【SS】ポケモン牧場のある丘で:ポケモンBBS(掲示板) 【SS】ポケモン牧場のある丘で:ポケモンBBS

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【SS】ポケモン牧場のある丘で

 ▼ 1 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/13 19:07:01 ID:BndFqoY6 NGネーム登録 NGID登録 報告
※オリジナル要素多め


これはポケモンの世界の、一夏の物語。

もしも、人とポケモンが言葉を話すことができたなら-------------

この世界の誰もが思う、そんな奇跡がこの夏起きた。
 ▼ 117 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/17 09:03:56 ID:r3vnn5qw [1/12] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
ドサイドン「という事はこいつもエスパーの……」

チリーン「」ビクッ

ドサイドン「って、なんでお前までいるんだよ?」

チョコ「まぁまぁ、話せば長くなるけど」

ドサイドン「長くなってもいいからオレが納得できるように話せ」

ドサイドン「クロとやらよ、どういう経緯で力をもらった?お前とお嬢様の関係は?」

ドサイドン「マキナではなく赤の他人のお前がこの家にいる理由は?そもそもオレがここに来たワケは?」

ロベ「どうしよう……めっちゃ質問責めしてくる……」

チョコ「ここはクロに任せよう」

クロ「おぉい……」

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リリ「はじめまして。リリっていいます……素敵なシッポですね」グイッ

チリーン「ひぃぃんっ///引っ張らないでくだしゃい……///」

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クロ「かれこれ半時間水分補給無しで喋ったワケだけど……どう?納得してくれたかな?」

ドサイドン「しばらくこの家で暮らして、元気な子に、ねぇ……」
 ▼ 118 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/17 09:05:19 ID:r3vnn5qw [2/12] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
ドサイドン「話を聞いてる途中、ホントは世話焼きなオレ達から離れたいだけなんじゃないかと」

ドサイドン「そんな風に邪推しちまったが、他の仲間がお嬢様の家にいるんならその話は本当らしい」

ドサイドン「はぁ、お節介なのはお互い様じゃないか。お嬢様……」

ドサイドン「お嬢様のお心遣いには感謝しているが、お前らと馴れ合うつもりはねぇぞ」

クロ「なんで?」

ドサイドン「お嬢様と出会った頃と違って、オレはもうガキじゃねぇんだよ。身も心も」

バニラ「かっこいいね、おじさん」

ドサイドン「おじさんじゃないの」

クロ「何言ってんのさ。遊びに歳なんて関係ないでしょ。意地張らずに楽しんだほうがいいよ?」

ロベ「いや、さすがに関係あるでしょ。例えばいい大人がお人形遊びしてちゃ……」

チョコ「黙ってなさい」

クロ「せっかくお嬢様がOKしてくれてるんだ。今日からはハメを外して思いっきり遊びなよ」

ドサイドン「……確かに、折角のお嬢様のご良心を……粗末にしたくは、ねぇかな……」

クロ「でしょ?人間と同じように、ポケモンにだって夏休みはあっていいと思うよ」

ドサイドン「そうだな……じゃあ、これからよろしく頼む」
 ▼ 119 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/17 09:07:13 ID:r3vnn5qw [3/12] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
ポケモン牧場のある丘の、愉快な仲間がまた増えた。


その頃、きのみの店でも新たな生活が始まろうとしていた。

ボスゴドラ「随分小さいポケモンが趣味なんだな……クロって子は」

エレキブル「違う違う、こいつらはマキナって子のポケモンだったろ」

ボスゴドラ「あっ、そうか」

パイン「……随分リクさんはガタイの良いポケモンをお持ちで。これも彼女の趣味ですか?」

ボスゴドラ「趣味かどうかは知らないけど……」

エレキブル「まぁ、このくらいの体格じゃないとお嬢様も頼り甲斐がないだろうぜ」

スー「そんだけデカいと逆におっかない気もするけど」

エレキブル「え?」

スー「いーや、何でもない!」

ボスゴドラ「で、これからどうするんだ?お嬢様はお客様とお話しているし」

スー「お客様、ねぇ。それにしても、まさか彼がこんな所に来るとは思わなかったわ」

パイン「彼、とは……先程の青年のことですか?」

スー「当ったり前じゃない!ひょっとしてあんた、ヒビキさんを忘れたの?」
 ▼ 120 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/17 09:09:19 ID:r3vnn5qw [4/12] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
パイン「ヒビキさん……?」

スー「(;゚Д゚)オイオイ……」

ボスゴドラ「何だ?ヒビキさんを知ってるのか?」

スー「アタシ達のかわいい弟をくれた人よ。もう一年前になるけどね」

スー「やっと名前を思い出すことができたわ。このバカはそれでもピンときてないようだけど」

パイン「面目ない……」

スー「アンタ達こそ、何か知ってるの?」

ボスゴドラ「知ってるなんてモンじゃないさ」

エレキブル「昔、彼にはすごくお世話になったよ。オレ達もお嬢様もな」

ボスゴドラ「あの人は最強のトレーナーでありながら、とても優しい人だよ」

スー「アンタ達とヒビキさんの間に何があったの?」

ボスゴドラ「知りたきゃ近くで二人の話を聞くんだな。二人とも今はお嬢様の自室に居る」

エレキブル「おい!」

ボスゴドラ「邪魔さえしなきゃ問題ないさ。それにコイツらとも全くの無関係ってわけじゃないだろ」

エレキブル「でもなぁー……いいか?絶対に変なマネはするなよ?」

スー「ほいほい」
 ▼ 121 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/17 09:10:59 ID:r3vnn5qw [5/12] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
ヒビキ「変わらないね、この部屋も」

リク「まだ、最後に来てから一年しか経ってませんよ?」

ヒビキ「それもそうか!……それはそうと、お父さんは元気にしてるか?」

リク「はい。お陰様で今は毎日笑顔で仕事に出かけています」

ヒビキ「去年も言ったろ?そういられるのはお父さんの頑張りがあってこそだ。僕は何も……」

リク「そんなことありません!あの時、ヒビキさんがいなければ父はまだ……」

ヒビキ「それに君の頑張りもね。お父さんが立ち直るのには、元気なリクちゃんの姿があったから」

ヒビキ「……ってお父さんも言ってたじゃないか」

リク「……///」

リク「……あの」

ヒビキ「ん?」

リク「あの人は……元気ですか?今年の冬も会ってきたんですよね?」

ヒビキ「あぁ、彼ね。彼は元気にしてるさ。いやぁホントに、昔のアレが嘘のようだよ」

ヒビキ「君のお父さんを『ロケット団の二度目の復活』に巻き込もうとしていたあの時とは大違いさ」

ヒビキ「彼との出会いからも、もう6年になるのかぁ……」
 ▼ 122 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/17 09:12:28 ID:r3vnn5qw [6/12] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
ヒビキ「彼は最初に、カントーの発電所の機械を盗んで住民達を混乱に陥れようとしていた」

ヒビキ「どうやら僕がロケット団を壊滅させたことを知らなかったみたいなんだよね」

ヒビキ「ハナダで僕がアイツをとっちめてやった後、彼は故郷に帰ると言って僕の前から姿を消した」

ヒビキ「だけどアイツは---------自分の故郷でのロケット団の復活を企んでいた」

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これは、ヒビキがロケット団の最後の残党であった男を倒し、男が行方をくらませてから1年後の話。

故郷であるイッシュ地方に帰ったその男は、その後もロケット団復活の為に資金や人材を集めていた。

そしてある程度の準備が整ったと判断し、男はジョウト地方にのある人物に連絡を寄越した。

その人物が、男の親友であった元ロケット団団員------------

リクの父親である。

男は親友の彼を、新生ロケット団のサブリーダーに推薦したのだ。

しかし、ロケット団が壊滅し悪の呪縛から解き放たれた彼はリク達の協力もありすっかり改心しており、

当然その誘いを断った。もう悪に手を染めたくない、と。
 ▼ 123 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/17 09:17:21 ID:r3vnn5qw [7/12] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
しかし、そんな悪の事業に再び手をつけようとしている男を不安に思ったリクの父は、ある人物を思い出す。

それがヒビキである。リクの父は、ポケモンリーグで殿堂入りを果たしその名を上げた彼のもとを訪ねた。

リク父「友達をどうか助けてくれないか。彼の故郷はオレが知ってる」

リク父「娘と仲良くしてもらってるあんたぐらいしか頼める人がいないんだ。どうか……」

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ヒビキとリクの出会いは、ヒビキがシロガネ山でのとある戦いを終えて間もないころ。


ヒビキには一人のライバルがいた。鋭い目つきに赤い髪をした、少し荒い性格の少年。

彼の父親はロケット団の全盛を築いたボス・サカキだった。

旅を終えて少年と親しくなったヒビキは彼のもとをしばしば訪ねていた。

ある日、少年はヒビキに、ロケット団の知り合いの一人に娘がいることを伝えた。

少年はその娘の将来を案じていたのか、彼はヒビキに言った。

少年「可哀想だと思うんならちょくちょく足を運んで遊んでやれよ」

少年「オレか?オレはそういうのは性に合わないんでな」

ヒビキは少年に連れられ、カントー地方にやってきた。リクとの出会いはそれが初めてだった。
 ▼ 124 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/17 09:19:28 ID:r3vnn5qw [8/12] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
ヒビキ「きっとあいつはロケット団という悪である親から生まれたリクちゃんと自分を重ねている」

ヒビキ「自分のようにならないよう、リクちゃんには僕から愛を教えてあげなければならない」

ヒビキ「そういうことなのか?お前が僕にリクちゃんを任せたのは……」

少年の本心が分からなくとも、ヒビキは時折リクのもとを訪ねては実の妹のように彼女を可愛がっていた。

彼女の父がヒビキを訪ねたのはちょうどそんな時期だった。

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リク父「頼む。リクを助けると思って……どうか……」

ヒビキ「わかった。行きましょう」


そしてヒビキはリクの父と共にイッシュ地方へと降り立った。二度目のロケット団復活を止める為に。

しかし、男が結成したロケット団はわずか十数人の極小規模の組織だった。

当然ヒビキの敵ではなく新生ロケット団は瞬く間に倒され、あっけなく組織は壊滅した。

こうして、男のロケット団再興計画は潰えたのだった-----------------
 ▼ 125 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/17 09:22:55 ID:r3vnn5qw [9/12] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
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ヒビキ「その後アイツは改心。そして結婚までして幸せな家庭を築き」

リク「ヒビキさんともお友達になった。めでたしめでたし、というわけですね」

ヒビキ「そのとーり!」


パイン「あの二人にそんな過去があったとは……」

スー「とりあえず話についていけなくて、盗み聞きの意味が無かったことがわかったわ」

スー「……」クンクン

パイン「どうしました?」

スー「なんか、お腹空かない?」

パイン「もうじき夕飯ですから、もう少し我慢しましょう」

スー「ん〜でもな〜あたし的には甘いものが食べたいっていうか……」
 ▼ 126 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/17 19:36:54 ID:r3vnn5qw [10/12] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
リク母「はいヒビキ君お待たせ!ブリーのみのチーズケーキだよぉ」

ヒビキ「おぉ、うまそう!」

リク「ちょっとお母さん!まだご飯前なのに……」

リク母「いいじゃないの。この前できたばかりの新作、最初にヒビキ君に食べてほしかったんでしょ?」

ヒビキ「えっそうなの?」

リク「……///」

ヒビキ「ほぉ〜こりゃスゴい。去年食べたロメのみのクレープ以上の出来だ」

リク母「あれもおいしそうに食べてたわよねー」

ヒビキ「でしたねー。これもきっとスゴくうま……ん?」

スー「」ダラー

ヒビキ「リクちゃん、どうしたのこのハネッコは?この家じゃ初めて見る顔じゃないか」

リク「あぁ、その子はその……」

スー「」アーン

ヒビキ「おっ、欲しいのか?じゃあ一口……」

リク母「あらダメよ、最初の一口はヒビキ君がもらわないと」

ヒビキ「ハハ、そうっすよね。スミマセン」
 ▼ 127 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/17 19:38:04 ID:r3vnn5qw [11/12] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
スー「……というわけで、まんまといただいてきたわ」モグモグ

パイン「結局お二人の邪魔をしちゃいましたねアナタ」

スー「おなかへってた」

パイン「素直でよろしい」

スー「ただ食べたわけじゃないわよ。ヒビキさんの持つスプーンからアーンしてもらったの」ウットリ

パイン「何やらせてるんですか」

スー「あたしにとってもヒビキさんは親戚みたいなもんでしょ。それぐらいしてもらう権利はあるわ」

スー「それにしてもアタシが食べさせてもらってる時のリクさんの顔といったら……ププ」

パイン「思い出し笑いですか」

スー「(´゚д゚`)」

パイン「顔真似しなくていいですから」

スー「それにしてもホント美味しかったわ〜。アンタももらってきなさいよ」

パイン「私は結構ですが……取り敢えず、後ろを見られては?」

スー「後ろ?」

エレキブル「邪魔すんなっつったの覚えてるか?」

スー「(´゚д゚`)」
 ▼ 128 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/17 19:39:02 ID:r3vnn5qw [12/12] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
スー「ひぇぇ……体がじんじんするのぉ……」ビリビリ

エレキブル「これ以上お嬢様の機嫌を損ねるようなら次は『でんじは』だけじゃ済まないぞ」

エレキブル「『かみなり』で焼き殺すことになるかもな」

スー「ごめんなしゃい……ごめんなしゃい……」グスグス


パイン「あぁ、何もあんなになるまで……」

ボスゴドラ「まだいい方さ。ドサイドンならあいつに『つのドリル』で輪っかにしてたかもな」

パイン「怖いこと言わないでくださいよ……」

ボスゴドラ「怖いのはオレも一緒だよ。アイツは一度怒らせると止まらねぇから」

ボスゴドラ「クロって子が無事にアイツと5日間過ごせるかは、アイツの気分次第かもな……」

パイン「私情や気紛れでも手の付けられないほど怒るんですか……?」

ボスゴドラ「まぁ、アイツももう大人だ。分別を弁えるだろうよ」

パイン(大丈夫かな……)

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 ▼ 129 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/18 00:49:11 ID:pFYMxcmw [1/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロベ「チリーン、ヌメちゃんとナッちゃん、どっちが可愛いと思う?」

チリーン「……両方可愛いと思いますヌメちゃんは一緒にいるとすごく落ち着く顔をしてますし……」

チリーン「ナッちゃんは顔が自分と似ていて親近感が湧いてきます」

リリ「!?」

ロベ「わお!リリと感想が全く同じだ」

リリ「うぅ……またカブっちゃいました……」


ラジオ『今日は月に一度の満月!夏の涼しい夜に、花火と一緒にまんまる綺麗なお月さまもいかが?』

ラジオ『と、いうわけで今日のアオイのあいことばは、“つきのひかり”!』

ラジオ『“つきのひかり”だよ!あいことばを覚えたキミは今すぐ……』

クロ「へぇ。満月今日は満月か……よし、バニラ。今日は夏だけどお月見でもするか!」

バニラ「さんせーい!」

クロ「ドサイドンも一緒に、ね?」

ドサイドン「あ、あぁ……」

ドサイドン(やっぱり……慣れにくい雰囲気だなぁ……)
 ▼ 130 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/18 19:39:04 ID:pFYMxcmw [2/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
真夏の長い日も落ち、この日も夜がやってくる。

今宵は満月。クロ達は庭で雲一つない空に浮かぶ月を眺めていた。


バニラ「あーおいあーおいーしずかーなーよるにーはー♪」

ロベ「おーいーらーひとりでーてつがーくーするのーにゃー♪」

チョコ「くさむらでーむしたちがー♪」

ドサイドン「コロコロー……チリチリー……」

クロ「ドサイドン、この歌知ってるの?」

ドサイドン「あっ……ま、まぁな。昔の仲間が歌ってたんだ。いつのまにかオレ達も覚えちまった」

クロ「昔の仲間って、ロケット団の?」

ドサイドン「あぁ、ちょっと……いやだいぶ変なヤツだったがな」

ドサイドン「にしても今日は綺麗な月だな」

クロ「だねー」

ドサイドン「これだけ綺麗なんだ。今頃お嬢様達も眺めているころだろうか……」

ロベ「意外とロマンチックなんだね」

ドサイドン「うるせぇな。この顔で悪いかよ」
 ▼ 131 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/18 19:42:51 ID:pFYMxcmw [3/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
チョコ「そんなことないよ。ポケモンがトレーナーを想うなんていいことだと思うけど?」

チョコ「ましてやお嬢様みたいに優しい人ならね」

ドサイドン「お前にお嬢様の何がわかんだよ」

チョコ「恥ずかしがらなくたっていいよ。僕だって、マキナのことを想ってるからね」

ドサイドン「はぁ?」

チョコ「マキナも優しいトレーナーだから。ちょっといい加減だけど、僕達は彼女といられて幸せだよ」

ロベ「あたしもだよ」

リリ「私もです」

チョコ「はぁ……マキナも今頃この月を見てるのかなぁ……」

ドサイドン「アホらしい」

チリーン「……」

チリーン(なるほど、昼間ケーシィさんが言ってた通りだ。ここのポケモン達は何だか暖かい)

チリーン(クロさんもマキナという人も、ポケモン達に対しての愛情を持っているのが分かる)

チリーン(私は今ここにいれてちょっといい気分だ……ケーシィさんに感謝しないと)

チリーン(ケーシィさんといえば……昼間のあの話、信じたほうがいいのかな……?)
 ▼ 132 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/18 19:43:50 ID:pFYMxcmw [4/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロベ「あたし達みんなトレーナー思いの優しいポケモンなのだよ。フハハハハハ!」

ドサイドン「そーかい」

フハハハハハハハ……


バニラ「……お兄ちゃん」

クロ「ん?」

バニラ「ううん、何でもない」

クロ「そう?ちょっと顔が暗いぞ」

バニラ「…………」

クロ「バニラ?」

バニラ「……ねぇ、お兄ちゃん」

クロ「何?言いたいことなら言ってみ」

バニラ「…………お菓子、食べたいな」

クロ「何だ、そんなことか!よっしゃ、持ってくるね」

バニラ「わーい!ボク、昨日食べたクッキーがいい!……」

バニラ(……まだ、黙っとこう)
 ▼ 133 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/18 19:47:57 ID:pFYMxcmw [5/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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スー「せかいのーどんなーまるよりまーるいにゃー♪」

ボスゴドラ「せかいのーどんなーまるよりまーるーーーいにゃー♪」

エレキブル「どうしてこうなった」

パイン「あの二匹、夕飯が済んでからすっかり意気投合してしまいましたね」

エレキブル「かといってあんなに気が合うもんなのかね」

エレキブル「出会って半日のクセに。あいつがあんなに馴れ合いが好きだとは思わなかった」

エレキブル「まぁアンポンタン同士仲良くしてくれりゃいいんだけどよ。喧嘩するよかマシだ」

パイン「ところで、スー達が歌っている妙な歌は?」

エレキブル「昔の歌だよ。あのハネッコも知ってるたぁ驚きだ。お前は?」

パイン「いえ、私は外の世界には詳しくないもので……」

パイン「元々私達はこの島の奥深く、木々が陽の光を遮ってしまうほどの大きな森に住んでいました」

エレキブル「そっかー……この島の野生ポケモンの住み家はみんなそこなのか?」

パイン「そういうわけではありませんが……」

パイン「あの場所は森の守り神に守られている、神聖な場所として人々にも知られているのです」
 ▼ 134 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/18 19:52:41 ID:pFYMxcmw [6/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リク「ヒビキさん……家には何日居られますか?」

ヒビキ「明後日までだな。その後はジョウトに帰って母さんの顔を見なきゃならないんだよ」

リク「そうですか……」

ヒビキ「いやー残念だなー……まぁ、来れるのなら近いウチにまた来るよ」

リク「それ、去年にも言ってましたよね」

ヒビキ「そうだっけ?」


ヒビキ「……しかし、夏の月見っていうのも悪くないね」

リク「はい。……今度は、夏らしく花火を見たいですね」

ヒビキ「だねー……」

リク「マキナちゃんも、同じ月を見てるでしょうか」

ヒビキ「と思うよ。こんな綺麗に見えるのは今年はもうないだろうし」

ヒビキ「マキナちゃんに会うのも一年ぶりか……後輩もできて、また一つ大人っぽくなってたりしてなぁ」

リク「あはは……」
 ▼ 135 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/18 19:54:23 ID:pFYMxcmw [7/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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マキナ「ぺやんぐ!」

ラクノ「変わったくしゃみをするな!」

マキナ「いやー、誰かが私の噂してるみたいでさ」

マキナ「あ!ひょっとしてクロ君かな?『先輩も、同じ月を眺めてるのかな……?』みたいな?」

ラクノ「アホらし。クロ君よりも置いてきたアンタのポケモンのことを心配しなよ」

ラクノ「まぁ、少なくとも抱えきれない程の不満をアンタにぶつけたいとは思ってるんじゃない?」

マキナ「だったら私が全部受け止めてあげるわよ!クロ君が満足するまでいっぱい……///」

ラクノ「ポジティブだな破廉恥姉貴」

マキナ「あーあー、早く電話かけてきてくんないかなー」

ラクノ「忘れてるかもよ。アンタより素敵な彼女でもつくってるんじゃない?」

マキナ「胸だけじゃなくて情も薄いのねアンタ」

ラクノ「なんだと!」

マキナ「クロくーん!連絡待ってるからねー♪」
 ▼ 136 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/18 19:56:12 ID:pFYMxcmw [8/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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クロ「ゆーふぉっ!」

ドサイドン「!?」

クロ「いやー、誰かが僕の噂してるみたいでさ」

ドサイドン「くしゃみだったのか今の」

バニラ「お兄ちゃん、風邪ひいたの?クッキー食べたら治るよ」

クロ「大丈夫だよ、ごめんね心配かけちゃって」


ドサイドン「あのクマシュン、お前のポケモンじゃないのに随分懐いてんな」

クロ「えへへ、何でだろうね」

ドサイドン「大方、元のトレーナーに酷い目に遭わされて、その反動でお前に甘えてるとかか?」

クロ「うーん……可能性は無くもないなぁ。先輩は酷いくらいの放任主義だったし」

クロ(そういえばこの家で生活し始めた頃もそんな事思ってたっけ)

クロ(けどだからって先輩を嫌ってるようには見えないし……他に思い当たるのは……いや、まさかね……)
 ▼ 137 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/18 19:57:33 ID:pFYMxcmw [9/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
夜も更け、時刻は午後10時----------------------


クロ「さぁ寝た寝た、明日の予定はまだ決まってないが家を出る子も出ない子ももう寝る時間だよ」

ロベ「ヒャッハー!今宵もベッド陣取り合戦の開幕だぁー!」ボフッ

チョコ「あっ、フライングしたなこの野郎!」

リリ「今日は私が枕のある位置がいいです……」

ロベ「枕は今日もあたしのもの!」ダッ

チョコ「あぁ、逃げるなこの!」ダダダダ

クロ「こらこらそこの三匹!枕でラグビーおっ始めてんじゃないの!寝ろ!」

ドサイドン「……じゃあ、オレはボールに入るよ」

クロ「そうしてもらえる?ゴメンね、何しろこの家部屋少ないから」

ドサイドン「他人の家に文句はつけるもんじゃねーよ」

クロ「あっ、そうか。ごめん……」

チリーン「あの、私は……」

クロ「みんなと一緒に寝なよ。案外ボールより寝心地いいかもしれないよ」

チリーン「ありがとうございます……」
 ▼ 138 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/18 19:58:34 ID:pFYMxcmw [10/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クークー……  スヤァ……  

オニイチャン……オカシ……   フニャアァ……//シッポハダメデスゥ……//

クロ「よし、じゃあ先輩に連絡するか」

クロ「今日はいろいろあったからなぁ……何から話してよいのやら」ガチャッ

ピッ、ポッ……プルルルルル……プルルルルル……

ラクノ「もしもし?」

クロ「あっ、先輩こんばんは」

ラクノ「えへへ、また間違えた?クロ君」

クロ「あっ、ラクノさんすいません」

ラクノ「マキナなら例によって入浴中だよ。間が悪いよねあの化け乳姉貴も」

クロ「……今日も喧嘩したんですか?」

ラクノ「別に……おっ、今あがったみたいだね。もうじき来そうだけどボクが聞いといてあげようか?」

クロ「あぁいえ、先輩に頼まれた用事なもので」

ラクノ「ごめんね人使いの荒い姉で。自分の友達の用ぐらい自分でやれって話だよね」
 ▼ 139 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/18 19:59:43 ID:pFYMxcmw [11/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ラクノ「お、噂をすれば来た来た」

マキナ「クロくーん!お仕事お疲れさまっ☆夜の天使が今日もあなたを癒しにまいりましたーっ!」

クロ「先輩、平常運転っすね」

マキナ「ごめんねぇ〜急な仕事押しつけちゃって!ホントは私が行かなきゃダメだったんだけどぉ」

ラクノ「自覚があるなら最初から頼まなきゃy」

マキナ「実家で縛られてなきゃ今頃用事どころかクロ君とHappy☆Lifeを送ってたところなんだけどぉ」

クロ「実家に帰らないと僕が家にいる必要ないでしょ」

マキナ「大アリわけアリ人食いアリだよクロくぅぅん!一人暮らしは自由だけどすっごい寂しいのぉ!」

クロ「面白いと思ったんすか今のネタ」

マキナ「まぁ……何はともあれクロ君、リクちゃんの件はお疲れさま!いい仕事したね!」

クロ「強引に話題を戻しましたね」

マキナ「助かった助かった。ホントに助かった。じゃ後は、忘れちゃいけないモノがあるよね」

クロ「えっ、他に何かありましたっけ」

マキナ「お礼よ♪頑張ったお礼に、クロ君の大好きな私から特別に……ね?」

クロ「失礼しました」ガチャ
 ▼ 140 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/18 20:01:01 ID:pFYMxcmw [12/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジリリリリリリリ……!!

クロ「もう!」ガチャッ

マキナ「なんで切ったん!?切らんといてよクロ君!お礼してあげるて言うただけやんかあああ!!」

クロ「これ以上先輩との猥談には付き合ってられません、では」ガチャ


ジリリリリリリリ……!!

クロ「……」ガチャッ

マキナ「だから切らんといてって言うとるんに……ちゃうねん!如何わしい意味とちゃうねん!」

クロ「じゃあどういうことっすか」

マキナ「ゼー……ハー……ク、クロ君さ、この前新しいリュック欲しいって言ってたよね?」

クロ「そういえば言ってましたね。できればコンパクトなやつをって」

マキナ「そうそう、お礼に私が買ってあげるよ!できるだけカッコイイのをクロ君にプレゼントするよ」

クロ「え、でも……」

マキナ「いいのいいの!かわいい後輩の喜ぶ顔を見たいなら手っ取り早い方法でしょ?」

マキナ「先輩として、私もちょっとはクロ君の無邪気な顔を見たくてね」
 ▼ 141 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/18 20:04:20 ID:pFYMxcmw [13/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クロ「先輩……」

マキナ「うふふ。クロ君好みのデザインも把握済みだよ!伊達に半年クロ君と一緒にいたわけじゃないからね」

クロ「あの……ごめんなさい。勝手なことをしてしまって……」

マキナ「いいよそんな事は。プレゼント、楽しみにしててよね!」

クロ「……はい」


クロ「あっ、そうだ。大事な事を言うのを忘れてた」

マキナ「どうしたの?」

クロ「リクさんの家からの帰りに会ったんです。自分はマキナちゃんの憧れの人だ、って人に」

マキナ「憧れの人?私の?」


クロ「……ワカバタウンの、ヒビキさんです」


マキナ「……!!」

クロ「近いうちに先輩の実家に直接いらっしゃるそうなんです。僕から連絡するように頼まれて……」

マキナ「……クロ君、その話は本当?」

クロ「本当です。聞きました。バニラの事も」
 ▼ 142 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/18 20:06:26 ID:pFYMxcmw [14/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マキナ「ヒビキさんがミル島に来たんだね!?そう……今年もまた会いにきてくれたんだ……!」

マキナ「いろいろ話したいことがあるなぁ……何から話そうかなぁ……!」

クロ「先輩、随分嬉しそうですね」

マキナ「うん!……ヒビキさんは私達家族を助けてくれたから……」

クロ「先輩?」

マキナ「あはは、もう昔の話だよ」

クロ「あ、そうだ先輩。その……僕に話していいのなら教えてくれませんか?」

マキナ「何を?」

クロ「先輩とヒビキさんの、出会った頃の話です」

マキナ「ふふっ、いいよ。もう6年前の話なんだけど……」


マキナ「私の実家の牧場は、今でこそジョウトでも有名な牧場なんだけど昔は違ったの」

マキナ「牧場を経営するには貧乏すぎて、飼っているミルタンク達もみんな元気が無かったんだ」

マキナ「でも貧しくたって、私もラクノもお父さんもお母さんも、みんな楽しく暮らしてたっけ」
 ▼ 143 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 19:44:24 ID:g4XsZmWA [1/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
-------6年前   ジョウト地方 39番道路-------


やわらかな風が吹く、緑と段差の多いこの場所。

野生ポケモンとトレーナーが心地良い自然の中で走りまわる光景は、この場所の平穏を表している。


トレーナーA「えっほ、えっほ。いやー今日も空気がウマイ!今日の昼飯はこれできまりだね!」

トレーナーB「アホ言いな!運動もええが食事もせにゃ」

ニャース「セニャー」

トレーナーA「しゃーない。じゃ、メシにすっか」


そんな彼らのランニングスポットを抜けて北へ向かったその先に、小さな丘がある。

<モーモー ぼくじょう うまい しぼりたてミルクを どうぞ!>

丘の向こうで、そんなみすぼらしい雰囲気の看板が立つこの家こそ、

ジョウト地方でも有数の酪農施設「モーモーぼくじょう」だ。

ある日、モーモーぼくじょうのある丘に、一人の少年が訪れる。
 ▼ 144 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 19:46:48 ID:g4XsZmWA [2/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
逆かぶりの帽子、季節に合わないジャケットと……未来を見据えるような真っ直ぐな瞳。

ヒビキ「モココ、『でんきショック』!」

モココ「もも!」

トレーナーC「ひぇぇ……参りました。強いなぁあんた」

ヒビキ「まぁ、それほどでもありますよ。ね、モココ」

この少年、ワカバタウンのヒビキはジョウト地方のポケモンリーグ挑戦の為、ポケモン達と旅をしている。

先日エンジュシティジムで4つ目のバッジをゲット。

5つ目のジムバッジを手に入れるべく、次の町・アサギシティを目指していた。

モココ「も……もぉ……」

ヒビキ「え、暑い?確かに暑そうだよねーその綿毛。もうじき休めるから我慢してよね」

ヒビキ「えぇとマップによると、この39番道路は『高原のそよ風を受けて丘を下る段々の道』……丘?」

ヒビキ「そうか!モココ、今いる道は丘の頂上への登り道だったんだ。道理で……」

モココ「」グデ〜

ヒビキ「疲れるわけだわ。あとどのくらい歩けばよいのやら……ん?マップの説明に続きがある」

ヒビキ「『モーモーぼくじょう』?」
 ▼ 145 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 19:47:42 ID:g4XsZmWA [3/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「牧場か!」

モココ「もーもー?」

ヒビキ「あぁ、モーモーだモーモー!涼しい小屋と牛乳があるぞ!」

モココ「もこ!?」

ヒビキ「よっしゃ!目指すは天国、頂上に急げー!」

モココ「ももー!」

---------------------------------------------------------

ヒビキ「はぁ……はぁ……急ぎすぎてかえってバテてしもうた」

モココ「」グデ〜

ヒビキ「兎に角、牧場に着いたことだしとことん休ませてもらおうじゃないの」

モココ「も……」
 
ヒビキ「よしっ……あれ?」

モココ「もこ?」

ヒビキ「おかしいな。いやいや、そんなわけないでしょ。落ち着け、落ち着けヒビキ」ガチャガチャ

ヒビキ「……鍵、かかっとる」

モココ「」
 ▼ 146 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 19:57:22 ID:g4XsZmWA [4/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「も、もう限界だ……」ドテッ

モココ「もー……」ドテッ

ヒビキ「体が動かない……天国を目の前にして僕らはなんて不運なんだ……」

モココ「もこ……」

ヒビキ「ごめんよ……どうやらもうダメみたいだ。もう起き上がる体力すら残ってないよ」

ヒビキ「ハハハ、見なよモココ。こうやって寝っ転がると空が綺麗に見えるよー……」

ヒビキ「雲一つない青い空だ。……ねぇ、あの向こうに本当の天国があるのかなー……」

ヒビキ「だとしたらどんなところなのかな。昔絵本で見たような綺麗な花園はあるのかな……」

ヒビキ「いや、それより先に三途の川だ。それを渡った先には今度こそ楽園が……」

ヒビキ「いや、ひょっとしたら地獄に行くのかも」

モココ「もも……?」

ヒビキ「ハハ、心配ないよ。冗談だよ冗談。僕らはずっと一緒。そうでしょ……?」


ヒビキ「さっきより涼しくなってきた。風が気持ちいいなー……風が天国に連れていってくれるのかなぁ……」

???「あんたら、小屋の前で何やっとるだか?」
 ▼ 147 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 20:00:45 ID:g4XsZmWA [5/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「あへへ〜天使が見える〜」

モココ「もふ〜」

???「若ぇのがこんなとこで何しとるかって聞いとるんだ!さっさと起きんか!!」

ヒビキ「はいっ!!すいません閻魔様!?」

-----------------------------------------------------------

???「まぁとにかく座って。冷たい水でも持ってくっから」

ヒビキ「あはは、開いてたんですねお店。」

???「おめぇらが寝とったんは飼育小屋の入り口だで。夜中でもなきゃ店の扉は普通に開いとる」

ヒビキ「ホントすんません……あやうくホントに死ぬとこでした」

???「おらはこの牧場で主やってんだ。まぁ気が済むまで休んでけろ」

モココ「ももぉ……」

ヒビキ「ん、どうしたの?……あ、そうだ。このお店の牛乳っていくらで売ってるんですか?」

牧場主夫「3500円だ」

ヒビキ「えっ?すみません、もう一度……」

牧場主妻「あらあんた、お客さんかい?いらっしゃい。ミルクは一本3500円だーよ」

ヒビキ「」
 ▼ 148 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 20:03:41 ID:g4XsZmWA [6/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「あはは〜モココ〜、天国が〜見えるぞ〜♪」

モココ「もふ〜♪」

牧場主夫「驚かせて悪かった!けぇってこい!」


牧場主妻「まぁ、喉が渇いたんなら代わりに水でも飲んで。そいでちと話を聞いてくんろ」

牧場主夫「おい母さん、お客さんにそんな……」

牧場主妻「せっかくのお客さんをデタラメな値段だけ言って追い返すようなこたぁしたかねぇだ」

牧場主妻「せめて理由だけでも聞いてってほしいんだ」

ヒビキ「理由?」

牧場主妻「あんた、ジョウト地方のモーモーミルクは取り分けうまいことで有名なんは知っとるか?」

ヒビキ「えぇ、まぁ……」

牧場主妻「ここもそのミルクを扱う牧場の一つなんだがよ、他に比べて如何せん小さすぎるんだ」

牧場主妻「おら達の他には二人の子供しかいねぇ。近頃の『あぐりびじねす』なんてのたぁ無縁の牧場さ」

牧場主妻「つまりは規模が小そすぎて儲かんねぇんだ。だども理由はそれだけじゃねぇ」

牧場主夫「最近、おらとこのミルタンクはみな、元気がねぇんだ」
 ▼ 149 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 20:05:58 ID:g4XsZmWA [7/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「ミルタンクが……?」

牧場主夫「元気だった頃はこの牧場だって小さいなりにも活気があったんだ」

牧場主夫「おら達も子供らもみんなニコニコしとったんよ。だけんどこの頃……」

牧場主夫「どういうわけかミルタンク達の餌になるきのみが育たなくなったんよ」

牧場主夫「いつもは家の横にいっぱいなっとるんだが……新しい苗を買おうにもおら達、金がねぇんだ」

ヒビキ/モココ「…………」

牧場主妻「ごめん、こんな話を聞いてもらって。だけんど理由を聞いてほしかったから……」

ヒビキ「きのみ、か……」

ヒビキ「そのミルタンクのところに案内してくれませんか?少しだけなら、僕がなんとかできるかも」

牧場主妻「ほんとだか!?」

牧場主夫「か、母さん」

ヒビキ「あんな話をさせられてじっとしてられませんよ。謝るくらいなら、僕に手伝わせてください」

モココ「もこ!」ムフー

牧場主夫「あんたら……」
 ▼ 150 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 20:07:23 ID:g4XsZmWA [8/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ガラガラガラ……

牧場主夫「ここが飼育小屋だ。牧場にしちゃ数は少ないがミルタンクがおるだろう?」

ンモー……   ンモー……

ヒビキ「鳴き声に元気がないな……」

牧場主妻「もう半年ろくなモン食べてねんだ。安い干し草だけじゃウチの腕白な子らは元気にゃなんねぇ」

牧場主妻「やっぱり栄養のあるきのみがねぇと……」

ミルタンクA「ンモー……」

牧場主夫「よしよし、みんないい子だ。今からいいものをあげるでな」

ヒビキ「あれ?」

牧場主妻「どうした?」

ヒビキ「ミルタンクの世話をしてる、あの女の子達は?」

牧場主妻「あぁ、あそこにいるのがおら達のかわいいかわいい娘たちだー」

牧場主夫「右にいるのが妹のラクノ。いつも進んで手伝いしてくれる賢い子だよ」

牧場主妻「そして左にいるんがお姉ちゃんのマキナ。やんちゃだけど笑顔がかわえんだー」

ヒビキ「へー……」
 ▼ 151 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 20:12:43 ID:g4XsZmWA [9/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
モーモー「ンモー……」

マキナ「モーモー、やっぱり元気がないね……ごめんね、今日もおいしいご飯は用意できないみたい」

ラクノ「モーモー、そんな顔してるとボクたちも元気がなくなっちゃうよー……」

ヒビキ「あのー……」

マキナ「お兄さん、誰?」

ヒビキ「こんにちは。僕はヒビキっていうんだ。ミルタンクのお世話、大変そうだね」

ラクノ「……モーモー、最近はずっとこの小屋から出てないの」

ヒビキ「モーモーって、このミルタンクの名前?」

ラクノ「そうだよ。他の子はお父さんたちがお世話してるんだけど、モーモーだけはボクたちといつもいっしょ」

マキナ「モーモーはとっても食いしん坊で、いつもお腹いっぱい食べるんだけど……」

マキナ「大好きなきのみがなくなって悲しいみたい。いつの間にか外に出る元気もなくなっちゃった」

マキナ「前までは私達といっしょにお外で遊んでたの……」

モーモー「ンモー……」

牧場主夫→マキナ父「こいつの出すミルクは他のよりうまいってこの辺りじゃ評判だったども……」

牧場主妻→マキナ母「みんな共々元気がなくなって、客足も遠のいちまったんだーよ」
 ▼ 152 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 20:15:22 ID:g4XsZmWA [10/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「じゃ、早速仕事に取りかかろうか。えーっと、確かバッグの中にいくらか……」ゴソゴソ

ヒビキ「……ほら、モーモー。ごはんだよ」

マキナ「あっ!ヒビキさん、それ……」

モーモー「モ、モー!」バタバタ

ヒビキ「慌てなくてもきのみは逃げないよ。ほら」

モーモー「」アーン

ラクノ「……どう?」

モーモー「(*´▽`*)」

ヒビキ「よかった、口に合ったみたいだね」

マキナ「けどヒビキさん、いいの?」

ヒビキ「全然問題ないさ!まだまだあるよ」

モーモー「ンモ!?」

ガツガツガツ……

ヒビキ「はは、スゴい食べっぷりだなぁ……」

ラクノ「すごい……こんな嬉しそうなモーモー、久しぶりだよ!」
 ▼ 153 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 20:17:18 ID:g4XsZmWA [11/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「おっ、まだ食うか?」

モーモー「(´▽`*)ンモー」

マキナ父「これこれ、まだ他の子もおるってのに」

ヒビキ「あっ、そうだった。みんなにもあげなきゃ!」

マキナ母「それよりいいんだか?せっかくあんたが集めたきのみなんだってーのに」

ヒビキ「全然構いませんよ。使い所がなくて困ってたくらいですから」

ヒビキ「さぁ持ってけ泥棒、好きなだけ食べな!」

ンモー! ンモー! ンモー!

-----------------------------------------------------------------

マキナ父「いやー本当に感謝、感謝だー」

マキナ母「久しぶりに牧場に笑顔が戻ってきただーよ」

ヒビキ「いえいえ、こちらもスッキリしましたよ、心もバッグの中も」

一同「ハハハハハハ……」

マキナ父「今日はもう泊まってけ、夜道はおっかねぇから」

ヒビキ「え、いいんですか?じゃあお言葉に甘えて……」

ラクノ「ヒビキさんはボクたちのヒーローだもん!ね、マキナ……マキナ?」
 ▼ 154 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 20:19:47 ID:g4XsZmWA [12/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
-------深夜-------


ヒビキ「今日はいい仕事したなぁ。明日はおいしいミルクを一杯もらって帰ろうか」

モココ「ももー」

ヒビキ「やっぱり人助けした後は気分がいいなぁ。今日は久々にグッスリ眠れそうだ」

モココ「もも……」

ヒビキ「残りのきのみは埋めておいたし、育つといいね」

コンコン ギィ……

ヒビキ「んっ、誰だろう?」

マキナ「Good evening.」

ヒビキ「マキナちゃん!?」

マキナ「しーっ、声が大きいよ。せっかくみんなが寝静まる頃合を見計らって来たのに」

ヒビキ「何しに来たの?」

マキナ「夜這いです」

ヒビキ「どこでそんな言葉覚えた」

マキナ「というのは冗談で、実はヒビキさんに話があるの……聞いてくれるかな?」
 ▼ 155 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 20:26:05 ID:g4XsZmWA [13/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「いいよ。話してごらん」

マキナ「今日はモーモーたちのこと、ありがとうね。みんな元気になってくれてよかったんだけど……」

ヒビキ「けど?」

マキナ「お父さんもお母さんも、牧場をもう一度立て直すにはまだまだ頑張らなきゃいけないって言ってた……」

ヒビキ「そうだね。家族みんなで力を合わせて……」

マキナ「ちがうの!私は何もできない!」

マキナ「お父さんはお店の仕事。お母さんはミルタンクたちときのみのお世話」

マキナ「ラクノは小屋のお掃除、私は……」

マキナ「ラクノと一緒にモーモーと、遊ぶ……こと……」

ヒビキ「それだって立派な仕事じゃないか」

マキナ「私だけそんなのイヤだよ!私も、自分にできることをしたい……だからね……」カクカクシキジカ

ヒビキ「まさか!そんなこと本気で!?」

マキナ「やるのは今夜からだよ。一晩で済ませてみんなをビックリさせるの!」

ヒビキ「無茶言うなよ。こんな夜に外へ出たりなんか。ましてや……」

マキナ「私が行くって決めたの!」
 ▼ 156 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 20:31:31 ID:g4XsZmWA [14/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「なら僕だけで行こう。夜明けには戻ってくるようにするから」

ヒビキ「僕だって昼間助けてもらったんだ。こうなったらモーモーの件とは別に、恩返しをしようじゃないか」

ヒビキ「それにマキナちゃんはまだ子供だ。暗い夜道で、ましてや森の中に行くなんて危険すぎる」

マキナ「ヒビキさんだって子供じゃん!」

ヒビキ「僕は親元離れて旅をしてるポケモントレーナーだ。大人の仲間入りをしようとしてるんだよ」

マキナ「私だって大人の仲間入りをするんだもん!」

ヒビキ「ほう、証拠は?」

マキナ「見てろ〜!私は脱いだらすg」ヌギヌギ

ヒビキ「僕が悪かったです。すいませんでした///」

マキナ「よろしい」


ヒビキ(結局二人で裏口から外に出てしまった……)

ヒビキ「いいか……?外に出ることを選んだのはマキナちゃん自身の意志であることを忘れるな」

マキナ「わかってる」

ヒビキ「つまり、僕も一切責任を取らない。万が一バレたら一人で怒られろ」

マキナ「えっ」
 ▼ 157 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 20:34:57 ID:g4XsZmWA [15/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「さて、時間も限られてる。さっそく取り掛かろう」

マキナ「作戦名は『オペレーション・ハーヴェスト』」

ヒビキ「この牧場の裏には、きのみがたくさんなる森があるんだよね」

マキナ「そう。その森は太陽の恵みを受けた栄養の高いきのみがなるって聞いたことがある」

ヒビキ「今回実行する作戦の内容は」

マキナ「森のきのみをこっそりごっそり頂戴しちゃうのだ!」

マキナ「これが私にとっての大仕事!私だって役に立つんだ!」

ヒビキ「……だが、こんな夜中に深い森に行くんだ。どんな危険が待ってるのかわからない」

ヒビキ「念のためもう一度聞くぞ。覚悟はいいか?」

マキナ「いいよ!もうエサに困らないように、たくさん取ってたくさん植えるんだ!」

ヒビキ「その意気や良し!行くぞ!」

ヒビキとマキナは、光の差さない黒く染まった森へと足を踏み入れた。

草木も静かに息を潜め、二人の侵入者を凝視しているようだ。

--------夜明けまで、あと数時間。
 ▼ 158 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 20:36:10 ID:g4XsZmWA [16/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「モココ、『フラッシュ』!」

モココ「ももー」パァァァ

マキナ「おっ、尻尾が光った!」

ヒビキ「何も見えないからねぇ。こうでもしないと歩けないよ」

マキナ「でも、見えたら見えたでちょっと怖いね……不気味」

ヒビキ「そう?」

マキナ「ほら、そこの茂み。何かいそうな気配がするんだけど……」

マキナ「光の所為で余計に不気味に見えるっていうか……」

ヒビキ「よし、じゃあ消すか、モココ」

マキナ「待って待ってゴメンナサイゴメンナサイ!もう文句は言わないからぁ!」

ヒビキ「大丈夫だよ。後、あんまり大声出すとヤバいのを起こしちゃうよ」

マキナ「ヤバイの……?」

ヒビキ「いやだってさ……いるんだろ?こんなのとかm(00)m」

マキナ「え……?」

ヒビキ「あー!噂をすればさっきの茂みから!!」

マキナ「ギャーーーーーーーー!!」
 ▼ 159 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 20:39:01 ID:g4XsZmWA [17/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「というのは嘘なんだけどさ」

マキナ「……」プルプル

ヒビキ「マキナちゃん?」

マキナ「チビりかけた……ていうかちょっと出た……」

ヒビキ「まぁ、お化けが怖いのはかわいい証拠だよ」

マキナ「別に怖いわけじゃないもん!」

ヒビキ「強がる所もまた子供だなぁー」ハハハ

マキナ「強がってないし子供でもないもん!」

マキナ「ただちょっと……お化けに捕まって恥ずかしいことされるんじゃないかって身構えてて……」

マキナ「私最近ラクノに比べてその……おっぱいとかおっきくなってきたから余計に……///」

ヒビキ「うむ。確かにその発想は子供じゃないな」

-----------------------------------------------------------

モココ「もも!」

ヒビキ「おっ!あれは!きのみの楽園!」

マキナ「キタ――(゚∀゚)――!!」
 ▼ 160 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 20:43:06 ID:g4XsZmWA [18/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「しーっ!大声を出すな」

マキナ「あっ……」

ヒビキ「さ、ある程度取ったらさっさとずらかろう。早起きな野生ポケモンが起きてきちゃう」

ヒビキ「こんな奥まで来た甲斐があった。まさかこんなに沢山の種類が一か所に密集してるなんて」

マキナ「案外罠とかだったりして」

ヒビキ「いやなフラグ建設するなよ。けど普通は人の入ってくるような所じゃないし、罠ではないでしょ」

マキナ「そういえばヒビキさん、最初は一人でここに来るって言ってたよね」

ヒビキ「えぇ……まぁね」

マキナ「私がいてよかったでしょ。一人ならきのみ集めがこんなに楽しくなかったと思うよ?」

ヒビキ「別に楽しもうとは思ってないよ。それに僕は一人じゃない、モココがいるんだから」

モココ「もも♪」

ヒビキ「他にもポケモンは持ってるんだけど、やっぱコイツといるのが一番落ち着くんだ」モフモフ

モココ「むふ〜//」

マキナ「……そう」
 ▼ 161 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 20:44:45 ID:g4XsZmWA [19/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「よしっ、もうちょっと持ってくか」プチプチ

モココ「もも〜♪」


マキナ「……楽しそうだなぁ。そりゃそうか。ヒビキさんとモココちゃんは一緒に旅をしてる仲間なんだもん」

マキナ「私も行きたいなぁ……ヒビキさんと……ポケモンを持って」

???「ズズズズ……」

マキナ「ん?あなたは?」

-----------------------------------------------------------

ヒビキ「よぉし、こんなんでいいだろ」

モココ「もこ?」

ヒビキ「いや、これでいいんだよ。あんまり取りすぎると野生ポケモン達のエサが無くなってしまう」

モココ「もも!もこ!」

ヒビキ「そうなったら、エサの無くなったポケモン達は餓えに苦しみ、共食いを始めることもあるらしいんだ」

ヒビキ「そんなのかわいそうだろ?だからきのみはこれくらいの量でいいんだよ」

モココ「もこーー!!」

ヒビキ「えっ?違う?そんなことを聞いてるんじゃない?そういえば……マキナちゃんはどこ行ったんだ?」
 ▼ 162 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 20:46:21 ID:g4XsZmWA [20/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「いた?」

モココ「もも……」ブンブン

ヒビキ「くそ、どこに行ったんだよ。ただでさえ深い森なんだ。これ以上奥に行かれたりなんかしたら……」

ズズズズズ……

ヒビキ「何だ?」

静かな森の奥から聞こえる不気味な声。

声につられヒビキが振り向くと、暗い表情でマキナが佇んでいた。

ヒビキ「マ、マキナちゃん!?今までどこに隠れてたんだ!」

ヒビキ「親御さんにバレたらマズいんじゃないのかよ!頼むから離れないでくれないか?」

マキナ「……」

ヒビキ「あっ、ごめん……言い過ぎた」

マキナ「私、帰らない……ここにいる」

ヒビキ「はぁ?」

マキナ「私はここに住む。お父さんの顔も、お母さんの顔も、見たくない」

マキナ「私の嫌いな人達といても、楽しくないもん」
 ▼ 163 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 20:50:20 ID:g4XsZmWA [21/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「何言いだすんだよ急に……?」

そう言ってヒビキは不思議そうに虚ろな目をしたマキナを見つめる。

マキナ「お兄ちゃん、一緒にここで暮らそう……?ここが私たちのお家だよ……?」

マキナが手招きをする。しかし、ヒビキはすぐにマキナの異変の正体に気付く。

ヒビキ「……お前、マキナちゃんじゃないな?」

マキナ「え?」

ヒビキ「誰だ!お前はマキナちゃんに何をした?」

マキナ「急にどうしたの?お兄ちゃん恐いよ……」

ヒビキ「誤魔化すな!……マキナちゃんの中にいる……お前は誰だ!何が目的でマキナちゃんを……」

マキナ「……っ、お兄ちゃん、なんだか怖いよ。どうして素直に私の言う事聞いてくれないの?」

ヒビキ「それは僕の質問の答えにはなってないぞ。お前の名前を聞いてんだよ」

マキナ「…………」

マキナ「私には名前はないよ。ただ、種族としての名前ならある」

ヒビキ「種族?」

マキナ「私は『ゴースト』。この森のポケモンだよ」
 ▼ 164 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 20:55:21 ID:g4XsZmWA [22/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「ゴースト……マツバさんも持ってた幽霊ポケモンか」

ゴースト「私は伝えたいことがあってこの子の体を借りてるの」

ゴースト「ポケモンのままじゃお兄ちゃんみたいな人間には言葉は通じないでしょ?」

ヒビキ「だったら早いとこ用を言ったらその子から出て行ってくれないか。急いでるんだ。僕達」

ゴースト「いやだ」

ヒビキ「何?」

ゴースト「お兄ちゃん、そのきのみをどうするつもりなの?持って帰るの?私たちの気も知らないで!」

ヒビキ「そんなことか。大丈夫だ、きのみならまだいっぱいある。キミ達の生活にも差し障りは……」

ゴースト「そう言って前にもこの森に来た人間は沢山の食べ物を奪っていった……」

ゴースト「その後私達は餓えに苦しみながらもきのみがここまでなるまで耐え忍んだのよ……」

ゴースト「知ってる?ポケモンはエサがなくなるとどうなるか……そんな私たちの気も知らずに」

ヒビキ「おい!話を聞けって!」

ヒビキ「僕は嘘をつかない!本当に今持ってるだけで十分だから!」

ゴースト「こうなったら力づくでもお兄ちゃんたちを森に閉じ込めてやる!」


ズズズズズズ……!! ズズズズズズ……!!
 ▼ 165 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 20:56:57 ID:g4XsZmWA [23/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ズズズズズズ……!!

ヒビキ「くっ……!何て声だ!」

ゴースト「私の声はブザーにもなるの。声を聞いたポケモンがあなたを襲いにくるわ!」

ゴースト「ちなみに今呼んだのは私の友達の中で一番強い子だよ」

ヒビキが驚く間もなく、森の奥から浮かび上がった一対の鋭い眼光。

かすかに光のあるこの場所に、その眼の持ち主が現れた。

ペルシアン「シャアアア!!」

ヒビキ「あれは、ペルシアンだ!素早さが武器の手ごわいポケモン……!」

ゴースト「ペルシアン、まずはあの子羊を噛み殺して!」

モココ「も!?」

ヒビキ「まずい!いけ、トゲチック!」ポン

トゲチック「トゲー!」

ペルシアン「!!」

ゴースト「ちっ……また邪魔なのが出てきたわね。あの子もどうして人間の味方なんかするのやら」

ヒビキ「戦うしかないか……時間がない。すぐにケリをつけよう」
 ▼ 166 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 20:59:37 ID:g4XsZmWA [24/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「トゲチック、『めざめる……」

ゴースト「ペルシアン、『ねこだまし』」

ペルシアン「シャァァッ!」

トゲチック「!?」ビクッ

ヒビキ「しまった!」

ゴースト「目にも見えない攻撃に怯んだわね!ペルシアン、『みだれひっかき』!」

ペルシアン「キァァァァッ!!」ババババババ……

ヒビキ「まずい、ペルシアンの特性が『テクニシャン』なら……」

ゴースト「特性?何のことかしら。それよりそのトゲチックはもう虫の息よ!」

トゲチック「チッ……ク……」

ヒビキ「やっぱりそうだ。特性で威力が増した『みだれひっかき』をまた食らったら今度こそおしまいだ……」

ヒビキ「トゲチック、とにかく一発でも多く攻撃を当てるんだ!『めざめるパワー』!」

ゴースト「そうね、おしまいよ。ペルシアン、『スピードスター』」

ダダダダダダダダダダ……!!!

ヒビキ「そ、そんな……攻撃が全然間に合わない!」
 ▼ 167 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/19 21:02:09 ID:g4XsZmWA [25/25] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
トゲチック「」バタッ

ヒビキ「くそ……!」

ゴースト「そんな遅い攻撃じゃ、ペルシアンどころかポケモンとしての私にも追いつけないわね」

ゴースト「ウフフ。さっ、お兄ちゃん。森が待ってるわ……」

ぞわぞわと、真夜中の森が騒ぐ。まるでヒビキを誘い込むかのように。

光の差さない、森の奥の暗闇が恐怖を煽る。

ヒビキ(トゲチックがやられた……!ペルシアンを倒すには他のポケモンを使うしかない……!)

ヒビキ(モココはだめだ。いつも連れ歩いてるけど、あんなのに勝てるレベルにはなってない……)

ヒビキ(きのみを返すか?いや、それでも今のあいつには許してもらえそうにもない……)

ヒビキ(考えろ……考えろ……僕は……ポケモンリーグを制覇するんだろ……!?)

ゴースト「お兄ちゃん、どうしたの?ねぇ、早くいこうよ?」

ヒビキ(僕の手持ちで……あいつに勝てるポケモンは……)

ゴースト「ねぇってば!」

ヒビキ「決めた!」

ヒビキ「ゴースト、僕はまだ逃げないぞ!お前をマキナちゃんから追い出すまでは!お前に勝つには……」

ヒビキ「こいつしかいない!いけ!!」ポン!
 ▼ 168 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/20 19:49:50 ID:9rwBKpic [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ウソッキー「うそっきぃぃぃぃ!」

ウソッキー「うぅうぅうぅうぅうぅ……」

ウソッキー「うそっ、うそっ、うそっきー♪」ズンチャ ズンチャ

ウソッキー「うそっきー、うそっきー♪」ドンドコ ドンドコ

ウソッキー「うそー、うそー、うそっきー、うそっきー♪」ホンワカ ホンワカ

ウソッキー「うそっきー、うそっきー♪」パッパッパ


ゴースト/ペルシアン「…………(゚Д゚)」


ウソッキー「うそっきー♪うそっきー♪」ズンチャ ズンチャ

ウソッキー「うそkk」

ゴースト「もうええわ!!」

ヒビキ「今のはウソッキーの一番得意なウソッキーダンス185番だ」

ゴースト「……まさかお兄ちゃん、まさかこんなのが切り札だなんて言わないわよね?」

ヒビキ「切り札だなんて言ってない。ただ少なくとも、この状況下なら一番有利に戦えるポケモンだと思うよ」

ゴースト「何ですって……?」

ヒビキ「さぁ、今度こそ勝つぞ!マキナちゃんは絶対に助ける!」
 ▼ 169 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/20 20:13:29 ID:9rwBKpic [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「ウソッキー、『けたぐり』!」

ウソッキー「うそっきー!」スカッ

ウソッキー「うそーん」

ペルシアン「……」

ゴースト「何あれ。さっきのヤツよりもトロいじゃないのよ!」

ヒビキ「ウソッキー、追いつけないならペルシアンの動きをよく見るんだ。スキを見てカウンターを狙え!」

ウソッキー「うそぉ……」

ゴースト「ムダよ!ペルシアンの動きを捉えるなんて不可能!ましてやこんな暗闇じゃぁね!」

ヒビキ「確かに……仮にウソッキーの動体視力がヤツを捉えられるほどでもこの暗さじゃ……」

ゴースト「観念しなさい!ペルシアン、『かみつく』!」

ペルシアン「シャァァァ!」ガブッ

ウソッキー「うそぉぉぉ!」

ゴースト「ホントに当たった!?……ひょっとしてお兄ちゃん、もう諦めてるんじゃ……」

ゴースト「やだなぁ、お兄ちゃんったら回りくど〜い!私に降参したらすぐにでも許してあげるのに!」

ヒビキ(思い上がってるところ悪いが残念だったな。あるんだ、ウソッキーにしかできないことが!)
 ▼ 170 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/20 20:26:10 ID:9rwBKpic [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ウソッキー「」チーン

ゴースト「さ、降参しましょうよお兄ちゃん。早く私と一緒に森の奥に行こうよ!ね?」

ヒビキ「……まだ、終わってないぞ」

ゴースト「は?」

ヒビキ「確かにウソッキーは僕の持っているポケモン達の中でも弱い」

ヒビキ「だけど言ったはずだ。ウソッキーはこの状況では君達相手に一番有利に戦えるポケモンだ、とね」

ゴースト「どういう意味よ?」

ヒビキ(大口を叩いてしまったが、勝てるかなんて保証はどこにもない)

ヒビキ(何せこの技を使うのは今回が初めてだからだ。だけどもう後には退けない)

ヒビキ(僕はウソッキーを信じるぞ。自分のポケモンを信じられなくてトレーナーが務まるわけがない)

ヒビキ(僕はポケモンリーグ制覇を目指す、ポケモントレーナーだ!)

ゴースト「とどめよペルシアン、『かみつく』!」

ヒビキ「ウソッキー、『しぜんのめぐみ』だ!」

ウソッキー「うそっきぃぃぃぃ!!」

ガァァァァァン……!

ペルシアンの攻撃は確かにウソッキーに当たっていた。だが、ウソッキーの拳が完全にその技の勢いを殺していた。
 ▼ 171 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/20 20:37:19 ID:9rwBKpic [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
--------------------------------------------------

----夕方----


マキナ母「ヒビキ君、モーモーを助けてくれてありがとうだ」

ヒビキ「あは、いえいえ……」

マキナ母「これはほんの気持ちだで、受け取ってけろぉ」

ヒビキ「これは……」

マキナ母「それは『しぜんのめぐみ』のわざマシンだぁ」

ヒビキ「『しぜんのめぐみ』?」

マキナ母「持っているきのみによって技のタイプと威力が変わっちまう技だーよ」

マキナ母「だども1回使ったらきのみはなくなっちまうから、よく考えて使ってけろぉ」

ヒビキ「へぇ……おもしろい技なんですね」

--------------------------------------------------

ペルシアン「……!?」

ゴースト「そんな……ペルシアンの攻撃を押し返すなんて!」

ヒビキ「やった、賭けがうまくいった……!」
 ▼ 172 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/20 20:57:05 ID:9rwBKpic [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゴースト(はっ、このままカウンターを食らったら……!)

ゴースト「ペルシアン、避けて!」

ヒビキ「ウソッキー、『しぜんのめぐみ』だ!」

ウソッキー「うっそ、うっそ!」ドゴドゴ

ゴースト「な、何で……!?威力が強い上に、どうして攻撃を避けられないの?」

ゴースト「まるでこの森が一斉にペルシアンに攻撃してるみたい……一体どうなってるの!?」

ヒビキ「そう。この森全てが今、ウソッキーの力になっているんだ」

ゴースト「どういうこと……?」

ヒビキ「ウソッキーの技『しぜんのめぐみ』は、きのみの持つ特別な力を使って攻撃する技だ」

ゴースト「きのみが……?」

ヒビキ「これは本来ならポケモンがきのみを持っている時しか使うことはできない」

ヒビキ「とても状況が限られた技なんだ。だけど……ここはきのみがたくさんなる森の中だ」

ゴースト「……!」

ヒビキ「そう、ここにあるきのみは全てウソッキーの武器!もはやこの森は弾切れすることのないマシンガンさ!」

ヒビキ「いけぇ、ウソッキー!」

ウソッキー「うそっきぃぃぃぃ!」ドドドドドドドド
 ▼ 173 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/21 22:10:23 ID:8qHiPKoQ [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ウソッキーの意思のままに、暗闇の森が一つの生き物であるかのようにざわめく。

木々のきのみ一つ一つがペルシアンに牙を剥く。もはや彼に逃げ場はない。

ゴースト「逃げて!とにかくきのみの攻撃を避けて、ペルシアン!」

ペルシアン「ニャアァァ!」

ガシッ!

ペルシアン「!!?」

ウソッキー「うそ〜……!」ギシギシ

ゴースト「ペルシアン!」

ヒビキ「よし、捕まえた!きのみから逃げるのに気を取られて気づかなかったね!」

ヒビキ「とどめだ、ウソッキー!」

ヒビキ(ゴースト、手荒なマネをしてすまないと思ってる。きのみをメチャクチャにして。だけど……)

ヒビキ(僕だって勝たなきゃダメなんだ。マキナちゃんを助ける為に……!)

ヒビキ「『ウッドハンマー』!!」

ウソッキー「うぅぅそっっきいいいい!!」


ダァァァァ…………ン!!
 ▼ 174 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/21 22:26:36 ID:8qHiPKoQ [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ペルシアン「」ブクブク

ウソッキー「うそっきー、うそっきー♪」ズンチャ ズンチャ


ゴースト「敗けた……」

ヒビキ「さぁ、早くマキナちゃんから出ていくんだ」

ゴースト「えへへ、やっぱり強いなぁ。お兄ちゃんは……」

ヒビキ「聞こえなかったのか?早くマキナちゃんを解放するんだ!」

ゴースト「えぇ?でも……」

ヒビキ「とっとと出て行け!時間がないんだ、これ以上ムダな事をしてるヒマはない!」

ゴースト「」ビクッ

ゴースト「……うぅ……うぇ……」

ヒビキ「?」

ゴースト「うわあぁぁん!おにいちゃんごめんなさい!ホントはきのみなんてどうでもよかったのぉぉぉ!!」

ヒビキ「……え?」

ゴースト「この子の体を勝手に使ったのもあやまるから怒らないでよお兄ちゃぁぁん!!」

ヒビキ(泣かしちゃった。何か知らんがヤベェ)
 ▼ 175 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/21 22:35:02 ID:8qHiPKoQ [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「あぁ、えっと、わかった。怒ってない、怒ってないから泣き止んでよ!」

ヒビキ「マキナちゃんの顔で泣かれると罪悪感半端ないから!」

ゴースト「うわああぁぁん!!」

ヒビキ「あー……もう……」

---------------------------------------------------------------

ヒビキ「……どう?落ち着いた?」

ゴースト「……うん」

ヒビキ「そっか。じゃあ怒らないから、どうしてこんなことをしたのか説明してくれる?」

ゴースト「……うん」


ゴースト「さっきも言ったとおり、私は本当はきのみが取られちゃうから怒って出てきたわけじゃないの」

ゴースト「この森のさらに奥には別のきのみの楽園があって、食べ物には困らないから……」

ヒビキ「じゃぁどうしてマキナちゃんの体を乗っ取ったんだ?……今もだけど」

ゴースト「私、ポケモンのままじゃ、お兄ちゃんとおしゃべりできないから」

ヒビキ「それは僕の質問の答えになってないぞ」

ゴースト「うぅ……お兄ちゃん、こわい顔しないでよぉ……」
 ▼ 176 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/21 22:51:05 ID:8qHiPKoQ [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゴースト「お兄ちゃんはさ、ポケモンとホントの会話をしたことがある?」

ヒビキ「な、何だよ急に」

ゴースト「人間とポケモンは言葉が違うから、人間はポケモンの言葉をわかってくれないことが多いの……」

ゴースト「その逆も同じ。強い絆で結ばれていないと種族を越えた会話っていうのは難しいことなの」

ヒビキ「……」

ゴースト「だけど私はゴーストだから人に憑りつくことができて、それでこの子に憑りついて、それで……」

ヒビキ「なるほど。わかったよ」

ゴースト「え?」

ヒビキ「マキナちゃんの体を借りて、僕とこうしてお話したかったんでしょ?」

ゴースト「うん……でも、それだけじゃないの」

ヒビキ「?」

ゴースト「その……えっと……//」

ゴースト「う、羨ましかったの。この女の子が……//」

ヒビキ「マキナちゃんが?」

ゴースト「私、森の茂みに隠れてずっと見てたの。お兄ちゃんと女の子が楽しそうにお喋りしながら歩いてるのを」

ゴースト「まるで……恋人みたいに///」
 ▼ 177 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/21 23:05:06 ID:8qHiPKoQ [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「こ、恋人って……」

ゴースト「だけど目が覚めたよ。こんなことしたってお兄ちゃんを怒らせるだけなんだって」

ゴースト「ずっと……この子に入ったままじゃダメなんだって……」

ヒビキ「……」

ゴースト「私、友達はいっぱいいるけど恋人がいないから遊び半分でこんなことしたけど……」

ゴースト「……ホントにごめんなさい……お兄ちゃん……」


ヒビキ「僕も楽しかったよ。ちょっとだけ」

ゴースト「……?」

ヒビキ「ポケモンとこんなに近い距離で会話するなんて初めてだもん。それになかなかできないことじゃないか!」

ゴースト「それは……」

ヒビキ「謝ってくれて、楽しい体験をさせてくれてありがとう、ゴースト。これで心置きなく僕たちは帰れるよ」

ゴースト「……また来てくれる?」

ヒビキ「もちろん!またお話できるようにマキナちゃんを連れてきてあげるから、ね?」

ゴースト「……エヘヘ、お兄ちゃんてば///」
 ▼ 178 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/22 21:57:39 ID:nbFcKBBA [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マキナ「ZZZ……」

ヒビキ「じゃあ、しばらくお別れだ」

ゴースト「ズズズズ……」

ヒビキ「そんな顔しなくったっていいじゃないか。大丈夫、また来るよ」

ヒビキ「沢山のきのみをありがとうって伝えておいてくれないか?この森とキミの友達にね」

ヒビキ「じゃあね」

ゴースト「ズズ……」


ゴースト(お兄ちゃん……)

-------------------------------------------------------

マキナ「ん……あれ……?私は……」

ヒビキ「お、気がついたね。もうすぐ家に着くからもうしばらく寝ていなよ」

マキナ「……なんで私、ヒビキさんの背中に?」

ヒビキ「まぁ、後でゆっくり話してあげるから」

マキナ「まぁいいや。ヒビキさんの背中、今は私の特等席だもん。暖かくて気持ちいい……」

モココ「もこ……」
 ▼ 179 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/22 22:12:12 ID:nbFcKBBA [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「ふぅ……なんとかバレずに帰ってこられたな。はぁ、もう疲れた……」

モココ「もっこぉ……」

ヒビキ「ここには昼過ぎまで居させてもらおうか」

モココ「もも……」

マキナ「ZZZ……」

----------------------------------------------------

-----午後-----


マキナ父「もう行っちまうだか?」

マキナ母「もうちょっとゆっくりしたっていいだ」

ヒビキ「あぁいえ、ここに何日も迷惑かけるわけにもいきませんから」

マキナ母「何も迷惑なんかしてねぇだ。あんたはウチらのヒーローだっちゅうのに」

ヒビキ「旅が終わったらまた必ず来ますよ。もっと強いトレーナーになって」

マキナ父「はぇ〜、眩しいだなぁ―。その志」

ヒビキ「では、みなさんお元気で!」

マキナ父「達者でなー」
 ▼ 180 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/22 22:28:58 ID:nbFcKBBA [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ラクノ「ハァ……ハァ……お、お父さん、ヒビキさんは!?」

マキナ父「ラクノ!今までどこ行ってただ!ヒビキさんならついさっき行ってしもうただ」

ラクノ「マキナがいないの!部屋中探してもどこにも!」

マキナ父「な……!?」

マキナ母「そういやあの子、昼ご飯の後から見てねぇだな」

マキナ父「ま、まさか……!」

ラクノ「きっとそのまさかだよ!ちょっと行ってくる!」

マキナ母「気ぃ付けてな!」

-------------------------------------------------------

ヒビキ「…………」

ヒビキ「まさか、ホントに牧場の外まで出てきて待ち伏せしてるなんてね」

マキナ「えへへ……びっくりさせちゃったかな?」

ヒビキ「昼ご飯の後に僕に声もかけず家を出てったからこりゃ何かあるなと思ってたんだ」

マキナ「えへへ……バレてた?」

ヒビキ「……」
 ▼ 181 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/22 22:39:29 ID:nbFcKBBA [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「悪いことは言わないよ。今すぐ帰るんだ。みんな心配してるよ」

マキナ「大丈夫だよ。私もう大人だし、旅も怖くないし」

ヒビキ「そんなわけないだろ?」

マキナ「大人だもん、ほら!」ベロン

ヒビキ「うわぁぁぁぁ//たくし上げるな服を!」

マキナ「ていうのは冗談で……ほら、お父さんとお母さんから借りたポケモンも一緒だし!」

マキナ「『ブブ』と『ルベ』っていうの。二匹ともワタッコなんだ」

マキナ「それにバトルだってちょっとは自信あるし……」

ヒビキ「マキナちゃん」

マキナ「ヒ、ヒビキさんにはもう迷惑かけない自信もあるし……」

ヒビキ「マキナちゃん!」

マキナ「」ビクッ

ヒビキ「そのボール、借りてきたんじゃなくて取ってきたんだろ?ちゃんと返しなさい」


ラクノ「マキナー!何してるの!」


ヒビキ「……ほら、迎えが来たよ。僕も夕べは楽しかったさ。だけどもう行かなきゃ」
 ▼ 182 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/22 23:01:15 ID:nbFcKBBA [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
憧れの人が行ってしまう      憧れの人が離れてしまう

「また」っていつなの?      一年?十年?百年?

お母さんの言ってた通りだ     男の人は適当にものを言って事を解決させた気になっている

勝手な生き物だ          だけど

私はこの人が好きだ        だから私はこの人についていきたい

ただそれだけなのに        この人に連れていってほしいだけなのに

私が子供だからと         私が色々迷惑をかけるからと

しょうもない理由を並べては    私を引き離そうとする

大人も十分            勝手な生き物だ

だけどおかげで今わかった     私の憧れのこの人は

すごく勝手な人だった       ただそれだけだ  ただそれだけのことだ


だから私は            少しもったいないけど 少し寂しいけど もう少し無理を言いたいけど

ここで引き下がろう        憧れの人の夢の為に

それで私が            少しだけ大人になれるのなら
 ▼ 184 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/23 23:32:55 ID:CweMsL86 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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-----------------------------------------------------

マキナ「ふぅ……ここまで話したのはリクちゃん以来だわ。どう?感想は?」

クロ「何だか、後味悪いですね。まるでヒビキさんが、先輩を突き放したようで」

マキナ「ううん、突き放してなんかないよ。あのさっぱりした別れのお陰で私は5年間頑張れたもん」

クロ「頑張った?」

マキナ「私は早く大人になりたかった。その一心で、その後私は家の仕事を一生懸命頑張ったの」

マキナ「大人になって、いつかヒビキさんに褒めてもらえるように、ってね」

マキナ「その後も親元を離れて、学校に通って、ポケモン達と生活して、いろんな努力を続けた」

マキナ「だから去年ヒビキさんに会えたときは嬉しかったなぁ……『成長したね』って言ってもらえたから」

クロ「……」

マキナ「えへへ、また会ったら伝えなきゃね。私もこの一年の間にまた一つ大人になったんだから」

クロ「え?」

マキナ「ふふ、かわいい後輩ができたからね♪」

クロ「……うるさいな///」

マキナ「あは、やっぱりかわいいなぁ……」
 ▼ 185 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/23 23:43:40 ID:CweMsL86 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マキナ「そうそう、ゴーストの件は私が去年ヒビキさんから聞いたの。初めて聞いた時はビックリしたよ」

マキナ「まさかポケモンが人に憑りついて言葉を話す……なんてねぇ」

クロ「不思議なこともあるんですね」

マキナ「ホントだよ!あーあ、私もポケモンと話してみたいなー……」

クロ「……」

マキナ「もし話せたら、チョコやスーに私の事をどう思ってるとかさ、聞いてみたいわけなのよ」

マキナ「最近あまり構ってあげられてなかったから、ひょっとしたら嫌われてるかもね……」

マキナ「ねぇ、クロ君はさ、もしも突然ポケモンと話せるみたいなことになったらどうする?」

クロ「……」


チョコ「ZZZ……クロ……今日はどこに行くの……?」

バニラ「ZZZ……お兄ちゃん……今日もいっぱい遊ぼう……」


クロ「……ふふっ」

マキナ「クロ君?」

クロ「……きっと、すごく楽しいと思いますよ」
 ▼ 186 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/24 00:13:11 ID:pdrc4BxE [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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マキナ「あっ、もうこんな時間。ごめんね、気が付いたら1時間半も話し込んじゃってたよ」

クロ「いや、いいですよ。今日も先輩と話せて楽しかったです」

マキナ「じゃあまた明日ね、クロ君。プレゼント、楽しみにしててね!」

クロ「はい!では、おやすみなさい」

マキナ「おやすみー!」

ガチャ

クロ「ヒビキさんも……ポケモンと話したことがあったんだ……」

クロ「へぇ……」


クロ「さてと、明日はどうしようか」

クロ「今日は仕事に付き合わせちゃったから、お礼にバニラの好きそうな場所に連れて行きたいけど……」

クロ「バニラが喜びそうなところは……そうだ!あそこがいい!」

バニラ「ZZZ……お兄ちゃん……また勝ったよ……ほめてほめて……」


今日もまた一日が終わる。風も草木も寝息を立てる。寝静まった自然を、夜空の星が優しく見守る。

クロは今日も星を眺めた後、暖かなベッドで目を閉じた。
 ▼ 187 ボミー@たつじんのおび 16/07/24 01:18:00 ID:urgbuI6w NGネーム登録 NGID登録 報告
お前メンタルクソ強いな……
支援
 ▼ 188 ルホッグ@どくけし 16/07/24 01:33:38 ID:R6DDI3a2 NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 189 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/24 02:13:50 ID:pdrc4BxE [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>187 正直に言うと実は前スレの内容をコピペしてちょっと手直ししたものなんだわ

移動した理由はいろいろあるけどだいたい察しはつくと思う。

引き続きこのスレで応援よろしく

http://pokemonbbs.com/poke/read.cgi?no=316787
 ▼ 190 オップ@バクーダナイト 16/07/24 10:14:08 ID:9b9pmtVs NGネーム登録 NGID登録 報告
http://pokemonbbs.com/sp/poke/read.cgi?no=353636

(応援とは違うんやで…同情なんやで…)
 ▼ 191 ンターン@ふるびたかいず 16/07/24 10:15:33 ID:YYB2fAYc NGネーム登録 NGID登録 報告
>>190
ヤメろ…ヤメるんだ…
 ▼ 192 ッキング@リザードナイトY 16/07/24 10:23:46 ID:17kWTmJw NGネーム登録 NGID登録 報告
メンタルクラッシャーやな…
 ▼ 193 ニリュウ@ウブのみ 16/07/24 10:57:23 ID:uTuzSUBY NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
この文才をエロに転化させればまだ神コテへの道は… 
てかハーゲン氏は他のとこでもみないなほんと
 ▼ 194 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/24 14:05:22 ID:pdrc4BxE [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>190 うぉぉ……これはさすがにグサっときたわ。支援来ないのに続いてるSSってやっぱり少ないのな

    頻繁に更新するから読みたくない人の邪魔にならないように

    SS本編はこれから下げて書くことにする(たまにバグで上がっちゃうけど)

    でも支援してくれる人はじゃんじゃんレスよろしくお願いします
 ▼ 195 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/25 20:18:32 ID:aes.UGDE [1/3] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
「神」とは----------------------

この星のあらゆる自然に囲まれた人々の心が生み出した存在。

その姿を見たものはおらず、ただ人々の心の中に神は住み付き、生き続けている。

だがポケモンの世界には「神」は実在する。

ある神は時間を司り、ある神は空間を司り、そしてある神は世界そのものすらも生み出した。

その伝説は古来より語り継がれてきた。


しかし、このミル島に棲む森の守り神はそのような大層な存在ではない。

広い世界を知らず、ただひたすらに森を愛し、護り、平穏を祈る小さな神である。

神の名は「ミルノヌス」。

それは人目に姿を現すことはなく、ポケモンかどうかさえわからないという。

しかし、そんな中で神の姿を知る者がいた。

それが森の守り神に選ばれしポケモン達-----------------特別な能力を持ったエスパーポケモン達である。

彼らは神の命を受け、ポケモンと人が共存する丘や町を訪れた。
 ▼ 196 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/25 21:36:22 ID:aes.UGDE [2/3] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
そんな彼らがやってきて、1週間が過ぎた満月の夜--------------------



???A「どうする?月がだいぶ西に傾いたぞ。このまま夜明けまで待つつもりなのか?ぶぅ」

???B「待つわけないでしょ?バカなりにちょっとは考えなさいよ!」

???C「まぁまぁ落ち着きたまえ。一週間以上前のことだ、忘れていたって仕方のないことだと思うが?」

???B「一番忘れちゃダメなことを忘れてんでしょーが!」

???B「満月の夜、この森の高台で集まる約束をよりにもよってあのバカ二匹は……」

???C「ケーシィもチリーンも何かしらの事情があって来れないのだろう」

???C「人と共に暮らしていれば、人の都合で振り回されることを想定していないほどバカではあるまい」

???B「何?アタシがバカって言いたいの!?」

???A「血の気が多いなぁ……お前が訪ねたトレーナーに悪さでもされたか?ぶぅ」

???B「こんの……殺す!」

???C「落ち着け……まぁ、たった2匹欠けただけのことじゃないか」

???C「彼らが行った家のトレーナーやポケモンについて聞けないのは残念ではあるが……」

???C「それもまた運命。潔く受け入れて今日はもう解散しよう」
 ▼ 197 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/25 22:04:11 ID:aes.UGDE [3/3] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
???B「ったく……」

???A「まさかあいつら、トレーナー共にうまく丸め込まれたんじゃないか?ぶぅ」

???B「でしょうね。あのバカ共ならやらかし兼ねないわ」

???C「そう邪推するな。あいつらも事情があると言ったろう」

???D「アイツラウタガウ、オレタチケンカニナル、ソレ、アノカタノゾンデイナイ」

???B「あんたらはどうしてそんな前向きなのよ……」

???D「クヨクヨタイム、5ビョウデジュウブン」

???C「そんなことより明日の為の睡眠をとるべきだ。特に君なんかは肌荒れが心配だろう?」

???B「うっさい!あんたらもう喋んな!」

???A「家の連中に気付かれないウチに帰ろう。それに夜更かしをすると胸も育たなくなるぞ、ぶぅ」

???B「あんたは死ね!!」


スリープ(ふっ……ケーシィめ、やはり裏切りおって。あの方の力になるという重荷に耐えきれず逃げ出したか)

スリープ(チリーンはともかく、アイツの慇懃無礼な態度はとにかく気に食わんかったなぁ、まったく)

スリープ(私としてはいつかはこうなると……ん?)

スリープ(そうだ……確かヤツと共にいるトレーナーの名は……フ……フフフフ……フフフフフフフ……)
 ▼ 198 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/26 23:06:21 ID:E5XLERcM [1/2] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
-----翌朝、食卓にて-----


チョコ「えぇ?またバトル場に行くの?」

クロ「うん」モグモグ

チョコ「一昨日トレーナーハウスに行ったばかりじゃないか。いくらバニラが喜ぶからって……」

バニラ「お兄ちゃん、今日もあそこに行くの?」キラキラ

クロ「いや、今日は違うところだよ。一昨日のよりもっと大きなバトル会場さ。きっと驚くよ」

バニラ「わーい!楽しみ!」


ロベ「ふぅ……正直あたし達はバトルを見てるだけでちっともおもしろくないんだけど」ガツガツ

リリ「私も退屈でした……だけど弱いからバトルにも出れないし……」チビチビ

クロ「んー……そうだな。そういうみんなの意見もまとめないとダメだよな……」モグモグ

クロ「折角みんなで行くんだし……あっ」

チョコ「どうかした?」

クロ「そうだ、あるぞ!その会場にみんなで楽しめるものが!」

ポケモン達「???」
 ▼ 199 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/26 23:30:40 ID:E5XLERcM [2/2] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
リリ「何ですか?それ」

クロ「まぁ、それも着いてからのお楽しみだよ。きっとびっくりするよ」

ロベ「どんだけ驚かせたいのよ……クロのハードルが上がりまくりんぐ」

クロ「構わないよ。何せこれから行く場所は『ポケモンリーグ公認施設』。ミル島でも最大規模の建物だからね」

チョコ「さ、最大……?」

クロ「それがあるのはミル島唯一のコンクリートジャングル・ゲッパクシティだ!」

チョコ「コンクリート……大都会……!」

クロ「昨日はバニラは仕事、みんなも留守番を頑張ってくれたし、僕も奮発するぞ!」

バニラ/チョコ/リリ「「「おおおお!!」」」

ロベ「奮発するけどそのお金は!親の金!」

クロ「余計な事言わんでよろしい。許可は今朝取ったわい」

ロベ「う、うおおお!!」


クロ「ホッ、みんな喜んでくれたみたいだな……それはそうと、チリーンはまだ起きてこないのか?」

チョコ「起こそうとしたんだけど寝不足なんだって。夕べは眠れなかったらしくて……」

クロ「え?そんなはずないよ。チリーンもみんなと一緒にぐっすり寝てたハズなのに……」
 ▼ 200 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/27 01:01:14 ID:w2fRcSB2 [1/5] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
30分後---------


チリーン「すみませんクロさん、寝坊しました……」フラフラ

クロ「チリーン、体の具合でも悪いの?何なら街に行くのは明日に」

バニラ「えぇー!?そんなのやだよ!」

チョコ「こら、バニラ!チリーンを置いていけないでしょ。僕達の役目を忘れたの?」

チリーン「いえ、いいんです。私も今日行きます……」

クロ「無理しちゃダメだ。せめてボールに入って……」

チリーン「いえ、構いません。ご心配をお掛けしてすみませんでした……」

バニラ「お姉ちゃん……」


チリーン(はぁ。こんなハズじゃ……せっかくクロさんがベッドまで用意してくれたのに眠れなかった……)

チリーン(だけどどうしても気になって仕方がない。ケーシィさんのあの言葉……)

-------------------------------------------------------------

パイン(私に手を貸してくれるのなら、三日後、つまり私がクロの家に戻る時までに返事をください)

パイン(私としては信じられるのはあなたしかいないのです。他のエスパーポケモンでは話が通じそうにない……)

-------------------------------------------------------------
 ▼ 201 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/27 01:20:45 ID:w2fRcSB2 [2/5] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
バニラ「そういえばお兄ちゃん、おじさんは?」

クロ「おじ……あぁ、ドサイドンのことか。彼は体が大きいから目的地に着いてからボールから出すよ」


クロ「それじゃあ出発するよ!みんな、準備はいい?」

ロベ「準備も何も、あたしらポケモンは全員手ぶらですがな」

クロ「トイレは済ませたかー?列車の中には無いぞ」

ロベ「クロ、あと3分だけ待ってて」

----------------------------------------------------------------

ガタン   ガタン   ガタン……

列車は丘陵エリアからクチナシタウンを経て、ゲッパクシティを目指す。

照りつける太陽でレトロなボディを輝かせながら、列車はひたすら島の外側に向かって走る。


車掌「間もなく、ゲッパクシティ、ゲッパクシティ。この駅ではすべてのドアが開きます」

車掌「お降りのお客様はお忘れもののないようご注意ください……」
 ▼ 202 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/27 21:24:52 ID:w2fRcSB2 [3/5] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
ここはゲッパクシティ。

ゲッパクは青白。月の色。

ミル島唯一のコンクリートジャングルとあって、数十メートルもの建物が何本も聳え立つ。

それはクロやマキナの住む場所とはかけ離れた別世界のような景色だった。


チョコ「す、すげー!」

ロベ「こんな場所がミル島にあったなんて知らなかったよ!」

リリ「クロさんのおかげでこの島のことは知り尽くした気になってました……」

クロ「すごいでしょ?リーグ公認施設があるこの街はカントーとジョウトから観光客が大勢やってきて……」

ロベ「あの大通り、通行人もハンパない数だよ!」

チョコ「あっ、あのビル見て!LEDディスプレイってやつだよ!僕初めて見たなぁ……」

リリ「川じゃないところに橋があって車が通ってますよ!なんだか未来に来たみたいです!」

クロ「お前ら聞けよ!!」


クロ「まぁ、はしゃぐのも無理ないか……会場に行くのはそれからでいいよな」

クロ「みんなも楽しめる『アレ』は……と。……15時からか。結構遅いんだな」
 ▼ 203 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/27 21:47:40 ID:w2fRcSB2 [4/5] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
-----会場へ移動中-----


チョコ「クロ、ずっと聞き流してたことなんだけど……」

チョコ「リーグ公認施設って一体何なの?」

クロ「ポケモンリーグの関係者が運営している施設全般のことだよ」

クロ「有名どころだと、カントーやジョウトにあるポケモンジムとかかな」

クロ「ちなみに、僕の通ってる学校も公認施設の一つなんだ」

ロベ「クロやマキナの学校も?」

クロ「生態学とかポケモンと人を絡めた社会学とか、ポケモンに関するいろんなことを学ぶ学校は多いけど……」

クロ「バトルの実習授業があるのは、リーグ公認のトレーナー学校だけなんだよ」

リリ「つまり、クロやマキナの通っている学校は、珍しい学校ってことですか?」

クロ「まぁ、簡単に言えばそうかな。トレーナー学校って数が少ないし」

チョコ「なるほど……マキナがこの島に来た理由が何となくわかった気がする」


クロ「おっ、そうこうしてるうちに見えてきたぞ。あれがリーグ公認の会場だ!」

チョコ「何あれすごい……クチナシタウンのドームの比じゃないよ!」

クロ「ちなみに、ジョウト地方にも同じデザインのドームがあるんだ」
 ▼ 204 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/27 22:54:32 ID:w2fRcSB2 [5/5] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
クロ「到着ー!というわけで、ほい」ポン!

ドサイドン「……よぉ、よく休めたよ……って何だこのコンクリートジャングル」

クロ「おはようドサイドン。今日はゲッパクシティのドームに来たよ」

ドサイドン「へぇ、ゲッパクシティか。久しぶりだな」

クロ「来たことがあるの?」

ドサイドン「お嬢様達とな。この島に越してから年に一度、ここに来てんだよ」

チョコ「いいなー……毎年連れて行ってもらえるなんて」

ドサイドン「今年はお前らと来ることになるなんてな。お嬢様の荷物持ちができないのはちと残念だな」

バニラ「お兄ちゃんといるのが楽しくないの?」

ドサイドン「そんなんじゃねーよ。ただお嬢様がいないとオレも少し萎えちまうというか」

バニラ「おじさんはお兄ちゃんが嫌いなの……?」

ドサイドン「おじさんじゃないの」

ドサイドン「まぁ、くだらねぇ文句垂れて悪かったよ。それでクロ、予定は?」

クロ「まずはバトル会場に入るよ。昼食まではそこでたくさんバトる」

クロ「それで午後は……まぁ、お楽しみだよ」

ドサイドン「?」
 ▼ 205 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/28 22:59:39 ID:lJVXCpRg [1/4] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
バニラ「お兄ちゃん、暑い……」

クロ「あっ、ゴメンゴメン。じゃあ早速中に入ろうか!」

バニラ「♪」ワクワク

--------------------------------------------------------

「「「「「「「おぉぉぉ……!!」」」」」」」


チョコ「て、天井が……それに何だこの広さは!」

クロ「縦18m、横は36mのフィールドが合計24面!ほら、周りでは既に迫力のあるバトルが始まってるぞ」


「行け!オレの最高の切り札!」       「まだだ!まだオレは負けてねえぞ!」

     「最後の一匹……賭けるしかない!」     「今だ!『アームハンマー』!」

   「どう?思い知ったかしら?アタシとポケモンの力を!」        「えぇのぉ。若いってえぇのぉ……」

         「くらえ!!」            「ま、まいりました……」


チリーン「ううん……声が重なって耳に響く……私、こんなに大勢の人が集まってるの、初めて見ました……」

バニラ「すごく燃えてきた!お兄ちゃん、ボクたちも早くやろうよ!」

クロ「あぁ!」
 ▼ 206 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/28 23:16:49 ID:lJVXCpRg [2/4] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
ロベ「さぁ、この日がついにやってまいりました。今世紀最大のチャレンジバトル」

ロベ「学生トレーナー・クロとかわいいクマシュン・バニラのコンビはどこまで勝ち続けられるのか」

チョコ「暇だからって実況始めちゃったよコイツ」

ロベ「解説は恥ずかしがり屋なエスパーポケモン・チリーンでお送りします」

チリーン「Σ(゚д゚)ふぇっ!?」

チョコ「無茶振りするなし……あれ、そういやドサイドンは?」

リリ「さっきまでここにいたのですが……」

ロベ「あーっと!バニラ選手、早くも一人目の相手をノックアウトォォ!!秒殺です!!」

チョコ「うるせぇ!」


モブトレーナー「ま、敗けた……」

モブトレーナー「でもこんなに強くて珍しいクマシュンが見れるなんて、今日はなんて運がいい日なんだ!」

クロ「ア、アハハ……」

バニラ「♪」トクイゲ


リリ「だけど相変わらずバニラは強いですね……それに、バトルしてるときのあの子はやっぱり楽しそう」

チリーン「バニラ君、か……あの子ほど強いポケモンが味方なら、きっと……」
 ▼ 207 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/28 23:29:45 ID:lJVXCpRg [3/4] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
クロ「バニラ、『れいとうパンチ』だ!」

ドォォォ……ン!!


チョコ「よ、4人抜き……!」

ロベ「じ、実況の私もスゴすぎてこ、声が震えております!ここまでに要した時間はたった7分」

ロベ「7分で4体のポケモンを倒しましたーーー!」

ロベ「バニラ選手、何という力、スピード、技!もはやクロ選手いらないのではないでしょうか!」

チョコ「言ってやるなよ……」

クロ「否定しろよ」


チリーン「バトルを見ていて、何だかあのコンビから特別な何かを感じます」

リリ「何かって?」

チョコ「確かに……クロのトレーナーとしてのレベルに対して強すぎるはずのバニラがバトルで普通にクロに従ってる」

チョコ「僕もちょっと前からおかしいと思ってたんだよ。あの連携の良さには何か秘密があるのかな?」

ロベ「そんなのないよ、きっと」

チョコ「どうしてそんなことがわかるのさ」

ロベ「だってあの二人、すっごく仲良しじゃん?」
 ▼ 208 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/28 23:38:20 ID:lJVXCpRg [4/4] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
チョコ「まぁね。あの関係、ホント羨ましいよ。あぁ……僕らもマキナとあれぐらい仲良くなれたらなぁ……」

リリ「マキナはいつも私たちに構ってくれてますよ?」

チョコ「そうなんだけどさ、もっとこう……ガッツリとさ。コミュニケーションを……」

ロベ「おっぱいつっついたり?」

チョコ「そんなんじゃないわ」

ロベ「一緒にお風呂?一緒にベッド?」

チョコ「お前……だんだんスーに似てきたな」

スー「誰に似てきたって?」

チョコ「お前だよ!」

チョコ「……って、あれ?」


クロ「よし、5人目も張り切っていくぞ!」

リク「では、お願いします……」

クロ「あぁ、よろしく……」


クロ「……ん?」

リク「……え?」
 ▼ 209 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/30 11:47:22 ID:vnCQLa7U [1/8] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
リク「あっ……クロ君!?」

クロ「ひゃあああ!ろれらりるろリクさん!!?」

スー(始まったぞ……)

リク「く、クロ君も会場に来てたんだね。すごい偶然!」

クロ「あ、あへははへは。あいうえ運命ってやつででですかね……へへ……」

チョコ(平静装ってるけどメチャクソどもってる……)

ロベ(キモい……)

リリ(キモい……)

リク「じゃあせっかくだしバトルしようよ!私もバニラちゃんと戦ってみたいな♪」ニコッ

クロ「ふあああああ@&$&+*#?」

スー(せめて言葉にしろよ童○)

パイン(それでも優しいリクさんは大人ですねぇ……)

チョコ「あっ、パイン久しぶり」

パイン「たった一日で久しぶりはないでしょう」

チョコ「いや……何だか最近会った気がしなくて……そっちの家はどう?」

パイン「何と言ってもご飯がうまい!……じゃなかった。えぇ、不便無く過ごせそうです」
 ▼ 210 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/30 12:04:01 ID:vnCQLa7U [2/8] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
バニラ「あ!きのみのお姉ちゃんだ!」

リク「バニラちゃんこんにちは!いいバトルにしようね」


チョコ「確かあの子もポケモンの言葉がわかるんだったよね」

ロベ「だったね。確かチリーンのお陰だよね?」

チリーン「……///」


リク「じゃあ早速……あれ?」

クロ「///」プシュー

パイン「まーた沸騰してる……クロー?生きてますかー?」

スー「あらら、これは不戦勝ね。リクさんの、勝ちー」

バニラ「(;゚Д゚)えええ!?ちょ、ちょっとお兄ちゃん起きて!お姉ちゃん帰っちゃうよ!」

リク「だ、大丈夫だよ。帰らないから……」

スー「惚れっぽいなぁ……綺麗なトレーナーを見る度に沸騰してたら一生かかってもリクさんには勝てないわよ」

スー「この童○トレーナー君♪」ヒヒヒ

バニラ「」ギロッ
 ▼ 211 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/30 12:19:22 ID:vnCQLa7U [3/8] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
バニラ「お兄ちゃんをバカにするな!絶対ボクと一緒に強くなるもん〜!」グググ

スー「いだだだ!耳を抜こうとするな!また生えてくる草部分じゃなくて取返しのつかなくなる耳を抜こうとするな!」

--------------------------------------------------------

スー「り、リクさんのポケモンは強いわよ。いくらアンタでも勝てるかしら?」

バニラ「勝つよ!ねっ、お兄ちゃん」

クロ「あ、あぁ……」


リク「やっとバトルが始まるね!頼んだよ、ボスゴドラ!」ポン!

ボスゴドラ「ゴガァーーッ!!」

クロ「!?……や、やっぱりデカいポケモンだった。やれる?バニラ」

バニラ「もちろん!」


クロ「バニラ、『れいとうパンチ』!」

バニラ「とおおお!」

ガキン!

クロ/バニラ「「!?」」

ボスゴドラ「オレに物理攻撃で勝負とはいい度胸だな。ガキ」
 ▼ 212 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/30 17:51:50 ID:vnCQLa7U [4/8] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
リク「ボスゴドラ、『アイアンヘッド』!」

ドスッ……!

バニラ「あ……」ポタポタ

クロ「バニラ、血が!」

リク「しまった、角が……バニラちゃん、大丈夫!?」

ボスゴドラ「お嬢様、これは勝負ですぜ。相手の心配なんてしてる場合じゃねぇっすよ」

リク「で、でも!」

ボスゴドラ「お嬢様は優しすぎるんですよ。こういう時ぐらいシッカリしてください」

ポン!

ドサイドン「お嬢様に意見とはいい身分だなボスゴドラ」

クロ「ド、ドサイドン!?まだ勝手にボールから出てきちゃ……」

ドサイドン「選手交代だ。確かにバニラは強いがヤツとは相性が悪すぎる」

バニラ「ぼ、ボクはまだやれるよ!これくらいのケガなんて何度も……」

ドサイドン「ケガの心配をしてるんじゃねぇよ。このままやってもお前じゃ勝てねぇって言ってんだ」

ドサイドン「休んでろ。オレがアイツをぶっ飛ばしてやるから」

リク「ドサイドン……」
 ▼ 213 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/30 18:04:14 ID:vnCQLa7U [5/8] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
ドサイドン「こうして戦うのはいつぶりだ?」

ボスゴドラ「4年ぶりくらいじゃねぇか?」

ドサイドン「クロ、指示は任せたぞ」

クロ「え、あぁ……」

バニラ(僕じゃ勝てない……強くなったと思ってたのに……)

クロ「バニラ、今は休んでなよ。ケガは後でしっかり治そう」

バニラ「…………」


ドサイドン「じゃ、手加減はしねぇぞ」

ボスゴドラ「こっちはお嬢様がついてる。手加減してオレが倒せるとでも?」

ドサイドン「言うじゃねぇか!!」


ドッ! ガン!      ゴキッ!      ガツン! ズドン!      ガシン! ゴッ!

バシッ! ガン! ドスッ! ガキン! ボコッ!


ロベ「互いに一歩も譲らぬ攻防!体格の良い二匹の拳の、角の、尻尾のぶつかる音がなり響くゥゥゥ!!」

チョコ「お前まだやる気かよ……」
 ▼ 214 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/30 18:16:47 ID:vnCQLa7U [6/8] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
リリ「だけど本当にすごいです……これが本当のポケモンバトルなのでしょうか」

パイン「いえ、戦闘力だけならバニラも負けてはいませんよ。ただ相手が悪かっただけのこと」

スー「え、そうなの?」

パイン「私達も見てきたでしょう?バニラが繰り広げてきたバトルを」

バニラ「当たり前のように見てきましたが、あれも生半可な実力のポケモンでは辿り着けない領域なのですよ」

チョコ「そ、そうなのか……やっぱりバニラはスゴいんだ!」

ロベ「さすがはヒビキさんの下で育ったポケモンだね!」

スー「クロのレベルが低いから、十分な力が発揮できなかっただけなのね!」

クロ「おぉコラそこ、聞こえてるぞ」


リク「ボスゴドラ、『アイアンヘッド』!」

クロ「ドサイドン、『アームハンマー』だ!」

ガシィィィ…………ン!!

ボスゴドラ「てめェ……いい加減にさっさと倒れろよ!」

ドサイドン「残念ながらお前の実力じゃ倒れたくても倒れられねぇんだよ……」

ボスゴドラ「この……!」
 ▼ 215 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/30 18:23:45 ID:vnCQLa7U [7/8] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
ありゃ、>>213の効果音がうまくできてないな……>>205みたいにしたかったんだが

これじゃあ茶番だわ。もうちょっと研究しないと
 ▼ 216 ーゲン◆O4/zV1DaK6 16/07/30 18:39:54 ID:vnCQLa7U [8/8] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
ボスゴドラ「お嬢様!もうやったりましょうぜ!早いトコぶっ殺してぇよコイツ!」

リク「お、落ち着いて……」

ドサイドン「クロ、ドサイドンの取って置きの技といえば……知ってるよな?」

クロ「ああ!」


リク「ボスゴドラ、『もろはのずつき』!」

クロ「ドサイドン、『がんせきほう』!」

ボスゴドラ「っしゃキタ!これで粉々になりやがれええええ!」ゴゴゴゴゴゴ

ドサイドン「そのクソ堅い頭蓋骨、お粗末な脳味噌ごと撃ち抜いてやらぁ!!」ビュッ!


ゴオオオオ

     オオオオオオ

           …………ン!!


ボスゴドラ「がふっ……!」ドサッ

ドサイドン「ハァ……ハァ……お前が瀕死寸前じゃなきゃ、負けてたかもな……」

ドサイドン「まぁ、お前が『いしあたま』じゃなけりゃホントに脳味噌を撃ち抜いてたかもな」
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