レッド「メガシンカ……か……」:ポケモンBBS(掲示板) レッド「メガシンカ……か……」:ポケモンBBS
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レッド「メガシンカ……か……」

 ▼ 1 クシー@とんでもこやし 16/08/02 18:40:37 ID:Z5Tze6ec NGネーム登録 NGID登録 報告
……カントー地方とジョウト地方を繋ぐ巨峰"シロガネやま"。

そこは、屈強なポケモンばかりが生息する危険地帯。

余程の強者か物好きかでなければ、そこに足を踏みいれる者はいない。

「……………………」

……言葉なく雲を"見下ろす"少年がいた。

その少年が今立っているこの場所は……。

……シロガネ山の、山頂。

「……………………」

「ピカピッ」

「……………………」

少年は、肩にちょこんと乗ってるピカチュウのでこをすりすりと撫でる。

少年もピカチュウも、ダイヤモンドダストが舞うこの極寒の地に非常に慣れている様子であった。

もう数年はそこで過ごしているかのような……そんな貫禄さえ感じる。
 ▼ 261 ーロット@たからぶくろ 16/08/17 20:52:17 ID:EUHTTmpI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レッドがあと2体ないゲットすんのか楽しみだ
支援
 ▼ 262 ブキジカ@エレベータのカギ 16/08/17 21:59:04 ID:5J0Ksrag NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 263 ミロップ@いいキズぐすり 16/08/17 22:22:46 ID:qZQzwhM6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援シテルデ
 ▼ 264 定姫◆wXDa1eMk9o 16/08/17 23:23:42 ID:wIIoFKxw NGネーム登録 NGID登録 報告
頑張れ 支援
 ▼ 265 ニドリル@パイルのみ 16/08/18 21:09:56 ID:jq3gg6nM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しーえんしえん
つづきたのしみだなあー

書いてねおねがい
 ▼ 266 ングラー@モンスターボール 16/08/18 23:21:25 ID:HP4waVVA [1/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
支援ありがとうございます。

投下します。
 ▼ 267 ギアル@なぞのすいしょう 16/08/18 23:21:45 ID:HP4waVVA [2/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
…………

……


……ショウヨウシティジム。

そこでレッド達が目にした光景。

それは、少し風変わりなものだった。

「……こ、これは……」

壁には一面、石のような物体が無数に埋め込まれている。

天高く、どこまでも続くかのような果てしない天井。

ふとその壁を良く見てみると、不釣り合いにも"人影"があった。

「フッ、ハッ!」

巧みな身のこなし。

長い手足を存分に利用して、石に捕まり石を踏み、壁を自在に昇っていく。

これはいわゆる"ロッククライミング"というヤツか。
 ▼ 268 ルチャイ@チルタリスナイト 16/08/18 23:22:08 ID:HP4waVVA [3/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
「…………ほえー」

レッドはその達人の業に見とれ、しばらくその場で呆然となってしまう。

というのもレッドは、"ロッククライミング"というスポーツを今日初めて見たクチ。

故郷であるカントー地方、あるいはジョウト地方ではあまり普及しなかった競技であったためである。

故に、あの山でずっと引きこもって他地方の情報をシャットダウンしてきたレッドは、その物珍しさに衝撃を受けたというわけだ。

が、一方で、元々カロスにいてロッククライミングを知ってるコルニと、他地方への遠征で何度か見たことがあるであろうグリーンは大して驚かなかった。

せいぜい"すごいな"という感想が率直に出るくらい。
 ▼ 269 カリオ@プテラナイト 16/08/18 23:23:04 ID:HP4waVVA [4/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
「"ザクロ"さーん!おーい!」

コルニは声を大にして、クライマーの名を呼んだ。

と、"ザクロ"と呼ばれたあの人物も、やっとこちらの存在に気付いた様子。

ザクロはかなり高い位置に居るため、地上にいるレッド達からは見えづらいが、ザクロが手を振って応答してくれたのがギリギリ確認できた。

そしてザクロは、壁を勢い良く、かつ一気に降りて、早急にレッド達のもとへとやって来た。

「これはこれは、コルニさんではありませんか」

「この方達はどなたです?」

ザクロは、色黒の若い男性だった。

彼のヘアスタイルは異様なまでに逆立っていて、三色の宝石のようなアクセサリーが黒髪を彩っている。

陽気そうな見た目をしているが、ザクロはそれに似合わない丁寧な口調でコルニに問うた。
 ▼ 270 ダック@ウタンのみ 16/08/18 23:23:35 ID:HP4waVVA [5/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
「彼は、今日ザクロさんに挑戦しにきたレッドよ」

「………ども」

コルニに紹介され、とりあえずレッドは会釈しとく。

「で、あの人がグリーン」

「ん」

グリーンも同様に、軽く頭を下げた。

「そうですか」

「二人とも、今日はよろしくお願いしますね」

どうやらこの青年は、どこまでも礼儀正しい人物の様だ。

一見チャラそうなのにこの言葉遣い。

なんというか、ギャップがある。

「それで、レッドさん」

「?」

「あなたはジムバッジをいくつ持っていますか?」

ザクロの突然の質問だったが、レッドはバッグから二つのケースを取り出して、ザクロに中身を見せた。
 ▼ 271 イティオ@ザロクのみ 16/08/18 23:24:02 ID:HP4waVVA [6/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
「16個!?」

そう。

昨日コルニにも見せていたが、これはカントーとジョウトでレッドがコンプリートしたジムバッジの数々。

計16個から放たれる輝きは、まさしく栄光の証。

ザクロはその威光に思わず驚き息を飲んだ。

が……。

「……こ、これはカロス地方のバッジではありませんね?」

この事に気付くとザクロは、レッドに確認。

「はい」

即答でレッドは返した。

「……一応、チャレンジャーの所持バッジ数々に合わせて、こちらも使用するポケモンを変えなくてはならないのですが……」

「……これだと決まり上、あなたの所持バッジは0」

「つまり、わたしは初心者向けの手持ちで貴方に臨まなくてはなりませんね」
 ▼ 272 グカルゴ@きれいなぬけがら 16/08/18 23:24:42 ID:HP4waVVA [7/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
その事実を聞かされた瞬間、レッドは一気に表情を引きつらせた。

「…………っ!」

「ぴかぴ……」

"初心者向けの手持ちで相手をする"。

それ即ち、レッドの実力がザクロに認められていないということ。

いくら他地方のバッジを持ってようが、カロス地方のバッジを持ってなければ、レッドといえどもここでは"初心者"として扱われてしまう。

レッドはこの上ない敗北感に駆られ、声にならない声で嘆いた。

(……レッド、なんて顔してるの)

コルニは見かねたので、なんとかザクロに手持ちのレベルを引き上げるように申し出た。

「ザクロさん」

「アタシはジムリーダーって、常にトレーナーの"壁"であるべき存在だと思うんです」

「確かにレッドは、今のところカロス地方のバッジを一つも持ってませんが……」

「だからといって手加減して、チャレンジャーを圧勝させてしまっては、それはジムリーダーの役目を果たしたと言えるのでしょうか?」

コルニは最もな正論をぶつけ、ザクロの説得を図る。
 ▼ 273 リミアン@ダークボール 16/08/18 23:25:56 ID:HP4waVVA [8/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
が、そこへ横槍を入れてきたのはグリーンだった。

「自分のジムをポイしてるお前が言っても説得力ないぞー」

「そ……それはアナタも同じでしょっ!?」

「あと、アタシはポイなんかしてないしっ!」

次第に口論へと発展していくが、ザクロはコルニの力説にうんと頷いた。

「そうですね、確かにそれは一里あります」

「良いでしょう、レッドさん」

「わたしは"本気"で、貴方の挑戦を受けます」

「!」

「ぴかっ!」
 ▼ 274 ナアーラ@みどりのかけら 16/08/18 23:26:29 ID:HP4waVVA [9/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
ザクロの宣言で、レッドのテンションは一瞬でハイになった。

言葉は無かったが、拳をぎゅっと握りしめ笑みを浮かべる様子は、間違いなく嬉しがっているという証拠。

本気のジムリーダーと戦える……それはレッドにとって絶好のイベント。

「ありがとうございますザクロさん」

「コルニも、説得してくれてありがとう」

「……う、ううん!どういたしましてっ」

レッドは二人に感謝を告げ、さっそくバトルの準備へと取りかかった……。

「……"ありがとう"、か」

「……えへへっ」
 ▼ 275 ンターン@エルレイドナイト 16/08/18 23:28:05 ID:HP4waVVA [10/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
…………

……


レッドとザクロ、互いにバトルフィールドにスタンバイ。

向かい合って、それぞれ手持ちの最終確認を進める。

戦闘の準備は万全か、否か……今一度確かめる時間が、彼らに与えられていた。

二人の間には審判が立っていて、両手に紅白二色の旗を携えている。

レッドの居る方角に赤の旗で、ザクロの居る方角に白の旗が持たれていた。

戦況によってこれが上がったり下がったりするのだろう。

そして観客席にはコルニとグリーン。

二人とも、レッドがいかなるバトルを繰り広げるのか気になる様子。

真剣な表情で、戦場を見下ろす。
 ▼ 276 ルッグ@チルタリスナイト 16/08/18 23:29:02 ID:HP4waVVA [11/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
緊迫した空気。

先に口火を切ったのはザクロだった。

「……一目見ただけで気づきました」

「貴方は、とても強い心を持ったトレーナーですね」

レッドは誉められ、照れ隠しなのか帽子を深く被り直す。

「わたしは"手足を長くして"待っていましたよ」

「貴方のようなトレーナーを……!」

……瞬間、ザクロの放つ"雰囲気"が、とてつもない"覇気"へと変貌した!

「……っ!」

レッドも目を鋭くし、ボールを強く握る。

……いよいよ、戦いの時が到来した。
 ▼ 277 ッパ@おうじゃのしるし 16/08/18 23:29:26 ID:HP4waVVA [12/12] NGネーム登録 NGID登録 報告
「そろそろバトルを始めます!」

「使用ポケモンはそれぞれ2体」

「ルールはシングルバトル」

「手持ちの入れ換えは、チャレンジャーにのみ認められます」

「では……」


「……バトルスタート!」


……審判の合図と共に、ついにジム戦がスタートを切った!

果たして、レッドの勝敗やいかに……!
 ▼ 278 ンバル@きいろいかけら 16/08/18 23:48:17 ID:sJ2bU5c6 NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 279 ドン@しあわせタマゴ 16/08/19 00:50:07 ID:eWhv5Sk6 [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカチュウ使ってほしい
 ▼ 280 ィ@きあいのハチマキ 16/08/19 02:02:07 ID:l3TO2Jgg [1/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
シロガネ山を飛び出し、冒険の旅に出た元引きこもりの少年レッド。

そんな彼の旅路に早速到来した、カロス地方での最初のジム戦。

メガシンカを追い、そして必須条件となった"ジムバッジ"を求めて、ショウヨウジムに宣戦布告。

彼は、ボールを投げるこの瞬間に想いを馳せ。

持てる力を振り絞り。

一投入魂____


____は、しなかった。

彼は、持っていたボールを何故か急にポケットにしまい。

代わりにレッドは、一本の人差し指を突き出した。

刹那、レッドの肩を一筋の電光が走る……!
 ▼ 281 ンリュウ@ハバンのみ 16/08/19 02:02:29 ID:l3TO2Jgg [2/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
「ゆけっ!」


レッドはまず、このポケモンに先陣を託した!


「"ピカチュウ"ッ!」


……満を持して推参したのは、一匹の小さな電気ネズミ。

可愛らしいルックスと仕草で、世界中の人々が愛してやまない人気者。

しかし、高い電圧を伴った雷は絶対に油断禁物。

疾風迅雷の早業で戦場を駆け巡り敵を翻弄するスピードアタッカー!


"ピカチュウ"!


「ぴっかぁ!」
 ▼ 282 ロトーガ@オーロラチケット 16/08/19 02:02:53 ID:l3TO2Jgg [3/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
そして、対するザクロの先発は。


「"ガチゴラス"!」


……そのポケモンは、かつて太古の時代にて"王者"として君臨したという伝説を持つ巨竜。

何でもかんでも噛み砕いて粉砕してしまう大顎を、無造作にかつ無差別に奮ったとされる。

そしてその姿に恐れをなしたポケモン達を、残酷な圧政で屈服させた無敵の暴君。

無慈悲といわれた弱肉強食の世界。

その壮絶な日々を生き抜いた覇王が、今再び現世に蘇る!

"ガチゴラス"!


「ギャォォォーーンッ!!!!!」
 ▼ 283 ャモメ@こぶしのプレート 16/08/19 08:04:17 ID:oLTxCASg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>255
ポケモン図鑑あるじゃんって思ったけど、アップデートされてないからカロスポケモンは認識されないのか
支援
 ▼ 284 定姫◆wXDa1eMk9o 16/08/19 16:24:51 ID:zl3UfiPE NGネーム登録 NGID登録 報告
支援 面白くなってきた
 ▼ 285 ガース@くろいヘドロ 16/08/19 16:30:59 ID:i5cH6gjE [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
続きが楽しみだ
 ▼ 286 ニューラ@マグマブースター 16/08/19 17:10:55 ID:eWhv5Sk6 [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
毎回思うけど短くない?もっと更新してほしい
 ▼ 287 ガフシギバナ@TMVパス 16/08/19 19:56:56 ID:kdOHiUNU [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>286
ずいぶん偉そうだなあ君
1年くらい経ってからまた来れば?
 ▼ 288 ミロップ@ドリームボール 16/08/19 21:13:27 ID:l3TO2Jgg [4/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
支援ありがとうございます。

更新ペースにつきましては、ごめんなさい。

投下します。
 ▼ 289 ビルドン@ラムのみ 16/08/19 21:14:19 ID:l3TO2Jgg [5/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
「おぉ!あのポケモンカッコいい!」

レッドは、初めて見るガチゴラスに歓喜の声をあげた。

ガチゴラスは古の時代のポケモンで、今はとっくに絶滅してしまっている。

現在は、化石から復元することでしか、彼が生きている姿を確かめる術はない。

しかし、"恐竜"とまで呼ばれる程に圧倒的な力を有したとされるガチゴラスが、その英雄譚を体現するかのように咆哮をあげる様はなんとも痛快で、男心をくすぐる。

無論、レッドだって一端の男子。

男のロマンが詰まったポケモン、ガチゴラスを前にしてドキワクしないわけがないのだ。

「すごい、すごい……!」

流石、無類のポケモン好きのレッドはグイグイ食い付く。

「レッド……」

「ぴーか……」

コルニ達やピカチュウは、そんなレッドを温かい目で見守った。
 ▼ 290 ーナンス@リリバのみ 16/08/19 21:15:02 ID:l3TO2Jgg [6/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
「貴方がはしゃいでしまうのも分かりますが……」

「……そろそろ、いかせてもらいます」

ザクロは臨戦態勢に移り、早速最初の一手を放つ。

「ガチゴラス、"かみくだく"です!」

「ギャオゥーッ!!!!!」

鼓膜を空間ごと揺るがすが如くの哮りが轟いた後、ガチゴラスは顎を大きく開いてピカチュウに猛スピードで突進。

噛み砕きにいく!

「ぴかっ!」

しかしこれはピカチュウ、難なく回避。

小柄な体格と軽い体重を生かした動作で、風のように宙を舞う。

そして、ガチゴラスの隙をついて。

「ピカチュウ、"アイアンテール"!」

「ぴっかぁ!」

ピカチュウの黄色い尻尾が、鈍色の鋼鉄へと変化。

それを、ハンマーを振るう要領でガチゴラスに叩きつける!
 ▼ 291 ガミュウツーY@マックスアップ 16/08/19 21:15:38 ID:l3TO2Jgg [7/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
「ぎゃぉんっ!?」

痛烈な直撃。

ガチゴラスはいわタイプを持ち、はがねタイプのアイアンテールに耐性を持たない。

これはかなりの痛手を負った。

思わず一歩、後ろずさる。

「大丈夫ですか、ガチゴラス!」

ザクロの問いに、ガチゴラスは。

「ギャォオォッ!!!!!」

叫ぶことで己自身の士気をあげ、痛みをかき消した。

身に残った傷痕をモノともせず、なおもピカチュウに戦意むき出し。

なんともタフなヤツだ。

そして続いて、ザクロの第二の攻撃。

「よし……ガチゴラス、"ドラゴンテール"!」

ガチゴラスは尻尾にありったけの力を込め、そして渾身の勢いで振り払った!
 ▼ 292 ラッキー@メタルコート 16/08/19 21:15:59 ID:l3TO2Jgg [8/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
「ピカッ!?」

ピカチュウが見せた僅かな硬直時間を利用したこの攻撃。

これはいくらなんでも避けられないとレッドは判断。

よって、次の瞬間レッドがピカチュウに課した命令はこうだった。

「……防御して、ダメージを減らすんだ!」

「ぴかっ!」

直ぐ様ピカチュウに身を守る指示を与え、威力を最小限に抑える。

しかし、身軽な体がここで仇となり、ピカチュウはこの衝撃で地に吹っ飛ばされた。

「ピガァッ!」

やはりガチゴラスは、その猛々しい見た目に恥じぬ凄まじい火力を持ち合わせている。

破壊力こそ若干殺されたものの、彼のドラゴンテールがピカチュウをフィールドに叩きつけるにはそれでも十分すぎたようだ。
 ▼ 293 キカブリ@こだわりスカーフ 16/08/19 21:16:28 ID:l3TO2Jgg [9/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
「ぴっ……かぁ!」

しかし、ピカチュウは立ち上がる。

"まだまだこんなモノじゃない"。

そう語る彼の勇姿。

流石は、レッドと共に幾千の戦線を戦い抜いた熟練の猛者。

そんじょそこらのピカチュウとは鍛え方が違う。

ピカチュウは持ち前の根性でガチゴラスと対峙する。

しかしザクロは、疲弊してるポケモン相手でも"本気で戦う"と宣言した以上、手加減は一切しない。

容赦なく、第三の策を投じた。

「"ピカチュウでは"わたしのガチゴラスに勝てませんよ!」

「ガチゴラス、"こおりのキバ"!」

「ギャォゥァァウウッ!!!!!」

ガチゴラスの尖牙が冷気に取り巻かれ、次第にそれは鋭利な氷の刃へと変異していく……!
 ▼ 294 レッグル@ハスボーじょうろ 16/08/19 21:17:42 ID:l3TO2Jgg [10/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
……が、レッドはその光景を目の当たりにしても、動揺する気配は全く見せなかった。

強かに、帽子の影から戦況を見渡す。

「……確かに、"ただのピカチュウ"ならザクロさんのガチゴラスには到底敵わない」

「でも……」


「……"俺のピカチュウ"なら、そうはいきません」


……レッドは、自分が育ててきたこのピカチュウを信じていた。

そう。

ただ……ひたすらに。


「よけろピカチュウ!」


氷柱の如し歯が、ピカチュウにトドメを刺そうとした、その時、寸前でピカチュウはかわした!
 ▼ 295 レイドル@ながねぎ 16/08/19 21:19:20 ID:l3TO2Jgg [11/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
「何!?」

あまりにも縮められた距離から、俊敏な回避でガチゴラスの横に回り込む。

今のピカチュウの動きはまるで"ギリギリまでガチゴラスを引き付けた"かのような、そんな狙い澄まされたモノだった。

このピカチュウの動きに、ザクロは意表を突かれる。

"たかがピカチュウ"に、まだこれ程の余力が残っていようとは思わなかったらしい。

ガチゴラスに完全な隙ができる。

レッドはそこを狙って迅速に指示を出した。

「ピカチュウ、ガチゴラスに飛び乗れ!」

「ぴか!」

レッドの指令に従い、ガチゴラスの背中にぴたりと乗ったピカチュウ。

「ぎゃおぅ!?」
 ▼ 296 ケッチャ@インドメタシン 16/08/19 21:19:22 ID:kdOHiUNU [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
更新キターー
 ▼ 297 ーギラス@くさのジュエル 16/08/19 21:19:40 ID:l3TO2Jgg [12/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
「ガチゴラス!」

ガチゴラスは背後を取られ、直ぐ様ピカチュウを降り下ろそうと必死に体を揺らす。

が、ピカチュウはくっついて中々離れようとしない。

粘りに粘ってくる。

「ぴっかぁ……!」

襲い来る風圧に耐え、遠心力に抗い、何とかしがみつくピカチュウ。

「ぎゃおっ……ぎゃおっ……」

しばらく暴れている内に、ガチゴラスは段々疲れて来たようだ。

動きが途端に鈍くなり、息切れも目立つようになる。

好機は……。


……今だ!


「よし……ピカチュウ!」

「高く飛び上がって……」


「……"ボルテッカー"だ!」
 ▼ 298 ウカザル@もりのヨウカン 16/08/19 21:20:30 ID:l3TO2Jgg [13/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
「ピカァ!」

"待ってました!"と言わんばかりの高ぶった表情で、ピカチュウはガチゴラスを背を蹴り跳躍。

そして次の瞬間。

ピカチュウの体が、黄色い輝きを帯びた稲光に包まれる……!

「これは……!?」

ザクロはこの技に面を食らった。

これ程までに強く、目映く、全身が痺れるような感覚の電力に満ちたオーラを、彼は未だかつて見たことがない。

まして、それを"たかがピカチュウ"が放っているなどと……。

「ピィー……」

「……ッカァァッ!!!!!」

ピカチュウは空を駆け抜け、標的の真上から垂直に一直線。

その勇猛なる進撃に、かつてのマスコットの面影はなかった。

今の彼は言うなれば、神が地上に撃った天罰の剣。

全てを焼き尽くす撃滅の雷光が、その軌跡に電流を煌めかせる。
 ▼ 299 ラエッテ@びっくりこやし 16/08/19 21:22:31 ID:l3TO2Jgg [14/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
捨て身の必殺奥義"ボルテッカー"。

炸裂した絶技は、見事ガチゴラスに____。


「ギャァァォッ!?」


__命中!

一矢報いた!


「ギャォゥァァァァァッ!!!!!」

「ピカァァァァッ!!!!!」

ガチゴラスの超音波のような悲鳴に、全員が耳を塞ぐ。

そしてやがて、ガチゴラスがついに。

ピカチュウに、押し倒された。

瞬間、大爆発が発生し黒煙が舞い上がる!
 ▼ 300 ガネール@あおぞらプレート 16/08/19 21:22:51 ID:l3TO2Jgg [15/15] NGネーム登録 NGID登録 報告
……これまで、数えきれない程の舞台で一緒に戦ってきたレッドとピカチュウ。

その絆の力は、ポケモンが個々に持つ能力の壁を軽々超えて。


「……ぐがぁ……っ」


……自らの数倍ある巨体を持つ強敵を。


「ガチゴラス、戦闘不能!」

「ピカチュウの勝ち!」


……ガチゴラスを、ひれ伏させた。
 ▼ 301 ァイヤー@くろいてっきゅう 16/08/19 21:25:06 ID:i5cH6gjE [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
うおおおおお!
ピカチュウうううう!!
 ▼ 302 ネネ@がんせきおこう 16/08/19 21:29:18 ID:C/eKXwpI NGネーム登録 NGID登録 報告
さすがピカニキ
 ▼ 303 レッフィ@あさせのかいがら 16/08/19 21:38:36 ID:mEaQPiBw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
現在進行形か、頑張れ。
更新すごい楽しみ
 ▼ 304 ブライカ@メガバングル 16/08/19 21:40:55 ID:kdOHiUNU [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
現行SSで一番好き♡
愛してるよイッチ❤
 ▼ 305 カシャモ@メンタルハーブ 16/08/19 22:20:12 ID:FDrl5r0c NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
超絶支援
 ▼ 306 グラージ@こだいのツボ 16/08/19 22:31:01 ID:eWhv5Sk6 [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
強い、確信
 ▼ 307 ラエナ@あくのジュエル 16/08/19 22:34:03 ID:MO0Osv82 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援しない理由がない
 ▼ 308 ネッコ@フォーカスレンズ 16/08/19 22:42:25 ID:78wivouU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカ様やっぱり強いなぁ!
支援
 ▼ 309 ンキー@せいれいプレート 16/08/19 22:43:35 ID:2aDOw4eA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカニキ 強い(確信)

支援
 ▼ 310 ジロック@ピーピーエイド 16/08/20 00:06:33 ID:0YJ4WFIE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援!
 ▼ 311 ズマオウ@ズアのみ 16/08/20 00:11:16 ID:thTmdFco NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 312 ーブイ@バンギラスナイト 16/08/20 14:18:29 ID:cbi6GMTM [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



 ▼ 313 ゲデマル@けむりだま 16/08/20 16:38:41 ID:lKQCSa92 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 314 ドキング@リピートボール 16/08/20 23:31:22 ID:cbi6GMTM [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



 ▼ 315 イリーフ@いのちのたま 16/08/20 23:39:12 ID:d0OSu.nY NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 316 定姫◆wXDa1eMk9o 16/08/21 01:12:16 ID:uG8Qak7A NGネーム登録 NGID登録 報告
やっぱり見ていてゾクゾクする 支援
 ▼ 317 ラミドロ@オレンのみ 16/08/21 05:54:35 ID:2wHwBHkY [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 318 ガガブリアス@まんまるいし 16/08/21 07:52:27 ID:lAYEUIkk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援&あげ
 ▼ 319 イリキー@ねっこのカセキ 16/08/21 08:30:24 ID:mI34pwjA [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
良スレあげ
 ▼ 320 リキザン@ダイゴへのてがみ 16/08/21 09:33:37 ID:2wHwBHkY [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 321 ブルモ@ものしりメガネ 16/08/21 18:59:14 ID:5TrMrDFM NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
昨日は無断で休んでしまって申し訳ありません。

用事が明日の4時くらいまで長引くと思うので、その間更新できません。

本当に申し訳ありません。
 ▼ 322 ァイヤー@ミックスオレ 16/08/21 20:55:01 ID:fEqaeJAw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>321
ちゅっ
 ▼ 323 ーロット@オニゴーリナイト 16/08/21 21:18:06 ID:QwlzxMgA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>321
乗っ取りの事考えたらトリップつけといた方が安心だぞ
面白いしゆっくりでもいいで
支援
 ▼ 324 ガタブンネ@こだいのおまもり 16/08/21 21:21:34 ID:mI34pwjA [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>321
トリップは必要だな。
「レッド&メガシンカ」にしとくとか?
(このトリップは使うなよ!!)
 ▼ 325 ロバンコ@せいなるはい 16/08/21 23:10:19 ID:J6auaHIA NGネーム登録 NGID登録 報告
面白い支援
 ▼ 326 イノーズ@まひなおし 16/08/22 00:00:31 ID:1MIAwX8Y NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しえん
おもしれー
小説みてー
 ▼ 327 ダツボミ@つきのいし 16/08/22 14:32:05 ID:AanOl8Hw NGネーム登録 NGID登録 報告
支援あげ
 ▼ 328 ックラー@やすらぎのすず 16/08/23 00:26:04 ID:QUkIPSUs [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 329 プ・コケコ@まんぷくおこう 16/08/23 00:42:47 ID:fVCLLl8. [1/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
支援ありがとうございます。

時間がかかりましたが、投下させていただきます。
 ▼ 330 mTQB7XkZdk 16/08/23 00:47:52 ID:fVCLLl8. [2/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
対ザクロ、第一戦。

ピカチュウvsガチゴラスは、ピカチュウが白星を収めた。

ピカチュウは、体格的にも、タイプ相性的にも、種族としての能力差的にも、ガチゴラスに比べ不利ではあったが……。

……長年彼が積み上げてきた経験、努力、技というものはその状況をも覆して。

そして見事に、ガチゴラスを打ち負かしてみせた。

おかげでレッドはバッジに一歩リードした形となり。

逆にザクロは劣勢だ。
 ▼ 331 mTQB7XkZdk 16/08/23 00:48:39 ID:fVCLLl8. [3/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
「やった!さすがレッドっ!」

他方、観客席のコルニは、レッドの一勝に喜ぶあまり、思わずイスから立ってまで歓声をあげる。

コルニは、彼が繰り広げるバトルを始終没頭して観戦していた。

今のところのレッドの優勢は、彼女の興奮を更に加速させる十分な燃料となり、その盛り上がりはピークを迎える。

コルニは普段から笑顔を欠かさない元気な少女だが、今この時のそれは特に群を抜いて眩しく見えた。

また、その一方で……。

「……ま、順当ってトコだな」

「アイツのピカチュウならこれぐらいやるだろうよ」

……グリーンは、レッドの有利な戦いぶりにうんと納得している様子だった。
 ▼ 332 mTQB7XkZdk 16/08/23 00:49:19 ID:fVCLLl8. [4/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
と言うのもグリーンは、今までレッドと幾度となく戦ってきたトレーナーであり、彼の数少ない好敵手。

そしてそのバトルの思い出は、感激に奮えた時よりも苦汁を舐める時の方が多かったクチ。

故に、レッドの強さは彼も嫌という程分かっている。

勿論、コルニにとってレッドは、知り合ってまだ間もない仲間なので、彼の戦いぶりを見る分にはまだ新鮮味があるかもしれないが……。

……グリーンに至っては、正直のところ完全に"見飽きてる"のだ。

今更あんな黄色い声をあげる理由はない。

というか、グリーンはむしろ……。


「…………ふむ」


……なにやら、"一抹の不安"を抱えているような感じだった。
 ▼ 333 mTQB7XkZdk 16/08/23 00:49:55 ID:fVCLLl8. [5/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
(……ピカチュウは、ガチゴラス戦で少なからず消耗している)

(ボルテッカーによる反動は勿論、ガチゴラスのドラゴンテールもそこそこ足を引きずってそうだ)

グリーンは腕組みして、真剣な表情で今後の戦況を考察。

が、ここでグリーンの脳裏に一つの心配が過る。


(……これ以上ピカチュウを戦わせるのは危険かもしれない)

(アイツがこの事に気付けるかどうかで、この戦いが大きく左右されることになるだろうが……)


「……嫌な予感が……する」


グリーンはその思考を、無意識に声に出して漏らした。

そしてふと、それを一瞬耳にしたコルニ。

しかし彼女は……。

「……えっ?」

……その真意が、分からずにいた……。
 ▼ 334 mTQB7XkZdk 16/08/23 00:50:21 ID:fVCLLl8. [6/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
…………

……


「ぴっかぁ!」

ガチゴラスを倒したピカチュウは、勝利のVサイン。

からの満面の笑顔でレッドのもとへと駆け寄る。

そしてレッドもまた、それを笑って受け入れ抱き止めた。

「よくやったぞ、ピカチュウ」

「チャー♪」

レッドに撫でられ、心底悦に入った様子のピカチュウ。

しかし、まだ勝負は終わってない。

やられたガチゴラスは、目をグルグル回してのびてはいるが。

ザクロには、まだあと一体のポケモンが残っている。

油断は禁物だ。
 ▼ 335 mTQB7XkZdk 16/08/23 00:51:19 ID:fVCLLl8. [7/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
「……お疲れ様です、ガチゴラス」

ザクロはガチゴラスをボールに戻し、レッドに向き直る。

「…………最初に思った通りでした」

「やはり、あなたはすごいトレーナーですね」

レッドを素直に称賛するザクロ。

その表情は、相手に一本取られた人間のそれとは違い、なにやら嬉しそうであった。

「……ども」

一方でレッドは言葉少なく、かつ頬をほんの少しだけ緩ましてさっと一礼。

さて、このまま順調に試合を展開できれば、バッジ獲得も難しいことではない。

……が。

……"ジム戦"とは、道行くトレーナーのレールに現れる障害物。

そう易々と突破されるものではない。

ザクロは今から、"ジムリーダーたる所以"を……。

……レッドに、見せつける!
 ▼ 336 mTQB7XkZdk 16/08/23 00:51:42 ID:fVCLLl8. [8/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
「……あなたが真打ちです!」


「"バンギラス"ッ!」


……それは、岩の体を持ちながら、邪悪な思念に満ちたオーラを放つ____


____"怪獣"。


ヤツがフィールドに出現した瞬間、突如として荒れ狂いし砂嵐が発生。

場に砂漠の猛威が訪れる。

そんな阻まれた視界からでも垣間見えるその凶悪な形相は、見る者の視覚を恐怖で震わせ。

背中には、如何なるものも貫いてしまいそうな鋭い棘が何本も生えていて。

その手足は短いながらも、大木の丸太のように逞しく強靭に発達していている。

まさに全身凶器のモンスター。


"バンギラス"!


「ギラゥゥァァァッ!!!!!」
 ▼ 337 mTQB7XkZdk 16/08/23 00:52:15 ID:fVCLLl8. [9/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
その叫びは熱を帯び、視界すら歪ます。

肌を吹き抜ける熱風の咆哮と、それに連れてこられる無数の砂粒に目を細ませるレッドとピカチュウ。

しかし、これほどに強大なポケモン・バンギラスを前にしても、レッド達が動じることはなかった。

なぜなら……。


「……なんだ」

「バンギラスか……」


……彼らは、このポケモンを見たことがあったからだ。

バンギラスは、レッドにとっても馴染み深いジョウト地方原産のポケモン。

あの例の山でも、レッドに挑むべく登ってきた幾多のポケモントレーナーが、強いからと言ってこぞって使ってた。

なのでぶっちゃけレッドにとってバンギラスは、一周回って逆に平凡なポケモンだったりする。
 ▼ 338 mTQB7XkZdk 16/08/23 00:52:39 ID:fVCLLl8. [10/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
……しかしまあ。

「……はぁ……」

……なんとも、がっかりした様な表情が浮かぶことだ。

カロス地方のポケモンではないためか、レッドの御眼鏡には敵わなかったらしい。

……が。

……そんなレッドを見てザクロは。


「……ふっ」


……まるで、"無知を笑う"かのような嘲りに似た笑みで、頬を歪ませた。


「……!」


……あたかも、虫の知らせのような身震いが彼を襲う。

レッドはこの地点で悟った。

"このバンギラスは、何かを隠している"と。

そして、その"何か"の答えが。

……今、解禁される!
 ▼ 339 mTQB7XkZdk 16/08/23 00:53:02 ID:fVCLLl8. [11/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
「"メガストーン"よ!」

「バンギラスの"石の如き決意"に!」

「"どこまでも昇らせる力"を授けなさい!」


「"メガシンカ"ッ!」


ザクロの願い。

掲げられた右腕。

光を放つリング。

はめられた絆の証"メガストーン"は、ザクロの呼び掛けに応える。

瞬間、バンギラスの"魂"は。


「ギルァァァァァアアアッ!!!!!」


……"領域"を超えた!


「ギルゥッァ……ッ!!!!!」
 ▼ 340 mTQB7XkZdk 16/08/23 00:53:31 ID:fVCLLl8. [12/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
……そして、目映い白の向こうから現れたのは、更なる進化を遂げたバンギラス。

"よろいポケモン"と分類されるその者が元より持つ甲殻は、以前より堅牢になり、何物も貫かせず。

従来からの自慢の怪力も、より磨きがかかり、ヤツが腕を一振り下ろせば地鳴りが遥か彼方まで響くこととなる。

歩くだけで山を崩し、景観を壊し、地図すらも軽々と塗り替えてしまう傍若無人の絶対悪。

それは、傲慢に荒野を牛耳る怪物にして……。

……誰もが認める傑物!


"メガバンギラス"!


「ギラァッ!!!!!ギラギラァァッ!!!!!」
 ▼ 341 mTQB7XkZdk 16/08/23 00:54:37 ID:fVCLLl8. [13/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
……コイツを間近で見ては、先程まで落胆ぎみだったレッドの顔も。


「……きた……ッ!」


……これ以上にない、究極の感動を禁じ得なくなる!


「……相変わらず、メガシンカは凄いな……!」

「ピカァ……!」


ジムバッジを賭けた戦いは、ここからが正念場だ……!
 ▼ 342 mTQB7XkZdk 16/08/23 00:55:53 ID:fVCLLl8. [14/14] NGネーム登録 NGID登録 報告
トリップのアドバイスをくださった方々、ありがとうございました。

今回はここまでです。
 ▼ 343 ネネ@しんかのきせき 16/08/23 00:57:19 ID:ebLFE1eQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
お疲れー
 ▼ 344 ドラン♂@こうこうのしっぽ 16/08/23 00:57:36 ID:fikLH6cg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
文がうまい
支援
 ▼ 345 ルーラ@ルカリオナイト 16/08/23 01:12:58 ID:xwyHBXsA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 346 ッポ@ハスボーじょうろ 16/08/23 09:15:47 ID:QUkIPSUs [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>344
それな
支援
 ▼ 347 ルフーン@ヒメリのみ 16/08/23 09:19:54 ID:WJ4i6beQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援するしかありえない
 ▼ 348 ース@まんまるいし 16/08/23 09:45:35 ID:crojy..g NGネーム登録 NGID登録 報告
本当に面白い。支援
 ▼ 349 リムー@くさのジュエル 16/08/23 16:21:43 ID:zQLwJdp. NGネーム登録 NGID登録 報告
こんなにちゃんとSS見てるの初めて、支援です
 ▼ 350 mTQB7XkZdk 16/08/24 00:07:54 ID:omUYYOyc [1/9] NGネーム登録 NGID登録 報告
支援ありがとうございます。

投下します。
 ▼ 351 mTQB7XkZdk 16/08/24 00:08:15 ID:omUYYOyc [2/9] NGネーム登録 NGID登録 報告
火花散る戦いが続くショウヨウシティジム。

チャレンジャー・レッドは、コルニとグリーンが見守る中、ザクロを相手に優位な立ち回りを見せる。

そしてガチゴラスが倒され追い詰められたザクロは、とっておきの切り札をついに召喚。

砂嵐と共に降臨したバンギラスは、進化を超えた進化"メガシンカ"で劇的なパワーアップを遂げ、"メガバンギラス"としてピカチュウの前に立ちはだかる。

この激戦は、大きな局面を迎えようとしていた……!

「メガバンギラス……」

「かっけぇ……!」
 ▼ 352 mTQB7XkZdk 16/08/24 00:08:42 ID:omUYYOyc [3/9] NGネーム登録 NGID登録 報告
レッドは、メガバンギラスの登場で案の定興奮モード。

バンギラスは、見た目はガチゴラスと違って二足歩行なため、ヤツのような恐竜的なロマンはないが。

その代わりに、まるで特撮モノに出てくる敵の怪獣のような、少年心をくすぐる雰囲気が漂っている。

レッドの心境としては、"これはこれで良い"のであろう。

「……ふふ、お喜び頂けたようでなによりです」

ザクロは、はしゃぐレッドに思わず微笑。

こういう時のレッドは、普段の言葉数の少なさとはうって変わって、本当に無邪気な男の子になってしまう。

その光景がなんとも微笑ましく映る。

が、今はそんな呑気に構えている場合ではない。

ザクロは瞬時に、緩んだ頭を切り替えて臨戦態勢。

力を持て余し退屈そうにしていたバンギラスに、指示をくだした。
 ▼ 353 mTQB7XkZdk 16/08/24 00:09:11 ID:omUYYOyc [4/9] NGネーム登録 NGID登録 報告
「バンギラス、ストーンエッジです!」

「ギラァッ!」

命令を受けたバンギラスは、その場で力を溜めるかのような構えで、全身の筋肉を隆々と膨れ上がらせる。

するとその次の瞬間。

「ギラァッ!!!!!」

なんと、バンギラスの周辺のフィールドが盛り上がり。

その裂け目から無数の石が出現し、念力のようなパワーで宙に浮いた。

そしてその石は、これまた同様の力で研磨され、徐々に鋭くなっていく。

最終的にそれらは、触れただけで肌を切ってしまいそうなまでに鋭利な"石の刃"と変貌した!
 ▼ 354 mTQB7XkZdk 16/08/24 00:10:03 ID:omUYYOyc [5/9] NGネーム登録 NGID登録 報告
「今です!」

ザクロの指示と同時に、バンギラスは指を"パチン"と軽快に鳴らす。

刹那、バンギラスの周りをふよふよ漂ってた"ストーンエッジ"は、猛スピードでピカチュウ目掛けて発射された!

(迎え撃つのは不可能か)

(メガシンカを遂げたバンギラスの力をまだ推し量れていない以上、ここは避ける方が得策だな)

レッドは1秒もしないうちに思考をまとめ、ピカチュウに命令。

「かわせ!」

「ぴかっ!」

ピカチュウは弾丸の雨を、真横に移動することで難なく回避。

ストーンエッジは遠距離攻撃で速度が高いが、細工をしない限りは一直線にしか進行できないため精度が低く、比較的避けやすい技だ。

しかしこれが一粒でも当たり、動きを止めようものなら、そこから連鎖的に肉体を刃が傷つけることになり、致命傷にもなりえる。

不意を突かれた時に撃たれると、この技は怖い。

そのためレッドとしては、出来るだけこのバンギラスと長期戦はしたくないところだが……。

……果たして。
 ▼ 355 mTQB7XkZdk 16/08/24 00:10:44 ID:omUYYOyc [6/9] NGネーム登録 NGID登録 報告
「ピカチュウ!アイアンテール!」

「ぴかっ!」

ピカチュウは、目にも止まらぬ早さでバンギラスに迫り、鋼の一撃をお見舞いした。

が。

「……ギィ……」

「ぴっ……!?」

……それはバンギラスには、さほど効かなかった。

「っ!」

バンギラスは、いわ・あくタイプのポケモン。

ピカチュウのアイアンテールは効果抜群のはず。

なのに、なぜそれほど効いていない?

バンギラスはただ少し後ずさる程度で、ほとんど応えていなさそうだ。

レッドは疑問を抱いた。
 ▼ 356 mTQB7XkZdk 16/08/24 00:11:14 ID:omUYYOyc [7/9] NGネーム登録 NGID登録 報告
が。

その答えは、彼の頭の中でもすぐに検討がついた。

そしてザクロの次の発言は、レッドの予感を確信に変える。

「"堅い"でしょう?」

「わたしのバンギラスはメガシンカしたことで、他の追随を許さない絶対の強度を誇る"要塞"となったのです」

「ただ"効果が抜群"なだけでは、この鉄壁の守りは崩せません」

「……まあ、それでもこのバンギラスを少しとはいえ動かせたことは、流石といったところですがね」

レッドは戦慄し、息をのむ。

このピカチュウの攻撃を受けて、ここまで平気でいられるポケモンなんて、ここ最近のバトルでは全く見かけなかった。

攻撃を当ててもびくともしない敵。

レッドにとって久しぶりの、この感覚。

まさに"メガシンカ"とは、未知でかつ無限大の可能性を秘めた力。

レッドはその事を、今また再確認する。

一方、ピカチュウのアイアンテールを軽く往なしたバンギラス。

余裕の笑みでピカチュウを見下ろす。

そして繰り出される、ザクロの次なる指令。
 ▼ 357 mTQB7XkZdk 16/08/24 00:11:47 ID:omUYYOyc [8/9] NGネーム登録 NGID登録 報告
「バンギラス!"りゅうのまい"!」

「バァァァンッ!!!!!」

瞬間。

バンギラスはその巨体を大きく揺らし、"ダンススタート"。

まずはファーストステップ。

足踏みで砂塵を舞い上がらせ、力強く踏み込むことで地響きを打ち鳴らす。

テンポよく、セカンドステップ。

バンギラスは、荒れ狂える竜の如く、猛々しくもどこか美しげを備えた舞いでフィールド全体を震撼に陥れる。

そして、終幕のサードステップ。

邪悪を帯びた暗黒の稲光がバンギラスの体を迸り、ヤツの潜在能力を引き出していく。

踊りを重ねていくごとに、やがてバンギラスの戦闘力は____


__飛躍的な昇華を遂げた!
 ▼ 358 mTQB7XkZdk 16/08/24 00:13:12 ID:omUYYOyc [9/9] NGネーム登録 NGID登録 報告
「ギルァァァァァアアアッ!!!!!」

解き放たれた、ヤツの眠れる力。

"りゅうのまい"により、バンギラスはより強烈な悪意と破壊力を兼ね備えた"魔物"と化した!

「…………っ!」

……さすがのピカチュウもここまでされると、絶対絶命のピンチとならざるを得ない。

「厄介なことになったな……」

「レッド……」

観客席もざわつき始め、いよいよレッドの危機が現実味を帯びてくる。

「……面白い……!」

果たしてレッドは、この窮地を脱する案を見出だせるのか……。
 ▼ 359 レッグル@ピーピーマックス 16/08/24 00:21:53 ID:vcVPOgVQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
盛り上げ方がうまい
支援
 ▼ 360 ンターン@ふっかつそう 16/08/24 00:49:12 ID:ts.eIlcU NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
支援
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