【SS】泥棒キリキザン「お前もしかして……」 マーシャドー「あの、ボク、記憶がなくて」:ポケモンBBS(掲示板) 【SS】泥棒キリキザン「お前もしかして……」 マーシャドー「あの、ボク、記憶がなくて」:ポケモンBBS

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【SS】泥棒キリキザン「お前もしかして……」 マーシャドー「あの、ボク、記憶がなくて」

 ▼ 1 ンファン@ペアチケット 17/08/22 14:42:37 ID:fCj7zOI2 [1/13] NGネーム登録 NGID登録 報告
スリという行為は、まさに小物がやるものだ、とそんなイメージがある。

だが「それは間違いである」ということを、オレはここで声を高らかにして言ってやろう。

スリというのはとても奥深く、そして相当難易度の高い技なのだ。


朝、有象無象のポケモンたちが出勤・通学を開始する。

朝食を食う時間がなかったのか、オレンの実をかじりながら走るゴーリキー。

呑気に鼻歌を奏でながら歩くラッキー。

こいつらはカモだ。警戒が一切感じられない。

オレは悠然と一歩を踏み出し、カモたちの横を歩いた。


ハイ、おしまい。

奴らが持ってた財布をマンマと盗んでやった。

キリキザン「チョロイもんだぜ……さて、いくら入ってるかなぁ……」

中身は……硬貨が3枚のみだった。

キリキザン「糞が……」


まぁオレがいくらスリの達人だと言っても、こういうこともあるさ。うん……。
 ▼ 2 ーバー@ウイのみ 17/08/22 14:53:12 ID:fCj7zOI2 [2/13] NGネーム登録 NGID登録 報告
キリキザン「しけてんなぁ……チキショー」

オレは如何ともし難い怒りを抱え、悪態をつきながらアジトへ帰った。

アジトと言っても、その正体はただのボロ借家だが。


キリキザン(今月の家賃どうすっかな……)

ツギハギだらけの建物を見つめ、思わず深いため息をつく。

そんなどん底のオレの前に……『ヤツ』は現れた。




マーシャドー「……あ、あの」

キリキザン「あ?」

マーシャドー「こ、ここは何という場所なのでしょう……」

マーシャドー「ボク、その、記憶喪失でして……」


キリキザン「……はぁ?」


この邂逅をきっかけに、オレの運命は目まぐるしく変化していくのであった……。
 ▼ 3 Hope◆SCP948ZBFs 17/08/22 14:54:07 ID:OHr5uQVM NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 4 ルヴァディ@オボンのみ 17/08/22 15:16:28 ID:fCj7zOI2 [3/13] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜10分後〜

キリキザン「あー……ちょっと待て、状況を整理しようか」

マーシャドー「はい」

キリキザン「とりあえず聞いた話だと、お前は急に目を覚ました。それはオレのアジ……オレの家の裏だったんだな?」


マーシャドー「はい」


キリキザン「そして目を覚ましたお前は、自分が記憶喪失だと気づいた……と」


マーシャドー「はい。最初はどうすればいいか分からず、ずっと混乱してました。そんな時、ボクは貴方様の姿を見つけたのです」


キリキザン「……うーん、それでオレに話しかけてきたのか」


この時、キリキザンの頭の中に最初に浮かんだのは『記憶喪失を利用した新手の詐欺か?』の一言だった。


キリキザン(しかし、記憶喪失が演技だとは思えないくらい、このポケモンあんまりにも必死なんだよなぁ……)


キリキザン「あー……ちなみに、自分の名前は覚えてんのか? お前」

マーシャドー「名前だけは……はい。ボクは……マーシャドーと言います」


キリキザン「……マーシャドー? その名前は……」
 ▼ 5 ガルカリオ@おとどけもの 17/08/22 15:29:36 ID:fCj7zOI2 [4/13] NGネーム登録 NGID登録 報告
キリキザンはいつの間にか、過去を回想していた。

まだ自分が幼いコマタナだった時代。

まだ学校に通っていた時のことを……。



=========

コマタナ「せんせー、この本に載ってるポケモン何て言うの〜?」

ガルーラ「あら、これはホウオウね。七色の翼を持つ伝説のポケモンよ」

コマタナ「じゃあ、隣にいるこの小さいのは?」

ガルーラ「これは……マーシャドーね。ほとんど誰も見たことのない幻のポケモンよ……」

コマタナ「何で誰も見つけられないの?」

ガルーラ「マーシャドーはね、すごく警戒心のあるポケモンで、影に隠れるチカラがあるの」

コマタナ「へぇ……マーシャドーかっけぇぇぇ……!!」

=========


キリキザン「……!」

マーシャドー「あ、あの……?」

キリキザン「あ、あぁ……何でもない」
 ▼ 6 ズモー@サンのみ 17/08/22 15:38:59 ID:fCj7zOI2 [5/13] NGネーム登録 NGID登録 報告
キリキザン(影に隠れるチカラを持つマーシャドー……こいつは、使えるんじゃ……!?)


キリキザン「おいお前……これから何処に行くか、当てはあるのか!?」

マーシャドー「いえ……ないです」


キリキザン「いいだろう……オレがお前の記憶を取り戻すのを手伝ってやる。行く当てもないんなら、オレの家に住んだって良い」

マーシャドー「え…!?」


マーシャドーの落ち込んだ表情は一変、驚きと喜びに満ちたものになった。

キリキザンは腕組みをし、彼なりの最大限の笑顔でマーシャドーを見た。


キリキザン「なんたって、ほら、オレは優しいからな……!」


マーシャドー「あ、あ……ありがとうございます!! このお礼は、どうすれば……」



キリキザン「あ、ああ、お礼な……うん。実はな、仕事の助手を探してるんだが……」

 ▼ 7 L◆LLLLLLLLL. 17/08/22 15:41:47 ID:r9/oRFQE NGネーム登録 NGID登録 m 報告
私怨
 ▼ 8 ーデリア@ちからのハチマキ 17/08/22 16:20:13 ID:fCj7zOI2 [6/13] NGネーム登録 NGID登録 報告
──
────
──────
────────

マーシャドー「あの、今から何を……?」

キリキザン「まぁ見てな……あそこにボケーっとしたリングマがいるだろ。あいつの持ってる財布をこっそり盗るんだ」


マーシャドー「それは……泥棒ってことですか?」



キリキザン(まずいな、ここで馬鹿正直に『はい、そうです』とは言えん……)

キリキザン「いやその……じっ、実はな! あのリングマは極悪強盗組織の一員で、オレはそういう悪い奴からお金を奪い返す仕事をしてるんだ……! つまり、オレは正義の味方なのさ」



マーシャドー「わぁ〜……それって、凄いカッコいいですね!!」



キリキザン(一応、誤魔化せたか……アホで助かった)


キリキザン「じゃあ、オレが今から財布を奪う手本を見せるから、ちゃんと見────」



マーシャドー「はいこれ、リングマの財布……盗みました!」

キリキザン「……!?」


マーシャドー「ボク、影に隠れたりできるんで、結構簡単に盗めました!」

キリキザン(こ、こいつ……オレより凄ェ!?)
 ▼ 9 1◆zBLfAqPIVA 17/08/22 16:35:18 ID:fCj7zOI2 [7/13] NGネーム登録 NGID登録 報告
キリキザン「よ、良くやった! ……オレにはまだまだ及ばんがまぁ、初めてにしてはかなりやるじゃないか!」


マーシャドー「えへへ……///」


キリキザンに褒められたせいか、頬をほんのり紅く染めたマーシャドーは、瞳を潤ませ、上目遣いで彼を見た。

一方でキリキザンは胸を張って、ますます自信たっぷりに口を開く。



キリキザン「よし、この調子でどんどん仕事を続けるぞ……マーシャドー!!」

マーシャドー「は、はい! えーと……」

キリキザン「……どうした?」


マーシャドー「貴方様の名前をまだ聞いていなくて……」


キリキザン「……ああ、オレの名はキリキザンだ。……まぁ、気軽に『先生』とでも呼んでくれたまえ」


マーシャドー「……了解です、キリキザン先生!!」
 ▼ 10 1◆zBLfAqPIVA 17/08/22 16:48:43 ID:fCj7zOI2 [8/13] NGネーム登録 NGID登録 報告
キリキザン「次のターゲットはあそこで昼寝してるベロリンガだ! 奴は極道『ペロペロ会』の幹部で、とんでもない悪党だ!」

マーシャドー「はい、お財布盗みました!」




キリキザン「次はあのルージュラだ、奴は結婚詐欺のプロでとんでもない悪党────」

マーシャドー「盗みました!」




キリキザン「お次はあのフシギバナ、奴は元テロリストでとんでもな(以下略」

マーシャドー「盗みましたー!!」




キリキザン(何だこの恐ろしいほどの順調さは……なんか、オレ、何でも出来るような気がしてきたぞーーーーーっ!?)
 ▼ 11 ボネア@リザードナイトX 17/08/22 16:51:20 ID:KAKg4RZo NGネーム登録 NGID登録 報告
こういうSSはオチが楽しみ
 ▼ 12 ビィ@カビゴンZ 17/08/22 17:03:47 ID:Tr78c9hY NGネーム登録 NGID登録 m 報告
キノか
だったら支援
 ▼ 13 17/08/22 17:05:06 ID:jjnIPiJ. NGネーム登録 NGID登録 m 報告
>>12
余計な一言を……(ブーメラン)
 ▼ 14 1◆zBLfAqPIVA 17/08/22 17:08:42 ID:fCj7zOI2 [9/13] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜その夜、キリキザンのアジトにて〜


キリキザン「ひーふーみーよーいつむー……。ククククッ……今日だけで一週間分の稼ぎはあるなこりゃ。……家賃は何とか出来そうだ。この調子で明日もがっぽがっぽ……」

財布から金を抜き取り、ウキウキしながらその数を丁寧に数え上げていたオレは、ふと、左に目を向けた。


マーシャドー「スー……スー……」

オレのすぐ横にはマーシャドーがいる。

彼(いや、彼女なのか? よく分からん)は今、床に雑魚寝という形で、静かに寝息を立てていた。



キリキザン「何だ、もう寝ちまったのかコイツ……」

マーシャドー「……へっ、へっ、へくちっ」


キリキザン「……はぁ、うちの稼ぎ頭に風邪をひかれては敵わんからな」

キリキザンはそう言うと、本当は自分が使うはずだったメリープ素材の毛布を抱え、それをそっとマーシャドーに被せた。
 ▼ 15 マケロ@ベリブのみ 17/08/22 17:19:18 ID:p6Ml963U [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 16 1◆zBLfAqPIVA 17/08/22 17:29:46 ID:fCj7zOI2 [10/13] NGネーム登録 NGID登録 報告
そして、次の日も、その次の日も、キリキザンたちはスリを続けました。

毎日、今まででは考えられないくらいのお金が入ってきました。

そうすると、キリキザンの気も段々大きくなっていくのでありました。



キリキザン(もうこんだけ金が貯まってきてやがる……。マーシャドー万歳だぜこりゃ……)

マーシャドー「あ、あのぉ……」

キリキザン「んー? どうしたんだい、マーシャドーぉ?」


マーシャドー「ボ、ボク、そろそろ自分の記憶を取り戻したいんです。だから、今日はお仕事お休みして、いろいろ調べに行きたいんですけど……」


キリキザン「駄目だッ!!」

マーシャドー「えっ」ビクッ



キリキザン「あー、いや、その……記憶のないお前にウロウロ動かれると、迷子とか色んなトラブルが起きそうだろ? なっ、お前のことに関しては、オレが代わりに調べてやるからさ」

キリキザン「お前は、今日もいつも通りの仕事をしてくれればいいんだ……」


マーシャドー「は、はい……」
 ▼ 17 バコイル@タウリン 17/08/22 17:30:50 ID:32cHUUNs NGネーム登録 NGID登録 報告
いいね
 ▼ 18 1◆zBLfAqPIVA 17/08/22 17:57:18 ID:fCj7zOI2 [11/13] NGネーム登録 NGID登録 報告


=そして、翌日=


キリキザン(参ったな、誤魔化すにしても限度があるか……? ううん、しかしマーシャドーが記憶を取り戻したら、この金ガッポガッポの日々も終わりを告げてしまうし……)

キリキザン(とはいえ、今の状況を維持する具体的な策があるわけでもない。うう、オレは一体どうすれば……)



マーシャドー「……あの、先生! 先生!」


キリキザン「あ? 今度はどうしたんだマーシャドー……」


マーシャドー「これ、きっ綺麗なお花が咲いてたので! 先生にあげようと思って……///」


キリキザン「……花を、オレに?」


マーシャドー「先生、何かに悩んでらっしゃるみたいだから、少しでもその、元気をつけてほしいなぁって……」


キリキザン「……お前……」







キリキザン「……はぁ、仕方ないか。……出かけるぞ、マーシャドー」

マーシャドー「はい! 今日はどのポケモンから盗めばいいんでしょう────」


キリキザン「いや……仕事は休みだよ。今日は……調査に出かけよう。お前とオレ、二匹で」

マーシャドー「……せ、先生!!」


キリキザン(何やってんだオレは……)
 ▼ 19 1◆zBLfAqPIVA 17/08/22 18:15:59 ID:fCj7zOI2 [12/13] NGネーム登録 NGID登録 報告
キリキザン「ところでお前……この数日間で、何か思い出したことはあるか?」


マーシャドー「……すみません、特には」

キリキザン(結局、覚えているのは自分の名前くらいか)




キリキザン「……昔、伝説と幻のポケモンが描いてある絵本を読んだことがある」

キリキザン「そこに、お前の絵が描いてあったのを思い出した。……お前は、ホウオウというポケモンの隣にいたんだ、確か」


マーシャドー「ホウ……オウ……」


キリキザン「その絵本を見れば、何か分かるかもな……。図書館には必ず置いてある本だ」

マーシャドー「で、では、図書館に向かいましょう……先生!」



キリキザン「……そうだな」
 ▼ 20 1◆zBLfAqPIVA 17/08/22 18:31:50 ID:fCj7zOI2 [13/13] NGネーム登録 NGID登録 報告
今回はいつもより短編予定なので早いうちに終わります
今日はここまで
 ▼ 21 ネコ@ダイゴへのてがみ 17/08/22 20:04:55 ID:p6Ml963U [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
キリキザ先輩イケメソやなあ…
二回目だが、支援。
 ▼ 22 マンタ@ラグラージナイト 17/08/22 22:10:22 ID:/MwSskCI NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 23 ンド@ホイップポップ 17/08/23 19:23:35 ID:J617IJ32 [1/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜シャンデラ図書館〜



『でんせつまぼろしものがたり』……。

あった、これだ。

昔、オレがまだ幼い頃……夢中になって読んだ絵本。

有名探検家ビッパが伝説・幻ポケモンの情報を集め文章にし、それを元に天才絵師ドーブルが挿絵を描いた不朽の名作だ……。




キリキザン「確かホウオウの話は44ページに……ほれ、読んでみろ」

マーシャドー「……はい」


ペラ…ペラ…

紙をめくる音だけが、静かな図書館に響く。

マーシャドーは真剣そのものといった表情で、文字一つ一つを読み込んだ。

 ▼ 24 1◆zBLfAqPIVA 17/08/23 19:27:14 ID:J617IJ32 [2/7] NGネーム登録 NGID登録 報告

読み終わるには時間がかかりそうだった。

仕方なく、キリキザンは図書館の中をブラブラ歩くことにした。

絵本コーナー・歴史コーナー……。

そこらの棚に詰めてある様々な本の背表紙ばかりを見て歩き、
ちょうど『地理コーナー』にさしかかったその時……。

キリキザンは、ある男達と偶然出くわしてしまったのである。



ワルビアル「あれ……あいつ、スリのキリキザンじゃね?」

フーディン「これはこれは……お懐かしい顔ですな」



キリキザン「げっ……お前ら」
 ▼ 25 1◆zBLfAqPIVA 17/08/23 19:38:35 ID:J617IJ32 [3/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
フーディン一派は、一部地域で指名手配もされたこともある凶悪な強盗集団である。

盗むものと言えば──それこそ宝石だったり美術品だったり──金目になりそうなものはなんだって盗んできた。

出来ることなら、キリキザンはこの集団にだけは会いたくなかった。


何故なら……。


フーディン「ほんの一時期とはいえ、私たちのメンバーだったキリキザンよ。今はどうなされているのかな? ……まだちゃちいスリでもしているのかね?」


キリキザン「お前らのメンバーになった覚えはねぇよ。……ただ、一回だけ仕方なく、お前らを手伝っただけだ」


フーディン「ああ、そうかい。……また、私たちの仲間になる気はないのかい?」

キリキザン「 な い 」


フーディン「……ふぅん、マーシャドーがどうなってもかい?」


キリキザン「……っ!? お前ら、どこでマーシャドーのことをっ……!?」
 ▼ 26 1◆zBLfAqPIVA 17/08/23 19:54:53 ID:J617IJ32 [4/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
フーディン「……リングマ! こっちに来なさい」

リングマ「ウッス」


キリキザン「お前は……」



キリキザンの脳裏に過るハッキリとした記憶。

確か、オレはマーシャドーと一緒にこいつから財布を盗んだ……!!




========

マーシャドー「あの、今から何を……?」

キリキザン「まぁ見てな……あそこにボケーっとした『リングマ』がいるだろ。あいつの持ってる財布をこっそり盗るんだ」


マーシャドー「それは……泥棒ってことですか?」

========




フーディン「このリングマは、我々のチームのまだ新参でね。……つい、数日前のことだったかな? 実は卑怯なスリに財布を盗まれたらしい。そうだな、リングマ?」

リングマ「ウッス、オイラ確かに財布を盗まれたッス。幸い、誰が盗んだかにはすぐ気づいたッス。……このキリキザンと、マーシャドーにやられたッス」


キリキザン(たまたま狙ったリングマが……フーディン一派の一員だったというのか……)


フーディン「な? 悪いことは言わん。実は、一週間後にペルシアン大銀行を襲う予定がある。その計画に、お前も加わって欲しいのだよ……キリキザン」


ワルビアル「断れるわけねぇよな? マーシャドー諸共、痛い目に遭いたくないだろ?」



キリキザン(偶然出会ったわけじゃない……。こいつら、オレとマーシャドーをずっと尾行して、話しかける機会をうかがってたんだ……!)
 ▼ 27 ウオウ@モーモーミルク 17/08/23 20:17:11 ID:A.AobrBI NGネーム登録 NGID登録 m 報告
マッシブーンSSと関係あったりするのかな?

支援
 ▼ 28 1◆zBLfAqPIVA 17/08/23 20:22:02 ID:J617IJ32 [5/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
キリキザン「……分かった。何をすればいいんだ」


フーディン「話がすぐに分かる奴で助かったよ。……実は、ペルシアン大銀行に巨大な金庫があるんだが、その金庫には幾つもの厳重なセキュリティロックがなされている」


フーディン「15桁の暗証番号、鳴き声認証チェックetc……まぁ、そんなのはどうでもいいんだ。それは既に解決の目途が立っている」


キリキザン「ならいいじゃないか」


フーディン「だが、最大の問題はハイテクアナログ錠だ」



ハイテクアナログ?

やけに矛盾したワードだ。

キリキザンは首を傾げた。



フーディン「見た目はただの錠なんだが、何より特殊なのは『この世に一つしか存在しないカギを使わないと決して開かない』という点だ」


キリキザン「……大体の話が見えてきたぞ、オレにそのカギを盗めって言うんだな?」


フーディン「イグザクトリー……!」


何だコイツ。
 ▼ 29 1◆zBLfAqPIVA 17/08/23 20:39:53 ID:J617IJ32 [6/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
フーディン「そのカギはいつも、銀行長のペルシアンが肌身離さず持ち歩いている。……何としてでも盗め……キリキザン!!」


キリキザン「……分かった」


フーディン「裏切りだけは決して許さんぞ……。私たちはいつでもお前を監視していることを忘れるな……」




───
─────
───────
─────────



キリキザン(そうは言われても、ペルシアンからカギを盗むのがそうそう上手くいくとは思えん……)

キリキザン(とんでもない奴等と関わってしまったな……オレの命運もここに尽きたか?)




マーシャドー「あー! 先生、こんなところにいた! 探したんですよ、もう!」


キリキザン「……すまんな、マーシャドー。ところで、絵本を読んで何か思い出したことはあるか?」

マーシャドー「……ごめんなさい、特には、何も……」


キリキザン「……謝る必要はないさ。帰りは何か美味いもんで食っていこう、ライチュウのパンケーキ屋にでも寄るか」


マーシャドー「先生……!」


マーシャドーは無邪気な笑顔を浮かべ、キリキザンに抱きついた。

今まで、感じたことのない温もりを感じる……。



キリキザンは、その温もりに対しどうしようもない切なさを抱きながら、マーシャドーと一緒に、夕日で赤く染まった道を歩いた……。

 ▼ 30 1◆zBLfAqPIVA 17/08/23 20:45:41 ID:J617IJ32 [7/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
今日はここまで
こんな調子で今週中には終わらせたいです
 ▼ 31 1◆zBLfAqPIVA 17/08/24 18:29:33 ID:OchAa.LY [1/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜その夜、キリキザンのアジトにて〜

マーシャドー「……」

キリキザン「おーい、晩ごはん出来たぞ……って、お前、まだその本読んでたのか」



相も変わらずマーシャドーは、図書館から借りた絵本の上に顔をかざし、何か虚ろにも見える眼で、ひたすら文字を追っていた。

思い返せばコイツ、パンケーキ食ってる時もボーッとしてたような……。

それもこれも、『でんせつまぼろしものがたり』を読んでからだ。




マーシャドー「あっ、ごめんなさい。……た、食べ物運ぶの手伝いますね」

キリキザン「……何か、考え事でもあんのか? さっきから変だぞお前」

マーシャドー「ホントに、何でもないんです……」

キリキザン「……」
 ▼ 32 1◆zBLfAqPIVA 17/08/24 18:31:38 ID:OchAa.LY [2/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
それから後、左側の欠けた月が、暗闇の中で煌々とその存在感を示す頃────


マーシャドーが、微かないびきを上げて、夢の世界へ行っていることを確認したオレは、久しぶりに例の絵本に目を通すことにした。


一体、この本のどの文章が、マーシャドーに影響を与えたのだろうか。


すっかりヨレヨレになった紙を丁寧にめくり、オレは件のページにて目を凝らす。
 ▼ 33 1◆zBLfAqPIVA 17/08/24 18:44:10 ID:OchAa.LY [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
==ホウオウものがたり==

ホウオウ という ポケモンは 

たびを するものを みちびく やくめが ある

ホウオウは みずからの なないろのはねを 

たびを する ポケモンの もとへ おとし

それに よって かれらを ひかり ある みらいへ みちびく のだ

しかし すべての ポケモンを みちびく わけでは ない

あしき こころを もつ ポケモンは 

さいていしゃ マーシャドーに よって せんべつ される のだ

マーシャドーの ことを しるものは すくないが

マーシャドーは いつも ホウオウの かげ として うごいているらしい




キリキザン「こんな内容だったのか……ガキの頃に見たときは訳が分からなかったが……」

キリキザン(裁定者マーシャドー、ホウオウの影……?)

キリキザン「駄目だこりゃ、今見ても意味が分かんねぇ……」
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