【SS】ポケモンレンジャー バトナージ 2

※オリキャラオリ地方注意
※不定期更新
※「ポケモンレンジャー バトナージ」をプレイしていた方が楽しめるかも？

ピチュー「……」ﾌﾗﾌﾗ

ヤナップ「…………」

ストライク「…………」ﾕﾗﾕﾗ

虚ろな表情をしたポケモン達がフラフラと歩いている。


ツバサ「…これは…」

イリュ「……どんな手品にもタネはある。ここはこのイリュージョン探偵イリュ様の出番みたいね！」ﾄﾞｰﾝ


イリュ「とは言ったものの何も考えてないや…」


ストライク「ググッ…………」ｽﾞﾊﾞｯ


ストライクが木を切り倒して道をふさいだ。


イリュ「あのストライクが森を荒らしていたのね！………きっと近くにスマリモみたいなポケモンを操る装置があるんだと思う。道中にあった木箱はそれを設置した人が残していった物だと思うわ。」

ツバサ「………恐らく設置型のマシンだと思います。探しましょう！」

イリュ「…じゃあ二手に分かれて探さない？ツバサ君はそっちの道をお願い！」

ツバサ「了解です！」

しばらく進むと、大きなエクスプレッソマシンの様な機械が現れた。

ツバサ「これだな」


ターゲット:あやしいマシン みずかけ(レベル2)が必要

ツバサ「…ちょっとビーダルキャプチャしてくる」

ツバサ「ビーダル！水か……」


ストライク「ヴゥゥゥゥゥゥゥン!!」ﾋﾞｭﾝ

ツバサ「うわぁっ!?」


ツバサ「…このストライク…マシンを守るように命令されているのか…キャプチャ オン!!」

ストライク「ザザザザ…ジジジッ……」

キャプチャは成功した。だが……

ストライク「ブゥゥゥゥゥゥン」ﾋﾞｭﾝ


ツバサ「嘘だろ……仲間にならない…!?」


ツバサ「…やっぱり壊すしかない!!!ビーダル！今度こそあのマシンに水をかけて!!」

ビーダル「ビィバァァァァァ」ﾌﾞｼｬｰｰｰｯ



ﾄﾞｶﾝ!

イリュ「……森のポケモン達から苦しい表情が消えていく……」


ツバサ「イリュ先輩!!マシンは破壊できたんですけど……」

イリュ「凄い！凄いよツバサ君！お手柄だよ！」

ツバサ「重くて持ち運べなさそうなんですよね」

イリュ「………」


イリュ「この森の向こうにモルドタウンって町があるんだけど、そこに超チカラ持ちのエリアレンジャーがいるから、その人に頼んだ方がいいかな……」

─モルドタウン レンジャーベース─


イリュ「アスマさん！お久しぶりです！」

アスマ「……そこのレンジャーは？新入りかい？」

ツバサ「ツバサです！つい最近スクールを卒業しまして…」

アスマ「はじめまして。私がこのモルドタウン レンジャーベース リーダーのアスマです。よろしくね」

ツバサ「よろしくお願いします！」

アスマ「……君達が来たって事は、またアイツを貸してほしいんだろ？」

イリュ「まあ…そんなとこですね」

─リオの森─


パワード「チカラこそパワー！リオのレンジャーベースまで運んだらいいんだなァ？」ｶﾞｼｯ

イリュ「はい！ありがとうございます！」

パワード「いいって事よぉ。レスラー時代はあの『壊し屋アックス』と並んで恐れられたこのパワード様にかかればチョチョイのチョイチョイよォ!!」



イリュ「よーし！後はドータクンの社までの道を確認してから帰りましょ」

─ドータクンの社─


ドータクンの社は、名前の通りドータクンを豊穣の神様として奉っている社だ。毎年「リオ祭り」が開かれる。

ツバサ「おおっ！結構祭りの準備進んでる！」

イリュ「私、ここで屋台出す予定なんだ♪」

ツバサ「まさか……」


イリュ「そう！奇跡のマジシャンの孫娘！天才マジシャンイリュのスーパーマジックショー!!!」

ツバサ「楽しみです！」


お婆さん「やあレンジャーさん、今年も道を整備してくれたのかえ？誠にありがたい事じゃ」

イリュ「あっ婆さん、今年ここに屋台出してもいいですか？」

お婆さん「いや、ここは『ごーごーよん』か誰かがらいぶをする場所なんじゃと」


ツバサ&イリュ『今年ゴーゴー4来るの!!??』

イリュ「うわぁ〜ゴーゴー4来るのかー…全力で警備しないと!!もしかして私の屋台見に来るのかな!?キャーーー！」

ツバサ「こんな田舎のイベントに……どうして!?」

お婆さん「初めはリオシティでらいぶする予定じゃったそうじゃが、祭りの時期に合わせてくれたらしいんじゃよ」

イリュ「マジ？チョー楽しみ！」

ツバサ&イリュ「「ポケモン・ア・ゴーゴー!!」」

お婆さん「…………」

─リオシティ レンジャーベース─


パワード「じゃ、俺はこれで失礼するぜェ!!」

ディーン「パワードさん、ありがとうございました！また今度美味しいミルクプリンご馳走しますよ」

イリュ「まあ…あのまま放置してたら危ないしね。3年前みたいに火事になったら……」

ツバサ「…………」

ディーン「とにかくお前たち、よくやった。ミッションクリアだ!!」


─ミッションクリア！─

ツバサ&イリュ「「イエーイ!!」」ﾚﾝｼﾞｬｰﾎﾟｰｽﾞ

ディーン「まーたポケモンが操られていたのか。当日は警備を強化しないとな」

ディーン「ツバサ…何かお前肩の力が抜けたみたいだな。何かあったか？」

ツバサ「いえ、特には」

イリュ「ふふふ…ちょっとしたマジックをね」

ツバサ(ゴーゴー4という共通の話題が見つかっただけだけどね)

その後、ツバサは仲間達と様々なミッションをこなした。

ボルトと一緒にオーシア海岸のゴミを拾ったり。
イリュと一緒にモルドタウンの悪党を捕まえたり。
ディーンと一緒にDグループの構成員と戦ったり。


ツバサは実績を積み、レンジャーランクも順調に上がっていった。

ディーン「さて……我々が戦うべき敵の正体が少しずつ見えてきた」


ディーン「恐らく彼ら『Dグループ』は『ヤミヤミ団』と何らかの関連性を持っている……」


ツバサ「ヤミヤミ団……」


ヤミヤミ団。一見間の抜けたような名称だが、かつてアルミア地方を混乱に陥れた悪の組織だ。
かつて「ありえないマシン」を使い、アルミア中のポケモンを操ろうとしていたが、レンジャーユニオンのトップレンジャーによってその野望は潰えたはずだったが……

ディーン「今回、森で見つかったこのマシンはかつてヤミヤミ団が使用していた『ドカリモ』と全くそっくりだ」

ボルト「んで、スマリモとドカモリの共通点が…この闇の結晶とやらっス。恐らくこれがポケモンを操るカラクリってワケっスね」

ディーン「ドカリモな。そして、ノートパソコン型というのは持ち運べる仕様の『モバリモ』で間違いないだろう……だが何故今、このリモーレ地方でこのような事が起こっているのか……」

イリュ「Dグループはヤミヤミ団の残党、という事でしょうか……」

ディーン「うむ……だが一度壊滅した後、かつてのまとめ役が残党を率いて再結成したらしいが、その組織もすぐに潰れた。Dグループのビル前にはおびただしい数のしたっぱが守りを固めている。そんな人数が残っているだろうか」


ディーン「このドカリモはどうやらこの地方で製造されているようだ…イリュ、ミッションを与える。製造元を突き止めてくれ」

イリュ「了解！」

ツバサ「俺も行きます！」

ディーン「焦る気持ちもわかるが、ここはイリュに任せておこう。彼女なら敵に感づかれずに捜査できるだろう」

ディーン「さて。お前にもミッションを与えよう！最近『古代の海』に密漁者が現れた。今回は古代の海の密漁者を捕らえてくるのがミッションだ。引き受けてくれるか」

ツバサ「……はい」

ディーン「準備ができたら船着き場のユーカン船長に話しかけてくれ。もしかしたら潜る事もあるかもしれないからこのマイクロ・アクアラングを預けておこう。これがあれば水中でも活動できる。


─ミッション07 密漁者をつかまえろ！─

ユーカン船長「俺は勇敢な海の男ユーカン!!今の笑うとこだよ」

ツバサ「………」

ユーカン船長「ディーンさんから話は聞いている。密漁者を捕まえに行くんだろ？俺に任せときな。船酔いさえしなければそこらで一番の船乗りだぜ」

ツバサ「『古代の海』海域までお願いします」

ユーカン船長「あそこは太古のロマンがあっていいよな！大昔の生態系がそのまま残ってやがる。それじゃあ行くぞぉ！面舵イッパーイ!!ところで面舵イッパイってどういう意味？」


─古代の海 海上─


ツバサ(一応潜れる準備もしてきたけど…その必要はなさそうだ)


前方に怪しい船が見える。「Dグループ」とでかでかと書いているのであからさまな程に怪しい。


ユーカン船長「絶対あの船だな」


ツバサ(怖くないといえば嘘になる。でも俺はこの仕事を任されたんだ……行くぞ！)

したっぱA「な、なんだお前は！別に俺たちはリーダーの留守なんて任されてないぞ！」

したっぱB「そ、そうだぞ！別に俺たちはポケモンを大量に捕獲してどこかに売っ払ったりなんかしてないぞ！」

ツバサ「まだ何も言ってないよ…そのリーダーはどこにいる」


したっぱA「別に海底に潜ってポケモンを大量に捕獲しようなんてしてないぞ！」

ツバサ「わかった。ありがとう」

したっぱ達「「待て！我々の情報を知ったからには生きては帰さんぞ!!行けぇコソクムシ軍団!!」」

コソクムシ×3「ｺｿｿｿｿｿ…」

ツバサ「自分から言ってただろ……キャプチャ オン!!」

コソクムシをキャプチャした後、携帯していたロープでしたっぱ達をちょいきつめのグルグル巻きにしてやった。したっぱ達はこれ以上情報を漏らす事はなかった。
幸い、船にポケモンはいなかった。まだ捕獲されていない、という事だろう。

─古代の海─


ジーランスやラブカスが優雅に泳ぎ、オムナイトやカブトが海底を散歩している。

その美しい景色の奥で、筋肉質の男が泳いでいるのが見える。手には装置を持っている。


したっぱ「おっと！船上のあいつらだけだと思ったか？仕事の邪魔をするならレンジャーだろうとお仕置きだ！野郎共、行くぞ！」

したっぱ達「「「スマリモは防水加工でエッホッホー!!!」」」


ダサい掛け声と共に海のポケモン達が現れ、襲いかかってきた。


ツバサ「一匹残らずキャプチャしてやる!!」

したっぱ達「「「くそっ！この先の船長を止めようとしても無駄だぞ!!!船長は勇敢な海の男！レンジャーなんかに屈しない！」」」

ツバサ「ごめん勇敢な海の男ならさっきまで一緒にいた！アイツは密漁者だ！」



そして………


？？？「ハッハッハ。これだけのポケモンがいたらイイ金になるぜぇ〜。」

ツバサ「ちょっといいですか？」


？？？「あぁー？ガキが来るとこじゃねぇぞ……なるほど…その制服はレンジャーだな？」

ジョーズ「ガハハハハ!!オレ様はジョーズ!!Dグループの幹部であり、密漁船の船長よォ!!海のポケモンを大量にゲットして稼ぐのがオレ様の仕事!!!」

ツバサ「そんな事が許されると思ってるのか!!!今すぐにやめろ!!」

ジョーズ「(まあ目的はもう一つあるんだがよ…)仕事を邪魔するならガキだろぉと容赦しねぇぞ!!!見てろよ!!オレ様初めてこのマシンを使うぞ!!!」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

ツバサ(！モバリモ……)


ダダリン「………ダダダ………」ﾕﾗｰｯ


ジョーズ「レンジャー海のモズクにしてやれ!!」

ツバサ「(藻屑じゃね？)キャプチャ オン!!」

ダダリン「……ｼﾞｬﾗｼﾞｬﾗｼﾞｬﾗｼﾞｬﾗ……」

ダダリンは藻屑の触手を伸ばしたり、錨を飛ばしててきてキャプチャ・ラインを攻撃してくる。


ツバサ「…そうだ！メノクラゲ！力を貸して！」

メノクラゲ「メノォ」ﾋﾞｭｯ


さきほど念のためキャプチャしていたメノクラゲが毒液を吐き、ダダリンが怯んだ。今がチャンスだ。


ツバサ「うぉぉぉぉぉ…」ｸﾞﾙｸﾞﾙ

ダダリン「ダァァァッ」ﾋﾞｭﾝ


ダダリンが不気味な玉を飛ばし、ディスクに命中するが、ツバサは構わずキャプチャを続ける。


ツバサ「………うおおおおお!!!」ｸﾞﾙｸﾞﾙｸﾞﾙ…


─OK！


ジョーズ「……NOOOOOOOOO!!!オレ様のダダリンがレンジャーなんぞに……」ｷﾞﾘｷﾞﾘ

ツバサ「お前のポケモンじゃないだろ！いますぐに密漁をやめろ!!」

ジョーズ「……わかったわかった。今回は引き下がってやる」

ツバサ「次回は無いぞ。今からレンジャーベースに連行する」



─海上─


ジョーズ「ううっ……すみませんでした……金に目が眩んで…」

ユーカン船長「わかったわかった。詳しい話はベースで聞くからね」

ツバサ「それ俺の台詞ですよ……」


ジョーズ「…なぁんてなァ!!!」ﾋﾟｮｰｲ


ジョーズが不意を突き、密漁船に飛び乗った！


ジョーズ「あばよクソガキ!!!野郎共ォ!!取り舵イッパーイ!!!」


船は去ってしまった…


ツバサ「…くそっ!!!」

ユーカン船長「…取り舵バージョンもあるんだ………」

─レンジャーベース─


ディーン「ユーカン船長が敵とお前のやりとりを一部聞いていたらしい。お前…なかなかレンジャーの風格でてきたな」

ツバサ「いやいや…(聞こえてたのか…)」


ツバサ「でも……密漁船を逃してしまって…」

ディーン「…そのジョーズとかいう奴はDグループの幹部なんだろ？…そのうち潰すから関係ないだろ」

ボルト「っスよ。イリュが製造元の廃工場を突き止めたし、見張りに突っ込まずにビルに潜入する手段も考えてるから」

イリュ「廃工場はモルドタウンの北にあるわ。少し見つけるのに時間がかかっちゃったけどね」

ディーン「…とにかくお手柄だった！よくぞ密漁者を撃退した！ミッションクリアだ！」


─ミッションクリア！─

『ボイスメール！ボイスメール！』

ディーン「おっ、ボイスメール…ユニオン本部からだ」


ジョニー『私だ、ジョニーだ。何故私がリオシティレンジャーベースに連絡しているか…わかるか？』

ディーン「今代わります」

ツバサ「ジョニー先生だ！お久しぶりです！」

ジョニー『そう。正解だ。久しぶりだな、ツバサ。まあ要件としてはこっちの方がメインなんだが…』


ジョニー『これ、もしかしたらミッションかもしれない。ユニオン本部のササコ議長がそっちのオーシアリゾートに伺う事になった。何か重大発表でもあるのかな？』


ジョニー『そこでだ。少し先になるかも知れないが、君達にササコ議長の護衛を頼みたい。』

ジョニー『要件は以上だ。そうそう、レイは今オブリビアですげえポケモンをキャプチャしたって聞いた。エマもサナギも頑張ってるらしいぞ。四人とユニオン本部で会える事を楽しみにしてるぞ。じゃあな』


イリュ「ツバサ君ってジョニーさんのクラスだったんだ！」

ツバサ「はい！とても優しい先生でした」

ディーン「ササコ議長がリモーレ地方にいらっしゃる……なぜリモーレなんだ？」

ボルト「俺らリモーレのレンジャーにとってかなり重要なお話でもあるんスかね」

ツバサ(………俺は負けない レイよりも早くトップレンジャーになってやる！)



─同時刻 オブリビア地方 上空─


ナッパーズ残党「ヒャッハーーー!!この俺様のダダフライ猛攻劇には手も足も出まい!!ポケモンは金稼ぎの道具なんだよ!!」

円盤のような乗り物に乗りながら、エネルギー弾を放つ悪党。

ムクホークを華麗に乗りこなしてそれを回避する一人の少年。


レイ「……ダサい。何もかもがダサい。そんな下らない乗り物に乗ってそんなチャチな攻撃……楽しいか？」

ナッパーズ残党「黙れ!!ならば失礼のないようにポケモンでお相手してやる!!!」

ゴルバット×2「「キキィィーーー!!!」」


レイ「やれやれ… キャプチャ オン」

─さらに同時刻 フィオレ地方 ライラの森─


サナギ「…よし！これでケガも治るはずです！もう無茶しちゃダメですよ、コンパン」

コンパン「コォン！」ﾋﾟｮﾝﾋﾟｮﾝ

先輩レンジャー1「お前……虫ポケモンの治療だけ妙に詳しいな。まあお陰様で助かってるけどな！」

先輩レンジャー2「割と機械にも詳しいし……メカニックでもいい線行ってたと思うよ。器用なんだな」

サナギ「コンパン！言ったそばからはしゃいじゃダメですって……」

─レンジャーユニオン アルミア本部─


エマ「わあー皆頑張ってる！本当にトップレンジャーになっちゃったりして…」

リズミ「きっとなれるわよ。私達みたいに誓いのオブジェに誓ったんでしょ？」


シンバラ教授「ササコ議長、何故リモーレ地方なのじゃ？」

ササコ議長「後に３地方とも周りますよ。重大イベントなので私自らが発表した方がいいと思いまして…ほほほ。」

シンバラ教授「ササコ議長は歩くだけでギックリ行きそうだから心配じゃ！わしもついていこうか？」

ササコ議長「心配には及びませんよ。そうねえ……イマチ君にもついてきてもらおうかしら。ユニオンの広報担当ですもの」

イマチ「ぼっ…ぼぼぼぼぼぼくですかぁ!?」

─リオシティ レンジャーベース─


ディーン「よし、工場潰すぞ」

ボルト「何スかいきなり」

ディーン「奴らは廃工場を利用してポケモンを操る装置を生産している。そこの工場に潜入して生産を止める方法を探す。それが今回のミッションだ」


ディーン「このミッションだが……」


ディーン「ツバサ。お前に行ってもらいたい」

イリュ「…リーダー。いくら何でも危険過ぎます!!そのミッションは私が……」

ディーン「ツバサなら大丈夫だ。Dグループの幹部を追い払えるまでに成長したんだ。これくらいのミッション、大したことないだろ」


ディーン「……引き受けてくれるか」

ツバサ「はい!!」

ディーン「迷いが見えない……いい返事だ!!」


─ミッション08 あやしい工場に潜入せよ！─

─モルドタウン─


ツバサ「確かこの町の外れにあるって言ってたな…」


ｶﾞﾝ

すれ違い様に人とぶつかってしまった。

白衣の男「……」

ツバサ「すっ…すみません！ケガとか大丈夫ですか!?」

白衣の男「いや……私も前を見ていなかった。申し訳ない…ん？」


白衣の男「このスタイラーは君のものか？はい」

ツバサ「すみません…ありがとうございます」

メタル「ユニオンの技術研究部で働いていた頃を思い出す。私はメタル。スタイラーについて研究している。かつてはユニオン本部の研究者だった。」

メタル「もしかしたら君の力になる事ができるかも知れない。何かあれば連絡してくれ」


ツバサ「……ありがとうございます！ぶつかってしまったのにそんな……」

メタル「忙しいので失礼する」ｽﾀｽﾀ


ツバサ「あの人何だったんだろう」

？？？「………ボス。レンジャーが装置の生産施設に向かっているとの情報が……」


ボス『あの工場はもう潰してもかまわない。“彼女”にもそう伝えておけ』


？？？「なるほど……了解しました。クク……」


ボス『アルミアのみならず、全世界を支配する準備は整いつつある。ふふふ……憎きレンジャー共への復讐の時は近いぞ!!』

─廃工場前─


したっぱ1「ゲッ！レンジャーだ!」

したっぱ2「泥酔の方、刺青をされている方、暴力団関係者の方、レンジャーはお通しするなとあの方から言われてるんだよ!!」

したっぱ3「あのお方は超がつくほどイケメンなのよ!!ここで侵入を許したらあのお方に合わせる顔が無いわ!!!」

ギギアル×3「グルルルルルゥリィ」ｷﾞﾘｷﾞﾘ

したっぱ達「つまみだせーー!!!」

ツバサ「キャプチャ オン!!」

─廃工場─

内部は不気味な雰囲気だった。時が止まったような空間に、ベルトコンベアだけがドカリモやモバリモを乗せて動いている。


ツバサ(………恐らくあのゲートの先に動力部がある。あのゲートを開く方法さえわかれば…)


ゲート以外にもいくつか部屋があるのが見えた。ツバサは片っ端から調べていく事にした。

したっぱ「クソッ!!そこにあるスイッチだけは押すんじゃないぞ!!!それを押したら四つあるセキュリティの内の一つが解除されてしまう!!!」ﾋﾟｭｰｯ


けしかけられたポケモンをキャプチャしてしたっぱを撃退したツバサはスイッチを押した。


ツバサ「……ん？何だこのメモ」ﾋﾟﾗｯ

─実験メモ─

モバリモの軽量化プラン──持ち運びやすいモバリモを更にコンパクト、手のひらサイズに縮小して生産する。コストは未定。携帯電話の構造を利用する。
名称:スマリモ(仮)


ツバサ「続きがある……けど汚れていて読めない」


………リモ(開発中)

……ト……ー…のエ……ギーを利用し…、異……から……………………を呼……し………まに……………装置……

考えても仕方がなかったのでメモは無視し、４つの部屋を周り、すべてのセキュリティを解除した。


ゲートが開いた。ツバサは奥に進んだ。




その部屋には、動力部ではなく、青い髪の男の後ろ姿があった。

？？？「誰か入って来たが……」

男が振り向いた。したっぱの言葉通り、なかなか端正顔立ちの男が、キザそうな口調で話す。


？？？「お子さまがベルトコンベアの上ではしゃぎながらレンジャーごっこをしている！」

？？？「……ビンゴだろ？」

ツバサ「………どちら様ですか」ﾑｯ


？？？「……………」ｸﾙﾝ ﾋﾞｼｯ

男が回転しながら額に手を当て、決めポーズをとった


アイス「いや、ごめんごめん。怒るな怒るな。俺の名前はアイス！ヤミヤ………じゃなくてDグループの用心棒みたいな仕事をしている」

ツバサは、少し痛いような気もするポーズを決めながら、謝罪と自己紹介を同時に行う男を警戒した。


アイス「さっきのは冗談さ。君はトップレンジャー。名前は確か………ドツバサ。最初のドはいらなかった？」


ツバサ「………えっ…何で…」

アイス「ごめん怒るな」

ツバサ「そうじゃなくて……何で俺の名前を……」

アイス「さあ？レンジャーユニオンのどこかに内通者でもいるんじゃないのか？少しは人を疑ったらどうだ」

アイス「情報はしっかり入ってきてるのさ。この工場を潰したいんだろ？」

ツバサ「………お前に教える義理はないよ」


アイス「どうだ？俺と組まないか？」

ツバサ「!!」

アイス「お前がこの工場を潰すというなら、ポケモンを操ってお前を阻止しなくてはならない。そんな面倒な仕事ならしない方がマシだろ？」

アイス「もし、このまま潰した事にして帰ってくれたら、しばらくはこの工場を止めるように責任者にかけあってやる。今ならソーダアイスもつけてやる」


ツバサ「………ふざけるな!!俺はポケモンを操る馬鹿げた機械の生産を止めに来たんだ…誰がそんな誘いに乗るか!!」


アイス「嫌か？」ｽｯ


アイスはモバリモを取り出した。


アイス「だったら仕方ない。こうするしかないです」ﾋﾞｼｯ

アイスが決めポーズを決めながらモバリモを操作する…


ユキメノコ「ユキィィィィ……」

バニプッチ×2「バニィィィ!!!」


アイス「あのお子さまに教えてやってくれ。“面倒”と向き合うとどうなるかを…」

ツバサ「二匹か……キャプチャ オン!!」

>>135
ミス
アイス「さっきのは冗談さ。君はエリアレンジャー。名前は確か………ドツバサ。最初のドはいらなかった？」

>>137
これもミス
ツバサ「三匹か……キャプチャ オン!!」