レッド「メガシンカ……か……」カルム「ラストだ」:ポケモンBBS(掲示板) レッド「メガシンカ……か……」カルム「ラストだ」:ポケモンBBS

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レッド「メガシンカ……か……」カルム「ラストだ」

 ▼ 156 mTQB7XkZdk 17/03/29 00:18:29 ID:fXgLfajg [1/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
それはいつか、レッドがカントーのポケモンリーグに初挑戦した時のこと。

この男はその際、四天王最後の一人として、道を往くレッドの巨大な壁となった。

"ドラゴン使い"の異名を持ち、使うポケモン達の攻撃力は抜群を誇る。

その名も。

「"ワタル"……さん……!?」

「ピカー!?」

PWT、カントー・ジョウト代表にして。

現役のカントーリーグチャンピオン。

この"ワタル"の名は、レッドの不意を突いて見事に驚かせ。

また、カルムとコルニの耳にも確かに響き渡った。

「あの人がワタルか……なるほど」

(わわっ……本物のチャンピオンだっ!)

カルムは、これから戦う相手を見て密かに戦きを呟き。

かたやコルニは、そのカントーポケモンリーグの重鎮を目の当たりにし、口を半開きにして怯みを露にする。

それだけ、二人にとってもワタルという男は知名度が高く、崇高なポケモントレーナーであり。

これと対峙したことあるレッドとピカチュウでさえも、未だ色褪せぬかつての圧倒された記憶が鮮明に甦る程
 ▼ 157 mTQB7XkZdk 17/03/29 00:19:07 ID:fXgLfajg [2/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
しかし、そのワタルがPWTの代表選手であることを、レッドはまだ知らない。

「ど……どうしてワタルさんが、カロス地方に?」

なのでレッドが、真相を知るべく彼に聞くと。

「おや……知らないのかい?」

「俺は一応、カントーとジョウトの代表選手として、PWTに出場するんだけど」

余裕に満ちた笑みと、背丈が劣るレッドを見下ろす目線で、その事実を教えた。

「……!」

ここでレッドは、改めてこのPWTが、各地方を上げての大きな大会であることを再度思い知らされる。

ワタル程の実力者がただの一選手として参戦する、とんでもない祭典なのだな……と。

が、そこでレッドは一つの疑問を手にした。

それは。

「それなら、貴方のパートナーとなるトレーナーはどこに____」

……"いるんですか"。

そう問う前に、レッドは気づいてしまった。
 ▼ 158 mTQB7XkZdk 17/03/29 00:20:13 ID:fXgLfajg [3/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
「……!」

ふと横を見ると。

これ以上なく、カントーチャンピオンのワタルに相応しいパートナーがそこに居たのだ。

考えても見ればその人は、並みいるカントーのジムリーダーの中でも"最強"と称えられる歴戦のポケモントレーナー。

日頃から行動を当たり前のように共にしていたために、その肩書きを忘れてしまっていたが。

いざ思い出してみると、やはり彼は強敵でありライバルなわけで。

「____そうか」

「そりゃ、お前だよな……」

「……グリーン!」

瞬時に悟ることが出来た。

ワタルのパートナーを務めるのは……。

……務められるのは、グリーンしか居ないと!

……が。
 ▼ 159 mTQB7XkZdk 17/03/29 00:20:47 ID:fXgLfajg [4/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
「うっそぉっ!?」

「グリーンがワタルさんのパートナーなの!?」

「ピカピィィッ!?」

他方コルニとピカチュウは、想像以上の凄まじい驚きを見せ。

「……そんなにオーバーに驚くこと無いだろ、泣くぞオイ」

複雑な心境のグリーンだった。

「はは……カントー最強のジムリーダーとチャンピオンが相手かよ」

「これは勝ち進むのが厳しそうだな?レッド」

一方カルムの、この他人事のような半笑いの質問にレッドは。

「……だけど、勝つしかないだろ」

勝利への意向を、代表の二人を前にして堂々と示した。

「ほう……随分な余裕じゃないか」

ワタルは、その彼の度胸に一目置くも、同時に。

「だが、こちらとしても舐めてもらっては困る」

「君があの山で籠っている間にも、俺はポケモン達と共に幾多の死線をくぐり抜けてきたからね」

対抗意識剥き出しの、迫力ある威圧をかます。
 ▼ 160 mTQB7XkZdk 17/03/29 00:23:02 ID:fXgLfajg [5/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
「……ッ!!」

この時コルニは、蛇に睨まれた蛙のように、全身を戦慄によって震わせた。

(こ……この人……)

(何となく分かってはいたけど、相当やりそうだなぁ)

(レッドは昔、こんな人とまともに戦って勝ったんだね……)

そんな強い彼氏を持って嬉しいような、半分恐ろしいような。

だけど、誇らしいことは間違いない。

そしてそれでこそ、応援しがいがあるというもの。

また、コルニのその期待に応えるようにレッドは。

「死線をくぐって来たのは、俺達だって同じです」

「負けるつもりは無いので……よろしくお願いしますね」

「ピッカァチュ!」

あまりにも強気すぎる態度で打って出た。

この、以前とはまるで別人のような彼の言動に、グリーンとワタルは酷く意表を突かれる。
 ▼ 161 mTQB7XkZdk 17/03/29 00:23:37 ID:fXgLfajg [6/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
「おい……何かお前、人が変わってね?」

これまでは若干控え目な面があった彼が、今日は何とも肝の据わっていること。

自分が居ない数日の間に何があったのだと、グリーンは不思議になるばかりだった。

一方で、久方ぶりのワタルからしてみれば、このレッドの心の変化は最早"豹変"と呼ぶに相応しく。

(……おいおい)

(また一段と化け物になったんじゃないか……?この子は)

昔日に挑戦者として現れた時よりも、遥かに高く強い覇気に。

思わず、恐怖さえ覚えた。

しかしカルムは、レッドのこれを"妥当な成長"と受け止める。

(コルニという一人の"大切な者"が増えたおかげか、レッドの心が芯から強くなったような気がするな)

(今のレッドの、この何者にも臆さない心の強さは、本戦においても重要な意味を持ってくる)

(成長したな……レッド)

また、コルニは寧ろ、そのレッドの勇姿に。

(……カッコ良い……っ!)

なんとまあ、初々しいことに惚れ惚れしていたのであった。
 ▼ 162 mTQB7XkZdk 17/03/29 00:24:17 ID:fXgLfajg [7/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
「じゃあ行こうかコルニ、カルム」

「うんっ!」

「ああ」

と、レッドは二人を連れて会場へ。

その自信に満ち溢れた後ろ姿を、グリーン達は驚愕しながらも見送った。

「……けっ、彼女が出来たからって調子に乗りやがって」

「いや僻むなよ……親友だろ?」

「親友である前に、俺達はライバルっすよ」

"あっ、どう見ても僻みだ"と、ワタルは胸中にて溢す。

「……まっ、ああでなくちゃ張り合いがねえってモンだぜ」

「目にモノ言わせてやっからな……レッドッ!」

グリーンは、今日の敵目掛けて、威勢良く吼えた。

それぞれの選手達の、PWTに賭ける想いが交錯する中。

決戦の刻は、まもなく訪れようとしている……!
 ▼ 164 リボーグ@きぼんぐり 17/03/29 00:28:42 ID:rdGnrpPQ NGネーム登録 NGID登録 報告
いったいどれ程の強者達がいるのか
 ▼ 165 ードー@きのみジュース 17/03/29 00:54:51 ID:MqAFFWjc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
初期からずっと見続けてるけどここからの展開が全く予想出来ない...
 ▼ 166 ラッキー@もうどくプレート 17/03/29 02:20:45 ID:tzapI2TA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「強い彼氏」って響き良い!!
支援!!!
 ▼ 167 ャローダ@ピジョットナイト 17/03/29 07:11:49 ID:faNSSKxc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
いいねいいね
頑張れグリーン
 ▼ 168 ッチャマ@こううんのおこう 17/03/29 07:20:28 ID:xtOR2Puc NGネーム登録 NGID登録 報告
期待
 ▼ 169 ラチーノ@ひこうのジュエル 17/03/29 23:36:42 ID:pZC96YvY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
しばらく読んでなかったから一気によんだけど、やっぱいいなこれ
で、次回作はなにを?
 ▼ 170 mTQB7XkZdk 17/03/30 00:46:32 ID:Vb.bcHK2 [1/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
…………

……

「俺らは、選手用出入り口からスタジアム入りする」

「ここでコルニとはお別れだぜ、レッド」

一つの岐路に立ち、カルムはこの地点でレッドとコルニの行く手が別々になることを教えた。

と言うのも、彼らは今まさに"ミアレスタジアム"の入り口の前に居るのだが……。

コルニのような一般ギャラリーは正面の自動ドアから入場し。

対してレッド達のような出場選手は、この建物を右へ少し回った所にある専用の通路から通らなければならないのだとか。

「そっか……それじゃあ、二人とも頑張ってきてねっ!」

「アタシは微力ながらだけど、観客席から思いっきり応援するよ!」

コルニは、レッドと離ればなれにならなければならない必然を惜しみつつ、はりきったガッツポーズで彼らを見送る。

「ありがとう」

「大好きな君が応援してくれるだけで、俺達はどこまでも勝ち進める」

「ピッカァ!」

この彼女の元気な支援を受けたからには、彼氏たるレッドとて応えなければ男じゃないだろう。

若人らしく生き生きとした返事で、コルニの期待に添えて見せるとピカチュウと共に誓ったのだった。
 ▼ 171 mTQB7XkZdk 17/03/30 00:47:09 ID:Vb.bcHK2 [2/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
そして。

「コルニっ」

レッドはここで急に、コルニの手を優しく握り。


「____行ってくるよ」


それだけ微笑みかけて言い残すと、今度はまた突然に後ろへと振り返って。

そのまま……去ってしまった。

「あ……おい!」

カルムもそんな彼を追って、付いていく。

気付けばコルニは、スタジアムの入り口の前で一人立ち尽くす格好になっていた。
 ▼ 172 mTQB7XkZdk 17/03/30 00:47:42 ID:Vb.bcHK2 [3/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
「……レッド」

彼女は心底名残惜しそうに、その愛しい名を呟く。

彼が繋いだ手のひらの温もりは、とても心地の良いもので。

だけどもう、今日は暫くその温度を再度味わうことは叶わない。

しかし。

「……よぉっし!」

「アタシも目一杯、はりきってレッド達を応援するぞー!」

それでも彼女は素早く切り替え、会場入りをすべく、自動ドアをくぐり抜けた。

それが、コルニのすべきことだから。

「楽しみだなぁ……っ!」
 ▼ 173 mTQB7XkZdk 17/03/30 00:48:51 ID:Vb.bcHK2 [4/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
…………

……

「……なあ、あれだけで良かったのか?レッド」

他方、これから暫く会えないコルニとの時間をあっさりと終えてしまったレッド。

そそくさと歩く彼にようやく追い付き横に並んだカルムは、その事について問い質した。

するとレッドは。

「あの子が、その……あんまりにも可愛いから」

「なんだかこう……依存してしまいそうで」

……なんとも不器用なことに、そんな理由だったらしく。

これにカルムは、大きな溜め息を吐いて呆れ返ってしまった。

「あのな……付き合ったばかりのカップルが何言ってんだ」

「確かに度を過ぎた依存は良くないが……」

「それでお前達の気持ちに無理矢理蓋してたら、そもそも本末転倒なんだよ」

この軽く説教じみたカルムの口調に、レッドは"確かに……"と、若干の後悔を表情にて浮かばせた。
 ▼ 174 mTQB7XkZdk 17/03/30 00:50:11 ID:Vb.bcHK2 [5/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
「ま……でもアレか」

「女の子と初めて付き合うんじゃ、そういうのも多少は無理ないか」

と、カルムもレッドの気持ちに一定の理解を示したことでで、話がそこで落ち着き始める。

が、このカルムの発言に。

「……んっ?」

レッドは"もしかして"と思った。

そして、聞いてみた。

「ねえ、もしかしてカルムにも____」

「____付き合ってる人がいたり……?」

この少し踏み入った質問。

レッドもレッドで後ろめたさはあったものの、気になったものでそのまま口から出てしまった。

けれどもカルムはそれを失礼とは捉えず、寧ろ気さくな笑みで。

「正確には"付き合ってた"、だけどな」

その事実が既に過去のものであることを、なんにも意に介することなく述べた。
 ▼ 175 mTQB7XkZdk 17/03/30 00:50:42 ID:Vb.bcHK2 [6/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
「あっ……そ、そっか」

やっぱ聞いちゃいけないこと聞いちゃったかなと、レッドは申し訳なくてそれ以上の言葉が出ない。

「ははっ、別に気にしなくて良いって」

「昔の恋人のことなんか……どうでも良いからさ」

カルムは笑ってそうフォローを入れたが、レッドには何となく分かっていた。

カルムの"それ"が、悲痛な思い出であろうことを。

「おっ、そろそろ見えてきたぜ」

「あそこに警備員が居るから、適当に挨拶して入るとすっかね」

「……そうだね」

この時レッドは、"人と付き合うこと"の重みを、少しではあるが感じ取った。

そして、同時に思った。

コルニには、絶対に悲しい思いをさせてはならないと。
 ▼ 176 mTQB7XkZdk 17/03/30 00:51:50 ID:Vb.bcHK2 [7/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
(……まずは、今日の戦いを無事に勝ち抜いてみせる)

(そしたら今夜はまた……彼女とゆっくり過ごそう)

そうだ。

依存云々なんて変なことは考えず。

恋い焦がれる彼女ともっと一緒に居たいって、正直になるべきだ。

そう最初に告白したのは、他でもない自分な訳だし。

何も悩む必要なんてない。

だけど、今はとりあえず……。

「……勝つよ、カルム!」

「勿論だ、レッド!」

「ピッカァ!」

……もうすぐ来たる激戦に、集中することだ!
 ▼ 177 ンバドロ@オーキドのてがみ 17/03/30 03:48:20 ID:lmFk/wYA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ついに始まるのか…
支援
 ▼ 178 イル@ネストボール 17/03/30 07:08:39 ID:CgVS5t4c NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カルム本当良いキャラしてるわ〜wこの二人には是非とも優勝してもらいたい! 支援!!
 ▼ 179 ンドロス@リュガのみ 17/03/30 07:14:26 ID:pE5Cs8DQ NGネーム登録 NGID登録 報告
元カノはセレナか?
まさかサナでは・・・
 ▼ 180 リル@とんでもこやし 17/03/30 16:17:07 ID:hSI.AVnI NGネーム登録 NGID登録 報告
良いねえ
支援
 ▼ 181 クノシタ@こおりのいし 17/03/30 22:12:58 ID:zN/7sses NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>179
そういえばSM主人公はサナとカルムの子供説が一時期あったな
 ▼ 182 mTQB7XkZdk 17/03/31 01:14:56 ID:MED/Jlwk [1/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
…………

……

……"選手様控え室"。

そう記されたプレートが貼ってあるドアが、まるで二人を待ち構えていたかのように、そこにあった。

それはドアノブの無い自動式扉で、今彼らがいる位置からもう半歩前に出れば作動するだろう。

レッド達はそれぞれ息を調え、心の準備を終えた。

いよいよこのドアの先は、各地方の英雄達が割拠する超常的な世界。

十分に覚悟を結集させて、臨むべし。

「……行こうか」

「さてさて……」

いざ、勇猛な一歩を踏み出して。

カロス代表・レッドとカルム。

ついに彼らは、強敵達のいる控え室へと突入した……!
 ▼ 183 mTQB7XkZdk 17/03/31 01:15:37 ID:MED/Jlwk [2/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
「こんちゃーすっ」

(え、軽っ)

先程までの緊迫した二人の空気感が、カルムのその一言によって一気に壊れた。

明らかにタメに近い彼の挨拶は、控え室の中にて軽快に響き。

そして、周囲の視線をこちらに引き寄せた。

すると。

「あら……こんにちは」

「貴方達は……カロス代表の方達ね?」

数いたトレーナー達の中から、一人の大人の女性が、カルムの声に反応してくれた。

その人は長髪で、コルニのそれよりももっと色味の強い金色を帯びている。

全体的な服装は漆黒であしらっており、羽織っているコートは彼女の大人らしい魅力を最大限に引き出していると言える。

どこか妖艶な雰囲気を漂わせるこの女性もまた、PWTの参加者だ。
 ▼ 184 mTQB7XkZdk 17/03/31 01:43:27 ID:MED/Jlwk [3/7] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
レッドは、初めてこの人の顔を見るため知らなかったが。

カルムは、この人の名を知っていた。

それは決して、二人が知り合いだからというわけではなく。

目の前の女性が、とんでもない超大物の有名人だったからである。

「どうも、お初にお目にかかります」

「俺の名前はカルム」

「そして貴方が、シンオウ代表でチャンピオンの____」

「____"シロナ"さんですね?」

……"シロナ"。

それが、この女性の名前。

"シンオウ"という地方を代表して来たという彼女の、ポケモントレーナーとしての地位は……。

……シンオウポケモンリーグ・現チャンピオン。
 ▼ 185 mTQB7XkZdk 17/03/31 01:44:30 ID:MED/Jlwk [4/7] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
(こ……この人が、シンオウ地方のチャンピオン!?)

レッドは、早速現れた大御所を前にして、これ以上ない緊張を露にした。

確かに言われてみれば、このシロナという人物は、普通とはまるで違うオーラを身に纏っている。

王者の貫禄というか、そういった場数を踏んできた者独特が醸し出す雰囲気が、彼女にはある。

このレベルの猛者達が他にも大勢いると思うと、レッドは身震いが止まらなかった。

「そちらの貴方は?」

と、そんなこんな考えていたら、今度は自分が名前を聞かれた。

「あ……は、はい」

「俺はレッド……カルムのパートナーです」

「今日は、よろしくお願いします」

若干声がどもってしまったが、一応自己紹介と挨拶は果たせた。

「ふふ、こちらこそどうぞよろしく」

しかしこのPWTに出るからには、彼女とて一人では無いはず。

シロナのパートナーは、一体どこに居るのだろうか。
 ▼ 186 mTQB7XkZdk 17/03/31 01:45:32 ID:MED/Jlwk [5/7] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
すると。

「やあ!君たち」

「このわたしも話に混ぜてくれないか!」

背後から、突如として男性の声が。

「わぁっ!?」

驚いたレッドは慌てて後ろを振り向いて、声の主と図らずも対面した。

見るとその男もまたシロナと同じように金髪だが、色合いは比較して少し薄め。

歳は、レッドの父親とそう大差ないだろうか。

背中に"王"と刺繍された何とも個性的な服を来ているが、その名に恥じないぐらいの品格のようなモノも同時に感じられる。

突然二人に話しかけてきたこの男の正体は。

それは、次のシロナの言葉によって明かされることとなる。

「あらっ」

「"クロツグ"さん、お帰り」
 ▼ 187 mTQB7XkZdk 17/03/31 01:46:23 ID:MED/Jlwk [6/7] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
"クロツグ"。

その名を聞いてカルムは。

「……なんと」

「あの"タワー・タイクーン"のクロツグさんですか!」

……"タワー・タイクーン"。

その聞き慣れない二つ名を口にして。

「ということはもしかして、クロツグさんがシロナさんのパートナー……?」

そう予測した。

クロツグは。

「いかにも!」

「このクロツグこそが、シンオウ代表たるシロナさんのパートナーさ!」

堂々たる態度で、その事実を声高らかに認めたのだった。

「"タワー・タイクーン"……?」

この皆の会話に、レッドだけがついていけていない。

山籠りの情報不足が、ここに来て仇となってしまっている。

"タワー・タイクーン"というのは、果たして如何程の称号なのだろうか。
 ▼ 188 mTQB7XkZdk 17/03/31 01:50:22 ID:MED/Jlwk [7/7] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
本日3月31日、他SS様のスレッドにて本SSの文を投稿してしまうという誤爆をしてしまいました。

改めまして、スレ主様や読者様の方々にお詫び申し上げます。

本当に、申し訳ありませんでした。
 ▼ 189 ブト@せいしんのハネ 17/03/31 03:43:26 ID:WJTRM3ic NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
それはどんまいです
 ▼ 190 タドガス@ガオガエンZ 17/03/31 03:56:30 ID:AtnunLDw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
誰にでも間違いはあります、今度から気を付ければ良い話です!って事で支援させて頂きますね!!
 ▼ 191 ビット@きあいのタスキ 17/03/31 05:32:10 ID:TFDnxyMQ NGネーム登録 NGID登録 報告
まぁスレ間違うのたまにあるし仕方ないね


てことで支援
 ▼ 192 クリン@うつしかがみ 17/03/31 07:29:27 ID:DqlPh/PE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ワーオ!
まああまり気に病まないでこれから頑張ってください
ということで支援
 ▼ 193 フレシア@コンペボール 17/03/31 14:41:29 ID:viwsDRxA NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 194 シズマイ@ラティオスナイト 17/03/31 14:48:12 ID:MNXG0EQA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しえーん
 ▼ 195 mTQB7XkZdk 17/04/01 00:02:56 ID:Ye43tEnA [1/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
…………

……

……そこは、各国から集いに集った猛者達が己の力を試す場所。

その名も"バトルフロンティア"。

今のところ二地方にて展開している、トレーナー達のもう一つの戦場だ。

多彩な仕掛けを備えたバトル施設が幾つも密集しているのが最大の特徴である。

その各施設には、"フロンティアブレーン"と呼ばれるいわぱ"ボス"的存在がおり。

その中でも群を抜いた"最強"と呼ばれるのが、"タワー・タイクーン"なのだ。

そして、シロナ達の拠点であるシンオウ地方のタワー・タイクーンが、このクロツグ……という訳らしい。

一通りクロツグから話を聞いたレッドは、感嘆の息を大きく吐いて彼を称した。

「凄い人だったんですね……!」

「ピカァ!」

レッドは、バトルフロンティアという場所にも興味を持ったのは勿論。

そこに王として君臨するクロツグに会えて、もう感激するばかり。
 ▼ 196 mTQB7XkZdk 17/04/01 00:04:22 ID:Ye43tEnA [2/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
リーグチャンピオンとはまた違うその"最強の形"は、彼に大きな衝撃を与えたのだった。

「はっはっ!なんだかなぁ!」

「そこまで褒められたらわたしも照れてしまうよ!はっは!」

おまけに性格もこのように気さくで、レッドには凄く親しみやすい。

会って数分、二人は早くも意気投合をする。

「もうクロツグさんったら、相変わらずどこか子供っぽいのよね」

傍らでシロナは、その光景を微笑ましく思ったのか、不意にそう溢して破顔した。

「いやいや、彼はとても尊敬できるトレーナーですよ」

「勿論、シロナさんも」

対してカルムは、トレーナー界の超大物に敬意を表して一笑。

「ふふ、ありがとね」

シロナもクロツグも、とんでもない実力者でありながら人格者だ。

そんなシンオウコンビは、レッド達の目にも特に輝いて見える。

決戦の前ではあるが、暫し和やかな時間が四人の間で流れていた____

____その時。
 ▼ 197 mTQB7XkZdk 17/04/01 00:05:10 ID:Ye43tEnA [3/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
再び奴が。

「ボンジュール!」

「これから敵同士で戦うってのに、随分仲が良いな!」

「あ、グリーン」

グリーンとワタルのタッグも、控え室入りを果たした。

そして開口一番にそんな挑発的な態度を取ったグリーンだったが……。

「おー!アイツはレッドの友達か?」

「ええ、まあ」

クロツグが、新しく入ってきた彼がレッドの友人であることを確認すると……。

「そうかそうか!わたしの名前はクロツグ!」

「そこの君も、どうぞよろしく頼むな!」

……最早馴れ馴れしいぐらいのノリで、グリーンにも友好を求めてきた。

(うわっ、俺の嫌いなタイプだわこのオッサン)

まず馬が合わないだろうなと、グリーンは心底嫌そうな表情を浮かべる。
 ▼ 198 mTQB7XkZdk 17/04/01 00:06:05 ID:Ye43tEnA [4/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
「ん……後来てないのは、アローラ代表の二人だけか」

一方でワタルは、現在の控え室を一望してそう言った。

まず、カントー・ジョウト代表のグリーンとワタルが居て。

次にホウエン代表。

銀髪で黒いスーツ姿の、飛び抜けた美青年の姿があった。

彼こそが、ホウエンリーグチャンピオンの"ダイゴ"。

世界にその名を轟かす大企業"デボン・コーポレーション"の御曹司でもあり、女性からの支持が専ら高い。

また、パートナーであるもう一人の青年も、彼の隣に見える。

しかしその服装は何とも大胆で、奇抜で……前衛的だった。

白を基調としたヘソ出し衣装が、これまた乙女のハートをガッチリ掴む仕様となっている。

そんな彼の名前は"ミクリ"。

ホウエン地方のジムリーダーの一人を務めているが、その実力はチャンピオン級だとか。

ちなみに余談だが、ダイゴとは親友という親しい間柄のようで、TVのCMなどで二人が共演することも珍しくないと言う。

どちらもシロナやクロツグに見劣りしない敏腕トレーナーだ。
 ▼ 199 mTQB7XkZdk 17/04/01 00:06:53 ID:Ye43tEnA [5/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
そして、その二人こそがシンオウ代表。

もう、その強さについては説明するまでもないだろう。

では、お次はイッシュ代表の二人。

まずチャンピオン枠だが、これは意外なことに……。

……幼女。

褐色の美しい肌と紺色の長髪の、まだ年端もいかないであろう幼女であった。

彼女の名は"アイリス"。

つい最近チャンピオンに就任したばかりというが、前述の熟練のトレーナー達を前にして、物怖じをしている様子はない。

寧ろ、遠目で見ても彼女は元気そうに振る舞っていた。

横にいるパートナーらしき青年と、談笑しながら。

「……?」

ふとレッドは一人、そのイッシュ代表の方へと目をやる。

視線は、アイリスの隣にいる青年へと向けられていた。
 ▼ 200 mTQB7XkZdk 17/04/01 00:07:40 ID:Ye43tEnA [6/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
外見としてその人は、まず顔は白く整っていて、イケメンと言っても差し支えは無い。

緑髪の長髪で、後ろの方で髪を結んでいる。

白いキャプに白いシャツ、下はベージュのチノパンと、どこかの誰かとは違って非常に落ち着いたファッションだ。

だが、ただ一つ。

彼を凝視するレッドが気にかけた点があった。

それは……。

(……あの人)

(なぜだろう……あの人からは"生気"を感じない)

……失礼な話ではあるが。

彼からは覇気や気配というものが一切感じられないということ。

それは単に、彼の影が薄いだけなのか。

それとも。
 ▼ 201 mTQB7XkZdk 17/04/01 00:08:14 ID:Ye43tEnA [7/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
「……ねえ、カルム」

「あの帽子を被っている男の人は……?」

取り合えず素性が気になったレッドは、カルムに質問を呈した。

が。

「……ん?」

「いや……俺もアイツは良く知らないな」

「ていうか、誰だ?」

……なんと、知らないと言うのだ。

仮にも代表入りしているポケモントレーナーなのに。

「何だって……?」

まるで謎に包まれたあの青年。

彼は一体、何者なのだろうか……。
 ▼ 202 グトリオ@じゃくてんほけん 17/04/01 00:10:32 ID:BsRioh9M NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
は!?N!?
 ▼ 203 チュル@ファイヤーメモリ 17/04/01 00:17:56 ID:QF/Eny0. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
おーw益々面白くなって来た!
支援!!
 ▼ 204 マゲロゲ@プロテクター 17/04/01 00:20:33 ID:Ye43tEnA [8/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 205 リーセン@おはなのおこう 17/04/01 00:20:59 ID:ZWkoyw1U NGネーム登録 NGID登録 報告
え、Nですか…

ホウエンはミツル君来るかなーと思ってたけど外した
 ▼ 206 フォクシー@あいいろのたま 17/04/01 00:24:18 ID:C/Aru9t2 NGネーム登録 NGID登録 報告
ええ……Nが無名とか情弱すぎませんかね……
 ▼ 207 ットロトム@ふっかつそう 17/04/01 06:45:49 ID:vFdIeZBY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しえーん
 ▼ 208 メハダー@しずくプレート 17/04/01 09:37:01 ID:JTIeLkpA NGネーム登録 NGID登録 報告
トウエヌに期待したワイ無事終了
 ▼ 209 ピナス@カクトウZ 17/04/01 10:16:41 ID:NXjpNEBk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
伝説は渡した後だから問題は無いな
 ▼ 210 チリス@ダークメモリ 17/04/01 22:46:16 ID:/cBoPiPA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>209
むしろカロス組とホウエン組はメガ進化あるからゼクレシぐらいいてちょうどいいのでは?
アローラもZ技使うし
 ▼ 211 ドリーノ@はつでんしょパス 17/04/02 13:50:25 ID:tAGZUoWU NGネーム登録 NGID登録 報告
しえーん
 ▼ 212 mTQB7XkZdk 17/04/02 22:58:07 ID:zOhp4jio [1/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
ちなみに、パンフレット等の関連資料を見ても、彼の素性は判明しない。

なぜならそれは、彼がイッシュ代表のアイリスに"スカウト"された選手だから。

と言うのも、代表選手はパートナーを、当日のエントリー締切ギリギリまでじっくり吟味してスカウトすることが出来るようになっている。

そのため、パートナーとなる選手の情報は、大会が始まるまでは不確定な物とされ、資料に載せるといったことは出来ないのだ。

更にあの青年は、レッドは勿論、この手の情報に詳しいカルムでさえ知らないレベルの無名のポケモントレーナー。

よって恐らく、他の人に訪ねてみても期待した返事は帰ってこないだろう。

故に彼の名前などは、彼に直接聞くでもしない限り、開会式が始まるまでは一切知る術が無いわけで。

しかし、そんな名も無き存在の彼が何故、今日この場に代表選手としてイッシュチャンピオンたるアイリスに呼ばれたのか。

彼にはそれだけの強さと、確固たる所以があるのか。

だとすれば、レッド達としては非常に気になる所である。

しかし。

「……でも、今から声をかけるのは時間的にアレだな」

「確かに、もうそろそろだね」

二人はここで、一つのシンプルなデザインの壁掛け時計に注目する。

すると時刻は、午前の11時55分を指していた。

一方で、開会式の最終準備が整うのは、ピッタリ正午の12時予定。
 ▼ 213 mTQB7XkZdk 17/04/02 22:58:58 ID:zOhp4jio [2/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
つまりあと5分程でこの待機部屋を出て、式に向かわなければならないわけなのだが……。

「アローラ代表はまだ来ないのか」

そう。

アローラ代表の二人が、未だに姿を現していないのだ。

その事が気がかりになり始めたレッド達。

____と。

その時だった。


「____もう!」


「ミヅキさんが迷子になったせいで、危うく遅刻になるところでしたよ!」

「うぅ……ごめんね、ゴーくんっ」

____来た。

ついに来た。

初代アローラリーグチャンピオンの少女・ミヅキと。
 ▼ 214 mTQB7XkZdk 17/04/02 23:00:05 ID:zOhp4jio [3/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
そのパートナーにして、ジョウトとカントーの二つの地方を遍歴した経験を持つ____

____ゴールド。

アローラ代表の二人が、ようやく。

この控え室に、入室した。

「____ッ!!」

入り口付近から聞こえてきたその声に、レッドはまず固まる。

静止する。

声を詰まらせる。

そして、刹那に思い出す。

数年前の、あの雪山での決戦を。

あの日レッドは、山籠り生活で唯一の敗北を喫した。

"ゴールド"という、自分よりも幾つか年下の少年に。

今でも、当時のことは鮮明に覚えている。

というか、忘れる筈がない。

自分を負かした数少ないトレーナーの内の一人なのだ。

風化することの無い刻印のような記憶が、レッドの脈を激しく打つ。
 ▼ 215 mTQB7XkZdk 17/04/02 23:00:49 ID:zOhp4jio [4/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
「あ……あの子は……」

これは運命か、それとも必然か。

なんて、ありふれた言い方をしてみても。

この激情を表現することは出来ない。

絶対に。

「おっ……お前、ゴールド!?」

「ゴールド君!?」

まず彼に反応したのは、グリーンとワタル。

二人もまたカントーとジョウトにて、ゴールドとは面識があった。

一戦交えたこともある。

そしてその時ゴールドは、この両方にも勝って見せた。

「あ……お久しぶりです!グリーンさん、ワタルさん」

「お二人とまたこうして会えて、嬉しいです!」

ゴールドは礼儀正しく二人に挨拶。

「お……おう!」

「いやにしても、その……意外ってか」
 ▼ 216 mTQB7XkZdk 17/04/02 23:02:08 ID:zOhp4jio [5/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
「まさかお前が、アローラ代表の選手になるとは」

グリーンは、ゴールドがアローラ代表選手としてこのPWTに出場するなんて夢にも思っていなかった。

いやそれは、この場にいる全員が同じである。

というかそもそも、ゴールドはいつの間にこのカロス地方に来てたのかという。

もう驚くところが満載すぎて、どこから突っ込んだら良いのかマジで分からない。

「あ……お二人とも、ゴー君のお友達ですか?」

「初めまして♪私はアローラ代表のミヅキですっ!」

このミヅキという女の子も、ゴールドと親しい仲なのか"ゴー君"なんてあだ名まで付けてるし。

「よ……よろしく頼む!ミヅキちゃん」

「よろしくな!はは……」

「はいっ♪」

相も変わらずマイペースなミヅキに対して、二人のこの困惑のしよう。

「おいレッド、あのカントー・ジョウト代表の二人がタジタジだぜ」

「こういう滑稽な様が見られるのもまた、PWTの醍醐____」

……と。

カルムが傍らからその様子を笑っていた時。
 ▼ 217 mTQB7XkZdk 17/04/02 23:04:07 ID:zOhp4jio [6/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
レッドは既に、カルムの隣からは離れて。

「……君は」

……いつの間にか。

ゴールドの目の前へと、足を進めていた。

「……?」

ゴールドは、そんなレッドをふと見る。

その時ゴールドは、一瞬この男がレッドだということに気付かなかった。

あの時とは違う服装、あの時とは違う雰囲気。

この数年でレッドは、外面的にも内面的にも大きな変化を遂げた。

そのため、過去のレッドしか知らないゴールドは、今の彼を見ても"誰?"という感想しか出ず。
 ▼ 218 mTQB7XkZdk 17/04/02 23:05:02 ID:zOhp4jio [7/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
が、しかし。

「君は本当に……あのゴールド君か?」

この彼の声を聞いていたら、ゴールドも段々思い出してきた。

いくら見た目が変われど、声色だけはあの時から変わっていない。

まして、あの"伝説のポケモントレーナー"・レッドの声ならば……。

「……ッ!」

……すぐに追憶し、記憶の引き出しを開けることができる。

そうだ。

この人の名前は。

「も……もしかして」

「レッド……さん!?」

……かつて出会い、かつて憧れ。

そして、かつて超えた究極。

かの雪山で出会った、史上最強のポケモントレーナー____

____"レッド"!
 ▼ 219 クレー@ウブのみ 17/04/02 23:19:16 ID:p6TatDlM NGネーム登録 NGID登録 報告
ゴールドはレッドグリーンワタル破った経歴持つのにジョウト代表にならないのね
 ▼ 220 ビット@のろいのおふだ 17/04/03 00:00:56 ID:apDDHjUQ NGネーム登録 NGID登録 報告
良い展開

支援
 ▼ 221 ディアン@ひかりのねんど 17/04/03 05:50:47 ID:3Qifwz1M NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
やっぱりレッドってかっこいい
支援
 ▼ 222 リリダマ@げんきのかけら 17/04/03 16:51:38 ID:IF0Jfwjw NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 223 インディ@ゴーストジュエル 17/04/03 21:09:16 ID:1j6H1W2E NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
コルニが妊娠したってガチ?
 ▼ 224 mTQB7XkZdk 17/04/04 00:02:24 ID:ENsi4/rw [1/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
…………

……

一方、その頃。

あれからレッド達とは別行動のコルニは、既に観客席に到着して腰を降ろしていた。

「楽しみだね、ルカリオ!」

「くわっ!」

彼女の隣の席で、ルカリオが吠える。

コルニは、ルカリオにもPWTを見せたいと思って、彼の分の席も取ったのだ。

何せ今から始まる戦いは、各地方のチャンピオンと、それが認めた一流トレーナー達が繰り広げる壮絶なもの。

それはもう、見てるだけで莫大な経験になること間違いなし。

この機を逃す手は無いわけで。

少々座席の料金が嵩んだが……気にしない。

(今回は、カルムに"譲っちゃった"けど……)

(次にレッドの隣に立つのは……!)

コルニには、最近抱いた密かな野望がある。
 ▼ 225 mTQB7XkZdk 17/04/04 00:03:04 ID:ENsi4/rw [2/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
最愛の人と共に。

最愛のポケモンと共に。

世界一への階段をかけ上がるという……野望が。

「ルカリオ!頑張ろうっ!」

「く、くわっ?」

と、一人で燃えてるコルニに困惑するルカリオだったが、一応腕をあげて彼女に同調した。

……すると、そんな彼女の隣に。

「おや?」

「貴女はもしかして……シャラジムの」

一人の、大人びていて紳士的な雰囲気の青年の姿が。

「……えっ?」

コルニは、その男性の方へ振り向いた時。

自分の目を疑った。

彼は、コルニと同じく純正の金髪で、形の整った短髪のヘアスタイル。

衣装はまるで、中世の貴族のように高貴なデザインで。

だが、よく見てみるとそれはコックが着るような白衣で、しかしとてもそうとは思えない程の卓越した意匠が凝らされている。
 ▼ 226 mTQB7XkZdk 17/04/04 00:04:03 ID:ENsi4/rw [3/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
目付きは鋭く、神妙な面構えではあるが、それは彼の崇高な信念の表れ。

そんな彼の名前を、コルニは知っていた。

というか、カロス地方に住まいを持つ者なら大抵が知っているであろうその名前。

一つの顔は、カロスに本店を構える超高級レストランの料理長。

そしてもう一つの顔は、カロスポケモンリーグ____

____"みず"の四天王。

"ズミ"。

「ズ……ズミさぁんっ!?」

本物だ。

コルニは、今まさに自分の目の前に居る有名人の姿を刮目し、驚きのあまり甲高く叫んだ。

「……そんなに驚くことはありませんよ」

「隣、良いですか?」

どうやらズミは、たまたまコルニの隣の席を取っていたらしく。

「あ、あぁっ……はいっ」

「くわん!」

コルニは声を詰まらせながらも、"どうぞ"と彼に着席を促す。
 ▼ 227 mTQB7XkZdk 17/04/04 00:04:49 ID:ENsi4/rw [4/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
「では、失礼」

ズミは音もなく、スッと席に座って一息。

その後、凄く高そうな革製のバッグから、一冊の超意識高そうな自己啓発本・"人間とは全員痴れ者だ"を取りだし、読み始めた。

因みに、本に挟まってたしおりも和紙で出来ているようで、これもそこそこのお値段がしそう。

(わぁ〜っ……)

何もかもがワンランク上の男を前にコルニは、逆にちょっと親しみ辛いタイプだなと感じたのだった。

(ま、本を読むので忙しそうだし、無理に話しかけなくても____)

と。

敢えて関わることはせず、そろそろ始まる開会式に集中しようとした____

____その時。

「そういえば」

ズミはなぜか突然、折角読んでた本をしおりも挟まずパタンと閉じて。

「なぜ貴女は今、ジムリーダーの仕事を放棄してこんな所に居るのですか?」

なんか凄くトゲのある言い方で、コルニにここに居る理由を問うた。
 ▼ 228 mTQB7XkZdk 17/04/04 00:05:34 ID:ENsi4/rw [5/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
(ひぇっ、何この人)

若干の嫌悪感を表情に示したコルニだったが、この大物には決して口答えしてはいけないと自分に言い聞かせ。

「あ、あの……仕事を放棄したのではなく、ちょっと修行の旅に訳あって出ているんです」

「今日はその修行の一環として、強いトレーナー達の戦いを参考にしようかなと」

「くわん!」

当たり障りの無い言葉を見事に選んで、この場を切り抜けようとする。

が。

「修行の旅、ですか」

「なるほど……それは関心です」

「ジムリーダーたる者、常に精進を怠らないその姿勢……私は評価しますよ」

彼の言葉は堅苦しく、そして長い。

偉大だけど変な人が隣に来たなぁ、とコルニはこの先のPWT観戦にまるで枷を負わされたかのような気分だった。

と、そんなこんな話していたら。

「皆様……大変長らくお待たせ致しました!」

「これより、"ポケモン・ワールド・トーナメント"……」

「……開会式を、始めたいと思います!」
 ▼ 229 mTQB7XkZdk 17/04/04 00:06:09 ID:ENsi4/rw [6/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
実況の男性の声が、会場全体に大きく響き渡った。

刹那。

「ワァァァァァァァッ!!」

この時を待ちわびたとばかりに、凄まじい歓声が辺りを包み込んでいく。

「おぉーっ!」

「くわーっ!」

コルニとルカリオも、朱に交わって赤くなるようにこの熱気に溶け込んでいって。

「不必要に喚きすぎではないか……?」

ただ一人ズミだけは気難しく腕を組んでいたが、この場に居る殆どの者が声を張り上げ歓喜をさらけ出していた。

まさにここからは、全てのトレーナー達に捧ぐ奇跡の祭典。

PWTの開幕が、ここに宣言されたのである……!
 ▼ 230 ーブイ@メガリング 17/04/04 00:09:25 ID:UquErRFg NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
おい!コルニが妊娠したってガチか

支援
 ▼ 231 ンギラス@サンのみ 17/04/04 06:03:02 ID:wdQAuRnA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>230
中の人がだよ

支援
 ▼ 232 ジスチル@おまもりこばん 17/04/04 06:27:51 ID:gq9JLuK6 NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 233 ードー@あなぬけのヒモ 17/04/04 10:16:31 ID:f8In/QgU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
“人間とは全員痴れ者だ”で草

支援
 ▼ 234 リーン@ディアンシナイト 17/04/04 16:08:53 ID:06KTpgUI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しえーん
 ▼ 235 ルシェン@スピアナイト 17/04/05 16:48:38 ID:Qn6BwCZo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 236 ノズ@きせきのみ 17/04/05 19:10:53 ID:E32QMdiU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援ネ
 ▼ 237 mTQB7XkZdk 17/04/06 00:06:18 ID:LkFSFFvs [1/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
「では、待望の代表選手入場から参りましょう!」

実況を務める男性の威勢の良いかけ声が、オーディエンスをエキサイトさせる。

今か今かと選手の登場を待ちわびていた人々の欲望が発散される瞬間。

「まずは、カントー・ジョウト代表!」

「代表の"ワタル"選手と、スカウトされた"グリーン"選手です!」

この実況の一声で、大抵の観客は、その代表にスカウトされた選手の名前を知ることになる。

例えばこの場合なら、グリーンだ。

グリーンは、カントー地方最強と言われる程の力のあるジムリーダーなので、知名度もそれなりにある。

そのため、"ほらみろ"とか"やっぱ"とか、グリーンの名前を予想していた者達のドヤ顔もチラホラ……。

「あっ、グリーンとワタルさんだ!」

「くわ!」

早速仲間が入場したことで、コルニのテンションも上がる。

すると横のズミが。

「グリーン……?呼び捨てなんですね」

ワタルにはきちんと"さん"を付けて読んでいたのに対し、グリーンは呼び捨てだったことを鋭く指摘。
 ▼ 238 mTQB7XkZdk 17/04/06 00:06:51 ID:LkFSFFvs [2/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
「え、あー……はい」

コルニとしては、"グリーンとは友達なんです"と言っても良いのだが。

(それ言うとまたややこしくなりそうだなぁ……)

なにせ相手は、気難しい一面のあるズミ。

あの代表選手と交流があるなんて言ったら、どれだけ話が長くなることやら。

と、そうこう考える内に次の選手が。

「次にホウエン代表!」

「代表の"ダイゴ"選手とスカウトされた"ミクリ"選手です!」

ちなみに、代表がスカウトする選手には、特に規定が設けられていない。

その代表が認めた選手であれば、どこの誰を捕まえようが問題ナシ。

なので、ホウエンのダイゴように、自分の地方から選手をスカウトする定番なやり方があれば。

アローラのミヅキのように、他の地方から選出する型破りな方法もある。
 ▼ 239 mTQB7XkZdk 17/04/06 00:07:26 ID:LkFSFFvs [3/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
「どんどん行きましょう!」

「シンオウ代表の"シロナ"選手と、スカウトされた"クロツグ"選手です!」

ここまでは、概ねネット上などで予想に挙がっていた組み合わせが連続している。

ミクリもクロツグも、世界に名だたるポケモン界の大スターだ。

チャンピオンにスカウトされるには妥当の人物である。

だが。

ここからだ。

ここから、今回の"スカウト制"の異色さが浮き彫りになる。

「ではでは、イッシュ代表!」

ここでまず、巷の予想を見てみる。

開催前から大概予想されていた名前は、"アデク"という、アイリスの前任を務めていた元チャンピオンの男だ。

今ここに居る殆どの観客が、アイリスのパートナーをアデクと思い込んでいる。

だが、それは大きく覆されることになるのだ。

次の実況の一声によって。

「代表の"アイリス"選手と____」

「____スカウトされた、"N"選手です!」
 ▼ 240 mTQB7XkZdk 17/04/06 00:08:45 ID:LkFSFFvs [4/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
____"N"。

その名が轟いた瞬間。

辺りは、シーン……と一旦静まり返って。

「お……」

「おぉぉぉぉっ!!」

再び、熱狂の渦が巻き起こった。

が……。

「アデクじゃないのか!?」

「てか誰だ、Nって!?」

「やだ、けっこーイケメン!」

Nという経歴不明の謎の存在に、困惑する声も疎らに見受けられる。

だが、こういったダークホース的な枠も、観客達にはウケが良い。

油が注がれた火のような盛り上がりが、会場にて拡散した。

レッド達が待合室で気になっていたあの青年の名は"N"。

彼は、一体どのような経緯でアイリスにスカウトされたのだろうか。
 ▼ 241 mTQB7XkZdk 17/04/06 00:09:34 ID:LkFSFFvs [5/5] NGネーム登録 NGID登録 報告
……さて。

次はいよいよ、あの二人の登場だ。

「さあ皆様、お次は今年の開催国である____」

「____カロス地方の代表選手です!」

「オォォォォォッ!!」

やはりホームグラウンドということもあって、会場の沸き方が他の地方とは違うのが伺える。

「おおっ!」

「くわん!」

コルニとルカリオも、"待ってました"と言わんばかりの笑顔だ。

さあ。

出でよ、挑戦者達。

「代表の"カルム"選手と____」

「スカウトされた……"レッド"選手です!」

己らの力と存在を、世に知らしめよ。
 ▼ 242 ュリネ@じゃくてんほけん 17/04/06 00:45:31 ID:blF3T/2c NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あの伝説のトレーナーレッドだと知った時の観客の反応が超楽しみ!w支援!!
 ▼ 243 チャブル@きんのいれば 17/04/06 06:02:14 ID:Pv0DWbQk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 244 アル@エルレイドナイト 17/04/06 06:04:42 ID:K0YhfXSs NGネーム登録 NGID登録 報告
彼氏が紹介されてるとなるとテンションも上がりまくりでしょう
回りからの黄色い声を聞いてムッとなったりするコルニを見たい

支援
 ▼ 245 ードー@アイスメモリ 17/04/06 06:40:42 ID:CR3dH38Y NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 246 ルード@いわのジュエル 17/04/07 07:59:48 ID:lVL9nqyc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 247 プラス@ありふれたいし 17/04/07 17:47:02 ID:ApdmMLmg NGネーム登録 NGID登録 報告
え、誰?って反応になりそう
しえーん
 ▼ 248 mTQB7XkZdk 17/04/08 00:03:21 ID:lxocdzmg [1/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
「オォォォォォッ!!」

ついに会場へと姿を現したレッド。

グリーンとカルムが監修したコーデを華麗に着こなし。

コルニが心を込めて手作りした"メガマフラー"を纏って。

相棒のピカチュウを肩に乗せ、堂々たる登場を果たした。

「きゃ〜っ!レッド〜っ!」

「くわん!」

観客席のコルニは、彼にありったけの声援を送る。

勿論、この広く常に騒がしい会場では、彼女の声が彼に直接届くことは無い。

しかし。

二人の心は、いつも繋がっている。

(見ててくれ……コルニッ!)

レッドは、会場の何処かに居る彼女にそう願って。

右拳を、腕ごと大きく上へと掲げた。
 ▼ 249 mTQB7XkZdk 17/04/08 00:04:00 ID:lxocdzmg [2/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
この勇ましき誓いのポーズ。

これが、コルニの目に遠目ながらも映ると。

「レッド……!」

彼の熱き闘魂が、コルニの胸の奥にまで伝染し浸透する。

距離は離れていれど、想いを寄せ合う二人ならば決して寂しくない。

この繋がりさえあれば、彼らはいつまでも燃えられる。

「頑張って……!」

コルニが見守るならば、レッドはどこまでも……強くなれる。

(さっきのグリーン氏に対する呼び捨てもそうだったが……)

(……彼女とレッド氏の間には、より何か特別な物がありそうだな)

その横でズミは、先程のコルニの呼び捨て発言を未だに引きずっていたようで。

(後で詳しく聞いてみるか)

またしても、コルニにとっては面倒の種になるような事を考えていたのであった。

「ワー!ワー!」

その一方で、他の観客達も沸きには沸いてるのだが。
 ▼ 250 mTQB7XkZdk 17/04/08 00:04:35 ID:lxocdzmg [3/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
「"レッド"……?」

「アイツも無名のトレーナーか?」

"レッド"の名前を知らない者が多いのか、ハテナを浮かべる声も多々あり……。

しかし、そんな中。

「いや……待て!」

「聞いたことがある」

一人の男性の観客が、その空気に割って入るかのようにしてその一言を放った。

これを受け、周辺の観客は彼から話を聞くため一旦静かになる。

すると彼は、自らが知る限りの"レッド"についての情報を並べ始めた。

「カントー地方とジョウト地方の境にあるという、シロガネ山」

「その頂上には、かつてカントーポケモンリーグを制覇し____」

「当時裏社会で暗躍していた組織を壊滅まで追い込んで____」

「更に、カントーのポケモン図鑑を完成させた____」

「____"伝説のポケモントレーナー"」

「その名も"レッド"という少年にが、日々挑戦者たちを山頂にて待っている……っていう噂があるのさ」
 ▼ 251 mTQB7XkZdk 17/04/08 00:05:59 ID:lxocdzmg [4/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
それは、カントーとジョウトにおいて流れていた有名な噂で。

レッドが過去にカントーで残した功績が偉大なのと。

頂上にて相見える彼の実力が桁外れであるのが、その知名度を大きく後押ししている。

しかしそれも、海を渡って別の地方へ行ってしまえば単なる眉唾な都市伝説。

故に、カントーやジョウトから来た人以外の人からしてみれば、レッドなんて無名も良いとこなのだ。

が。

彼の実力を知っている者も、ちゃんと居る。

彼の実力を風の噂で耳にし、興味を持ったトレーナーも確かに居る。

そして、そういった人達からは……。

「"レッド"って言ったら……あの伝説のポケモントレーナーか!?」

「おい、あの"レッド"がカロス代表だと!?」

「ウォォォッ!!」

……絶大な支持を集めたのだった。

「ワァァァァァァァッ!!」

やがて、観客達の心は一つに集束していく。
 ▼ 252 mTQB7XkZdk 17/04/08 00:07:59 ID:lxocdzmg [5/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
勿論、もう一人の代表であるカルムも。

「きゃあー!カルム様ぁっ!」

「こっち向いてーっ!」

女性達からの黄色い声があれば。

「俺ファンなんだよ!」

「マジリスペクトだよなぁ!」

トレーナー達からの羨望の声も山のようだ。

また、一方で。

「ねっ、あのレッドって子も中々良くない?」

「ねー!ちょっとあどけない所もまた……」

一部の女性客は、レッドのルックスにも注目していた。

と言うのも、代表トレーナーの表情や動きといった物は、会場に設置されている超巨大モニターに、リアルタイムで大きく映される。

よって、レッドの顔面偏差値の方もそこそこ確認できるわけで。

彼も顔付きは割りと端正な方なので、異性からのウケは宜しかった。
 ▼ 253 mTQB7XkZdk 17/04/08 00:09:37 ID:lxocdzmg [6/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
「む……な、何よ」

この彼氏の評判を見てコルニは、頬を膨らまして彼女としての複雑な心境を露にする。

まあ早い話、"嫉妬"な訳だが。

「レッドは確かに顔もカッコ良いけど」

「彼の本当の魅力はソコじゃないんだからねっ」

あくまでレッドは中身だぞ、と。

外面ばかり気にかける連中に、コルニは物申したげに苦言をボソッと溢した。

……まあ。

それは置いといて。

「……さてさて、最後は!」

「今大会より初出場する____」

「____アローラ代表のお二人です!」

ネクストにしてラストのチャレンジャー。

まだ誰も知らない"新興勢力"が、PWTに参戦する時。

出てきたのは、年端もいかない少女と少年だった。
 ▼ 254 mTQB7XkZdk 17/04/08 00:11:15 ID:lxocdzmg [7/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
「代表の"ミヅキ"選手と!」

「スカウトされた"ゴールド"選手ですッ!」

少女の名は"ミヅキ"。

新しく作られたアローラリーグの、若き初代チャンピオンで。

その実力は未知数の極み。

かたや、少年の名は"ゴールド"。

彼もまた、数々の功績をジョウトの地にて刻んでいるポケモントレーナー。

ジョウトのポケモンリーグを、厳しい旅の果てに制覇して。

復活しようとした悪の組織を再び成敗し。

そして、最後には……。

……"伝説"をも越えてみせた。
 ▼ 255 mTQB7XkZdk 17/04/08 00:13:07 ID:lxocdzmg [8/8] NGネーム登録 NGID登録 報告
そんな彼の武勇は、知る人ぞ知る。

「ゴールド……?」

「おい、ゴールドって」

"彼を知る人"は、この会場にも居たのだった。

知る人共は、敢然たるゴールドの活躍を称して、次のように彼を呼んでいる。

その名も。

「あの……"ジョウトの英雄"か!?」

____"ジョウトの英雄"。

それが、彼の旅の足跡を象徴する覇号だ。
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