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SS

メレメレ島からの手紙 -ミヅキとリーリエとハウとグラジオ-

 ▼ 1 キカブリ@ライブスーツ 16/12/18 16:41:54 ID:GRziJ./I [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
※ 注意 ※

グラジオ×ミヅキ、ハウ×リーリエの二次創作SSです。

原作サンムーンにない表現(特に恋愛描写)が多数あります。

グラジオ→14歳 リーリエ→12歳 ミヅキ・ハウ→11歳と仮定。

R-18展開無し。エロは15歳を超えてから!

注意を見た上で読んでいただけると幸いです。
 ▼ 2 ンパン@ほのおのジュエル 16/12/18 16:42:51 ID:djfRxZfs NGネーム登録 NGID登録 報告
注意並べるから〜
 ▼ 3 ドイデ@スピードパウダー 16/12/18 16:43:09 ID:Ko1blDfE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
R-18展開無し。エロは15歳を超えてから!


いや18まで待てよ
 ▼ 4 イキング@ポロックキット 16/12/18 16:45:00 ID:GRziJ./I [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
プロローグ:ミヅキ in メレメレ島


メレメレ島の天気は雲一つ無い快晴。

時折、ウラウラ島の方向から吹くそよ風が、立っているだけで汗ばむ暑さを緩和する。

空からはリザードンの咆哮、海からはラプラスの歌声。地上ではケンタロスが駆け回っている。

アローラでは専ら、ついに1週間後に迫ったロイヤルマスクVSマキシマム仮面のドリームマッチの話題で持ちきりだ。

アローラ特有の暑さとはまた違った熱気に当てられ、ハウオリシティでも観光客向けのイベントや露店の準備が進められているところだ。


「平和だねぇ」なんて誰かが笑いそうな、アローラの1日が今日もはじまる。

今日を迎えたことで、リーリエがカントーへ旅立ってから、もう3ヶ月が経った。


時刻は午前9時。ハウオリシティ外れの一軒屋では、窓から差し込む朝日を受けても目を覚まさない少女と愛猫の軽いバトルが繰り広げられていた。




 ▼ 5 ンチュラ@ドラゴンメモリ 16/12/18 16:45:19 ID:aEf1aiLk NGネーム登録 NGID登録 報告
! shien!
 ▼ 6 グラージ@ロックカプセル 16/12/18 16:46:09 ID:GRziJ./I [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 ニャースの なきごえ !

 ミヅキにはきかなかった 。

 ミヅキは ぐうぐうと ねむっている。

 ニャースの たいあたり !

 こうかは いまひとつの ようだ。

 ミヅキは ぐうぐう と ねむっている。

 ミヅキの ねごと !

 ニャースは たすけを よんだ !

 ママが あらわれた !

 ママの ハイパーボイス !



「こらミヅキ! いい加減起きなさいっ!!」


 こうかは ばつぐんだ!

 ミヅキは めを さました。
 ▼ 7 ルフォン@きいろいかけら 16/12/18 16:48:24 ID:GRziJ./I [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「ふぁ……おはよ、ママ………」


寝ぼけ眼を擦り、むくりと起き上がる。

昨日きれいに整えてもらったばかりの髪の、たくさんの寝ぐせを見て、ママがけらけらと笑った。


「まあ、ひっどい髪! まるでバッフロンみたいね。ほら、早く梳かして来ないと、直らなくなっちゃうわよ!」


笑い声に紛れて、窓の外からリズム感の無い独特の羽音が聞こえてくる。

どうやら、アローラの郵便屋――ぺリッパー便がやってきたようだ。

届いた物は魚かポケマメか。

そんな淡い期待をしてか、ニャースがウキウキとした様子でママの背を追っていく。

その隙に、ベッドを降りて洗面台に向かう。

鏡の中の自分とにらめっこしながら、「バッフロンは言い過ぎじゃん……」なんて呟きながら髪をとかしていると。


「ミヅキー、お手紙着てるわよーーー! リーリエちゃんからー!」


ありふれたアローラの日常の中で、何かがゆっくりと変わっていく――
そんな兆しの見えるミヅキの1日が、始まった。
 ▼ 8 リープ@がんせきおこう 16/12/18 16:51:56 ID:GRziJ./I [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今日はとりあえずここまで。
次は木曜日に投下します。

>>3
「自分がR-18を書くのはキャラが15歳を超えてから」という意味です。
説明が足りなさ過ぎて申し訳ない…
 ▼ 9 リル@ホズのみ 16/12/18 17:12:46 ID:qNDWN1Ow NGネーム登録 NGID登録 報告
出だし良いな
 ▼ 10 マワリ@ヒレのカセキ 16/12/19 17:50:36 ID:LifO7lJE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あげ
 ▼ 11 ンチュラ@アッキのみ 16/12/19 18:04:21 ID:j16HTROA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援あげ
 ▼ 12 クロー@あやしいパッチ 16/12/21 03:09:30 ID:zaIDFW/2 NGネーム登録 NGID登録 報告
支援!
 ▼ 13 ンタロス@かみなりのいし 16/12/22 15:33:51 ID:FGwkJUJI NGネーム登録 NGID登録 報告
age
 ▼ 14 16/12/22 18:34:21 ID:M909NiwE [1/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アニポケ前にしれっと投下します。
 ▼ 15 16/12/22 18:35:57 ID:M909NiwE [2/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
第1話:ハウ and ミヅキ


少し早めの昼食を摂ったハウは、家から1歩出るなり入念に屈伸、伸脚を行う。

今日は久しぶりに走って行こうと決めた。

いつもの今頃には隣にいて、取り留めのない話で盛り上がってるであろう、友達のミヅキの家まで。


ロイヤルマスクvsマキシマム仮面の話なんて二の次、今日1番に話したいことはもちろん、今朝届いたばかりのリーリエからの手紙だ。

3ヶ月ぶりに感じるリーリエが何故だか無性に嬉しくて、いつもより2個も多くマラサダを食べてしまったこと。

それを聞いたら、きっと、ミヅキは「結局いつものハウじゃん。」なんて笑うんだろうな。


不思議な高揚感は、ハウの心だけではなく体も軽くする。だから今日は無性に走りたい気分なのだ。



「位置についてー、よぉい……」



ドン! の掛け声を発する前に、遠くの方にミヅキの姿を見つけた。

ヘンテコな形の赤い帽子をいつもより目深に被って、こっちの姿を見つけるなり大きく手を振ってくる。

 ▼ 16 16/12/22 18:37:08 ID:M909NiwE [3/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「あーあ、今日はゼンリョクで走りたい感じだったのになー……まーいいかー。おはよーミヅキー!」


「おはようハウ! ね、聞いて! 今日ね、手紙、届いたの! リーリエから!!」


「やっぱミヅキんとこにも届いたんだねー。オレにもくれたんだー。だからさ、なんかすっごい嬉しくて!」


「だよねだよね! 私も嬉しかったから、すぐに返事書いてさっき出してきたの!」


「あーだから今日、来るの遅かったんだー。てか、もう返事書いたの? 早いねー」


「リーリエに伝えたいこと、沢山あったんだもん。
それに、カントーにいた頃、ポケモンに手紙を持たせて文通するのが流行ってたからね。
なんか、すぐに返事しなきゃー って思っちゃうの。」


手紙への返事。そういえば、手紙なんて貰ったのは初めてで、それ自体が嬉しくて、返事のことなんて全く考えていなかった。


今の時代は顔を見ながら電話だって出来てしまうし、わざわざ紙に書かなくても指先ひとつでメールが送れてしまう。

それなのにリーリエは。あんなに丁寧な字で、清楚な便箋を用意して、自分とミヅキ2人に手紙を書いてくれたのだ。


 ▼ 17 16/12/22 18:41:37 ID:M909NiwE [4/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

「ハウはないの? リーリエに伝えたいこと。」

「伝えたいことかー……」


改めて言われてみると悩んでしまう。自分だって、リーリエに伝えたいことは沢山ある。

だけど、それをどうやって表現するべきなのか、その方法が全くわからない。思いつかない。……そもそも、手紙を書いたことすら無いのだ。


「ねえミヅキ、返事って、どう書けばいいんだろ?」

「それを自分で考えるの。」

「えぇー……。」

「難しい事じゃないって。
リーリエのことを思い出しながら、ハウが今1番リーリエに言いたいことを書けばいいんだから。
それよりもさ、今日はマキシマム仮面の公開練習、見に行くんでしょ? 早く行かないといい席取れないよ!」


ミヅキがハウの腕を引く。これ以上は埒が明かないと判断したのだろう。

手紙の話題は一旦おしまい。今は公開練習を見に行く予定を消化する事が先決だ。

リーリエへの手紙については、その後でゆっくりと考えればいい―――そう、いつもの調子で考えていた。
 ▼ 18 16/12/22 18:42:55 ID:M909NiwE [5/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


ところが。

目の前でダイナミックなじごくぐるまやちきゅうなげが繰り出されても。

マキシマム仮面がファンサービスでご自慢の歌声を披露しようとも、頭の中はリーリエのことでいっぱいだった。

もし、今日のことを書くとしたら、どんな風に書けばリーリエに伝わるだろう。

ポケモンが傷つく姿を見るのが嫌いなリーリエのことだから、嫌がられたりするかもしれないな。

そんなことばかりを考えているうちに、盛大な拍手がロイヤルドームを包んでおり、リングの中央で決めポーズをするマキシマム仮面にミニスカートの女の子が花束を渡して今日の公開練習は終わってしまった。


ロイヤルドームを後にする人混みの流れに乗って、2人肩を並べて歩く。

熱気のせいで2人して頬がほんのりと紅潮していた。


「いやぁ……すごかったね!
特にあの、ノモセ・ザ・マキシマムカスケード! 水ポケモンって、あんな戦い方も出来るんだねぇ!」

「あはは。あんなスゴイ技受けたら、流石に博士も負けちゃうかもー。」


実はほとんど覚えていないなんて言えそうに無くて、適当に話を合わせてしまうことに流石に罪悪感を覚える。
二人の間を割って通り過ぎて行ったホープトレーナーの向こう側で、ミヅキが少し顔をしかめていたような気がした。
 ▼ 19 16/12/22 18:44:10 ID:M909NiwE [6/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
人混みが千切れ、周囲がようやく開けてきた頃、ミヅキがふと、足を止めた。


「どうしたのー? アイナ食堂に行くんだよねー?」
「……ハウってさ、意外と分かりやすいんだよね。」


紅潮していた頬はすっかり冷めきっている。

表情こそいつものミヅキだが、それを見た瞬間、悟った。

――ああ、バレちゃってたか。

まともに見ていなかったことを怒っているようではなく、かと言って悲しんでいるわけでもなさそうだ。

自分を真っ直ぐと見据えるミヅキの目からは感情が一切わからない。

心なしか呆れているようにも、ちょっぴり嬉しそうにさえ見える。


「ごめん。」

「何で謝るの。」

「え、だって、見てなかったから」

「そんなのどうだっていいよ。それはハウだって一緒でしょ? リーリエから手紙来た時から、さ。」

「……ミヅキはすごいなー。」
 ▼ 20 16/12/22 18:44:51 ID:M909NiwE [7/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
何も考えていないようで、実は結構色々と考えている。

ポケモンバトルの時も、こうした日常のひとときでさえも。

人の感情を察する能力に長け、自分がどうあるべきかという判断力に優れているものだから、人と打ち解けるのも早いのだ。

それは、ハウにも当てはまること。気質の似ているもの同士だからこそ、ハウとミヅキは馬が合う。

もっとも、当の本人達は気がついていないようだが。


だから、ハウは珍しく焦った。

悩みなんて無さそうな自分が珍しく悩んでしまっていること、それをミヅキに見透かされてしまっていることが、なんだか落ち着かない。



「頭がぐるぐるして落ち着かないんだ。
リーリエから手紙が来たってだけで終わっちゃっててさー、返事なんてかんがえもしなかったんだよね。

ミヅキがすぐに返事書いたって聞いて、ちょっともやもやしてねー。
なんでかは全然わかんないけど、だからかな、すぐに返事書かなきゃ、って、変に焦っちゃったんだ。」



いつもの調子でにへら、と笑ってみせる。

自分でもうまく笑えてないのがよく分かった。
 ▼ 21 16/12/22 18:46:22 ID:M909NiwE [8/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「そっか。まー……うん、いい機会かもね。」


ミヅキはため息を吐きながらそう言い、ハウの隣へ並び直る。


「意外と鈍感なハウに、ヒントを差し上げましょう。」

「ヒントその1、私はハウのこと、好きです。」

「え? ああ、うん。おれもミヅキのこと、好きだよー」

「ヒントその2、リーリエもきっと、ハウのことが好きです。」

「え? えーっと……」

「ヒントその3、今言葉に詰まったのはどうして?」


シンキングタイム! と、くるっと一回転。そして、ぽん、と肩を叩く。


「その答えが手紙の返事です。手紙を読み返して、リーリエの事をよーく考えてみればいいの。
…大丈夫、ハウならすぐに答えを見つけるよ。」


ハウからの言葉を待たず、駆け出した。
 ▼ 22 16/12/22 18:51:28 ID:M909NiwE [9/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「今日はここでバイバイ! アイナ食堂にはまた今度ね!!」

「えっ……え、えぇ〜!?」


颯爽とリザードンライドで飛び去っていく姿を、ただただ唖然と見つめるだけだった。

ヒントがヒントになっていないし、答えだって曖昧すぎて理解不能だ。

一体ミヅキは何を言いたかったのだろう?


「……リーリエのこと、思いながらかぁ。」


風に揺れるブロンドの髪。宝石みたいな緑色の目。

はじめて会った時、お姫様だと錯覚したことを思い出した。

それから色々なことがあって。リーリエはカントーへ旅立ってしまった。

遠く離れてたって、リーリエは大切な友達だ。


「……友達?」


ふと、違和感を感じた。リーリエが、自分にとって「仲良し」と呼べる存在であることに間違いはないはずなのに。

 ▼ 23 16/12/22 18:55:49 ID:M909NiwE [10/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「なんだろ、なんか……」


自分でもよくわからない。

もやもやして、チクチクして、ビリビリする。

これは一体、何なのだろう? 

先ほどミヅキが言った「リーリエへの返事」の中に、答えがあるのだろうか?


「……おれも、帰ろ。」


考えても埒が明かない。

けれど、この答えはきっと、自分にとって大きな変化をもたらす。そんな予感がした。
 ▼ 24 16/12/22 18:57:31 ID:M909NiwE [11/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
以上で第1話終わりです。
毎週木曜の更新を予定してますが、前後する可能性もあります。
第2話は少なくとも年内投下予定。
 ▼ 25 ドキング@ハガネZ 16/12/25 11:04:37 ID:fZn6WKTw NGネーム登録 NGID登録 報告
age
 ▼ 26 エンジシ@ヘビーボール 16/12/26 21:45:18 ID:Q6ovdzCA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
素敵なSSですね。楽しみにしています。
支援!
 ▼ 27 チミル@じしゃく 17/01/01 11:17:00 ID:mjgTfSGc NGネーム登録 NGID登録 報告
age
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