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SS

レントラー「気が付いたらシンオウ1週してたんだが……」

 ▼ 1 1◆J44kAZeDOM 16/02/19 23:22:55 ID:2dmTD7Vs [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
前スレ

俺「目が覚めたらポケモンになってたんだが……」
http://pokemonbbs.com/poke/read.cgi?no=141983

ルクシオ「気が付いたらシンオウ半周してたんだが……」
http://pokemonbbs.com/poke/read.cgi?no=186826
 ▼ 2 1◆J44kAZeDOM 16/02/19 23:27:05 ID:2dmTD7Vs [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 アカリ

アカリ「アキラー、遅いよー」

アキラ「いや、仕方ないだろ! トリトドンとエンペルトじゃ、スピードの差が」

アカリ「先行って待ってるねー」

まあ、仕方ないとこはあるんだろうな。

うーん、にしても、もう夕方なんだよね。

間に合うかなぁ……。

アカリ「エンペルト、一旦上陸するよ」

エンペルト「えんっぺ」

浅瀬……。うーん、足が濡れちゃう……。
 ▼ 3 1◆J44kAZeDOM 16/02/19 23:30:03 ID:2dmTD7Vs [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アキラ「トリトドン、お疲れ。一旦戻れ!」

アカリ「出来るだけ浅瀬を歩いたら野生ポケモンに襲われる事もないのはわかるんだけど……」

アカリ「ほら、靴下が濡れたら、ぐじゅぐじゅになって気持ち悪いじゃん?」

アキラ「ここ抜けたらポケセンあるだろうし、我慢しろ。どうせ今夜はそこに泊まるんだろうし」

アカリ「そうなるね。あ、あっちに滝が見えるよ!」

アキラ「お、確かに。もうすぐだ。行こうぜ!」

アカリ「うん。エンペルト!」

アキラ「トリトドン、頼んだ!」
 ▼ 4 1◆J44kAZeDOM 16/02/19 23:34:04 ID:2dmTD7Vs [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
さあて。

アカリ「うわあ、すごいな……」

目の前の圧倒的な滝の流れに、ただ圧倒されるばかり。

アカリ「……でも、エンペルト、行くよ! 滝登り!」

アキラ「トリトドン、お前もだ! 滝登り!」

エンペルトは、しっかり捕まってろ、と言わんばかりにこっちをチラっと見て、それから、ものすごい勢いで滝を登り始めた。

轟音が聞こえる。

うーん、気持ちいい!

やっぱ、旅はこうじゃなくっちゃ!

……この旅が終わったら、自転車、買い直そうかな。お金も溜まったし。
 ▼ 5 日はここまで◆J44kAZeDOM 16/02/19 23:39:06 ID:2dmTD7Vs [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「ふう。エンペルト、お疲れ様」

アキラ「トリトドン、戻れ」

アキラ「……これが、チャンピオンロードの入口か」

アカリ「っぽいね。まあ、取りあえず、今は一旦ポケセンに行こう。ってか、もうそこで、作戦会議かな?」

アキラ「だな。もしかしたら、お前の手持ちたち、何かに気付いてるかもしれない。もっと詳しくな」

アカリ「だったらいいけどね。少し考えればわかるって言われた、プルートのキャラ変わり過ぎ問題とか」

アカリ「ロトムとの関係性とかね」

アキラ「まあ、まずはお前が聞いてみてくれよ。俺は後で、お前から聞く」

アキラ「まともにポケモンと会話出来るなんてちょっと信じきれないとこ、まだあるし、っつーか、変に俺とかと話したら、周りから怪しまれかねない」

アキラ「問題のシーンは、それを共有する人が少なければ少ないほどバレにくいからな」

アカリ「わかった、ありがとう」

アキラ「じゃあ、まずは、部屋取ろうぜ」
 ▼ 6 ロッパフ@いいつりざお 16/02/19 23:55:45 ID:XE44.zOw NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
乙!支援!
3スレ目おめ!
 ▼ 7 ングース@ディフェンダー 16/02/20 01:08:49 ID:s1SJco8. NGネーム登録 NGID登録 報告
今一番楽しみにしてます。支援!
 ▼ 8 ロリーム@つきのいし 16/02/20 09:49:38 ID:9/we05sQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
超楽しみだ支援
レントラーメガシンカかな?
 ▼ 9 チート@きんりょくのハネ 16/02/20 09:52:05 ID:oGHhdX1o NGネーム登録 NGID登録 報告
アカリのびしょぬれ靴下吸いたい
 ▼ 10 1◆J44kAZeDOM 16/02/20 19:55:07 ID:7/Aw88vc [1/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「ありがとうございます」

ジョーイ「ごゆっくり」

アキラ「にしても……なんだ。それっぽいっつーか、今までのポケセンとは雰囲気からして違うな」

アカリ「うん。エリートトレーナーとかばっかで、みんなやる気っぽいし」

アキラ「まあ、でも……実際に何人がチャンピオンロードを抜けられるのか、だよな」

アカリ「……でも、あたしたちは、行かないといけないから。だからアキラ! 頑張ろうね!」

アキラ「おう。じゃ、メシの時に」

それだけ言ってあたしたちは、それぞれの部屋に入った。
 ▼ 11 1◆J44kAZeDOM 16/02/20 19:58:20 ID:7/Aw88vc [2/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「ふうっ」

部屋の中は、他のポケセンと変わりなくって。

それが、あたしを安心させた。

アカリ「みんな出て来て! 少しくつろごう。後、レントラーとペラップ。ちょっと話したいんだけど」

ペラップ「え、何を?」

アカリ「プルートについて、何かわかった事ないかな」

ペラップ「それなら、レントラーとエンペルトも呼んだ方がいいかも」

アカリ「エンペルト? まあいいけど。じゃあ、ロトムリオルグレイシア、ちょっとそっちでくつろいでて」
 ▼ 12 1◆J44kAZeDOM 16/02/20 20:02:36 ID:7/Aw88vc [3/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 レントラー

まあ、そうだろうなとは思った。

俺ならわかる。

そう思っても、なんらおかしくない。今までの旅の中で、俺は何度もアドバイスして来た。

元人間で、ギンガ団関連にも詳しいとなれば、そう信じたくなるのも無理はない。

だけど……この件に関しては、俺じゃ無くて、エンペルトなんだよな。まあいいけど。

アカリ「単刀直入に聞くよ。あなたたち、何か気付いてる? もしかしたら、そこに何かヒントがあるかもしれない」

ペラップ「あの、その件なんだけど……もう、答えが出てるの」

アカリ「……ふえ?」

ペラップ「もう、あたしたちは、みんなわかってる。エンペルトの推理のおかげで」

アカリ「へ?」
 ▼ 13 1◆J44kAZeDOM 16/02/20 20:06:30 ID:7/Aw88vc [4/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「あの……さ? わかってんの?!」

ペラップ「うん。じゃあ、話すよ。エンペルト、確認お願い」

エンペルト「わかった」

俺は空気だな。まあいいけど。

ペラップがアカリに説明する。

時々エンペルトが訂正する。

俺は、それをただ、黙って聞いていた。

そうしてないと、不意に、刈谷が、俺の頭の中で声をあげる。

それを忘れるために、俺は、一言も聞き逃すまいと言う態度で耳を傾けた。
 ▼ 14 1◆J44kAZeDOM 16/02/20 20:10:48 ID:7/Aw88vc [5/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
エンペルト「終了」

ペラップ「ってな訳で、ここまで」

アカリ「プルートが……ロトムと」

アカリ「二重人格……。うーん、ダメ。頭がパンクしそう」

エンペルト「……」

ペラップ「もっかい説明……する?」

アカリ「いや、いい。なんとか飲み込んでみる」

アカリが、今さっき言った事をなぞる。

細かいとこの間違いはあったが、だいたい合っていた。

そこを俺たちで訂正する。

アカリ「オッケー、わかった。これなら、なんとかアキラに説明出来そうかな」

込み入った話なのはわかる。だけど、しっかり説明してもらわないと困る訳だ。

アカリ「あ、って事は! ……あの機械の対策……思い付いた、かも」
 ▼ 15 1◆J44kAZeDOM 16/02/20 20:13:29 ID:7/Aw88vc [6/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レントラー「えっ」

エンペルト「あれの対策を」

ペラップ「何?」

アカリ「みんな! こっち来て! プルートのあの操る機械の対策、思い付いた」

グレイシア「え、ホント?!」

リオル「あの?」

グレイシア「うん」

ロトム「ナニナニー?」

3人も集まって来た。

アカリは口を開く。

アカリ「いい? この作戦のキモは、ロトム、あなたよ」
 ▼ 16 1◆J44kAZeDOM 16/02/20 20:19:02 ID:7/Aw88vc [7/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロトム「エ、僕?」

アカリ「そう、ロトム。なんか、心の弱みにつけ込むみたいでヤなんだけど、そんな事言ってる場合じゃないし」

アカリ「ロトム、あなたがプルートに……ううん、キショウ? に近付けば、きっと諦めてくれる、ってのは都合良さ過ぎるけど」

アカリ「少なくとも、隙ぐらいは出来る。たぶん、ロトムを操ったりは出来ないはず」

アカリ「そこに、あたしとアキラでリアルファイト。ポケモンを操る、だから、もうそうするしかないと思うんだ」

アカリ「……相手はお年寄り。あたしたちは、まだ子どもだけど、2人がかりなら大丈夫でしょ」

リ、リアルファイト……。

まあ、でも実際そうするしかないのか。

俺たちじゃ、束になってかかって行っても操られて終わりだもんな。
 ▼ 17 1◆J44kAZeDOM 16/02/20 20:23:40 ID:7/Aw88vc [8/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 アカリ

アカリ「うーん、そろそろごはんの時間。戻って、みんな」

アカリ「さあて、行きますか」

確か、プルートは……。

頭の中でさっき聞いた事を整理しながら、食堂に向かって歩いた。

……にしても、全部わかってたのか。

エンペルト、名探偵だな。

アキラ「おーアカリ、遅かったな」

アカリ「みんなと話してたの。アキラ、全部わかってたよ」

アキラ「え、何が?」

アカリ「だからさ、プルートの動機とか、その他もろもろ」

アキラ「……はあ?」

アカリ「取りあえず注文しちゃおう。すいませーん!」

アキラ「いやいやいや」
 ▼ 18 1◆J44kAZeDOM 16/02/20 20:31:38 ID:7/Aw88vc [9/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「でさ」

アキラ「おう」

アカリ「あ、来た来た。いっただっきまあす」

アキラ「……はぁ」

アカリ「で、本題だけど、プルートの動機」

アキラ「食べながら話すな」

アカリ「えー! だってアキラが話して欲しそうにしてるから!」

アキラ「……いいよわかった」

アカリ「うん。で、だけどね」

さっきペラップから聞いた話を、そのままアキラに伝えた。

その間に、お皿は空っぽになっていた。

アキラ「なるほどね……。って、納得はしたけど、唐突過ぎんだろ。事件に巻き込まれたーだ、だから世界を滅ぼすーだ」

アカリ「まあね。あたしだって、よくわかんなかったもん」
 ▼ 19 1◆J44kAZeDOM 16/02/20 20:37:43 ID:7/Aw88vc [10/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「あ、そうだ。あたし、さっきの話聞いて、あの機械の対処法、思い付いたの」

アカリ「ロトムで隙を作って、あたしたちでリアルファイト」

アキラ「な、リ、リアル……」

アカリ「ポケモン出したら操られて終わりじゃん」

アキラ「ううむ……」

アカリ「あ、みんな食べ終わったみたい。アキラ、あんたも速く食べなよ」

アキラ「いや、それどころじゃねえだろ」

アカリ「まあね。とにかく、あたしから言えるのはここまで」

アカリ「後は、もう、ぶっつけ本番。動機が合ってたら、プルートは、絶対あたしを……ってか、ロトムを待つだろうから、今日はもう、ゆっくり休もう」

アキラ「……まあ、そうだな。ごちそうさま」

アカリ「……早っ!」

アキラ「んじゃ、もう解散にしようぜ。また明日な」

アカリ「うん!」
 ▼ 20 1◆J44kAZeDOM 16/02/20 20:47:39 ID:7/Aw88vc [11/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 レントラー

アカリ「んじゃ、お風呂わかしてくるね。昨日は入れなかったし」

それだけ言って、アカリは浴室に向かった。

レントラー「にしても俺たち、すげえ遠くまで来たよな」

エンペルト「ホントにね。あの時が懐かしいよ。レントラーがまだコリンクで、私もポッチャマだった」

グレイシア「確かにね。あたしはコリンク時代を知らないんだけど」

エンペルト「あ、そっか。あんたがメンバー加入したの、ヨスガジムの後だもんね」

グレイシア「次の水ジムで負けて」

ペラップ「え、負けてたの?」

グレイシア「うん。まあ、あのおかげで、今までほとんど負けずにここまで来られたってのはあるかもね」
 ▼ 21 日はここまで◆J44kAZeDOM 16/02/20 20:53:35 ID:7/Aw88vc [12/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レントラー「いろいろあったな」

リオル「僕はほとんど何もしてないんですけど」

ペラップ「まあまあ」

レントラー「……どう転ぶのかわかんねえけど、少なくとも、ゆったり休めるのは、今日が最後になると思う」

レントラー「だから、少しでも力を蓄えとこうぜ、今日は」

エンペルト「そうね。もう考える事もないし」

そう。謎は、全部解かれた。

もう俺たちに残された仕事は、戦う事、それだけだ。

エンペルト「チャンピオンロード、きついらしいしね」

レントラー「ああ。普通に迷いかねない」

グレイシア「そのぐらいの方が燃えるってもんよ! あたし燃えちゃダメだけど!」

レントラー「ぷっ」

思わず噴き出した。

だが、なんとなく寂しさも感じた。

こんな風に笑えるのは、後どのぐらいなんだろう。
 ▼ 22 ノムッチ@ゴールドスプレー 16/02/21 00:03:52 ID:xpEngypw [1/2] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
支援ヌ
 ▼ 23 1◆J44kAZeDOM 16/02/21 20:18:53 ID:E8tBs.Ds [1/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「おーい、お風呂空いたよ。リオルはロトムと一緒に入れるかな……」

リオル「……まあ、ずらすかな」

ペラップ「ずらすだって」

アカリ「そう。って言うか、あたしたちと一緒に入る?」

げ、また俺1人でロトムの相手かよ。

怠。

まあでも、話せる事はあるし、先に主導権を握っちまおう。

ってか、あれ以来なんか静かだしこいつ。

リオル「うん。じゃあそうしようかな」

ペラップ「そうするだって」

アカリ「OK。それじゃ、行こう! 狭くなるけど、賑やかなぐらいが楽しいし」

そういや、アカリたちってエンペルトのあの大柄な体も混じってるあの状況で、どうやってあのサイズの風呂でくつろいでんだろ……。
 ▼ 24 1◆J44kAZeDOM 16/02/21 20:26:18 ID:E8tBs.Ds [2/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
まあ、そんな事どうでもいいか。

レントラー「なあロトム」

ロトム「何?」

レントラー「お前は……プルートについて、どう思ってる? いや、キショウについて」

ロトム「エット……大好きダヨ! 世界デ一番!」

レントラー「だよな」

心配なのは、こいつだ。

ぎりぎりでなびかないか、それが一番の不安。

もしそうなった時、機械の対処法はなくなり、全てが意味を失う。

そうなれば、世界崩壊にまっしぐらだ。

レントラー「世界を壊すって計画については?」

それも不安の種だ。

殺人を犯した男を、テレビの中に閉じ込める程の歪んだ正義感。

幼さの中に、そんな危うい感情が潜んでいる。それがロトムだ。
 ▼ 25 1◆J44kAZeDOM 16/02/21 20:33:29 ID:E8tBs.Ds [3/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そんなこいつなら、世界を壊すって言うプルートの思想に共鳴するかもしれない。

いや、共鳴と言うより、もともとは全く同じ物だ。

ロトム「……ワカンナイ。キショウガ何シヨウトシテルノカ、イマイチ」

レントラー「ホントに?」

ロトム「ウン」

本当だろうか。

これに関しては、嘘を吐いてもおかしくはない。

それが出来る程精神が成熟してる訳じゃないかもしれない。だけど。

子どもだからこそ、吐ける嘘がある。

子どもしか持たない、特有の残酷さ。

それが刈谷を襲った訳だが、今はそれは置いとこう。

事件が解決したら、たぶん、反省する機械なんていくらでもある。

問題は、ロトムが本心を隠したいがために気付いてないフリをしている可能性。

もしそうだとしたら、極めて不利な材料だ。
 ▼ 26 1◆J44kAZeDOM 16/02/21 20:41:46 ID:E8tBs.Ds [4/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
天真爛漫に飛び回るロトムの笑顔が、どことなく悲しげに見えた。

最悪、機械の、ロトムに頼らない対策を考えないといけない……かもしれない。

でも……何をどうしろってんだよ……。

こればっかりは、シロナたちがメガストーンを持ってくるのに間に合うか、ロトムを説得しきるかしかない。

俺が出来る事と言えば、ロトムを説得する手助け。それだけだ。

いつもみたいに、考えても仕方ないと割り切る訳にはいかない。

この世界に俺の知らない要素がある以上、この世界も実際に存在する世界なんだ。

もしこの世界が崩壊して、俺たちが巻き込まれた時、向こうに帰る事は不可能になる。

……だけど、本当に帰りたいのか。俺は……俺は、いっその事、消えてしまいたい。

だけど、それで悲しむ人がいる。いる……のか?

レントラー「はは……はははははは!」

結局、俺の生きる意味なんて、この世界の崩壊を食い止める事ぐらいだ。

それが終わったら、俺なんて、どうなっても構わない。

どうせ一度は無くした命なんだから。
 ▼ 27 1◆J44kAZeDOM 16/02/21 20:47:44 ID:E8tBs.Ds [5/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
だったら、全力で考えないと。

それは、俺の義務だ。

あの機械は……ポケモンの行動に干渉するけど、心理には干渉しない。

それは、俺自身の体で確認済みだ。

だからなんだって話だけど……もしかしたら、俺なら強引に突破出来るかもしれない。

元はニンゲンだ。そこを突いたら、機械がバグるんじゃないか?

それは普通にあり得そうだ。じゃないと、わざわざニンゲンをポケモンにして送り出す意味なんてないし。

そのためだけに、俺は……生き永らえた、って訳だ。

上等じゃねえか。絶対、この世界の崩壊は食い止めてみせる。

そんな決意を知らないアカリの、間の抜けた声が響いた。

アカリ「お風呂空いたよー」
 ▼ 28 1◆J44kAZeDOM 16/02/21 20:52:44 ID:E8tBs.Ds [6/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リオル「ねえ……どうしたのレントラー、怖いんだけど」

グレイシア「え、何が?」

リオル「うーん、内面的な話」

俺の決意、気付かれたかもしれない。

だけど、そんな事どうでもよかった。

リオル「どうでもいいとか言ってるけどさ……危ないよ、その尖り方」

リオル「1つの支えに寄りかかってる感じ。ほら、僕たちもいるんだから、辛い事があったら相談に乗るよ」

レントラー「サンキュ。だけど、大丈夫。心配すんな」

少なくとも、この戦いが終わるまでは、だけどな。

リオル「……そう」

エンペルト「え、何?」

リオル「いやさ……」

最後までは聞かなかった。
 ▼ 29 1◆J44kAZeDOM 16/02/21 20:59:20 ID:E8tBs.Ds [7/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
風呂に入って体を温める。

ロトムも、もういろいろ自分1人でやるし、そこは気にしてない。

正直、電気風呂になる事だけだ。こいつと一緒に風呂に入る時の問題は。

それも、俺なら全然気にならないし。

レントラー「ふう、さっぱりさっぱり」

久々の風呂に、疲れが溶け切ったのか、体が軽かった。

アカリを呼んで、体を拭いてもらった。
 ▼ 30 1◆J44kAZeDOM 16/02/21 21:08:13 ID:E8tBs.Ds [8/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「んじゃ、明日は早起きしてチャンピオンロードを抜けるから、みんな、お休み」

そう言うと、アカリは、3秒もしない内に眠りの世界に引き込まれた。

グレイシア「……早っ!」

エンペルト「疲れが溜まってるのよ。昨日はミオジム戦にVSアキラ、槍の柱のバトルもあったし」

エンペルト「今日も今日とてナギサジム戦だもんね」

ペラップ「改めて考えてみても、ハードワークが過ぎるよね」

エンペルト「つまり私たちも疲れが溜まってるって事だよ。寝よ」

レントラー「だな。お休み」

5人「お休みー」

6人全員、あっという間に睡魔に襲われ、抗う事なく敗退した。
 ▼ 31 1◆J44kAZeDOM 16/02/21 21:14:54 ID:E8tBs.Ds [9/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 アカリ

おーい、起きろアカリ!

……アキラ?

アカリ「って、もうこんな時間?!」

アキラ「朝飯の時間そろそろだぞ!」

アカリ「わ、わかってる! みんな起きて!」

――

アカリ「アキラおはよっ! 急ごう!」

アキラ「ったく、寝坊すんなよな」

アカリ「ごめんごめん、疲れが溜まってて」

アキラ「まあ、そりゃそうか。じゃ、行くか!」
 ▼ 32 1◆J44kAZeDOM 16/02/21 21:18:57 ID:E8tBs.Ds [10/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「いただきます!」

アキラ「あんま急いで食うなよ? ……下手したら、最後の……晩餐じゃねえな」

アカリ「だーいじょーぶ。最後になんてならないし、させないから」

アキラ「そうだな。んじゃ、チャンピオンロードを元気に抜けるためにも、いっただっきまあす」

会話はなかった。

いい意味で緊張してた。

やっぱり、普通の人たちとは事情が違うとしても、この場所の空気は平等に緊張を与えるんだろうなー。

アカリ「ごちそうさま」

アキラ「ごっそさん。みんな食い終わってんな。戻れ!」

アカリ「みんなも!」
 ▼ 33 日はここまで◆J44kAZeDOM 16/02/21 21:25:31 ID:E8tBs.Ds [11/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……

アキラ「チャンピオンロード」

アカリ「うん。なんか……怖いね」

アキラ「だけど、怖がってる場合じゃない。行こうぜ。ゴールは目の前だ」

アカリ「うん!」

あたしたちは、遂に、「終わり」の始まりに向けて、一歩を踏み出した。
 ▼ 34 ッポウオ@サーナイトナイト 16/02/21 23:26:15 ID:xpEngypw [2/2] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
支援
 ▼ 35 1◆J44kAZeDOM 16/02/22 20:23:42 ID:8EvzerYk [1/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アキラ「ゴウカザル! ロッククライム!」

アカリ「リオル、まねっこ!」

ゴウカザル「ごうっ!」

リオル「くわんぬ!」

アカリ「お疲れ様リオル」

アキラ「サンキュゴウカザル!」

アカリ「うーん、立体的で入り組んでるね」

アキラ「迷いそうだよな……お、トレーナーだ」

アカリ「避けられないかな……」

アキラ「なーにバカ言ってんだ。自分を鍛えなきゃ、だろ? 俺たちは、創造神と戦わないといけないんだぞ」

アカリ「わかってるけどさ……」
 ▼ 36 1◆J44kAZeDOM 16/02/22 20:29:36 ID:8EvzerYk [2/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アキラ「ふう、疲れた……」

アカリ「やったねアキラ!」

エリトレ♂「ちっ、ここまでか……」

エリトレ♀「せっかくここまで来たのに……。修行のし直しかぁ」

エリトレ♂「あ、それなら一緒にしませんか? 修行」

エリトレ♀「あ、いいかもそれ」

なんか恋が芽生えてる気がするのは気のせいだろうけど、それを抜きにしても、今までの普通のトレーナーと比べて、強さが桁違いだった。

これからの厳しい戦いを予感して、なんか、体が震えた。

アキラ「どうした?」

アカリ「武者震いって奴かな……」

アキラ「なーにカッコいい事言おうとしてんだよ」

アカリ「ホントなんだから仕方ないじゃん!」

アキラ「はいはい。あ、階段発見。これは登る一択かな」

アカリ「だね。行こ!」
 ▼ 37 1◆J44kAZeDOM 16/02/22 20:35:09 ID:8EvzerYk [3/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「リオル、岩砕き!」

アカリ「レントラー、怪力!」

これ、パズル?

変に動かしたら詰みそうなんだけど……。

アキラ「よしアカリ、一旦落ち着け。こう言うのは、焦ってもいい事ない」

アキラ「急がば回れだ。ちょっと違うけど」

アカリ「わかってる。レントラー、気を付けて行くよ!」

レントラー「がう」

アカリ「あ、リオル! 岩砕き!」
 ▼ 38 1◆J44kAZeDOM 16/02/22 20:39:34 ID:8EvzerYk [4/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「はあっ……頭がパンクするー!」

アキラ「ごめん、そんな言う程難しくなかったと思うんだけど……」

アカリ「まあ、とにかくクリア出来たんだし、よしとしよう! さあて、階段下りますか!」

アキラ「おうよ」

アカリ「にしても登ったり下りたり、なんでこんな面倒な作りにしたんだろ……。アホなのかな」

アキラ「いや、明らかに最後の試練って意味だと思うんだけど……」

アカリ「そんな事気にしないの! 行こ!」

アキラ「はいはい」
 ▼ 39 1◆J44kAZeDOM 16/02/22 20:44:09 ID:8EvzerYk [5/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「うーん、わかってはいたけど、戻ってるよねやっぱ」

アキラ「まあ、下見てみろよ。構造的に、段差で区切られてるとこを抜けて、さっきは行けなかったとこに行ける」

アカリ「まあそうよね! よし!」

アキラ、速くして。

アキラ「……やっぱお前、自分のポケモンに覚えさせるべきだったと思う。ロッククライム」

アカリ「エンペルトしか覚えないし? しかもエンペルト技の空きないし?」

アキラ「はいはい。ゴウカザル! ロッククライム!」

アカリ「リオル、まねっこ!」
 ▼ 40 1◆J44kAZeDOM 16/02/22 20:46:50 ID:8EvzerYk [6/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今度は地下に下りて来た。

アカリ「わ、水だね」

アキラ「お前はもっと言葉を選べ」

アカリ「え? 放送禁止用語は言ってないけど」

アキラ「あのさあ?」

アカリ「エンペルト、波乗り!」

アキラ「はあ……。トリトドン、波乗りだ!」
 ▼ 41 1◆J44kAZeDOM 16/02/22 20:49:45 ID:8EvzerYk [7/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「また回避不能じゃん」

アキラ「だかr」

アカリ「わかってる。サイキッカーと空手王……ブレイン&パワーズだっけ」

アキラ「だな。あ、目が合った」

アカリ「対戦よろしくお願いします」

空手王「押忍! よろしく!」

サイキッカー「……やめておいた方が……彼らのオーラ、強すぎる」

空手王「そのぐらいの方が燃えるじゃねえか!」
 ▼ 42 1◆J44kAZeDOM 16/02/22 20:51:08 ID:8EvzerYk [8/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
結果は、あたしたちの勝ち。

アキラ「よし。ドンカラス、サンキュ」

アカリ「ペラップ、お疲れ様」

サイキッカー「だから言ったのに……」

空手王「いい修練になった! ありがとう!」

アカリ「こちらこそ!」

アキラ「対戦ありがとうございました。んじゃ、行こうぜ」

アカリ「うん。エンペルト、波乗り!」

アキラ「トリトドン、頼んだ!」
 ▼ 43 1◆J44kAZeDOM 16/02/22 20:55:55 ID:8EvzerYk [9/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ・アキラ「滝登り!」

アカリ「うーん、こんな小さい滝じゃ、爽快感が足りないよ」

アキラ「いや、それを求める物なのか……」

アカリ「ほーら、気にしない! あ、あっちに階段があるっぽいよ! 行こう!」

アキラ「……はあ。なんか、いつも以上にアカリのバカさが……」

アカリ「なんか言った?」

アキラ「なんでもねえよ!」

アカリ「それならいいんだけど。お疲れエンペルト」

アキラ「トリトドン、サンキュ。上り階段だ。行こうぜ!」

アカリ「うん!」
 ▼ 44 1◆J44kAZeDOM 16/02/22 21:00:32 ID:8EvzerYk [10/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
さっきはああ言ったけど、アキラのセリフ、ちゃんと聞こえてるんだからね!

あたしだって、怖いんだもん。

それを無理にでも隠したい、だから、能天気天然を演じてるの!

いつも以上って何よ、全くもう……。

アキラ「あ、トレーナーだ」

ベテラントレーナー♂「ほう、まだ若いのにここまでやって来よったぞ」

ベテラン♀「ええ。でも、それもここまででしょうね。なんたって、私の大好物なんだもの……」

ベテラン♀「こういう若い子の希望をへし折るの!」

ベテラン♂「……怖い」

ベテラン♀「なんか言った?」

いや、普通に怖いよ?

まあでも、こんなおばさんにへし折られるほどヤワじゃないもん!

アカリ「アキラ、頑張ろうね! 今の言い方からして、もうゴールも近いよ!」

アキラ「言われなくても!」
 ▼ 45 1◆J44kAZeDOM 16/02/22 21:06:53 ID:8EvzerYk [11/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「なーんだ、口ほどにもない」

アキラ「希望をへし折るのが好きとか言ってた割に、そんなだったな。むしろ、男の人のが強かった」

ベテラン♂「……それを言うな」

ベテラン♀「……」ゴゴゴ

アカリ「あっ……、し、失礼しましたー」

アキラ「……逃げるが勝ちだっ!」

ベテラン♂「あっ、ちょっと待……」

その後彼がどうなったのか、あたしたちは知らない。
 ▼ 46 1◆J44kAZeDOM 16/02/22 21:10:42 ID:8EvzerYk [12/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「年齢のコンプレックスとか、いろんなコンプレックスって、怖いね……」

アキラ「まあ、そんなもんだろ。ゴウカザル、ロッククライム!」

アカリ「あっ! リオル、まねっこ!」

アキラ「よし、お疲れ様ゴウカザル」

アカリ「リオルも、お疲れ」

アキラ「おっ、アカリ! あっちから明かりが!」

アカリ「あたしはここにいるけど」

アキラ「あーもう、そうじゃなくて、光が!」

アカリ「要するに出口って事?」

アキラ「ああ!」

アカリ「ホント?! やった! 行こうアキラ!」

アキラ「おう!」

あたしたちは走った。

出口をくぐったら最終決戦が始まる。それはわかってる。

それでも、達成感のような物が、あたしたちを動かした。
 ▼ 47 1◆J44kAZeDOM 16/02/22 21:13:58 ID:8EvzerYk [13/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「ゴール!」

アキラ「よっしゃ! アカリ、行こうぜ」

アカリ「……うん」

アキラ「ん? どうした?」

アカリ「もう、ここまで来たんだなって」

アキラ「……だな。でも、思い出に浸ってる場合じゃない。速く行かないと、回復の時間がなくなるかもしれないし」

アカリ「うん。わかってる。でも、まずは、あの大きな滝だね」

アキラ「だな。トリトドン! 頼むぞ!」

アカリ「エンペルト! ラストはよろしくね!」

2人「滝登り!」
 ▼ 48 1◆J44kAZeDOM 16/02/22 21:19:23 ID:8EvzerYk [14/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「……いよいよだね」

アキラ「ああ。でもまずは、回復だ。元気がないと、戦えないし」

アカリ「うん。行こう!」


リーグ内ポケモンセンター


ジョーイ「それでは、ポケモンをお預かりします!」

アカリ「お願いしますね。あ、そこの人! すいませーん!」

アキラ「だから日本語もっと考えろよ……」

バッジチェックの人「ん? 挑戦か? それなら、ジムバッジが揃っているかの確認を……」

アカリ「いや、そうじゃなくて……ここに、誰か入って来てないですか?」

バッジチェックの人「いや、今は誰も」

アカリ「そうですか、ありがとうございます」
 ▼ 49 1◆J44kAZeDOM 16/02/22 21:21:29 ID:8EvzerYk [15/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「セーフ。プルートよりは先に来られた」

アキラ「……ってか、どうやって入る気なんだろうな。はいアカリ。回復、もう終わったぞ」

アカリ「ありがt」

???「こうやるんだよ」

アカリ「えっ?」

不意に聞こえた声に振り返る。

そこには、プルートが立っていた。

プルート「待ってたんだよ。遅かったじゃないか」

チェックの人「え、どう言う……」

プルート「アルセウス!」

そう言うと、プルートは、マスターボール? を取り出し、放り投げた。

あたしは、咄嗟に叫んだ。

アカリ「危ない伏せてっ!」
 ▼ 50 ノズ@こうかくレンズ 16/02/22 21:22:21 ID:8EvzerYk [16/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今日はここまでです

いよいよクライマックスですが、それに向けて書き溜めます
テストも相まって、更新がしばらく出来ないかもしれません
ご容赦ください
 ▼ 51 サナン@ねっこのカセキ 16/02/22 22:41:18 ID:w3FtYqq2 NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
乙。待ってます!
 ▼ 52 イパム@ひかるおまもり 16/02/23 19:28:46 ID:sOOQQY5U NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援!
 ▼ 53 ンド@ナナのみ 16/02/23 22:34:16 ID:F5eCg1jA NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
支援
 ▼ 54 ッギョ@なぞのすいしょう 16/02/24 17:39:37 ID:IBbO3SRc NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
支援
 ▼ 55 1◆J44kAZeDOM 16/02/26 19:39:32 ID:I3HQsEcI [1/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
後はエピローグを残すのみと言う所まで書き溜めましたので、少しずつ更新を再開します
 ▼ 56 1◆J44kAZeDOM 16/02/26 19:40:03 ID:I3HQsEcI [2/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「そんな……捕獲してただなんて」

その巨体が天井を貫き、パラパラとかけらが落ちて来る。

プルート「戻って。行こう」

あたしは、恐怖に立ちすくんでいた。

思わずアキラの方を見る。

アキラも、あたしを見返して来ていた。

アキラ「あれ……なんだよ」

アカリ「あれが、アルセウス。……やっぱプルート、あたしたちを待ってたんだ。行こう! 速くしないと、世界がっ!」

アキラの顔を見て、不意に驚きは消えた。

そして残されたのは、焦りと使命感。

あたしは、大地を蹴った。
 ▼ 57 1◆J44kAZeDOM 16/02/26 19:40:23 ID:I3HQsEcI [3/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「リフト……ペラップ、よろしく!」

アキラ「アカリっ! ……ドンカラス!」

今コウキ兄ちゃんは、奥の部屋にいるのか。

いるとしたら、たぶん、来てくれるんだろうけど。

でも、間に合うかはわからない。

アカリ「プルートっ! 待てっ!」

プルート「待てと言われて待つバカがいると思ってるの? よっぽどのバカだよ」

とまあ、向こうは煽って来るけど、中身はともかく、体はもうおじいちゃん。

必死で走れば、追い付けない事はなかった。

そして、3人は、ほとんど同時に、リョウさんの部屋に到着した。
 ▼ 58 1◆J44kAZeDOM 16/02/26 19:40:46 ID:I3HQsEcI [4/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リョウ「やあ、よく来たねチャ……ん?」

プルート「ヤドキング! 波乗り!」

……やっぱり、レントラーは間違ってなかったんだ。

信じられないよ……。だけど。

アカリ「行くよエンペルト! 波乗りっ!」

アキラ「リョウさん、プルートが壁に消えたってコウキ兄ちゃんたちに伝えて! 俺が10秒経っても戻らなかったら戻らない物だと……」

アキラの声は、最後まで聞こえなかった。

壁に突っ込んで、あたしは、ただ漆黒が広がる場所にいた。

気付けば、そこに。

音は、聞こえない。

アカリ「エンペルト、戻って。レントラー、透視でプルートを探して!」

アキラ「……ドン、お疲れ。ちっ、ドアも消えんのか」

アキラ「俺たち、たぶん戻れねえ。だけど、やるしかない。プルートは、ここにいる」

レントラー「がう!」

アカリ「あっちね! アキラ、行くよっ!」

アキラ「おう!」
 ▼ 59 1◆J44kAZeDOM 16/02/26 19:41:15 ID:I3HQsEcI [5/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あたしたちは、必死で走った。

地面を踏みしめてる、なんて感じはない。それでも、前にはちゃんと進んで行く。

アカリ「……なんか、変な感じ」

アキラ「あっ、いた!」

プルート「……遅かったね。待ちくたびれたよ」

そう言って微笑むプルートに向けて、あたしは叫んだ。

アカリ「プルート! 考え直して! 世界は、悪い人間だけじゃない!」

プルートは、悲しげに、笑った。

そして、無言でアルセウスをボールから繰り出す。
 ▼ 60 1◆J44kAZeDOM 16/02/26 19:41:39 ID:I3HQsEcI [6/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
プルート「これで……やっと『終わる』。世界が……」

アカリ「……自分の家族が殺されたからって、全てが悪いって決め付けないで!」

プルート「……気付いてたんだ。まあ、そりゃそうか」

アキラ「……アカリ、とにかく俺は、アルセウスの気を惹く。お前はプルートをなんとかしてくれ。たぶん、捕獲すればいい」

アキラ「だから、プルートのマスターボールを壊すんだ!」

アカリ「了解。みんな! アキラを手伝って!」

あたしは、ロトム以外のみんなを、ボールから出した。

アキラ「サンキュ! んじゃ、ファイト!」

プルート「させないよ。やっとここまで来たんだから」

プルート「だから……ロトムを、速くボールから出してくれない?」
 ▼ 61 1◆J44kAZeDOM 16/02/26 19:42:18 ID:I3HQsEcI [7/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ここは、駆け引きするべきだよね。

失敗は許されない。

何とかしてプルートを止めないと。みんなが操られる前に。

アカリ「ねえ、嫌な事があったんなら、あたしが全部聞くよ。だからさ……一回、落ち着こ?」

プルート「そんな事どうでもいい! 僕は……ロトムといたい! それだけなんだ!」

アカリ「そう。それなら、ちょっと待って。今、ここにロトムがいる」

アカリ「ロトムをボールから出すのにあたって、条件があるの」
 ▼ 62 日はここまで◆J44kAZeDOM 16/02/26 19:42:38 ID:I3HQsEcI [8/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
プルート「何? 速くロトムを返して!」

アカリ「待って。ロトムは、あなただけの物じゃない。1匹の、ちゃんと自分の意志を持ったポケモン。あたしだって、ロトムに、友達と認められてるはずだよ」

プルート「例えそうだとしても! ロトムは、僕とも、会いたいはずだよ」

こうしている間にも、崩壊は進んでってるのよね。

……こうやって、取引きなんてしてるヒマないのかもしれない。

アカリ「だから! その機械を、壊してくれない? そうすれば、あたしも、納得してロトムをボールから出せる」

プルート「……嫌だ。僕は、ロトムと一緒に、新しい世界に行く。どれだけ厳しくても、僕は、ロトムがいればそれでいいんだっ!」

……仕方ない。作戦決行!

リアルファイトしてでも、速く機械を壊さないと。

アカリ「……わかった。ロトムっ!」
 ▼ 63 トツキ@ばんのうごな 16/02/26 23:37:59 ID:QMnEac0U NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
支援
 ▼ 64 ノワール@ダークボール 16/02/27 13:03:16 ID:a35a0Vdk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 65 1◆J44kAZeDOM 16/02/27 17:35:35 ID:NNnnTmss [1/3] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
視点 レントラー

アキラ「アルセウス! 止まれっ!」

アルセウスは、無感動な目をこちらに向けた。

そして、一声咆哮をあげる。

グレイシア「うぐっ……」

それだけで、吹き飛ばされそうになる。

アキラ「ちっ、まあいい。俺の仕事は、あくまでも気を惹く事だ……! みんな出て来いっ!」

アキラは、「6つ」のボールを虚空に放り投げた。

……ん? 6つ?

ボールから出て来たのは、ゴウカザル、トリトドン、ドータクン、ドンカラス、ユキノオー。そして……。

レントラー「な、なんで……、なんで……」

なんで……アキラの手持ちに、あんなポケモンが?

アキラ「みんな! とにかくアルセウスを攻撃するんだ! お前もっ!」

アキラは、そのポケモンを指さして言った。

たぶん、アキラはまだ、気付いてない。

そのポケモンが、幻のポケモン、セレビィだと言う事に。
 ▼ 66 1◆J44kAZeDOM 16/02/27 17:36:04 ID:NNnnTmss [2/3] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
俺は、驚きを無理矢理押し隠して、少し考えを巡らせる。

カンナギのあの出来事。


村長「そして、ここカンナギにあるほこらもそのほこらと全く同じ作りをしておるのじゃ!」

アカリ「それで……どう言う事なんですか?」

村長「まだ可能性の段階でしかないが……セレビィはここ、シンオウにもやって来るのではないか? そしてその時、ここに第一に降り立つのではないか……」


アキラが鋼鉄島の後行ったのは……カンナギ!

そう言う事か。ポケダンでも世界を救うために戦ってた。

アルセウスを止めるためにアキラの手持ちになったって、何もおかしくはない。
 ▼ 67 1◆J44kAZeDOM 16/02/27 17:36:37 ID:NNnnTmss [3/3] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
そう自分で自分を納得させた時、不意にアカリの声が聞こえた。

アカリ「……わかった。ロトムっ!」

あっ、遂に向こうも行動を起こしたのか。

……だけど、大丈夫だろうか。

まだ俺しか知らない疑惑。

ロトムはまだ、なびく可能性がある。

俺は、アルセウスに攻撃を仕掛けながら、アカリの方へ耳をそばだてた。
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