【SS】仮面の戦士:ポケモンBBS(掲示板) 【SS】仮面の戦士:ポケモンBBS

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SS

【SS】仮面の戦士

 ▼ 1 ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:04:46 ID:SMpbih76 [1/22] NGネーム登録 NGID登録 報告
____________________
    
__________


___



    決戦の夜、2人の男が対峙する

    1人は、仲間達の思いを繋ぐため
    もう1人は、信じる悪を貫くため

    月明かりが2人を照らす
    闇に彩りを添える桜の花びらが、きらりと光った


 ※※※「どうしても、戦わなきゃならないのか……?」

 ※※※※「ああ、お前をこの先に通すわけにはいかないからな」

 ※※※「……結局お前は“悪”を選んだのか、※※※※………」

 ※※※※「すまない……」


       〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ▼ 3 ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:05:56 ID:SMpbih76 [2/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 ※※※(皆、失ってしまった……)

    (お前が最後の一匹になっちまったな)


    (“相棒!” “力”を貸してくれ!)



    「“変身!!”」



      <ピキィィィィィィィィィィィィン!!!>



        〔 Fusion. 💥 〕




___



_________________
 ▼ 4 ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:06:46 ID:SMpbih76 [3/22] NGネーム登録 NGID登録 報告



          プロローグ


 ▼ 5 ロローグ◆ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:07:42 ID:SMpbih76 [4/22] NGネーム登録 NGID登録 報告


    〈ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ………〉



     暗い部屋に響き渡る警報

     それは、「仲間を奪い返すことに成功した」合図でもある



 シトロン 「やっと会えましたね、レントラー
       君のボールです、戻って来て下さい!」チュウウン


    モンスターボールから放たれた赤い光はディスクを包み込み、仲間を取り返した



 タケシ「警備の兵が来たぞ! こっちだ、走れ!」ダッ

 シトロン 「はい!」ダッ

      (再開を喜ぶ時間は無さそうだ)


    〈ダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッ〉
 ▼ 6 ロローグ◆ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:08:24 ID:SMpbih76 [5/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

    暗闇の中、2人の男は走り出す
    皆の元へ、生きて帰るために



   〈ドギューーーン〉

                 〈ッゥーーーン〉


 シトロン 「!!」ッーー…


    突如放たれた一発の銃弾が、少年の右頬を掠めた


 シューティー「やれやれ、これだから田舎者は……」


    〈カチャ カチャ カチャ カチャ カチャ カチャ カチャ カチャ カチャ〉


 タケシ「……囲まれたか」

 シューティー「我々に逆らうつもりか? 基本がなっていないね」

 シトロン 「ふざけるな! 貴方達の好きなようにはさせません!」ジャキッ!
 ▼ 7 ロローグ◆ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:09:23 ID:SMpbih76 [6/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

    懐から取り出した銀色に輝くベルトは、敵が装備してるものと同じ物


    腰に素早く巻き付けられたそれには、モンスターボールが1つ、はめられている


 シトロン (レントラー、いきなりですいません……
       僕に力を貸して下さい!)

      「変身ッ………!!」ガコンッ!



      〔 ブブー  error! 〕



       〈バコン!  カンッ カラカラカラ〉


 シトロン 「ぐはアァッッ」ズザザザザ


      (……っ、仮説通りか、残念だ……)


 タケシ「おい! 大丈夫か!?」
 ▼ 8 ロローグ◆ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:10:03 ID:SMpbih76 [7/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シューティー「フッ、我々の兵器を常人の君が使えると思ったか?」


    蛇のようなおぞましい表情で、回りの兵士に指示が出される


 シューティー「撃て、片付いたら火炎放射器で焼き払え」


   〈ジャキッ ジャキッ ジャキッ ジャキッ ジャキッ ジャキッ〉


 シトロン (絶体絶命か、どうすれば……)


 タケシ「降伏する」ガタッ


 シトロン (嘘でしょ!? 銃も下ろしてるし!)


 シューティー「ほほう、賢い選択だね
        さて、君はどうするのかな?」ニコッ


 シトロン (この状況、命が惜しいなら降伏するのが一番良い。けど……)

      「それでも……」
 ▼ 9 ロローグ◆ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:10:47 ID:SMpbih76 [8/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シューティー「え?」


 シトロン 「妹と約束したんです! どんなに怖くても、目の前にいる敵に絶対に屈さないって! ……だから………!」


 シューティー「じゃあ、あの世で妹さんに詫びてきな!」ジャキッ!


 タケシ「待ってくれ! どうにかして説得するから許してやってくれ!」ドゲザ


 シトロン (あの構えは……そうか!)


 タケシ「ッそんなわけねえだろっ!!」ブンッ!


    土下座に見せかけたクラウチングスタートの構えから
    手元に置かれていた銃剣の1つが槍のように飛ばされ、敵兵の体を貫いた


 シューティー「 」 ……


 タケシ「よし、逃げるぞ!」ダッ!

 シトロン 「はい!」ダッ!
 ▼ 10 ロローグ◆ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:12:31 ID:SMpbih76 [9/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

     〈パァーン パァーン パァーン パァーーン〉


    背後から追ってくる銃弾を、通路の角を曲がり、何とか躱ていく

    しかし……


     〈スルスルスルスル…… クワッ!〉


 男達「「!!」」


 シューティー「痛いなぁ、僕がタダの戦闘兵なら死んでいたところだよ」ギロッ


 シトロン (改造人間め……!)


          〈ドガーン!!ブロロロロ〉


 シューティー「痛っ、今度は何だ!?」


     壁を突き破り、敵を跳ね飛ばした装甲車が彼等の盾になるようにして止まった
 ▼ 11 ロローグ◆ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:13:07 ID:SMpbih76 [10/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 コジロウ「間に合って良かった、速く乗れ!」

 タケシ「感謝する!」ダッ


    〈バタン   キキィ ブロロロロロロロロロロ………〉


     〈パァーンパァーンパァーン  キキン キン〉


 シューティー「チッ」




     〈ブロロロロロロロロロロロロロロロロ………〉



 タケシ「ふぅ……今回は少しヤバかったかな」

 シトロン 「それでも、十分なほどの武器や火薬が手に入りました
       それに、僕のポケモンも……!」


 ムサシ「ところでジャリメガネ、戦士のベルトは結局どうしたの?」
 ▼ 12 ロローグ◆ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:14:01 ID:SMpbih76 [11/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シトロン 「それが……」



          “戦士のベルト”

  ロケット団が古代の技術を用い、作り出した兵器

  装着者に、装填したデータのポケモンの力を与え、仮面の戦士へと変身させる



          “ 改造人間 ”

  ロケット団に囚われた人間の成れの果て
  戦士のベルトが体内に埋め込まれているため、常にデータのポケモンと融合している
  生身でも超人的な身体能力を発揮可
  脳をベルトに支配されているため、元の人間の人格はない



 シトロン (僕は1つ、仮説を立てた
       改造人間でないと戦士のベルトを使えないのではと
       強力な兵器を奪い、こちらも使えるのならば、この戦いに勝ち目が出てくるはず
       だが、使えなければ意味が無い

       残念ながら、仮説は立証されたみたいですね)

 ▼ 13 ロローグ◆ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:14:57 ID:SMpbih76 [12/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シューティー「舐めた真似しやがって……」ギロリ

     装甲車が去った後を睨みつけ

     体と一体化した兵器を起動


 シューティー「“変身”」ガチャ! ギュイイイイイン……



        〔 Fusion. Serperior 〕



    月明かりに照らされながら、緑色の仮面を被った“光の戦士”が姿を現した


 シューティー「お前達はここで待っていろ、彼奴らは僕が始末する」スサササササササッ


 ▼ 14 ロローグ◆ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:15:38 ID:SMpbih76 [13/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 ムサシ「そう……、結局使えなかったのね」

 シトロン 「苦労して手に入れてくれたのに……すいません」

 コジロウ「今日ダメでもまた次に試せばいいさ
      お前の才能が、今の俺らにとって1番の武器なんだから」

 シトロン 「ハハ……頑張ります」


 タケシ「おい、後ろからなんか来てるぞ?」

 シトロン 「え?」
 ムサシ「なに?」
 コジロウ「ん?」


 シューティー「貴様らァ! この場で地獄に落ちろォ!!」スサササササササッ


 シトロン (追いかけてきた!)
 ▼ 15 ロローグ◆ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:16:06 ID:SMpbih76 [14/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 コジロウ「くそっ!」キィィイイイイイイイ

   アクセルを強く踏みしめて

 コジロウ「しっかり掴まってろ!」グゥン!

   車体は一気に加速する

 コジロウ(うわっ!? アイツ足速っ!)

   両者の距離は遠ざからない

   そして目の前には深い森

   ねじれているかのような空間の中で

   コジロウはハンドルを思い切り切った


     <キィィイイッ>

                <キキッ>
  <ギュイーン>
         <ヴィヴィーン>

            <キュルルルゥゥヴーゥン>
 ▼ 16 ロローグ◆ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:16:38 ID:SMpbih76 [15/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シューティー「逃げられると思うなァ!!」«エナジーボール!»


    〈ドガン!  ガラアンガタアングワアン〉


 コジロウ「やめろシュータロー! お前も共に悪に立ち向かった仲間だろう! 目を覚ませ!!」

 シューティー「ヒャッハッハッハッハッハ!」«エナジーボール!»


   〈ドガン!ドガン!ドガン!〉
        〈クルッキキュキッキッキキーッ!〉


   容赦の無い攻撃を受け、装甲車は蛇行する


 シューティー「ちょこまかするなよォ、狙いにくいじゃないか」ギロリ

        «へびにらみ!»

 コジロウ「……ッ! 車が動かねえッ!」

 タケシ「クソヤロウ……このままやられてたまるか!」ガタッ!

   銃を取り出し、車の扉を開き、敵に狙いを定め
 ▼ 17 ロローグ◆ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:17:27 ID:SMpbih76 [16/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 タケシ「くらえ!」カチッ


      〈ドギューーーーーーーン!!!〉


 シトロン (おっ、僕が作った新型の銃を使ってくれるんですね
       引き金を引けば、矢のように鋭い弾丸が火の鳥の如く高速で飛んでいき、標的を焦がす使用になっています
       これを躱せる者などいないはず)

 シューティー「遅い」ヒョイ

 シトロン (あ、躱されました)

 タケシ「畜生!」ドギュンドギュンドギュン

 シューティー「連射しても無駄だ!」スルスルスルスル


    飛び交う炎の弾丸を、体をうねらせながら回避され

    あっと言う間に距離を詰められてしまい

    敵の攻撃は続く


 シューティー「キエエエェェェェェェェェエエイ!」«ドラゴンテール!»
 ▼ 18 ロローグ◆ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:18:01 ID:SMpbih76 [17/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

      〈ガキイィン!〉


   振り下ろされた尾のような回し蹴りの重々しい一撃が、タケシの手元の銃を吹き飛ばす


 タケシ(しまった!)

 ムサシ「しっかりしなさい!」ガシッ

 シトロン (ナイスキャッチ!)

 ムサシ「舐めんじゃないわよ!」カチャ


    〈ドギューーーーーーーン     ボオッ!〉


 シューティー「あ゙ぁ熱ッ!」ゴオオオオ……

    炎の弾丸が直撃し、悶え苦しむ光の戦士だが、火だるまから聞こえるのは笑い声

 シューティー「アハハッ、深夜の奇襲、お見事
        けど君たちは僕を怒らせたから
        この場で朽ち果ててもらう」ゴゴゴゴゴゴゴ


 タケシ「ヤバイ! 来るぞ!」
 ▼ 19 ロローグ◆ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:18:40 ID:SMpbih76 [18/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 コジロウ「くそっ、どうすれば……」

 ムサシ「あら、この銃、なんか煙出てきてるんだけど」プスプスプス

 シトロン (ちょっと複雑だけど、僕の発明品が不完全なお陰で助かるかもしれない!)

      「その銃をシューティーに向けて投げてください!
       そしたら2人とも急いで車に戻って扉を閉めて!」

 ムサシ「オッケー」ブンッ

 シューティー「グオオオオオオオオオ!!!!」ビガッ!


       «ハードプラント!!»


    4人を乗せた車めがけ、荒れ狂う植物の波が襲いかかる

    その波に呑まれる寸前、宙を舞う銃が爆音をならし、木っ端微塵になる

    ――大爆発  想像以上に巨大な爆発は、光の戦士の視界を遮り
    装甲車を背後の崖へと突き落とした


   〈ーーーー――ドガァァァァァァァァァン!!!――ーーーー〉

 ▼ 20 ロローグ◆ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:19:09 ID:SMpbih76 [19/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シューティー「うっ……ぐっ!」ズザザザザザザ

 一同「「「「うわあぁああぁあぁぁぁ!!!」」」」


       〈―― シーン ――〉


 シューティー「……」

       「……」チュウウン

       「……チッ」スタスタスタ


    敵は崖を見て諦め、変身を解き、来た道を引き返していった


 シューティー(まあいいや、奴らの行く場所は分かってる

        僕を怒らせたバツだ

        悪く思うなよ



                友よ   )
 ▼ 21 マゾウ@はいぶくろ 16/07/30 03:19:12 ID:X6584wms NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ジャローダかよワロタ
 ▼ 22 ロローグ◆ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:19:44 ID:SMpbih76 [20/22] NGネーム登録 NGID登録 報告


 〈ガターン〉
      〈ドガーン〉
  〈ガーン〉        〈ズーン〉
       〈ドーン〉
   〈ドスーン〉   〈ズシャーン〉
     〈バリーン〉   〈ガリガリガリーン〉
       〈ドンガラガッシャーン〉  〈グシャーン〉


 タケシ「……(助かった)  」
 ムサシ「……  」
 コジロウ「……  」

 シトロン 「……

         (  ……サトシ………  )

                         」

__



_____


_________________
 ▼ 23 ロローグ◆ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:20:32 ID:SMpbih76 [21/22] NGネーム登録 NGID登録 報告



    近い将来


   ロケット団によって支配された世界


    彼等は
         終わりのない絶望の中で

  人類の自由のために戦う


       “ 最後の希望 ”






         【SS】仮面の戦士





 ▼ 24 ZSLq0Csm3g 16/07/30 03:21:10 ID:SMpbih76 [22/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 今日はここまでです


・春から書き溜めてきたので1日に1パートずつ更新します

・ プロローグ + part 1 〜 8 + エピローグ の10パート構成です

・展開予想のレス、更新中のレスはご遠慮下さい
 ▼ 25 ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:35:03 ID:VLajg4ec [1/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告



          part 1


 ▼ 26 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:37:30 ID:VLajg4ec [2/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


      〖 8年前 カロス地方 〗



 サトシ「ピカチュウ! 10万ボルト!」

 セレナ「テールナー! 大文字!」


 ピカチュウ「ビィィガァァヂュウウゥ!!」ビリビリビリビリズバーーン!!
 テールナー「ルナァ!」ゴォォオオオオ!!


     いつもと変わらぬ仲間


     〈ドガァァァァァァァァァン!!!〉


 ロケット団「「「やな感じぃぃ!!」」」キラーン
 ソーナンス「そおおおおおおなんすっ!!」キラーン

      いつもと変わらぬ敵



    いつもと変わらぬ日常が、一変した
 ▼ 27 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:38:31 ID:VLajg4ec [3/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シトロン 「全く、あいつらもしつこいですね」ヤレヤレ

 ユリーカ「ほんッッとにやな感じ」アカンベー


 サトシ「まあ、あいつらも組織の為に働いてるだけで、本当はポケモンが大好きだから、こんなことはしたくないと思うんだ」

    「今回は何もしてないみたいだし、少しくらい大目に見てやっても良いんじゃないか?」


 セレナ「そうね」

 ユリーカ「サトシ優し〜い」

 シトロン (意外な発言ですね……まあいいですけど)


    夏の日差しが強まりつつあるこの日、4人の旅は、もうすぐ終わりを告げようとしていた



 シトロン (いよいよ明日、カロスリーグ開幕ですか)

      (カロスリーグが終われば、サトシは別の地方に行き、セレナはパフォーマーの道に進むでしょう)

      (そしたらこの旅も終わり。寂しいもんですね)
 ▼ 28 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:39:32 ID:VLajg4ec [4/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 サトシ「昼飯まで特訓だ! 皆、出てこい!」ポポポン!

 ピカチュウ「ぴっかあ!」
 ゲッコウガ「こうがっ!」
 ファイアロー「ふぁーい!」
 ルチャブル「ちゃっぼお!」
 オンバット「おんおーん!」

    翌日開催されるカロスリーグに向け、闘志を燃やすサトシ


 セレナ「夢を叶えてもまだまだ終わらない! 私たちもパフォーマンスの練習よ!」ポポポン!

 テールナー「るなぁ!」
 ヤンチャム「やんちゃあ!」
 ニンフィア「ふぃあ!」

    カロスクイーンになり、誰よりも早く夢を叶えたセレナ


 ユリーカ「ユリーカはお兄ちゃんと一緒にお昼ごはん作ってるね
      サトシとセレナは2人でそこにいてね〜」

 デデンネ「でねでね!」

    いつまで経っても無邪気なユリーカ
 ▼ 29 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:40:11 ID:V3QBlIsA NGネーム登録 NGID登録 [s] m 報告

 シトロン 「(リア充爆発しろ)はは…… それじゃあお願いします
       皆も出てきてください!」ポポポン!


 ホルビー「ほっび!」
 ハリマロン「りまりーま!」
 レントラー「ぐぇええぇん!」


    そして、眼鏡の少年とポケモン達

    全員が顔を合わせるのは、このときが最後だった


    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 ロケット団「「「ワーハッハッハーイ!!」」」バッ!

 サトシ「またお前達か! さっきも会ったばかりだろ! しつこいぞ!」

 ユリーカ「そうよ! こっちはご飯中なのよ!」

 ムサシ「うっるさーい! そんな生意気なこと言ってられるのも今のうちよ!」

 ニャース「そうニャ! サカキ様から与えられた新兵器の力、味わうといいニャ!」

 コジロウ「そうだそうだー! 俺とマーイーカの力の前に恐れおののくがいい!」ガチャ
 ▼ 30 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:42:02 ID:VLajg4ec [5/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 サトシ「なんだそれ? ベルトか?」


   コジロウはマーイーカのモンスターボールを白いベルトに装填し、それを腰に巻き付け


 コジロウ「その通りだがただのベルトじゃないぜ! 変身! 」ビシッ



       〔 Fusion. Inkay 〕



    次の瞬間、コジロウの体は、仮面を被った“異形の戦士”に変わっていった


 コジロウ「うおおおおお! 凄ええええ!」

 シトロン 「ななな、なんですかそれは!?」ガタッ


     衝撃的な光景に、少年は腰を抜かすほど驚く
 ▼ 31 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:43:01 ID:VLajg4ec [6/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 ムサシ「ポケモンと融合して戦えるってのは本当みたいね! 凄い凄い!」

 サトシ「ポケモンと融合………!?」

 ユリーカ(ちょっとカッコイイかも)

 セレナ「 」唖然

 コジロウ「この力で、お前達のポケモン全部いただくぜ!」

 シトロン 「僕達と戦うつもりですか!?
       それにあなたはポケモンじゃないでしょう!」

 サトシ「皆、下がっててくれ」

 ユリーカ「ええ!? 1人で戦うつもりなの!?」

 サトシ「ポケモンと融合したっていうなら、俺とゲッコウガの力に似たものなのかもしれない
     だとしたら戦ってみるだけの価値はあるかと思ってさ」サラッ

 シトロン 「そういうことならお願いします」ササッ

 サトシ「行くぞ、ゲッコウガ! 君に決めた!」

 ゲッコウガ「コウガッ!」
 ▼ 32 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:44:03 ID:VLajg4ec [7/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 サトシ「(俺達はもっと、もっと強く!)うおおおおおおおおおお!!!!」


       〈ズザザザザザバババアァ!〉


 サトシゲッコウガ「……」

    荒れ狂う水の竜巻を身に纏い、サトシの心と融合したポケモンは姿を現す


 サトシ「ゲッコウガ、“居合い切り”!」

 サトシゲッコウガ「コウガッ!」ビュン!


       〈ヒュン  スパッ!〉


    白く光る2本の刀が、異形の戦士を切り裂いた

    ……ように見えた


 サトシゲッコウガ「……!!」ツー

 コジロウ「残念だが俺の“辻斬り”のほうが速かったみたいだな!」
 ▼ 33 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:44:31 ID:VLajg4ec [8/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 一同「「「!!!」」」

 シトロン (強い……!!)

 ニャース「サカキ様曰く、『ポケモンの能力を限界まで引き出して装備者に与える』らしいニャ」

 ムサシ「思ったより凄い力ね
     コジロウ! 私にもやらせなさいよ!」

 コジロウ「ちょっと待ってろーって」


 シトロン (何なんだあの力は?
       どのような技術で開発したんだ?)


    そんなことを考えず

    今すぐにでも戦いを止めればよかったものを

    その時は気づかなかった




    絶望の世界が

    すぐそこまで迫ってきていると言うことに
 ▼ 34 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:45:17 ID:VLajg4ec [9/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 サトシ「“ 水手裏剣 ”!」

 コジロウ「させるかよ!」“催眠術!”


 サトシゲッコウガ「ゥ………グァ……」フラフラ…

 コジロウ「トドメだ!」ブンッ!


      “ ば か ぢ か ら ! ! ”


    〈バスン〉
            〈ヒューン〉
                〈ドタッ〉


     重々しい一撃を受けたゲッコウガは
     空中で放物線を描き、地に叩きのめされ

 ゲッコウガ「 」

     戦闘不能

 サトシ「……ッ! 戻れ!」チューン
 ▼ 35 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:46:05 ID:VLajg4ec [10/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 ムサシ「すっごーい! そろそろ私に譲りなさいよ!」

 コジロウ「まあまあ、ちょっと待ってろって」

     「変身解除は……こうか」ガシュゥゥゥイイン……


     “最初の変身”が終わったこの瞬間



        〔  goodbye  〕



     “世界の終わり”が始まった


 コジロウ「変身解除っと……あれ?」

     「嘘だろ……」


    マーイーカのモンスターボールを装填したはずのベルトの中には


    何も入っていなかった
 ▼ 36 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:47:20 ID:VLajg4ec [11/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シトロン (さっきまで新しい力に喜んでいたロケット団が、青ざめている)


 コジロウ「どうして……俺のマーイーカはどこに行ったぁ!?」


 ニャース『サカキ様曰く、『ポケモンの能力を限界まで引き出して装備者に与える』らしいニャ』


 コジロウ「そうだ……! サカキ様に話せば何か分かるかも」ガサゴソガサゴソ





 サトシ「あいつら何やってんだ?」

 シトロン 「さあ? とにかく今は逃げましょう!
       あの力にはポケモンじゃ敵わないですよ!」


 サトシ「なあお前ら、どうしたんだ?」

 シトロン 「聞いてないし!」
 ▼ 37 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:48:12 ID:VLajg4ec [12/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 サカキ[試作方ベルトのテスト、ご苦労であった]

 ロケット団「「「ははっ!」」」

 サカキ[流石はフレア団を壊滅させた者達だな
     お陰で量産型を開発するためのデータが集まったよ]

 コジロウ「あの、サカキ様!」

 サカキ[なんだ?]

 コジロウ「俺のマーイーカは一体何処へ行ったのでしょうか?」


 サカキ[ああ、存在自体消えたよ

     さっきの力、感じたろう?

     ポケモンの限界を引き出した力

     ポケモンの命を使った力だ]

 ▼ 38 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:48:37 ID:VLajg4ec [13/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 コジロウ「ぁ………ぁ………嘘だ……そんな……」ガタガタ


 サカキ[同じポケモンを一体しか使えない試作方は不便だったか
     安心したまえ、量産型は性能こそ落ちるが、人間と融合させる使用のため
     一体のポケモンを永続的に使えるようになるから、そのような不便はなくなるぞ]


 コジロウ「……そんなことを言っているんじゃない………!」


 サカキ[何を言っているんだ?
     ポケモンは道具だぞ?]

    [そして今日からは
     我々ロケット団の兵器を起動させるためのデータだ]

    [今から全世界にソレを伝える]

    [見ていろ]

                   〈プツッ〉

 ムサシ「……」
 コジロウ「……」
 ニャース「……」

 サトシ「なあお前ら、どうしたんだ?」
 ▼ 39 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:49:18 ID:VLajg4ec [14/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告




         〈ビガッ!!!〉




      突然、空が光った


           何の前触れもなく


    次第に大気が歪み始め


       そして、ポケモン達は……



 ピカチュウ「ぴかっ!?」シュウウウ……

 ニャース「なんにゃ!?」シュウウウ……
 ▼ 40 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:50:11 ID:VLajg4ec [15/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 テールナー「てなっ!?」シュウウウ……

 セレナ「テールナー!?」サッ


          〈チュウウウウン〉


    ポケモン達は、蒸発していった



     〈シュウウウウウウウウウウ………〉



     〈 ーーー  シーン  ーーー 〉



   大気が歪んでから元に戻るまでの数秒で
   ピカチュウ、ファイアロー、ルチャブル、オンバット
   テールナー、ヤンチャム、ニンフィア
   ホルビー、ハリマロン、レントラー
   デデンネにニャース
   その場にいた、12体ものポケモンが姿を消した
 ▼ 41 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:50:58 ID:VLajg4ec [16/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 セレナ「……」

 ユリーカ「なにこれ……怖い……
      お兄ちゃん、デデンネは? 皆は何処に行っちゃたの?」


    得体の知れない恐怖が一同を襲う


    吹き抜ける冷たい風と
    用意してから時間が経ったために冷めた飯の匂いが鼻をくすぐる


 サトシ「……なんだよ………」

    「……なんなんだよこれはぁ!!」

    「これもお前達の仕業かっ!
     俺達の仲間達を何処へやった!!」
 ▼ 42 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:52:01 ID:VLajg4ec [17/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 ムサシ「そんなことこっちが聞きたいわよ! ニャースは何処に行ったのよ!」

 サトシ「ふざけるな! 今度ばかりは許さないぞ!」

 ムサシ「なによ! これが私達のせいだっていうの!?」

 コジロウ「……」


    〈ririririririririririririririririr……〉
     〈ririririririririririririririririri……〉


 サトシ「……誰だよ、こんな時に……」


 シトロン 「  ……!」ハッ!


   ポケモン達が消えてから1分後
   少年のパソコンとセレナの携帯端末が
   何処からか何かの電波を受信したようで
   五月蠅く音を立てていた
 ▼ 43 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:52:42 ID:VLajg4ec [18/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


   〈ドリドリドリームパワー♪ ドリドリパワー♪ …ピッ〉


 セレナ「何かしら? これ?」

    「【重大発表】全世界の皆様へ ……だって」


 シトロン 「僕の所にも来ていますね、とりあえず再生してみましょう」ポチー


   何処からか送られてきた動画を再生すると
   軍服を着た厳つい顔の男性が画面に写った


 サカキ[全世界の皆さん、初めまして
     カントーを拠点とする悪の組織
     ロケット団のボスのサカキと申します]

    [突然ポケモン達が消えて驚いていることでしょう
     安心してください、彼等は我々の道具に生まれ変わっただけです
     何が起こっているか分からない人も大勢いると思うので
     この私が、先程の大気の歪みについて説明しましょう]
 ▼ 44 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:56:01 ID:VLajg4ec [19/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 サカキ[カロス地方に『フレア団』という組織が存在し
     彼等は“ 古代の兵器 ”を用いて、全ての命を消し去ろうとしましたが
     残念ながら私の部下達に倒され、その理想を叶えることはできませんでした]

    [そこで私は、彼等が残した兵器に目をつけました]

    [ポケモンは、データの塊です
     3000年前のカロスの王は
     長く醜い戦争を終わらせるために
     ポケモン達が苦しまないで消えるように
     ポケモンをデータに還元する技術を作り出していて
     その技術は、カロスの“古代の兵器”に組み込まれていたのです]

    [そこで私は、壊滅したフレア団の代わりに兵器を発動させることにしました
     先ほどの大気の歪みは兵器が作動した証拠です]

    [ポケモン達は消え、貴方達に戦う術はない
     そして消えたポケモン達のデータは
     我々の新兵器の一部となります]

    [これで世界征服完了
     抵抗しなければ命は奪いません
     もし抵抗するようならば……]ピッ


     画面が切り替わると、そこに一人の少年が写し出され
 ▼ 45 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:57:02 ID:VLajg4ec [20/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 サトシ「!!」

 シゲル[やめろ! こんな事をしてタダですむと思うなよ! ぐはっ!……………    ]


     暗い手術室に監禁されていた


 サカキ[ポケモン研究の第一人者、オーキド博士のお孫さんです
     彼にはこれから、改造人間第一号になってもらいます
     これが、我々の新兵器の使用する兵士かつ、抵抗した者の末路となるのです
     もちろん抵抗した者の全員がこうなる訳ではありません
     優秀な能力のある者だけを兵士にして、そうでない者は容赦なく命を奪います]


 セレナ「ひどい……」

 ユリーカ「あの子、どうなっちゃうの?」


 サカキ[おっ、そろそろ手術が始まるようですね
     気分を害される方が大勢でると思われるので、このへんで通信を終了したいと思います]

    [それでは皆さん、良き終末を]

 シゲル[ぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁあああ………   ]

            〈プチ〉
 ▼ 46 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:57:48 ID:VLajg4ec [21/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 サトシ「ふざけんなよ……、ロケット団! ぜってえ許さねえ!」ギロッ

 ムサシ「な、なによその目は! やろうっての?
     上等よ! 行けっ、パンプジン!」ポンッ

 サトシ「望むところだ! 行けっ、ゲッコ…」
 シトロン 「待ってください! サトシ!」


         〈スゥゥゥゥ……〉


    パンプジンのボールから放たれた光は、何も出現させずに
    数秒ほどその場で光って消えた


 ムサシ「そんな……」

 サトシ「じゃあ、ゲッコウガも……」


    ポケモンは消えた

    古代の兵器の力で歪んだ大気は、全てのポケモンを消した

    地中深く眠る者、遠い宇宙に存在する者、異空間に住まう者、神と呼ばれる者、全てのポケモンが消えた

    もちろん、モンスターボールの中のポケモンも
 ▼ 47 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:58:35 ID:VLajg4ec [22/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 コジロウ「……こんな………」ワナワナ

     彼は自分を責めた

 コジロウ「……こんなものぉ!」ブンッ!


     “戦士のベルト”は本部にデータを送り
     それは改造人間用の量産型を作るヒントになった

     量産型の新兵器がなければ、ポケモンが消えたところで、人間には抵抗する手段がいくらでもあるため世界征服はできない

     しかし、先程自身が体験した“ ポケモンの命を使った力 ”が量産されれば、抵抗できる者はいない

     もし彼が変身しなければ、古代の兵器は作動させられなかった


           〈ガサッ〉

     投げられたベルトは宙で弧を描き、背の高い草むらに落下


 コジロウ(どうして俺に……こんな役をやらせたんだ!!)ポロポロ


     ロケット団の世界征服は、自身が尊敬するボスの目標だったのだから喜ばしいことだが

     ポケモンを人一倍愛する彼にとって、自分が、組織が、ボスがしたことが許せないのだ
 ▼ 48 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 01:59:28 ID:VLajg4ec [23/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 セレナ「……」

 ムサシ「コジロウ! とりあえず本部もどるわよ!」

 コジロウ「……」コクッ


     〈ダッ!!〉
             〈……ピタ〉


 ムサシ「……ごめんね、ジャリボーイ達」


         〈ダッ!〉


      去り際に一言残し、二人の悪党は去る



 サトシ「……シゲル、ポケモン達、皆………」


 セレナ「……」
 ▼ 49 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 02:00:19 ID:VLajg4ec [24/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


       【 夜  ポケモンセンター 】



    明日行われるはずだったカロスリーグは、もちろん中止

    人々は、いつこの町が占領されるか分からない恐怖に怯え、なかなか眠れずにいる

    中には荷物をまとめて、何処かへ逃げ出す人もいた


 サトシ(これからどうなっちまうんだろ?)

 ユリーカ(ポケモン達がいないなんて嫌だ……)ガタガタ

 シトロン (逃げ出したい……)ブルブル

 セレナ「……」スクッ


        〈ギィ〉

               〈バタン〉

 シトロン (……?)
 ▼ 50 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 02:01:35 ID:VLajg4ec [25/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


   〈ガサガサガサ〉
      〈ガサガサガサ〉  〈ガサガサ〉
         〈ガサッ〉


 セレナ「あった!」


    少女が拾い上げたのは、白いベルト
    それは、装備者に強靭な力を与える代わりに、データ化したポケモンの命を奪う物


 セレナ「……」

    『テールナー!?』サッ

    「テールナー、ごめんなさい……
     もしかしたら貴女の命、使わせてもらうかもしれないわ……」


   少女はパートナーが消え去る寸前、彼女をモンスターボールに戻していた


   マーイーカとパンプジンを見て思った
   “ データさえあれば変身できる ”ことと
   “ 消えたポケモンでもモンスターボールに入る ”こと

 ▼ 51 art 1 ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 02:02:33 ID:VLajg4ec [26/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 セレナ「……」


   モンスターボールとベルトを見つめる


   いつか、戦わなきゃならない時が来るのか、と思いながら


 セレナ「……」タッ


   旅の仲間が待つ、ポケモンセンターに戻る



 セレナ(今は、しっかり休もう)



    (いずれ訪れる、最悪な未来に備えて)



 ▼ 52 ZSLq0Csm3g 16/07/31 02:03:18 ID:VLajg4ec [27/28] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 今日はここまでです

   設定として、本編とは物語の流れが下記の通りに異なります


・サンダー祭り
    ↓
・ポカロンマスタークラス
    ↓
・フレア団戦
    ↓
・エイセツジム戦
    ↓
・part 1


    ご了承下さい

 ▼ 53 メ◆ZSLq0Csm3g 16/07/31 02:07:01 ID:VLajg4ec [28/28] NGネーム登録 NGID登録 報告
上げ忘れ

それにしても文字化け多い上に、初期に書き溜めたとこの修正が出来てねえ(´;ω;`)
 ▼ 54 雄ゲッコウガ◆FCz1EFF..E 16/07/31 02:09:14 ID:4KMuCRco NGネーム登録 NGID登録 報告
支援です
 ▼ 55 ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:21:59 ID:e7rttg6c [1/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告



          part 2


 ▼ 56 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:23:13 ID:e7rttg6c [2/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


       【 さらに1か月後 】


   〈ザッザッザッザッザッザッザッザッザッ〉
     〈ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ〉
    〈ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ〉


    見渡す限り大量の敵、逃げ場はない


 セレナ「……」ブルブル

    隣では大切な彼女が震えている


 サトシ(やるしかない)

    (戦うしか………!)

    「セレナ! 絶対俺から離れるなよ!」


    「必ず守ってやるからな!!」


    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ▼ 57 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:24:28 ID:e7rttg6c [3/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 サトシ「ぐはあっぁ゙ あがっ゛…… 」ゼエゼエ


 セレナ(サトシが敵を何度も叩きのめしているというのに、敵は全然減っていかない)

    (どうしよう……このままじゃサトシがやられちゃう!)


    「……」 スチャ

    (そうだ……このベルトで………!!)

    (でも、そんなことしたらテールナーが……)


      〈ブィィィイイイン   ドガッ!〉

 サトシ「ぐはぁぁぁぁぁぁあ ……ぁ」ドサッ

 セレナ「サトシ!!」

    (ごめんなさい、テールナー……
     それでも私は、サトシの力になりたいみたい……)

    (絶対に、無駄にはしないからね……!)

    ベルトとモンスターボールは両手で持たれ、胸の前で構えられる
 ▼ 58 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:25:14 ID:e7rttg6c [4/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


      〈ガシッ〉

 セレナ「!?」   〈カラン〉

    (体が、動かない……)

    (ベルトも落としちゃった……!)

 ※※※「拘束できたか
     その女はモンスターボールも持ってるようだし、使えそうだ
     連れさらえ!」

 セレナ「嫌! 止めて!」ググッ

    (どうしよう……こんなことって………)


 サトシ「 セ……レナ………!?」

    (大変だ! セレナが彼奴らに!)

    (助けなくちゃ! でもどうすれば……)


         〈カラン〉

    足元に白いベルトが転がってきた
 ▼ 59 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:26:03 ID:e7rttg6c [5/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

     〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜





      〔 Fusion. Greninja 〕





 サトシ「うおぉぉぉぉお お お お お お お お お !!!!!!!」





___




______



______________
 ▼ 60 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:26:41 ID:e7rttg6c [6/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 各地方の町は、覆面を被った兵士で溢れかえり

 其奴らによって閉鎖された


 情報の連絡手段は絶たれ

 町から出ることも出来ない


 町の外に出ている者は“反逆者”と見なされ

 何処かの町に定住していなければ

 すぐに弾丸の餌食になる


 人々に逃げることは許されない


 ポケモン達が消えてから数日後

 世界は

 ロケット団によって支配された
 ▼ 61 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:27:20 ID:e7rttg6c [7/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


     【 数時間前 ミアレシティ 】


      〈ザッザッザッザッザッザッザッザッ〉


 ユリーカ「今日も兵隊さん達たくさんいるね」

 シトロン 「……うん」


    兄妹はサトシとセレナと別れ、ミアレに住むことにした

    残りの人生を、生まれ育った町で過ごしたかったから


 リモーネ「サトシ君達と一緒じゃなくて良かったのか?」

    と聞かれても

 シトロン 「彼等にも、生まれ育った町で過ごして欲しかったからこれで良いんです」

    本心を押し殺して答えた
 ▼ 62 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:28:09 ID:e7rttg6c [8/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 ユリーカ「……つまんない

      つまんないよぉお兄ちゃん

      セレナもサトシもデデンネもいないなんて

      つまんないよぉ……」

 リモーネ「……ユリーカ」

 シトロン 「きっと新しい友達ができます
       それまでお兄ちゃんが遊んであげます
       今はそれで我慢してください」

    苦笑いで答えた

    本心を悟られないように、目をそらして


    眼鏡には、輝きを失ったプリズムタワーが映っている

    タワーを見て思い出されるのは、旅の仲間との決闘


 サトシ 『ユリーカ! セレナ! シトロン! よろしく頼むぜ!』


 シトロン (君は今どうしていますか……?)
 ▼ 63 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:29:33 ID:e7rttg6c [9/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


       【 ハクダンシティ 】


 セレナ「ママ……」


    アサメタウンに向かうつもりだった

    だが、間に合わなかった

 サトシ「……」

    交通手段が絶たれ、カントーに帰る道がなくなった少年は

    少女とと共に生きることを選んだ


   「彼女を1人にしたくない」と強く思ったから


     〈ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ〉


    外は、兵隊で溢れている


    ポケモンがいないと戦えない自分の非力さを情けなく思い、少年は唇を噛み締めた
 ▼ 64 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:30:21 ID:e7rttg6c [10/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 サトシ(何かがおかしい

     何かが変だ

     一体何なんだ?

     ポケモンがデータの塊?

     ポケモンは生き物じゃないのか?

     俺達と同じ、生き物じゃないのか?

     3000年前のカロスの王は、何を知っていたんだ?)

    「考えてもわかんねえや」


 セレナ「ねえ、サトシ」

 サトシ「?」
 ▼ 65 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:31:03 ID:e7rttg6c [11/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 セレナ「ロケット団ってあんなに沢山居るの?
     いつもの2人とニャースしか知らないから解らなくて……」

 サトシ「うーん」

 セレナ「それに、世界中の町に此処と同じ数がいるんでしょ?
     あまりにも多すぎやしないかと……」

 サトシ「う〜〜ん」


   〈ガタンッ〉
         〈ガラガラガッシャーン〉
                   〈……〉

 サトシ「誰だ!」

 ※※※※※※「ちょま、怪しいもんじゃない
        逃げてきたんだ、かくまってくれ」


 サトシ「お前は………!!」

 シューティー「サトシ!?
        サトシじゃないか!!」


 サトシ(誰だっけ……?)
 ▼ 66 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:31:39 ID:e7rttg6c [12/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シューティー「改めて自己紹介するよ
        僕はシューティー
        イッシュを旅していたときのサトシのライバルさ」

 サトシ「思い出したぞ! シューマイじゃないか!!」

 シューティー(忘れられてたのネ)

 セレナ「どうしてシュークリームはここに来れたの?
     イッシュもカロスも閉鎖されてたでしょ?」


 シューティー「実は……」


   彼は、どの町にも辿り着けずに彷徨っていたところを、1人のロケット団員に助けられたと語った

   その団員の飛行機で逃亡中、燃料が切れてここに着いたという


 シューティー「明日早朝には発つ
        良かったら君達もどうだい?」

 セレナ「逃亡って……どこに逃げるつもりなの?」


 シューティー「その団員の同士に支配を任された町があるからそこに行くんだ
        確か……カントーのハナダシティとか言ったっけな」
 ▼ 67 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:32:13 ID:e7rttg6c [13/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 サトシ「ハナダ!?」ピクッ

 シューティー「この町と同じく、花が咲き乱れる美しい町だと聞いた」


 セレナ「でも、そこに逃げてどうするの?」

 シューティー「待つんだよ! 反撃のチャンスを!
        こんな世紀末みたいな状況で何もしないなんて、基本じゃない!!」


 サトシ「行こう」

 セレナ「えっ」


 サトシ「俺の仲間がそこにいる
     きっと力になってくれるさ」


 セレナ「だったら、だったら私も行く!
     私もこんな世界は嫌だし
     なによりサトシが行くなら……」

 シューティー「決まりだな」
 ▼ 68 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:32:47 ID:e7rttg6c [14/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 セレナ「そういえば自己紹介まだだったわね
     私はセレナ! よろしくねシュークリーム!」

 シューティー「うっほwwwwこりゃ良い被写体だべデュフフwwwwサトシ殿よ羨ましいのおwwww」パシャパシャパシャパシャ

 セレナ「きゃ! なによこのカメラ小僧!」

 シューティー「デュフフwwwwwwww」パシャパシャパシャパシャ

 サトシ(こんなやつだったか……?
     俺が覚えてないだけかもしれないけど
     人に嫌味を言うようなタイプだった気がする
     もしかしてイッシュリーグで俺に負けて性格変わったか……??)

 セレナ「変態!」ベチン!

 シューティー「ブホォ!」ハナヂブー


 サトシ(……賑やかになりそうだ)

    「よし! カントーに行ってロケット団から世界を解放するぞ!」


 2人「「おおー!!」」

 ▼ 69 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:33:53 ID:e7rttg6c [15/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


     3人は手を重ね合わせ、高く振り上げる




     現実はそう甘く無いことを知らずに








 ※※※「ボンジュール、サートシ君」



      〔 Fusion. Umbreon 〕



 一同「「「!!?」」」

 ▼ 70 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:35:12 ID:e7rttg6c [16/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 セレナ「あの子、確か……」

 サトシ「シゲル……!!
     おい! どうしてお前がその姿になるんだ!?」


 シゲル「見てなかったのかい?
     僕は生まれ変わったんだ
     新しい自分にね!」“シャドーボール!”

         〈ドスッ!〉

 シューティー「ぐはぁ!」ドタッ

   黒い“闇の戦士”の腕から放たれた光球は
   カメラ小僧を吹っ飛ばして気絶させた


 サトシ「やめろ! シゲル!」

 セレナ「て、抵抗しなければ危害を加えないんじゃないの!?」


 シゲル「ああ、ごめんごめん
     僕はただ、改造人間第一号として
     自分の力を試したかっただけさ」
 ▼ 71 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:35:47 ID:e7rttg6c [17/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シゲル「実は試す相手が居なくて困っていてね
     そこでこの町を壊して良いとの許可が下りたから、ここに来たんだ
     そしたらたまたま君に会ったと言うわけ」


      シゲルはニコニコしながら話す


 サトシ(まるで人が変わったかのように邪悪な気配を醸し出している)

    (シゲルなのに、シゲルじゃない)

    (そんな感じだ)


    (なぜだ?)

    (コジロウが変身したときはこんな雰囲気はなかったのに)


    (……ベルトの色が違う………?)

    (まさかあの手術……!!)


    (シゲルは操られちまっているのか……!!)

 ▼ 72 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:36:38 ID:e7rttg6c [18/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シゲル「だけど、まずはこいつらの腕試しかな」パチン


     〈ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ〉
    〈ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ〉
     〈ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ〉
    〈ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ〉


 2人「「!!」」


     大量の兵士が彼等を囲んでいた
     その数、およそ1000人



     日は傾き、空は紅に染まっている



 シゲル「やれ」



        **********

 ▼ 73 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:37:19 ID:e7rttg6c [19/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


   〈ズガガガガガガガガガガガガガガ〉
    〈カキキキキキキキキキキキキキキイ シュパパパパパパパ〉
  〈ドドドドドドドド ギュイイイイイイイイイン〉
      〈ズガーンドコーンバカーン ドゴーン〉


 ユリーカ「なに!?」ビクッ

 シトロン (ハクダンシティの方から破壊音が!)


 サカキ[カロスの皆様こんばんは、緊急ニュースです]

    輝きを失ったプリズムタワーに突然、映像が映し出された

    映ったのは、憎き敵の親玉の顔

 サカキ[我々が世界征服してから早1か月経ちました
     突然ですが、我々の技術を用いて完成した、改造人間が率いる軍隊のテストを行います
     多くの方々に直接、破壊活動の具合を生で見ていただきたいので
     カロスの大都会ミアレに近く、そこそこ綺麗なハクダンシティでテストを行うことに決めました]

    [花が咲き乱れる美しい町、ハクダンの皆さん]

    [残念ながら、さようなら]
 ▼ 74 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:37:54 ID:e7rttg6c [20/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

   〈ドカーン〉
     〈ワーワーキャーキャー〉 〈ウゾダドンドコドーン〉


 シトロン 「!!」

      「なんてこと……」

   プリズムタワーに新たに映し出されたのは

     崩れていく建物
        燃えていく木々
      逃げまどう人々
       踏み潰される草花
     容赦なく破壊活動を続ける兵士達
    高い所からその光景を1人笑って見ている“闇の戦士”

     そして……


 ユリーカ「サトシ!? セレナ!?」


    必死で抵抗する友の姿だった


 サカキ[ハクダンシティの状態をリアルタイムでどうぞ
     それでは皆さん、良き終末を]
 ▼ 75 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:38:35 ID:e7rttg6c [21/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シトロン 「こんな事されてたら、いずれこの町も……」ガクガクブルブル

      (“逃げ出したい”)


    この世界から逃げ出したい

    いつしかそんなことしか考えられなくなってしまった


    そんな情けない兄を横目に

     幼き挑戦者は走りだす


     〈バタン! タッタッタッ……〉


 シトロン 「ユリーカ!? 何処へ行くんですか!?」

      (まさかハクダンに向かうんじゃ……!?)

      (パパは今家にいないから……
       僕が連れ戻さなきゃ……!!)

      「ユリーカ! 待ってください!」ダッ
 ▼ 76 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:39:24 ID:e7rttg6c [22/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


     〈タッタッタッタッタッタッタッタッタッ……〉


 シトロン (ミアレの外に繋がる門には、1人も警備の兵士がいなかった)

      (おそらく、ハクダンの破壊に参戦しに行ったのだろう)


      「待ってくださ〜い」ゼェゼェ


     空には輝やく一番星が1つ


 シトロン (時間の流れがやたらと早いですね
       ポケモンが消えたことと何か関係あるんでしょうか?
       それはともかく、ポケモンがいなきゃ戦えない!
       あんなやつらに関わっちゃいけないんだ!)

      「ユリーカ! やっと追いつきましたよ!
       何してるんですか!? 危ないでしょう!!
       早く戻ってきなさい!!」

 ユリーカ「……」ピタ


   少女は足を止めて、兄の元へ走って行く
 ▼ 77 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:40:07 ID:e7rttg6c [23/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シトロン 「今度やったらお仕置きですよ?
       さ、戻りましょう」


         〈グイ〉


 シトロン 「?? どうして僕の腕を引っ張るんですか?
       止めてください
       こんな危険な所には1秒たりとも居たくないんです
       離してください」


 ユリーカ「イヤ」

 シトロン 「ユリーカ! お兄ちゃんの言うことが聞けないのか!?
       さっさと離せ!!」


       〈パチィィィィィン!!〉


 シトロン 「痛ッ……」ヒリヒリ

    小さな手から放たれた平手打ちは、兄の頬に強烈に叩き込まれ


 ユリーカ「お兄ちゃんの意気地なし!!」
 ▼ 78 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:40:45 ID:e7rttg6c [24/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シトロン 「!!」

 ユリーカ「どうして!?
      サトシとセレナがピンチなのに、どうして何もしようとしないの!?」

     「サトシとセレナは私達の友達でしょ!!
      なのに、お兄ちゃんはずっと逃げだすことしか考えてない!!」


 シトロン 「……」


 ユリーカ「そんなお兄ちゃんもう知らない!!」ダッ


      花畑の上で1人、立ち尽くす


 ユリーカ『お兄ちゃんの意気地なし!!』


 シトロン 「……ごめんなさい

       本当にごめんなさい!!

       ごめんなさいユリーカぁぁぁ」ポロポロ

 ユリーカ「お兄ちゃん……」ピタ
 ▼ 79 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:41:37 ID:e7rttg6c [25/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


 シゲル「あ、ミアレの方向に反逆者2名発見
     狙撃を許可する、直ちに排除しろ」ツー



 ユリーカ「お兄ちゃん」ギュッ

 シトロン 「ユリーカ……」

    情けない兄を、妹はギュッと抱きしめてくれた

 シトロン 「行こうか、ハクダンへ」

 ユリーカ「うん!」

     自分になにができるか分からないけど、とにかく行ってみようと思えた

     しかし、立ち上がって前を向いた時に、彼の妹は見てしまう


 ユリーカ「!!?」


     ハクダンの町から狙撃手が

     眼鏡の少年に銃口を向けてるのを
 ▼ 80 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:42:17 ID:e7rttg6c [26/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 ユリーカ「お兄ちゃん危ない!」ドン

 シトロン 「えっ?」


       〈パァァァァーーーーーーン〉


    押し飛ばされながら見えたのは


       〈ツィィィィィーーーーーーーン〉


    体を撃ち抜かれた妹が

      ゆっくりと倒れていく光景


         〈ドサッ〉


 シトロン 「ユリィィぃぃいカアぁぁぁぁああああああああああ!!!!」
 ▼ 81 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:42:57 ID:e7rttg6c [27/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シトロン 「ユリーカ! しっかりしろ! おい! ユリーカぁぁぁ!」


          〈カチャ〉


 シトロン 「!」

    はっとしてハクダンの方に目をやると
    再び銃を構え直す狙撃手


 シトロン 「ここまでか……」クッ


      「……くそぉ!!」ダキッ


    倒れている妹を抱き上げた

    最後の時まで、一緒に居たいから


     〈ヒュルルルルルルッ〉

          〈グサグサッッ〉
               〈ドタッ〉
 ▼ 82 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:43:39 ID:e7rttg6c [28/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シトロン 「……?」


    少年を狙っていた兵士は

    流星の如く飛び交う手裏剣に貫かれ

    その体は蒸発していった


 シトロン 「!!」


    手裏剣が飛んできた方を見ると

    闇夜に紛れる青色の“影の戦士”が

    忍びのような動きで、兵士達を圧倒していた


 シトロン (あれは……まさか!!)


 ユリーカ「  お兄ちゃ……ん………  」
 ▼ 83 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:44:17 ID:e7rttg6c [29/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シトロン 「ユリーカ!」

 ユリーカ「  約束し……て………

      ……何があっても……ゲホッ

      ぜった……い……に逃げ出さ………な……いって……

      そして……ウゲホッ………お兄……ちゃゲボッゴホゴホ……んが……

      みん……なと、力を合わグェッヘゲボゲホッ…………せて

      世界を……救って………  」

 シトロン 「約束します! 約束しますからぁ!!」ポロポロ


 ユリーカ「  ありが……と…………

       ユリーカ、お兄ちゃんのこと

       大好き……だよ………!!」
 ▼ 84 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:44:50 ID:e7rttg6c [30/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シトロン 「 ……ウッ……ウッ……… 」ポロポロ

 ユリーカ「  顔上……げ………て…………

       み てみ  ……て

      お空  お星様きれ いだよ


        流れぼ  し に


        ユリー カ  お願 いする


        お 兄ちゃ  ん  に

       すて き  な およ めさ ん  が


        で きま   す    よ  う    に


      ………………   ……
 ▼ 85 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:45:33 ID:e7rttg6c [31/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告



       ………

                  」


 シトロン 「ユリーカ!? ユリーカぁぁぁぁぁああああああ!!!!!」


     ずっと抱きかかえられていた妹は

     体が既に冷たく、顔は白く

     息をしていなかった


 シトロン 「 うわあああぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ  あ 

       ぁぁぁぁぁあ あ あ あ あ あ

       あ  あ   あぁ……… 」ポロポロ

      「 ユリーカ……ユリーカぁ………」ポロポロ
 ▼ 86 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:47:14 ID:e7rttg6c [32/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シトロン (最愛の妹を失った)

      (……もう後戻りはできない)


 ユリーカ『  約束し……て………  』


      澄んだ空には満天の星

      ところどころ流れていく星々が
      頬を伝う涙に映った


 シトロン 「……」


          〈ファサッ〉


 シトロン 「……ウウッ…」ポロポロ


    ゆっくりと兄の腕の中からゆっくりと降ろされた少女は

    彩り豊かで鮮やかな花畑に寝かされた

 ▼ 87 art 2 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:48:20 ID:e7rttg6c [33/34] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シトロン 「 綺麗な花畑ですね……

       ここなら、君も安らかに眠れるでしょう……

       なんか、お姫様みたいですね

       似合ってますよ、ユリーカ……

       とても綺麗です………グスッ 」ポロポロ


      「  」フキフキ  〈クルッ タッ〉


    涙を拭き、目的の町に向けて1人、歩き出す

    どうやら破壊活動は終わったらしく、町は静まり返っている

    それでも少年は、生まれ育った町に帰るつもりはなかった


 シトロン (パパ、突然居なくなってごめんなさい

       僕はユリーカと交わした約束を守ります

       だから、見ていて下さい

       僕の進む道を )
 ▼ 88 ZSLq0Csm3g 16/08/01 00:54:30 ID:e7rttg6c [34/34] NGネーム登録 NGID登録 報告
今日はここまでです

支援ありがとうございます


余談

「仮面の戦士」で検索すると色々出てきますが、このSSは「仮面ライダーの映画」をベースにして書いているので、検索して出てくるのとは無関係です
 ▼ 89 ュワワー@するどいキバ 16/08/01 14:43:49 ID:CNmbkvXQ [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
ズミssは読んでなかったけど
なかなか面白いな
 ▼ 90 マルルガ@ふっかつそう 16/08/01 14:44:43 ID:CNmbkvXQ [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
こういう凝ってる話好きやで
 ▼ 91 ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:05:43 ID:wa2IGqj2 [1/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告



          part 3



 ▼ 92 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:06:33 ID:wa2IGqj2 [2/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


 ※※※※(……なんだよ)

     (何なんだよこれは………)


     (森の中で飛行機のメンテナンスをしていたら)

     (いつのまにか町が1つ消し飛んでるじゃねえか!!)


     (!!  あそこで倒れているのは!!)

     「おい! シュータロー! しっかりしろ!」ユサユサ

 シューティー「 う………んん…ぁ……?」

 ※※※※「良かった、気がついたか
      一体ここで何があったんだ!?
      教えてくれ!」

 シューティー「 はっ!? ロケット団!?」

 ※※※※「しっかりしろ思い出せ! 俺は敵じゃない!
      よく見ろ! 俺はコジロウだ!」

 シューティー「あ、コジロウすいません……
        そうだ! サトシが! サトシとセレナが危ないんだ!」

 ▼ 93 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:07:12 ID:wa2IGqj2 [3/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 コジロウ「ジャリボーイ達が!?」

 シューティー「さっきまで一緒に居たんだけど、ロケット団の侵略に巻き込まれたんだ!」


 コジロウ(……くそっ!!)

     「ジャリボーイ! ジャリガール! どこにいるんだ! 聞こえたら返事しろ!!」


    たまらず走りだした

    どうしようもできない悔しさがこみ上げてきたから


 コジロウ「ジャリボーイ! ジャリガール!
      ジャリボ……  」ハッ!

   見えたのは寂しげな荒野

   そこは元々はジムがあった場所

   その中央に

   うずくまって泣いている少年が1人

 コジロウ「ジャリボーイ!!」ダッ
 ▼ 94 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:07:45 ID:wa2IGqj2 [4/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


 サトシ「 ウッ……セレナァ……… 」ポロポロ


 コジロウ「ジャリボーイ……」

       一瞬で悟った

       失ってしまったのか、と

 シューティー「サトシ、ちょっといいかな?」

 サトシ「……? なんだよ?」


 シューティー「何故泣いているんだい?」


 サトシ「……は?」


      突然の言葉に場は一瞬にして凍りつくが、即座に打撃音が沈黙を解く


          〈バキッ!〉

 サトシ「ふざけんな! セレナは俺の大切な仲間なんだぞ!
     お前なんかにこの悔しさが分かってたまるかぁ!!」ブンッ
 ▼ 95 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:08:10 ID:wa2IGqj2 [5/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シューティー「バッキャロー!!」バキッ!!

 サトシ「……!」ツー

 シューティー「その大切な仲間が!
        君がこんなとこで泣いているだけだなんて望むわけないだろ!」

       「大切な仲間のために、今は自分ができることに全力で挑む」

       「それが基本じゃないのかあ!!」

 サトシ「!!」

 シューティー「さっき初めて会ったばかりの僕が言うのもなんだけど
        セレナはとても素敵な人だ
        君のことをいつも想っているのが僕にもわかったよ」

 サトシ「シューマイ……すまなかった」ペコリ

     ボロボロの少年の腰に巻きつく白いベルトが、闇の中で輝いた

 コジロウ「ジャリボーイ! それは!!」

 サトシ「コジロウ……そうか、お前がシューマイの言う協力者なのか」

 コジロウ「お前もしかして、変身したのか!?」

 サトシ「ああ……」
 ▼ 96 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:09:04 ID:wa2IGqj2 [6/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

___________________

_________


 サトシ「セレナを返せ!!!」“居合い切り!”

      〈シュパパパパパパ!!!〉

    影の戦士は、荒野と化した町を走り回り、兵士達をなぎ倒していく

 サトシ「(ゲッコウガの力が使える……!)行くぞ!」“陰分身!”

    〈シュン〉   〈シュン〉    〈シュン〉  〈シュン〉
   〈シュン〉 〈シュン〉    〈シュン〉 〈シュン〉  〈シュン〉
     〈シュン〉 〈シュン〉 〈シュン〉   〈シュン〉
    〈シュン〉  〈シュン〉   〈シュン〉   〈シュン〉

 サトシ達「「「「「「水手裏剣!!!!」」」」」」


     数十体からの分身から放つ水手裏剣

     次々と敵の兵士は倒れ、蒸発して消えていく

 サトシ「なんだこいつら? 人間じゃないのか?」

 シゲル「ご名答、その通りさ」

 ▼ 97 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:10:02 ID:wa2IGqj2 [7/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 サトシ「!!」

 シゲル「兵士達はクローンだ、いくら倒されても簡単に作ることが出来る」パチン

    闇の戦士が指を鳴らすと、一人の兵士が、拘束された少女を連れてきた

 セレナ「 助け……て…… 」

 サトシ「待ってろセレナ! すぐ助けて出してやるからな!」ダッ

         〈ガキン!!〉

 シゲル「おおっと、ここは通さないぜ
     彼女には君がたっぷり痛めつけられてるのを見て絶望してもらってから、僕達の仲間になって貰うんだから」

    二本の大槍を構えた闇の戦士が、行く手を阻む

 シゲル「さあ、バトルしようぜ」クイクイ

 サトシ「シゲル……てめえ!!」“燕返し!”

       〈ガキン!!〉

 サトシ「くっ……」ジンジン

    敵の急所を狙い澄ました蹴りは、いとも簡単に弾かれてしまった

 シゲル「やっぱりサカキ様から頂いたこの武器は使えるなぁ
     今度は僕から攻めるよ、サートシ君」ダッ
 ▼ 98 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:10:39 ID:wa2IGqj2 [8/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

       〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 サトシ「ぐはっッ」ドサッ

 シゲル「弱い、弱すぎる!」“ダメ押し!”


         〈バキィィィン!〉


    闇の戦士が放った槍の一撃が、青い仮面を粉砕


 シゲル「プッ、ハハッ、ハハハハッ!」

    「なんだよ、その情けない目は」

 サトシ「……」

 シゲル「君の目には迷いがあるね」

    「僕と戦う覚悟が決まって無いんじゃない?」

    「ポケモンの命を使ってまで変身したことを後悔しているんじゃない!?」ゲシッ!


     蹴られた痛みが虚しく響く
 
 ▼ 99 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:11:57 ID:wa2IGqj2 [9/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シゲル「サートシ君、話にならないよ
     さあ、トドメだ……!」カッ!


    “ シ ン ク ロ ノ イ ズ ! ”


 サトシ「!? ぐぅ! ぐはっあ゙あがっ!! あ゙あああ゙あ゙ああ゙あ!! あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!」ミシミシミシミシミシミシ……

 セレナ「サトシ!? サトシィィイイイイ!!!!」


       〔  goodbye  〕


 サトシ「 あっ……がはっ 」ドタッ


    凄まじい騒音に耐えきれず、変身が解け、地に跪く

    ベルトからは、ゲッコウガのモンスターボールが消えていた


 シゲル「だっさ……」

    「そのベルトでポケモンの限界を引き出して戦えると言うのに」

    「ゲッコウガを使っておいて、技を4種類しか使わなかったのはどうかと思うよ」
 
 ▼ 100 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:12:31 ID:wa2IGqj2 [10/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シゲル「これはポケモンバトルじゃない、殺し合いなんだ
     今までの常識は通用しないと思いたまえ」


 サトシ「 ……ぁ……セレ…ナ…… 」


 シゲル「まあ僕と君の仲だ、今回は見逃してやろう
     またいつか、君が強くなったら再戦しようよ
     じゃ、この娘は貰っていくね」


 サトシ「  ま…… …て……… …! ! 」


     手を伸ばした

     大切な彼女に届くように

     敵となった親友から取り返したいがために


 セレナ「サトシ!!」


     同じく少女も手を伸ばす

     しかし2人の手は
 
 ▼ 101 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:13:05 ID:wa2IGqj2 [11/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シゲル「じゃ、また会おうかサートシ君、バイビー」グイッ


 セレナ「サトシ! こんなとこでお別れなんて嫌だ!
     私はまだ! 貴方に何も本当のこと言えてない!
     サトシ!! 私はずっと貴方のことがグッ…… 」ガクッ


 シゲル「ふぃ〜、大人しくさせるのも楽じゃないぜ
     よし、引き上げろ!」


         〈ガララララララララララ〉


 サトシ「    」ドサッ


     2人の手は

     届くことは無かった



_________

___________________

 ▼ 102 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:14:00 ID:wa2IGqj2 [12/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 コジロウ「そうか、変身したのか……」

 サトシ「ゲッコウガも失っちまった
     けど、なんでか分からないけど、ゲッコウガが消えても悲しくないんだ
     なあ、なんでかな……? 俺は何よりもポケモンが大好きなハズなのに
     クソ……なんでなんだよ!!」


 シューティー「もしかしたらそのベルトの副作用じゃないか?
        シゲル君……だっけ? 彼も酷く狂っているように見えたし」

 コジロウ(いや、俺がマーイーカの命を奪ってしまったと知ったときには、辛すぎてしばらく立ち直れなかった
      ベルト以外の別の何かが原因なんじゃないだろうか?)


 サトシ「だったらこんなもん……!!」


    『セレナ! 絶対俺から離れるなよ!』
    『必ず守ってやるからな!!』


    「……こんな危ないもんは、俺が責任を持って預かる」


 コジロウ「ジャリボーイ、それはつまり……」

 サトシ「俺がこのベルトの力で、奴等を……ロケット団をぶっ潰す!!」
 
 ▼ 103 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:16:47 ID:wa2IGqj2 [13/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シューティー「ベルトの力っていっても、君はもうポケモンを持っていないじゃないか
        どうするつもりなんだ?」


 サトシ「探すんだ!
     ピカチュウ達は消えちゃったけど、そのデータが世界の何処かに残ってるはずだ!」


 コジロウ「ちょっと待て!
      お前はお前のポケモン達の命をどんどん消費していくつもりか!?」


 シューティー「なんでそんな酷いことが考えられるんだ!?
        そんなの基本じゃない!!」


 サトシ「だったら何もしないのか……?
     この力は奴等に対抗できる手段のなかで最強のものだろ
     それにさっきシゲルに言われて気づいたんだ
     “今までの常識は通用しない”って」


 シューティー「でも、君のポケモン達だぞ?
        本当にいいのか?」


 サトシ「こうなっちまった以上、ポケモン達の意志を聞くことはできないけど
     それでも俺のポケモン達は、世界を救うために、命を捨ててでも戦ってくれると思えるんだ」
 
 ▼ 104 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:17:36 ID:wa2IGqj2 [14/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シューティー「ポケモンをあんなに大事にしていた男が、ポケモンをまるで道具扱いか……
        変わったな、サトシ」

 サトシ「お前もな、シューマイ」


 コジロウ「俺は、せめてもの罪滅ぼしとして、お前らのやりたいことを手助けする
      ジャリボーイ、ロケット団と戦う覚悟は決まったか?」

 サトシ「勿論。世界を救って、セレナを助ける」

 コジロウ「決まりだな。よし、カントーに向かうぞ!」

    飛行機を指差すコジロウの後ろで

    空は明るくなり始め、夜が明けようとしていた


 ※※※※ 「話は聞かせて貰いました
       僕も連れて行ってください」

 コジロウ「ジャリメガネ!?」

 サトシ「シトロン!?」


 シトロン 「妹との……ユリーカとの約束を果たしたいんです
       無理を承知ですがお願いします」ペコリ
 
 ▼ 105 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:18:11 ID:wa2IGqj2 [15/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


      〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


        【 ハナダシティ 】


 ムサシ「待ちくたびれたわよ」

 コジロウ「すまん、だけど同士は集まった」




 ムサシ「ジャリボーイとジャリメガネと……誰?」

 シューティー「シューティーです」

 ムサシ「よろしく、シューゾー」

 シューティー「 」


 コジロウ「さ、まずは拠点に移動して作戦会議だ」

 サトシ「ちょっと待ってくれ、カスミに会わせてくれないか?」

 ムサシ「ああ、ジャリガールは……」
 
 ▼ 106 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:19:24 ID:wa2IGqj2 [16/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

       〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


        【 ハナダジム 】


 サトシ「おーい、カスミいるかー?」コンコン

         <ガチャ>

 ケンジ「………サトシ! サトシじゃないか!」

 サトシ「ケンジ! どうしてお前が此処に?
     マサラタウンにいるんじゃないのか?」

 ケンジ「話せば少し長くなる
     それより、カスミに会いに来たんだろ?」

    「……現実を受け入れる覚悟はいいかい?」

 サトシ「え?」

 ケンジ「いや、なんでもない、こっちだ」ガラッ


 カスミ「誰っ!?」ビクッ
 
 ▼ 107 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:20:28 ID:wa2IGqj2 [17/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 サトシ「カスミ! 俺だよ! 久しぶりだな!」


 カスミ「来ないで!!」バタン


 サトシ「え……?」

 ケンジ「……カスミは、何らかのショックによる記憶障害になってるみたいなんだ」

 サトシ「まさか、ポケモン達が消えたのが原因じゃ……!?」

 ケンジ「詳しいことはよくわからないけど、今はそっとしておいてあげよう」

 サトシ「……わかった」


 ムサシ「用は済んだみたいね。それじゃ、本部まで移動するわよ」


    静まり返っている町を抜け、しばらく進む

    見えてきたのは、森に隠れた小屋


 ムサシ「ここよ」ガチャ
 
 ▼ 108 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:21:04 ID:wa2IGqj2 [18/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 タケシ「来たか」

    小屋の中に居たのは、優しい目をした男性

    彼が醸し出す雰囲気は、何故だか皆を安心させる

 サトシ「タケシ! お前もどうして此処に!?」

 タケシ「旅の途中でロケット団の侵略を告げられた、どうしようか迷っていたらそいつらが匿ってくれたんだ」

 ムサシ「……どーも」

 タケシ「同士はサトシと……」

 シトロン 「シトロンです」

 シューティー「シューティーです」

 タケシ「よろしく。シトロン、シューカス」

 シューティー「 」


 シューティー「誰も僕の名前を覚えてくれない……」

 シトロン 「僕は覚えましたよ、シューティー」

 シューティー「ありがとうシコロン」
 
 ▼ 109 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:21:49 ID:wa2IGqj2 [19/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 タケシ「俺とムサシコジロウ、サトシにシューカスにシトロン。これで6人か」


 ケンジ「僕とカスミも混ぜてくれないかい?」

 コジロウ「お前、付いてきてたのか」

 ケンジ「ちっちゃいことは気にしない!
     ロケット団に対抗する組織を創るんでしょ?
     僕もこのまんま閉鎖された空間で生きるなんてイヤですし
     カスミも記憶を取り戻したら同じこと言うと思うんだ
     だからお願いしまっす!」ペコリ

 タケシ「同士は多いほど良いからな

     よし、この8人で

     “反乱軍”結成だ!!」

 一同「「「「「「「おおー!!」」」」」」」


 ケンジ「……」ニヤリ

 サトシ「……?」
 
 ▼ 110 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:23:18 ID:wa2IGqj2 [20/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 ケンジ「あ、ごめんごめん。僕がこの町にいるワケを話してなかったね」


    ケンジの話によると、敵は3日前にマサラタウンに進軍してきたらしい

    町中に催眠ガスが撒かれ、人もポケモンも寝静まって居る中から、オーキド博士が敵にさらわれ

    その翌朝、博士を探しに出かけたシゲルも道中で捕らえられた

    現場を目撃したというケンジの証言によると、シゲルを捕らえた敵は、仮面を被った戦士に変身し、シゲルのポケモン達を圧倒した後に捕らえたと言う

    何か大きな事件が幕開けると読んだケンジは、カスミに協力要請するためにハナダに来た

    そこでサカキによる世界征服が宣言されたので、この地に残されたとのこと

    また、カスミの記憶喪失もポケモンが消えてから発症しだしたと言った


 サトシ(確かサカキは『シゲルを改造人間第一号にする』とか言ってた気がするけど気のせいだったかな?)

 ケンジ「どうしたんだい? サトシ」

 サトシ「ん、あ、なんでもない(考えすぎか……)」
 
 ▼ 111 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:35:15 ID:wa2IGqj2 [21/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 コジロウ「ジャリボーイ、これを」サッ


    差し出されたのは、1枚のディスク


 コジロウ「俺は幹部に昇進したことにより、サカキ様の命令で世界中を飛び回っている
      俺の仕事は他の団員の仕事ぶりをチェックすること
      他の団員っつっても、改造人間に適合出来なかった奴は消されちまってるから、改造人間の様子を見に行くだけなんだがな」

     「これは、俺が先日イッシュに行かされた時に見つけた
      お前のポケモンのうちの一匹だ」

 サトシ「!!」

 コジロウ「このままじゃ変身には使えないだろうが、ボールに戻せば話は別だろう」

 サトシ「でも俺、研究所に預けてたポケモンのボールは今は持ってないぞ」

 ケンジ「いや、ここにある」ザラッ

 一同「「「「「「「???」」」」」」」

 ケンジ「オーキド博士がさらわれる前に、何故か僕に託したんだ
     博士、何かを悟ったような顔してたな……」

 サトシ「サンキュー、ケンジ」ゴソッ

 ▼ 112 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:42:20 ID:wa2IGqj2 [22/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 コジロウ「ジャリボーイ、ベルトの仕様として、変身に使えるのは自分が捕獲したポケモンだけなんだ」

     「そこにある数十個のモンスターボールに入るポケモンだけで、何体いるかもわからない敵と戦うんだぞ、出来るか?」


 サトシ「……ああ、必ず俺と俺のポケモンで、あいつらをぶっ潰す」

    「戻れ! ケンタロス!」チュウウン


     光に包み込まれ、データのみとなっているポケモンはモンスターボールに戻った


 サトシ「……なあ、どうしてハクダンシティは襲われたんだ?
     他にも似た条件の町は幾つもあるじゃないか」

 コジロウ「たぶん……支店基地を作る広い場所が欲しかったんだろ」

     「俺の予想だと、これからも何処かの町を壊していくんだろう
      それを防ぐのが、まず俺達がすべきことかな」


 サトシ「そうと決まれば、早速出発しようぜ!」

 コジロウ「いや、まだサカキ様から何も指令が出ていない
      勝手に動いたら、俺達の反乱を疑われることになるから我慢しろ」

 タケシ「まあ、今日はゆっくり休んでいけ」
 
 ▼ 113 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:43:54 ID:wa2IGqj2 [23/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

         【 数日後 】


 サトシ「オーレ地方か……初めて行く場所だな!」

 コジロウ「ワクワクするなって、遠足じゃないんだぞ」


 タケシ「生きて帰って来いよ、サトシ」

 サトシ「ああ、もちろん」


 ムサシ「私達は私達でできることをしているわ
     せいぜい頑張んなさい」

 サトシ「おう」


 サトシ「カスミの面倒は任せたぜ、ケンジ」

 ケンジ「うん、きっと良くしてみせるよ」


 サトシ「わっ!? こんな時に記念撮影かよ」

 シューティー「ふん、基本だろ?」パシャパシャ

 ▼ 114 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:44:34 ID:wa2IGqj2 [24/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シトロン 「くれぐれも無茶はしないでくださいね……?」

 サトシ「大丈夫だ、任せておけ」ガシッ

 シトロン 「はい!」ガシッ


     繋がった手を、強く握った


 コジロウ「そろそろ出発の時間だ!
      行くぞ! ジャリボーイ!」

 サトシ「おう!」ダッ


 タケシ「頑張れぇえええええ!!!!!
     サトシィイイイイイ!!!!!」

 シトロン 「頑張れぇえええええ!!!!!
       頑張れぇえええええ!!!!!」



    彼等は手を振って応えてくれた

 ▼ 115 art 3 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:45:10 ID:wa2IGqj2 [25/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告











       【 そして 現在 】











 ▼ 116 ZSLq0Csm3g 16/08/02 00:47:52 ID:wa2IGqj2 [26/26] NGネーム登録 NGID登録 報告

 今日はここまでです

 支援ありがとうございます
 ズミSS……懐かしい


  連絡

 明日(今日の朝)から合宿なので、次の更新は3日後になります

 ご了承下さい
 ▼ 117 ZSLq0Csm3g 16/08/04 09:41:48 ID:dTz1vkdU NGネーム登録 NGID登録 m 報告
テスト
 ▼ 118 ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:33:29 ID:TuaHfHFY [1/23] NGネーム登録 NGID登録 報告



          part 4


 
 ▼ 119 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:34:29 ID:TuaHfHFY [2/23] NGネーム登録 NGID登録 報告





     〈……シトロ…………  !〉


     〈……オイ! シトロン! キコエルカ!〉



    〈シトロン! いい加減起きろ!〉




 シトロン 「!」ハッ!

 タケシ「やっと目が覚めたか」

 コジロウ「車は木っ端微塵だけど俺達は全員無事のようだな」

 ムサシ「助かったってことでいいのかしら?」

 タケシ「恐らくは」


    周りは深い森 闇の中から見える月だけが輝いている
 
 ▼ 120 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:35:55 ID:TuaHfHFY [3/23] NGネーム登録 NGID登録 報告

 タケシ「もう少し歩けばアジトに着くはず。行くぞ」


    彼等が襲撃したのは、タマムシシティの入り口付近

    眼鏡の少年のポケモンのデータの存在をそこから感知できたことと
    ムサシが敵の本部から、量産型のベルトを1つ手に入れてきてくれたこと

    その2つのことと、1人の仲間を失った焦りが、危険な襲撃を彼等に計画させ実行させた


    だがそこで待ち構えていたのは、変わり果ててしまった姿の、失ったはずの友だった


 シトロン 「シューティーも敵になっちゃったんですね……」

 タケシ「……ああ」
 ▼ 121 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:36:25 ID:TuaHfHFY [4/23] NGネーム登録 NGID登録 報告

    ポケモンが消えてから8年が経ち

    今の季節は、冬を終えたばかりの春

    肌寒さがまだ残る


 シトロン 『フレア団! そこまでです!
       貴方達の野望は僕達が阻止して見せます!!』

      『レントラー! 発射装置にワイルドボルトォ!!』


        〈バリバリバリッシュ!〉


 シトロン (……あの頃が懐かしいな)

      (あのとき、ポケモンを消し去る兵器の存在に気付いていれば……)


      (……くそッ!)


      (あっと言う間にこれほどの月日が流れてたんですね)

 
 ▼ 122 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:37:27 ID:TuaHfHFY [5/23] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シトロン 「……」

 タケシ「どうした? 考え事か?」


 シトロン (ロケット団は、「脱走者、反逆者が出た」等と言いがかりをつけ
       定期的に町を破壊することが何度もあったから)

      (僕達“反乱軍”は、それを阻止するために何度も戦いに行ったけど
       残念ながら改造人間の変身する戦士にはまるで歯が立ちません)

      (だから、そこでは彼のみが頼りでした)


 サトシ『見ててくれ、俺はもうあの頃の俺とは違う
     強くなったんだ! 変身!!』ガコン!


 シトロン (サトシが定期的に帰ってきて、僕達に加勢してくれました

       けれど会うたびに、彼の表情は冷たくなるばかり

       何度も変身を繰り返して戦う内に、命の尊さを忘れてしまったのでしょうか

       そんな彼は、ここ3年間ほど帰ってきていないんですよね

       コジロウが捜索しにいっても、何故か見つからなかったそうですし)
 
 ▼ 123 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:38:45 ID:TuaHfHFY [6/23] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シトロン (そして数日前)


 シューティー『仲間が……ピンチ………な…………ら……………!』


 シトロン (戦いに明け暮れる日々の中で)


 シューティー『自分を…捨てて…でも……守る……、』


 シトロン (大切な友を)


 シューティー『基本……だ………ろ………?……』バタッ


 シトロン (失ってしまった)


      『シュウティィイイイイイイイイ!!!!』

 
 ▼ 124 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:39:28 ID:TuaHfHFY [7/23] NGネーム登録 NGID登録 報告




         何度も何度も


     地獄のような毎日が繰り返され


       今日の日に至るまでに


         世界の人口は


    8年前の1%程度までに減少していた



 ▼ 125 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:40:07 ID:TuaHfHFY [8/23] NGネーム登録 NGID登録 報告

 タケシ「お、着いたぞ」


    ようやく見えたのは、半壊したハナダシティ

    そして、怯えながら隠れて暮らす人々

    人々の悲しそうな、悔しそうな表情は

    彼等の『町を守り切れなかった』という“罪の意識”を忘れさせずにいる


    町を抜け、森を進むと見える小屋

    そこが、反乱軍のアジト


          <ガチャ>


 カスミ「あら、お帰りなさい」


     カスミは記憶こそ戻らないものの、人と接することには慣れてきたため、今はここに居る


 ケンジ「思ったより早かったな、お帰り」
 
 ▼ 126 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:40:30 ID:TuaHfHFY [9/23] NGネーム登録 NGID登録 報告

         【 翌日 】


 シトロン (ん……、もう昼か)


    〈カチン〉          〈カチン〉
           〈カチン〉

 シトロン (何の音だ?)スクッ

              〈ガラガラッ〉

 シトロン 「おはようございます」

 タケシ「おはよう、飯ならムサシとコジロウが買い出しに行ってくれてるから待っててくれ」 〈カツン〉    〈カツン〉


     響き渡る鉄と鉄の音

     タケシは眩い輝きを放つ“刀”を作っている


 ケンジ「ただいまー」ガラガラッ

 タケシ「ケンジお前、朝から何処行ってたんだ?」
 
 ▼ 127 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:40:57 ID:TuaHfHFY [10/23] NGネーム登録 NGID登録 報告

 ケンジ「ちょいと野暮用があってね……、また偵察に行ってくるよ」フゥ……


       **********


 コジロウ「今日はウブの実が安そうだな」

 ムサシ「ここらの土地はまだ枯れてないものね、畑もあるし」


 コジロウ「すんませーん、オレンの実を7個とナナの実を8個、ウブの実を9個くださーい」

 おばちゃん「はぁ?」

      「あんたらロケット団に売るもんなんて1つも無いよ!」

 コジロウ「……」

 ムサシ「……アンタねえ」イラッ

     怒りの感情に反応し、ムサシと一体化した戦士のベルトが起動する


      〔 Fusion. ……〕


 コジロウ「止めろ! ムサシ!」ガシッ
 
 ▼ 128 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:41:25 ID:TuaHfHFY [11/23] NGネーム登録 NGID登録 報告

 ムサシ「!」ハッ!

     慌てて変身を解除


 おばちゃん「ヒィエエエ……やっぱあんたも化け物と同じじゃないか!

       帰ってくれ! 今日はもう店じまいだ!」


 カスミ「待って、おばちゃん!」

        少女は叫ぶ

 カスミ「どうしてロケット団だからって悪者だって決めつけるの!?
     この町を守っているのは、他でもないこの人達なんだよ!?」


 コジロウ「ジャリガール……」

 おばちゃん「……わかったよ
       カスミちゃんがそう言うなら売るよ
       ほら、さっさと持って行きな」

 ムサシ「……ありがと」

 おばちゃん「フン、」
 
 ▼ 129 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:41:57 ID:TuaHfHFY [12/23] NGネーム登録 NGID登録 報告

       **********


 シトロン (遅めの朝食を終え、今日もまた、新しい発明に取り掛かる

       終わりそうもない毎日

       過ぎた時間は8年、失った人は沢山

       この状況を壊してくれる救世主が欲しい)



      (サトシ、君は今どこに……?)



 ケンジ「大変だ! 町にロケット団が向かってきている! 攻めこんでくるぞ!」ガラッ!

 シトロン 「なんだって!?(くそっ、ここ1年は攻めてこなかったのに!)」ガシッ ダッ!


     息を切らして入ってきた青年と共に、武器を装備し、町へ急ぎ走った


       **********

 
 ▼ 130 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:42:28 ID:TuaHfHFY [13/23] NGネーム登録 NGID登録 報告



       〈ブクブクブク……〉

        〈ゴボゴボゴボゴボ………〉


     〈ザザーン〉
         〈ザザーン〉



 ※※※「っ……、ここは……?」


   風が運んできたのは
       穏やかな海の匂い
            優しい森の匂い
     そして、懐かしい町の匂い


 ※※※「そっか、カントーに着いたのか」

     腰のベルトに手を当て、語りかける

 ※※※「ごめんな、グライオン
     もっと長く一緒に居たかったよ」
 
 ▼ 131 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:43:01 ID:TuaHfHFY [14/23] NGネーム登録 NGID登録 報告

 ※※※「俺の仲間は……、あと3匹か」



    「タケシ達が待ってるんだ、こうしちゃ居られない」スクッ


    立ち上がって見渡すと、幼い頃の懐かしい風景が、頭の中に蘇ってきた


 ※※※(そうだ、ここは俺が生まれ育った町)

    (博士からポケモンを貰って、旅を始めた町)


 サトシ「久々に帰ってきたぜ、マサラタウン……!」


    だが見る限り、人の気配がない

    壁に穴が空いていない家なんて1つも無い


 サトシ(……あの屋根は!)


        〈タッタッタッタッタッ……〉
 ▼ 132 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:43:49 ID:TuaHfHFY [15/23] NGネーム登録 NGID登録 報告

           〈ガチャ〉

 サトシ「……」



    「……ただいま」


    誰も居ない玄関が、彼の帰りを迎える

    壁には、この家の前で撮られた大きな写真

    写真には、優しい母親、尊敬していた父親、幼い頃の自分が笑顔で写っている

 サトシ「ママ……」

    1人寂しく、自分の部屋へと向かう


    部屋には、今まで旅した地方で手に入れたジムバッジが、ホコリを被って待っていた

 サトシ「8年ぶりだな……これはここに、と」コト

    その中に、カロス地方で手に入れた8つを混ぜた

 サトシ「掃除……しなくちゃな」
 
 ▼ 133 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:44:24 ID:TuaHfHFY [16/23] NGネーム登録 NGID登録 報告

 サトシ「ん? なんだこれは?」

    ベッドの上にあったのは、成人男性用の服や靴、そして帽子

    それと、1枚の手紙

 サトシ「まさか……」ピラ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 サトシへ

 世界では今、大変なことになっていますね

 もうすぐこの町もボロボロにされて

 私もパパの元に連れて行かれるでしょう


 いつか世界が平和になって

 君がこの家に帰ってきて、もう一度旅に出たいと言ったときのために

 新しい服を作っておきました

 君が帰ってくる頃には、きっと背も伸びているだろうからね
 ▼ 134 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:44:59 ID:TuaHfHFY [17/23] NGネーム登録 NGID登録 報告


 最後にもう一度会いたかったわ

 サトシ。
               ママより
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 サトシ「ママ……」

    「ありがとう……」ボソッ



       〈ドオオオオオオオン!!!〉


 サトシ「うわっ!? なんだ!?」


      突然襲ってきた火球

      慌てて窓の外を見ると、家の周りは火の海になっている


 サトシ「くそっ!」ダッ   〈ガシャーン!〉

    手紙と服を抱え、窓から飛び出す
 
 ▼ 135 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:45:24 ID:TuaHfHFY [18/23] NGネーム登録 NGID登録 報告

 サトシ「敵か!?」


       〈ブイイィィイイイイン〉

           〈キキィッ〉


     目の前でオートバイが停車

     ヘルメットを脱いで下りてきたのは、栗色の髪に青い目の少女


 サトシ(……見覚えのある顔だ、まさか!!)

    「セレナ!? セレナなのか!?」


 セレナ「標的を確認、直ちに排除を開始する」ピッ

 サトシ「!!」バッ

    “戦い”が始まることを悟った彼は、母から貰った服と手紙を、避難させるために遠くへ放り投げた

     次の瞬間、少女の掌から放たれた火球を、彼は躱せなかった


           〈ボオッ〉
 
 ▼ 136 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:45:52 ID:TuaHfHFY [19/23] NGネーム登録 NGID登録 報告

 サトシ「ぐはっ…熱っ」ドタッゴロゴロゴロ

     なんとか転がって火を消す


 サトシ「ハァハァ……セレナ、生きててくれて良かった
     ……けど、最悪な形での再会だぜ……」

 セレナ「……」スゥ……

             〈ボオッ!〉


 サトシ(危ねっ!)サッ

     連続で放たれる火球を躱していく


 サトシ「セレナ、どうしてお前がここに居るかは知らないけど
     そこを退いてくれ、行かなくちゃならないんだ」


 セレナ「……」

 サトシ「セレナッ!」
 ▼ 137 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:47:44 ID:TuaHfHFY [20/23] NGネーム登録 NGID登録 報告

 セレナ「私は……、サトシと一緒にいたい」ボソッ

 サトシ「え?」




 セレナ「愛してるわ、サトシ









           殺したいほどにね」




      〔 Fusion. Braixen 〕




 セレナ「変身……」キュウウウウウン……
 ▼ 138 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:48:49 ID:4PIeKxBM [1/3] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

 セレナ「ねえ、」“電撃波!”

               〈バチバチバチーン!〉

 サトシ「? くっ……」

     飛ばされた電気の波をスレスレで躱す

 セレナ「どうして?」“サイコショック!”ビガガッ!

          躱す

    「どうして私のこと」“けたぐり!”ブゥン!

          躱す

    「もっと、見てくれなかったの?」“熱風!”ゴウッ!

 サトシ「ぐっ…… !!」


 セレナ「私は貴男のことを愛していた

     けど貴男は、全く気付いてくれなかった

     悲しかった

     とても、とても……」ホロリ
 
 ▼ 139 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:49:18 ID:4PIeKxBM [2/3] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

    仮面の下で、熱いものが流れた気がした

 サトシ「セレナ……泣いてるのか?」

 セレナ「私は貴男を許さない!」ダッ!

       “グロウパンチ!”

 サトシ「止めろ……」

          〈バチィン〉

    「止めてくれグフッ」

          〈バキィン〉

    「セレナ……」

          〈バキィィン!〉

    「がはっ……」ドサッ

    (改造人間が凶暴なのは知っていたが、まさかセレナが……

     それに、改造人間を助けることはできない

     倒したら、体が蒸発して消えちまう)
 
 ▼ 140 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:50:11 ID:4PIeKxBM [3/3] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

    (改造人間が生きていられるのは、ベルトのお蔭だってことは知った

     ベルトを壊さない限り、倒せないことも知った

     脳改造を受けてるから、いくら呼び掛けても、倒さない限り、元の人格が戻らないことも知った

     戦いの中で全部知ってきた

     元の人格が戻ってすぐ消えていく人を、今までに何人見てきたことか

     俺が、倒したんだ

     1人倒すごとに、徐々に何も感じなくなってきて

     命の尊さも忘れて

     感情を失った

     けど……

     目の前に居るのは、大切な仲間

     倒さなきゃ前へ進めない

     嫌だ……!

     セレナを倒すなんて……!)
 
 ▼ 141 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:50:40 ID:TuaHfHFY [21/23] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シューティー『バッキャロー!!』

 サトシ(!!)

 シューティー『大切な仲間のために、今は自分ができることに全力で挑む』

       『それが基本じゃないのかあ!!』

 サトシ(畜生……)

    (畜生めが!!)

 セレナ「絶対に……」“グロウパンチ!”

         〈ガシッ〉

 サトシ「ゼェゼェどうして……ハァハァ……」

   何とか拳を受け止め、“愛の戦士”に質問し返す


 サトシ「どうしてお前はセレナなんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!!」クワッ!


 セレナ「キィィィィィィヤァァァァァァアアアア!!!!」ブンッ!


     “  恩  返  し  !  !  ”
 
 ▼ 142 art 4 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:52:10 ID:TuaHfHFY [22/23] NGネーム登録 NGID登録 報告


      〈ドゴォォォォォォォォオオオ!!!!〉


    愛の戦士から放たれた衝撃波の一撃は、少年を吹き飛ばし、瓦礫の山に沈めた


 セレナ「ハァハァ……排除、完了しまし……」ピッ



       〔 Fusion. Torkoal 〕



         〈ドガーーン!!!〉


 セレナ「!!?」


        青空の下、瓦礫の山から爆音と共に


       “炎の戦士”が爆誕した


 
 ▼ 143 ZSLq0Csm3g 16/08/05 00:53:08 ID:TuaHfHFY [23/23] NGネーム登録 NGID登録 報告

 今日はここまでです

 なんかいろいろ間違えてる気がする
 
 ▼ 144 マナッツ@ピントレンズ 16/08/05 13:58:32 ID:wZM3ExIs NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
支援

地の文の最後にはやっぱり。が欲しい……
 ▼ 145 メ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:00:18 ID:cJhMcEZA [1/22] NGネーム登録 NGID登録 報告
支援ありがとうございます

>>144
一応「。」付けて書き溜めてた時もあったのですが、自分の判断でやめました
申し訳ありませんが今後も滅多に「。」を付けないと思います



さて、part 5 の更新の前に少し余談です

part 4 のラストから分かるとおり、今回はバトルがメインです
そして当SSは私の処女作同様に、戦闘シーンにBGMを仕様します
処女作とは異なり、回数を減らした代わりに一曲一曲をフルで仕様するので、曲のテンポに合わせて読んで頂ければ嬉しいです

……そしてpart 8 の書き溜めが終わらねえええええ
 ▼ 146 ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:01:03 ID:cJhMcEZA [2/22] NGネーム登録 NGID登録 報告



          part 5


 
 ▼ 147 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:02:08 ID:cJhMcEZA [3/22] NGネーム登録 NGID登録 報告


   〈ドカーン〉
     〈ワーワーキャーキャー〉 〈ウゾダドンドコドーン〉


 シトロン 「なんてこと……」


    町に着いてから見えたものは

     崩れていく建物
        燃えていく木々
      逃げまどう人々
       踏み潰される草花
     容赦なく破壊活動を続ける兵士達
    高い所からその光景を1人笑って見ている“光の戦士”


 シトロン (あの時と似ている)

      (怖くて逃げ出して、ユリーカを失ったあの時と)


      「やめろおおぉぉぉぉぉぉおおお!!!」ダッ カチャ


     〈ズダダダダダダダダダダダダッ!!!〉

 ▼ 149 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:03:28 ID:cJhMcEZA [4/22] NGネーム登録 NGID登録 報告


       〈パァーンパァーン〉



       銃弾は迫り来る


 おばちゃん「ヒイイイィィ!!」


        〈サッ〉


 おばちゃん「!!」


       しかし、間一髪拾われ助かる


 おばちゃん「アンタが助けてくれたのかい!?」

 ムサシ「フン、無様な姿だったわよ
     アンタが居ないと私達も困るから助けただけだから
     ま、感謝しなさい」サッ


 おばちゃん「ありがとよ……」
 
 ▼ 150 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:04:15 ID:cJhMcEZA [5/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 コジロウ「ムサシ、何してたんだ? 行くぞ」ダッ

 ムサシ「ちょっと忘れ物しちゃってね
     でも私達がいなくて大丈夫かしら?
     この町には無くなって欲しくないんだけど」ダッ


 コジロウ「信じるんだ、仲間がいるから大丈夫さ」ダッ


      **********


 ケンジ「カスミっ! ここに居たのか! 早く逃げろ!」

 カスミ「町の皆を避難させなきゃ! それに、シューマッハが……」

 ケンジ「そうか、ならば護身用にこれを持っててくれ」サッ

     銃と弓が一体化した武器、クロスボウを手渡す

 カスミ「これ、ケンジのだよね……いいの?」

 ケンジ「君を守れるなら構わない
     それじゃあ、行ってくる」ダッ!


      **********
 
 ▼ 151 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:07:52 ID:cJhMcEZA [6/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シトロン (昔から、走るのは苦手だった)

      (けど今では、誰よりも速く走れる自信がある)

      (それだけの戦場をくぐり抜けてきたんだ!)


     飛び交う銃弾の間を駆け抜けながら、銃を乱射

     不安定な足場からの正確な射撃は、次々と敵戦闘兵のみを狩っていく


         〈バッ〉


 シューティー「お、シコロンじゃん」タッ

 シトロン 「シューティー……」


          〈カチャ〉


 シトロン 「今のお前は、シューティーじゃない!
       ただの操り人形だ!!」ギリ…ギリ…


    目の前に降りてきた友の額に銃口を当て、引き金を構えるが
 
 ▼ 152 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:08:15 ID:cJhMcEZA [7/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シューティー「へぇ〜、それで?
        君が僕を撃てるの?」

 シトロン 「くっ……」ジリ…

 シューティー「ほら、町を救いたいんだろ?
        ロケット団の改造人間なんか
        シューティーの顔をした兵士なんて撃っちまえよォ」

 シトロン 「……」


    脳裏に過去の記憶が蘇り、銃を下げてしまう


 シューティー「ハハッ……アハハハッ!
        だらしねえなぁ……
        妹さんとの約束はどうするんだよ?
        目の前に敵がいて戦えねえのかっ!!」ギュウウウウウン……!



      〔 Fusion. Serperior 〕



 シューティー「そんな奴は僕の目の前で散れッ!!」“グラスミキサー!”
 
 ▼ 153 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:09:03 ID:cJhMcEZA [8/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

     吹き荒れる木葉が少年を包み込み、一時的に拘束


 シトロン 「ぐっ゙……身動きが……」ジリジリ……

 シューティー「ハハッ、地獄を楽しみなよ」ショオオオ……!


    光の戦士は少年から距離を置き、力を貯める

    その構えられた両手の中で、空から降り注ぐ太陽光が集められ

    眩い輝きを放つ巨大な光球へと変わっていく


 シトロン 「こんな……ところでッ!」

      「終われるかぁぁぁぁああ!!!」


 シューティー「さようなら」ビガッ!


     “ ソ ー ラ ー ビ ー ム ! ”


      〈ズゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!〉
 
 ▼ 154 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:09:49 ID:cJhMcEZA [9/22] NGネーム登録 NGID登録 報告


          〈プス…プス…〉


    全てを焦がすほどの太陽光線は

    少年には届かなかった


 タケシ「  …… グハッ…  」ドタッ


 シトロン 「タケシ!!」ダッ

 シューティー「へぇ〜」


 タケシ「 ハハッ 間に合って良かったぜ…… 」

 シトロン 「なんで……どうして僕を庇ったんですか!?」


 タケシ「 ついさっき言われたばかりだろ

     『お前の才能が1番の武器』だって

      シトロン、これ、使え…… ! 」サッ
 
 ▼ 157 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:12:09 ID:cJhMcEZA [10/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シューティー「だが、生身の体でどこまで戦えるのかな!?」“アクアテール!”


       〈ズオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!〉


♪____頑張ることに 疲れた時には


    光の戦士から放たれる蹴りは、水流を纏い、正面を覆い尽くす


 シトロン 「ぶはっ!? ゲホッゲホッうわっァあ゙」ゲホッ


 シューティー「ハハッ、どうだ? 苦しいか?
        そのまま朽ち果てろ!」ギュン!


♪____空を見上げて 涙を流そう


          〈ガキン!〉


 シューティー「……やるじゃないか」ギリ…ギリ…

 シトロン 「……絶対に逃げない!!」
 
 ▼ 158 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:13:09 ID:cJhMcEZA [11/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

    刀を縦に構え、水流の中で蹴りを受け止めてみせ


 シトロン 「はあああああぁぁぁぁぁぁああああ!!!!」キンッ!


    水流を払い除け、光の戦士の胴体目掛け、刀を円を描くように振り下ろす


♪____頬撫でる風が きっと言うから


          〈ザシュ!〉


 シューティー「僕の装甲に傷が……!」


♪____「転んでもいいさ 君は君が素敵さ」


 シトロン 「この町を守りたいから
       この世界を救いたいから!
       強くなるために君と共に努力したんです!
       きっと“彼”も、同じ思いで戦っているでしょうからね!」ブンッ!


         〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 
 ▼ 159 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:13:45 ID:cJhMcEZA [12/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 セレナ「サトシィ゙イ゙イ゙イ゙イ゙!!!!」“炎のパンチ!”

 サトシ「くっ……!」“鉄壁!”


         〈ガキィィィン!〉


♪____傷つかぬ者に 青空は見えない


 サトシ「(拳が重い……!防ぎきれないか)だったら!」“クリアスモッグ!”


        〈ブシューーーー!!〉


♪____迷い歩むたび 生命は輝く


    強靱な防御力と白い煙で猛攻を防いでいく


 セレナ「ゲホッゲホッサトジィ、私と一緒に゙来てよぉ……」


 サトシ「セレナ……」
 
 ▼ 160 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:14:12 ID:cJhMcEZA [13/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 セレナ「そうしないなら私に殺されてよ!」ゴオッ!


      “ だ い も ん じ ! ! ”


 サトシ「……」


         迫り来る炎


 セレナ『サトシ! こんなとこでお別れなんて嫌だ!
     私はまだ! 貴方に何も本当のこと言えてない!
     サトシ!! 私はずっと貴方のことがグッ…… 』ガクッ


       思い出される最後の言葉


         〈ジュウッ〉


 セレナ「ゼェゼェ今度こそ……」ハァハァ


       〈ピキ、ピキピキピキ、、、〉

 
 ▼ 161 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:16:37 ID:cJhMcEZA [14/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

     “ パキーーーーーーーーー ー ー ー ー ン ! ! ”


 サトシ「セレナ、お前の本気、良く伝わってくるぜ」“ 殻 を 破 る ! ! ”


     焼け焦げた装甲を弾き飛ばし、炎の戦士はさらに燃え上がる


♪____どんな笑顔で 包んであげたら


 サトシ「セレナのあの時の言葉の続き、聞かせてくれ
     セレナの、本当の思いを知りたい
     ベルトに操られたお前じゃなくて、俺のよく知ってるセレナの、な」


♪____君の悲しみ 癒せるだろう


 セレナ「ふざけるな!」“火炎放射!”


      〈ゴオオオオオオオオオォォォォォォォォォォ………〉


 セレナ「効いてない……だと?」ゴオオオオォォォォォ……
 ▼ 163 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:18:09 ID:cJhMcEZA [15/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

        **********


 シトロン 「エイパムアーム4号、起動!」ウィィィィン!


       〔 Citroenic gear on! 〕


♪____見つめてごらん 向かい風の向こうに


       〈ビュン  バキッ!〉


    8年前の物からかなり軽くなった背中のリュックから伸びる鉄拳が
    山なりに飛び、光の戦士の顔を打ちのめす


♪____描き続けてる 未来が待ってる


 シューティー「ほう、そんな武器を隠し持っていたのか……」

 シトロン 「僕は発明家ですからね
       あらかじめ設計してまして、昨晩の奇襲の後に完成させました」

 シューティー「流石は“天才”と言ったところだな」
 
 ▼ 164 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:18:57 ID:cJhMcEZA [16/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シトロン 「ありがとうございますッ!」ダッ!


       刀を構え、突進


 シトロン (まともにやり合っても勝てるはずがない
       サトシから聞いた急所を貫いて、一撃必殺を決める!)


♪____歩いて行こう


 シューティー「シコロン……君の友でいれたことが嬉しいよ!!」スルスルスルスル……ビガッ!!


     “ ハ ー ド プ ラ ン ト ! ! ”


♪____そこに空があるから


 シトロン 「!!」

 シューティー「もっと僕を楽しませてくれ!!」


        **********
 
 ▼ 165 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:20:45 ID:cJhMcEZA [17/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

          〈ギュッ〉


 セレナ「!?」


        抱きしめた


♪____傷つかぬ者に 青空は見えない


        彼女の全てを包み込むように、優しく


 サトシ「やっと、セレナに触れられた……
     改造人間になっても、俺のことを思ってくれてて
     ……ありがとう」ビガッ!!


     “ オ ー バ ー ヒ ー ト ! ! ”


♪____迷い歩むたび 生命は輝く


      心の底まで届きそうな熱すぎる炎が、2人を包み込んだ

 
 ▼ 167 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:22:12 ID:cJhMcEZA [18/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シューティー「!?」

 シトロン 「うおおおおおおおおおおおおお!!!」キィィィィィィン!!!


      〈ザクッ グシャ ガッ ギギギギギギギギ〉


♪____創るよ


     刀はベルトごと、光の戦士の体を貫き


 シューティー「ウっ、うゴおオオ🙋オ゙゙お゙゙おおおおオオ✨オオ゙オオ゙゙オオオ オ オオ 💥ゴゴ ゴ オ゙お ゙ オ オ オ 🎌オ オ  😭!  😨 !!!!!」

 シトロン 「うあああああああああああああああ!!!!!!」ズガガガガガガガガガガガガガ


             〈ザシュ!〉

     引き抜かれる


 シューティー「ア、ガっ…… 」シュウウン……


          〈ドタッ〉
 
 ▼ 168 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:23:04 ID:cJhMcEZA [19/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

     〔  goodb……ジジジッ  〕〈グシャン!〉


        ベルトは大破


 シューティー「うう、……シこ ロン ……」シュウウウゥゥ……

 シトロン 「シューティー! 元に戻ったのか!!」

 シューティー「 凄いじゃな いか
          改造人 間に勝 つなんて 」シュウウウゥゥ……

 シトロン 「全然凄くなんかないよ……
       だって、こうやって君が消えていくのを見ていることしか出来ないんですよ……?」

 シューティー「 それでもいいさ 」

       「 自分の夢を託せる友が ここに いるんだから 」シュウウウゥゥ……


 シトロン 「夢……ですか」

 シューティー「 必ず 僕の大好きな 美しい世界を 取り戻してくれ ! ! 」シュウウウゥゥ……

 シトロン 「……はい!」
 ▼ 169 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:23:40 ID:cJhMcEZA [20/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シューティー「 皆にも「今までありがとう」って 伝えてくれ」

       「 最後に そんな悲しそうな 顔しないで 笑って 笑顔を 見せてくれ …… 」シュウウウゥゥ……

 シトロン 「……っ」ニコッ

 シューティー「フフッ…… 良い画だねぇ  ……  」シュウウウゥゥ……


      〈シュウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥン……〉


      友は分解され、光の粒子になって消え去った


 シトロン 「くそっ……ウッ……ウッ」ポタ ポタ


      「シュウティィイイイイイイイイ!!!!!」



 タケシ「……決着は 着いたようだな
      しっかりと 見ていたぞ 」

 シトロン 「……はい」

 タケシ「 最後に 『笑ってほしい』 って 頼まれたんだろ そんな顔 するなよ 」
 
 ▼ 170 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:24:18 ID:cJhMcEZA [21/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シトロン 「そうですね……僕達が“最後の希望”なんですから」

 タケシ「 そうだ な …… 」



 シトロン 「皆の元へ帰りましょう
       町の復興もしなくちゃですし
       ほら、肩を貸します」グイ

 タケシ「 ああ ありがとう 」


       2人の男は去っていく




 シゲル「シューなんとかの奴、手加減してたな
     せっかく器にしようと思っていたのに、使えないやつだ」

    「あの女の子のほうは上手くやってるかな」

    「……知識の神に捧げる生贄と、感情の神に捧げる生贄、あと一つ……
     誰か面白い奴は居ないかなあ」ヒュンッ


       ***********
 
 ▼ 171 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:24:51 ID:cJhMcEZA [22/22] NGネーム登録 NGID登録 報告

       〈プスプスプスプス……〉


     〔  go…プスプス…od…ジジッb……ジジジッ  〕〈パキィィン!〉


 セレナ「さと……シ…… 」シュウウウゥゥ……

    「 誰かを 愛する想い が、力に なるから 」シュウウウゥゥ……

    「 必ず 皆を 」シュウウウゥゥ……

    「 幸せに して …… 」シュウウウゥゥ……


     少女はポケットから、青いリボンを取り出す

     “誓いの木”の下で渡された、大切な宝物を


 セレナ「 これ 受け取っ …て 」シュウウウゥゥ……

     抱きしめていた手を、彼女の手のほうに回し

 サトシ「……確かに受け取った」グッ…


 セレナ「 好きよ サトシ  ありが と ……」シュウウウゥゥ……
 
 ▼ 172 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:25:22 ID:zeAHtlmI [1/4] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

          〈ドサッ〉


      一瞬、力が抜け、少女は倒れ込んだ


 サトシ「セレナ!」ダキッ  〔 goodbye 〕スゥゥゥゥ……


       変身を解き、慌てて抱き寄せる 


 セレナ「  さよな ら …  」

    「  私の 憧 れの人  」ウルウル


     青い瞳からは、涙が絶えず流れ出て

     少女は、憧れの人の頬に

     掌を

     届くように


      〈シュウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥン………〉
 
 ▼ 173 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:25:58 ID:zeAHtlmI [2/4] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

     届くように

     伸ばした


      〈…………………〉


    少年の手には、青いリボンだけが残されている


 サトシ(何故だ……)

    (何故、涙が流れない)

    (こんなに悔しいのに)

    (大切な人を、守れなかったのに!)

    「くそっ……!」

    「うわああああああぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!!」


      叫び声が、誰も居ない町に木霊した



        〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 
 ▼ 174 art 5 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:26:33 ID:zeAHtlmI [3/4] NGネーム登録 NGID登録 m 報告


       〈ブロロロロロロロロロ……〉



    オートバイは夕日を背に、荒野を駆ける


    母から貰った服と、彼女から託されたリボンを懐にしまった


    ボロボロな姿の少年を乗せて


 サトシ(待ってろよ、皆……)

    (俺が、今からそっちに向かうから)


    (……セレナ、幾ら俺の目から涙が零れなくても)

    (この想いは、絶対に無くさないぜ)



        〈ブロロロロロロロロロ………〉

 
 ▼ 175 ZSLq0Csm3g 16/08/06 00:27:34 ID:zeAHtlmI [4/4] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

 今日はここまでです

 読み込み遅っ!
 
 ▼ 176 リジオン@はがねのジュエル 16/08/06 07:43:06 ID:6ofBEmq2 NGネーム登録 NGID登録 報告
感動しましたし、設定が面白かったです(;´Д`A最後辺り燃えましたw
支援です!
 ▼ 177 ZSLq0Csm3g 16/08/07 00:53:20 ID:o2JN86aY [1/20] NGネーム登録 NGID登録 報告



          part 6


 
 ▼ 178 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 00:53:57 ID:o2JN86aY [2/20] NGネーム登録 NGID登録 報告


    【 ヤマブキシティ シルフカンパニー 】



 コジロウ「も、もう一度おっしゃって下さい……」

 サカキ「何度も言わせるな」

    「お前はロケット団をクビだ」

    「何処へでも好きなところに行くが良い
     我々に逆らわなければ、な」


 コジロウ「!?」

 ムサシ「何故です!?」


 シゲル「僕がそうしたほうが良いと言ったのさ
     改造人間に成りたがらない幹部なんて、いつまで持ってても無駄だからね」


    大人びた顔つきの少年がどこからか現れた


 コジロウ「お前は……!」
 
 ▼ 179 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 01:50:09 ID:2SMSC7C. [1/3] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

 サカキ「お前以外の幹部は全員、自ら改造人間に成ることを望んだ
     そして各地方で、あの少年に倒された
     こちらとしては今、ちと戦力不足なのだよ」

 コジロウ(ジャリボーイ……よくやってくれてるぜ……)

 サカキ「団員としてのお前にもう価値はない
     それにお前はポケモンが大好きなようじゃないか、そんな奴は此処に必要ない
     ほら、退職金だ」ドサッ


       目の前には、大量の札束


 コジロウ(違う……)

     (俺が憧れて入った組織は)

     (こんなに卑情な組織じゃなかったはずだ!)


     裕福な家庭で生まれ育ち、嫌気がさし

     “愛と真実の悪”に憧れていた青年の

     その目には、まだ青臭かった頃の“夢”が輝いていたはずなのに

 ▼ 180 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 01:51:07 ID:2SMSC7C. [2/3] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

     その輝きも、8年前に消えた


 サカキ「お前の大好きなハナダにでも住んだらどうだ?
     明日死ぬ覚悟があればの話だが」

 コジロウ「な……!?」

 サカキ「98号から連絡があった
     反乱軍のアジトがあの奥にあるらしい
     明日の正午、一気に攻め落とす
     1号、あとは頼んだ」サッ


    席を立ち、ボスは自室に戻っていった


 シゲル「と、言うわけで、君は退場」

 コジロウ「……今までお世話になりました」ペコリ

 シゲル「バイビーwwwww」


 ムサシ「で、私はなんで呼ばれたの?」

 シゲル「勿論、ハナダの見張り担当の君が僕とコンビを組むためさ」

 ▼ 181 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 01:51:39 ID:2SMSC7C. [3/3] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

 シゲル「一緒に反乱分子をぶっ潰そうぜ」

 ムサシ「……わかったわ」

 シゲル「イヤッホー!
     じゃあ君は、“影踏み”であいつらを動けないようにする役目ね!」

    「コンディションは完璧!
     嗚呼、サートシ君とまた戦えると思うとワクワクしてくるよ」

 ムサシ(キャラ崩壊も良いところね)

    (お目当てのジャリボーイは不在だから)

    (私達でまた町を守らなきゃ!)

 シゲル「じゃあ、お先失礼するよ、バイビー」サッ


       〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 ムサシ「わざわざ待ってたの?」スタッ

 コジロウ「勿論、コンビだからな」

 ムサシ「そうね、コジロウ以外と組むとか有り得ないし」

 ▼ 182 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 01:52:06 ID:o2JN86aY [3/20] NGネーム登録 NGID登録 報告

       〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 シゲル「あれ、君も来てたのかい?」

 ※※※(……途中の兵達との戦闘で丸腰になってしまったが、こっちに来て正解だったか)

    「……何故、ハナダに攻めてくる?」

    「反乱軍はどうせ我々には勝てないから
     泳がせておけと言ったはずだろ」


 シゲル「君は……ポケモンの謎を解明することが夢だったっけか
     その目的で僕のじーさんに近づいたんだろ」

    「ロケット団のスパイ、ケンジ」

    「僕もじーさんも攫ったんだ、何故まだあいつらと共に居る?
     裏切るつもりじゃ無いだろうなあ」

 ケンジ「そんなわけないだろ、まず僕の質問に答えろよ」


 シゲル「今日の襲撃で確信した」

    「あの2人と君は信用出来ない」

 ▼ 183 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 01:52:45 ID:o2JN86aY [4/20] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シゲル「コジロウは幹部の立場を利用して、反乱軍を援助していたんだろう」

    「ムサシはおそらく、なんかの手違いで脳改造がされていないな
     だからハナダが潰れないんだろうな、明日どっちも僕が潰すから関係ないけど」

    「そしてその2人にロケット団だと知られていない君は、その2人の裏切り行為を報告していない
     何か特別にでも守りたいものでもあるのか?」


 ケンジ(全部お見通しか……)

    (元々ロケット団のボスの直属のスパイだった僕は、オーキド博士に近づくために、サトシ達と一緒にオレンジ諸島を旅した)

    (そしてマサラタウンに住みつき、博士の助手として働いた)

    (ある日、博士と共にこの世界の真実を知った)

    (ボスにそのことを報告すると、『博士を攫え』と指示が来た)

    (言われた通りにした)

    (『改造手術の被検体として、博士の孫を連れてこい』と指示された)

    (また言われた通りにした)

    (何日か経って、ロケット団の世界征服が始まった)

    (……最低な人間さ、僕は)

 ▼ 184 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 01:54:17 ID:o2JN86aY [5/20] NGネーム登録 NGID登録 報告

 ケンジ「……ロケット団の目的は世界征服じゃないのか?
     何故そこまでして人とポケモンの命を奪おうとする」

 シゲル「ボスの真の目的は他にあるんだろ」

    「そんなことより……」

    「君はもう反乱軍の味方のようだね」

    「仕方ない……変身」ガコンッ



      〔 Fusion. Umbreon 〕



 ケンジ「……ッ!」

 シゲル「ボスの命令より恋人を守ろうとする君の意思、いいね! 気に入ったよ!」

    「是非、君に生贄に成って欲しいものさ」チラチラッ


     闇の戦士は、マントの内側から
    “黄色い宝玉”と“赤い宝玉”を取り出す

 ケンジ「……なんだ? それは?」

 ▼ 185 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 01:54:53 ID:UVhlLTXg NGネーム登録 NGID登録 m 報告

 シゲル「両方とも8年前に手に入れた物なんだけどね」

    「赤い方は、ハクダンで僕がサートシ君から奪った“感情”」

    「黄色い方は、君と君の恋人との思い出が詰まった“知識と記憶”」

 ケンジ「!!」

 シゲル「そしてもう一つ、素晴らしい“意思”を奪うことで
     最強の生物兵器を蘇らせることが出るんだアーハッハッハッハッハッハッ!」


 ケンジ「そうか……カスミから思い出を奪ったのはお前だったのか!」

 シゲル「そのとおり!」“電光石火!”

         〈バキッ!〉

 ケンジ「はがっ……」ズザザ

    (最初は、反乱軍に協力するふりをして、内側から反乱軍を潰すつもりだった)


 シゲル「くたばりな!」“シャドーボール!”

 ケンジ(けど、いつのまにか反乱軍に味方してしまっていた)

    (カスミのことが好きだから)

 ▼ 186 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 01:55:27 ID:o2JN86aY [6/20] NGネーム登録 NGID登録 報告

 カスミ『ケンジ!』


 ケンジ「!!」サッ

 シゲル「ほう、避けたか」

 ケンジ「僕は、カスミとずっと一緒に暮らすって決めたんだ!
     ロケット団が何だ!
     ここで君を倒して、僕は町に帰る!」


 シゲル「え、本気かい?」

 ケンジ「本気だよ……!」


    「本気で好きだから、ここまで戦ってこれたんだよ!」グッ……


    「いつだって本気じゃなきゃ生きて行けねえよ!!」ダッ!


       拳を握り締め、立ち向かう


 ケンジ「うおおおおおおおおお!!!!!!」ダッダッダッ!

 ▼ 187 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 01:56:05 ID:o2JN86aY [7/20] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シゲル「随分と情熱的だね、だが無意味だ」“シャドーボール!”

         〈ビュン!〉


     黒く輝く光球が、バンダナの青年を壁まで飛ばし、叩きつけた

          〈ドサッ〉


 ケンジ「 カス……ミ…… 」バタッ

 シゲル「じゃあ、君の“意思”貰うね」グサッ


      マントを翻し、槍を突き立てる


         〈キュウウウウン〉


      槍は輝き、“青い宝玉”を生み出した

 ▼ 188 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 01:56:37 ID:o2JN86aY [8/20] NGネーム登録 NGID登録 報告

     集まった3つの宝玉は、闇の戦士の手の中に収まる


 シゲル「アハハハッ! これで完璧!」

    「所詮、人間の力ってこの程度なんだね!」

    「この僕がっ! この世界でっ! 1番っ! 強いってことなんだよっ! な僕に勝てるわけないよね!」

    「これで明日の準備はバッチリ!」

    「突然アローラ上空の兵から連絡が来たときはビックリしたよもー」

    「まさかサートシ君がカントーに帰ってくるなんて!」

    「テールナーの子は、サートシ君の心に“傷”を残してくれたかなあ」

    「絶望した彼をボコボコに叩きのめす!そうでなくちゃ!」

    「勿論ハクダンを襲ったのも偶然なんかじゃない!
     僕が直接ボスに頼んだんだ!」

    「ほんっとに最高だったよ!!」

    「アハハハッ、ハーハッハッハッハッハッハッ!!!」

    「ハハッ! ハハッ! ハハハハッ! ハハハハーーーッ!」

 ▼ 189 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 01:57:08 ID:o2JN86aY [9/20] NGネーム登録 NGID登録 報告

 ケンジ「 」

 シゲル「そうだ! こいつを器にしよう!」

    「モンボも持ってるようだし、まずは改造人間にしないと」

    「そうすればきっと、器になるまでにボスから仕事を与えられるし良いと思うね」ポーイ

    「嗚呼、明日が楽しみだなあ」


    「Raid On the City, Knock out…… Evil Tusks……」


    「R……O…… C……K……E……T……!!」 


       〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


     〈ガキン ズバッ〉

         〈ズダダダダダダダッ〉


 シトロン 「くそっ、まだ残っていたか!」カチャ

      アジトまであと数十メートル

 ▼ 190 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 01:58:11 ID:o2JN86aY [10/20] NGネーム登録 NGID登録 報告

      ハナダの町から敵が去ったと思い、森に入ると

      数十体の兵が待ち構えていた

      隣には火傷を負って重症なタケシがいる


 シトロン 「そこを退け!
       タケシを早く手当てしなきゃならないんだ!」ヒュン


         刀を構え、突撃


 シトロン (思えば、ロケット団が各地方の町を厳重に取り囲んでいたのは)スパッスパッ

      (最初の1年くらいで)ザシュ ザシュ

      (あとは各々の町を壊し始めた!)ガキン!

      (そのお蔭で僕達も動きやすくなったけど)シトロニックギア オン!

      (こいつらは一体何がしたいんだろう?)ギュィィィィィィィン バシィィィィィィン!!


    〈ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ〉

 ▼ 191 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 01:58:41 ID:o2JN86aY [11/20] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シトロン 「!?」

      森の奥からさらに大量の兵が登場

 シトロン (まさか、今回の襲撃は僕達のアジトを探るためのものなのか!)

      (“敵に見つからないように周囲の背景に擬態できる君”をアジトに付けてるから大丈夫かもしれないけど
       皆が心配だ!)

 タケシ「 くそっ、多すぎる ! 」カチャ 〈ズダダダダダダダッ〉

 シトロン 「タケシ、気をつけて下さ……危なっ!」ガキィン!

      (ケンジ! カスミ! ムサシ! コジロウ! 誰でもいいから増援に来て下さいいい!!)


       〈ブィィィィィィィィィィィィィィィィン〉


       どこからかエンジン音が鳴り響く

 シトロン 「?」

 タケシ「なんだ? 近づいて来ているみたいだが」


       〈ブィィィィィィィィィィィィィィィィン〉


 ▼ 192 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 01:59:08 ID:o2JN86aY [12/20] NGネーム登録 NGID登録 報告


       〈ブィィィィィィィィィィィン!!!〉


 シトロン 「あれは!」


      日が沈んだ方から走ってきたのは

      1人の少年を乗せた、一台のオートバイ


       <ブィィィィィィィィィン!!!>


 ※※※「おらぁぁぁぁぁああああああ!!!」ブィィィィィィィィィィィン!! 〈ドガドガドガ!!〉


         〈キキィ!〉


      少年はオートバイを止め、ヘルメットを脱いで素顔を見せる


 サトシ「久しぶりだな、タケシ、シトロン!」


 ▼ 193 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 01:59:37 ID:o2JN86aY [13/20] NGネーム登録 NGID登録 報告

 男達「「!!!」」

 サトシ「ちょっとこの銃借りるぜ
     まずはあいつらを倒さないとな」カチャ


     再びオートバイに跨がり、機関銃を構え


 サトシ「行くぜ!」ブィィィィィィィィィィィン!!


     〈ズダダダダダダダダダダダダダダ〉


      オートバイはその場で回転し
      放たれた弾丸は兵を狩っていく


 シトロン 「危なっ!」サッ

 タケシ「伏せろ伏せろ!」サッ


 サトシ「まだまだぁ!!」ズダダダダダダダダダダダダダダ!!!


      〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 ▼ 194 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 02:00:02 ID:o2JN86aY [14/20] NGネーム登録 NGID登録 報告


        【 反乱軍アジト 】


 サトシ「ほんっとに久しぶりだな!
     3年ぶりくらいか?」

 シトロン 「3年ぶりくらいか? じゃないですよ!
       今まで何してたんですか!?
       ……心配したんですから!!」

 サトシ「はははっ、ごめんごめん」

    「……あいつ、今頃どうしてるかな……」

 シトロン 「え?」

 サトシ「ああ、何でも無い
     それにしても……」

    「……減ったな」

 シトロン 「……ええ」


    この場にいるのは、サトシと眼鏡の少年
    火傷を追ったタケシと治療するカスミの4人のみ

 ▼ 195 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 02:00:51 ID:kHBdsWuo [1/4] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

 カスミ「ムサシとコジロウは急に呼び出されたみたいで、まだ帰ってきてないわ」

    「ケンジは……」

    「ねえタケシ、ケンジを見てない?
     飛び出してったっきりで帰ってこないの」

      包帯を巻きながら、問う

 タケシ「イタタ…ケンジなら見てないな
     あいつは今までにも、よく分からん動きをすることがあったし
     そのうち帰ってくるだろう」

 サトシ(ケンジ……やっぱりお前なのか……?)

    「あ、そうだ、シューマイはどうした?」

 シトロン 「……」

 タケシ「シューカスは……数日前に敵に捕らわれた
     そして今日、改造人間にされた彼と戦った」

 サトシ「!!」

 シトロン 「僕がトドメを刺したんです……
       だから、なんだか気分悪くて……すいません」

      「シューティーは最後に言ってくれました」

 ▼ 196 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 02:01:38 ID:kHBdsWuo [2/4] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

     後方に目をやり、立ち上がる

 シトロン 「美しい世界を取り戻してくれ、と」ガサガサ

     荷物の山から取り出したのは

     友が愛用していた小さなカメラ

 シトロン 「だから、また一緒に戦ってください、サトシ」

 サトシ「ああ、勿論だぜ!」

    (戦う……か)

     自身の腰に目をやると
     たった2つのモンスターボールが輝いている


 サトシ『こうなっちまった以上、ポケモン達の意志を聞くことはできないけど
     それでも俺のポケモン達は、世界を救うために、命を捨ててでも戦ってくれると思えるんだ』

    (何であんなこと言ったんだろう)

    (死にたい奴なんか居るはずがないのに)

    (俺って、随分と浅はかだったんだな……)

 ▼ 197 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 02:02:25 ID:kHBdsWuo [3/4] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

 シトロン 「サトシ!」パシャパシャ

 サトシ「うわっ! 何で急に撮ってるんだよ!?」

 シトロン 「こうして久しぶりに再開出来たんです
       ずっと暗い雰囲気でいるのも嫌じゃないですか」パシャパシャ

 サトシ(俺じゃなくてカスミを撮ってないか?)


 タケシ「そうだな、よし! 飯にしよう!
     俺が久しぶりにシチューを作ってやるぞ!」

 サトシ「おおー! タケシのシチューずっと食べたかったんだ! 嬉しいぜ!」

 シトロン (ホモはお断りです)


 カスミ「それなら私もお料理しちゃうわよ!」

 男達「「「いや、それはちょっと」」」

 カスミ「何でよ!!」


 サトシ(やっぱ何時だって仲間は最高だな)

    (セレナ、本当ならお前も一緒に……)

 ▼ 198 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 02:02:52 ID:kHBdsWuo [4/4] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

       〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 コジロウ「おい、皆! 大変だ!」ガラッ!

 ムサシ「明日また此処に攻めてくるわよ!」ガラッ!


 タケシ「お、お帰りー」ムシャムシャ

 シトロン 「夕飯なら出来てますよー」ムシャムシャ

 サトシ「やっぱりタケシのシチューは最高だぜ!」ムシャムシャ


 コジロウ「呑気に飯食ってるなオイ」

 カスミ「ねえ、ケンジを何処かで見なかった?」

 ムサシ「ジャリゆっ○ぃ? 見てないわね」

 コジロウ「その呼び方やめんかい」


 2人「「あれ?」」

   「「ジャリボーイ!!」」

 ▼ 199 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 02:03:52 ID:o2JN86aY [15/20] NGネーム登録 NGID登録 報告

 ムサシ「なぁ〜んだぁ〜、帰ってきてたのねぇ〜
     シチュー熱いでしょ? フーフーしてあげまちょうか?」

 サトシ(猫舌じゃねえし)

    「子ども扱いは止めてくれよ、もう18だぞ?」

 ムサシ「私達からしたら全然子どもよ〜
     ほらほら、よく噛んで食べるのよ〜」

 タケシ(急にどうした?)

 コジロウ「近所の叔母さんみたいだな」

 ムサシ「なんか言った?」ギロッ

 コジロウ「いえ、私は何も」


       〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 カスミ(ケンジが帰ってこない……)
 タケシ(ケンジが帰ってこないな)
 シトロン (ケンジ……どうしたんでしょう?)
 ムサシ(ジャリゆ○てぃ、何してんのかしら?)
 コジロウ(まあ、小さいことは気にしない奴だからな)
 サトシ(やっぱり、そうなんじゃないか……?)

 ▼ 200 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 02:05:52 ID:o2JN86aY [16/20] NGネーム登録 NGID登録 報告

 サトシ「皆、聞いてくれ」

 シトロン 「どうしたんですか?」


 サトシ「ケンジは、……いや、やっぱ何でも無い」

    (「ケンジは本当に味方なのか?」なんて言えるはずがない……)

    (俺のモンスターボールを持ってたから怪しんでたけど
     友達だから、やっぱり疑いたくなんかない)

 タケシ「ケンジは裏切り者なんじゃないのか? とか言おうとしてたか?」

 サトシ「!!」

 タケシ「図星かな
     確かにケンジは怪しいとこだらけだけど
     あいつは誰よりも優しいんだ
     疑う必要なんてない」

 カスミ「そうよ!」ガタッ

    「ケンジは、自分が誰だかさえも分からなかった私を、ずっと支えてくれた!」

    「だから、絶対に裏切ったりなんかしない!」

    「サトシのバカ!」フン! 〈ドサッ〉

 ▼ 201 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 02:06:23 ID:cDrbmdKA [1/5] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

 サトシ「(やっべ怒らせちゃった)カスミ……ごめんな」

 カスミ「……」

 サトシ「(あれ?)……カスミ?」

 カスミ「zzz……」グーグー

 サトシ(怒ってふて寝した!)

 タケシ(食器洗ってから寝ろや!)

 コジロウ(やっぱ相変わらずだな……)

 ムサシ(お年頃のお嬢ちゃんが無防備なものねえ)

 シトロン 「……」←カメラに手を伸ばす

 ムサシ「ジャリゆって○が帰ってきたらボコされるわよ」

 シトロン 「すいませんでした」


       〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 タケシ「明日に備えて俺ももう寝るよ、お休み」グーグー

 ▼ 202 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 02:06:51 ID:cDrbmdKA [2/5] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

 サトシ「さてと、明日の正午に攻めてくるなら、今のうちに対策しちまおうぜ」

 ムサシ「私にはとっておきの策があるわ
     今からその準備をしに行くから
     また明日ね」サッ

 コジロウ「おい、ちょっと待てって!」

          〈ガタン〉

 コジロウ(行っちゃった)

 サトシ「仕方ない、3人いれば何とかなんだろ」

    「……と、その前に
     シトロン、お前宛に預かってる物があるんだ」ガサゴソ

 シトロン 「僕宛に?」

   ボロボロのリュックから取り出されたのは
   頑丈そうな鉄の箱に包まれた物

 サトシ「これだ、早速見てみてくれ」カポッ

 シトロン 「これは……、ビデオテープ?」

 サトシ「3年前にカロスに行ったときに預かったんだ
     本当はすぐに渡すつもりだったんだけど、遅れちまって、ごめん」

 ▼ 203 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 02:07:16 ID:cDrbmdKA [3/5] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

 シトロン 「……ありがとうございます
       再生しますね」ウィーン ピッ

      テレビに映ったのは

      〈ウィィィィィン ジジジッ ピッ〉

 ※※※※[ゲフン、あー、音声よし]

      8年ぶりに見る、親の姿

 シトロン 「パパ!?」


 リモーネ[このメッセージをサトシ君に託し、シトロンに送る]

     [俺の息子、シトロンへ]

     [大体の話はサトシ君から聞きました]

     [今はカントーで仲間と共に、世界を救うために戦ってるそうじゃないか]

    画面の中の人は、唇を噛み締め
    心の底から賞賛するように言った

 リモーネ[実に立派だ]

     [お前がそこまで育ってくれたことを誇りに思う]

 ▼ 204 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 02:07:42 ID:cDrbmdKA [4/5] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

 リモーネ[ユリーカのこと、ずっと思い続けていてくれたんだな]

     [突然お前達が帰ってこなくなったときは、悲しくて悔しくて毎日毎晩発狂したよ]

     [だから、お前だけでも無事で居てくれて嬉しい]ポロ ポロ…


    感極まった瞳からは、大粒の涙が一粒、二粒


 リモーネ[サトシ君のお蔭で、今日初めて、ユリーカが眠っているとこまで行けたんだ]ポロポロ

     [……その場所は、まだ綺麗な花畑が残っでいたん゙だ゙]ボロボロ

     [うぅ゙……]フキフキ

     [俺は、ミアリジムリーダーの父親として
      これから世界を救う英雄の親として
      ミアレとこの花畑を守ることに決めた]

     [各地方の主要都市が次々と落とされていってるから
      命懸けの戦いになるだろうことは分かってる]

     [シトロンに会うのが先か、ユリーカに会うのが先になるかわかんないけど]

     [もう一度、お前達に会いたい]

     [一緒に暮らしたい]

 ▼ 205 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 02:08:12 ID:cDrbmdKA [5/5] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

 リモーネ[だから、この戦争に決着が着いたら]

     [一度だけでもいいから、帰ってきてくれ]


 シトロン 「……ッグスッ当たり前じゃないですか……グスッ」


       [〈ガターン〉]
               [〈ズドーン〉]

    [〈ワーワーキャーキャー〉]

 リモーネ[……っと、そろそろ行かなきゃならないみたいだ]

     [最後に、エールを送らせてくれ]

     [お前はもう立派な大人だ!]

     [自分の信じた道を突き進め!]

     [そして強く生きろ!]

     [……俺の愛する息子へ]

     [君の親父より]

          〈プツッ〉

 ▼ 206 art 6 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 02:09:41 ID:o2JN86aY [17/20] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シトロン 「……パパ」タラタラ

      目からは小川が流れるように
      鼻からは雫がしたたるように

 シトロン 「僕の進む道゙、ちゃんと見てぐれだぁあ゙」ポタポタ

      くしゃくしゃで情けない表情から
      水が溢れ出る

 シトロン 「パパぁぁぁあ!! ユリーカぁぁぁああ!!!」ウワァァァァァァァァアアアア



 コジロウ「……一人にさせといてやろうぜ」

 サトシ「そうだな」


    (家族……か)


 ハナコ『サトシのパパは、世界の神秘について研究していて、世界中を飛び回ってるの
     だからサトシが旅をしていれば、きっといつか会えると思うわ!』


 サトシ(……くそっ!)


 ▼ 207 ZSLq0Csm3g 16/08/07 02:12:23 ID:o2JN86aY [18/20] NGネーム登録 NGID登録 報告
今日はここまでです

なぜかブラウザから追い出されて更新出来なくなったため、苦肉の策としてLINEから更新しました
しかし文字化けが多い!

さて、part 7 及びpart 8 は長いので、夜中と昼間の2回に分けて更新したいと思います

そしてもうすぐ書き溜めが簡潔する!
 ▼ 208 ボミー@いわのジュエル 16/08/07 21:01:55 ID:iPlY2mck NGネーム登録 NGID登録 m 報告
支援!
 ▼ 209 メ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 23:39:16 ID:o2JN86aY [19/20] NGネーム登録 NGID登録 報告
テスト
 ▼ 210 メ◆ZSLq0Csm3g 16/08/07 23:41:50 ID:o2JN86aY [20/20] NGネーム登録 NGID登録 報告
管理人様へ

対応ありがとうございます
お蔭様でSSを続行することができます(´;ω;`)


>>208
支援ありがとうございます


さあ、part 7 の更新は日付が変わってから!
書き溜め完結まであともう少し!
 ▼ 211 ZSLq0Csm3g 16/08/08 00:04:20 ID:gg9RaTGk [1/35] NGネーム登録 NGID登録 報告



          part 7


 
 ▼ 212 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 00:05:08 ID:gg9RaTGk [2/35] NGネーム登録 NGID登録 報告


     川は、さらさらと音を立てていき、流れていく
     冷たい風と、少し温かい風が混ざり合う


 コジロウ「季節の変わり目だな、空気が美味い」

 サトシ「耳を澄ませば、ポッポやピジョンのさえずり声が聞こえそうだな」

 コジロウ「そうだな」


    青い青い静かな夜、空は曇り空、春の月がぼんやりと見え隠れする


 サトシ「なあコジロウ、ミアレシティは……」

 コジロウ「ミアレは2年前、完全に落とされた」

     「それどころじゃない、今のカロスは砂漠と化している
      もう人は住んでない」

 サトシ「そうなのか……」

 コジロウ「他の地方も似たような状態さ」

     「カントーもハナダ以外の町は全滅だ」
 
 ▼ 213 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 00:05:53 ID:gg9RaTGk [3/35] NGネーム登録 NGID登録 報告

 サトシ「俺が記憶を失っている間に……くそっ!」

 コジロウ「なあ、一体お前は3年間何をしていたんだ?
      教えてくれ」

 サトシ「……カロスで仲間のポケモンの最後の一匹を取り戻した後、リモーネさんに会ったんだ
     その後、急いで帰ろうとして
     ロケット団の飛行艇に潜り込んだ」

 コジロウ「それで俺が迎えに行っても、何処にも居なかったわけか」

 サトシ「そうだ、心配かけてすまなかった
     ええとその後、飛行艇を乗っ取ることには成功したけど
     上空で他の戦闘機に撃ち落とされたんだ」

 コジロウ「それが原因でしばらく記憶喪失だったってわけか
      モンスターボールは無事だったのか?」

 サトシ「ああ、無事だった
     そもそも最後の一匹を取り戻した時点で
     俺は5個しかモンスターボールを持っていなかったんだけどな」

 コジロウ「!? じゃあ……今はいくつ持っているんだ?」

 サトシ「この2匹で最後
     もうこのベルトに頼ることはできない」スチャ

    モンスターボールを両手に持ち、見せる
 
 ▼ 214 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 00:06:31 ID:gg9RaTGk [4/35] NGネーム登録 NGID登録 報告

 サトシ「……明日シゲルと戦う
     絶対に1匹の命を使わないと勝てない……」

    「そしてもう1匹は……サカキを倒すために使う」

    「今のところ、改造人間は全て倒したはずだから
     サカキと戦うまでは生身の戦闘でも十分だろう」


 コジロウ「情報によれば、2号〜98号まで撃破されているらしいからそのようだな」

 サトシ「98号ってのはシューマイかい?」

 コジロウ「ああ、そうだ」

 サトシ「……そうか」

 コジロウ「……」

 サトシ「……」


 コジロウ「……俺は今日、ロケット団をクビになった」

     「だから新しい情報はわからない
      今のところ、残っているのはシゲルだけだ」

 サトシ「新しい改造人間が増えてないと良いけどな……」スチャ
 
 ▼ 215 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 00:07:12 ID:gg9RaTGk [5/35] NGネーム登録 NGID登録 報告

       平たい石を手に取る

 サトシ「この8年で、沢山倒してきた」ポーンポーン

    「一人倒すたびに、『もう誰も傷付けたくない』って思った」ポーンポーン

    「けど、戦わないと生き残れなかった!」ブンッ!


     〈ピション〉〈ピション〉〈ピション〉〈ピション〉〈ポチャ〉

      投げられた石は水面を跳ねていく


 サトシ「どうして人間同士で傷付け合わなきゃいけないんだ!」

    「同じ世界に生まれた命なのに!!」


 コジロウ「ジャリボーイ、おめえの心にも
      まだ感情は残ってるみたいだな」

     「いや、新しく創られたと言ったほうが正しいか」

     「この戦争が終われば、きっと元の生活に戻れるさ」

     「そうなればきっと、お前の心も軽くなるんじゃないか?」スチャ
 
 ▼ 216 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 00:07:41 ID:gg9RaTGk [6/35] NGネーム登録 NGID登録 報告

           〈ブンッ!〉

  〈ピション〉〈ピション〉〈ピション〉〈ピション〉〈ピション〉〈ピション〉〈ピション〉〈カツン〉〈ポチャ〉


       石は向こう岸まで届いた

 サトシ「そうかも知れないな」ググッ……

      青いリボンを強く握りしめる

 サトシ「失った人はもう戻らないから
     そいつらの夢も背負って生きる」

    「美しい世界を……取り戻す!」

 コジロウ「それ、ジャリガールのか?」

 サトシ「ああ、セレナはカロスクイーンになった後も、ずっと俺のことを支えてくれた」

    「俺がトドメを刺したときも、俺のことをまっすぐ見てくれた」

    「そして、『皆を幸せにして』と、俺に夢を託してくれた!」

    「……だから、絶対に世界を救いたい」


 コジロウ「……」
 
 ▼ 217 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 00:08:03 ID:gg9RaTGk [7/35] NGネーム登録 NGID登録 報告


      2人の間を、春の風が吹き抜ける

      雲が少しだけ晴れ、月の光が降り注ぐ

      煌めく月を眺めた後、真っ直ぐに瞳を見つめて伝えた


 コジロウ「俺の夢も、託して良いかな?」


 サトシ「コジロウの夢?」


      再び月を眺める


 コジロウ「ロケット団を、愛のある組織にもどしたい」

     「俺が憧れた、昔のロケット団に」


     「……勿論、俺に何かがあった時の話だ」


 サトシ「何かって……だったら俺が叶えることにならないほうが良いじゃないか」

 コジロウ「ハハッ、そりゃそうさ」
 
 ▼ 218 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 00:08:52 ID:gg9RaTGk [8/35] NGネーム登録 NGID登録 報告

 サトシ「けど、そうなった時は俺が、絶対にお前の夢を叶える」

 コジロウ「頼もしいな、“夢の守り人”って感じだな」

     「宜しく頼むぜ」グッ

 サトシ「おう」グッ


     嘗ては互いに啀み合っていた者達が

     月夜の下、互いの腕をがっちりと組んだ



 ムサシ「ちょっとあんた達、何話してんのよ?」

    振り返るとそこに、スコップを持ったムサシの姿が

 コジロウ「仕込みは終わったか」

 ムサシ「あったりまえよ」

    「ジャリボーイ、アンタは明日の主戦力なんだから早く寝なさい」

 サトシ「ちょっと待ってくれよ」

    「仕込みって、何の仕込みをしてたんだ?」
 
 ▼ 219 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 00:09:23 ID:gg9RaTGk [9/35] NGネーム登録 NGID登録 報告

 ムサシ「決まってるでしょ、町を守るためのよ」

 コジロウ「そーゆーこった」ピッ


      〔ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ〕


      コジロウの合図に合わせ、川の中からアレが姿を現す


 サトシ「こいつは……!!」


 ムサシ「明日は頑張りなさいよ、お休み」バタン

 コジロウ「絶対勝てよ、お休み」バタン


     2人を乗せたアレは川に潜っていった


       〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 サトシ「ただいまー、あ」ガチャ

 シトロン 「zzz……」
 
 ▼ 220 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 00:09:59 ID:gg9RaTGk [10/35] NGネーム登録 NGID登録 報告

 サトシ「シトロンも寝ちゃったか」

    「ちゃっかりカスミに添い寝してやがる」

    「俺も寝るか」ドサッ


   仰向けに寝転んで、モンスターボールを1つ、高く掲げる


 サトシ「……」


 セレナ『 誰かを 愛する想い が、力に なるから 』シュウウウゥゥ……


 サトシ(こいつを残しておいたのは正解だったか)

    (人を思う感情……)

    (俺が取り戻したいもの……)

    (……)

    「zzz……」


        〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 
 ▼ 221 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 00:10:44 ID:gg9RaTGk [11/35] NGネーム登録 NGID登録 報告


         【 翌朝 】


 カスミ「おはよー」

 シトロン 「おはようございます」ヒリヒリ

 サトシ「(朝一で殴られたな)おはよう」

 タケシ「おはよう!」


 シトロン (……?)

    タケシの髪が半分ほど白くなって
    肌はかなり荒れていた

 シトロン (火傷は治療したはずなのに)


 タケシ「ケンジは帰って来てないみたいだ……」

 サトシ「やっぱり何かあったんじゃ……」

     朝食をとりながら会話する

 カスミ「……」
 
 ▼ 222 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 00:11:17 ID:gg9RaTGk [12/35] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シトロン 「ムサシ達からの情報によれば、敵が攻めてくるのは正午」

      「敵の戦力は、兵士が数百体とシゲルのみ」

      「目的は、ハナダを無き町にすること」


 サトシ「敵兵は全てムサシとコジロウが引き受けてくれる」

    「俺はシゲルと戦いに行く」


 タケシ「俺も行く」スサッ

     刀を掲げる
     昨日、シューティーにトドメを刺した刀を

 タケシ「此奴は対改造人間ように作ったもの」

    「武器を使うシゲルには此奴がないとキツいだろ」


 カスミ「私も戦う」


 シトロン 「えっ」

 タケシ「えっ」
 
 ▼ 223 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 00:11:59 ID:gg9RaTGk [13/35] NGネーム登録 NGID登録 報告

 タケシ「カスミ、それは無茶だ」

    「今まで通り町の人と共に避難したほうがいい」


 カスミ「私だって戦える!」ガチャ

    ケンジが愛用していた武器を手に取る

 カスミ「皆が戦ってる所、ずっと見てきた」

    「特訓だって沢山してきた!」

    「それに、ケンジの分まで私が頑張らないと!」


 タケシ「……わかった」

    「シトロン、援護は頼んだぞ」


 シトロン 「はい」

      (8年前は引き籠もってばかりで、戦闘なんて考えられなかったカスミが)

      (これもケンジのお陰ですかね)

      (今ではまるで記憶喪失なんて無かったかのよう)
 
 ▼ 224 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 00:12:58 ID:gg9RaTGk [14/35] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シトロン (昔はどんな人だったんでしょうか)


 カスミ「ちょっと!レディの前で生着替えなんてしないでよ!」

 サトシ「そんなこと言ったって狭いんだし仕方ないだろ……」サッサッ

    少年は着替える

    赤い服に青いズボン、赤い帽子

    母から貰ったものだ

 サトシ「後は……」スルスルッキュッ

    青いリボンを、ミサンガのように右手首に巻き付ける

 サトシ「これで完璧!」


 シトロン 「サトシ、それはまさか……」

 サトシ「そうだ、セレナが俺に託してくれた」

    「セレナと一緒に、シゲルに勝つ!」

    「8年前のリベンジだ!!」
 ▼ 225 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 00:13:28 ID:gg9RaTGk [15/35] NGネーム登録 NGID登録 報告

 タケシ「そろそろ決行の時間だ、行くぞ」

 一同「「「おう!!」」」


        〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


    太陽はさんさんと輝き、眩い光を地上に届ける

    開花間近の木々が、春の風に微笑む


    ここはハナダの南に通じる門


 タケシ「……うっ」フラフラ

 サトシ「タケシ! 大丈夫か!?」

 タケシ「少し暑さにやられただけだ、心配ないさ」

     タケシは酷く疲れた表情で答えた

 シトロン 「あれ? あそこに居るのは……」

    とても信頼している人物の人影
    しかしその影からは、“生きる活力”が感じられなかった
 
 ▼ 226 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 00:14:35 ID:06XdozYM NGネーム登録 NGID登録 m 報告

 カスミ「ケンジ!」ダッ

 ケンジ「……」


 カスミ「もう! 何処行ってたの!? 心配してたんだから!」

 ケンジ「……」キュルルルルル……


 タケシ「(まさか!!) 危ない!」ダッ! 〈ドッ!〉



 カスミ「痛たた……、急に突き飛ばすなんて酷いじゃない! ってあれ……?」

    「タケシ……?」

 タケシ「ぐっ……(この力、コンパンかっ……!)がハッ」ゲホゲホ


     ケンジが掌から放った霧を吸い込んだタケシは

     毒に犯されていた


 サトシ「なっ……! タケシ! 大丈夫か!?」ダッ
 
 ▼ 227 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 00:15:35 ID:gg9RaTGk [16/35] NGネーム登録 NGID登録 報告

         〈グゥゥゥゥン〉

 サトシ「な……!? 体がっ、動かねえ!」ギギギ

 ケンジ「……」ガチャ

 サトシ「(いつの間にか背後に……!)おい、返せ!」

   ケンジはサトシから白いベルトを奪い

 ケンジ「……mission complete」スタスタ

   そして去ろうとする

 シトロン 「(念力にテレポート!?)おい、待て!」ダッ


       〈ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ〉

         〈ブロロロロロロロロロロロロロロ……〉


 シトロン 「……この足音、敵兵がもう迫ってきているのか?」ピタ


     空を見上げると、十数機の戦闘機が飛んでいた

 タケシ「 くそっ……、もうこんな時間かっ……! 」ググッ……
 
 ▼ 228 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 00:17:16 ID:gg9RaTGk [17/35] NGネーム登録 NGID登録 報告

 タケシ「 皆、行け……! 」

    「 俺がケンジからベルトを奪い返して、後から合流する! 」ギギ

      刀を杖代わりにし、何とか立ち上がる

 サトシ「でも……!!」

 タケシ「 俺を信じろ! 」

        数秒間の沈黙

 サトシ「……頼んだ」

    「シトロン、カスミ、行こう!」ダッ

 シトロン 「はいっ!」ダッ

 カスミ「……っ!」ダッ


 タケシ(昨日受けたソーラービームが致命傷になった)

    (毒を治しても俺はもう持たないだろう)

    (皆、今までありがとう)

    (これが俺のっ、最後の戦いだっ!)ダッ
 
 ▼ 229 ZSLq0Csm3g 16/08/08 00:18:20 ID:gg9RaTGk [18/35] NGネーム登録 NGID登録 報告
中断
 ▼ 230 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 15:13:54 ID:gg9RaTGk [19/35] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

        **********


        〈タッタッタッタッタッタッタッタッ……〉


    ハナダとヤマブキを繋ぐ道に、3人の足音が響く


 カスミ「……」タッタッタッ

 シトロン 「……カスミ、行かなくて良いんですか?」ピタ

 カスミ「えっ?」ピタ

 シトロン 「タケシとケンジの元にです」

 サトシ「……きっとあいつらには、お前が必要だ」ピタ

    「助けに行ってやってくれ」

 カスミ「……2人とも、ごめん! ありがとう!」ダッ!


      少女は1人、森に向かって走って行った


       **********
 
 ▼ 231 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 15:14:20 ID:gg9RaTGk [20/35] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 タケシ「 うおおおおおおおおおおおおおっ!! 」ダッ!


           〈ブンッ!〉


      高台から飛び降り、重力に身を任せて刀を振り下ろす


 ケンジ「……」サッ

      しかし、いとも簡単に躱される


 タケシ「 ……ハァ……ッ…………ハァ………… 」ゼェゼェ

    「 おらぁっ!! 」ブンッ!

      刀を振るう

 ケンジ「……」ヒュッ

 タケシ「(瞬間移動……厄介な!)うおおっ! 」ブンッ!

 ケンジ「……」ヒュッ

 タケシ「 くそっ! 」ブンッ!
 
 ▼ 232 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 15:14:43 ID:gg9RaTGk [21/35] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 ケンジ「……無駄だ」ヒュッ

 タケシ「 まだまだぁ! 」ブンッ!

       〈ガシッ〉

 ケンジ「諦めろ」ドスッ ドガッ バキッ!

    刀を受け止め、正面から腹に拳を1発、左右から顔に蹴りを2発

    この間、僅か1秒

 タケシ「 がハッ」ドサッ

    思わず地面に倒れ込む

    少し湿った土の感触が、肌に伝わってくる

 ケンジ「貴様は何故諦めない?」

    「この世界はもう終わりだ」


 タケシ「 げほっ……無限の可能性を秘めた……仲間達がいる……! 」

      ぐしゃり、と地面を踏みしめ、ヨロヨロと立ち上がる

 タケシ「 だから……絶対に諦めねえ!! 」
 
 ▼ 233 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 15:15:17 ID:gg9RaTGk [22/35] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

     数日前の戦いを思い出しながら語る

     自分の代わりに仲間が、敵に捕まったときのことを


 タケシ「 そんな若い世代に、未来に……」


 シューティー『 ゼェハァ……まさかこんな所で行き止まりだなんて 』


 タケシ「 美しい世界を残すのが、俺達の使命だろ 」


 シューティー『 僕が囮になる、その隙に皆は逃げろ! 』


 タケシ「 ロケット団、そんなこともわかんねえなら 」


 シューティー『 皆には生きて欲しい、だから
        これくらいのことをするのが、僕の基本ですよっ! 』ダッ!


      目を大きく見開いて言い放つ


 タケシ「 お前ら、人間じゃねえ! 」
 
 ▼ 234 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 15:15:52 ID:gg9RaTGk [23/35] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 ケンジ「強くて硬い“いし”の漢、か」

    「観察させてもらいます」ギュウウウン

     手を腰の横に構えると、腰に装着された銀色のベルトが出現

 ケンジ「変s……」


         〈――スピュンッ!!〉


 ケンジ「……邪魔を、するな」ギロッ


     飛んできたのは、鋭い“矢”

     それは彼が元々愛用していた武器、クロスボウのもの

     矢が飛んできた方向でクロスボウを構えていたのは


 カスミ「ハァハァ……なんとか間に合った……」

    「ねえ、そこの改造人間」

    「私のケンジを返しなさい!」タッ!
 
 ▼ 235 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 15:16:29 ID:gg9RaTGk [24/35] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

    少女はクロスボウを手放し、腰から2本のナイフを取り出して接近


 ケンジ「生意気な」サッ


          〈グゥウゥゥゥウウゥゥン……〉


 カスミ「……うわっ!? ……あ゙っ……ぐはっ゙……」ギギギ

      しかし念力が動きを妨害

 ケンジ「……」ポイッ


         〈ビタン!〉


 カスミ「 あがっ……」ゲホゲホ

      そのまま投げ飛ばし、木に叩きつけ

 ケンジ「……」グググッ

 カスミ「   ぁ ……… 」ギギギ

      首を絞めて持ち上げる
 
 ▼ 236 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 15:16:53 ID:gg9RaTGk [25/35] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 カスミ「    ……… 」ギギ

    (    ………?)ギ

    (なんで?首を絞める力が弱まってきた?)

    「!!」


       目を開いて見てみると

       恋人から、涙と共に“青い光”が溢れ出ている


 ケンジ「何故……? 貴様を殺せない……?」ググッ

 カスミ「ケンジ……」

    「!!」ハッ!


       その瞬間、青年から青い光とは別に“黄色い光”が溢れ出て

       少女の体に注ぎ込まれた


 カスミ(そうだ……!! 私は……!!)
 
 ▼ 237 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 15:17:15 ID:gg9RaTGk [26/35] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 タケシ「うおおおおおおおおおおおおお!!」ドガッ!

 ケンジ「……ぐっ」ズザ


     捨て身のタックルで青年は弾け飛ぶ


 カスミ「!!」カチャ


     即座にクロスボウを拾い上げ、両手で構える

     真っ直ぐに標的を見つめる真っ赤な目は、今にも涙が零れそうな

     “覚悟”の目


            〈ズビューン!〉


 ケンジ「……っ!」ズシャッ


     放たれた矢は命中し


 タケシ「 ハアッ!!」ブンッ!
 
 ▼ 238 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 15:17:50 ID:gg9RaTGk [27/35] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

     〈ザシュッ!〉

          〈ザシュッ!〉

               〈ザシュッ!〉


     縦方向、横方向から回転を加えた斬撃が決まり


 ケンジ「……舐めやがって」シュウウウウウ……


     青年の体は少しずつ蒸発していく


 ケンジ「だが、貴様らの負けだ」ヒュッ


         〈ガシッ〉


 ケンジ「……!」

 タケシ「 おっと、逃がさないぜ」キュポ


     漢は青年を羽交い締めにし、覚悟を決める
 
 ▼ 239 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 15:18:19 ID:gg9RaTGk [28/35] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 カスミ(手榴弾……! まさか!!)

 ケンジ「……貴様!」


 タケシ「……許せ、友よ 」タッ


     青年を拘束したまま、漢は後ろ向きに崖から飛び降り


 カスミ「……!!」


    「ーーーっ!!」



      〈 ーー−−ーーーーーゥゥゥゥゥゥゥゥウ ウ ウ ウゥゥゥゥーーーー−−ーー〉



     〈 ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!〉



 カスミ「※※※ーーーーーーーっ!!!!」
 
 ▼ 240 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 15:18:48 ID:gg9RaTGk [29/35] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

        〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


     〈ズザッ〉

               〈ガサッ〉

 カスミ「タケシッ!!」


      火の勢いが収まった後、少女は崖を駆け下りて行き

      そして見つけた


 タケシ「 ………ス…ミ 」ニッ


      虫の息で微笑む、漢の姿を


 カスミ「なんで……どうして……」ポロポロ


 タケシ「  …………俺はも……ぅ……助からね ぇ …… 」ググッ


      震える手で、刀と白いベルトを手渡す
 
 ▼ 241 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 15:19:14 ID:gg9RaTGk [30/35] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 カスミ「ダメっ! 死んじゃダメっ!」

    「『綺麗なお姉さんと楽しい毎日を過ごすまで死ねない』って言ってたじゃない!」ポロポロ


 タケシ「  何 言ってん だ……  」

    「 お前はも う、 充分過ぎるほどに 」

    「  綺麗なお姉さんじゃないか 」


 カスミ「うっ、うっ……」ポロポロ


 タケシ「 行け……」

    「  サトシ達が、お前を待ってる 」


    「 お前達と共に戦えてよかった 」

    「  あ りが  と う ……!! 」


 カスミ「 ……ぅ……ん! 」コクッ
 
 ▼ 242 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 15:19:41 ID:gg9RaTGk [31/35] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 カスミ「絶対助けに来るからね!」

    「それまで絶対に生きて!」


          〈ダッ!〉


 タケシ「 じゃあ な 」ニコ


    「 ……」

    「 居るんだろ? 出て来いよ 」


 ケンジ「……」

    「答えろ」

    「何故、僕はあの女を攻撃出来ない?」


 タケシ「 決まってんだ ろ 」

    「  お前が……、ケンジがカスミを」

    「 愛して ……いるからだ !! 」
 
 ▼ 243 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 15:20:09 ID:gg9RaTGk [32/35] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 ケンジ「……観察、終了」

    「処分、開始」


 タケシ(嗚呼、これで俺も終わりか)

    (皆、後は頼んだぞ……!!)


 ケンジ「変身」キュイイイイーーーン!!


        〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 カスミ「ハァ……ハァ……」タッタッタッタッタッ

       少女は山道を駆けていく

       目指す場所は、ヤマブキシティ

       仲間が待っている場所

 カスミ「皆っ……! ぅぅ……っ 」タッタッタッタッタッ


        **********
 
 ▼ 244 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 15:20:47 ID:gg9RaTGk [33/35] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


        【ヤマブキシティ】


     〈ヒュオオオオオ……〉

                〈ヒュオオオオオ……〉


      天気は快晴、崩れたビル群の間を強い風が通ってくる


 シトロン 「……」

 サトシ「……」


      2人の反乱軍と


 シゲル「……」


         <〈〈〈ザッザッザッ〉〉〉>


      1000体もの兵を従えた改造人間が対面
 
 ▼ 245 art 7 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/08 15:21:19 ID:gg9RaTGk [34/35] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シゲル「さあ、バトルしようぜ」バサッ


       マントを脱ぎ捨て、挑発


 シトロン 「……」スチャ


       眼鏡を外し、懐にしまう


 サトシ「……」クルッ


       帽子を、つばが後ろ向きになるように被りなおす


 サトシ「いいぜ来いっ!!」ダッ!

 シトロン 「……!!」ダッ!


 シゲル「フフッ、楽しみだっ!!」ダッ!


       “決戦”が始まった

 
 ▼ 246 ZSLq0Csm3g 16/08/08 15:26:33 ID:gg9RaTGk [35/35] NGネーム登録 NGID登録 報告

 今日はここまでです


 当初の予定だと、タケシは「変身一発ドリンク」を飲んでグレッグルに変身し、シューちゃんと相打ちになる予定でした

 しかしそれでは彼の見せ場が全く無くなってしまうので、当初は出る予定の無かったケンジを登場させ、パートを1つ増やしました

 シトロンがシューちゃんに放った技はリボルクラッシュだったりする
 ▼ 247 ZSLq0Csm3g 16/08/09 00:00:15 ID:.WOItihg [1/39] NGネーム登録 NGID登録 報告



          part 8


 
 ▼ 248 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 00:01:13 ID:.WOItihg [2/39] NGネーム登録 NGID登録 報告

 サトシ「はああああああああああッ!!!!!」ブンッ!


         〈ドガッ!〉


     地を強く蹴り出し、空中で体を捻らせて横蹴りを決めるが


 シゲル「っ……相変わらずの身体能力だな、君は」ズザザザザッ


     腕を交差させて防ぎ、膝を折り曲げて受け流すことで、威力を潰される


 シゲル「だが、何故変身しない!?」タッ!


     お返しと言わんばかりに空中から叩き込まれる拳を


         〈スカッ〉


 サトシ「くっ……」ガシッ


     顔の横スレスレで左に躱し、腕を掴んでそのまま投げ飛ばす
 
 ▼ 249 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 00:01:52 ID:.WOItihg [3/39] NGネーム登録 NGID登録 報告

           〈グルッ!〉


 シゲル「……おっと」ズザッ


     無駄のない動きで受け身をとり、立ち上がる


 シゲル「そうか、ベルトがないのか」

    「そんなんで僕に勝てんの?」


 サトシ「ベルトが無くったって」

    「ポケモンが居なくたって」

    「俺達は世界の最後の希望だ!」

    「変身出来なくてもお前と戦うのみ!」


 シゲル「言うねえ、サートシ君」

    「本当は変身して戦いたかったが」

    「仕方ない、生身同士での殴り合いと行こうじゃないか!」ダッ!
 
 ▼ 250 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 00:02:30 ID:.WOItihg [4/39] NGネーム登録 NGID登録 報告

     〈ズダダダダダダダダダダダッ!!!〉


 シトロン (敵が多すぎる!)ドサッ


     瓦礫の裏に飛び込んで、飛び交う弾丸から逃れ


 シトロン (先ほど空を飛んでいた戦闘機は、ハナダを襲撃するはずだ)

      (僕とサトシに止めることは出来ないけど)チラ


     空には、北に向かう数十機の戦闘機と、それを遮るように浮かぶニャース型の気球

     気球には赤髪の女性が乗っており、彼女は自らの能力でバリアを張って戦っている


 シトロン (きっと大丈夫)ダッ!

      「こっちです! 着いてこい!」


     敵を引きつけるようにして走り出す


    〈ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ〉
 
 ▼ 251 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 00:03:14 ID:.WOItihg [5/39] NGネーム登録 NGID登録 報告

    〈ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドーン〉


     突如として地面が崩れ去り、追ってきた兵達は地の底に落ちていった


 シトロン 「ムサシが言っていた取って置きの策……『ロケット団の基本、落とし穴作戦』です」カチッ

      「それにしても、とてつもない規模の落とし穴ですね……『基本だろ?』の域を越えてるでしょう!」ポーン


     大型の爆弾を穴に投げ落とす


     〈チッ〉

     〈チッ〉

     〈チッ〉


    〈ォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォオオオオオオオオ!!!!!!!!〉


 シトロン (これで9割は片付いたはず、残りも片付けてサトシの元に……)

      「……何っ!?」
 
 ▼ 252 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 00:03:59 ID:.WOItihg [6/39] NGネーム登録 NGID登録 報告

      〈ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ〉


 シトロン 「何故まだこんなに沢山……まさか!」チラッ


      目線の方向、廃れたシルフカンパニー社から

      次々と大量の兵が飛び出してきていた


 シトロン (彼処でクローンの量産をしてるのか!)

      (だったら即効で潰すのみ!)カチャ


      最も手に馴染んだ武器、機関銃を手にする


    〈ズダダダダダダダダダダダダダダダ……〉


    〈パシュンパシュンパシュンパシュンパシュンパシュンパシュン〉


      兵士達は次々と蒸発していくが

      重なり合って壁となっており、シルフカンパニーへの攻撃を許さない
 
 ▼ 253 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 00:04:32 ID:.WOItihg [7/39] NGネーム登録 NGID登録 報告

     〈カチッ〉〈……カチッ〉


 シトロン 「弾切れか……」


          〈ガサッ!〉


 シトロン 「!!」ブンッ!〈バキッ!〉


     飛びかかって来た兵士を弾が切れた銃で殴り倒す

     それと同時に兵士の覆面が外れ、その素顔が見える


 シトロン 「……!?」

     偶然見えてしまったその顔は

 シトロン 「サトシの……顔!?」

     すぐ近くで戦っている少年のものだった

 シトロン (まさかクローン兵の元はサトシだと言うのか!?)

     殴り倒された兵は、にやり、と笑って蒸発していった
 
 ▼ 254 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 00:05:07 ID:.WOItihg [8/39] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シトロン (もしそうならば、此奴ら全員がサトシの……)


     少年に生じる一瞬の隙

     そこを狙うように、シルフカンパニーの窓から銃口が伸びている


 サトシ「!」バキッ

    「シトロン! 危ない!」ドカッ!ドスッ!


     兵達の“顔”の今の持ち主はそれに気付き、降り止まぬ拳のラッシュの中で叫ぶ


 シトロン 「!!」ハッ!


      〈ズドオオオオオオオオオオン!!!!!〉


 シトロン 「うわああああああああああああああああ!!!!」グゥウゥゥゥウウゥゥン!!


     辛うじて直撃は避けたものの、爆風に飲まれ

     吹き飛ばされて地に叩きつけられる
 
 ▼ 255 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 00:05:33 ID:.WOItihg [9/39] NGネーム登録 NGID登録 報告

            〈ドサッ〉


 サトシ「シトロンっ!」

 シゲル「よそ見している場合か?」ブウウンンッッ!!


 サトシ「っ!」グルンッ!!


     大振りのアッパーを後方宙返りで躱すが


 シゲル「敵に背中を見せたら駄目だろ?」ショオオオ……


          〈ズドン!!〉


     掌から放たれる波動が空中で少年を捉え、吹き飛ばす


 サトシ「ぐはっ!」ズザザザザザザザザザザ

 シトロン 「大丈夫ですか!?」ズザザッ

 サトシ「嗚呼、何とか。だけど……」
 
 ▼ 256 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 00:06:03 ID:.WOItihg [10/39] NGネーム登録 NGID登録 報告

     見渡す限り大量の敵、逃げ場はない


 サトシ「このままじゃジリ貧だ」

 シトロン 「2人で片付けるのには少々厄介ですね」


     敵はじりじりと迫ってくる


     その時


     〈ズドオオオオオオオオオオン!!!!!〉


 シゲル「何っ!?」


      爆音と共にシルフカンパニー社は粉々に崩れ去り

      その跡から湧き出た地下水から

      真っ赤な魚ポケモン、コイキングの形をした巨大メカが飛び出した


     〈ドッシャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!〉
 
 ▼ 257 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 00:06:48 ID:.WOItihg [11/39] NGネーム登録 NGID登録 報告

     地表を滑り迫るコイキングは、兵達を弾き飛ばし

     3人の少年の前で急ブレーキし、そのハッチを開く


 コジロウ「とうっ!」タッ!


     そこから飛び出した青年は


         〈ドガッ!〉


 シゲル「くっ……」ズザザザザッ!


     体重を乗せた右脚に重力を加え、跳び蹴りを決め


 コジロウ「……」スタッ


     戦場に舞い降りる


 コジロウ「 Wake up!! The HERO!!!」クワッ!
 
 ▼ 258 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 00:07:31 ID:.WOItihg [12/39] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シトロン 「!!!」

 コジロウ「こっからが本番だろ?」

 サトシ「……そうだな」


 カスミ「皆!」タッタッタッタッタッ


     その直後、少女は1人、瓦礫の向こうから走ってきた


 シトロン 「カスミ!」


 カスミ「サトシ! あんたのベルトよ! 受け取りなさい!」ブンッ!


            〈ガシッ〉


 サトシ「サンキュー、カスミ!」グッ

    (何だろう今の、懐かしい感覚だったな)ギュルンッ!


     受け取った白いベルトにモンスターボールを装填し、素早く腰に巻きつける
 
 ▼ 259 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 00:08:11 ID:.WOItihg [13/39] NGネーム登録 NGID登録 報告

 カスミ「ゼェ……ゼェ…………」クラッ

 シトロン 「カスミ!」グイッ

      倒れそうになった少女を抱き起こす

 シトロン 「大丈夫ですか?」

 カスミ「……ぁったりまえでしょ」ゼェゼェ

 シトロン 「!!」

      少女の目元に、涙が流れた跡を見つけた

 シトロン (そうか、1人で帰ってきたってことは)

      (タケシとケンジはもう……)


 カスミ「この武器、タケシから、サトシにって」ゼェゼェ

 サトシ「……わかった」パシッ

      形見となった“刀”を受け取り、ベルトの横に装備

 カスミ「あとこっちは、シトロン、あんたが使って」

 シトロン 「それ、ケンジの……良いんですか?」
 
 ▼ 260 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 00:09:26 ID:.WOItihg [14/39] NGネーム登録 NGID登録 報告

 カスミ「私よりあんたのほうが上手く使えるでしょ」

    「……お願い」サッ

      手入れの行き届いたクロスボウが受け渡される

 シトロン 「……はい!」


 シゲル「面白くなってきたじゃん」サッ

    「僕も本気で行くよ」ギュウウウウン……

     腰に手を当てると、2本の大槍が装備された銀のベルトが出現


 シゲル「……!」ブンッ!

    体の重心を右に移しつつ、両腕を振りかぶって拳を強く握り

    視線を上げ、体を起こし、左腕を胸の左に引き、右腕を左下に振り下ろす

    間髪入れず左腕を右上に伸ばし、逆に右腕を腰の右で構え、さらに左腕を2時の方向まで力いっぱい回し

    体から右にスライドしつつ、左腕を胸の前において両手を大きく右に振りかぶる


 サトシ「……!」バッ!
 
 ▼ 261 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 00:10:14 ID:.WOItihg [15/39] NGネーム登録 NGID登録 報告

    脇を締めた状態で両拳を胸の前で構え、そこからXを描くように両腕を動かす

    右手は太陽を掴むかのように頭上に上げ、左手は腰の前で構え

    右手首を素早く返し、心を無にして右腕を下に降ろす

    そのまま右腕を水平に左へ、その反動で右腕を右下に回し、左腕を右上に大きく伸ばす


 2人「「変身!!」」


♪____〜♪



       〔 Fusion. Umbreon 〕



       〔 Fusion. Bayleef 〕



    互いにベルトの横から武器を引き抜き、構える


♪____風を感じて
 
 ▼ 262 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 00:11:03 ID:.WOItihg [16/39] NGネーム登録 NGID登録 報告

♪____大地と呼吸合わせ Jumpした瞬間


 サトシ「シゲルゥゥゥゥッ!!!」ダッ!
 シゲル「サァァァァトォォォシィィィィ!!!」ダッ!


         〈ガチィン!!〉


    互いに激突。刀と大槍が火花を散らし、それを合図に周りの時間も動き出す


 コジロウ「俺がコイキングで雑魚を蹴散らすから2人はサトシの援護を頼む」ダッ!

 2人「「了解!」」ダッ!


♪____胸に響いた声 「君なら大丈夫」


        〈オーイ、ジャリンコー!〉


    走り出したと同時に、空から1人の仲間の声が聞こえる


♪____振り向けば 皆が
 
 ▼ 263 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 00:11:35 ID:.WOItihg [17/39] NGネーム登録 NGID登録 報告

 ムサシ[絶対勝ってくるのよ!!
     負けたら許さないからねええええ!!!]ドガドガドガ!!

      気球は町を守りつつ、敵の戦闘機を落としていく


♪____笑っている


 一同「「「「おうっ!!」」」」


 シゲル「くっ、者共! 奴らを僕の元へ近づけるな!」グググ……

     合図と共に、眼鏡の少年とカスミの前に兵達が押し寄せる
     しかし、闇の戦士は同時にあるとこに気づく


♪____追いかけていたい こんな自由な感じ


 シゲル「馬鹿なっ! 航空部隊が押されているだとっ!?
     気球如きに……有り得んっ!!」

 サトシ「よそ見している場合か!?」ズビガッ!!


        “ソーラービーム!”
 
 ▼ 264 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 00:12:09 ID:.WOItihg [18/39] NGネーム登録 NGID登録 報告

      〈ズオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!〉


♪____眩しい太陽に 手を伸ばして


    至近距離から、不意打ちの太陽光線が速射


 シトロン (あの技、シューティーも使ってたな)

      (……シューティー、勉強家の君は僕によく戦闘術を教えてくれましたね)

      「(そのお陰でこうやって戦える!)今こそサイエンスが……絆が未来を切り開くとき!」ピカッ!


       〔 Citroenic gear on! 〕


♪____昨日を見つめて 後戻りした


    背中のリュックから伸びるアームはアレの尾を掴み

 コジロウ[コイキングメカ、発進!]ガコンッ!


     〈ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!〉
 
 ▼ 266 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 00:13:08 ID:.WOItihg [19/39] NGネーム登録 NGID登録 報告

♪____七色の虹越えて


 シトロン 「!! 来ますよ!」サッ

 カスミ「!!」サッ

    敵に囲まれている中、2人は背中合わせで互いの呼吸を合わせる


 シトロン 「ここからはアドリブです!」ウィィィィン

    少年は背中のリュックから伸びるアームを

 カスミ「行くわよ、マイステディ!」チャキッ!

    少女は2本のナイフを構え

    敵を全滅させに走り出す



 サトシ「おらあっ!」“居合い切り!”

 シゲル「腕を上げたのは分かるが、まだ少し物足りないな」ガキンッ!


♪____Ready Go! 行こう! ずっと
 
 ▼ 267 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 00:14:38 ID:.WOItihg [20/39] NGネーム登録 NGID登録 報告

♪____溢れる思い抱えて


    引き抜かれた2本目の大槍の1本を背中に回し、闇の戦士は居合い切りを防ぎ

 シゲル「それで本気かあ!? まだ行けるだろ!」“しっぺ返し!”〈ブウン!〉

    もう片方の大槍で大きく振りかぶり、背面切りを放つ

 サトシ「危なっ! ……言ってくれるぜ」ビガッ!


       “グラスフィールド!”


    “絆の戦士”が地面に刀を突き刺すと、色とりどりの草花が咲き始め、緑のステージが完成

 サトシ「見せてやる、最高のパフォーマンスをな!」ダン!

     さらに左手を緑のステージにつけて逆立ちし、続けて背中で高速回転を始める


 シゲル「躍ってるのか……? 何の真似だ!」

 サトシ「リズム戦法、こういうことだ!」ズズダン!


         “つるぎのまい!”
 
 ▼ 268 ZSLq0Csm3g 16/08/09 00:15:09 ID:.WOItihg [21/39] NGネーム登録 NGID登録 報告
中断
 ▼ 269 ZSLq0Csm3g 16/08/09 10:59:07 ID:.WOItihg [22/39] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

   〈ギュン!〉
                〈ギュン!〉
        〈ギュン!〉     〈ギュン!〉
  〈ギュン!〉      〈ギュン!〉
    華麗な足さばきでこなす  〈ギュン!〉
  〈ギュン!〉  激しいブレイクダンスの動きで
   敵に反撃する隙を与えず  〈ギュン!〉
〈ギュン!〉   ひたすら攻め立てていく   〈ギュン!〉
     〈ギュン!〉     〈ギュン!〉
           〈ギュン!〉
 シゲル「チッ」“みきり!”

              〈サッ〉

 サトシ「うおっ!?」スカッ


♪____言葉にすれば 消えてしまいそうな


      流れる水のような連続攻撃が止まった刹那

 シゲル「その程度の攻撃が効くとでも思ったか!」ビガッ!

         “フラッシュ!”


♪____「夢」というゴールに
 
 ▼ 270 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 10:59:56 ID:.WOItihg [23/39] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

♪____立ち止まった日々も 雨に負けそうな夜も


      真昼の日差しよりも強く輝く光が

 サトシ「来たな……!」“マジックコート!”

      闇の戦士に直撃し、視界を一瞬奪う

 シゲル「ぐおっ!?」タジッ……

 サトシ「貰ったァ!」“岩砕き!”

          〈バキッ!〉


♪____目に見えない力で


    踏み込みと同時に振り下ろされた刀
    その凄まじい破壊力は、闇の戦士の装甲を傷つけると共に、仮面に装飾されている角を叩き折った

 シゲル「……! 少しはやるようになったな、サートシ君」

 サトシ「あったりまえだ!」ダッ!


♪____繋がっている
 
 ▼ 271 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 11:00:23 ID:.WOItihg [24/39] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

    〈パシャパシャパシャーン〉

 カスミ「はあッ!」ズバズバッ!

    巨大魚がぶち開けた大地の穴の回りを走り、兵達を切り裂いていく


♪____サヨナラは悲しいイベントじゃないから


 カスミ(ケンジが思い出させてくれた
     知識も記憶も全部……)

    「世界の美少女カスミは、おてんば人魚!」ザブン!

    兵達は、大きな水たまりに飛び込んだ少女を追いかけて次々と飛び込むが

 カスミ(こうやって泳ぐのも8年前ぶりかな)グルッ

    「おらおらぁ! 水中で私に勝てると思うなよ!」ザシュザシュザシュザシュザシュ!

    ことごとく返り討ちにされる


♪____笑顔で手を振って 歩き出そう


 シトロン (なんとッ……!)
 
 ▼ 272 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 11:00:49 ID:.WOItihg [25/39] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シトロン 「何という豹変ぶり、しかしこれはこれで悪くないですよ!」ハァハァ

      「……おっと僕も頑張らなくては、接近戦は得意ではありませんが矢の数が少ないので致し方ありません」ウィィィィン!

      自慢のアームが次々と敵を倒していく


♪____心に広がる 大空抱きしめ


 シトロン 「これだけ数がいても、そのほとんどが武器を持っていないとたいしたことありませんね
       兵の量産をし過ぎて武器が足りなくなるとは情けないですよ」ペラペラ

      「やい雑魚ども! さっさと道を開けろ……ってあれ?」

      ペラペラ喋ってる内に数人の兵達に接近され、囲まれていた


♪____信じれば良いんだ 思い出して


       〈ドガバキドガドスッ!〉

 シトロン 「イタタ……そうか、一応サトシのクローンっぽいんですよね」

      〈ドドドドドドドドドドドドドド!!!!〉

 コジロウ[ジャリメガネ、何やってんだ? 早くジャリボーイのとこに行ってやれって]ドドドド
 
 ▼ 273 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 11:01:14 ID:.WOItihg [26/39] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

♪____未来へのMapは ここにある


 サトシ「俺は、ゲッコウガの力を使いこなせなかった」“かいりき!”

    「お前を倒す覚悟が出来ていなかった!」グググッ……! ブンッ!

     一瞬だけ腕力を極限まで高め、敵となった親友を投げ飛ばす


♪____進め! 進め! 君と


 サトシ「だから俺はお前に負けた」

    「だけど今は違う!」

    「俺が必ずお前を倒す!!」カラン!

 シゲル「そうだ! その気持ちで来いっ!!」
カラン!

         〈〈ダッ!〉〉


♪____七色の虹越えて


      互いに武器を手放し、拳を構えて突撃
 
 ▼ 274 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 11:01:41 ID:.WOItihg [27/39] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

♪____Ready Go! 行こう! ぎゅっと


 シゲル「うおおおおおおおおお!!!!」“ イ カ サ マ ! ”


      漆黒に染め上がる拳


 サトシ「うおおおおおおおおお!!!!」“ カ ウ ン タ ー ! ”


      純白に染め上がる拳


      2人の拳から放たれる一撃は、互いの顔に叩き込まれた


    〈 ーーーーーーーーズバババババババババババババ!!!!!ーーーーーーーー 〉


♪____この手で掴み取るまで


          〈ぐしゃり〉


      衝撃に耐えきれず、絆の戦士の仮面が半壊し、変身者の素顔が垣間見える
 
 ▼ 275 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 11:02:38 ID:.WOItihg [28/39] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シゲル「フフッ、良い目をするようになったじゃないか」

 サトシ「誰かさんのお陰でなっ!」ダッ!


♪____追いかけていたい こんな自由な感じ


 カスミ「サトシっ!」タッタッタッタッ!

 シトロン 「君1人だけでは戦わせません!」タッタッタッタッ!


 サトシ「お前ら……おせーぞ」ニカッ


♪____銀河を駆けめぐる


 シゲル「ただの人間が2人加勢したところで君は不利になるだけだぞ?」

 サトシ「そいつはどうかな?」“ひみつのちから!”


        〈ズゥゥゥゥゥン!!!!〉


♪____星のように
 
 ▼ 276 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 11:03:15 ID:.WOItihg [29/39] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

      思い切り殴りつけられたフィールドから岩のブロックが飛び出し、そのまま浮遊

      それと同時に、2人の仲間は攻撃を仕掛ける


♪____心を動かす 光目指して


    〈スピュン!〉 〈スピュン!〉 〈スピュン!〉

    近距離から連続で放たれる矢と

 カスミ「タケシと」ザシュッ!
    「シューマッハと」ザシュ!
    「ケンジの仇っ!」ザシュザシュッ!

    ナイフの早業が闇の戦士を責め立てる


♪____飛び出せば良いのさ


 シゲル「邪魔だ虫けらどもがあっ!」ブウンッ!

        “バークアウト!!”


♪____前を向いて
 
 ▼ 278 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 11:04:30 ID:.WOItihg [30/39] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 シゲル「ざけるなア!」ブンッ!!

           〈ザシュ!〉

 カスミ「がはっ……」ドタッ

 シゲル「くたばれっ!!」ブンッ!!


♪____Ready Go! 行こう! 胸に


 シトロン 「カスミ!」サッ!

     〈ガジュンッ! ジジッ、ジジッ……〉


    傷付いた仲間を庇い、背中のリュックは大破

 シゲル「貴様……」ブンッ!!


♪____溢れる思い抱えて


 サトシ「!」サッ!  “癒やしの波動!”

 シトロン 「っ!」ブンッ!
 
 ▼ 279 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 11:04:57 ID:.WOItihg [31/39] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

    エイパムアーム付きの大破したリュックは、大槍を振るう敵に向かって投げられ


     〈ーーーーーーーードガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーーーーーーーー〉


 シゲル「ぐっ……」ズザザザザザ カランッ カランッ

      大爆発し、敵を退け、さらに武器を奪う


♪____進め! 進め! 君と


 サトシ「カスミの傷は直した
     シトロンっ! カスミを連れて安全な場所まで離れろ!
     俺のことなら大丈夫だ! 舞台は整え終わったからな!」シュヲッ!  “アロマセラピー!”

      浮遊する岩から艶やかに色づいた風が流れ込み、絆の戦士を中心に旋風を起こす

      その風に触れ、右手首の青いリボンを巻き付けた所から炎が噴き出始める


 シトロン 「了解しました! 最高のパフォーマンスをお願いしますよっ! サトシっ!」ダッ!
 
 ▼ 280 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 11:05:53 ID:.WOItihg [32/39] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 サトシ「……行くぜ」ゴオオオオオオ……


    仲間が離れたのを横目で確認し、大地の破片が浮かぶ緑のステージで、絆の戦士は刀を高く掲げる


♪____Ready Go! もっと遠く


 シゲル「 っ……!! 何を……! 」


 サトシ「……」ゴオオオオオオオオオオオオ!!!!!

    (セレナ、一緒に戦ってくれて……)オオオオオオオオオオオオッ!!!!

    (ありがとう!!)パキンッ!!


     光、風、大地のエネルギー、そして炎

     舞台上の全ての力が刀に集まり、炎の薙刀がここに成った


♪____雲を突き抜け空へと……


 サトシ「セイッ!!」ダッ! ゴオオオオオオオオオオオオ!!!!!
 
 ▼ 281 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 11:06:23 ID:.WOItihg [33/39] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


   “  炎  の  誓  い  !  !  ”


            &


   “  草  の  誓  い  !  !  ”



    燃え上がる矛で何度も放つ薙刀の舞は
    一撃一撃が高熱の花弁を描き
    神秘の風を巻き起こす

    風は2人の戦士を包み込み、蕾となる

    秘密の力が流れ込むグラスフィールドの上
    一撃、もう一撃と振り下ろされていく円形の斬撃が
    蕾の中をたゆたう火の海となり
    闇を、悪の心を焼き尽くしていく

    数秒後、蕾は2人の戦士を風の色で隠すほど膨張し
    ___大爆発 作り上げた舞台は弾け飛んで光の粒となり
    キラキラと輝く空間の中で蕾は開き
    メラメラと煌めいて仲間達の視線を釘付けにしたのは

    僅かな時間のみ大地に咲き誇った大輪の華
 
 ▼ 282 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 11:06:56 ID:.WOItihg [34/39] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

         〈ジジッ………パキンッ!〉



 サトシ「やっと目ぇ覚めたか? シゲル」ガショオオン……


         〔 goodbye 〕


 シゲル「ぁ がっ …… 」ピカッ

     僅かな“赤い光”がシゲルの掌からサトシに届く


 サトシ「……!」

 シゲル「 君のために……少しだけ残しておいて……良かった…… 」シュウウウウウ……


 サトシ「ふざけんなよ……」ウルウル

    「……馬鹿野郎」ポタ……ポタ……


    走馬灯のように流れてくる記憶と共に

    8年ぶりに涙が流れた
 
 ▼ 283 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 11:07:37 ID:.WOItihg [35/39] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 サトシ『なんでか分からないけど、ゲッコウガが消えても悲しくないんだ』


 シューティー『ポケモンをあんなに大事にしていた男が、ポケモンをまるで道具扱いか……』


 シトロン 『待ってくださいよ、これだけ犠牲を出しておいて何で平気な顔してられるんですか!』


 ※※※『……ホント、冷たい人』


 サトシ『(大切な人を、守れなかったのに!)くそっ……!』


      腰のベルトに目をやる

 サトシ「もう、1匹しか残ってないじゃないか」ポロポロ

    「こんな今さら感情が戻ったって、辛いだけじゃないかよお」ポロポロ


 シゲル「 ……君達には 謝っても謝りきれない 」シュウウウウウ……

    「 ケンジも、あの女の子も 僕のせいで…… 」シュウウウウウ……


 サトシ「……いや、もういい」フキフキ
 
 ▼ 284 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 11:08:43 ID:.WOItihg [36/39] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

 サトシ「いつまでも引きずってると、またアイツらに殴られちまいそうだ」

      眼鏡の少年のほうを見る

 シゲル「 ハハッ 良い友達が出来たじゃないか サトシ 」シュウウウウウ……

    「  ……君達に、頼みごとがあるんだけど、いい かな? 」


 サトシ「親友の頼みは断らねえ、何でも頼め」


 シゲル「 お爺様を……オーキド博士を探し出してくれ……! 」

    「 ……お爺様が、全て知ってる ……この世界の真実を……ゲホッ 」シュウウウウウ……


 サトシ「……ああ、確かに引き受けたぜ」

    「じゃあな、俺のダチ」

    「シゲル」


 シゲル「……」ニコッ


     〈シュウウウウウウウウウウウウ…………〉
 
 ▼ 285 art 8 ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 11:09:13 ID:.WOItihg [37/39] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

        〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


          〈カツン〉


    先ほどまで激闘のあった場所、少し盛り上げた土に大槍を一本突き刺す


 サトシ「もう一本は貰っていくぜ、タケシの刀はドロドロに溶けちまったからな」サッ

    「……またどこかで会えたら、今度はポケモンバトルしようぜ」タッ


     弔いの華に言葉を添え、その場を去る


 シトロン 「サトシッ!」ダッ!

      「!」

      「サトシ、もしかして泣いてるんですか……?」


 サトシ「バカ、泣いてなんかねえよ」フキフキ


   夕日から伸びる少年の影が、少し寂しげだが、どこか暖かく映った
 
 ▼ 286 ZSLq0Csm3g 16/08/09 11:10:09 ID:.WOItihg [38/39] NGネーム登録 NGID登録 報告

 今日はここまで
 
 ▼ 287 メ◆ZSLq0Csm3g 16/08/09 14:05:07 ID:.WOItihg [39/39] NGネーム登録 NGID登録 報告
>>279
やべえ歌詞が抜けてる  訂正↓


♪____進め! 進め! 君と


 サトシ「カスミの傷は直した
     シトロンっ! カスミを連れて安全な場所まで離れろ!
     俺のことなら大丈夫だ! 舞台は整え終わったからな!」シュヲッ!  “アロマセラピー!”


♪____七色の虹越えて


      浮遊する岩から艶やかに色づいた風が流れ込み、絆の戦士を中心に旋風を起こす

      その風に触れ、右手首の青いリボンを巻き付けた所から炎が噴き出始める


 シトロン 「了解しました! 最高のパフォーマンスをお願いしますよっ! サトシっ!」ダッ!
 ▼ 288 ZSLq0Csm3g 16/08/10 01:15:53 ID:/z5Dgopk [1/26] NGネーム登録 NGID登録 報告



          エピローグ


 
 ▼ 289 ピローグ◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 01:17:08 ID:/z5Dgopk [2/26] NGネーム登録 NGID登録 報告

 カスミ「……」


   デジカメから焼き回した写真が3枚、額縁の中に入れられ
   蝋燭の前に立て掛けて並べられている

   1枚は、料理を作っている男の画
   1枚は、絵を描いている男の画
   1枚は、自撮りしている少年の画

   3人とも真剣な表情だが、楽しそうにしているのがわかる


 カスミ「……」……。


    画の前で両手を合わせ、黙祷

    少女は涙を堪え、席を譲る


 サトシ(この数日でタケシ達3人と、セレナとシゲルが散っていった)

    (どうして急に俺達の仲間が次々と……)

 シトロン 「サトシ」

 サトシ「?」
 
 ▼ 290 ピローグ◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 01:17:52 ID:/z5Dgopk [3/26] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シトロン 「考えたって分からないことはよくあります」

      「考えすぎは体に良くありません
       特に、君みたいなファイターはね」


 サトシ「そうだな、難しいことは
     シトロンみたいな冷静なタイプに任せるよ」スッ


 シトロン 「それが一番良いでしょう
       8年前から僕達は、そういう関係でしたから」スッ


      2人並んで、散っていった仲間達に祈りを捧げる


 シトロン (君達が命を燃やして進んだ道を、どうか僕達が繋いで行けるように)


        〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 コジロウ「どうした、眠れないのか?」

 シトロン 「ええ、そんな所です」

 コジロウ「それなら屋根に上ってみろ、今夜は星が綺麗だぞ」
 
 ▼ 291 ピローグ◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 01:19:37 ID:/z5Dgopk [4/26] NGネーム登録 NGID登録 報告

        〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 コジロウ「じゃ、俺達は町の復興に行ってくるんで」

 ムサシ「ジャリガールが寝てるからって、変なことしちゃダメよ」


 シトロン 「しませんよっ!」

      「……」

      「2人とも、また明日」


 コジロウ「ああ、おやすみ」

 ムサシ「(^_-)-☆」キランッ


 シトロン 「全く、僕ってそんなに信用がないんでしょうか」ヒョイッ

      「……っ!」

      「うわああああ〜〜〜っ!!!」


♪____〜♪
 
 ▼ 292 ピローグ◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 01:20:13 ID:/z5Dgopk [5/26] NGネーム登録 NGID登録 報告

    空を見上げた刹那、視界に入ったのは満天の星空

    渦巻く銀河や、線で結ばれる星座が闇夜に映える


 サトシ「おーーいシトロン! 何やってんだ? 早く登ってこいよ!」ブンブン


 シトロン 「サトシ! 今行きますからちょっと待ってください!」ダッ!


     アジトの屋根の上から手を振って友を呼ぶ少年の元へ、全力で駆け出す


 シトロン 「うわっ!」
             〈ガタンガタンガタン!〉


     屋根に登る途中、滑って落ちそうになるが


♪____夜明け前 吹き荒れた風は何の前触れ?


              〈パシッ〉


 サトシ「大丈夫か? 全く、いい歳してはしゃぎすぎだろ!」
 
 ▼ 294 ピローグ◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 01:21:11 ID:/z5Dgopk [6/26] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シトロン (ユリーカ……)


 サトシ「ん? どうした? お願いはしたか?」


♪____君の声が不意に聞こえたせいさ


 シトロン 「あっ、えっ、えとっ、まだです」


      「…………」


 サトシ「何をお願いしたか当ててやるぜ!」

    「「カスミに好かれたい」だろ!」


 シトロン 「はあぁぁぁっ!? 違いますよっ!! ……////」カァァァァ……///


♪____見つからない物ばかりが


 サトシ「俺が何時までも鈍感野郎だと思わない方が良いぜ
     タケシが居てくれたら、良いアドバイスしてくれるんだけどなあ」
 
 ▼ 295 ピローグ◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 01:21:41 ID:/z5Dgopk [7/26] NGネーム登録 NGID登録 報告

 サトシ「で、どうなんだ?」ニヤニヤ


♪____増えていっても


 シトロン 「だ、だとしても! そんな私欲を願い事にしてません!」

      「僕の願いは、「全ての命が平和な世界で幸せに生きれますように」これです!」


 サトシ「そっか、シトロンも俺と同じか」


♪____この思いは失くしていないよ


 サトシ「俺達、今まで生きてきた時間の半分をこの戦争に費やしてるんだよな」

    「だから一刻も早く、世界を元の平和な世界に戻したい」

    「至る所でポケモン達の声が聞こえるあの世界に」

    「人とポケモンが共存する、美しい世界に」


 シトロン 「そうですね、僕達の思いは同じです」
 
 ▼ 296 ピローグ◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 01:22:28 ID:/z5Dgopk [8/26] NGネーム登録 NGID登録 報告

 サトシ「なあ」

 シトロン 「?」


♪____降り出した流星群に願いを積んで


♪____君の明日へ放つ


 サトシ「もし時間が撒き戻って、元の平和な世界に帰れるとしたら、帰りたいか?」


 シトロン 「そりゃもちろん、できるならそうしたいですけど、ユリーカやシューティーとの約束がありますから」


♪____「 いつかまた会える 」って言わないよ


♪____振り向かず行けるように


 サトシ「この8年間は無かったことにはしたくないと」


 シトロン 「無かったほうが良いのはわかってますけど
       戻りたくても戻れない、いや、戻ったらダメな気がするんです」
 
 ▼ 297 ピローグ◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 01:22:59 ID:/z5Dgopk [9/26] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シトロン 「僕達はこの8年間、死ぬ覚悟で戦ってきましたから、今さら後戻りなんてしませんよ」


 サトシ「そう答えてくれると思ったぜ。必ず俺達で、ロケット団を倒そうな」


♪____ずっと叶えたかった


♪____その未来って今夜かもしれない


 シトロン 「はい。最後の最後まで、この命が続く限り共に戦いましょう。約束ですよ」サッ


          右手を差し出す


 サトシ「おう」パシッ


♪____繋がった手を 今強く握った


♪____同じ空の下


 シトロン 「これからもよろしくお願いします。サトシ」
 
 ▼ 298 ピローグ◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 01:23:25 ID:/z5Dgopk [10/26] NGネーム登録 NGID登録 報告

       〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 サトシ「おおっ! 流れ星沢山流れてきたぞ!」


       屋根の上で2人ははしゃぐ


 シトロン 「これで沢山願い事ができますね!」

      (カスミに好かれたい カスミとイチャイチャしたい あわよくば奪いたい いや、それはケンジに悪いか そんなことはわかってる だけどなー…… )




_______________


________



___




 
 ▼ 300 ピローグ◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 01:24:38 ID:/z5Dgopk [11/26] NGネーム登録 NGID登録 報告


      ユリーカ      リモーネ


♪____「 さよなら 」の代わりをずっと


      ケンジ       シゲル


♪____探してるの


     おばちゃん     ハナコ(回想のみ)


♪____遠い空が滲んでゆく


      ポケモン達     サカキ

 
 ▼ 301 ピローグ◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 01:26:56 ID:/z5Dgopk [12/26] NGネーム登録 NGID登録 報告

            T

♪____過ぎ去った流星群を胸に抱いて

♪____僕はエールを送る

            H

♪____どんな深い森に迷ったって

♪____笑顔がすぐ傍にあった

            A

♪____毎日に潜んだサプライズが

♪____君を大きく変える

            N

♪____輝くダイヤモンド

♪____心に1つ

♪____忘れないように

            K
 
 ▼ 302 ピローグ◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 01:28:40 ID:/z5Dgopk [13/26] NGネーム登録 NGID登録 報告


            Y


♪____もし世界が色を変えて


            O


♪____帰り道がわからなくても


            U


♪____行かなくちゃ


            !

 
 ▼ 303 ピローグ◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 01:29:18 ID:/z5Dgopk [14/26] NGネーム登録 NGID登録 報告




        【SS】仮面の戦士




      BGM:『そこに空があるから』
         『Ready Go!』


      ED:『夜明けの流星群』



      原作:『ポケットモンスター』シリーズ
         『仮面ライダー』映画シリーズ



            絵:ロメ
           脚本:ロメ



           監督:ロメ

 
 ▼ 304 ピローグ◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 01:30:10 ID:/z5Dgopk [15/26] NGネーム登録 NGID登録 報告



__




______




______________



♪____降り出した流星群に願いを積んで


♪____君の明日へ放つ




♪____どんな離れてたって感じ合える


♪____絆が僕らにはあるさ
 
 ▼ 305 ピローグ◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 01:30:42 ID:/z5Dgopk [16/26] NGネーム登録 NGID登録 報告


♪____もっと強くなれる


♪____信じてる


♪____奇跡だって起こせる




♪____繋がった手を


♪____今そっと離した


♪____同じ空の下



 シトロン (大切な仲間達と、これからも一緒にいれますように)



♪____君は1人じゃない

 
 ▼ 306 ピローグ◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 01:31:17 ID:/z5Dgopk [17/26] NGネーム登録 NGID登録 報告

 シトロン 「……」


     星が降り止んだので回りを見渡す

     辺りには、蕾が膨らみつつある桜の木が生い茂っている


 シトロン 「そろそろ咲きそうですね、桜の花」

      「カロスでは見たことがなかったので、この戦争が終わったら、故郷に1本持ち帰りたいですね」


 サトシ「そのためにも、守っていかなくちゃな」

    「よし、町の復興手伝いに行くか!」ピョン


 シトロン 「行きましょう!」ピョン


          〈ファサッ〉


 サトシ「……? シトロン、ポケットから何か落ちたぞ」


 シトロン 「え?」
 
 ▼ 307 ピローグ◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 01:32:50 ID:/z5Dgopk [18/26] NGネーム登録 NGID登録 報告

     屋根から飛び降りた際、つなぎのポケットからこぼれ落ちたのは


 シトロン 「これは、ポケモンの羽……?」


     黄金に輝く大型の羽

     それは、まるで生きているかのような輝きを見せる


 サトシ「それ、何処で拾ったんだ?」


 シトロン 「さあ? 身に覚えは無いですが……」

      「そもそも8年前のあの日、ポケモンは跡形もなく消えたはずじゃ」


 サトシ「じゃあこれは、なんだって言うんだ?」


 シトロン 「うーん……」

      「サイシュウヘイキの影響を受けなかったポケモンが、もしかしたら何処かにいるってことですかね……?」


        **********
 
 ▼ 308 ピローグ◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 01:33:18 ID:/z5Dgopk [19/26] NGネーム登録 NGID登録 報告


         【セキエイ高原】


 サカキ「戻ったか、99号」

    「いや、サイシュウヘイキ」


 ケンジ「……Yes.sir」


 サカキ「シルフカンパニーが吹き飛ばされた時は肝を冷やしたが、特に計画に支障は無い」

    「さあ、計画の最終段階といこうか、0号」

    「まずはオーキド博士の解放
     100号を生み出すには絶対条件だ」

    「それと、サイシュウヘイキの調整
     1号が奪った宝玉が揃ってる、あと1ヶ月待てば完全に仕上がるだろう」

    「それと、“私の”クローン兵を作る機械が壊されてしまったからもう一度作ってくれ」

    「頼んだぞ、0号」


 シトロン「ははっ、全てはサカキ様のために」
 
 ▼ 309 ピローグ◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 01:33:38 ID:/z5Dgopk [20/26] NGネーム登録 NGID登録 報告




      〜  to be continued……  〜



 
 ▼ 310 ZSLq0Csm3g 16/08/10 01:36:17 ID:/z5Dgopk [21/26] NGネーム登録 NGID登録 報告

 これにてこのSSは完結です

 ここまでの支援、ありがとうございました


 ダラダラと後書きを書きたい所ですが、次回予告と共に昼間に回したいと思います
 
 ▼ 311 ZSLq0Csm3g 16/08/10 14:15:09 ID:/z5Dgopk [22/26] NGネーム登録 NGID登録 報告



          次回予告


 
 ▼ 312 回予告◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 14:15:41 ID:/z5Dgopk [23/26] NGネーム登録 NGID登録 報告

 カスミ「シトロンが……もう1人!?」

 シトロン「何故ソイツが本物だと言い切れる?」カチャ


   明かされる真実


 オーキド「全ての元凶は……そいつじゃ」


   始まる世界滅亡へのカウントダウン


 ケンジ「…………」カタカタ……カタカタカタカタ……


   残された者達は、“最後の希望”を胸に


 ムサシ「アンタが私を助けてくれたんでしょ?」


   全てを賭けて、いざ


 シトロン 「行きましょう、僕達の……世界の未来のために!」
 
 ▼ 313 回予告◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 14:16:07 ID:/z5Dgopk [24/26] NGネーム登録 NGID登録 報告

 ミヅキ「ホントに行っちゃうの……?」

    「やだっ、離れたくないようっ!」



 コジロウ「俺が今までやってきたことはあっ!!」

     「一体何だったんだあああああああああっ!!!!!」



 サトシ「今でも信じてるぜ」

    「意味無く死んでった奴なんていないってな!」



 サカキ「やれ、“仮面の戦士”」




     【SS】仮面の戦士 Fainal Wars




          今冬公開予定
 
 ▼ 314 メ◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 14:16:49 ID:/z5Dgopk [25/26] NGネーム登録 NGID登録 報告

        〜 あとがき 〜


 このBBSに来たときから、ヒーロー物のSSを書いてみたいと思っていたので、今回はそれを実現させることができました

  書き方について
 見ての通り文才がないので、「映画風のSS」にしたいと思いました
 地の文は最初は一人称視点で書いてたのですが、情景描写と混ざってしまうので三人称視点で通しました
 途中でもご指摘いただいたとおり、地の文に「。」がほとんど付いていません
 これは、「。」があると途中で物語が止まって見えてしまったので、付けないことにしました

  ストーリーについて
 「劇場版仮面ライダー555 パラダイス•ロスト」を原作にしてパロディぽく進めようとしたのですが、それだけだと面白みに欠けてしまうのではないかと思い、書き溜めながら何度も構想を練り直し、2部作の長編SSが出来上がりました

  キャスティングについて
 「複数の主人公がいるSS」になるようにして書いたのですが、上手く出来ているでしょうか
 キャスティングはかなり悩み、出てくるキャラクターはかなり少なくしました
 シューちゃんはプロローグのみに出すかませの予定でしたが、登場人物1人1人に何らかのストーリーを付けたいと思い、前述の通り登場人物を少なくしました

  ヒーローデザインについて
 「仮面ライダー龍騎」をベースに、「ポケモンらしさ」を無くして描いています
 前半で登場した7体、後半で登場予定の7体、デザインや技、能力がなるべく被らないようにするために、ポケモンのタイプをバラバラにしています
 ジャローダとベイリーフの差別化はキツかった
 
 ▼ 315 メ◆ZSLq0Csm3g 16/08/10 14:18:24 ID:/z5Dgopk [26/26] NGネーム登録 NGID登録 報告

  挿入歌について
 『そこに空があるから』を戦闘BGMにしたのはナンセンスかもしれませんが、場の雰囲気に合うかなと思って決めました
 テールナー=セレナを倒す方法は“オーバーヒート”に決めていたので、曲の世代とも合うコータスを採用しました
 私欲でベイリーフを採用したかったので、ブラッキー=シゲルとの決戦に組み込みました
 なんとなく『Ready go!』が合うので、そのまま採用しました
 ED『夜明けの流星群』についてですが、最初は2部作に分ける予定がなかったので急遽入れた物になります
 このSSを構想中だったとき、某タクトSSが完結したので、『夜明けの流星群』良い曲だなー使いたいなーと思ってそのまま採用しました


  最後に
 春から4ヶ月間書き溜めてきたSSですが、僅か2週間の公開となりました
 感想等ありましたら、残りのレスに書いてくださるととても嬉しいです
 今冬に後編を公開予定なので、その時も是非見に来てください
 最後まで読んで下さり、誠に有難う御座いました


       2016/08/10 ロメ◆ZSLq0Csm3g
 
 ▼ 316 ゴーム@ポフィンケース 16/08/10 14:31:13 ID:5ODKx2Zg NGネーム登録 NGID登録 報告
 ▼ 317 サキィン◆INwhWfUQUw 16/08/10 15:27:54 ID:59XsvThU NGネーム登録 NGID登録 m 報告
今全部読んだ
良かった お疲れさん
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