【SS】ポケットモンスターデリート【本編】:ポケモンBBS(掲示板) 【SS】ポケットモンスターデリート【本編】:ポケモンBBS

  ▼  |  全表示945   | << 前100 | 次100 >> |  履歴   |   スレを履歴ページに追加  | 個人設定 |   ▼   
                  スレ一覧                  
SS

【SS】ポケットモンスターデリート【本編】

 ▼ 1 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/03/26 23:09:53 ID:RlOlXtto NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アローラ地方でのウルトラビースト……UBの出現から15年が経過した……

ジポング(日本)の経済はジョウト地方とホウエン地方の間に位置するタイキョク地方の大企業、『ミロティックグループ』に牛耳られていた

ミロティックグループ本社があるタイキョク地方。ここはかつて天才エンジニアのラッカーが情報化を導いた地方である

多種多様なポケモンが生息し、独自の生態系を築いている

そんな地方で起きた物語である
 ▼ 206 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/01 00:33:30 ID:ieGcaiV. [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
零の党。いつからかは知らねぇがジポングの政治界に現れた極右政党だ

十数年前からジポングは労働力不足でどんどん移民が入って来た。そうこうしている内に企業はジポング人より給料が安く済む外国人を多く雇うようになった

また、混血も進んだ

そして就職難が始まり、年々若者の就職率は低下、アイツみてぇなニートが沢山生まれた

そこで零の党は『ジポングで働く外国人の国外追放、ポケモンに頼らず若者の雇用を増やす社会』をスローガンに設定した

それがジポング中のニートの若者にバカ受け、とんでもない数の支持者を増やした。あのデブもその一人だろう

総裁はあのデブが言っていたようにギリソウ、かき氷みてぇな髪型の野郎だ。次期首相のポストにいるらしい

俺はちなみにコイツらが大っキライだ。なにせポケモンコンテスト自体の存在を否定しやがったからな……


画像…ギリソウ(3年後)
 ▼ 207 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/01 00:34:17 ID:ieGcaiV. [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
面倒臭そうだな、さっさとポケセン出よっと……

セト「……」コソコソ

男「ぬうぉい!!!そこのニット帽の男、なんてもの持っているっ!!!!」ペチャペチャ

セト「ああ?」

面倒くせ、捕まっちまったか……

男「今キサマが持っているのは忌々しき携帯獣の卵!!皇民の敵である下等生物の卵を孵そうとは何事かっ!!!」ペチャペチャ

ザワザワ……

フード男「……」ジロリ

クソデブ野郎の衝撃発言を受け、さらに場が騒がしくなった

それにさっきまで一人黙ってポケフォンを見ていたフードを被ったお兄さんもこちらを見ている

セト「オイてめぇ……ここがどこか分かって言ってるんだよな?」イライラ

男「黙れぃ!!!非皇民に発言権など皆無っ!!!ここは拙者が直々…」ブウンッ

クソデブゴミクズ野郎の汗ばんだ右拳が俺の持つタマゴに振り下ろされ……
 ▼ 208 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/01 00:35:39 ID:ieGcaiV. [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
バシッ!

なかった。野郎の右腕はあのフードのお兄さんに鷲掴みされていた

フード男「止めろ……今すぐ此処から立ち去れ。此処はお前のような削除されるべきバグが来る所では無い」

お兄さんの緑の目が野郎の小さく、汚ねぇ目を見つめる。カクカクしたアシンメトリー風の髪型がフードから飛び出している

男「なっ……離さな「まだ抵抗するか」

フード男「なんなら今この場でお前を削除しても構わない……」ギュウウウ!!

お兄さんがさらに握る力を強める

フード男「どちらか選べ……俺に此処でこのまま削除されるか……俺と共にポケセンを出るかだ……早くしろ」

男「こ……後者で」ブルブル

フード男「分かった……俺に付いて来い」

そう言って黒く厚いフードを着たお兄さんはあのデブ野郎を連れてポケセンから出て行った……

なんかかっけぇ……!

んな事より早くジム行くか!
 ▼ 209 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/01 00:37:38 ID:ieGcaiV. [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜ビャクグンビレッジ〜

にしてもホント綺麗な街並みだよな……そりゃリアも『周りを気にしろ』なんて言う訳だ

築何年だろう……? そう思わせるような伝統的な木造の古民家が春なのに雪化粧をしてポツポツと建っている

植物も豊富で、きっと向こうには森があるんだろうな。タイキョク山地で見た光景だ

まだ雪の残っている畑にはカチコールなんかの小さなポケモン達がいた

逆に人はあまりいなかった。まぁ寒いし家の中にでもいるんだろ


ビャクグンビレッジ
https://m.soundcloud.com/pvj8zsjagvev/bgmgba
 ▼ 210 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/01 00:38:47 ID:ieGcaiV. [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
唯一いた人と言えばおばさん同士が店の軒先で世間話をしていたのを見たぐらいだ

ちょっと通る時に盗み聞きさせてもらったが、最近ポケモンによる獣害が増えてるらしい。その被害者の殆どは犯罪者だったり過激な零の党支持者だったりするらしい

「全く物騒な世の中よね〜」とおばさん達は言っていた

おっと!んな事考えてる内にジムに着いちまった!

外見はトキイロジムと変わらねぇな、看板は……お、あった!

『“恋する氷のお姫様”ヤエ ビャクグンジム』

恋するゥ!?……なんだ?この文字を見るとイラつくのは俺だけか?

落ち着け、見た感じ……つぅかまんま書いてあるけどここは氷タイプのジムだな

まぁピクシーの火炎放射もあるし有利っちゃ有利か……早く入ろ、外寒いし



一方その頃……
 ▼ 211 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/01 00:44:45 ID:ieGcaiV. [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜ビレッジ外れの森〜

フード男「ラクライ……もう十分だ、後は好きにしろ」

ラクライ「ボルッ!」ベリベリ

ラクライは何か肉塊を貪っている。肥満の人型の肉塊を

バッ

フード男は着ていた黒いフードを投げ捨て、下に着ていたサイバーチックな服を露わにさせる

ピピピッ

そして男は左腕に付けてある機会を操作し、何者かとホログラム通信を始める
 ▼ 212 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/02 00:55:31 ID:lfsgcC.U [1/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
男「コードC─6324。バグの削除完了、画像はそちらに既に転送した。これより帰還する」

ブゥゥン

似たような格好をしたカクカクのツインテール女がホログラムで表示された

女『了解。……確認したよ』

女『乙! これで少しは私達サイバー団の望む世界に近づいたんじゃない?』

男「……ごく僅かだと思うがな。差別は憎悪を呼ぶ、憎悪は平和を脅かす……ボスの言葉通りだな」

女『ほんとそれ!早く零信者なんてみんな死んじゃえばいーのにね!』

男「そうだな、その為にも俺らがこの歪んだ世界を管理しないとな」

男は食事を済ませたラクライをボールに戻しその場を去った
 ▼ 213 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/02 00:56:57 ID:lfsgcC.U [2/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>212
誤送信です!すみませんでした!m(_ _)m


男「コードC─6324。バグの削除完了、画像はそちらに既に転送した。これより帰還する」

ブゥゥン

似たような格好をしたカクカクのツインテール女がホログラムで表示された

女『了解。……確認したよ』

女『乙! これで少しは私達サイバー団の望む世界に近づいたんじゃない?』

男「……ごく僅かだと思うがな。差別は憎悪を呼ぶ、憎悪は平和を脅かす……ボスの言葉通りだな」

女『ほんとそれ!早く零信者なんてみんな死んじゃえばいーのにね!』

男「そうだな、その為にも俺らがこの歪んだ世界を管理しないとな」

男は食事を済ませたラクライをボールに戻しその場を去った


画像…サイバー団したっぱ
 ▼ 214 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/02 00:58:32 ID:lfsgcC.U [3/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜ビャクグンジム エントランス〜

ビシュン!

俺の背後でホログラムの起動音がした……つーことは

マルテロ「お久しぶりです。セト様」

セト「やっぱお前か……つかトキイロジムはどうしてるんだよ?」

他のジムをほっといて大丈夫なのか?

マルテロ「御心配無く。私のアバターは各地のジムに1体ずつ配置されております。それに『私』の本体は別に存在し、各アバターの情報を管理しております」

セト「そ、そう……」

中身は同じっつーことか
 ▼ 215 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/02 00:59:00 ID:lfsgcC.U [4/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マルテロ「私の事はさて置き、ジムに挑戦するおつもりですよね?」

相変わらずの無表情だな……

セト「ああ、そうだよ」

マルテロ「承知致しました。準備は既に出来ておりますので奥の扉へどうぞ」

セト「おう」

ガチャリ

俺は扉に手を掛ける。それを見たマルテロは一言。「頑張って下さい」……無愛想なのは変わらねぇな
 ▼ 216 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/02 01:00:09 ID:lfsgcC.U [5/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

バトルフィールドはあまりトキイロと変わらねぇけど、違う点と言えば氷でできたデケェシャンデリアか何かが1つ天井からぶら下がってるぐらいだな

あ、ありゃトキイロにもいた審判のお兄さんだ!こっちに気づいたみてぇだな

お兄さん「おーす未来のチャンピオン!トキイロでは弟が世話になったな!」

セト「え?弟?」

トキイロのお兄さんとまんま同じじゃねぇか!どういう訳だよ!

お兄さん「ああ、これを見てくれ」スッ

お兄さんはポケフォンを俺に見せた。……そこにはまんま同じの8人の男達の写真があった

髪型、顔つき、体型……いずれもおんなじだ。まさかこれがお兄さんの兄弟!?
 ▼ 217 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/02 01:00:55 ID:lfsgcC.U [6/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
お兄さん「俺たち8人兄弟はみんなタイキョクのジムの審判をしてるんだ、……聞いたぜ?君強いらしいね」

セト「えっ、いやそんな……あ、あとこのタマゴどこ置いとけば良いですかね?」

ここに来るまでずっと持ちっぱなしだ、そろそろ置かせてくれよ……

お兄さん「ああ、それならフィールドの君のトレーナースペースに置いておけばいい」

俺は言われた通りにトレーナースペースに入り、タマゴを置く。準備は万端だぜ!

お兄さん「準備は整ったみたいだな、それじゃあルールも知ってる事だし、カモォーン!!」

お兄さんの掛け声と同時に、反対側の扉が開きガタイの良い男が現れた
 ▼ 218 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/02 01:01:31 ID:lfsgcC.U [7/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
さぎょういん「よお、お前さんここのジムリーダーのヤエさんの彼氏が誰か知ってるか?」

はぁ?いきなり何言い出すんだよ

セト「知らねぇよ」

さぎょういん「ほー、なら教えてやるか」

赤の他人の彼氏なんざどうでもいいよ……つーか俺にリア充供の話をすんじゃねぇ

さぎょういん「驚くなよ、あの零の党のギリソウさ」

あっそ

さぎょういん「あれ?そんな驚かねぇな、……まぁいい。さっさとバトルするか!やったれカチコール!!」
 ▼ 219 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/02 01:03:04 ID:lfsgcC.U [8/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ポケモンコレクター「あっ!俺のタマザラシッ!」

ふぅ、これで5人目突破……やっぱ氷タイプのジムだけどそこまで苦労しねぇな。ジムリーダーまであと一人、頑張るぞ

お兄さん「お、もう6回戦か。でも今度は厳しいぜ」

お兄さん「なんたって次に君がバトルするのは『タイキョク最強のジムトレーナー』だからな」

うわっ……なんてモン引いちまったんだよ……

お兄さん「あの子は次期ジムリーダーのポストだからな……頑張れよ!」

ガチャン

向かいの扉が開き、メガネを掛けた銀髪の中学生ぐらいの女の子が姿を現わす。頭良さそうな見た目だなぁ…

???「はじめまして挑戦者さん、私、カルミアと申します」ペコリ

セト「あ…こちらもどうも、セトと申します」ペコリ

礼儀もいいなぁ……これが『タイキョク最強のジムトレーナー』かぁ


画像…カルミア(3年後、17歳。現在は14歳)
 ▼ 220 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/06 00:46:15 ID:dWEgeP3k [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カルミア「ところでセトさん、突然ですが正しいトレーナーはどうあらねばならないとお考えですか?」

えっ?……いきなり何だよ

正しいトレーナーねぇ、性格良いヤツが良いんじゃねぇか?

セト「うーん……性格が良くないといけないんじゃないんですか?」

カルミア「成る程……『性格が良い』ですか。一理ありますね」

カルミア「私は正しいトレーナーは常に強くあらなければならないと考えています」

へぇー、強くねぇ
 ▼ 221 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/06 00:49:18 ID:dWEgeP3k [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カルミア「私の知人にタンジと言う図体ばかり大きい虐められっ子のシゴーのトレーナーがいますが、彼のような弱いトレーナーを守るのが私のような正しき……強いトレーナーの役目ではないのでしょうか」

自分で強いって言っちゃうんだな……

〜図鑑〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

シゴー はにわポケモン
地面タイプ
高さ0.8m
重さ82.0kg
タイキョク地方にやってきた古代の民が作った、ゴビットの派生種。謎のエネルギーで動く。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

画像…1枚目 シゴー
2枚目 タンジ(3年後、17歳のもの)
 ▼ 222 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/06 00:51:28 ID:dWEgeP3k [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カルミア「話がズレますが、私の夢はヤエさんの意思を受け継ぐジムリーダーになる事……そして更なる高みを目指します」

カルミアは一呼吸置くと、こう言った

カルミア「強い者が正しいのなら……私が誰よりも強くなるまでです」

その声からは並々ならぬ決意が感じられた。……この子ガチで強くなりてぇんだな

カルミア「バトル前に長々とすみません。それでは始めるとしましょうか」

セト「お、おう」

相手はタイキョク最強のジムトレーナー!苦戦は逃れねぇな……

カルミアはボールを取り出し、自らの胸元付近で祈るようにして握り締めた

「絶対に負けられない」

かすかな声が聞こえて来た



ポケモントレーナーの カルミアが 勝負を しかけてきた!

戦闘!トレーナー
https://soundcloud.com/q5avuwfjq2pq/vs-1
 ▼ 223 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/07 00:22:09 ID:tgY5Ll1M [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カルミア「トドグラー、行きなさい!」ヒュッ!

トドグラー「ドドドドッ」ドサッ

トドグラー……さっきのコレクターが持ってたタマザラシの進化系だな

さっきのタマザラシはピクシーで倒したな、そんな変わんねぇだろうしそのままピクシーで行くか!

セト「よっしゃ頼んだぜピクシー!」ブンッ!

ピクシー「クッピィ〜♪」

このジムにいるって事はトドグラーに氷タイプが入ってんのは確定!火炎放射でブッ倒すぞ!
 ▼ 224 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/07 00:23:45 ID:tgY5Ll1M [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セト「火炎放射だピクシー!」

ピクシー「ピクピィ〜♪」シュゴォォォ……

ピクシーの指先から放射された炎はトドグラーを包み込み大ダメージを……

トドグラー「ドドッ!」

与えてねぇ!?氷タイプじゃないなんて事、あるわけねぇよな!?

カルミア「どうでしょう?トドグラーの特性『厚い脂肪』は」

なんだよ!こんなとこでも特性かよ!

カルミア「炎タイプと氷タイプの攻撃のダメージを二分の一にカットする特性です、それに……」

それに……? まだあんのかよ……

カルミア「トドグラーのタイプは氷・水タイプ、元々炎タイプは等倍ですよ……」

はぁああああああああああああああ!?

なんてバカな指示出してたんだ俺は!……しかもカルミアちゃん引き気味だしよぉ!
 ▼ 225 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/07 00:28:27 ID:tgY5Ll1M [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
チッ……ここからなんとかしねぇと

カルミア「トドグラー、急接近して怒りの前歯!」

トドグラー「ドドゥ!」ビョンッ!

嘘だろ!?あの体型でんなジャンプできんのかよ……

主に遠距離で戦うピクシーもこのトドグラーのジャンプは予想出来ず……

ガリッ!

ピクシー「ピィィッ!!」

前歯の一撃を……って食らいすぎじゃねぇか?

カルミア「怒りの前歯は相手ポケモンの残り体力の二分の一を固定して削る技、もうセトさんのピクシーの体力は二分の一です!」

なんでもかんでも半分にしやがって……
 ▼ 226 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/10 01:57:03 ID:VNZQl7Dk [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セト「こうなったらゴリ押すぞ!ピクシー、ムーンフォースだ!」

威力の高い技でゴリ押すしかねぇ!……つーかそれしか突破方法が思いつかねぇ!

ピクシー「クピュッ!」シュバッ!

ピクシーの指先から光球が以前よりも素早く発射される。やっぱコイツも経験を積んだんだな

トドグラー「グォッ!」

『怒りの前歯』の為にピクシーに接近していたトドグラーにムーンフォースは命中。反応を見た感じかなりの高威力みてぇだな

カルミア「……! なかなかの威力……トドグラー、眠って!」

ハァ!?体力回復かよ……

トドグラー「zzz……」ゴロゴロ

気持ち良さそうに寝やがって
 ▼ 227 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/10 01:57:51 ID:VNZQl7Dk [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セト「なんてこった……でも隙だらけだな、ムーンフォースでゴリ押せッ!」

しかも攻撃もしてこねぇ、一方的にボコれるチャンスだぜ!

ピクシーから再び光球が発射される。そのままブッ飛ばせ!

カルミア「トドグラー、寝言で反撃!」

寝言…?んなもんも攻撃になんのか?それにトドグラーは今寝てるし……

刻一刻と月の力の名を冠する光球が爆睡中のたままわしポケモンに接近する。その時……

トドグラー「zzz……」ポカン

トドグラーの口がぽかんと開いた。そして口の中で冷気を集め始めた

セト「冷凍…ビーム?」キョトン

キィィィン!!!

気付いた時には集められた冷気はビーム状に発射され、ムーンフォースを相殺していた
 ▼ 228 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/10 01:59:49 ID:VNZQl7Dk [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
トドグラー「zzz……」ゴロゴロ

それでもトドグラーは気持ち良さげに眠っていやがる、何で冷凍ビームが撃てんだよ?

ピクシー「ピ、ピィ〜ン?」キョトン

ピクシーも俺もこんなポケモンを相手取るのは初めてだ、お互いキョトンとしている

カルミア「不思議でしょう?……眠ったポケモンが技を……ここで『寝言』の種明かしを僭越ながらさせて頂きます」

セト「!……どういう技なんだ?」

俺の一言を聞いたカルミアちゃんは自慢気に話し始めた

カルミア「簡単です!眠っているポケモンがランダムに他の覚えている技をするだけですっ!」エッヘン

……は?

……強すぎねぇか……
 ▼ 229 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/14 00:18:16 ID:JIlQjbWM [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
トドグラー「zzz……」ゴロゴロ

トドグラーはまだ寝ていやがる。……きっとカルミアちゃんはまた『寝言』を指示するだろう

俺の脳内で自慢気に『寝言』の説明をするカルミアちゃんの姿が浮かぶ

カルミア『簡単です!眠っているポケモンがランダムに他の覚えている技をするだけですっ!』エッヘン

何かヒントが……

『簡単です!眠っているポケモンがランダムに他の覚えている技をするだけですっ!』

うーむ……

『眠っているポケモンがランダムに他の覚えている技をするだけ』

ん?

『ランダムに他の覚えている技をする』

ランダムなのか!……となるとマシな技が出ちまう可能性もあんのか!

……ここはいっちょ運に賭けてみるしかねぇみてぇだな
 ▼ 230 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/14 00:19:21 ID:JIlQjbWM [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セト「いいかピクシー、トドグラーのしてくる技はランダムだ!運にかけて突っ込んでやれ!」

至近距離でムーンフォースをブチ込めばかなりのダメージになる筈だ!

ピクシー「クッピィ〜!」ダダダッ

カルミア「やはりそう来ましたか……トドグラー、寝言ッ!」

トドグラー「zzz…!」ピクリ

トドグラーがカルミアちゃんの指示に反応した!……頼むぞ

トドグラーは目を瞑ったまま上体を反り上げる

見ようによっちゃエネルギーを貯めているようにも見える……こりゃダメか?

トドグラー「zzz」ベチン!

トドグラーが反り上げた上体を振り下ろし、口を開ける

運なんかに賭けるんじゃなかったな……

次の動きを考え始めたその時だった

トドグラー「……グラァ……zzz」グッスリ

トドグラーは口からビームなどは出さず、小さく鳴いてまた寝始めた
 ▼ 231 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/15 23:54:24 ID:pVvogCH2 [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カルミア「この動き……まさか『眠る』を引いたのね!これじゃあしばらく動けないっ!」

セト「よっしゃァァッ!!!」グッ

大当たりを引いたせいで思わず俺はガッツポーズをした。ピクシーも安全を確認したのか、接近する足を更に速める

そして……

ピクシー「ピィ〜ッ」キュキュキュ……

ピクシーは爆睡中のトドグラーの目の前で右腕を振り上げ、手にはムーンフォースのエネルギーを生成していた

カルミア「……」ギラッ

カルミアちゃんは『起きて』なんか言わずに何か考えている。……でもなんだかイラついてるっぽいぞ……
 ▼ 232 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/15 23:55:54 ID:pVvogCH2 [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セト「よっしゃピクシー今だッ!そのまま右手を叩き込めッ!」

ピクシー「クピァァッ!!」ボスッ

ピクシーがムーンフォースのエネルギーを掴んだ右手をトドグラーの顔面に叩き込む

ジュバッ!!!

直後、ムーンフォースは炸裂。接触して技を撃った為、ピクシーは反動により俺の数メートル先に着地する

トドグラー「グ……ラァン」バタリ

お兄さん「トドグラー、戦闘不能!」

よし、まずは1匹目を突破だ、お兄さんがまだ勝敗を宣言してねぇからカルミアちゃんはまだポケモンを持ってるだろう

さぁ、来やがれ!

「降参します」

へ?
 ▼ 233 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/15 23:56:31 ID:pVvogCH2 [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カルミアちゃんの声。『降参』って聞こえたけどあの子最強のジムトレーナーだろ?んな事言う筈がねぇ、幻聴かなんかだろ

カルミア「聞こえないんですか?……降参すると言ったのです」

まーたなんか聞こえる。夢か何かか?俺の頭殴って夢か現実か確かめるか

ゴチン!

イタタタタ……強くし過ぎたな



って痛みを感じる……現実じゃねぇかコレ

カルミア「いきなり何がしたいのですか!私は降参すると言っているのですっ!」イライラ
 ▼ 234 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/20 01:00:08 ID:BfxISuxE [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
お兄さん「カルミアッ?なんでここで降参するんだ!?君にはまだジュゴンがいるじゃないか!」

やっぱ持っていやがったか……

カルミア「コレは完全に運負けですっ!!……こんな物私の負けだなんて……いや、バトルとして認めませんっ!!!」

ええ……自分で寝言を選択したんだろ……

カルミア「ポケモンバトルとは実力と実力のぶつかり合い!私は運で決着がつくものをバトルとは認めませんっ!!」

お兄さん「カルミア、流石にそれは……」

カルミア「もう結構です!セトさんの勝ち!!それだけですっ!」プンプン

そう言ってカルミアちゃんはトドグラーをボールに戻し、怒った様子で扉の向こうに消えていった

6人目突破……?になんのかコレ
 ▼ 235 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/20 01:02:27 ID:BfxISuxE [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
お兄さん「すまないね君……変な気分にさせてしまったな」

セト「いえいえそんな事!突然の降参にビビっただけです!」

お兄さん「そう……カルミアはプライドが高すぎるのがなぁ……他は完璧なのにな」

だからあんな運負けを認めたくなかったんだな……

お兄さん「だけど君が6人目のジムトレーナーに勝利した事には変わりは無い、お次は遂にジムリーダーだ。準備はいいか?」

2人目のジムリーダー……大丈夫かなぁ

セト「は、ハイ!」

お兄さん「よし、それならジムリーダーのご登場だぁ!!」
 ▼ 236 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/20 01:04:39 ID:BfxISuxE [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その言葉と共に室内の照明が消え、天井に吊るされた氷のシャンデリアが美しく光りだす

セト「うおっ!寒っ!?」ブルブルッ!

そして室内の温度も5℃ぐらい下がった気がする……ヘックション!

すると扉が開き、俺と同じ、小さいぐらいの背の女性が現れ、反対側のトレーナースペースに立った

この人が看板にも書いてあったリア充ジムリーダー、ヤエさんか

ヤエ「こんにちは挑戦者様、私はジムリーダーを務めさせて頂いているヤエと申します。貴方のお名前は?」

セト「セトです」

リア充が……女だからってジムリーダーだからって容赦しねぇぞ!


画像…ヤエ
 ▼ 237 ガハガネール@みどりのはなびら 18/06/21 22:41:17 ID:cBOMSXZc NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 238 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/22 00:25:55 ID:clMw5UL2 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤエ「セトさん……宜しく御願い致しますね」ニコッ

セト「こちらこそどうも……」

何がニコッだよ!!……ぶっ潰してやるからな……

ヤエ「先程はカルミアちゃんが失礼しましたね、代わりと言っては何ですが私が謝らさせて頂きます」ペコリ

セト「あ、いえいえそんな!」

別に困ってもねぇんだけどな

ヤエ「そんな事仰らず!ジムトレーナーの責任を負うのも、ジムリーダーの務めですから」ニコリッ!

さっきからよく微笑む人だなぁ……氷タイプ使いだから冷たい奴かと勝手に思ってたけどそうじゃねぇかもな

ヤエ「それでは、お相手宜しく御願い致します。私はトレーナーとしての実力はまだまだですが……」

絶対嘘だろ!ジムリーダーの時点でかなりの実力があるぞ……

ヤエ「それに、私の知らない世界で勇敢に戦っているあの人もいるんです……」

ヤエ「私も強くなってあの人にいい所を見せたい…私も負けられません!」

ジムリーダーの ヤエが 勝負を しかけてきた!


戦闘!ジムリーダー
https://soundcloud.com/q5avuwfjq2pq/vs-gym-leader
 ▼ 239 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/22 00:27:26 ID:clMw5UL2 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
チッ!リア充がよぉ……何を繰り出して来るんだ?

ヤエ「いっておいで!ニューラ!」ヒュッ!

ニューラ「にゅにゅらっ!」シャキーン!

ニューラの鉤爪がシャンデリアの光を浴びて光る。トサカは短いな……メスだな

ニューラか……悪タイプの弱点を突いて素早く動きてぇからアブリボンだな

セト「アブリボン!やっちまえ!」シュッ!

アブリボン「あぶぅ〜♪」

あれ?お兄さんは何も言わねぇな……でも相手も俺もポケモンを繰り出した。バトルスタートって事だろ

 ▼ 240 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/26 00:07:50 ID:VOkgll42 [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ニューラは素早いポケモンで有名だ……なんとかして機動力を削がねぇと

セト「アブリボン!痺れ粉をバラ撒けッ!」

アブリボン「あぶぶ!」ファサァ…

アブリボンの小さな身体からありったけの黄色い鱗粉がバラ撒かれる。間違えても俺が吸わないようにしねぇとな

ヤエ「麻痺を狙いに来た……ニューラ!高速移動で粉を避けてアブリボンの背後に回って!」

ニューラ「にゅっ!」ササッ!

ニューラは一瞬腰をかがめると、次の瞬間にはロケットスタートで鱗粉の中を突っ切り、アブリボンに背後から飛び掛かっていた

ヤエ「そのままメタルクロー!

ニューラ「らっ!!」ザクッ!

全て一瞬の出来事。ニューラの硬質化した爪がアブリボンの背中に鋭い斬撃を浴びせさせた
 ▼ 241 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/26 00:10:12 ID:VOkgll42 [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アブリボン「ぶぅん!?」ヨロォ

セト「アブリボン?大丈夫か!?」

痛い先手を食らったな……ここから巻き返さ「氷の礫!相手に行動を許さないで!」

なっ……早ぇよ!!

ヤエさんの指示と同時にニューラは右手に鋭い氷の塊を生成。大きさはペンケースぐらいだな

ビシュッ!

即座にその氷の塊は投げられた。物凄い速さで寸分違わずアブリボンに向かってくる。……んなの避けれる訳ねぇだろうが!

アブリボン「ぶぎゃっ!!」ドサッ

案の定氷の塊はアブリボンに直撃。しかもアブリボンは撃ち落とされちまったよ……

セト「あ、アブリボンッ!」

アブリボンはギリギリ戦えるみてぇだ、……ここはもう動けないと思わせて、隙を見せた時にドレインキッスで体力を吸収する作戦で行くか
 ▼ 242 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/26 00:11:39 ID:VOkgll42 [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ニューラ「にゅらぁ……」

ニューラはアブリボンをじっと見つめる、そして……

ヤエ「あ!ニューラダメッ!今すぐ戻って!!」

なんだ!?なんだァ!?トキイロジムのデデンネみてぇに俺のトレーナースペースにニューラが走って来たぞ!

バカヤロウ!と思った瞬間、ニューラの狙いは俺ではない事が分かった

ニューラはジャンプした……俺に向かってではなく、俺のトレーナースペースに置いてあるリアから貰ったタマゴに向かって

そう言えばニューラは他のポケモンのタマゴを食べる生態があった筈……って冗談じゃねぇよ!俺のタマゴ食うんじゃねぇぞ!

──ずる賢く 獰猛な 性質。親が いない スキに 巣穴に侵入。 タマゴを 盗みだす。──アローラ図鑑、ニューラの項より引用
 ▼ 243 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/26 23:09:13 ID:VOkgll42 [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セト「オイッ!俺のタマゴから離れやがれッ!」

もうニューラはタマゴに飛び乗ってやがる、コイツは殴ってでも退かす奴なのか?……反則になりそうだけどな

ヤエ「ごめんなさいッ!ボールの回収ビームの範囲外なの!」

ってオイッ!ジムリーダーがふざけんじゃねぇぞ!

ニューラ「にゅ!にゅにゅっ!」カリカリ

ニューラはタマゴの殻に爪を立ててやがる……なんとかしてどかさねぇと…「危ないッ!」

ヤエさんの声、その言葉と同時にニューラからエネルギーが吸い取られ始めた!?
 ▼ 244 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/26 23:10:13 ID:VOkgll42 [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ニューラ「ぎぎ……にぃぃ…」ギギギ…

ニューラの背中からピンク色の小さな光球がプツプツと湧き出て、フィールドの奥に引き寄せられてる……

ん!やっぱセト様のポケモンだなぁ!

エネルギーを吸い取っていたのは他でもねぇ、倒れたフリをしていた俺のアブリボンだ

そしてエネルギーはピンク色……これはドレインキッス、タイプ相性も悪タイプを持つニューラには抜群だぜ!

それに……

アブリボン「ぶぶぅ!」ブゥン!

回復もバッチリだぜ!
 ▼ 245 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/29 01:06:40 ID:1iYY1pAM [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ニューラ「に……にゅらぁ…」ヨロヨロ

もうニューラはタマゴには興味を示していねぇみてぇだ、とっととトドメを刺してやるぜ!

ヤエ「ニューラ、急いでこっちに戻って!」

そう言いつつヤエは自らのポケフォンを取り出した

チッ……赤外線の範囲内にニューラを呼んでポケフォンで回復する気だな……そうはさせねぇぞ!

セト「アブリボンッ!花粉団子だッ!」

ヤエ「!ニューラ、高速移動で回避して!」

ニューラ「に、にゅにゅっあっ!」シュッ!

花粉団子が着弾する前に範囲外に逃げ切ろうって算段か……けど甘ぇなぁ!

セト「今だッ!ムーンフォースを花粉団子にブチ当てろッ!」

炸裂すんのが遅えなら……

ヤエ「え?」

アブリボン「ぶぶっ!」シュインッ!

ヤエが戸惑っている間にアブリボンは小さな光球を発射、そして落下中の花粉団子に命中し……

無理矢理炸裂させてやるんだよ
 ▼ 246 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/29 01:07:30 ID:1iYY1pAM [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ニューラ「にゅっ?」

それは本来ならば高速移動で回避していたニューラの頭上で炸裂した

バムゥッ!!

ピンク色の光と共に爆散する花粉の雨がニューラの身体に降りかかる

そして雨上がりには目を回したニューラが倒れていた

お兄さん「ニューラ、戦闘不能!」

っしゃあ!まず1匹目突破、ったく一時はどうなるかと思ったぜ……

ヤエ「お疲れ様、ニューラ。よく頑張ったね」シュゥゥゥン

ヤエ「お見事です…!あんなリスキーな戦術、私には思いつきませんよ」

ハハーン!どぉーだこの戦術はぁ!当たるかどうか凄えヒヤヒヤしたんだぞ……
 ▼ 247 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/29 01:11:12 ID:1iYY1pAM [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤエ「ですが私にもまだポケモンがいます!行きなさい、フローシー!」ヒュッ

フローシー「フヒュヒュ〜ン」ヒラヒラ

フローシーは繰り出されるなり粉雪のように美しく舞い降りた……コイツいっつもコンテストの上位にいるんだよな

〜図鑑〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

フローシー かざはなポケモン
氷・フェアリータイプ
高さ0.6m
重さ3.6kg
夏は 高山など 涼しい所に住み
冬が来ると 人里に 下りてくる。
舞い踊る姿は 粉雪のようだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

今度は氷・フェアリータイプ……虫タイプの花粉団子があまり通らねぇけどフェアリー技でゴリ押せればなんとかなるな


画像…フローシー
 ▼ 248 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/29 01:13:22 ID:1iYY1pAM [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
となると先手必勝!

セト「よし、ムーンフォースでブッ飛ばせ!」

アブリボン「あぶぶん!」 ヒュパッ!

ヤエ「フローシー、霰を降らせて!」

フローシー「フロロォォン♪」パラパラ

へへん、今更天候を変えて変なこと企もうとしても無駄だぜ!どうせこのムーンフォース一撃でフローシーは沈むんだからなぁ!

ヤエ「……ベール…」ボソボソ

ん?何か言ったみてぇだけどもう手遅れだなぁリア充ジムリーダー!セト様の前に華々しく散りやがれッ!

ボワッ!

ピンク色の光が視界を覆う。……どうだ?やったか?

ヤエ「物凄い威力ですね……で す が」

ですが?どう言う事なんだよ



ヤエ「この『オーロラベール』の前では痛くも痒くもありませんッ!」
 ▼ 249 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/29 01:15:23 ID:1iYY1pAM [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
見てみるとフローシーの周りには水色のバリアが展開されており……

フローシー「シィィィ……」

フローシーも全然ダメージを負ってねぇ!……なんてこった

更に追い討ちを掛けるかのように

アブリボン「ぶんッ!」ドゥクシ!

セト「アブリボン!?大丈夫か?」

霰がアブリボンを襲う

一方フローシーは……

フローシー「シィィィ…!」スクスク

は!?どんどん元気に……回復してる?

氷タイプのポケモンは霰を物ともしないなんて聞くけど回復するなんて聞いた事ねぇぞ……

ヤエ「そしてフローシーの特性『アイスボディ』……」

ヤエ「霰を自らの力とし体力を回復する特性です。……さぁこの二段構えを超えて見せて下さいセトさん!」
 ▼ 250 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/06/29 01:17:09 ID:1iYY1pAM [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……ヤベェ……詰んだ……調子に乗ってすみませんでしたァァァァ!!!

というか割とマジでヤベェぞ……ダメージ減少、悪天候、回復……ゴリ押しが通じねぇ!

霰が止むのを待つか?

ヤエ「フローシー、凍える風!」

フローシー「フフゥ!」ブワッ!

セト「ウオッ!?危ねぇ!アブリボン、右に旋回して避けろ!」

アブリボン「ぶ?ぶぅん!」ブィィン!

危ねぇ……ギリギリ避けられたけど霰が止むのなんて待ってられねぇし……

アブリボン「ぶばっ!」ドゥクシ!

それに霰のダメージも……回復アイテム高ぇしサイバー団とかとの戦いにとっておきたいしな……

俺が迷いに迷っている中、アブリボンは自らの身体に花粉団子を付け始めた……何する気だ?
 ▼ 251 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/03 00:32:42 ID:fK1EGmHM [1/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤエ「花粉団子を身体に?……いったい何する気なの?」

ヤエ……おっと!ヤエさんも何する気か分からねぇみてぇだ……俺にもさっぱりだ

すると急にアブリボンが俺の方に振り向いた

アブリボン「ぶぶん!」ニコッ!

どうしたんだよ急に笑顔で……そう思ったのもつかの間、アブリボンは勢いよく飛び立った

ヤエ「来た…!冷凍ビームで迎撃して!」

フローシー「シシシッ!」キィーン!

冷気を圧縮した光線が2、3連続と発射されるがアブリボンはこれを霰に襲われながらも回避。そしてバリアの目の前に到達すると……

アブリボン「ぶぁぁぁぁ!」ヴァサァ!

羽を肉眼で捉えられない程の速さでバタつかせる

『銀色の風』か?でも風は銀色じゃねぇしなぁ……

もうアブリボンに任せっきりだ、アイツが何してぇか分かる奴いんのか?

って……え?

バリアが……オーロラベールが消えた?
 ▼ 252 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/03 00:33:56 ID:fK1EGmHM [2/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤエ「『霧払い』……そんな技を教えられていたなんて!」

『霧払い』?

んな技知らねぇぞ、ったくどこで覚えたんだ?

アブリボン「ぶぶん…」ピカッ…

なんだ?花粉団子まみれのアブリボンの胸の辺りからピンク色の光が……

どこかで見覚えのある光だな……まさかムーンフォース!?

それに気付くと同時にアブリボンの作戦が分かった気がした

セト「アブリボン!無茶はすんな!今すぐ引き返せ!」

……相手にしがみ付きムーンフォースで身体に纏った花粉団子を誘爆させる……自爆特攻だ

確かに決まれば大ダメージだ。でもんな事すりゃアブリボンの身体が持たねぇよ!
 ▼ 253 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/03 00:35:56 ID:fK1EGmHM [3/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
でもアブリボンは……

アブリボン「……」バチチッ!

高速で羽音を立てながらフローシーに接近した

ヤエ「フローシー、影分身!アブリボンに捕まっちゃダメ!」

ヤエさんもアブリボンの作戦に勘付いたみてぇだ……何だよこの葛藤はよぉ!

フローシーに大ダメージを与える事は嬉しい。でもアブリボンの身体もきっと同時に……

フローシーが影分身でアブリボンの突撃を避ければアブリボンの身体は無事かもしれない。でもここでフローシーを倒さねぇと負ける確率は跳ね上がる……

アブリボンの作戦を尊重するべきなのか?それとも……俺はどっちを選べば良いんだよ!
 ▼ 254 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/03 00:37:24 ID:fK1EGmHM [4/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しかしその選択はされる事は無かった

フローシー「フロォ……フギャッ!」グラッ

アブリボン「……」ガシィ!

アブリボンがフローシーに掴みかかり影分身を阻止する

キラリ…

ピンク色の光がいがみ合う2匹の隙間から漏れた次の瞬間

黄色い閃光が視界を覆った

少ししてから爆破音が……
 ▼ 255 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/03 00:38:36 ID:fK1EGmHM [5/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……すまねぇアブリボン。これも俺が長々と悩んで…「ぶりぶりぃ♪」

え?

「ぶぶぅん?ぶっぶぅ!」

アブリボンの鳴き声?……まさか!

カチリ……ギギギ

俺の脳内でしばらく止まっていたギアルたちがまた動き始めた

俺は花粉団子のもう一つの効果をすっかり忘れていた……そう。この技は相手にダメージを与える以外にも、味方の回復もできる事を!

自分に花粉を振り掛けても回復はしない。団子を起爆させなくては回復する事は出来ない

そしてその爆破は敵にはダメージに……

ヤエ「……フローシー、そんな事もあるよ」シュウウン……

お兄さん「フローシー、戦闘不能!」
 ▼ 256 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/03 00:40:25 ID:fK1EGmHM [6/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セト「アブリボン……マジで心配したんだぞ」ウルウル

目がまだアブリボンの突撃の本来の目的に気付く前みてぇにウルウルしてやがる

アブリボン「あっぶー!」エッヘン

セト「ホントにお前は凄ぇポケモンだよ……」

ヤエ「こんな戦術を思い付いてしかも指示を出さずにフローシーを倒すなんて……」

いやいや全部アブリボンのお陰だよ

ヤエ「なんだかエイ……いや、なんでもありません。チャンピオンクラスの技術ですよ」

何か言いかけたけど……まぁいいや

ヤエ「さて、これが私の最後のポケモンです!」

ついに来たか…!アブリボンも十分に回復したし後にはピクシーも控えてる!なんとしてでも勝ってやるぜ!
 ▼ 257 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/03 00:42:30 ID:fK1EGmHM [7/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤエ「お願い、マニュ……キャッ!」ポォン!

セト「うおっ!?」ビビッ!

驚くのも無理がねぇ、なんだってヤエさんがボールを投げようと右手を上げたら、突然マニューラがボールから飛び出して来たんだからな!

ヤエ「ちょっとマニューラ?それはやめてって……キャアッ!」ブァサッ!

マニューラ「ニュララ」ニヤリ

ヤエさんの綺麗な水色の髪に結ばれていたリボンをマニューラが一瞬で切り裂いた……ロングヘアーのヤエさんねぇ……良いじゃん

お兄さん「おおっ!これは本領発揮のロングヘアー……「違うのっ!」

ヤエ「これは私が頼んでやらせてる事じゃないの!マニューラが勝手にやるだけ!」

ヤエさんは顔を真っ赤にして反論している

マニューラ「ニャシシ…!」ニヤニヤ
 ▼ 258 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/03 00:44:04 ID:fK1EGmHM [8/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤエ「マニューラ、もうやめてって前にも言ったでしょ?これ嫌なの!」

マニューラ「マニャニュ?」

なんで嫌なんだ?俺はかわいいと思うんだけどな……

ヤエ「とぼけたって無駄、今日のポフレは抜きにします」

マニューラ「マニュ!?ニューン……」ガーン

ヤエ「でも……勝てたらいつもよりあげようかな」

マニューラ「ニュラッ!!ニュニュッ!」シャキッ!

おお……凄ぇ気合いの入り具合だな

ヤエ「あ!すみません待たせてしまって…」

セト「あ…いや別に大丈夫ですよ」
 ▼ 259 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/03 00:45:20 ID:fK1EGmHM [9/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤエ「この子が本当にイタズラ好きで……マニューラ、変なことしちゃダメだよ!」

マニューラ「ニュン!」ビシッ!

ポフレが賭けられているからかな、そんなバトルで変な事はしなさそうだけどな……

お兄さん「チャレンジャー、本人はああ言ってるけどロングヘアーの時はヤエの強さは段違いだぜ、とんでもねぇ戦法を取るぜ」

マジかよ……アブリボン頼むぜ

お兄さん「何しろヤエとマニューラは心が繋がっているようなもんだからな。……さぁ、凍て付く忍術に追い付けるかな?」

そのセリフお兄さんが言うのかよっ!……って『忍術』、『追い付く』……超高速の戦法か?
 ▼ 260 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/04 00:13:45 ID:6wesm3Vg [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤエ「マニューラ、猫騙し!」

マニューラ「ニュッ!」バッ

えっ?マニューラが消えたって……アブリボン危ねぇ!」

アブリボン「あぶぅ?……ぶばふっ!?」ビクゥッ!

突然目の前に現れたマニューラの鉤爪の一撃にアブリボンは怯み……

ヤエ「そのままけたぐり!」

マニューラ「マッ!」ズグッ!

鋭い蹴りを入れられそのまま落下……攻撃できる隙が…

セト「チッ…アブリボン、花粉団子で……

ヤエ「反撃のチャンスを与えないで!冷凍パンチで叩き落として!」

バリィィィン!

凍結された右拳が容赦なく落下するアブリボンに振り下ろされる。周りにはパンチの衝撃で割れた氷の破片が飛び散っている
 ▼ 261 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/04 00:15:34 ID:6wesm3Vg [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マニューラ「マニュ!」シュタッ!

マニューラが落下地点からバック転で数メートル後ろに後退する。それになんだか鉤爪も鋭いような……

つーかアブリボンは?無事か!?

アブリボン「ぶ…ぶぅぅん…」

なんとか無事みてぇだ、でもダメージはとんでもねぇな……仕方ねぇ!ここは良い傷薬で回復して……

俺はポケフォンを入れてある尻ポケットに手を伸ばした

ヤエ「氷の破片で『爪研ぎ』!上手く出来たみたい……「マニュン!ニョニュニャ!!」

なんだ?マニューラがヤエさんに何か伝えたがっているぞ

ヤエ「『俺に任せろ?』……別に良いけど変なことしないでよ」

マニューラ「ニュラァ!」

……よし、ポケフォンを取り出せた。後は急いでロックを解除して……ん?

マニューラ「ニュララァ!」ベー

は?マニューラは何がしてぇんだよ……いきなりアブリボンに対して変顔して
 ▼ 262 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/04 00:17:53 ID:6wesm3Vg [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アブリボン「ぶぶぶぅーん!!」キーッ!

お前もなんでキレてるんだよ!……ってこれは!

セト「アブリボン!煽りに乗んじゃねぇ!……ってヤベェぞ…」

これは『挑発』だ……しさかもアブリボン乗っちまったよ!確か挑発に乗ると怒りで我を忘れて……

マニューラ「ニュニュニュ〜ン♪」ダダダッ

アブリボン「あぶぅ!?ぶぶぶーん!!」バチバチバチ!

セト「アブリボン!戻れッ!それ以上行くと回復できねぇよ!」

クソッ、聞く耳も持たねぇのかよ……

そしてマニューラはシャンデリアに飛び乗った。そこでもう一つの挑発に乗ったポケモンの特性が……

アブリボン「あぶぶん!びぶぶん!」バチバチバチ!

非常に接近戦に持ち込もうとするようになる。気付けばアブリボンはもうシャンデリアの真下に……

うん?真下?

ヤバいんじゃねぇの……と思った瞬間。マニューラの鉤爪が一閃され、シャンデリアは騒々しい音を立てて落下した

アブリボンを下敷きにして
 ▼ 263 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/05 01:10:55 ID:vZvQ.fDU [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セト「アブリボン?大丈夫か?」

チッ…シャンデリアが壊れたせいでよく見えねぇな

いや、よく見えねぇと言うよりか全然見えねぇ……なにせさっきまでこのシャンデリアだけが光源だったからな

お兄さん「アブリボン、戦闘不能!」

倒されちまったか……お疲れ様、アブリボン

お兄さんのいた方を目を凝らして見てみるとお兄さんは暗視ゴーグルを掛けていた。それ俺にもくれよ……

セト「早くボールに戻さねぇと……ん……あそこだな」

飛び散ったシャンデリアの破片の隙間にアブリボンの小さな身体は横たわっていた

でもあんなシャンデリアブッ壊すなんて…弁償なんかしたくねぇぞ!
 ▼ 264 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/05 01:13:39 ID:vZvQ.fDU [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤエ「もう……マニューラなんて事……今すぐ止めなさいっ!」ビシッ!

ヤエさんの声?今すぐ止めなさいって……「セト君!」

セト「はい!」

『さん』から『君』に変わった……どうしたんだよ?

ヤエ「今マニューラがそっちに行ったの!君のタマゴを狙って!」

はァ!?

セト「マジですか!?」

おいおい…ふざけんじゃねぇぞ!

ヤエ「ホントなの!あ!後ろっ!!」

セト「何だよッ!」クルッ

背後では光が2つ揺らいでいた。……マニューラの眼だ

その眼はギラギラと光りながら一瞬俺と眼を合わせた……すると光は残光を残しつつ右に……タマゴの方へと移動した!

ガツンガツン!

タマゴの殻を叩く音が聞こえる。ヤベェ、このままじゃマジで食われちまう……

ヤエ「マニューラ!今すぐ……「ヴュニァァァ!!!」

マニューラのおぞましい鳴き声、そして……

バリィィィン!!!!
 ▼ 265 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/05 01:16:13 ID:vZvQ.fDU [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
タマゴの殻は破られた。中のポケモンは今頃マニューラの口に……ドムッ!

何か硬いもので殴るような鈍い音が響いた。いったい何が……ピカッ!

眩しッ!今更室内の照明がついた。全く早くしろよ……

って……え?

俺の視界には3匹のポケモンがいた。1匹目はシャンデリアの残骸付近で倒れているアブリボン

2匹目はマニューラだけど……さっき何かが起きた時に吹っ飛ばされたのか?地面にぶっ倒れてやがる

そして3匹目は……

???「……くちぃ」

あぐらをかいてダルそうにしているクチート?……なんでクチートが?まさか……

ヤエ「嘘でしょ…?生まれたばかりのポケモンに……マニューラが!」

生まれたばかり……このクチートがあのタマゴに……

クチート「くっ!」ペッ!

クチートはダルそうにツバを吐いた

……ホントに生まれたばかりか?やってる事がまんまオッさんじゃねぇか!!
 ▼ 266 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/08 01:14:35 ID:1PA2rtI. [1/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マニューラ「ニュ…ラッ!」ヨイショ

マニューラが立ち上がった……流石に生まれたてじゃ倒せねぇか……

早くボールに……あ!

クチート「くちぃん?」ギロッ

俺コイツのボール持ってねぇぞ……

クチート「くぅん……ちっ!」

セト「どうしたんだよお前……んな腰に手当てて」

クチート「くっ!」クルッ

振り向いた?まさかマニューラと戦うつもりかよ!

セト「おまっ……戦うつもりかよ!?」

クチート「くちゃちゃ」ウナズキ

頷いた……別にいいけどコイツどんな技覚えてんだよ
 ▼ 267 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/08 01:17:48 ID:1PA2rtI. [2/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……ヤエさんのマニューラみてぇに好きにさせてやるか

つーかそれじゃねぇとコイツの事何も知らねぇ俺じゃコイツの力を発揮出来ねぇよ!

セト「ハァ……クチート、お前の好きなようにしろ」

クチート「くちゃ」

セト「でもな……」

クチートの背中が見える。なんでだろう?

……生まれたばかりのポケモンなのに凄く頼もしく見えるぞ

クチート「?」

セト「絶対ブッ倒されんじゃねぇぞぉ……」ブルブル

クチート「……クヘヘッ」

笑った…?ホントにヤバくなったら回収するぞ!
 ▼ 268 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/08 01:19:37 ID:1PA2rtI. [3/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤエ「まさか……そのクチートに戦わせるつもりなの?」

いつの間にかヤエさんは敬語を使うのを忘れている

別に俺はどうでも良いけどあんな信じられねぇ事が連続してあったんだ、仕方ねぇだろう

セト「だってコイツが……「くちっ!」イテェ!……はい」

なんだって俺を攻撃する事はねぇだろ……

ヤエ「……それなら試合再開。マニューラ、今度は私の指示に従って!」

マニューラ「ニュラァ……」

マニューラは自分の好き勝手に出来ずに少ししょげている

ヤエ「氷柱落とし!相手は生まれたてだからやり過ぎないように!」

マニューラ「ニュニュラァッ!」フシュゥー!

マニューラが口から出た冷気を天井に吹き付けると……

カチカチ……

鋭い氷柱が天井に生成された

チッ!接触させずにとっとと倒すつもりかよ!

マニューラを見ると、右手に小石ほどの大きさの氷を握っていた。アレを投げて氷柱を落とすつもりだな

一方俺の生まれたてのオッさんは……

クチート「……」

またあぐらかいてやがる!?さっきは立ってたのに……ってこのままじゃ間違いなくやられるぞ!!
 ▼ 269 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/08 01:21:56 ID:1PA2rtI. [4/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マニューラ「ニュッ……」スッ…

マニューラが投げる態勢に入る。クソッ、生まれたてがジムリーダーの切り札に勝てるなんて無理……あれ?クチートはどこだ?

ついさっきまであぐらをかいていたクチートがいねぇ……一体どこに…「グニャア!」

マニューラの鳴き声?一体何が……

セト「なんでコケて……は!?なんでクチートそこにいんだよ!」

マニューラの膝には傷が見える……クチートに付けられたモンだろう……と言うよりクチートがマニューラの隣にいんだよ!

クチート「ちっ」ジーッ

マニューラ「マギギギギ……」ギイイ…

クチートは足元に倒れているマニューラを見下すように見つめている

対してマニューラは自分が生まれたての敵にコカされるとは思っても無かったらしく、かなり頭に来ているみてぇだ
 ▼ 270 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/08 01:24:22 ID:1PA2rtI. [5/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤエ「『不意打ち』で急接近して膝にじゃれ付く事でダウンを……本当に生まれたて?」

『不意打ち』と『じゃれ付く』を覚えてんのか……覚えとこ

セト「そうですよ!知人から貰ったんですけど……」

そう言えばリアの手紙には『育て屋付近で捨てられそうなのをジャックって言う奴が保護した』って書いてあったな

ヤエ「へぇ〜、なるほど。それならマニューラ……ま、マニューラ?」

マニューラの顔は『イタズラ好き』とは言えない顔に……怒りに満ち溢れていた

マニューラ「ラギュウ!」シュッ!

マニューラが鉤爪を一閃させながら立ち上がったが……その鉤爪はクチートの肉を捉えず、逆に捕らわれていた

クチート「くちち……」ボウッ…

マニューラの鉤爪は炎を纏ったクチートのハサミに挟まれていた

セト「ハサミに火…?『炎のキバ』もあんのかよ!」
 ▼ 271 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/08 01:26:30 ID:1PA2rtI. [6/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マニューラ「ギュママ……マギュッ!」ブンッ!

マニューラは鉤爪をハサミから引き抜いたが、火傷を負ってしまった

ヤエ「マニューラ、落ち着いて、今火傷を治すから……「マギギュグルルゥゥゥ!!!」

マニューラ…?の咆哮がヤエさんの指示を遮る

ヤエ「マニューラ、今すぐこちらに戻りなさい。さもないと…「ニュギュニュラァ!!」

ヤエ「ヒッ!……」

ヤエさんの指示が効かない!?あのマニューラに効きそうな『さもないと』が含まれてんのに……

ヤエ「こんな怒り……見た事無いよ…『挑発』での怒りを遥かに上回ってる…」

『挑発』?

いかにも欺きポケモンのクチートが覚えてそうな技……さっきの見下しがそれかなぁ?

俺はもう一度マニューラの顔を見た
 ▼ 272 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/08 01:28:44 ID:1PA2rtI. [7/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マニューラ「メギュ……ラァァァ……」ギラギラ

その表情に理性は無かった。挑発による怒りと、生まれたての敵に不意を突かれたという劣等感……その2つが絡まり合って出来た表情なんだろう

両眼を血走らせ、幾本もの血管を浮き上がらせた顔のマニューラがクチートに近寄る、そして……

シュキン!

右手の鉤爪が荒々しく、本能的に振り下ろされる。……だが遅い。その『切り裂く』にはアブリボン戦で見せた速さは無かった

クチートはバックステップでこれを回避、続いて左手の鉤爪が振り下ろされるが……
 ▼ 273 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/08 01:31:21 ID:1PA2rtI. [8/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
バキィ!!!……パキパキ

不意打ちの速度を利用した鋼のハサミがマニューラの脳天を打ち砕いた

マニューラ「ギュワッ!……ニュン」バタリ

お兄さん「なっ……マニューラ戦闘不能。よってチャレンジャー、セトの勝利ッ!!」

勝っちまった……

クチート「くちゃあ〜」ペッ!

生まれたてのポケモンで……

ヤエ「マニューラ、お疲れ様。ポフレは抜きだけどね」シュゥゥン

ジムリーダーの切り札によぉ!
 ▼ 274 ビィ@ナナのみ 18/07/08 10:23:04 ID:fXRItxaw NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 275 テトプス@ぼうごパット 18/07/09 23:23:08 ID:3EH6CTgo NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 276 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/10 01:08:11 ID:p.5kMyaI [1/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤエ「セトさん…あ、セト君でいいかな?君のこと覚えておきたいし」

セト「あ、いいっすよ」

まぁバトル中にタマゴが割れて、そこから飛び出したポケモンでジムリーダーに勝った奴なんてそうそういねぇだろうからな

ヤエ「それでは改めて。セト君、勝利おめでとう。まずは賞金を」

ヤエさんから賞金の3500円を受け取った。ホノカさんより500円高いな

ヤエ「それとこれを……『霰』の技マシンのコードを」スッ……

セト「あ、ありがとうございます」

『霰』か……俺寒いの嫌いだし使ったら風邪引きそうだな

ヤエ「あ!一番大事な事忘れてた!はい、チルドバッチ!」

ヤエさんが横長の水色のバッチを俺に手渡す。っしゃ、これで2個目だぜ!

リアにも少し近付いたぜ!
 ▼ 277 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/10 01:10:05 ID:p.5kMyaI [2/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヤエ「それとそのバッチがあれば秘伝マシンの『居合斬り』で邪魔な木を切っても大丈夫だよ」

秘伝マシン?居合斬り?なんのこったさっぱりだぜ

ヤエ「それと私のポケモン達がクチートのタマゴを……ごめんなさい」

クチート「くっくっ」トコトコ

やっべ、クチートとアブリボンボールに戻してなかった!

セト「大丈夫ですよ、アイツも……元気そうだし」シュウゥゥン

ヤエ「それなら……良かったけど多分本来生まれる時期より早く生まれてるから……気をつけてあげてね」

セト「あ……はい!」
 ▼ 278 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/10 01:11:12 ID:p.5kMyaI [3/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜ビャクグンジム、エントランス〜

マルテロ「予想外の展開でしたね」

エントランスにはマルテロが待っていたかのように立っていた

セト「全くその通りだぜ!ヒヤヒヤさせやがって……」

マルテロ「カルミア様の降参に始まり、ヤエ様のニューラ、マニューラのタマゴ襲撃。そして生まれたてのクチートでの勝利……確率は限りなくゼロに近いものでした」

セト「でも新しい仲間も増えた。オッさんみてぇな奴だけど……」

マルテロ「あのクチートでしょうか?」

セト「ああ……これからポケセンに行って色々調べてもらう。♀であってくれよ……!」

マルテロ「何故♀に拘るのですか?」

セト「そりゃあ……種族の見た目からしてコイツは可愛い部類だし……それで♂でこの性格ならマジモンのオッさんじゃねぇか!」

マルテロ「そうですか……戦闘面では何の問題も無いと思われますが」

セト「うるせぇ!俺は戦闘力だけでポケモンを選ばねぇんだよ!」

『ポケモンは戦うだけの道具では無い』なんて耳にタコが出来るぐらいに聞くけどまさにその通りなんだよなぁ……
 ▼ 279 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/10 01:12:52 ID:p.5kMyaI [4/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マルテロ「気を煩わせて申し訳有りません。クチートが♀である事を祈っております」

セト「おお……ありがとな」

マルテロ「それでは次のジムにて」

シュン!

マルテロがそのホログラムの体を消し、エントランスは俺一人になった

さっきのマルテロジト目気味だったな……感情は相変わらず無かったけど

さっ、ポケセンに急ぐか。今日もポケセン泊まりか……野宿よりかはマシか!

〜ビャクグンビレッジ、ポケモンセンター〜

セト「そうなん……ですか?」

ジョーイ「その通りです。それにこのクチート、生まれたてにしては小さい低体重児ですね。あまり無茶はさせないで下さい」

セト「はい……気を付けます」

ジョーイ「それとあなたも……本来ならまだ包帯がいるんですよっ!」

もう頭のズキズキは引いたんだけどな……

ジョーイ「とにかく!今晩は安静にして下さい!206号室です!」ブンッ

セト「ありがとうございます……」

ジョーイさんがイラついた感じで部屋の鍵を俺に渡した

でも今は……今は……俺の事なんかどうでもいいんだよ……
 ▼ 280 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/10 01:14:16 ID:p.5kMyaI [5/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜ポケセン、宿泊室206号室〜

ドサッ

俺は部屋に入るなりリュックを下ろす。そしてベッドに向かって猛ダッシュ……

バムッ!

着地満点。んな事より……

セト「な!!ん!!で!!」

セト「なんでクチートも野郎なんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」ウワァァァ!

セト「俺が想い描いていた旅はンなモンじゃねぇだろッ!!」

セト「かわい〜い♀のポケモン達に囲まれてよォ!」

セト「それでソイツらに癒されてその勢いでギャラドス組やサイバー団のクソ野郎どもをブッ倒すつもりだったのに……」

セト「なんで俺のポケモンは野郎ばっかなんだよッ!!」

セト「俺が望んだのはンなむさ苦しい野郎ばっかの旅じゃなくて……ガチャン!!

!?ヤベェ!ドアの鍵かけ忘れてた!!

???「うるせぇ」

若い男の声。あっ、これ俺死んだな……
 ▼ 281 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/10 01:15:43 ID:p.5kMyaI [6/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セト「す…み…ま……せん」ガタガタ

俺はガタつきながら後ろを振り向く。立っていたのは17、18ぐらいの浅黒い好青年だった

???「オレはついさっきホウエンから帰って来てクタクタなんだ……ちょっとは休ませてくれよ」

セト「本当に申し訳ございませんでしたぁぁぁ!!」ドシン!

セトの秘技・ジャンピング土下座!

セトのメガネが吹っ飛んだ!

……

しかし好青年には何も起こらない……

???「オイオイチョット、オレはアンタの土下座なんか求めてねぇぜ!早く立てよ!それにさっきの衝撃で下のヤツが……」

セトは頭の中が真っ白になった
 ▼ 282 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/10 01:16:54 ID:p.5kMyaI [7/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
???「ヨイショ……自分で立てるだろ?」

セト「ありがとうございます……」

???「それと……ホラ、メガネ。大事だろ?」

セト「ありがとうございます……」カチャリ

俺は好青年から受け取ったメガネを掛け、好青年の顔を凝視した

???「オウ……どうしたんだ?オレの顔なんか眺めて」

浅黒く日焼けした美形の顔。後ろに流した感じの黒髪にはチラホラと赤と青で染めてある部分が見受けられる

セト「いや……なんでもないです……」

???「オレの髪かい?まぁ周りのヤツからはよく『変わってる』って言われるけどな……結構セット大変なんだぜ?」

まぁ、黒、赤、青の3色あるし……俺もよく分かんねぇけど確かにセット大変そうだな……
 ▼ 283 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/10 01:18:32 ID:p.5kMyaI [8/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
???「オレも昔は染めて無かったんだぜ、でもこの染め方はオレの憧れの人を……割と意識したんだぜ」

セト「はぁ……」

ロックバンドか何かに憧れてんのか?

???「これから実家に帰るんだけど……オヤジとかに怒られねぇよなぁ……アンタは初めて染めた時どうだった?綺麗な茶髪だけど」

セト「あ……俺これ地毛です」

???「オオ、ゴメンゴメン。決め付けて悪かったな」

セト「いえどうも……」

たまーにこんな事がある。地毛が青の奴もいんのになんで茶髪はこう間違われるんだよ!

???「それとアンタ……さっきギャラドス組がどうたらとか言ってたよな?」

マズイ……聞き取られてたか!

???「懐かしいなぁ……4年前にオレが初めてポケモンとタイキョクを旅した時に名前だけは聞いたぜ!」

???「ソイツら元気でやってんのかな……」

何が『元気でやってんのかな』だよ!何回か殺されかけたヤクザだぞ!
 ▼ 284 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/10 01:19:52 ID:p.5kMyaI [9/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
???「オッ、もうこんな時間かぁ……すっかり話し込んじまったな、最後にアンタの名前を聞いておこうか」

この人がギャラドス組やサイバー団の手先である可能性……ねぇよな

それに元はと言えば俺が悪りいし

セト「セトって言います」

???「へぇ〜セト。オレはカクタって言うモンだ。宜しくな!」スッ

カクタと名乗る好青年は右手を差し出して来た。握手かな?

セト「よ、宜しくです…」スッ

カクタ「セト、タイキョクは良いとこだぜ、お前の旅が良いモンになるのを祈るよ」ギュッ

この感じならもう敬語は良いかな……

セト「ああ、カクタが親父さんにキレられない事を祈るぜ」ギュッ

カクタ「ヘヘヘッ!そればかりは運だなぁ」

さっぱりした笑顔。まさに好青年だなぁ……
 ▼ 285 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/10 01:22:12 ID:p.5kMyaI [10/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カクタ「さて……オレはここらでドロンするぜ、セト。もう大声出すんじゃねぇぞ、オレ寝るから」

セト「おう……分かったよ……」

そうか……俺はカクタの睡眠を邪魔してたのか……すまねぇ!

カクタ「じゃあな!」

セト「おう、じゃあな」

ガチャン!

ドアが閉まった。今度こそ鍵かけねぇと……

カチリ

セト「これで良し。と。俺も眠くなって来たし俺ももう寝ようか……ピィピィーー!ピィピィーー!

俺のポケフォンの着信音、『ピクシーの鳴き声』が鳴った

……誰だよこんな時間に電話かけてくる奴は

 ▼ 286 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/11 00:32:35 ID:ksiEyMqw [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
俺はポケフォンをズボンのポケットから取り出した。さぁかけて来た奴は誰……お前かよ

『ケンゴ』と電話帳に登録された名前が画面に表示されていた

待てよ……ケンゴからの電話って事はサイバー団の手掛かりか何か掴んだのか?出てみるか……

俺は画面の緑色の受話器のマークをタップした

ケンゴ『どうも!僕、ケンゴだよ!』

セト「んな事は分かってるよ……で、サイバー団関係で何かあったのか?」

ケンゴ『その事なんだけど……今僕ズモイタウンに居るんだ、面倒だけど来てくれないかな?』

ズモイタウン……ビャクグンからまたヌレバネ方面に戻んなきゃなんねぇのか

観光がてらに行ってみるか!

セト「おう、行ってみるぜ。それと……」

ケンゴ『ん?どうしたんだい?』

セト「お前カクタって言うトレーナー知ってるか?さっきまで話しててさぁ、サイバー団とかのてさ……『カクタァ!?』

おいおい……耳元での大声はマジでやめろよ……
 ▼ 287 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/11 00:34:35 ID:ksiEyMqw [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セト「16、17ぐらいの……あとホウエンから帰って来たらしいぜ」

ケンゴ『間違いない。その人……』

ケンゴが一拍置いて衝撃の事実を発した

ケンゴ『先代の……タイキョク地方チャンピオンだよ』

は?……ウソだろ?

ケンゴ『正確にはチャンピオンより殿堂入り達成者かな……現在タイキョクリーグがポケモンリーグ本部から独立してる事は知ってるかい?』

セト「ああ……さすがに俺もそんぐらい……」

ケンゴ『そして4年前からチャンピオン不在の現状を……』

それも知ってるぜ、確かこの間ニュースで昔のチャンピオンの誰かが失踪してから4年経ったって言ってたな

ケンゴ『カクタさんは本来ならチャンピオンになる筈だったんだ、でもね……』

でもねって……殿堂入りはしたんだろ?
 ▼ 288 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/11 00:35:46 ID:ksiEyMqw [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ケンゴ『僕も詳しくは知らないけど、カクタさんがチャンピオンになる寸前に色々あってね……その当時のチャンピオンが消えてしまったんだ』

セト「チャンピオンが消えたって……逃げたのかよ?」

ケンゴ『それは僕には分かんないけどね、カクタさんはそのチャンピオンに憧れてたらしいんだ。それで殿堂入りだけ済ませて先代を探す旅に出かけたんだ……』

カクタ『オレも昔は染めて無かったんだぜ、でもこの染め方はオレの憧れの人を……割と意識したんだぜ』

俺の脳内でカクタの言葉が再生される。ロックバンドに憧れてた訳じゃ無かったみてぇだ

ケンゴ『それ以来タイキョクのチャンピオンは不在さ……そして4年経った今でもカクタさんの先代は消息不明なんだ』

セト「それってテレビでやってた奴か?名前は忘れちまったけど」

ケンゴ『その通り。そしてその人こそがタイキョクリーグを独立させた世界最『狂』のチャンピオン、エイタ・プセラさ』
 ▼ 289 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/11 00:36:52 ID:ksiEyMqw [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セト「聞いた事ねぇな……」

ケンゴ『僕も名前とやった事をちょっとしか知らないんだけどね』

セト「なんだよ……あの『ポケモンコンテスト総合掲示板』を代表するケンゴ様がそれくらいしか知らねぇのかよ……」

ケンゴ『あの掲示板はコンテストについての掲示板だから……って話が大ズレだよ!』

ホントだ、カクタについて聞いてたんだな

セト「要するにカクタはサイバー団の手先とかじゃねぇって事だろ?」

ケンゴ『そうだね、カクタさんがそんな道に進むとは思えないしね』

セト「それと俺はズモイに行けばいいんだな……明日早くそっちに着くよう頑張ってみる」

ケンゴ『うん、あんまり無理はしないでね』

ケンゴ『それじゃ、ズモイタウンで!』ブチッ!

通話が切れた。俺はポケフォンを右手の親指でいじり、最近更新された地図アプリを起動する
 ▼ 290 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/11 00:38:44 ID:ksiEyMqw [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セト「ズモイは……ここか、53番道路を通って71番道路に出てそのまま真っ直ぐ……」

遠くねぇか?

セト「徒歩で丸一日かけてやっと行ける……らしいぞこの地図アプリが言うには……」

……今日は……もう寝よう、明日の疲労なんて今から考えたくねぇ

おやすみなさい







あんな好青年がケンゴの言う世界で一番狂ったトレーナーに憧れを……?

この疑問が睡魔に身を委ねる寸前まで俺の脳内をディグダのように消えたと思えば現れるを延々と繰り返した
 ▼ 291 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/13 00:31:08 ID:U85k8uKU [1/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ケンゴ「ホントに……1日で来るなん…「うるせぇ……」

セト「それより……俺の分も買うんだろうな、そのそば」ゼェ……ハァ

ケンゴ「えっなんで僕が……」

セト「おい……こちとら普段まず動かねぇニートのセト君が本気を出して朝、昼メシ返上で来てやったんだぜ……その労働に見合った対価は支払われるべきだよなぁ?」ゼェ……ハァ

ケンゴ「まさかセト……きみはそれ狙いで僕のディナータイムを……「違ぇよ!」

セト「単なる偶然、そう、単なる偶然だぁ……」ゼェ……ハァ

そう。偶然ケンゴに会ったんだよ

俺はまず普段まず関わりの無いポケフォンのアラームをセットしたんだよ、そして4時起きして……

ケンゴにも言った通り朝メシも昼メシも休憩も一切抜きで丸一日かけずにズモイタウンに到着できた。着いたのが19時ぐらいだ

それに道中……

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

セト「もう12時かぁ……チッ、まだまだ着きそうにないな」

もう足はパンパンだ、でも歩くのを止める訳にはいかねぇな……

そんな時だった

???「ヒャハハハ!!そこのあんちゃん、ポケモントレーナーだろぉ?俺様とバトルしろよぉ!!」

後ろから大声が聞こえた。振り向いて見ると片目に傷のある黒いスカジャンを着た赤髪の男が……見るからにヤバそうだぞ……

???「そう、あんただぜあんちゃん!あんたからポケモンの匂いがプンプンするんだよ!!」

ヤベェ……カツアゲか?
 ▼ 292 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/13 00:32:53 ID:U85k8uKU [2/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
???「そうとなりゃトレーナーで決まりだなぁ!!行きなルカリオゥ!!」ブンッ!

ルカリオ「くわぐっ!」ギラリ!

そう言って男が繰り出したのは男に似ていかにも凶暴そうなルカリオ。いきなりポケモンを出すって……コイツ頭おかしいんじゃねぇの!?

???「名乗り遅れたが俺様はチガヤって言うもんだ、あんたもポケモンを出しなァ!!」

チガヤ「ヒャヒャヒャハハハハハハァ!!!!」

チガヤは突然大声で笑い始めた

コイツ……ガチでイカれてんのか?

チガヤ「……俺様とルカリオの『絆』で全部ブチのめしてやるからよォ……!!」

ルカリオ「ぐるる……!」ギラギラ


画像…チガヤ
 ▼ 293 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/13 00:34:24 ID:U85k8uKU [3/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
絶対コイツには勝てねぇ、見りゃ分かる……それに絶対カツアゲされちまう!!

んな時は!

セト「……!」ダダダッ!!

チガヤ「オイ逃げんなよォ!!金なんか取らねぇよ!!俺様たちはただ闘いたいだけ……チッ、行っちまったか」

ルカリオ「くぅん……」ションボリ

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

とんでもない野郎から命からがら逃げ切ったんだぜ……

しかも腹も減ってた

すると俺の目に『ズモイそば本舗』と書かれた看板が飛び込んで来た。そして店内に入ると偶然ケンゴがいたんだよ

偶然だからな!決して狙った訳じゃねぇぞ!

そして今に至る……
 ▼ 294 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/13 00:36:03 ID:U85k8uKU [4/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ケンゴ「仕方ないなぁ……店員さん!ズモイそばもういっちょ追加で!」

店員「アイヨォォォ!」

セト「おお、ありがとな」

ケンゴ「ちょっと待ってて、どうせ寝る所も必要だろ?僕が泊まってる旅館に連絡するから少し席を外すね」

セト「おう(おいおい……まさかコイツと同じ部屋はねぇよな……)」

つうか旅館に泊める奴一人増やしてケンゴの財布は大丈夫なのか?……コンテスト板で結構儲けてたのか?

店員「オマタセシマシタァ!」

セト「あ、ありがとうございます」

ケンゴが席を外している間にズボンタウン名物、『ズモイそば』が運ばれて来た

たまにテレビでタレントが食っているのを見るけど……ホントに美味いのか?

一見普通のそばと変わらねぇけど……

セト「……」ズッ…ズズズ

家族連れの他の客が俺に冷たい視線を向けて来やがった……そばだから音が出んのは仕方ねぇだろ!
 ▼ 295 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/13 00:38:09 ID:U85k8uKU [5/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視線のせいで気分は最悪だけど、このそばかなり美味いな、なんつうか……食感が……その……コンビニのそばと全然違ぇ

最低辺レベルの食レポを脳内でしているうちにケンゴが帰って来た

ケンゴ「僕の奢りだからね、しっかり食べるんだよ」

言われなくてもそうしてるぜ!こちとら朝メシも昼メシも食ってねぇんだからな!

ケンゴ「それと……旅館の料金を変えて君も泊まれるようにしたから……食べ終わったら僕について来てね」

セト「ありがと……まさかお前と同じ部屋じゃないよな?」

ケンゴ「そのまさかさ、嫌かい?今ならまた料金を変更する事も出来るんだよ?」ニヤリ

セト「だ……大丈夫です」

寝床を失うのはさすがに勘弁だ

ケンゴ「わかったよ、話は後でじっくり旅館でしよう」

セト「おう」ズズズッ!

またあの家族連れが見て来やがった……
 ▼ 296 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/13 00:41:05 ID:U85k8uKU [6/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜旅館『ヤドズマイ ズモイ店』、ヤドの間〜

ヤドズマイ、イシズマイをシンボルにした珍しい全国チェーンの高級旅館だ

俺にはまず縁がないようなな

俺は今まで起きた事をケンゴに話した

ケンゴ「ギャラドス組の幹部に……!大丈夫かい?」

セト「今はもう全然大丈夫……リアも無事らしいしな」

ケンゴ「はぁ……まさかデパートでのあのイケメンにライバル宣言されてるなんてね……たまげたよ」

セト「そう言うケンゴはどうなんだ?……最新型を先取りしたのは覚えてるぞ」

ケンゴ「……それがね」

ケンゴは部屋の隅に置かれたキャリーバッグから例の最新型PCを取り出した

セト「おお、結構綺麗に使ってんだな」

ケンゴ「……まぁ見てみてよ」カチャ……

ケンゴは折り畳まれた画面を開く。すると……

PC?「ケテテテテ!」
 ▼ 297 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/13 00:44:23 ID:U85k8uKU [7/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セト「うおっ!?驚かせんじゃねぇよ……」

画面いっぱいに変な顔?が表示されている。その顔は俺を見て笑っているみてぇだ

「てめぇ最新型で俺をバカにするんじゃねぇぞ」と言おうとしたが、その言葉は驚きにかき消された

ピシュン!

電子音と共にPCの画面が真っ暗になる。そしていつの間にかケンゴの隣に見た事ねぇポケモンが笑って浮遊していた

ん?あの顔画面のと一緒じゃねぇか

ケンゴ「そう……最新型PCは最初から故障していたんだ。でも代わりに……」

???「ケテ、ケテテテテ!!」

ケンゴ「電子機器にFCするポケモン……そう、コイツさ、ロトムがいたんだ」

ロトム「ケテーン!ケテテ!」ケラケラ
 ▼ 298 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/14 00:30:30 ID:vpHEdsiA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セト「へぇ……んなポケモンもいるんだな」

ケンゴ「コイツは僕の地元のシンオウで初めて発見されたらしいんだ、あまりコンテストにロトムが出る事は無いね」

コンテストにあんまり出ねぇのか……そりゃ俺が知らねぇ訳だ

ケンゴ「出会った始めは大変だったよ!家電にFCしてイタズラばかりして……今じゃイタズラもだいぶマシになったけどね」

ケンゴ「それとサイバー団の事だけど……」

ケンゴ「ごめんなさい!これっぽっちの情報も入って来てないんだ!」

セト「そりゃ仕方ねぇぜ……アイツらどうせプロのハッカーばっかだろ?情報をヘタには漏らさねぇだろ」

ケンゴ「……そうだよね、でも出来る限りのことはやってみるよ。そうじゃないとヒカリに顔向けできないしね」

ヒカリ?確かシンオウのパフォーマーだったっけ、根強いファンが掲示板にいたな……

でも『顔向けできない』……?どうしてなんだ?

セト「なぁ、なんでヒカリに顔向けが……「いやいやなんでもないよ!」

ん?どうしたんだよ急に

ケンゴ「それにもうこんな時間だし、おやすみなさい!」パチッ!

ケンゴは近くにあったリモコンを使って部屋の電気を消した……しばらくしてケンゴのいびきが聞こえてきた

もう寝たのか……あの反応、知られたくない何かがあるんだろうな……そこには触れないでおこう

俺も寝るか、明日は息抜きにズモイの観光でもするか
 ▼ 299 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/15 01:56:45 ID:d5M25.Ns [1/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セト「んあ……朝か」ノソノソ

俺はまだ眠気の残る目をこすりながら枕元のメガネに手を伸ばす。ケンゴも起こさねぇとな

確かケンゴは俺と反対側の布団で寝てた筈……あれ?布団が畳まれてるぞ?

周りを見渡してみてもケンゴとその荷物が無い。代わりに机の上に封筒と置き手紙があった

セト「ケンゴ……先に出たのか?とりあえずこの手紙読んでみるか」

────────────────

僕はちょっと今日用事で忙しいから先に帰るね、料金は済ませておいたから君は旅館を出るときに受付の人に一言言うだけでいいよ

それと、隣の封筒は僕からのちょっとした餞別さ。どうぞ旅に役立ててくれよ

次はウノハナシティにでも行ってみたらどうかな?

あそこにはホウエンとの連絡船もあるし、何かサイバー団の情報を手に入れられるかもしれないよ

それじゃあ、ポケモンも身体も大事にね!

ケンゴ

────────────────

セト「次はウノハナかぁ……長旅になるな、それよりコレだよコレ」
 ▼ 300 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/15 01:58:05 ID:d5M25.Ns [2/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
俺はケンゴの言う『餞別』の封筒に手を伸ばした。いくら入ってるかなぁ〜?

セト「さぁ、おいくらかッ!?」シュッ!

勢いよく封筒の中の何か……紙類を掴んだ右手を引き出す。さぁ、0はいくつ付いているかな!?







俺は右手の紙類を凝視する

セト「え……?何これ」

『ズモイチケット』とそこには書かれていた

裏側をめくってみると、その正体が分かった

セト「お土産引き換え券?……んなもんいらねぇよ!俺は現ナマが欲しいんだよ!」

結局朝メシは自腹かよ……

とりあえず今日はズモイを観光しよう、それでポケセン見つけて泊まって……ウノハナに出発すんのは明日になりそうだな

セト「それじゃ、荷物まとめて早いとこここ出るか……」
 ▼ 301 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/15 01:59:10 ID:d5M25.Ns [3/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜受付〜

職員「またのお越しをお待ちしております」

チェックアウトは済ませたな……このチケットどうする?

捨ててもケンゴにアレだしなぁ……かと言ってお土産買っても荷物になるだけだし

男の子「す、すっげー!これがズームかぁ!」

なんだあのガキ……ハンディカムを持って旅館の中を撮影してる……!……いい事思いついたぜ

セト「ねぇきみ」フッ

男の子「う、うわぁ!おじさんびっくりしたよ……」

ガキがこっちにハンディカムを向けながら驚く

おじさんって……俺まだまだ22だぞ
 ▼ 302 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/15 02:00:17 ID:d5M25.Ns [4/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セト「きみ……コイツいらないかい?お土産屋さんでお土産と交換できるよ」スッ

俺はガキに例の『ズモイチケット』を渡した。こうすりゃ捨てるよりかは百倍マシだろう

男の子「マジで!?ありがとおじさん!」

案の定ガキはチケットを受け取った。んな所親なんかに見られたら俺…「コウジー!」

男の子「あ、ママなに?」

逃ぃーげよっと

母親「早く行くわよ、じゃないとフェリーに乗り遅れちゃう!」

男の子「はぁーい」タッタッタッ

ガキが母親に近づく。俺はゆっくり忍び足で出口に近づく

母親「もぅ、何してたの?またカメラ?」

男の子「うん!それとあそこのおじさんが……」

シュババババッ!!

ここから先は聞きたくねぇぇぇぇぇ!!!!

いいか小僧……これが稀に見るニートの全力疾走だ
 ▼ 303 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/15 02:01:37 ID:d5M25.Ns [5/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜ズモイタウン、観光街〜

クチート「くち」スッ

クチートが右手を差し出す。この意味は……

ピクシー「ピクゥ」ペロペロ

さっきまで舐めていたピクシーと同じ渦巻き飴のおかわりだ……

セト「オイちょっと待てクチート、いいか?俺には財布と言う絶対的な……痛ぇっ!」

クチート「くち……」ギロリ

指先が……痛い。足元を見ると俺の右の靴の上にはクチートの重いハサミが置かれていた

セト「すみません……買えばいいんだろ買えば!」

クチート「くちち」ウナズキ

その瞬間……

ピクシー「ピピピ」ニヤリ

アブリボン「ぶぶっ!」キラッ!

ピクシーの渦巻き飴×1、アブリボンのジュース×1が追加で注文されたみてぇだ……

セト「お前らもかよ……仕方ねぇな……」トホホ

もうこれ以上俺の財布に負担かけないでくれよ……
 ▼ 304 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/15 02:02:48 ID:d5M25.Ns [6/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今俺がいるズモイタウン

ここはタイキョクを代表する観光地の一つだ

街並みも伝統的な建物が多く、雰囲気を合わせる為にポケセンやフレンドリィショップの外装も地味になっている。……そのせいで見つけにくいのはナイショだぜ

また、この街を代表する建物が『ズモイの社』、いつかは知らねぇけどかなり大昔からある神社だ

俺もガキの時行ったけど……ほとんど覚えてねぇな

また、タイキョク全体の情報化に合わせて国外からの観光客が激増した。何しろ何カ国語も話すAIが配備されてるらしい

そのせいかいつもこの街は屋台が並んで賑わっている。ちなみにさっきの渦巻き飴も屋台で買ったやつだ

せっかくズモイに来たんだ、ズモイの社に行こうと社に向かったが……
 ▼ 305 ーケオスの羽毛◆5dlyl3s5o2 18/07/15 02:04:08 ID:d5M25.Ns [7/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドンッ!

「オイッ!ちゃんと前見て歩けよッ!」

セト「ハイ……すみません」トボトボ

「何あのオタク!邪魔なんすけどぉ」「なんだよアイツのパーカー、クッソダセェ!」

俺はポケモン達と一緒に人気のない路地に入った

セト「……なんなんだよ!!」

ピクシー「ピー……」

アブリボン「あぶぶ!」

クチート「くちぇ」

ポケモン達は俺の子供臭い態度に呆れている……アブリボンを除いて
  ▲  |  全表示945   | << 前100 | 次100 >> |  履歴   |   スレを履歴ページに追加  | 個人設定 |  ▲      
                  スレ一覧                  
荒らしや削除されたレスには反応しないでください。

. 書き込み前に、利用規約を確認して下さい。
レス番のリンクをクリックで返信が出来ます。
その他にも色々な機能があるので詳しくは、掲示板の機能を確認して下さい。
荒らしや煽りはスルーして下さい。荒らしに反応している人も荒らし同様対処します。




面白いスレはネタ投稿お願いします!
スレの消えている画像復旧リクエスト
スレ名とURLをコピー(クリックした時点でコピーされます。)
新着レス▼