こちらに攻め込んでくること間違いないでしょうな。
ならば、私たちは…イッシュ中央の島、ハイリンクにてこれを向かい打ちましょう。」

ロジカ「ああ、それが良いんですなwww
なにせ、私たちにはヒガナから奪ったあの水軍がおりますしなwww
シャガ水軍長、よろしく頼みますなwww」

シャガ「…。」
 ▼ 134 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 13:35:53 ID:HbE/KDDQ [16/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
決戦前日

〜トウヤサイド〜

トウヤ「軍師はヴィオの元に行ってしまったな。
ベル、フラダリ、ここまで僕に付いて来てくれたことを本当に感謝する。明日は討ち死にをも覚悟している。」

ベル「そんなこと言わないでよぉ。トウヤ。私はあなたのための強くなったのよ。
それにチェレン…カノコタウンを燃やすなんて、絶対に許せない!!」

フラダリ「あの日の自分とは違う。
今は仕えるべき主君を見つけた。力も付けた。
我が身朽ち果てるまで、お供をしますぞ。」

トウヤ「ベル、フラダリ…本当にありがとう。
必ずチェレンに打ち勝ち、イッシュ国を再建しようじゃないか…。」
 ▼ 135 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 13:36:59 ID:HbE/KDDQ [17/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜チェレンサイド〜

チェレン「ハイリンクであいつらを打ち倒し、天下を我が物としてやる。これはその祝杯だ。
…ウップ。慣れないことをするもんじゃないな。
しかし、こんな時にアデクがぎっくり腰になるとは。」

ニック「大丈夫ですよ、チェレン様、私たちがいるんですから。」

ロジカ「そうですなwww
なにも心配することなどありませんぞwww」

チェレン「ああ、わかっている。頼もしいな、お前たち。」
 ▼ 136 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 13:39:28 ID:HbE/KDDQ [18/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜Nサイド〜

N(確かに、このライトストーンは僕の血筋を示すものであるが…もしかしたらこの石は、僕ではない…誰かを待ち望んでいたのかもしれない…。)

だとしたら…。

…………………………

フウロ「トウヤ様…。」

…………………………

ヴィオ「この前はお見苦しいところをお見せしましたな。」

キョウヘイ「ハハハ。お気にならずに。
そうだ、ヴィオ殿。明日の戦い…考えている策を、共に一文字で表してはみませんか?
互いの手の平にそれを書き、合図で広げてみせるのです。」

ヴィオ「ハハハ。面白そうですな。やってみましょう。」

そして、二人は手の平にそれぞれ文字を書き、それを合図で互いに見せ合う。

そこに、書かれていたのは…。
 ▼ 137 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 13:40:42 ID:HbE/KDDQ [19/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
バッ。

ヴィオ「…!」

キョウヘイ「ハハハ。
考えている事は、お互い同じでしたな。」

二人の手に書かれていた字は、
共に『火』であった。
 ▼ 138 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 14:17:47 ID:HbE/KDDQ [20/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜ハイリンクの戦い〜

イッシュ、ホワイ連合軍は、町々のラック軍をなぎ倒し、チェレンたちが集うイッシュ中央の島…ハイリンクへとやって来た。

チェレン「遂に来たか…。
ラック軍、やつらを迎え撃て!!」

ラック軍「うおおおーっ!!」ドドド

アダン「フフ…。雑魚共め、わらわら向かって来おるわ。」

ミクリ「ここは…私たちが喰い止めよう!!」

そして、キョウヘイとヴィオには、なにやら作戦があるようだ。
 ▼ 139 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 14:22:36 ID:HbE/KDDQ [21/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
フラダリ「フン、こんな小童が私の相手だとは。」

ニック「あっ、お前…俺を馬鹿にしたなあっ!?
チェレン様に仕える実力…見せてやる!!」

《フラダリ vs ニック》

ロジカ「んんwww
この男は、我に夜の役割が持てますなwww」

ダイゴ「悪いが…僕は石だけしか興味はない!!」

《ダイゴ vs ロジカ》

シャガ「…こんな小娘までが…。」

ベル「おじさん、わるいけど…行くよ!」

《ベル vs シャガ》

チェレン「まて、トウヤ…お前を逃がしたのは僕のミスだ。
メンドーだが…ここで決着を付ける!!」

トウヤ「クッ…!」

《トウヤ vs チェレン》

かくして、各々の闘いが始まった。
 ▼ 140 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 14:40:08 ID:HbE/KDDQ [22/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
フラダリ「カエンジシ、だいもんじだ!!」

カエンジシ「カエ〜ッ!」ボオォッ

カエンジシは、ローブシンに向け炎を放った。

その炎は大の字に広がりローブシンを襲うが…。

ニック「ローブシン、かわせ!」

ローブシン「ロロ〜ッ!」サッ

フラダリ「つっ…カエンジシ、ガードだ!!」

フラダリは、咄嗟にカエンジシに守らせる。

ニック「ローブシン、マッハパンチ!!」

ローブシン「ローブウゥゥッ!」ガシュッ

ローブシンの攻撃を、ローブシンは耐え凌ぐ。

そのまま二匹は攻防を繰り返す。

ガキン、ギイィン…。

フラダリ「…なかなかやるな、小童よ。」

ニック「だから、小童って呼ぶなぁっ!!」

二匹の実力は均衡しているようだ。
 ▼ 141 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 14:43:16 ID:HbE/KDDQ [23/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
チェレン「ほら、どうした…トウヤァ!!」

ジャローダ「ジャロ〜!」ビシィ

トウヤ「く、くそっ…。
フタチマル、耐えるんだ!!」

フタチマル「フタァ…。」

力を追い求めるチェレンは、この10年間ポケモンを鍛えに鍛えてきたのだが…。

対するトウヤは、平和なイッシュ国を治める生活に慣れ、ポケモンを鍛えることを疎かっていた。

トウヤ「ハァ、ハァ…。」

フタチマル「フ、フタ…。」

防戦が精一杯で…まるで、勝負というものではなかった。

チェレンによる一方的な展開であった。
 ▼ 142 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 14:47:36 ID:HbE/KDDQ [24/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
ダイゴ「メタグロス、メガシンカだ!!」

メタグロス「メタメタ〜!」キュイィン

ダイゴのメガラペルピンとメタグロスのメタグロスナイトが反応する。

メタグロスの身体が光に包まれ、今…。

メガメタグロス「メ…タァ〜ッ!」ドドォ

メガメタグロスへと、メガシンカを遂げた。

ダイゴ「メガメタグロス、コメットパンチ!!」

ロジカ「んん、我のヌメルゴンはHC振りですぞwww
そんなもの、余裕で耐えるんですなwww
ヌメルゴン、かえんほうしゃですぞwww」

ユメルゴン「ヌメ〜ッ!」ボオォッ

ドガッ、ボオォォ…。

両者は、攻撃を真っ向から受け止め合い勝負を続ける…。

互いに、どんどん体力が削られていった。
 ▼ 143 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 15:08:40 ID:HbE/KDDQ [25/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
N「待てっ、ギギギアル…ギアソーサーだ!!」

チェレン「!」

ドガッ。

ジャローダのフタチマルへの攻撃を、Nのギギギアルが遮った。

トウヤ「え、N…。
あ、ありがとう…。」

チェレン「ああ、そうだったな。
目障りな奴は、もう一人…居たんだったなあっ!!」

N「同盟を組んだのもあるが…それ以上に…。
チェレン、お前に用がある…。」

チェレン「…なんだと?」

トウヤ「…?」
 ▼ 144 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 15:17:15 ID:HbE/KDDQ [26/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
ベル「エンブオー、ヒートスタンプ!!」

エンブオー「エンブー!」ドドッ

エンブオーの巨体が、オノノクスにのしかかる。

確かにベルは、かつてプラズマ賊と戦った時よりは、比べ物にならぬ程強くはなった。

だが…。

ジャガ「オノノクス、そいつを受け止めろ!
そして、ドラゴンクローを近距離で喰らわせろ!!」

オノノクス「オノー!」ザシュッ

ベル「!」

ドシャ…。

ベル「エ、エンブオー…。」

シャガには長年培った経験がある。
まだ若いベルには、それがあまりにも不足していたのだ。
ベル側が、やや押されながらの攻防である。

エンブオーは、思わずダウンを許してしまうことになる。
 ▼ 145 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 15:22:56 ID:HbE/KDDQ [27/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
チェレン「…僕になんの用だ?
ヘクス国王。」

N「まず、話をしたい。
そもそもかつてのイッシュ国を造った双子の英雄。その兄の血筋を僕が、弟の血筋をトウヤが引いている。」

トウヤ「ああ、前日話をNとしたのだ。僕はその証、ダークストーンを…。」

N「そして僕は、ライトストーンを所有している。
ただ、僕は気付いたのだ。
血は引いているが、英雄になる真実を追求する資質。いや、野望は僕にはないと。」

チェレン「…。」

N「僕の本来の役目…。それは、国を造りこの地の平和を築き上げること。
そして、このライトストーンを…本当の真実の追求者が現れるまで守り切ることだったんだよ。」

チェレン「…何が言いたい?」
 ▼ 146 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 15:26:12 ID:HbE/KDDQ [28/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
ベル「な、なぜ…なの!?」

エンブオー「ブオ〜…。」

その頃、ベルはシャガに問いかけていた。

オノノクス「オノ…。」

無理もない。
なにせ、戦っていた相手が突然攻撃の手を止めたからだ。

シャガ「フフ…これ以上悪戯に戦っていても、あやつの思う壺ではないのか?」

ベル「…!
あなた、まさか…!?」

シャガ「味方に悟られぬよう…こっそり聞いてくれ。」

水軍長、シャガ。
彼の運命もまた、変化を遂げようとしていた。
 ▼ 147 トモシ@ていこうのハネ 16/01/01 15:59:52 ID:HbE/KDDQ [29/59] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
Nが放った言葉は、驚愕のものであった。

N「わからないのか?
ライトストーンは…今まで君を求めていたんだ。」

チェレン「…!」

トウヤ(…あの時。)

《チェレンがあんな風に、力こそが「真実」だと…。》

トウヤ「僕は既に…気づいていたのかもしれない。」

《いつかお前の力を認めた時に、そのドラゴンポケモンが目覚めて共に闘うのだと。》

《世に天下は僕と君だけだ。》

チェレン「…。」

《あなたの持つそのライトストーン…。
それこそあなたがこの地の覇者となるに相応しい証。》

《なぜ目覚めてくれない。僕のライトストーンよ。》

N「正直、複雑な思いだが…。
君と対峙した時、このライトストーンが反応したことで確信した。」

《例え立場が違えども、国救う気持ちは皆同じ!》

N「君こそ…このライトストーンを持つに相応しい、真の英雄だったんだよ。」
 ▼ 148 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 16:05:14 ID:HbE/KDDQ [30/59] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
〜高台〜

キョウヘイ「よし、そろそろ良い具合だ。この時を待っていた。」

ヴィオ「凄いですな、キョウヘイ殿。この日の風向きまで予測しておられたとは。」

ヴィオ(N様…。)

キョウヘイ「…どうかなされたかな、ヴィオ殿。」

ヴィオ「いえ、なんでもござらんよ。
よし、では…お願いしますぞ。」

キョウヘイ「わかり申した。
シャンデラ、あの風に向かって…ねっぷうだ!!」

シャンデラ「シャシャ〜ッ!」ボオォッ

シャンデラは、熱風を放った。
 ▼ 149 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 16:09:17 ID:HbE/KDDQ [31/59] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
チェレン「…だが、まだ君の力をライトストーンを認めきってはいない。トウヤのダークストーンもそうだ。」

トウヤ「…まだ、僕の力を…。」

N「いつか君らがまた対立するその時まで…。
さあ、チェレン…このライトストーンを受け取ってくれ。」

チェレン「…。」

チェレンは、Nからライトストーンを受け取った。

N「そして、もうそろそろかな。作戦が…始動するのは。」

チェレン「…なっ!?」

ボオォッ…。

その時である。

チェレン「!」

ハイリンクの元へ、高温度の熱風が到来した。
 ▼ 150 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 16:12:45 ID:HbE/KDDQ [32/59] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
N「さぁ、トウヤ…ギギギアルに飛び乗れ!
この場から…逃れるぞ!!」

トウヤ「わ、わかった!」シュタッ

チェレン「ま、待てっ!」

ダダッ…。

トウヤたちは、ハイリンクから逃げ延びたようだ。

ラック軍「ぎゃ…ぎゃあぁぁぁっ!!」

チェレン「くっ、我が主力たちが焼け焦れていく…。」

ニック「くそぉっ、あのおっさん!
僕との戦いを放棄して逃げやがった!!」

ロジカ「んんwww
まさか、服を脱ぎ捨て我を興奮させたのに紛れて逃げ切るとは…さすがですぞwww」

ロジカの鼻血は、未だ止まらない。

チェレン「…!
シャガが居ない…あいつ、もしや…。」
 ▼ 151 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 16:16:55 ID:HbE/KDDQ [33/59] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
シャガ「ヒガナにかつて使え…軍の指揮権をチェレンに奪われ…私は転々とした人生を送ってきた。もうそろそろ落ち着くべき場所を求めていたのだ。
しかし、私はあのチェレンという若造がどうもいけすかなかった。
それに、ベル殿…あなたのようなお若き女性までもが戦前に赴くイッシュ国の人材不足…戦士として見てはいられなかったのですからな。
私も、トウヤ殿にお仕え致すことにしましょうぞ。」

トウヤ「感謝するぞ、シャガ。
そして、チェレン…。
今はその時ではなかったが、あいつとはいずれ…雌雄を決することになりそうだ。
さあ、手薄な今を攻め、イッシュの領土を取り戻そう!!」

その後トウヤたちはイッシュの国土を取り戻し、更にNたちと共に手薄なスペトリ国の領土を奪うことに成功した。

その結果、三国の勢力図は大きく変わることになる。

そして…。
 ▼ 152 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 16:20:55 ID:HbE/KDDQ [34/59] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
〜ヘクス国〜

トウヤたちは、Nたちと共に歓迎の宴会を開いていた。
しかし、肝心のNの姿はない。

キョウヘイ「ハハハ。ヴィオ殿。あなたのおかげで、イッシュ国を再建することができ、それに更なる領土の拡大をもすることができました。」

ヴィオ「いや…なに、キョウヘイ殿が事前の天候からあの追い風を予測していらしたからです。
そしてトウヤ殿…あなたに、我が娘を貰って頂きたい。」

トウヤ「な、なんと!」

ヴィオ「これからの互いの国の発展を望み、あなたに貰って欲しいのだ。
それに、考えてみたら…娘はもう私の元を離れ、巣立っていく歳なのだ。いつまでも、私の元に置いていてはおかしいのだと気付いた。
どうか、どうか…娘のこと、よろしくお願いしますぞ。」
 ▼ 153 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 16:25:21 ID:HbE/KDDQ [35/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
フウロ「トウヤ様…ふつつかな者ではございますが、末永くよろしくお願いします。」

トウヤ「いやいや、こちらこそ。しがない国の長ではあるが…そんな私を、これから支えていってほしい。
ヴィオ殿、フウロさんを必ず幸せに致します。」

ベル「…うん、おめでとう、トウヤ!」

トウヤ「ああ、ありがとう、ベル。」

ベル「トウヤ…おめでとう、本当におめでとう…。」

トウヤ「?」

トウヤは気付かなかった。
ベルの瞳から、涙が零れ落ちていたことを。

私とトウヤは幼馴染。国王は私の主君。それだけの関係だった筈だ。
そう…それだけの…それ以上なんて…理解はできていたつもりだった。
だが、しかし…。
ベルは…この溢れ出る感情を抑えることはできなかった。

…………………………

トウヤはフウロを連れ、イッシュ国へと帰還した。
これからカノコタウンを復興させるのに忙しくなることだろう。

そして、数日後。
Nに、ヘクス国に…。

悲劇が訪れることとなる。
 ▼ 154 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 16:26:04 ID:HbE/KDDQ [36/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
ヘクス国はホワイ国の間違いです
 ▼ 155 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 16:41:06 ID:HbE/KDDQ [37/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
それは、とある早朝の出来事であった。

N「うん…よく寝た。
お〜い、ヴィオ…いるか?
これからイッシュ国に訪問し、同盟を結んだ身としてカノコの復興を手伝いをに行きたいのだが。」

だが、呼べどもヴィオの姿は現れない。

N「…ん?」

そればかりか、血の臭いまで漂ってきた。

N(何か…おかしい。)

そしてNは、血の臭いの元へと向かったのだが…。

N「…!
ヴ、ヴィオ…。」

そこには、倒れているヴィオと…三強集の一人、アダンの姿があった。

N「ヴィオ、どうした…な、なんで倒れている…?
それに、そこにいるのはアダン!
貴様、ヴィオに…何をしたあぁぁぁっ!!」
 ▼ 156 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 16:44:36 ID:HbE/KDDQ [38/59] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
アダン「N様、それでは困るのですよ。あいつらは、あの時に殺して置くべきだったのです。
イッシュ国と同盟を結んだことは、まさに愚かなことであったと言うべきを得ない。奴等はいずれ強大な勢力となり、目の上のたんこぶになりかねないのですからな。」

N「…なにを。」

アダン「それにN様、先日の宴会で席を外し我々と会話を交わした際に聞きましたぞ?
あなたはもうライトストーンを所有していない、只の弱小国の王とだけに成り下がったと。」

N「!」

アダン「そんな奴はもう国の長には成り得ない。このままでは、この国は直に崩壊を迎えることだろう。
三強集とは既に話は付いた。…お前を殺すことのな。」

N「馬鹿なっ!!」

アダン「さあ、ミクリ…。こいつを、やってしまうのだ。」

ミクリ「はっ…師匠。」

N「…!
いつの間に後ろに…!!」

次の瞬間。

ドボッ…。

N「グッ、ハァッ…!!」

アダン「これからは、私が王となる!!」
 ▼ 157 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 16:47:57 ID:HbE/KDDQ [39/59] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
Nの脳内には、走馬灯が浮かんでいた。

《ほう、こいつは…孤児なのか。それに、こいつの持っているこの石は一体…。
まあいい、連れ帰って我が野望に利用するとしよう。》

《ポケモンの言葉がわかる!?
こいつ…薄気味悪い餓鬼だぜ!》

《この子は、とてもピュアな心を持っている。
善にも悪にも染まる、危ういものを…。》

《我が息子よ、ここがお前の空間だ。》

《プラズマ賊がイッシュ国を打ち倒したぞー!》

《N様、私も共にお供致そうぞ。》

《N様の政治は、まさに理想のものです。本当に…ありがとうございます。》

《N様、私はどこまでもあなたのお側に付きましょうぞ。》

N「…。」



《…ありがとう。》
 ▼ 158 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 16:51:50 ID:HbE/KDDQ [40/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
N「…ぐはっ。」

ガクッ…。

…この地の理想郷を掲げた若き国王…ナチュラル・ハルモニア・グロピウス。
今ここに、その生涯を閉じる。

享年28である。

彼もまた…英雄であったのだ。

アダン「ギャ〜ハハハハハッ、あの目障りな若造が消えて清々したわい!
これからこの国は私のものとなる!
今より…私の天下が始まるのだあっ!!」
 ▼ 159 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 16:54:48 ID:HbE/KDDQ [41/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
Nを慕っていた部下の情けにより、Nの遺体はヴィオと共に埋葬された。

この墓は双子墓と後に伝えられる。

…………………………

〜イッシュ国〜

トウヤ「なんだと!?
三強集が謀反を起こし、Nとヴィオを…殺害しただと!?
あぁ…なんということだ。
当然、同盟は破棄されただろう。」

フウロ「そんな…お父様が…。」

今思えば、ヴィオがこのタイミングで娘をトウヤに託したのも、何かの運命だったのかもしれない。

こうして、イッシュ、ラック、ホワイの三国は、その後、長きに渡り睨み合いを続けることになる。



そして、二年の歳月が経過した。
 ▼ 160 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 17:02:11 ID:HbE/KDDQ [42/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜スペトリ国〜

ハイリンクの戦いでの惨敗から、ラック国は勢力を縮めることになってしまった。

だが、チェレンは密かに再起、そして迫りくるトウヤとの決闘に向け、着々と準備を整えていた。

しかし…。

チェレン「うっ…。
ご…ごほっ…あ、あぐぁっ…。」

ビチャ…。

鮮血が飛び散る。

この頃からチェレンの身体を、病魔が蝕んでいたのだ。
長年の無茶が祟ったのである。

自分には…もう時間がないのかもしれない。

チェレン「…。」

チェレンは、ライトストーンを握りしめていた。

このライトストーンが目覚める日、それが…。
 ▼ 161 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 17:10:00 ID:HbE/KDDQ [43/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜イッシュ国〜

トウヤはロットとアスラにカノコタウンを任せ、拠点をヒウンへと移していた。
キョウヘイの判断力と優れた頭脳のおかげで、イッシュ国はますますの発展を遂げていたのだ。

スペトリと睨み会うホドモエシティにはベルを置いている。
これはベル自身の頼みでもあった。
あれからベルは、イッシュ国を守ることのみに拘り続けた。
それが、自分の存在意義であるかのように。

トウヤには娘が産まれていた。
名はアイリス。可愛い娘である。
 ▼ 162 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 18:21:21 ID:HbE/KDDQ [44/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜ホワイ国〜

アダン「イッシュ国で一番厄介なのは、あの…キョウヘイの存在だ。ラック国はキョウヘイの罠にたった一回引っ掛かっただけで、ああまで落ちぶれたのだ。
フフ…。しかし、我等にはあなたが居る。
少なくとも、五分五分までは持ち込むことができるかもしれないな。」

???「はい…アダン様。」

ホワイ国は新たな軍師を迎え入れたらしい。
加えて、ラック国も…最近ボケてきたアデクの代わりに軍師を迎え入れたとか。

そして…チェレン、あいつとの決闘も、迫り来ているのがわかる。

恐らくその時に…。

この、ダークストーンは…。
 ▼ 163 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 20:18:31 ID:HbE/KDDQ [45/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
そして、数日後…。

トウヤ「…!」

なにかが違う。
いつもとは、何かが…。

トウヤ(なんだ、この…感覚は…?)

このダークストーンも、どこか、自分を…導いているように思える。

なぜかはわからない。

ただ、自分は行かなければならないという使命感があった。

それがどこなのかは自分自身よくわからなかったが…。
とにかく、私は行かなければならないのだ。

トウヤ「…。」

バタン…。

トウヤはフラフラと、単身…国を後にした。

ダイケンキ「ダイ…。」

フタチマルは、ダイケンキへと進化を遂げていた。
 ▼ 164 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 20:22:06 ID:HbE/KDDQ [46/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜ラック国〜

チェレン「…!」

チェレンもまた、トウヤと同じような感覚を感じていた。


このライトストーンが、自分をどこかへ導こうとしている。

もしかしたら、この日が…。


???「我が主よ、どこへ行かれるのです。」

チェレン「あ、あぁ…。軍師よ。
ちょっとした、散歩に行くのだよ…。」

…。

チェレン「そう、ちょっとした…ね。」
 ▼ 165 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 21:19:27 ID:HbE/KDDQ [47/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜アイアントの塚 登頂部〜

ここは、かつて双子の英雄が対立を深め、雌雄を決したといわれる、古の聖地である。

そして、トウヤは…この場所へと訪れていた。

どうしてこんなところに、とトウヤは思った。
だが、フラフラと何かに導かれるように歩く内に、ここへ辿り着いてしまったのだ。

そして、もう一人…。
同じように、登頂部へと登ってくる人影があった。

その人影とは…。

トウヤ「!」

チェレン「トウ…ヤ…。」

そう、チェレンである。

チェレン「…まさか、お前も…?」

トウヤ「…あぁ、そうだよ。僕も、なぜかここへフラフラと来てしまった。」

チェレン「…久しぶりだな。お前とこう、二人きりで会うのは。
いや、あの時は…ベルも居たか。」

二人は、なぜかいがみ合おうとはしなかった。
かつての旧友と出くわし、そして、語り合う。そんな、当たり前のことができていたのだ。

その時…。
 ▼ 166 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 21:43:20 ID:HbE/KDDQ [48/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
トウヤ「!」

チェレン「なっ…。」

キュイイイイ〜ン…。

二人の持つストーンが突如浮かび上がり、辺りの大気を吸収し始めたのだ。

ピカァ…。

ストーンの周辺を、神々しい何かが包み始めた。

ゴゴゴゴ…。

トウヤ「お、おお…。」

チェレン「こ、これは…。」

そして、二つの…。

いや、二匹のドラゴンポケモンは…。


今…。



解き放たれる…!!
 ▼ 167 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 21:50:20 ID:HbE/KDDQ [49/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
トウヤ「あぁ…。」

チェレン「これは、ポケモン…?」

やがて、それぞれのストーンは二匹のドラゴンポケモンに変貌を遂げ、各々の元へと降り立った。

白きポケモン、レシラムはチェレンの元に。

黒きポケモン、ゼクロムはトウヤの元へと。

レシラム「モエルーワ!!」

ゼクロム「バリバリダー!!」

二人は瞬時に理解する。

トウヤ「こ、これが…!」

チェレン「伝説の…ドラゴンポケモン!!」
 ▼ 168 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 21:51:56 ID:HbE/KDDQ [50/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
伝説のドラゴンポケモンたちは、古の塚の大気を取り込むことにより、現代に復活を果たしたのだ。

今、ドラゴンポケモンたちが二人を招いた理由は断言できない。

ホワイ国の存在だったのであろうか。

チェレンに残された時間が残り少なかったからなのであろうか。

ただ、言えることは…。

二人はここで、今までの全てにケリを付けなければいけないということだ。
 ▼ 169 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 21:56:18 ID:HbE/KDDQ [51/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
《いつかお前の力を認めた時に、そのドラゴンポケモンが目覚めて共に闘うのだと。》

二人は、かつての言葉の意味するものをようやく理解した。

自分たちは今、英雄と認められたのだ。

真実、理想。二人が目指したもの。
もう…引くことはできない。

ダイケンキ「ダイ〜…。」

ジャローダ「ジャロロ〜…。」

トウヤ「…お前たちは見ておくんだ。」

チェレン「僕とトウヤ、果たしてどちらが真の英雄なのか。
これから…。」

トウヤ「…そう。」

チェレン「決着を…付けてやるっ!!」

トウヤとチェレンの、最後の闘いがはじまる。
 ▼ 170 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 23:24:55 ID:HbE/KDDQ [52/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜古の塚での決闘〜

トウヤ「ゼクロム、ドラゴンクロー!!」

ゼクロム「バリバリダ〜ッ!」グワァッ

ゼクロムは、レシラムを自身の爪で引っ掻きにかかるが…。

チェレン「よけろ、レシラム。
そして…りゅうのいぶきだ!!」

レシラム「モエル〜ワッ!」ボオォッ

レシラムはそれを避け、ゼクロムに息を吹きつける。

トウヤ「ゼ、ゼクロム…!!」

ゼクロムは、まともに攻撃を喰らってしまう。
やはり、チェレンの方が戦闘の上手だ。

トウヤ「ゼクロム、レシラムにしねんのずつきだ!!」

だが、トウヤにはチェレンにはない粘り強さがある。
とっさにレシラムに対し、反撃にかかった。

チェレン「うっ…ごほっ…。
レ、レシラム…ゼクロムに、じんつうりきだ!!」

二匹の攻撃がぶつかり合う。
そう、これは…互いに引けぬ戦いなのだ。
 ▼ 171 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 23:31:19 ID:HbE/KDDQ [53/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
ドガッ、ドコッ、ボスッ。

攻めては守り、互いにほぼ互角の勝負である。

チェレン「…うぅ。」

ただ、チェレンの意識は朦朧とはしていた。

トウヤ「ゼクロム、きりさくだ!!」

ゼクロム「バリイィィィ〜ッ!」ドシャッ

チェレン「レシラム、負けずとこちらもきりさけっ!!」

レシラム「モエ…ルウゥゥゥワアァァァッ!」ザシュッ

ガキッ、ドガッ、ドゴォン。

かれこれ何十分は経ったのであろうか。
闘いは、ほぼ均衡状態であった。

チェレン「…いよいよだな。」

そして、チェレン側が…大きな攻撃に出ようとしていた。
 ▼ 172 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 23:36:09 ID:HbE/KDDQ [54/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
チェレン「レシラム…クロスサンダーッ!!」

レシラム「ンバーニングガガッ!!」ボオォッ

チェレンは、満を持して必殺技を繰り出そうとしていた。
ゼクロムの疲労を待っていたのだ。

だが…。

トウヤ「ゼクロム、こちらも…クロスサンダーだぁっ!!」

ゼクロム「バリバリッシュッ!!」バリリィッ

チェレン「!」

そう、トウヤもまた…レシラムが技を繰り出し隙を作る、その瞬間を待っていたのだ。

そして…。

ドッゴオォォォン…。

巨大な炎と雷が、今…交差した。
 ▼ 173 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 23:43:03 ID:HbE/KDDQ [55/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
モクモク…。

衝撃で生じた煙が消え去っていく。

最後に立つのは…。

トウヤ「ハァ、ハァ…。」

チェレン「うっ…。」

ゼクロム「バリリ…。」

レシラム「バァァ…。」

チェレン「…!」

チェレン(レシラム…。)

レシラム「バ…ァァ…。」


ドサッ…。


レシラムが今、倒れ…最後まで立っていたのはゼクロム…。

トウヤ「あ、ありがとう…ゼクロム…。」

つまり、トウヤが…勝利したのである。
 ▼ 174 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 23:47:13 ID:HbE/KDDQ [56/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
そして…。

チェレン「フ、フフ…。
僕は、僕は…負けたのか、トウヤ…。君に…。」

トウヤ「…。」

チェレン「そうか、つまり…。
君が、真の英雄だったと…言うわけか…。」
…!
ゴ、ゴホッ…ゲボッ…!!」

トウヤ「チェレン、君は…もういつ倒れてもおかしくはなかった筈だろう…?
その咳一つでもわかるよ。
それなのにレシラムに的確な指示を出せた…。
とても僕にはそんなことはできない。それに…。」

チェレン「…?」

トウヤ「僕は君に…謝らなければならない。」

チェレン「!」
 ▼ 175 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 23:50:51 ID:HbE/KDDQ [57/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
トウヤ「あの時、僕が逸れなければ…。
僕が逸れずに君といれば、僕のお父さんを守れたのかもしれない。君が道を踏み外すこともなかったのかもしれない。」

チェレン「…。」

トウヤ「…。」

チェレン「…ハハ…。
ト、トウヤ…君の…そういうところが甘いんだ。
ゴホッ…うっ、そんな考えだったら…あの場にたとえ居たところで、うぅっ…君のお父さんなど、救えなかったさ。」

トウヤ「チェレン…。」

チェレン「ハ、ハハ…トウヤ、お前は甘いんだ。
僕に謝るなんて…。
うぅ…グスッ…あ、甘いんだよぉ…。」

ポロ、ポロ…。

チェレンの瞳からは、涙が溢れ出ていた。
 ▼ 176 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 23:56:04 ID:HbE/KDDQ [58/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
その時。

イッシュ軍「い、いたぞ〜!
国王だ。それに敵国の王、チェレンもいたぞ〜!!」

トウヤ「わ、我が兵…どうしてここに!?
そ、それに軍師…お主まで!!」

キョウヘイ「国民の聞き込みにより、我が主がここへ向かったということがわかりましたので。本当に、無事でようございました。
そして、そこに居るチェレン…。
なぜ居るのかはわかりませんが、今が仕留めるチャンスではないのでしょうか?
彼は弱りきっています。」

トウヤ「いや、彼を…この場から逃がしては貰えないか?」

キョウヘイ「!」
 ▼ 177 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/01 23:56:52 ID:HbE/KDDQ [59/59] NGネーム登録 NGID登録 報告
トウヤ「王の頼みだ。」

トウヤは、キョウヘイの眼をただ見続けた。

キョウヘイ「…わかり申した。
どんな事情があったのかは後に聞くことに致しましょう。」

トウヤ「感謝するぞ、キョウヘイ。」

チェレン「…。」

トウヤ「チェレン…。」

チェレン「じゃあな…トウヤ。
ベルに、よろしくと言っておいてくれ…。」

チェレンはそう言い残し、レシラムの背中に乗りラック国へと飛び立っていった。

トウヤはその姿を…いつまでも見続けていた。
 ▼ 178 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 00:01:36 ID:z3Jyg1kU [1/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
時と言うものは、誰にも止めることはできない。
たとえ…一世を風靡した者であってもだ。

…………………………

〜数日後 スペトリ国〜

スペトリ兵「ニ、ニック将軍!
大変でございます!!」

ニック「どうした?」

スペトリ兵「国王が…危篤でございます!!」

ニック「な、なんだと!?」

スペトリ兵「以前より病気を患っていたことは、ご承知の通りですが…。」

ニック「恐れていた事態が、とうとう…。
す、すぐに王の部屋に案内致せ!!」
 ▼ 179 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 00:07:14 ID:z3Jyg1kU [2/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜王室〜

チェレン「ゴホッ…ゴホッ…。」

チェレンの顔は、真っ青であった。

ニック「チェレン様…。」

チェレン「ニック、お前と僕は昔からの付き合い。兵たちはお前に全て任せる。そして、これからの政治は“あやつ”に任せろ。
僕の子どもはまだ若く、国をまだ治めることはできないからな。」

ニック「そんな、弱気なことを申されるな…。」

チェレン「いくら僕でも、運命には逆らえないのだ。
そして、敵国だが…まだカノコは完全には復興していない。復興作業に我が兵たちも参加させろ。あのモモンの園もな。
ニック、ジャローダのこと、よろしく任せた。
レシラムは…レシラムはどこに居る?」

ニック「いえ、姿は見かけませんが…。」

チェレン「そうか…。
レシラムも、僕の運命を悟ったか。
また石に戻り、新しい英雄を待ち望んでいるのだろう。」

ニック「チェレン様…。」

チェレン「もう良い。お前は戻れ。
僕は疲れた。少し横になることにする…。」
 ▼ 180 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 00:09:37 ID:z3Jyg1kU [3/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
だが数時間、チェレンは息を引き取ることになる。

大勢の兵たちに見守られながらの死去であった。

ニック「…チェレン様。」

ニックは、涙を止めることができなかった。



力こそ真実と信じ、乱世を駆け抜けてきた若き英雄。
時に、チェレン…享年26歳であった。
 ▼ 181 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 00:11:59 ID:z3Jyg1kU [4/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
チェレンが生前に残した軍師とは…。

ヒュウ「…さて、先帝のお言葉に則り、息子たちの中から後継者を選びたいと思うが…。
しかしこの息子たち、年齢の割りに老けてるな、オイ…。」

かつてライモンシティでトウヤたちと会話を交わした、あのヒュウである。

ヒュウ「そして、新戦力も加えた。
デント将軍、あなたの才能を見込んでスラム街で呑んだくれていたところを拾ってやったのだ。その恩を返すために、しっかりと働いてくれよ。」

デント「う〜い…。
その前にぃ…酒、飲ませてよぉ…。」
 ▼ 182 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 00:13:54 ID:z3Jyg1kU [5/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜イッシュ国〜

トウヤ「そうか…。チェレンが…。
…。
ベルが帰ってきたら、伝えなければならぬな。」

キョウヘイ「…我が主、お気持ち察しますぞ。」

トウヤ「軍師、人の生というのは…儚いものだなぁ。
お前がいたからイッシュ国を取り戻せたし、ここまで発展させることができた。本当に感謝する。
そして、もし…私が…。」

キョウヘイ「?」

トウヤ「いや、止めておこう。」

キョウヘイ「あのヒュウの奴め…そして、我が妹も…。
ラック国は後継者を選び、新体制を整えている。そしてホワイ国…最近不穏な空気を漂わせていますな。
この両国の動向にも目を配らなければなりません。」
 ▼ 183 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 00:16:03 ID:z3Jyg1kU [6/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜ラック国〜

ヒュウ「先帝の息子たちは非凡ではあるが、一人残らず欠点を抱えている。
長男のサカキはやや粗暴な性格。
次男のアカギは人見知り。
三男のマツブサは身体が弱く、病床に臥している。
さて、どうしたものか。」

ニック「う〜ん、僕はサカキ様が良いと思うな。
やっぱ武力だよ、武力!
あ、おいアデクさん、ご飯をこぼすな!!」

ロジカ「んんwww
我は、アカギ様が格好良くていいと思いますぞwww
人見知りというのも実にそそられますなwww」

デント「う〜ぃ…。
テキトーにぃ、マツブサ君でぇ…い〜んじゃなぃのぉ〜?」

ヒュウ「ダメだな、こりゃ。」
 ▼ 184 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 00:17:49 ID:z3Jyg1kU [7/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜ホワイ国〜

アダン「それで、ホドモエに攻め込む準備はできたのか?
メイ殿。」

なんと、キョウヘイの妹…メイが軍師としてゲースィ国に召し使えられていたのである。

メイ「はい。
あの邪魔な女を倒す算段も…既に考えております。」
 ▼ 185 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 00:19:51 ID:z3Jyg1kU [8/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜スペトリ国〜

ニックはサカキを、ロジカはアカギを、デントはマツブサをそれぞれ推していた。

アデク「なんならワシが王になろうかのう。ひゃひゃひゃひゃ!!」

ニック「アデクさん、ふざけないで下さい。
それに、そこはお風呂じゃありませ…うわ、なんでもう脱いでるんですか!!」

アデク「うん、いや…だって…。
風呂に入るんだから、脱ぐのは当たり前じゃろう?
ほら、お主も脱ぐのじゃ。」

ニック「う、うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

デント「ぅ〜ん、ぁのじ〜さん騒がしいなぁ。古株だが何だか知らなぃけど…せっかくの酒が不味くなってしまうじゃなぃかぁ。
そぅだぁ、せっかくだしぃ…マツブサ君にでも会って来よぅかなぁ。」
 ▼ 186 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 00:21:39 ID:z3Jyg1kU [9/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜マツブサの部屋〜

デント「ぉ〜ぃ、マツブサく〜ん、よろこべ〜。
もしかしたら君がぁ、王様になれるかもしれなぃよぉ。」

マツブサ「…!」

デント「それだけだよぉ。じゃ〜ね〜。」

そしてその夜、マツブサは自害を遂げてしまう。
 ▼ 187 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 01:43:11 ID:z3Jyg1kU [10/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
ヒュウ「この馬鹿者がぁっ!
なんということをしてくれたのだ!
彼は病弱で気が弱かったから…いきなりそんなことを言われたらああなるのは目に見えていただろうがぁっ!!」

デント「すぃませ〜ん…。」

ヒュウ「まあいい、終わったことだ。
さて、困ったぞ。
あの二人…果たしてどちらを王の座に着かせるべきか。」
 ▼ 188 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 01:47:19 ID:z3Jyg1kU [11/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
悩みに悩んだ末、ヒュウは結論を出す。

ヒュウ「よし、決めた。次の王は、アカ…。」

サカキ「待てっ!」

ニック「あ、サカキ様!」

ヒュウ「いや、サカキ様。待てと申されても…。」

サカキ「長男の僕を差し置いて、アカギを王に指名しようとは何事だ!
そんなの…断じて納得しないぞ!!」

ヒュウ「では、この際はっきりと申そう。サカキ様…あなたは少々粗暴が過ぎるのだ。
先帝と同じ、いや…それ以上の暴力主義者。
あなたの才能は、優れてはいます。
しかし、これからの国の在り方というのは、それでは駄目なのだと私は考えております。
その分、アカギ様は温和な性格ではあるが、あなたよりは国を治める能力に長けておられる。そう判断したまでです。」

サカキ「ムムム…。」

サカキはしばらく黙りこくっていたが…。

サカキ「そうだ…。
だったら、僕とアカギがポケモン勝負をすれば良いんだ!!
それで、勝った方を王と認める。それで…いいだろっ!?」

ヒュウ「だから…サカキ様。」

サカキ「うるさい!
お前のその理想論と、僕の考え…どっちが正しいのかケリを付ける必要があるんだ!!」
 ▼ 189 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 01:54:02 ID:z3Jyg1kU [12/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
ヒュウ「…。」

サカキ「どうだっ!!」

ヒュウ(もう、なにを言っても聞かんなこりゃ。)

ヒュウ「では、わかりました。」

サカキ「おおっ!」

ヒュウ「あなたとアカギ様のポケモン勝負…。
勝った方が、王の座に着く。私もしっかりと見届けましょうぞ。」

サカキ「話がわかるな、ヒュウ!
おい、ニック、さっそくアカギを呼んで参れ!!
…なぜ、そこまで落ち込んでいるのだ?」

ニック「…僕の初めてが。あんな、爺さんなんかにぃ…。」

こうして、サカキとアカギの王位を賭けた闘いが始まることになる。
 ▼ 190 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 01:57:07 ID:z3Jyg1kU [13/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
そして…。

ヒュウ「では、これより王位争奪戦を執り行う。軍師の私が勝負を見届けよう。
それでは…始めっ!!」

アカギ「…。」オドオド

どうやらアカギは、怯えているようだ。

サカキ「フン、我が兄弟ながら情けない奴だ。こんな奴に、僕が負けることなんて万が一にもないな!
心配して損したぜ。
いけっ…サイホーン!!」

サイホーン「サイサ〜イ!」

アカギ「ギャ、ギャラドス…出てこいっ!!」

ギャラドス「ギャラララ…。」

そして、一方のアカギはギャラドスを繰り出した。
 ▼ 191 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 02:02:30 ID:z3Jyg1kU [14/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
サカキ「サイホーン、ギャラドスに攻撃しろ!
攻めて、攻めて…攻めまくれ!!」

サイホーン「サイサーイ!」ドドッ

サイホーンは、ギャラドスに対し怒涛の攻撃を繰り広げる。

アカギ「…。」

しかし当のギャラドスは、攻撃の素振りを見せなかった。

サカキ「ハッハハハーッ、なんだぁ、アカギ…?
まさか、俺に怖気づいて攻撃もできないってかぁっ!?」

サイホーンは、更に攻撃を続けた。
しかし、ギャラドスは攻撃を全くもって行わない。

サカキ「…ハーッ、ハーッ…。」

その内に、サカキとサイホーンのスタミナが切れ始めた。

そして、遂にアカギがギャラドスに命令を下す。

アカギ「ギャラドス…サイホーンにかみつくだ!!」

ギャラドス「ギャラララァッ!」

サカキ「なっ…!」
 ▼ 192 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 02:24:27 ID:z3Jyg1kU [15/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
ギャラドスは、サイホーンに対し噛みつきかかった。

サイホーン「サイ〜…。」

疲労のあまりサイホーンは避けることもできずにまともに攻撃を喰らってしまい、怯んでしまう。

サカキ「し、しまった…!」

アカギ「ギャラドス、そのままサイホーンに…たきのぼりだっ!!」

ギャラドス「ギャラララ〜ッ!」ドドド

サイホーン「サ、サイィィィ〜ッ!」

ドサッ…。

サカキ「…!」

サイホーンは倒れ、勝負はアカギの勝ちに終わった。

サカキ「な、なぜだ…!!
なぜ、俺は負けたんだ…。」

ヒュウ「フフフ。
なぜ負けたのか…それは国の真理にも基づきましょう。」

サカキ「な、なんだと!?」
 ▼ 193 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 14:08:59 ID:z3Jyg1kU [16/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
ヒュウ「あの、かつて前イッシュ国を築き上げたオウホウ、そして彼と対立したトウコの故事を例に上げましょう。
最終的に勝利したのはオウホウですが、実力的にはトウコの方が遥かに上でございました。」

サカキ「…?」

ヒュウ「それは、トウコが戦闘以外まるで無能…。
先帝や、かつてのヒガナを更に極端にしたような人物であったからです。」

サカキ「!」

ヒュウ「オウホウは戦闘能力こそはトウコに劣っておりましたが、有能な部下たちを上手く使いこなすことに長けておりました。
一方で、トウコは軍師一人ひとりすら上手く使いこなせなかった有様でした。
これがトウコの滅亡した原因であります。」

サカキ「…。」

ヒュウ「そして、トウコが四面楚歌に陥り敗北する直前に見たとされる夢…二人の少年が殴り合うというものにも私は今の勝負を重ねました。」

サカキ「な、なぜだ?」
 ▼ 194 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 14:17:36 ID:z3Jyg1kU [17/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
ヒュウ「その夢の内容は…。
青い服を着た少年が、赤い服を着た少年を72発殴り続けるが…赤い服の少年はそれを耐え続け、そして放った重い一撃で青い服の少年を倒すといったものでございます。」

サカキ「だから、それがどうした!」

ヒュウ「フフ…まさに今の勝負はその夢に当てはまるでしょう。アカギ様はわざと攻撃を喰らい続け、スタミナ切れを狙ったのです。」

サカキ「…!」

ヒュウ「良いですか。これからの国の在り方は、ただ攻めるだけでは駄目なのです。
耐えて耐えて、その先のことまで見通さなければならないのです。」

サカキ「わ、わかった…素直に認める。アカギが次の王だということをな。
ただ、忘れるなよ!
僕はアカギを支えていくが、もしコイツが何か不始末を起こしたら、その時は僕が王の座に着いてやるからなっ!!」

ヒュウ「ええ。そうならないと見込んで私は彼を指名したのですからね。」

アカギ「…へへ。」

サカキ「ケッ…面白くない!」

こうして、ラック国の次の国王はアカギに決まった。
 ▼ 195 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 16:05:05 ID:z3Jyg1kU [18/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜イッシュ国〜

トウヤ「ほう。次の王はあのアカギに決まったか。」

キョウヘイ「彼はまだ幼い身ですが、あの私の同郷のヒュウが仕えています。
今後どう動くのか…しっかり見定めなければ。」

トウヤ「ベルを長いことホワイ国と睨み合いを続けるホドモエへと置き過ぎた。
今度帰ってきたら…しっかりと休息を取らせなければならないな。」

アイリス「パパー、お腹減ったよ〜。」

トウヤ「…さっき食べたばかりだろう、アイリス。少し我慢しなさい。」
 ▼ 196 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 20:45:33 ID:RgHCy.ZY [1/3] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜ホワイ国〜

アダン「つまり、そいつがスパイという訳か。」

メイ「ええ。ダイゴはあやつと“あの時”に会っていましたから、その時に通信手段を互いに教えあっていたのです。」

ダイゴ「今頃はライモンへと向かっている頃だろうな。
フフ…あの目障りな女もこれで終わりだね。」

…………………………

そして、ここはホドモエシティ。

ベル「それじゃあ、一度私は帰るわけなのねぇ。」

アスラ「えぇ、あなたは少々働き過ぎでございました。」

ロット「それも、自ら危険を承知でこのゲースィ国と睨み合いを続けるホドモエの配置を希望されたと聞きます。
しかし…なぜ、わざわざ?」

ベル「…ううん。いいの。
そうね、トウヤにも最近会えてなかったし。
うん…それじゃ、ヒウンに帰ろっか!!」

思えば、人の一生は、運命で既に決まっているものなのかもしれない。
生まれる時も。そう…。



死ぬ時も。
 ▼ 197 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 20:58:30 ID:RgHCy.ZY [2/3] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
その時。

イッシュ兵「ベ…ベル将軍、申し上げます!
跳ね橋の警戒網を突破し、こちらに攻め込んで来る輩がいます!
さ…更に、ホワイブリッジの方向からも敵兵がっ!!」

ベル「な、なんですって…!?」

攻め込んできた人物たちとは…。

ダイゴ「ハハハ…いくら凄腕のベル将軍ともいえども、さすがに挟み撃ちには戸惑うか。」

ロジカ「んんwww
そのようですなwww」

アスラ「お…おまえたちはっ!!」
 ▼ 198 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 21:00:27 ID:RgHCy.ZY [3/3] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ロット「よもやおまえたち、同盟を結んだというのか!?」

ロジカ「んんwww
先帝が死んだ今、我はあんな落ち目のラック国なんぞ見限ったのですぞwww
今の我は…ホワイ国のロジカ将軍ですなwww
以後、お見知り置き下さいませですぞwww」

アスラ「なんだと!?」

ロジカ「んんwww
邪魔臭い老害は、我が掃除してやりましょうぞwww」

ヌメルゴン「ヌメ〜ッ!」

アスラ&ロット「なっ…!」

ザスッ…。

ベル「…!」

ヌメルゴンは、二人の首を刎ねたのであった。
 ▼ 199 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 21:42:35 ID:z3Jyg1kU [19/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
ベル「…エンブオー!」

ベルは、エンブオーに命令を下しにかかったが…。

ダイゴ「だから…あんたがいくら強くても、こっちは二人いるのさ!
メタグロス、あの女にコメットパンチだ!!」

ベル「!」

ドゴォ…。

メタグロスは、ベルに対し重いパンチを喰らわせた。

ベル「ガ、ガハッ…!」

ベルは、肺が潰れ息ができない。

ロジカ「さて、とどめですぞwww」

ベル「…!」

???「ちょっと待て!
サイホーン、あいつをこっちに連れて来い!!」

サイホーン「サイサ〜イッ!」ドドッ

ベル「う、うぅ…。」

ダイゴ「…!
だ、誰だっ!?」
 ▼ 200 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 22:56:07 ID:z3Jyg1kU [20/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
ベル「あ、あなたたちは…。」

そこに居たのは、ラック国の軍師ヒュウと将軍たち、そして国王アカギとその弟サカキであった。

ヒュウ「ロジカ…お主、よくも裏切ってくれおったな!!」

ロジカ「ま、まずいですぞwww」

サカキ「ニック、この女をっ!!」

ニック「わかりました、サカキ様!
今から我らラック国は、お前たちイッシュ国と同盟を結ぶ!
こいつをヒウンのイッシュ王の元まで…責任を持って連れて帰る!!」

ベル「ニ、ニック…君…?」

ニック「…またあんたを助けることになるとは。とにかく、そいつらの相手は僕たちに任せるんだ!!」

スペトリ兵「おーっ!!」

ダイゴ「クッ…!」

そしてニックは、無事にベルをイッシュ国へと送り届けた。
 ▼ 201 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 23:00:54 ID:z3Jyg1kU [21/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜イッシュ国〜

トウヤ「ベ、ベル…なんて姿だ…。
ま、まさか…こんなことになるなんて…!!
ぐ…軍医っ、ベルは…ベルは大丈夫なのか!?」

軍医「応急手当はラック国により施されていますが…肺が抉れ、凄まじい重症です。
今は緊急手当を行っておりますが…。
今夜が、峠でしょう…。」

トウヤ「…もう、許せぬ。
ラック国だけに任せてはおれぬっ!
今より私も兵を引き連れ、ホワイ国を根絶やしにしてくれるわあぁぁぁっ!!」

キョウヘイ「お待ち下され、我が主よ。これも我が妹メイの想定内のことでございましょう。
だったら、あいつのこと…何か策を考えている筈。
私はここはラック国に任せ、弱りきったところを着実に攻めるのが良いと考えております。」

トウヤ「うるさいっ、お主に私とベルの何が分かる!
フラダリ、ジャガ…支度をしろ!
今から…ホワイ国へと侵攻する!!」

フラダリ「我が主…。」
 ▼ 202 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 23:05:41 ID:z3Jyg1kU [22/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
《そして、もし…私が…。》


キョウヘイ(…。)

キョウヘイ「わかり申した。もはや、あなたを止めることは不可能なようです。
ただ、私はこの国の防衛に徹します。」

トウヤ「おお、それで良い。
では…いくぞっ、フラダリ、シャガ!
今日この日が、あいつらの命日となろう!!」

フラダリ「…ハッ。」

シャガ「わかり申した、我が主よ。」

こうしてトウヤ率いるイッシュ軍は、ホドモエへと向かうことになる。
 ▼ 203 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 23:09:10 ID:z3Jyg1kU [23/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜ホドモエシティ〜

ジャガ「…大分戦いは静まったようですね。」

トウヤ「ああ。では、ゲースィブリッジに攻め込むぞ!!」

トウヤたちの兵は、ここに来るまでに大分伸び切ってしまっていた。
そして、これこそがメイの策略であったことには、トウヤたちは気付くことはなかった。

そして…。

イッシュ軍「も、申し上げます、国王…。」

トウヤ「な、なんだと…!」

後ろの兵たちが、隠れ忍んでいたホワイ兵によって火攻めにあっているというのだ。
伸び切って連絡が行き届きにくくなっていたことに付け込んだ罠であった。
奇しくも、かつてキョウヘイが使った火攻めである。

そして…。

ミクリ「フフフ…。」

トウヤ「!」

前には敵将、後ろは火攻め…。

戦局は…絶望的であった。
 ▼ 204 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 23:11:34 ID:z3Jyg1kU [24/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
その時。

キョウヘイ「我が主!」バササッ

キョウヘイが鳥ポケモンに乗って、救助に駆けつけた。

トウヤ「ぐ…軍師…。」

キョウヘイ「ここは彼らに任せ、お逃げ下さい!!」

トウヤ「す、済まぬ、軍師よ。
…お主の言うことにちゃんと耳を傾けてさえいれは、こんなことにはならなかったろうに…。」
 ▼ 205 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 23:19:36 ID:z3Jyg1kU [25/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜数日後〜

フラダリとジャガは善戦したのだが、ホドモエをホワイ国に奪われてしまった。
そして、もはや二度と取り戻すことはできないのである。
兵たちも大勢失ってしまった。

ベルの治療は成功し、体調も回復を迎えていた。
意識が朦朧としながらも、トウヤの名を呼んでいたらしい。

当のトウヤは、体調が悪化し…ヒウンの拠点でひたすら寝込んでいた。

キョウヘイの指示通り攻め込むのを我慢していたのなら、戦力も失うことはなかった。

そんな思いが、尽きなかったのだ。

激情のまま行動してしまった自分に、嫌気が差していた。
 ▼ 206 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 23:23:29 ID:z3Jyg1kU [26/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
それからトウヤの体調は、日々悪くなるばかりであった。

あくる日の夜。
トウヤは、キョウヘイを呼び出した。

トウヤ「軍師よ…。」

キョウヘイ「ハッ…。」

トウヤ「チェレンに会った。」

キョウヘイ「!」

トウヤ「直に僕らは再び会うことになるだろうと…。
そう…言っておったよ。」

キョウヘイ「…我が主…。」

そして、その夜。

トウヤの体調が、更に悪化する。
 ▼ 207 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 23:31:54 ID:z3Jyg1kU [27/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
トウヤは、一同を自身の元へ呼び寄せた。

トウヤ「軍師よ…。
アイリスはまだ若い。これからは君がこの国を治めるのだ。
アイリス、お前はキョウヘイを父と思い慕え。」

キョウヘイ「勿体無いお言葉です…。」

アイリス「パパ…。」

トウヤ「フラダリよ。」

フラダリ「ハッ…。」

トウヤ「お主とはずっと前からの仲だ。
私亡き後も…イッシュ国のために働いてほしい。」

フラダリ「我が主。そんな弱気なことを申されるな…。」

トウヤ「ベル、済まなかったな…重体で苦しんでる中、一緒に居ていられなくて。
今まで私の元に居てくれて、本当にありがとう…。」

ベル「トウヤ…。」

トウヤ「そして私の臨終に立ち会ってくれる大勢の者よ。本当に礼をいう。
願わくば…。皆で、あのホワイ国を打ち倒してくれ。」

…………………………

トウヤ「…フ〜ッ。
言いたいことを言い終わったからか、ホッとしたぞ。」
 ▼ 208 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 23:34:41 ID:z3Jyg1kU [28/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
《名前は…トウヤ。まだ何者にも染まっていないという意味でつけたの。
この子がどう染まり、生きていくのか…。》

《ああっ、これからが楽しみだな!》

トウヤが生まれた時、周りの皆は笑いあっていた。
トウヤ一人が泣いていたのだ。

そして…。
 ▼ 209 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/02 23:37:38 ID:z3Jyg1kU [29/29] NGネーム登録 NGID登録 報告
トウヤ「チェレンが来ている。」

キョウヘイ「!」

トウヤ「わかった、チェレン、今行くよ…。
そう急かすな、ハハ…。」

キョウヘイ「我が主。」

トウヤ「…。」

キョウヘイ「我が主っ!!」

だが、トウヤの返事はもはやなかった。

キョウヘイ「…うぅっ。」

フウロ「あ、あなた…。」

アイリス「お…おとぅ…さ、ん…。
う…うぅ…ヒック…う、うわあぁぁぁん!!」

周りの皆がその偉大な死に立ち会い、泣いていた。

ただ、トウヤ一人が死に顔に笑みをたたえていたのだ。



プラズマ賊の乱の元、イッシュ国再建の目的を抱き立ち上がった一人の英雄、トウヤ。ヒウンにて没す。

享年、26歳であった。
 ▼ 210 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 00:00:44 ID:eIVIg9WY [1/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
ベル「…キョウヘイ。」

キョウヘイ「なんですか、ベル殿?」

ベル「ずっと前に、トウヤとチェレンと一緒に誓いあったことを思い出したよ。彼らはやり方こそ違ったけれど、“この地を良くしたい”という気持ちは同じだった。」

キョウヘイ「…。」

ベル「私も彼らの思いを継いで、この地を良くするためにより一層努めないといけないね。
…それが、トウヤとチェレンの願いだと思うから。」

キョウヘイ「ええ、そうでございますね。
…ベル殿。」

…………………………

数日後。

イッシュ国はアイリスが国王に就いたが、実質的な政治はキョウヘイが担っていた。

ゼクロムの姿はなかった。
また、石に戻り新たなる英雄を待ち望んでいるのだろう。

そして、カノコからシッポウ周辺の地が…とある人物により騒がしくなってきたようだ。
 ▼ 211 ルビル@ひかりのいし 16/01/03 02:00:47 ID:EGmRdOt2 NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
支援です
 ▼ 212 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 14:16:07 ID:r4ZXfio2 [1/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
キョウヘイ「なんだと?
そのホミカという女が南の地方で暴れていた…?」

フラダリ「ハッ、丞相様。
なんでも…『あんな弱小国なぞに付き従う必要は無い。先帝が死んだこの機に奴等を打ち倒そう。』などと喚いていたそうです。
アスラとロットが死に、手薄になったところを狙ったのでしょう。」

アイリス「へぇ〜。
…アイリス、よくわかんない。」

キョウヘイ「ふむう…。
あのメイの奴もわが国を狙っていることであろうし…。
今反乱を起こされてはまずいことになるな…。」

そして、ここはシッポウシティ。

アロエ「つ…強い!」

ホミカ「フン。これがあのイッシュの将軍が一人…フラダリの実の母の実力か。
なんだ、全然大したことないじゃないか。」

アロエ「あ…あんたは、一体…!?」

ホミカ「フン…覚えておきな。
アタシはいずれイッシュ、ラック、ホワイの三国を全て打ち倒し、この地を支配することになる…。
その名も…ホミカ様だぁっ!!」
 ▼ 213 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 14:22:08 ID:r4ZXfio2 [2/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
フラダリ「まさか、私の母が敗れさるとは…。」

キョウヘイ「彼女の素性はわかった。
ホミカは…タチワキの町令の一人娘。プラズマ賊が侵攻を始めた頃に、父親と共に亡命した身であったのだ。
…私と同じ境遇であるな…。」

シャガ「…なるほど。つまりホミカは、今の天下三分のやり方が気に食わぬという訳でございますか。」

キョウヘイ「今は辺り一帯を占拠し、彼女は良い気になっている。
しかし…既に手は考えている。」

アイリス「へぇ〜。キョウヘイすごいね〜。」

キョウヘイ「シャガ…あなたは兵を率いてシッポウへ赴け。
そして…をホミカに致すのだ。」

シャガ「…そんな方法が本当に通用するのでしょうか?」

キョウヘイ「いや、間違いなく通用するだろう。
さぁフラダリよ、早くお行きなされ。」

シャガ「…ハッ、丞相殿。」

シャガは兵を引き連れ、シッポウシティへと向かった。
 ▼ 214 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 14:24:31 ID:r4ZXfio2 [3/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
シャガ(しかし丞相殿は、何を考えておるのだ…。
こんなちっぽけな瓶に入った硫酸で…とてもじゃないが、これだけの量では敵を倒せる筈もない…。)

…………………………

キョウヘイ「あいにくそれだけの量しか手元にございませんでした。
まぁ、それだけで彼女をシッポウから追い払うことはできるでしょう。」

…………………………

シャガ「…もうすぐシッポウか。頼むぞ、オノノクス。」

オノノクス「オノ〜ッ!」

そしてシャガ率いるイッシュ兵たちは、シッポウシティへと辿り着いた。
 ▼ 215 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 14:30:02 ID:r4ZXfio2 [4/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜シッポウシティ〜

シャガ「…まさか、あそこに居る、あやつか…?
…まだ少女ではござらぬか…。」

ホミカ「なんだ〜、じいさん!
子どもだからだって…なめんじゃないよぉっ!!」

ペンドラー「ドラァ〜ッ!」ドガァッ

ホミカはペンドラーを繰り出し、シャガの率いる兵たちをなぎ倒していく…。

シャガ「クッ…なんたる実力!
なんとかあやつの隙を作らなくては…オノノクス、ドラゴンテールだっ!!」

オノノクス「オノ〜ッ!」ビシィ

ホミカ「ペンドラー…。
避けて、あいつにハードローラー!!」

ペンドラーはドラゴンテールを交わし、オノノクスに襲いかかる。

シャガ「…まずい!
オノノクス、こちらも防御しつつドラゴンクローだっ!!」

二匹の攻撃がぶつかり合う…。

シャガ「…あ。」パリン

その衝撃でシャガは、持っていた硫酸入りのビンを地面に落としてしまった。
 ▼ 216 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 14:37:37 ID:r4ZXfio2 [5/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ホミカ「あ…あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーっ!!」

瞬間、ホミカは悶絶し、頭を抱え込み倒れてしまう。

シャガ「…なんだ?
まぁいい、よくわからんが…隙を見せたな!
オノノクス、あやつにドラゴンクローだっ!!」

オノノクス「オノ〜ッ!!」

ホミカ「し、しまった…!!」

オノノクスは、ホミカの衣服を引き裂いた。

ビリィッ…。

シャガ「…!
お、お主…それは…!?」

シャガが目にしたものは…。

ホミカの体に生々しく残る、火傷痕であった。

ホミカ「…クッ!!」ダダッ

ホミカは、サンヨウシティ方面へと逃げ出していった。

シャガ「…彼女の身に、かつて何があったというのだ…。」

目的を果たしたシャガは、残った兵たちを引き連れてヒウンシティの拠点へと帰還した。
 ▼ 217 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 14:41:40 ID:r4ZXfio2 [6/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜イッシュ国〜

キョウヘイ「…という訳だ。」

シャガ「…そんなことが…。」

ホミカは亡命する以前に、プラズマ賊の輩に性的暴行を加えられていたというのだ。あの火傷痕も、悪戯半分に硫酸を掛けられてしまった結果なのだという。

だからホミカは、そのトラウマを覆い隠すためか…毒タイプのポケモン使いとなったのである。

町令である彼女の父親は、かつての前イッシュ国王と親友の仲であったらしい。
プラズマ賊が現れて以降、全てが変わってしまった…。
父親も彼女自身も、そういう考えを今も尚強く持ち続けているらしく、その後に成立した国々…。後イッシュも、ラックも、ホワイも…全てを認めようとは頑なにしないのである。

そして、自分自身の手でこの地を治めてやろうという野望を持つようになった。



彼女は…時代に取り残されてしまったのだ。
 ▼ 218 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 14:44:21 ID:r4ZXfio2 [7/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
シャガ「しかし、そんな彼女の経歴を知りながら…トラウマであろう硫酸を私に使わせようとしたとは…。
丞相殿、あなたも少々非人道的な考えを持つお方ですな。」

キョウヘイ「非人道的?」

キョウヘイが聞き返す。

キョウヘイ「シャガ将軍。確かに彼女には…同情すべき点もあるだろう。だがしかし、彼女はこのイッシュ国を打ち倒そうとする明確な敵である。
それを撃退するためならば、非人道的も何も言ってはいられないのではあるまいか?」

シャガ「…そうでござったな。」

キョウヘイ「…彼女はカノコに逃げ込んだだろう。さてどうするか…。
あそこには復旧を手伝うラック兵たちはいるにはいるが…それだけでは抑えきれる相手ではないからな。」
 ▼ 219 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 14:49:30 ID:r4ZXfio2 [8/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜カノコタウン〜

ホミカたちは、かつてトウヤたちが誓いあった地…モモンの園へと逃れこんでいた。

ホミカ「くそ〜…父さん、どうする?
周辺には、復興作業に来たラック兵たちがうろちょろしてるし…このままじゃ、見つかるのも時間の問題だ。
アタシたちの…不利だぜっ!!」

ホミカ父「あのキョウヘイとか言う奴…厄介だな。
そうだ、娘よ…。」

ホミカ「なんだ、父さん?」

ホミカ父「…をするってのはどうだ?
そうすれば、奴らを倒せるかもしれん!!」

…。

ホミカ「おおっ、それは良い考えだ!
父さん、やるときはやるじゃないか!!」

そしてホミカたちは、とある場所へと向かって行った。
 ▼ 220 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 14:56:01 ID:r4ZXfio2 [9/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜イッシュ国〜

キョウヘイ「なんと…それであやつらは海を渡り、カノコより逃亡を果たしたというのか?」

フラダリ「ハッ。目撃者の証言からすると、どうやらそのようでございました、丞相殿。」

ベル「私には良くわからないんだけど、その人たちを追いかければ良いんじゃないかな?」

アイリス「あ〜…ダイケンキィ…冷やっこ〜ぃ…。」

ダイケンキ「ダイ〜…。」

アイリスはダイケンキに寄り添っている。

シャガ「ええ、あやつらの向かった先は目撃情報から割り出しましたが…かなり、厄介な場所でございました。」

キョウヘイ「それは…どこだ?」

シャガ「イッシュ辺境の町…カナワタウンでございます。」

キョウヘイ「ムムム、カナワか…。
あの町は三国のどこにも属さぬ地。行くとするならばライモンのトレインに乗り、赴く方法しかないのだが…。
三国成立以降、あのトレインは運休を余儀なくされてしまっているし…。」

すると、何者かがキョウヘイの元へと訪れた。

???「キョウヘイ殿。心配は無用だ。」

キョウヘイ「あ、あなたは…。」

フウロ「マ…マイルおじいさま!!」
 ▼ 221 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 15:03:03 ID:r4ZXfio2 [10/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
キョウヘイ「あ、あなたは…。
確か、あなたの住むフキヨセは…ホワイ国の支配下に置かれていた筈では…。」

フウロ祖父「ハハハ。孫の顔を見たくなってな。
ここまでワシの飛行機で亡命を果たしたと言う訳だ。」

アイリス「はぇ〜。おじいちゃん凄いね〜。」

フウロ祖父「それよりキョウヘイ殿。
奴らがなぜカナワへ向かったかおわかりですかな?」

キョウヘイ「…ええ。
カナワと聞いた時、ある存在を思い出しました。」

フウロ祖父「そうだ。奴らはここより遠く離れた地…。
カロス地方へと飛び立つ気だ。」

フウロ「…カ、カロス地方っ!?」
 ▼ 222 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 15:04:48 ID:r4ZXfio2 [11/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
フラダリ「な、なぜカロス地方へと…?」

シャガ「そして、一体どのような手段でっ…!?」

キョウヘイ「あそこには…かつて廃棄されたトレインの鉄屑が山のように積み上げられている。どうやら奴らの仲間に一人、エンジニアがいるようだ。即興でそれらの部品から飛行機を組み立てたのだろう。
そして恐らく…奴らは私たちを倒すべく、とあるポケモンを蘇らそうとするだろう。愚かなことだ…!!」

アイリス「とあるポケモン〜?」

キョウヘイ「今は置いておきましょう、我が主。
ではシャガ殿、このヒウンの護衛を任せた。フラダリ殿、あなたは一緒に来るのだ。
早く追いつかなければ、大変なことになる…!!」

すると。

???「ちょっと待て!
俺も…一緒に向かわせてもらう!!」

キョウヘイ「お、お前は…!」
 ▼ 223 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 15:08:57 ID:r4ZXfio2 [12/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
そこに居たのは…ヒュウであった。

キョウヘイ「…何しに…来たのだ。」

ヒュウ「おいおい、そんな顔をするな。俺も知恵を貸してやろうと思っただけだ。
しかし、思い出すな。
俺はいつも二番だった。お前が居たおかげでな。
メイはそれより下で、俺等に劣等感を背負った所為であのホワイ国に就いたのだと思うが…。」

キョウヘイ「…昔のことだ、忘れろ。」

ヒュウ「い〜や、忘れないね。」

キョウヘイ「…。」

ヒュウ「…。」

ヒュウ「…ハハハ、冗談だ。
昔のことだな。そう、確かにその通りだ。」

キョウヘイ「…ヒュウ。」

ヒュウ「まぁいい。早く向かおうぜ。カロス地方へな!!」

キョウヘイ「ヒュウ、ありがとう…。」

こうして、キョウヘイ、ヒュウ、フラダリ、マイルは、異国の地…カロス地方へと向かう。
 ▼ 224 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 15:10:37 ID:r4ZXfio2 [13/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜カロス地方 ミアレシティ〜

マイル「さて、着いたぞ。ここがカロス地方…。
首都、ミアレシティだ。」

フラダリ「…。」

キョウヘイ「どうした、フラダリ殿。」

フラダリ「いえ、私の父はカロス出身なのですが、当の私は一度もこの地を訪れたことはなく…。
感慨、とでも言いましょうか。そんな気分に浸っている次第でございます。」

キョウヘイ「ほう。そうだったのか。」

ヒュウ「早いとこ奴らを見つけて倒して帰るぞ。
あの小娘と爺さんだけじゃ危険過ぎる。いつホワイ国が攻めて来るか、わからないからな。」

キョウヘイ「ああ、わかっている。」
 ▼ 225 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 15:11:50 ID:r4ZXfio2 [14/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
しばらく聞き込みを続ける内に、詳細がわかってきた。

どうやら奴らは、カロスのとある町…セキタイタウンへと向かったらしい。

ヒュウ「ハハハ。このミアレガレットとやら…案外いけるじゃないか。」

マイル「ああ、この街は食べ物が旨い。
お〜い、キョウヘイ殿。あんたも一緒に食べないか?」

フラダリ「い…いい加減にして下さい!
こちとら、遊びに来てる訳じゃないんですよっ!!」

ヒュウ「あ、ああ…。すまん、フラダリさん。」
 ▼ 226 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 15:14:31 ID:r4ZXfio2 [15/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜セキタイタウン〜

ヒュウ「着いたのはいいが…。」

フラダリ「随分と廃れた町にあるものですな。石しかないではございませぬか。」

ヒュウ「そして、なんだ…この、洞穴は?
地下へと続いてるようだが。」

キョウヘイ「…。」

するとその時、何者かが洞穴より出てきたようだ。

一同「!」

カガリ「…あっ♪」ダダッ

フラダリ「おい、待てっ、女っ!
なぜ…この洞穴にいたのだ…答えよっ!!」ダダッ

フラダリは、女を追いかけた。

ヒュウ「キョウヘイ、今のは…。」

キョウヘイ「ああ、間違いない。彼女が奴等の仲間のエンジニアだろう。」

キョウヘイたちはフラダリの後を追い、洞穴へと入っていった。
 ▼ 227 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 15:27:13 ID:r4ZXfio2 [16/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
〜洞窟最深部〜

ホムラ「ゲェッ、キョウヘイ!
もう来やがったのかぁっ!!」

ホムラ父「ま、まずい…まだ奴を掘り当ててもいないってのに…。
カガリ、時間を稼いでくれっ!!」

カガリ「…了解♪」

ヒュウ「“奴”…やはり、あのポケモンが目的か!
そうはさせんぞ!!」

フラダリ「このふざけた女に目に物見せてやろう。
では、例の物を…。」

ヒュウ「そうか、お前…アレを使う気だな!
かつてトウヤ先帝の所有したダークストーンの構造を元にキョウヘイが創り上げた…異空間転送装置をっ!!」

カガリ「なにをごちゃごちゃ言ってるの♪
…死んでっ♪」

フラダリ「異空間転送装置…始動っ!!」

ボワンッ。

ホミカ「…な、なんだぁっ!?」
 ▼ 228 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 15:37:51 ID:r4ZXfio2 [17/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ウシオ「オウ…ホウッ!
誰だアッ、俺を…召喚シタのはァッ!?」

ホミカ「な、なんだ…こいつはっ!?」

この男こそ、かつて前イッシュ国を築き上げた英雄オウホウの子孫…ウシオであった。

キョウヘイ「フフフ…見たところお主は炎ポケモン使い。
炎を消火するのが水。お主に勝機はないと思え。」

カガリ「うるさい♪
バクーダ…ふんかっ♪」

バクーダ「バグ~ッ!」ドドドド

ウシオ「迎え撃て、サメハダーッ!!」

サメハダー「サメェ〜ッ!!」

ドドドド…。

バクーダのふんかが、サメハダーを襲う。

カガリ「体力満タンの上でのふんか♪
これではひとたまりもない…ん?」
 ▼ 229 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 15:42:40 ID:r4ZXfio2 [18/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ウシオ「…効かねぇなァ〜ッ!!」

サメハダー「サメェ…。」

カガリ「…なっ♪」

キョウヘイ「さすがは英雄の子孫。そんじょそこらの攻撃で倒れるような鍛え方はしていないという訳か。」

カガリ「くっ…♪」

ウシオ「さぁ、サメハダー…たきのぼりダッ!!」

サメハダー「サメェ〜ッ!」ドドドド

カガリ「う、うわあぁぁぁっ!!」

バクーダ「バグウゥゥゥッ!」

サメハダーのたきのぼりが、バクーダに決まった。
 ▼ 230 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 16:09:28 ID:r4ZXfio2 [19/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ドゴォ…。

カガリ「…!」

バクーダが、地面に倒れ込んだ。

キョウヘイ「勝負…ありましたな。
ウシオ殿、わざわざ呼び出してすみませんでしたな。」

ウシオ「なに、お安いごようダゼッ!
困っている人を助けるのが…英雄の子孫としての務めダカラナッ!!」

しかし…。

ホミカ父「や…やった!
遂に…遂に掘り当てたぞっ!!」

ホミカ「ほ、本当か父さんっ!
クク…お前らの運命も、ここで尽きたなぁっ!!」

キョウヘイ「!」

掘り当てた先にあったものは…。
おどろおどろしい形相をした、一つの…“繭”であった。
 ▼ 231 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 16:29:53 ID:r4ZXfio2 [20/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
その“繭”は…。

外界からの刺激に反応し…。

今…。

長年の眠りから、開放される…。

キョウヘイ「くそっ、今目覚めんとしてるのは…。
かつてカロス中の生き物の命を吸い尽くしたとされる…伝説のポケモン、イベルタルだっ!!」

マイル「な、なんとっ!!」

キョウヘイ「奴が目覚めれば、カロス…いや、世界中が脅威に晒されることになる…!!」

《イベ〜…。》

キョウヘイ「…!」

その時、謎のおぞましい声が…辺りに響き渡った。
 ▼ 232 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 16:38:26 ID:r4ZXfio2 [21/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ゴワゴワ…。

“繭”は、とあるポケモンに姿を変えていく…。

フラダリ「あ、あぁ…。」

マイル「こ、これは…。」

イベルタル「イガ…レッカアァァァッ!!」

イベルタルが、完全に復活を遂げた。

ホミカ父「やっ、やったぞ…これで私たちは最強だっ!
さぁ、イベルタル…奴らを皆殺しにするんだっ!!」

イベルタル「イベ〜…。」ギロッ

ホミカ「えっ、なんでこっち見るの?
ちょ、ちょっと…。」

イベルタル「イベ〜ッ!!」ビビビ

ホミカ「!」

イベルタルはホミカたちに向け、謎の光線を発射した。
 ▼ 233 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 16:45:29 ID:r4ZXfio2 [22/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ホミカ「あっ、あっ…。」

ホミカ父「ホ、ホミカ…。
う、うぅ…。」

ホミカ「…。」

ホミカ父「…。」

ホミカたちの身体は、石化を遂げてしまった。

キョウヘイ「英雄の素質もない癖に、伝説のポケモンを操ろうとするからだ…。
くっ、ここから逃げるぞ…。」

イベルタル「イベ〜ッ!!」

フラダリ「…!
丞相殿、危ないっ!!」

バッ。

キョウヘイ「フ、フラダリ殿…!!」

ビビビ…。

フラダリはキョウヘイを庇い、光線を浴びてしまった。
 ▼ 234 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 16:53:49 ID:r4ZXfio2 [23/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
フラダリ「…。」

キョウヘイ「フ、フラダリ殿…。
くっ、ドダイトス…奴に攻撃だ!!」

ドダイトス「ドダドダ〜ッ!」

イベルタル「イベ〜ッ!!」ビビビ

ドダイトス「ド、ドダ〜ッ!!」

ドダイトスも、石化を遂げてしまった。

ドダイトス「…。」

キョウヘイ「ド、ドダイトス…。」

イベルタル「イベ〜ッ!!」

ヒュウ「さすがは伝説のポケモン…一筋縄ではいかないか。
キョウヘイ、心配するな…。
俺たちが、どうにかしてやるっ!!」

フラダリ「ええ、キョウヘイ殿は最後の砦。」

シャガ「我らが敗れさるまで…キョウヘイ殿には指一本触れさせないっ!!」

キョウヘイ「み、皆…無茶だっ!!」

そして…。
 ▼ 235 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 16:55:08 ID:r4ZXfio2 [24/24] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
フラダリが健在なのは間違いです
 ▼ 236 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 17:20:29 ID:eIVIg9WY [2/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
ヒュウ「…。」

シャガ「…。」

あえなく、二人も石化を遂げてしまった。

キョウヘイ「くっ…。」

イベルタル「イガ…レッカッ!!」

キョウヘイ(フフ…イッシュ国の軍師キョウヘイも、ここで終わりか…。)

…ん?

キョウヘイ(待てよ。)

破壊を象徴するポケモンがいるなら、それに対抗するポケモンもいるはず…。

キョウヘイ(…そうか。)

キョウヘイ「まだ…私は終わってはいなかった…。」

イベルタル「イベ〜ッ!!」

キョウヘイ「異空間転送装置よ…。
奴と対抗するポケモンを…連れて来いっ!!」
 ▼ 237 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 17:28:40 ID:eIVIg9WY [3/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
イベルタル「イベ〜ッ!!」

ボワン…。

《やめるのです…イベルタル。》

イベルタル「…!」

キョウヘイ「ハハ…。」

異空間転送装置より呼び出されたポケモンは…。

カロスのもう一匹の伝説ポケモン…生き物に命を分け与えるといわれる、ゼルネアスであった。

《本来、あなたは目覚めるべきではなかった…。
さぁ、もう一度、眠りにつくのです。》

イベルタル「…。」

《イベルタル…。》

イベルタル「…イベェ。」

シュルル…。

キョウヘイ「…。」

イベルタルの姿が、元の“繭”の姿へと戻っていった。

そして…皆の石化が解除されていくようだ。
 ▼ 238 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 17:35:18 ID:eIVIg9WY [4/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
《では…私の役目はここまで。
もう会うこともないでしょう…さらばです。》

シュタッ…。

ゼルネアスは、どこへともなく飛び立って行った。

…………………………

フラダリ「…ここは。」

ヒュウ「俺たちは、イベルタルにより石化したはず…。」

ウシオ「た、助かったのか…俺タチ…。」

シャガ「…悪い夢でも、見ていたかのようだ。」

カガリ「んっ…♪」

…………………………

ホミカ「ウ、ウゥ…。」

ホミカ父「…私たちは、とんでもないことを…。」

キョウヘイ「…ホミカと、その父よ。」
 ▼ 239 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 17:42:49 ID:eIVIg9WY [5/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
キョウヘイ「…今回のお前たちの罪は…問わぬことにした。
どこか、遠い地へと行くが良い。」

ホミカ「!」

ホミカ父「…ありがたいことです、キョウヘイ殿。
我らたちは、もう少しでこの世界を滅ぼすところでございました。その罪滅ぼしのために、これから生きて行こうと思います。」

ホミカたちは罪を問われることなく、カロスを後にしたのであった。
キョウヘイたちも、イッシュ国へと戻って行った。

…………………………

そして、数年の時が流れることになる。

キョウヘイは、ホワイ国侵出を企てんとしていた。
 ▼ 240 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 17:46:28 ID:eIVIg9WY [6/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜イッシュ国〜

フウロ「アイリスや。我が軍師より、手紙ですよ。」

アイリス「てがみ〜?」

…………………………

『拝啓 我が主へ』

先帝には限りなき恩を頂き、不肖私めは〜

要するに、これから私は危険な旅に出るのだから、あなたのことを気にかけているという内容だ。

アイリス「うっ、キョウヘイ…。」

フウロ「アイリス、あなた…泣いているのですか…?」

アイリス「ううん、いいのお母さん。
私、キョウヘイの分まで頑張らなくちゃねっ!!」

フウロ「まだ死んだわけじゃないですが…。」

アイリス「それはそうとお母さん、私…お腹すいたぁ〜。」

フウロ「…。」

その頃、キョウヘイは…。
 ▼ 241 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 17:49:51 ID:eIVIg9WY [7/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
キョウヘイ「う…。」

ゲホッ…。

キョウヘイ(…。)

これは…。
もう、私の天命も…。

まじないも効かぬだろう。
ならば、此度の侵攻に、我が命を…。

キョウヘイの羽織物は、赤に染まっていた。

…………………………

〜ゲースィ国〜

メイ「遂に来た…。」

彼女は、いつも劣等感に包まれていた。
幾度頑張れど追いつけぬ兄の存在。目の上のタンコブ。
それに、もう少しで追いつける立場に居る。

至福であった。

若干…目的と手段を履き違えてはいたのだが。
 ▼ 242 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 17:54:40 ID:eIVIg9WY [8/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜侵攻当日〜

キョウヘイ「うっ、これは…。」

旅路には、待ち構えていたかのようにホワイ兵が。

キョウヘイ「はぁ、はぁ…。」

普段のキョウヘイならば、これを退けるのは容易かったであろう。
しかし…。

キョウヘイ「わ、我が軍よ、引くのだ…。」

圧倒的な戦力差。加えて軍師キョウヘイの体力の消耗。
勝算は無きに等しかったのである。

キョウヘイ「はぁ、ごほっ…はぁ、はぁ…。」

逃げるしかなかった。
自身が何よりも憎らしかった。

だが、彼には一つの作戦が残されていた。
それが後に役立つことになる。

こんな調子で、彼はホワイ国の侵攻に全て失敗することとなってしまう。

メイ「フフ、兄の力もこんなものか。全くもって張り合いがない。
これで天下はホワイ国…いや、私のもの!
ククク…フハーハッハーっ!!」

キョウヘイ(メイめ…。)
 ▼ 243 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 17:58:30 ID:eIVIg9WY [9/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜イッシュ国〜

キョウヘイ「我が主よ。」

アイリス「ん?」

キョウヘイ「あなたに伝えたいことがあります。」

アイリス「な〜に、言ってみてよ、キョウヘイ。」

キョウヘイ「今夜、私は。
…天命を迎えるでしょう。」

アイリス「えっ…。」

キョウヘイ「恐らく、あの北斗七星が堕ちる時…私は死にます。そこを、あの妹は攻め込んで来るでしょう。
…だから。」

アイリス「ちょっと、待って…キョウヘイが死ぬ…?」

キョウヘイ「私にはわかるのです。
だから先程フラダリ殿に作戦をお話ししました。これでメイは喰い止められるでしょうが…。」

アイリス「いや…キョウヘイが死ぬなんて、そんなの…。」

キョウヘイ「天命には坑がえますまい。
我が主よ…フラダリ殿達に任せなさい。彼らは先帝の時より使えた信頼できる者共。きっと大丈夫ですよ。」

アイリス「うぅ…ひっく…。」

キョウヘイ「我が主よ。後を、よろしく頼みますぞ…。」
 ▼ 244 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 18:01:04 ID:eIVIg9WY [10/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜その夜〜

車椅子に跨がうキョウヘイの周囲には、大勢の人物が積み寄せていた。

ベル「キョウヘイ君…。」

アイリス「キョウヘイ…。」

フラダリ「軍師殿…。」

シャガ「若いの…いや、軍師よ…。」

キョウヘイ「見よ、あの北斗七星を。あの一際輝くのが我が星よ。今…最後の輝きを見せておるわ。」



そして…。
 ▼ 245 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 18:04:40 ID:eIVIg9WY [11/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
キラ…。

シャガ「あっ!」

今、最後の光星が墜ちた。


トウヤ、チェレン、N…様々なきらめく星々がかつて存在した。

その最後の巨星が、今燃え尽きたのだ。


アイリス「キョウヘイッ!!」

キョウヘイ「…。」

だが、既に返事はなかった。



享年38歳、天下三分の計を掲げた偉大なる英雄。
その亡骸に寄り添い、アイリスはただ泣き喚いていた。
 ▼ 246 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 18:08:41 ID:eIVIg9WY [12/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜翌日〜

メイ「フフ、我が兄がくたばったという知らせは既にホワイ国へも伝わった。
ここからは私が直接出陣する、皆の者、付いて参れっ!!」

ホワイ軍「おぉっ!!」

この行動こそ、ホワイ国の命取りであった。

やがて…。

メイ「…!
え、な、なんで…!?
も、者共…引くのだあぁっ!!」

者共「う、あ、あれは…。
うわあぁぁ〜っ!!」ダダッ

彼女たちが見たものとは。

…。

キョウヘイ「…。」

なんと、死んだはずのキョウヘイの姿であった。
 ▼ 247 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 18:12:36 ID:eIVIg9WY [13/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
メイ「う、うわぁ…。」

ドシャ…。

メイ「…え?」

なんと、メイは落とし穴に嵌ってしまった。

『死せるキョウヘイ、生けるメイを走らす。』

先程のキョウヘイは人形である。
メイは生け捕りにされてしまったのだ。

イッシュ兵「ひひひ、姉ちゃん…。
…良い身体してんじゃねぇか。」

メイ「ひっ…!」

イッシュ兵「そうだ、こいつは悪い奴だ。このまま王の元に渡しても良いが…。」

イッシュ兵「…そのまえに、少しばかり楽しまねぇとなぁっ!!」ベロン

メイ「い、いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

正に、地獄の光景であった。
 ▼ 248 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 18:14:02 ID:eIVIg9WY [14/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
メイ「う、ぐすん…。」

フラダリ「亡き軍師の責めてもの情けで、貴様を処刑せず禁固することに至った。
これで…ホワイ国は崩壊するな。」

メイ「もう、どうでも…良い…。」

メイは、放心状態であった。
 ▼ 249 さん厨◆Y0TXrTESFs 16/01/03 18:16:51 ID:eIVIg9WY [15/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
三強集も後に敗れ、ホワイ国はその後崩壊の道を辿った。

そして、イッシュ国はラック国と合併し、かくして新イッシュ国が成立する。

キョウヘイの天下三分の計は崩れ去ったが、ここに新時代が築き上げられたのであった。



イッシュ三国志 〜完〜
 ▼ 251 レベース@フォーカスレンズ 16/01/16 10:50:46 ID:/F0uVqiU NGネーム登録 NGID登録 報告
 ▼ 252 ャオニクス@どくけし 16/01/16 11:35:37 ID:95uSlitM NGネーム登録 NGID登録 m 報告
乙でした
 ▼ 253 ンドール@ダウジングマシン 16/01/16 18:54:10 ID:YftBHl9E NGネーム登録 NGID登録 報告
 ▼ 254 ルリル@やみのいし 16/01/16 22:36:10 ID:nu7VZaYM NGネーム登録 NGID登録 報告
本当に面白かったよ

age
 ▼ 255 ミカラス@たいりょくのハネ 16/01/16 23:31:41 ID:Yr0cCSUI NGネーム登録 NGID登録 m 報告
age
 ▼ 256 ァイアロー@しあわせタマゴ 16/01/17 11:43:56 ID:Ah6icJTQ NGネーム登録 NGID登録 報告
 ▼ 257 ンベ@きいろいバンダナ 16/01/23 08:07:38 ID:lJfoTFtU NGネーム登録 NGID登録 報告
お疲れ様、乙
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