【SS】スナイパーとかいう厨特性:ポケモンBBS(掲示板) 【SS】スナイパーとかいう厨特性:ポケモンBBS

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【SS】スナイパーとかいう厨特性

 ▼ 1 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/18 19:24:37 ID:eBfPKpZA [1/4] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
私がいる街は、緑をなくし、灰色の建物に覆われ、工場の排気ガスが立ち込める街。

通りは未来の希望を失ったポケモンたちが溢れている。

大通りでは、見るからに強そうなポケモンが警備にあたる。彼ら警備員はそこら中の浮浪者とは違い、きっちりとした制服を着ている。

工場から1体のポケモンが出てきた。ワンリキーだ。ひどく慌てた様子で、大通りを逃げていく。

ワンリキーは、間もなく警備員に抑えられた。当然だ。満足に食事を取れていないポケモンが、屈強な警備員に勝てるはずもない。

こんな風景は日常茶飯事だ。その証拠に、浮浪者たちはワンリキーに見向きもしない。

ワンリキーは灰色の建物のひとつに連れられていった。警備員の拠点だ。

あそこでどのような罰を受けるのか、私は想像したくもない。
 ▼ 2 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/18 19:25:38 ID:eBfPKpZA [2/4] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
数年前、この街は隣国に乗っ取られた。今も勢力を拡大することに躍起になっている国だ。

広げたがるのは国土ばかりで、そこに住んでいるポケモンたちのことは気にも留めない。

当然、この街は隣国の管轄となり、ずっとこの街に住んでいたポケモンは、奴隷同然の扱いをされた。

この街の自慢だった木の実を育てるための畑は軒並み潰されて、工場を建てるための土地にされた。

街では多くの失業者が出た。彼らは仕方なく隣国が勧める仕事に就き、それまでとは比べ物にならないほどの低賃金で働き続ける羽目になった。

畑を支えていた水は汚染され、綺麗な住処を奪われた水タイプのポケモンの中には、地上で暮らすことを選ぶ者さえいた。

隣国はここら辺で1番大きな街だったここを占領すると、周辺の小さな村には目もくれず、他の街を求めていった。勢力拡大を一気に進めるには、それが手っ取り早い。

その周辺の小さな村のひとつで、私は生まれ、ずっと生きてきた。
 ▼ 3 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/18 19:26:27 ID:eBfPKpZA [3/4] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
街の占領は、まだ隣国の手が伸びていない私の村にも大きな影響を与えた。

木の実の種や新種を作って街に売り込み、細々と暮らしていた私の村は、街への流通ルートが断たれ、収入がゼロに等しくなった。

他に産業にできるような取り柄もなく、私たちは自給自足でこの時代を乗り切らなければならなくなった。

幸い全村民をまかなえるだけの食糧は確保できたので、なんとか生活することができた。

程なく同じ悩みを抱えていた近くの村との交流ができるようになり、食べ物の備蓄も増えた。相変わらず贅沢はできなかったが、大きな不満はなかった。


しかし、数ヶ月前、遂に隣国はこの小さな村々にも侵入してきた。
 ▼ 4 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/18 19:27:35 ID:eBfPKpZA [4/4] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
隣国の軍隊が村に現れた。私たちに武力と言えるものはなく、レベルの圧倒的に違う軍隊に、なすすべがなかった。

村は瞬く間に占領され、隣国に全てを制限された。工場を建てるために畑は最低限まで減らされ、すぐに空腹で倒れる者が出てきた。

それを隣国は意にも介さず、私たちに奴隷としての働きをするよう求めてきた。

もう希望はない。誰もがそう思っていた。

だから私は、せめて少しでも隣国に復讐してやろうと、街へと赴いた。

街に出てきて最初にしたことは、浮浪者に扮することだ。ありきたりな浮浪者を演じるために、そこらへんのポケモンを観察した。

次に街の地図を手に入れ、それを全て覚えた。小さな路地の一片まで、どのようなルートも頭に入れた。

そして、警備員の配置や交代時間を分析し、覚えた。

警備にあたるポケモンの急所も頭に叩き込んだ。


私は、キングドラ。


『スナイパー』を以って、隣国を脅かす者。
 ▼ 5 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/18 20:13:28 ID:BWPrHhJY [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
自慢ではないが、私は周辺の村との合同狙撃大会で準優勝しており、遠くの物を狙うのには長けている。

この特技、昔は村に来る不審者を威嚇するぐらいだと思っていたが、今は私にとって欠かせないものだ。

役目はひとつ。

警備員を一体ずつ、確実に排除していくこと。

慣れ親しんだ村を捨てても、私はこの任務を遂行しなければならない。

まずは浮浪者のふりをしつつ、今日のターゲットを探す。できるだけ新入りで、落ち着きがなさそうなのがいい。

新入りがどんどん倒されていくとなれば、恐怖から警備員に志願する者が減るかもしれない。

また、警備員は大抵大通りの交差点か見通しの悪い場所にいる。

私が狙うのは、大通りの交差点にいる方。狙いやすいし、何より任務の後で浮浪者に紛れやすい。

今日もターゲットを決めた。

ズルズキンだ。
 ▼ 6 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/18 23:02:10 ID:BWPrHhJY [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
ターゲットを決めたからといって、すぐに狙撃するわけではない。

まず狙撃地点の選定。ちょうど近くに廃ビルが2、3ヶ所ある。周囲を綿密に調査し、この内どれが最も適しているかの判断をする。

狙撃地点を決めたら、警備員がビルに目を向けないタイミングを図り、中に入る。私の身体は小さな隙間さえあれば容易に侵入できる。

3階まで音を立てずに上り、壊れた壁の穴から顔を出す。

ここからあのズルズキンまで、直線でおよそ150メートル。

この距離を私の狙撃が繋ぐ。

まず水を圧縮する。150メートルならおよそ20秒。乱戦ではとても使えないが、一撃離脱の狙撃なら十分に使える。

圧縮が完了すると、ズルズキンが油断を見せるまでひたすら待つ。

この前のターゲットでは1時間ほど待ち続けた。3時間以上待ったこともある。忍耐力と集中力が不可欠だ。

ズルズキンの動きが止まった時、私は圧縮した水を一点に向けて解放した。
 ▼ 7 グロコ@ゲンガナイト 17/08/19 10:15:01 ID:x0cSFDho NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
あげ
 ▼ 8 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/19 21:29:45 ID:lrYHbUNA NGネーム登録 NGID登録 報告
その水流は張り詰められた糸のようだった。

私の反撃の一矢が、150メートルの距離を一瞬で詰め、ズルズキンの脳天に命中する。

その後、ズルズキンは倒れるのだろう。近くにいたもう1体の警備員が気づき、慌てふためるに違いない。

だが、私はそれを確認することなく、その場を離れた。

いつまでも同じ場所に留まっているのはスナイパーとして愚の骨頂だ。命中することだけを確認したら、あとは全速力で逃げる。

本当はすぐにでも皆殺しにしてやりたいが、今はこのような姑息な方法しか取れない。

すぐにビルから離れ、浮浪者の群れに紛れる。これでそうそう見つかることはない。

しばらく時間が経っても、追手は来ない。今日も任務を遂行することができた。街にある隠れ家に帰って、ゆっくりとしよう。

狙撃から2時間が経って、初めて私は安心できる。
 ▼ 9 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/20 20:03:22 ID:9RjRnLWc NGネーム登録 NGID登録 報告
次の日。連日で任務をすると怪しまれる危険性が高くなると考え、私はおよそ3日の間を空けることにしている。

その間は活動資金を貯めるために、もしくは食べ物を見つけるために、ゴミを漁る。この姿は浮浪者があふれる街ではなんら不自然でない。

適当なところで切り上げると、今度は通りをふらふらと歩きながら、浮浪者たちの話に耳を傾ける。

浮浪者の数は多く、独自の情報網で繋がっている。時に驚くような情報が舞い込んでくるため、私はこれを欠かさず続けていた。

その中で、私の気を引いた会話があった。グレッグルとデルビルが話していたことだ。

グレッグル「……あの村……ついに……ってよ」

デルビル「ああ……全滅とは……だな」

村。この周辺の村といったら5つほどある。まだ私の故郷だと決まったわけではないが、変な胸騒ぎがした。

少し不安になりながら歩いていると、警備員、ブーバーンの姿が見えた。
 ▼ 10 ルリル@ものしりメガネ 17/08/20 20:04:09 ID:0R1rtpmU NGネーム登録 NGID登録 報告
支援!!
 ▼ 11 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/21 21:11:07 ID:2iQbF5dM NGネーム登録 NGID登録 報告
警備員の足元には、暴行を加えられている労働者がいた。周りの浮浪者たちも逆らったが最後、今度は自分があの仕打ちを受ける羽目になる。それが分かっているから、誰も割って入らない。

私はそのブーバーンの顔を覚えた。次のターゲットは、あいつだ。

数日後、ブーバーンを観察し続けて行動周期を割り出した私は、手頃なビルに侵入した。

やる事はこの間のズルズキンの時となんら変わらない。むしろ的が大きくなってやりやすい。

1時間後に狙撃は完了した。通りは突然倒れたブーバーンが騒ぎを作り出しているのだろう。

それを想像すると、どうしても笑みが浮かんでしまう。
 ▼ 12 ツハニー@アシレーヌZ 17/08/22 09:48:28 ID:EuPOsyiU NGネーム登録 NGID登録 m 報告
支援
 ▼ 13 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/22 21:01:34 ID:cbFCWUo6 NGネーム登録 NGID登録 報告
次の日。いつものようにゴミを漁っていた私に、話しかけてきたポケモンがいた。

オクタンだ。こいつもあの薄汚い水に嫌気がさして陸に這い上がってきたに違いない。

身体は少し汚れているが、ここら辺の浮浪者とは違う雰囲気を感じる。

オクタン「道を尋ねたいんだが」

このオクタンは他所からやってきたらしく、まだこの土地に慣れていなかった。

それにしてもこの腐敗した国を選ぶとは、物好きもいるものだ。

オクタンが尋ねてきた建物の場所を、地図を完璧に暗記している私は当然知っており、特に迷うこともなく道を教える。

オクタン「……ありがとう」

そう礼を言って去っていった。無駄な話はしない所に職人の様な風格を感じた。
 ▼ 14 ークイン@ぼうじんゴーグル 17/08/22 23:10:18 ID:kJlUXdmo NGネーム登録 NGID登録 [s] m 報告
キリキザンとラティアスの物語書いてた人か、支援。
 ▼ 15 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/23 20:52:25 ID:yj9C6ZC6 NGネーム登録 NGID登録 報告
キリも良かったのでゴミ漁りを終え、明日の狙撃のターゲットの選定と狙撃地点の絞り込みに入る。

先程のオクタンが向かっていった方向にも良い狙撃地点はあった。

しかし、顔見知りとなったオクタンが挨拶をしたりして邪魔される可能性を考えたら、そちらとは逆の方向を選ぶべきだ。

オクタンが去った方向と反対方向に進む。こちら側は廃墟は多いが見通しが悪く、あまり好んでこちら側で仕事はしないが、私の勘がこちらが適していると言っている。

物陰を伝って動いていると、警備員を見つけた。ライボルトとシュバルゴだ。私は次のターゲットをライボルトに絞った。シュバルゴではあの兜に防がれる恐れがある。

この地区の警備員は、今日、明日と連続で勤務に当たる。彼等は夜通し通りを見張るのだろう。

明日、あの頭蓋を貫く想像をして身体が震えた。

今日は引き返し、食事をしよう。明日、私の天命を果たせるように。
 ▼ 16 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/24 21:16:15 ID:nVQ7ZOG2 NGネーム登録 NGID登録 報告

夜が明けた。

人通りが多くなってくる頃を見計らって紛れ、昨日選定した廃墟に侵入する。

その屋上からは昨日と同じ位置にライボルトとシュバルゴがいるのが視認できた。

夜もずっと警備に当たっていたのか、その顔には少し疲れが見える。注意力が散漫なのが丸わかりの三流だ。

私は水の圧縮を始める。

だが、このような雑魚を倒したところで私の悲願は達成されない。

今日はもう1体仕留める事にしよう。ここをすぐに終わらせて。

距離は200メートル弱。私の腕ならば万が一にも外さない距離。

一瞬でも隙を見せれば、撃ち抜ける。



…………?

私はヒレに違和感を覚えた。
 ▼ 17 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/25 06:12:14 ID:diD050o6 NGネーム登録 NGID登録 m 報告
一度狙撃体勢を解き、ヒレを一瞥する。

そこには小さな穴が空いていた。

私は気づいた。これは狙撃されたのだと。この私の意識に入らないほどの遠距離から命中させたのだと。

私は伏せた。直後に2発目が飛んでくるのが、風切り音からわかった。

頭上を掠め、弾丸は廃墟の一角にめり込む。私は這ってそこまで行き、その弾丸の正体を確かめる。

弾丸が破裂して、周りが少し黒く染まっていた。墨だ。

墨を使う狙撃技などただひとつしか無い。即ち、オクタンほう。

私の頭にフラッシュバックするのは、昨日出会ったあのポケモン。
 ▼ 18 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/25 20:59:17 ID:fre2VTQI NGネーム登録 NGID登録 報告
撃たれた方向を推定し、窓から少しだけ顔を出す。数瞬後、そこに寸分違わず飛来する黒色の弾丸。

辛うじてそれを躱し、同時に私の目が狙撃手を捉えた。遠くの、私がいる廃墟より高い建物の屋上。

ただ、あり得ない。どう考えても300メートルは離れている。

上から攻撃される心配が無いからこそ、私はこの建物を狙撃地点に選んだというのに。

そうか。遂に隣国が私の情報を掴んだのか。

そうだとするならば、あいつは恐らく、隣国に雇われた……

凄腕の暗殺屋。
 ▼ 19 レシー@きいろいかけら 17/08/25 21:30:05 ID:xQ4sMAzs NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 20 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/26 21:47:46 ID:RZpT.AIs [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
あの時接触してきたのは、至近距離で観察することで私を正確に覚える為か。

認めたくはないが、確実に私よりも高い技術を持っている。撃ち合いになると敗北は必至。

初めての仕事の失敗という屈辱と混乱にまみれながら、冷静に戦力を判断。壁を盾にして、廃墟を脱出する。

私はここで死ぬわけにはいかない。隣国の魔の手から私の故郷、祖国を守らなければならないのだから。

私を捕らえられるものなら捕らえてみろ。

勝負だ……

オクタン!
 ▼ 21 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/26 23:20:10 ID:RZpT.AIs [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
あいつの唯一の失敗は、初撃で私を仕留められなかったこと。

300メートルも離れているのならば、射線さえ切れば逃げるのは難しくない。それに、地の利は地図を完璧に覚えている私にある。

時間経過とあいつの移動パターンを考え、射線が通らない場所を慎重に選ぶ。姿を見せれば捕捉される。姿を眩ませなければこの戦いは終わらない。

何処が逃げるのに適しているか。私は逃げながら考える。

浮浪者に紛れる手はあるが、隣国がオクタンだけに頼らず街で警戒しているとしたら、浮浪者に扮した隣国の手の者に捕まる恐れがある。

誰も、それこそ浮浪者や警備員でさえも知らないような場所に逃げ込まなければ。

私はこのような事態に備えて2、3ヶ所隠れ家をマークしてある。ここからは少し遠いが、行けない距離ではない。

警戒を緩めず、追いつかれないと判断した最大限の速度で隠れ家を目指す。
 ▼ 22 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/27 19:45:51 ID:W2..E8h. [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
結局オクタンの追撃は無く、私は隠れ家にほぼ無傷で辿り着いた。

無論、そこらの警備員に気取られるような進み方はしていない。神経をすり減らした割には、そこまで凶悪な暗殺屋でもなかったようだ。

そもそも300メートルのアドバンテージを埋められるわけがなかったのだ。ほくそ笑みながら私は隠れ家に入る。

さぁ、今回は失敗に終わったが、また警備員への襲撃は再開しよう。今度は1週間程様子を見て、一応あのオクタンが消えるのを確認してからだ。

隠れ家には寝床がある。仮眠を……取ろう……
 ▼ 23 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/27 20:58:48 ID:W2..E8h. [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告

…………

オクタン「お、いたいた。ぐっすり寝てるな。レントラーさん、シュバルゴさん、こっちこっち」

レントラー「……ええ、間違いありません。こいつが例の奴です」

オクタン「じゃああなた方に引き取ってもらって、これで僕の仕事は終わりですかね」

シュバルゴ「そうだ。我々警察に、協力感謝する」


オクタン「それにしても……廃墟に毎回忍び込んで、何やってたんでしょうね。この…………」


オクタン「シードラは」


 ▼ 24 んぼがえり◆aKYDPHPsLg 17/08/28 06:17:27 ID:MdR4ldpM NGネーム登録 NGID登録 報告
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 ▼ 25 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/28 20:39:06 ID:r76vfSZw NGネーム登録 NGID登録 報告
オクタン「謝礼、忘れないでくださいよ」

レントラー「もちろんですよ。いやぁ、助かりました。中々手に負えなくてね。偶然あなたが通りかかってくれて良かった」

オクタン「貧乏なので、儲けのチャンスは逃せませんよ。まぁ実際、1発軽めにオクタンほうを当ててマーキングしたら、あとはゆっくり追いかけるだけでしたし」

レントラー「逃げ込むと予想していた場所の1つが当たりだったので、あとは待機していた同僚のねむりごなで終了、と」

シュバルゴ「あなた、相当腕が良い。シードラにも外傷がないようだ」

オクタン「ヒレに当てたら衝撃を吸収してくれるので。あと、神経が通ってないから痛くもないですし」

レントラー「では、取り敢えずシードラは拘留という事で。すぐ出られると思いますよ。


レントラー「彼はただ巡回中の警官たちに水をかけただけですからね」


シュバルゴ「逃げ足は速かったが」
 ▼ 26 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/29 19:55:04 ID:kothSHhI [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
オクタン「廃墟から遠くの的に水をかける……スナイパーにでもなったつもりだったのかも」

レントラー「そこら辺はいずれ目を覚ましたシードラ自身から聞けますよ」

シュバルゴ「面会は自由だ。聞こうと思えばあなたも聞ける」

オクタン「いや、実はこいつ、顔見知りでして。ここらの周辺に村がいくつかあるじゃないですか。その村々の合同狙撃大会、知ってます?」

シュバルゴ「ああ、中々有名な大会だ」

オクタン「それで、いつだったかな、あいつが準優勝、僕が優勝だったんですよ。それ以来色々と話をするようになって。確か、村が変わった事に耐えられないとかなんとか」

レントラー「あぁー……いくつか合点がいきました。旧式の農業を重視する方だったのか」
 ▼ 27 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/29 20:50:41 ID:kothSHhI [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
シュバルゴ「数年前に隣国が開発した大規模機械式農場。生産効率が飛躍的に上昇した反面、失業者を生み出す事に繋がった」

レントラー「でも、この国のシステム上、働かなくても悠々と暮らしていけるんですよね。働く必要がない。むしろ食料が増えてより快適になったぐらいです」

オクタン「僕を含む水ポケモンが陸に出て来ても問題ないぐらい豊富な栄養素ですよ。素晴らしいと思いましたね」

シュバルゴ「川が汚染されると言う輩もいたが、何も変わっていないのは明らかになった」

オクタン「それでも、あいつには村の光景が激変したのが気に食わなかったらしい。ちょっとずつ壊れていってる感じはしたが……まさか僕の顔まで覚えていないとは思いませんでした」

レントラー「この間、嵐で村の農場に甚大な被害が出たとか。それもシードラの精神的な負担になったんでしょう」

オクタン「丁度村の転換期でしたよね。街に頼らず村で協力しあっていくシステムもできたし」

レントラー「村のきのみ、大変美味しかっただけに、街に住んでいるこちらとしては値段が高くなって大変ですが」
 ▼ 28 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/30 09:44:22 ID:1Uhv0PqY NGネーム登録 NGID登録 m 報告
レントラー「それにしても、機械式農場反対派の過激派か……実力が伴っていませんが」

シュバルゴ「命中精度は素晴らしかった。警官にして鍛えさせよう」

オクタン「昔からなんですよ。命中と射程は十分なのに威力が足りないのは。記憶力も良かったはずなんですけどね……」

レントラー「では、話はここら辺で。私たちはシードラを連行します」

オクタン「お疲れ様でした。あとで会いに行きますよ……謝礼はちゃんとして下さいね」

 ▼ 29 ブト@オボンのみ 17/08/30 10:00:55 ID:Zkh2Emgo NGネーム登録 NGID登録 報告
キノの旅か?これ
 ▼ 30 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/30 20:44:30 ID:tzx2voOA NGネーム登録 NGID登録 報告

…………

……ん……?

ここは……?

レントラー「いやぁ、それにしても暇だ。一応監視しておかなければならないのは分かるけど」

シュバルゴ「どうせこの平和な国で事件などそうそう無い。こんな小さな件にあれだけ動員したのがいい証拠だ」

レントラー「平和過ぎるせいか、道端で変な行動し出す輩が多いですよね。殴ったり罵ったり」

シュバルゴ「そういうのが趣味の奴らだ。気にしない方が良い」

レントラー「警官にもそういうの、いるらしいですよ」

シュバルゴ「…………」

……あの格好。奴らは警備員か!
 ▼ 31 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/31 19:53:39 ID:9AIUWIn6 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
私は捕らえられたのか?ここは……あの灰色の建物、警備員の拠点の中か。

だが、拘束はされていない。何故だ?

……そうか。警備員の中に、私の活動の信奉者がいるに違いない。そいつが自らの危険を顧みず、私を守ってくれたのだろう。

ヒレの怪我も無い。少し黒ずんではいるが、穴は完璧に塞がっている。治療まで施してくれたのか。

ならば私は、それに報いなければならない。隣国の手先を倒し、一刻も早く祖国を奪還しなければ……!

私の戦いはまだ終わらせはしない。


……私は孤高のスナイパー……


キングドラなのだから。



(了)
 ▼ 32 メラッコ◆9Jdwsq7sVI 17/08/31 19:56:28 ID:9AIUWIn6 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
キノの旅18巻より「私の戦争」を元にしました。
スナイパー強化を願ってます

合わせてどうぞ

トレーナー「ムクホーク、いのちがけ!」
http://pokemonbbs.com/sp/poke/read.cgi?no=107026&l=1-

キリキザンとラティアスの物語
http://pokemonbbs.com/sp/poke/read.cgi?no=152648&l=1-

シトロン「このような事態を想定して……」ヒガナ「えっ、想像力?」
http://pokemonbbs.com/sp/poke/read.cgi?no=243845&l=1-
 ▼ 33 フォクシー@たまむしプレート 17/08/31 20:07:28 ID:1RjbAVF2 NGネーム登録 NGID登録 報告

 ▼ 34 ゲピー@ふっかつそう 17/08/31 20:16:09 ID:nqzCWVk2 NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
キノかー懐かしいなー
学園キノの新刊が欲しい
 ▼ 35 海林◆WvcAhU/c/c 17/08/31 20:29:44 ID:WUYMkTAY NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ssって字に気づかず軽い気持ちで開いたら文章力全振りの活字ぶっぱで草

「この距離を私の狙撃が繋ぐ。」など、さっぱりとしつつも捻られた表現に非常な好印象を受けました!シードラから見た世界観の描写が余りにも良くできていてオチを全く想像できませんでした…
素人なりに色々書かせていただきましたが、正直ここまで整った文章をここで読めるとは思いませんでした。
おつー
 ▼ 36 ワルン@ほしのすな 17/09/01 05:14:45 ID:65uY4stw NGネーム登録 NGID登録 [s] m 報告
御疲れ様でした
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