【SS】あの日のこと:ポケモンBBS(掲示板) 【SS】あの日のこと:ポケモンBBS

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【SS】あの日のこと

 ▼ 1 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/14 23:12:26 ID:1MeSKmsA [1/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
『お兄ちゃん!』

『お兄ちゃん!昨日遊べなかったし、あそぼ!』

『あはは!楽しいね!』

『ボク、ちょっとトイレ行ってくるね!』

『うわあぁぁぁぁぁ!』

『お兄ちゃん!助けて!』

『お兄ちゃん!!』

―――――――――――。
 ▼ 2 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/14 23:14:06 ID:1MeSKmsA [2/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
悲しい夢を見た。

枕も布団も、ぐしょぐしょに濡れている。

目元を触ってみると湿っている。

僕は夢を見て泣いたようだ。

僕はピカチュウ。

お父さんとお母さんと一緒に小さな家で暮らしている。

兄弟?

兄弟は――。




弟がいた。
 ▼ 3 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/14 23:18:27 ID:1MeSKmsA [3/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
「ピカチュウー?」

ピカチュウ「何?お母さん」

ライチュウ「朝ご飯よー!降りてきなさーい!」

ピカチュウ「はーい!」

僕の部屋は、2階にある。

階段を降りると、お母さんがご飯を並べて待っていてくれた。
 ▼ 4 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/14 23:41:44 ID:1MeSKmsA [4/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
僕は席に座る。

ライチュウ「今日のご飯はピカチュウの大好きな黄色いポケマメよ!」

ピカチュウ「……」

ライチュウ「?どうしたの?」

ピカチュウ「……え?」

ライチュウ「なんかぼーっとしてたじゃない」

ピカチュウ「いや、なんでもないよ!」

ライチュウ「本当?何かあったら遠慮なく言っていいのよ?」

ピカチュウ「ほんとになんでもないから!……それよりポケマメ美味しいね!」

ライチュウ「そうねー」

お母さんは、おっとりしていて、優しい。

そんなお母さんに、僕は泣いた事を伝えたくなかった。

だってきっと、とても心配するだろうから。
 ▼ 5 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/14 23:43:55 ID:1MeSKmsA [5/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
そうして、朝ご飯の時間は終わった。

僕は部屋に戻ると、外に行く支度をした。

思い切り遊んで、早くこの夢を忘れたいからだ。

寝癖を直して、お気に入りの帽子を被る。

階段を降りて、

ピカチュウ「公園に遊びに行ってくるね!」

と、言うと、

ライチュウ「気をつけて行ってきてねー!」

と、お母さんが返してくれる。

僕は少し早歩きで玄関に向かい、家を出た。
 ▼ 6 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/14 23:50:16 ID:1MeSKmsA [6/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
そして、2番目に近い公園に向かう。

道を真っ直ぐ進んで、左に曲がる。

その次に右に曲がって、もう一度右に曲がる。

その後、踏切を渡って、真っ直ぐ行くと、公園に着く。

この道は少々複雑なのだが、昔、弟と一緒によく行った公園だから、しっかりと覚えてる。

公園に入り、近くのベンチに腰掛ける。
 ▼ 7 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 07:59:03 ID:kkmOFdIY [1/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
ラルトスとトゲピーが一緒に滑り台で遊んでる。

その近くにはサーナイトと、トゲキッスが2匹を見ながら話してる。

きっと保護者なんだろう。
 ▼ 8 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 08:00:58 ID:kkmOFdIY [2/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
ジャングルジムでは、エイパムとヒコザルが登って話してる。

オレの方が登るのが速い!って喧嘩してる。

やがて、競争をし始める。

こういうのは見ていて楽しくなってくる。
 ▼ 9 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 08:31:54 ID:kkmOFdIY [3/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
その隣では、ププリンとプリンがボール遊びをしてる。

ププリン「おねーちゃん!いくよー」

プリン「うん!いいよ!」

ププリン「それっ!」

プリン「チャームボイス!」

プリンのチャームボイスを受けたボールは、ふわっと浮かんで落ちずにプリンのもとに届く。

プリン「よっと……ププリンうまーい!」

ププリン「そ、そう?」

プリン「うん!」

ププリン「ありがとう!」

姉妹は仲良く遊んでいる。

僕は懐かしいと思うと同時に、少し心が痛む。
 ▼ 10 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 08:36:51 ID:kkmOFdIY [4/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
「おお!ピカチュウじゃないか!」

上の方から声が聞こえる。

僕は上を見る。

友達のトゲチックだ。

トゲチック「どうしたんだ?1匹で」

ピカチュウ「ちょっと遊びに来ただけだよ」

トゲチック「遊んでないじゃないか」

ギクッ

ピカチュウ「え、えーと、それは……」

トゲチック「分かった!一緒に遊ぶポケモンがいないんだな!しょうがない、俺と一緒に遊ぼうぜ!」

ピカチュウ「う、うん。いいよ」

トゲチックは、少し強引な所がある。

でも、陽気で接しやすい、僕の大切な友達だ。
 ▼ 11 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 08:41:46 ID:kkmOFdIY [5/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
ピカチュウ「何するの?」

トゲチック「サッカーでいいか?」

そう言ってリフティングを始める。

ピカチュウ「うっ……」

僕は胸が痛む。

トゲチック「ど、どうしたんだよ。大丈夫か?」

ピカチュウ「だ、大丈夫。早くやろう!」

サッカーをやっていれば、忘れるだろうと思った。
 ▼ 12 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 08:45:50 ID:kkmOFdIY [6/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
夕方まで、サッカーをやり続け、結果は1対4でトゲチックの勝ち。

帰る時にトゲチックは、

トゲチック「今日はどうしたんだ?元気なかったぞ」

と、言った。

僕は

ピカチュウ「そんなことないよ」

と、ごまかしておいたが、トゲチックは本当に心配しているようで、

トゲチック「何かあったら俺に相談してくれていいんだぞ」

と、言ってくれた。

僕はうなずいて、トゲチックとはその場で解散になった。
 ▼ 13 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 08:48:47 ID:kkmOFdIY [7/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
ピカチュウ「ただいまー」

ライチュウ「おかえりなさい!手はちゃんと洗ってね」

ピカチュウ「うん!分かってる」

僕は洗面所に行って手を洗った。
 ▼ 14 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 08:50:07 ID:kkmOFdIY [8/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
不意に鏡が見えた。

黄色い肌に先が黒い耳、とんがったしっぽ。

いつもの僕だ。

だが、気になった所があった。

それは、顔だ。

いや、顔がおかしいわけではない。

気になるのは表情。いつもと違って、暗い顔をしているのが分かった。

僕は驚いた。そりゃあトゲチックも心配するわけだ。

いつもの僕じゃないような虚ろな目。それが怖くなって、僕は急いで自分の部屋に帰った。
 ▼ 15 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 08:52:48 ID:kkmOFdIY [9/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
ベッドに寝転んで、深呼吸をする。

あんなに自分が怖くなったことなんてなかった。

例えてみると殺ポケをした後の犯人みたいな気分じゃないかと思う。

あんな顔になったのは、やっぱりあの夢のせいだと思う。

――――――――――。
 ▼ 16 イティ@マグマスーツ 18/04/15 08:54:38 ID:ZsD1yXdw NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ボットン便所に落ちたんかな、弟…
悲しい話だな…
 ▼ 17 ラッタ@ガオガエンZ 18/04/15 08:55:10 ID:FPcUkbqc NGネーム登録 NGID登録 m 報告
殺ポケは草
 ▼ 18 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 08:57:10 ID:kkmOFdIY [10/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
『お兄ちゃん!』

『ん?』

『お兄ちゃん!昨日遊べなかったし、あそぼ!』

『いいよ!サッカーしようよ!』

『あはは!楽しいね!』

『うん!』

『ボク、ちょっとトイレ行ってくるね!』

『分かった!』

『うわあぁぁぁぁぁ!』

『?ピチュー?』

『お兄ちゃん!助けて!』

『ピチュー!くそっ!足が動かねえ!』

『お兄ちゃん!!』

『ピチュー!!』

―――――――――――。
 ▼ 19 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 09:03:54 ID:kkmOFdIY [11/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
うーん……

僕は昨日あのまま寝ていたようだ。

かけていなかった布団が上にかかってる。

きっとお母さんがかけてくれたんだろう。

今日も涙が出ている。

そう。僕は弟を――ピチューを助けられなかったんだ。

ピチューは、助けを求めていたのに、僕は足が動かなくて……

ううっ……頭が痛い……

まるでこれ以上思い出すのを制御しているみたい。

このまま寝ていても暇なので、僕は階段を降りた。
 ▼ 20 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 09:11:08 ID:kkmOFdIY [12/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
ピカチュウ「お母さん。ご飯できた?」

ライチュウ「……」

ピカチュウ「お母さん?」

ライチュウ「……zzz」

疲れて寝てるみたいだ。いつも僕のことばっかりかまってくれるからだよね。

お父さんは仕事で忙しいから、お母さんが1匹で僕を育ててるようなものだもん。

ピカチュウ「よし!ポケマメ取ってくるか」

そうして僕は出かけた。
 ▼ 21 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 09:13:30 ID:kkmOFdIY [13/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
ついたのはポケマメの森。

ここには沢山のポケマメが出来ている。

僕は木の上のポケマメに手を伸ばす。
 ▼ 22 ッチャマ@たべのこし 18/04/15 09:15:08 ID:1Zu1yCyM [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
支援

>>16
その発想は草
 ▼ 23 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 09:15:10 ID:kkmOFdIY [14/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
その時。

「ここへ何しに来た!」

ピカチュウ「誰!?」

「名乗る必要はない!おどろかす!」

いきなり攻撃をされ、僕はびっくりしてひるんでしまった。

「ダブルチョップ!」ドンドンッ

連続で叩かれる。

ピカチュウ「ううっ……話を聞いてよ!」

僕は訴える。

だが、

「それは無理だ!なげつける!!」

ポケマメを投げつけられた。

ピカチュウ「うっ……攻撃したくなかったが……」

僕は攻撃をすることにした。

ピカチュウ「10まんボルト!!」

ビリリッ

相手に電撃を放つ。

「ぬう……まだだ!こうそくいどう!」

ピカチュウ「こっちもこうそくいどう!」

自分の体に力がみなぎってくるのが分かる。

いつもより速く動けるが、相手も同じ速さでついてくる。

ピカチュウ「かみなり!」

「なげつける!」

僕のかみなりを避けられ、代わりに飛んで来たのは、ポケマメ。

僕はそれを避けてまた攻撃する。

そして、だんだんと意識がなくなっていった……
 ▼ 24 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 09:19:43 ID:kkmOFdIY [15/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
「カチュウ!……ピカチュウ!」

誰かの声が聞こえる。

「ピカチュウ!!」

僕は頑張って目を開ける。

ピカチュウ「お母さん?」

ライチュウ「ピカチュウ!心配したのよ!起きたらピカチュウがいなかったから……」

ピカチュウ「どうしてここが……?」

ライチュウ「エテボースが教えてくれたの」

ピカチュウ「エテボース?」

エテボース「ピカチュウさん。さっきはごめんなさい」

ピカチュウ「ああ!僕を攻撃して来た!」

エテボース「ぼく、つい暴走して……自分の縄張りに入られたから……」

ピカチュウ「いや、こっちこそごめんなさい。勝手に縄張りに入っちゃったみたいだね」

ライチュウ「さっきね、家にエテボースが来て――」
 ▼ 25 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 09:27:27 ID:kkmOFdIY [16/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜回想〜

エテボース「ピカチュウさんの家族さーん!!」

ライチュウ「?あら、誰かしら?」

エテボース「ぼくはエテボースです。お宅のピカチュウさんに攻撃をしてしまってすみません!とにかく来てください!」

ライチュウ「え?は、はい」

〜現在〜
 ▼ 26 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 09:31:56 ID:kkmOFdIY [17/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
ライチュウ「という感じで私はエテボースについていったの。それでピカチュウがいて……」ぺちゃくちゃ

ピカチュウ「エテボース。ありがとう!」

エテボース「いえ、こちらこそ悪かった……ポケマメをあげます」

ピカチュウ「本当!?ありがとう!」

僕らはポケマメを貰って家に帰った。
 ▼ 27 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 09:32:39 ID:kkmOFdIY [18/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
そしてポケマメを食べると僕は外に出た。

いつまでも逃げてちゃだめだ!

エテボースみたいに、悪かった事を反省して、素直になるんだ。

僕は一番近い公園――あの日ピチューが死んだ公園に向かう。
 ▼ 28 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 09:37:31 ID:kkmOFdIY [19/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
はあっはあっ……ふう……

やっと着いた……

一番近い公園といっても距離はそれなりにあるから、かなり疲れる。

僕は事件のあった場所に向かう。

胸や頭の痛みはいつのまにかなくなっていた。
 ▼ 29 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 09:41:05 ID:kkmOFdIY [20/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
ピチューは、トイレの方に向かった。

だから僕もそっちに行ってみる。

ピカチュウ「うわっ!」

僕は足を滑らせた。

一瞬の出来事で、何が起きたのか分からなかったが、しばらくして川に落ちたのだと分かった。
 ▼ 30 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 09:43:35 ID:kkmOFdIY [21/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
幸い、水は浅かったのですぐに出ることが出来た。

そうか。ピチューは、この深さだと体が埋まってしまう。

しかも、あの日の前の日は嵐だった。

だから、流れも速くなってるはずだ。
 ▼ 31 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 09:44:21 ID:kkmOFdIY [22/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
そうだ。思い出した。

ピチューは、助けて欲しいと僕に訴えて、僕が見に行ってみると、ピチューは、溺れていて、僕は怖くて助けられなくて……ピチューは、死んでしまった。

自分の……せいだ。

自分が、ピチューを……
 ▼ 32 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 09:50:15 ID:kkmOFdIY [23/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
いや、もうそういうのはやめると決めたんだ。


ピチューごめん!

僕は、ピチューの代わりに、ピチューの分まで生きるから!

空に向かって叫んだ。

ピチューには届いてるだろうか。

〈完〉
 ▼ 33 く人◆AXc.tsGNoY 18/04/15 09:53:00 ID:kkmOFdIY [24/24] NGネーム登録 NGID登録 報告
ご閲覧ありがとうございました。
 ▼ 34 リンリキ@きいろいかけら 18/04/15 10:03:47 ID:1Zu1yCyM [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
 ▼ 35 ュカイン@せんせいのツメ 18/04/15 11:48:59 ID:rBGtMr4s NGネーム登録 NGID登録 m 報告
乙!
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