【SS】クリスマス・キャロル:ポケモンBBS(掲示板) 【SS】クリスマス・キャロル:ポケモンBBS

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【SS】クリスマス・キャロル

 ▼ 1 チュル@ゴーストメモリ 17/12/25 10:52:44 ID:HeSepGYE NGネーム登録 NGID登録 m 報告
あるところに、とても威張っていて、欲望が高いおじいさんポケモンがいました

それはそれは強情でお金に執着していて

周りの人からも煙たがられる

そんな存在でした

その名はオーダイル。たった1人で暮らしていました

ある年の雪が降ったクリスマスイブの日

そのオーダイルの家に1人の来客がありました
 ▼ 2 ングマ@あかいバンダナ 17/12/25 10:59:59 ID:eeM45pNk [1/18] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
こんこんこん

『ごめんくださーい』

「…なんじゃ」

『すいません、家に入れてください。とても寒くて…』

オーダイルがドアを開けると、1匹のポケモンが立っていました

オーダイルは不思議そうな顔をしながらポケモンを家へと入れました

「どうしたこんな時間に。まぁお前にあげるものなどないが、せいぜい耐えるんだな」

『今日来たのはあなたに用があるのです』

『私はマグマラシ。もうこの世にはいないポケモンです』

「なんじゃと。なんの脅しだ」

オーダイルは怖がるそぶりは見せません

それどころかマグマラシを追いやろうともしています

『あなたは、今すぐその態度を改めたほうがいい。もうすぐここに3人の精霊が来ます。その時までに……』
 ▼ 3 ラガラ@ボーマンダナイト 17/12/25 11:00:19 ID:eeM45pNk [2/18] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
「その時までになんじゃ?」

『それはその時わかります。まぁ、時間が経てば』

『少し私の話をさせてください』

そう言ってマグマラシは1人語り始めました

家の真ん中、暖炉の近くで

揺らめく炎を見ながらぽつりぽつりと話します




「私は、大きな町に住む1匹のポケモンでした」

「生前は欲望にまみれ、他のポケモンにも強く当たってしまっていた」

「当然、周りの住民からは嫌われていました」

「顔を合わすポケモンはおらず、いつも1人。しかしその1人に当時は満足していました」
 ▼ 4 ダリン@こだわりハチマキ 17/12/25 11:01:16 ID:eeM45pNk [3/18] NGネーム登録 NGID登録 m 報告


──

「おじいちゃん!久しぶり!」

「なんじゃまた来たのか」

「だって、おじいちゃんのおうちに来るの楽しいから!」

「楽しいだと?お前さんに与えるものなど何もないぞ。さっさと帰るんだ」

「えー…。ちょっとだけでいいから、遊んでよ!」

「無理だ。さっさと帰れ」

マグマラシは久しぶりに家に来た孫を追い返そうとします

その向こうで孫のお母さんが見つめていました

困ったような顔をしてじっと見つめていました

それからやがて、マグマラシは家に遊びに来た孫を追い返してしまいました
 ▼ 5 ースター@おいしいシッポ 17/12/25 11:01:59 ID:eeM45pNk [4/18] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
「お前は何が言いたい?」

『もう少しだけでいいので聞いてください』




──

ある朝、マグマラシが郵便ポストから郵便を取り出していると

「あら、マグマラシさん。おはようございます」

マグマラシの隣に住むポケモンが声をかけました

周りの住民からは嫌われていたが、なぜかこのポケモンだけは声をかけてくれていました

「お元気ですか?」

「あぁ」

「最近見かけなかったのでどうされたのかと…」

「あぁ」

目も合わさず生返事だけを繰り返します

「それでは、戻りますね」

「あぁ」

マグマラシは明るいその声に反応せずに家へと戻りました

「あのマグマラシに声をかける人がいるのね…」

近所からはそんな声も聞こえて来ました
 ▼ 6 ァイヤー@ノーマルZ 17/12/25 11:02:19 ID:eeM45pNk [5/18] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

『…これが私の生前の姿です』

『私の生前はこんな風に無愛想でした』

『声をかけてくれる1匹のポケモンにも決して顔を向けることはありません』

『いわばこの街の腫れ物でしょうか。そんな存在でした』

『やがて私は家の中で死にました。1人でしたので、発見されたのも死後しばらくでしたね』

『もちろん、そのまま燃やされ、小さな質素な墓に入れられました』

『……このまま行けば、あなたと私と同じ運命をたどることになります』

『3人の精霊が来るまでに…あなたは変わろうとしていてください』

「くだらない。何が精霊だ」

『信じるかはあなた次第です。しかし、あなたの将来を変えるためにも』


『では…』

そう言い残してマグマラシの姿は消えました

まるで煙のように

「あいつは何が言いたいんだ…全く…」

「まぁいい。それにしても今日は風が強いな…」
 ▼ 7 クレオン@シルフスコープ 17/12/25 11:02:55 ID:eeM45pNk [6/18] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ゴォーーーー……

ゴォーーー……

いつの間にか外では雪が吹雪いています

「…寝るか」

オーダイルは布団に入り寝ようとしました

起きていても話す相手などいません

そんなオーダイルにとって夜はつまらないものだったのです

「ふぅ…」



コンコン…

コンコン…

「なんだ?」

コンコン…

コンコン…

寝かけていたオーダイルは誰かが扉を叩いていることに気がつきました

「なんじゃ迷惑な…」

 ▼ 8 メラ@ブリーのみ 17/12/25 11:04:48 ID:eeM45pNk [7/18] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ドアを開けたオーダイルは驚きました

目の前にふわふわ浮かぶろうそくがいたのです

よく見るとそれはヒトモシ

『あなたは変わろうとしなければならない。そのお手伝いをいたします…』

『私は過去のクリスマスの精霊です』

「精霊じゃと?さっきのやつが言ってたものか」

『はい、そうです。あなたの過去を見ていきましょうか』

「過去じゃと?必要ないわい。今を生きていればそれでいいのじゃ」

『では、行きましょうか』

精霊はオーダイルの言葉を無視して話を進めて生きました

精霊が手に炎をかざすと周りの殺風景な景色が

だんだんと色鮮やかなオーダイルの幼き頃の景色になっていきました
 ▼ 9 ンファン@バーゲンチケット 17/12/25 11:06:01 ID:eeM45pNk [8/18] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

「ワニちゃん、美味しいかい?」

「うん!」

「良かった良かった。今日はワニちゃんの5回目のお誕生日だからね。たくさんお食べ」

「おいしーね!」

「ワニちゃん、将来はどんな大人になりたい?」

「えっとね、将来の夢はね…みんなと仲良くくらしたい!」

「うふふ、いいわね。ずっとずっと暮らしましょう」




「これは…」

『覚えていますか?あなたの幼き頃の思い出。ちょうど5歳の誕生日ですね』

「これを見せてどうしたいんだ」

『まぁ見ていてください』

ヒトモシはオーダイルの言葉を遮るように話します

オーダイルが幼き頃に経験した、家族との記憶…

ヒトモシがまた手をかざすと場面が変わりました
 ▼ 10 ーブイ@ラッキーパンチ 17/12/25 11:07:17 ID:eeM45pNk [9/18] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
次にヒトモシが写し出したのはどこかの草原でした

「アリゲイツさん、私はあなたに出会えたこの奇跡に感謝しています」

「僕もだ。君と出会えたことがいちばんの幸せです」

「これからもずっと一緒にいてくださいね」

「あぁ、ずっとずっと一緒にいよう」

「こうやって側に誰かがいることが、私にとっての幸せです」

「私は幼い頃から親が冷たかったので…」

「大丈夫だよ。僕がいるから」



「覚えていますか?草原で将来を誓った相手を」

「あいつは俺を裏切った。婚約を約束していたのに逃げたんだ。今更なんだ」

「あの人が離れたのはあなたがお金に執着しすぎたからです。もっと相手を大切にしましょうよ」

「お前に何がわかる!」

「私は過去の精霊です。全て見ています」

「小癪な…!」

そう言ってオーダイルはヒトモシの炎を掴んでしまいました

その瞬間、ヒトモシはボォッと音を立てて姿を消してしまいました

 ▼ 11 ンチャム@タマゴけん 17/12/25 11:09:22 ID:eeM45pNk [10/18] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
「やっと消えたか…」

「過去の精霊…何が言いたいんだ」

「やっと寝れるな…」



『…こんばんは。現在の精霊です』

オーダイルが顔を上げるとそこにはランプラーが浮かんでいました

「なっ…なんだお前は!」

『こんばんは。私はランプラー。現在の精霊です』

「次は現在だと?」

『はい。昼間、あなたの元に来た隣人を覚えていますか?あの人が何をしていたのか知っていますか?』

「クリスマスパーティーをしようと呼びに来たやつか。もちろん追い返したがそれがどうした」

『全く…あの人のその後を見ましょうか』

ランプラーがそっと息を吐くと周りの景色が変わりました
 ▼ 12 ジョフー@コスメポーチ 17/12/25 11:11:16 ID:eeM45pNk [11/18] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
見えたのはどこかの家の中

豪華は装飾と料理が並んでいます

「メリークリスマス!」

「今日はチキンにケーキ、他にもいっぱいご飯があるからじゃんじゃん食べてねー!」

「わーい!」

「ねぇこれ美味しいよ!」

「わぁ、ほんとだ。おいしいね!」

「みんなで集まると楽しいね」

大きな机を囲んでたくさんのポケモンがパーティーを開いていた

大人から子供までたくさんの笑顔の花が咲いている



『オーダイルさんわかりますか?隣の住民がせっかく呼んでくれたのですよ』

「普段から煙たがられてる俺が行ったところでどうなるんだ」

『誘ってくれたのは何か理由があるのではないでしょうか…』

「理由だと?」

『そうですね。何が住民のポケモンから言いたいことがあったんではないでしょうか。もう少し見ていきましょう』
 ▼ 13 クレー@ふねのチケット 17/12/25 11:12:07 ID:eeM45pNk [12/18] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
「それにしても…オーダイルさん呼べなかったね」

「オーダイル?あんなやつ呼ばなくていいだろう」

「ほら、せっかくのクリスマスなんだからさ。たまにはいいじゃないか」

「まぁ呼んだところで来るとは思ってないけどさ」

「それで、本当にオーダイルがきたらどうするつもりだったんだ?」

「そりゃ歓迎するよ。クリスマスだからだよ」

机を囲んでポケモンたちが話します

大人から子供までたくさんのポケモンたち

特に子供たちはオーダイルともクリスマスパーティーをしたかったようです



『みなさん、今日だけはって仲間に入れてくれようとしていたんですよ』

「本当に行く必要があったのか?」

『あなたは今変わる必要があります。もう時間がない。今すぐに』

「くだらんな。見せかけの思いやりなんて必要ないぞ」
 ▼ 14 ラルバ@ドクZ 17/12/25 11:13:24 ID:eeM45pNk [13/18] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ランプラーは一呼吸置いて別の景色を見せました

次に見えたのは質素な家の景色

貧しそうな家庭の中にどこか明るい雰囲気が漂っていました

「今日はこれしかないけど…メリークリスマス」

「メリークリスマス!」

「ごめんね…あなたも体が弱いのに…」

「大丈夫だよ!ママ!」



『あの家族がわかりますか?』

「あいつらは俺の弟の家族だ…あいつの子供体弱いのか…」

『はい。もう長くは生きられない体かと…。ですが貧乏な家庭なので治療することもできない家族なのです』

「くだらんな…俺の知ったことではないな」

『あなたが少しの援助をする。それだけであなたは変われます。変わらないといけません』

「くだらん。お前もさっさと消えるんだ」

『そうですか…では』

そう言うとランプラーは姿を消しました

ランプラーがいた場所には生ぬるい暖かさだけが残っていました

 ▼ 15 ャランゴ@シャドーメール 17/12/25 11:14:43 ID:eeM45pNk [14/18] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
「過去と現在の精霊か…」

「確か3人だと言ってたな。となれば残りは1人。さっさときてくれ」

「2人目はすぐきたのに3人目は遅いな…」


『ここにいますよ。ずっと』


「……!おい!」

「急に後ろに現れないでくれ。驚くだろう」

『あらごめんなさい。気づかれなかったもので。私はいたずら付きな性格なものなので』

そう言ってシャンデラはケラケラと笑っています

「お前はなんだ?」

『私ですか?私は未来の精霊です』

「ということは最後なのか」

『はい』

「じゃあさっさと見せるなりなんなりしてくれ。俺は疲れてるんだ」

『では行きましょうか…』

そう言うとシャンデラは4本のろうそくを振りました
 ▼ 16 ツボット@ラティアスナイト 17/12/25 11:15:57 ID:eeM45pNk [15/18] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
次に見えた景色はどこかのアパートの外でした

「ジュンサーです。こちらの部屋で間違い無いですね?」

「はい。最近この部屋に動きがないもので…」

「わかりました。確認いたします」

ジュンサーさんは家の扉に穴を開けて家の中に入って行きました

それからしばらくすると何人ものジュンサーさんが家の中に入って行き

そして担架に乗せて何かを運んで行きました

「なるほど。やっぱり死んでいたのか」

「まぁ、あんな人死んだほうがマシよ」

「迷惑ばかりかけて、本当目障りだったのよ」



「散々な言われようだなこの家の住民は…」

『そうですね。その住民が誰か、わかりませんか?』

「あぁ、全くわからないが…」

『そうですか…ではもう少し見て見ましょうか。わかりますよ』

シャンデラは少し残念そうな顔をしてろうそくを振りました

 ▼ 17 ディバ@おこづかいポン 17/12/25 11:17:29 ID:eeM45pNk [16/18] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
『では次の景色を見て見ましょうか』

そうして見せた景色はどこかのお墓だった

「ここは…墓か?」

『はい』

「なんでこんな所に連れてきたんだ」

『そのお墓をよく見てください』

「………なんだと。これは俺の墓か」

『はい。そうです』

「ということはさっきの住民は…」

「なぁ、俺はどうすればいい!どうすればこうならないんだ!」

『あなたは変われます。変わりなさい。もう時間はありません』

そう言ってシャンデラは消えて行きました

不敵な笑みを浮かべ空へと昇って行きました

 ▼ 18 ルタリス@パワーレンズ 17/12/25 11:18:59 ID:eeM45pNk [17/18] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ちゅんちゅん…

ちゅんちゅん…

「……!!」

オーダイルが目を覚ますとそこは普段の家の中でした

「さっきのは…夢…だったのか?」

「いや、俺は変わらないといけない。夢でも現実だとしても、俺は変わらないといけない…!」





──

ある街にひとりのおじいさんポケモンがいました

ある日まではとても嫌われていた存在だったそうです

でも、ある年のクリスマス

そのおじいさんは不思議な体験をしました

3人の精霊たちと出会い、過去、現在、未来を旅しました

それから、おじいさんはとても優しくなり

だんだんと近所の住民とも仲良くなっていったそうです

それから、それから

そのおじいさんはしばらくしてこう言われたそうです

「この世界で一番クリスマスの楽しみ方を知っている人」、と…



〜お わ り〜
 ▼ 19 ぉこれいと◆LXxCOdRdLk 17/12/25 11:19:53 ID:eeM45pNk [18/18] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
クリスマスSS大会とは別の作品です。
クリスマスSS大会には、下記の作品で参加しています。↓
http://pokemonbbs.com/sp/poke/read.cgi?no=739394
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