【SS】サトシ「あの子、誰だろう...」

ここはアローラ地方のハオウリシティ。ポケモンスクールに通うサトシとその友達は、休日を過ごしているのであった。

サトシ「カキ！ゼンリョクでいくぜ！」

カキ「おう、どこからでも来い、サトシ！」

マーマネ「あの２人、休日だってのに今日もZワザの練習してるよ…」

マオ「まあまあ！そこがサトシたちのいいところじゃん♪」

リーリエ「はい！シロンもバトル、一緒に見ましょうね」

スイレン「...あの帽子、可愛い」

マオ「ん？どしたのスイレン」

スイレン「ほら、あそこ...ニョロモの帽子かぶってる」

おやおや、スイレンが指さす方向には、見知らぬ少女が立っているぞ。

リーリエ「誰でしょう、ここらでは見かけない女の子ですね...」

サトシ・カキ「ん、どうかしたのか？」

マーマネ「あそこに見慣れない子がいるんだってさー！」

サトシ「アローラー！君、何してるの？」

リーリエ「ちょ、ちょっとサトシ！いきなり...」

？？？「アローラ！君たちのバトル、見てたよ」

カキ「君もトレーナーなのか？」

？？？「うん！あなたのバクガメス、とってもよく育っているね！
そっちの子のピカチュウも、歴戦の猛者って感じで、とっても強くてかっこいい！」

サトシ「へへ、そか、ありがとな！」

マオ「ねーねー！お名前は何ていうの？ あたし、マオ！」

？？？「わたし？わたしは、ケロ！」

マーマネ「初めて聞く名前だなあ。ポケモンスクールの生徒？」

ケロ「ううん、ちょっと、用事ってとこかな？今はヒマでブラブラしてたんだ」

スイレン「ケロちゃん、帽子、かわいいね」

ケロ「ありがとう！お気に入りなんだ〜、あ！わたしのことはケロタンでいいよ」

リーリエ「私はリーリエです！よろしくお願いしますね、ケロタンさん。あの、ケロタンさんは、どんなポケモンを？」

ケロ「お！待ってました！じゃあさ、折角だしわたしとバトルしようよ！」

えぇ…

ワロタ
ロックされるぞ

リーリエ「えと、あの私バトルは苦手で...」

サトシ「バトル！！やるやる！俺としようぜ！ あ、俺はマサラタウンのサトシ！よろしくな」

ケロ「うん！よーし、バトルバトル！」

マーマネ「よし、審判は任せて！」

カキ「ケロタン、一体どんなポケモンを使うんだ」

ケロ「ルールは3対3でOK？」

サトシ「ああ！いいぜ」

マーマネ「それでは、これよりサトシ対ケロタンの試合を始めます！使用ポケモンは3体、どちらかのポケモンが全て戦闘不能になったら試合終了です！(くぅ〜、これ１回やってみたかったんだよね)」

サトシ「よーし、まずはモクロー、キミに決めた！」

モクロー「クローッ！」

ケロ「じゃあわたしは、いっけーニョロトノ！」

ニョロトノ「トニョーロ！」

スイレン「ニョロトノ、かわいい」

リーリエ「相性では、モクローが有利ですね！」

マーマネ「それでは、試合開始っ！」

ザザァーッ！！！！
突然、大雨が降り出してきた。

マオ「きゃっ！なんで？さっきまで晴れてたのにー...」

ロトム「おまかせロト！！」

マオ「きゃ！びっくりした〜...」

ロトム「あれはニョロトノの特性、あめふらしロト！なかなかお目にかかれない、珍しい特性なんだロト」

カキ「相性が有利とはいえ、雨が降っていればみずタイプは強くなる。わからないな、この試合...」

スイレン「...雨、みずポケモン強くなる。好き」

サトシ「よーし、こっちからいくぜ！モクロー、このは！」

モクロー「クローォッ！！」ｼｭﾊﾟﾊﾟﾊﾟ

ケロ「ニョロトノ、かわしてあわ攻撃！」

ニョロトノ「ニョーロ！」ﾎﾟﾎﾟﾎﾟﾎﾟ

無数の泡が、モクローにヒットする。

モクロー「クロー！！」ﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞ

サトシ「モクロー！大丈夫か？」

マーマネ「雨の中の水技、効果はいまひとつとはいえ効くねー...」

サトシ「(くっ、雨の中じゃ姿が見えにくいし、一体どうすれば...)」

リーリエ「サトシ、いったいどうするのでしょう...」

サトシ「見えない.....は、そうか！モクロー！ニョロトノの周りを飛び回れ！」

モクロー「クロッ！」ｼｭｰ

カキ「逃げ回って、どうする気だサトシ？」

ケロ「逃げても無駄だよ！ニョロトノ、バブルこうせん！」

ニョロトノ「トニョーロトニョーロ！」ﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞ

ケロ「よし、命中！ ...あれ？」

ニョロトノ「？」

ケロ「.....はっ！ニョロトノ後ろ！」

サトシ「今だモクロー！このは！」

モクロー「クローォッッ！」ｺﾞｵｵｵｯ

ニョロトノ「トニョッ？！」ｽﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞ

サトシ「たたみかけろモクロー！たいあたり！！」

モクロー「クローォッッッッ！！」ﾊﾞｯ

ｽﾞｶﾞｧｧｧｧｧｧーﾝ...

...

ニョロトノ「ト、トニョーロ...」

マーマネ「ニョロトノ戦闘不能！モクローの勝ち！」

サトシ「いいぞモクロー！やったぜ！」

ケロ「ありがとうニョロトノ、ゆっくり休んでてね。やるねサトシ！雨の視界の悪さを、逆に利用するとはね」

カキ「なるほど、モクローのスピードと静かさを利用したってわけか、やるじゃないかサトシ」

ケロ「よーし、じゃあわたしの２番手、お願いガマガル！」

ガマガル「ガマガール！」

マオ「ガマガル...？見たことないポケモンね」

スイレン「本で見たことある、ガマガル、アローラにはいない」

サトシ「ガマガルか、懐かしいポケモンだな...モクロー、このまま行くぞ！」

ロトム「サトシ！ガマガルはみず・じめんタイプ。くさタイプのモクローは俄然有利ロトよ！」

ケロ「ふふふっ...それはどうかしら？」

サトシ「モクロー！一気に行くぞ！たいあたり！」

ケロ「ガマガル、かわしてエコーボイス！」

ガマガル「ガァーッ！」

モクロー「？！ クロッ！！」ﾄﾞｶｰﾝ

リーリエ「あのガマガル、モクローより早い...」

ロトム「あれはガマガルの特性、すいすいロト！雨が降っているとスピードが上がるロト！」

カキ「はっ、ケロタンはこのために雨を降らせたのか…」

サトシ「やるな！でもスピードならモクローも負けないぜ！飛び回れ！」

ケロ「同じ手は食わないよ！ガマガル、周囲一体にエコーボイス！」

ガマガル「ガァーガル！！！」ﾎﾞｰﾝ

スイレン「さっきより、音が強い...？」

マーマネ「エコーボイスは、たしか使う度に威力があがるんだっけ...」

モクロー「クルーッ！！」ｽﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞ

サトシ「大丈夫かモクロー！！」

ケロ「さあ、トドメだよ！ガマガル、ヘドロばくだん！」

ガマガル「ガガガガガ」ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ

ｽﾞｶﾞｧｧｧﾝ！！！

サトシ「モクローッ！！！」

モクロー「ク、クルル...」

マーマネ「も、モクロー戦闘不能！ガマガルの勝ち！」

マオ「うそ...モクローが負けちゃうなんて」

サトシ「ありがとなモクロー。ゆっくり休んでてくれ」

カキ「あのガマガル、動きだけじゃない。パワーもなかなかのものだ...」

サトシ「やるなケロタン！よし、次はイワンコ、キミに決めた！」

イワンコ「イワンイワン！」

リーリエ「イワンコはみず・じめんともに不利な相手...頑張って、サトシ、イワンコ！」

サトシ「イワンコ、たいあたり！」

イワンコ「イワンワン！！」

ケロ「無駄だよ！ガマガル、かわしてちょうおんぱ！」

ガマガル「ガァーッ」ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ

サトシ「イワンコ大丈夫か！？」

イワンコ「イ...イワン！ワン！」ｹﾞｼｹﾞｼ

マオ「ちょっと、イワンコったら自分を攻撃してるよ？」

マーマネ「ちょうおんぱで混乱にしてくるとは...侮れないねケロタン」

ケロ「さあ、大技で決めるよ！ハイドロポンプ！！」

ガマガルの口は放たれた大量の水は、無常にもイワンコにヒットした。

サトシ「イワンコーッ！！」

イワンコ「クゥーン...」

マーマネ「イワンコ、戦闘不能！ガマガルの勝ち！」

サトシ「お疲れ様イワンコ。ゆっくり休んでてくれ」

スイレン「あのガマガル、強い...！」

ケロ「さあ、サトシ、残り一体だよ！」

サトシ「諦めないぜ！最後は頼んだぜ、ピカチュウ！」

ピカチュウ「ピッカア！！」

ケロ「来たね、ピカチュウ...いくよガマガル、ちょうおんぱ！」

サトシ「アイアンテールを地面にうちつけろ！」

ピカチュウ「チューウピッカア！！」

カキ「...！ 泥濘をはね上げてちょうおんぱをガードした！」

ケロ「さすが、小細工は効かないみたいだね。ガマガル、最大パワーでハイドロポンプ！！」

サトシ「ピカチュウ！でんこうせっかで距離をつめろ！ 至近距離でアイアンテールだ！」

ピカチュウ「チューウ...ピッカア！！」ｽﾞｶｼｬｱﾝ

.......

ガマガル「ガ、ガマガァ...」

マーマネ「ガマガル戦闘不能！ピカチュウの勝ち！」

サトシ「やったぜピカチュウ！」

ピカチュウ「ピッカア！」

ケロ「さすが、サトシとピカチュウだね...」

リーリエ「ちょうおんぱを防ぎ、スピードを活かした技...雨のガマガルに負けないなんてさすがです！」

ケロ「じゃあ、私も...最も信頼し愛する、最高のパートナー...行くよ、ジュカイン！！」

ジュカイン「ジャールッ！！！」ﾄﾞﾝ

マオ「キャーッ！ジュカイン！かっこいい！素敵！大好き！」

スイレン「マオ、テンションマックス...」

サトシ「ジュカイン.....これまた懐かしいポケモンだ」

リーリエ「あっ...！雨があがりましたよ」

マーマネ「さあ！お互いラスト一体！試合開始！」

サトシ「ピカチュウ！10まんボルト！」

ケロ「ジュカイン！りゅうのいぶき！」

ｽﾞｶﾞｧｧｧｧｧｧーﾝ...

カキ「すごいパワーだ...両者とも、互角だ」

サトシ「なら接近戦だ！ピカチュウ、アイアンテール！」

ケロ「ならこちらも、ジュカイン、リーフブレード！」

ｶﾞｷｨｨｨﾝ！！！！

スイレン「これも...互角...！」

サトシ「すごい...すごいぜケロタン！こんなすごいバトル久しぶりだ！」

ケロタン「...うん。わたしもすごく楽しいよ！」

サトシ「いくぜ！ゼンリョク！！ピカチュウ、スパーキングギガボルト！！！」

ケロ「行くよ、ジュカイン、強い、カッコいい！ブルームシャインエクストラ！！！」


−−−−−−

...きてください、サトシ、サトシ！！

サトシ「ん？！ ゆ、夢...？」

マオ「サトシったら〜折角公園に来たのに、ベンチで寝ちゃうんだからー！」

スイレン「Zワザ、叫んでた」

カキ「で、どんな夢を見たんだ？」

サトシ「えーと、ニョロモの帽子かぶった女の子とバトルして...ええと、名前が思い出せない...」

マーマネ「ニョロモの帽子？またユニークだねえ」

サトシ「でも、すっげえ楽しかったんだぜ！強くてさー...」

？？？「サトシ、夢の中に勝手に入っちゃってごめんね」

？？？「でも、サトシとのバトル、とっても楽しかったよ」

？？？「サトシやアローラの皆の活躍は、これからもしっかり見てるからね！」

？？？「ぽけりんで、君たちの活躍をまとめるよ。応援してるからね」

？？？「いつもありがとう、サトシ、みんな」

完

乙