【悪役SS】グズマ「ぶっ壊し足りねぇ！！」

グズマ「破壊という言葉が人の形をしている……」

したっぱ「壊されたいっス！」

グズマ「そんなグズマ様は、近頃ぶっ壊し足りねぇ！！」

したっぱ「足りないっス！」

スカしてんなぁ

グズマ「一方通行の段差を登ったり、細い木の隙間をすり抜けたり、世界の法則は粗方壊しちまったしよォ。

最近は何ぶっ壊しても刺激が足りねぇんだよなぁ！ なぁ！？」

したっぱ「そんなマンネリグズマさんのために、とっておきのぶっ壊すものを用意してるっス！」

グズマ「ンだとォ？ ……ぶっ壊してやる！！」

したっぱ「やっちまうっス！」

したっぱ「さぁ、遠慮せずどうぞっス！！」

グズマ「……何だこりゃ」

したっぱ「プチプチっス！ 壊すと気持ちいいやつっス！！」

グズマ「プチプチ……？ ンなショボっちいゴミで俺様の破壊欲が収まるわけが……」ﾌﾟﾁｯ

グズマ「あ…………？」ﾌﾟﾁｯﾌﾟﾁｯ

したっぱ「や、やっぱりお気に召さなかったっスか……？」

グズマ「ああああああああああああああああああああああああああああ！！！！」ﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁ

したっぱ「グ、グズマさん！？」

グズマ「ああああああああああああああああああああああああああああ！！！！」ﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁ

したっぱ「グズマさん！ グズマさん！ どうしちゃったんスか！？」

グズマ「ン゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」ﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁ

したっぱ「それは藤原◯也っスよ！！」

したっぱ「とにかく、ちょっと落ち着くっス！！」グイッ

グズマ「コワス！！ オレサマ、コワス！！ アァーーッ！！」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

したっぱ「何で漫画の敵組織に1人はいるパワーキャラみたいになってるっスか！！」

グズマ「ゼンブ、コワス！！ コワレテナイ、オレサマダケ！！」ｶﾞｯ!ｶﾞﾀｯ!

したっぱ「どう見てもぶっ壊れてるっスよ！！」

グズマ「プチプチ、コワレテナイ……ブッコワス！！」ﾄﾞｶﾞｯ

したっぱ「ぐあっス！」

グズマ「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア！！！！」ﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁ

したっぱ「くっ……、グズマさん……！」

！！！ンぉ゛ぁ゛ああああああああああ！！！！！！

よーし、次はジェンガだ！

グズマ「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア！！！！」ﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁ

したっぱ「違うっス……。こんなことを望んでプチプチを持って来たんじゃないっス……」

グズマ「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア！！！！」ﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁ

したっぱ「こんな破壊、全然グズマさんじゃないっスよォ！！！！」

『……………っ……せ……』

したっぱ（！？……今何か、声が……？）


『……俺様を、ぶっ壊せ』


したっぱ（今度はハッキリ聞こえたっス！ これ、グズマさんの……？）


『俺様がお前や他のしたっぱまでプチプチし出す前に、早く……壊せ……！』


したっぱ（間違いない、グズマさんの言葉っス。でも……）

グズマ「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア！！！！」ﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁ

したっぱ（グズマさんの声が、2つ……？）

したっぱ（！？……今何か、声が……？）

『……俺様を、ぶっ壊せ』

したっぱ（今度はハッキリ聞こえたっス！ これ、グズマさんの……？）

『俺様がお前や他のしたっぱまでプチプチし出す前に、早く……壊せ……！』

したっぱ（間違いない、グズマさんの言葉っス。でも……）

グズマ「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア！！！！」ﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁ

したっぱ（グズマさんの声が、2つ……？）

カプ・ブルル『……ダ、ソウダ』

したっぱ「！！」

したっぱ「カプ・ブルル……。さっきの声はもしかして、テレパシーで繋いでくれたっスか？」

ブルル『…………』ｺｸﾘ

ブルル『……ドウスル？』

したっぱ「決まってるじゃないっスか」

したっぱ「ぶっ壊すっスよ」

グズマ「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア！！！！」ﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁ

グズマ「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア！！！！」ﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁ

グズマ「アアアア……アァ？」ﾌﾟﾁ……

グズマ「 ……ジャマスルナ、ドケ」

したっぱ「嫌っス！！」ﾊﾞｯ

グズマ「ドカナイ？ オマエ、コワレテナイ……ブッコワス」

したっぱ「 いいんスか！？ そんなオモチャに心壊されて！！ 」

グズマ「イミ、ワカラナイ。……ゼンブ、コワス、ソレダケ」

したっぱ「このままなら、本当にもう壊されちゃったなら、俺が今からグズマさんを壊すっス」

グズマ「オレサマ、コワレテナイ。オレサマイガイ、コワ……く……そが……！！」

したっぱ「でも、それはあり得ないっス。だってグズマさんは、なんでも壊せるっス。……例えそれが心の闇でも」

グズマ「ブッコワス……プチプチ、シテ……俺っ……様は……」

グズマ「ウルサイ……キサマハ……ぅ……何……やっ、て……！」

したっぱ「……やっぱりまだ壊れてないんじゃないっスか。早く戻ってくるっスよ、グズマさん」

グズマ「っ何……やっ、て……るんだ……！

……グズマああああ！！！！」

グズマ「グソクムシャァ！！」ﾎﾟﾝｯ

グソクムシャ「グソクゥ！！」

グズマ「あのフザけたゴミにシェルブレード！！」

グソクムシャ「ムッシャーッ！！」ｻﾞｼｭｼｭｯ

プチプチ「」ﾊﾞﾗﾊﾞﾗ

グズマ「ハァ、ハァ……ぶっ壊して、やったぜ」

したっぱ「そうっスよ……。それでこそ、グズマさんっス！」

グズマ「……手間かけさせちまったな」

したっぱ「別にいーっスよ。グズマさんはなんでもぶっ壊せるって、分かってたっスから」

したっぱ「ぶっ壊してもぶっ壊しても手を緩めないグズマさんが、俺は大好きっスよ」

グズマ「……ッ！！

あ、明日もなんか、ぶっ壊すモン用意しとけ！！」

したっぱ「……了解っス！！」

───翌日

グズマ「で、なんでゲーセンなんだよ？」

したっぱ「良いじゃないっスか、スカル団っぽくて。あ、ほら、アレなんかどうっスか！？」

グズマ「ディグダ叩きだぁ？ テメェ、俺様がンなモンで納得すると思ってんのかよ」

したっぱ「もうお金入れちゃったっスよ」

グズマ「あーもう、しゃあねぇな……」ﾀﾞﾝｯ

グズマ「…………あ」ﾀﾞﾝｯﾀﾞﾝｯ

したっぱ「え？ ……グズマさん？」

グズマ「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ！！！！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

したっぱ「グズマさーーーん！？」






おわり

草

支援ありがとうございました。

このSSは悪役SS企画（http://pokemonbbs.com/sp/poke/read.cgi?no=590254）の参加作品です。

一応「ぶっ壊す！！」（http://pokemonbbs.com/poke/read.cgi?no=586494）の続編ですが、まぁそこは至極どうでも良いです。

２つとも読んだけど面白かった
乙

乙
面白かったぞい