ロケット団幹部「新人……?」サカキ「そうだ」:ポケモンBBS(掲示板) ロケット団幹部「新人……?」サカキ「そうだ」:ポケモンBBS

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ロケット団幹部「新人……?」サカキ「そうだ」

 ▼ 1 ナップ@くろおび 18/04/26 16:44:42 ID:a.85KYPY NGネーム登録 NGID登録 m 報告
――カントー地方某所にある、ロケット団のアジト

サカキ「そしてその新人の教育を、是非とも君に頼みたい」

幹部「……」

サカキ「前から新しい部下を欲しがっていたよな」

サカキ「彼女はまだ新人だが、今すぐ手に入る手頃な人材だぞ」

幹部「……お心遣い痛み入ります」

幹部「ですが俺が必要としているのはあくまでも“有能な”部下です」

幹部「入団したばかりの青い娘なんて、部下になったところで足手まといなだけですよ」

サカキ「だが私の方針としては、君のように“有能な部下”を次々確保していきたいところではある」

サカキ「だからこそ有能な君に新人の教育を依頼しているのだ」

サカキ「多少面倒でも引き受けてもらおう……君に拒否権は無い」

幹部「……はっ」

サカキ「彼女には○○号室で待ってもらっている」

サカキ「準備ができ次第迎えに行き、本日履行する予定の任務に彼女を同伴させること」

サカキ「良いな」

幹部「……了解」
 ▼ 20 ボミー@オーキドのてがみ 18/04/29 00:36:23 ID:piIlmKu2 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
幹部の余裕ある発言からほどなくして、オノノクスは俊敏な動きで難なくレジアイスの放ったれいとうビームをかわした。

着弾した氷の光線は、ビルの床に氷柱を作る。技の威力の高さが窺える場面だが、幹部とオノノクスはそれを一切気に留めることなく反撃に移る。

幹部「オノノクス、レジアイスに「ダブルチョップ」」

オノノクス「オノォッ」

オノノクスの堅牢な牙による連続攻撃、「ダブルチョップ」が唸りをあげて炸裂。

レジアイス「ジャキーッ!?」

直撃を受けたレジアイス、その氷の体は衝撃によって少しだけ欠けてしまう。

レジロック「ロゴゴッ」

と、ここでレジロックが加勢に入るが……。

幹部「見えているぞ」

幹部「ギルガルド、レジロックに「アイアンヘッド」」

ギルガルド「ギルッ」

そこへ、血塗られているかの如く紅き刀身を持つ、全身が剣のポケモン・ギルガルドが立ちはだかり、その刃を猛進するレジロックに振りかざす。

鋼鉄の一閃が、レジロックを斬り裂いた。

レジロック「ロゴッ……!?」
 ▼ 21 カグース@おこづかいポン 18/04/29 00:36:53 ID:piIlmKu2 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
効果は抜群。このたった一撃がレジロックの致命傷となり。

レジロック「ゴゴゴ……」

レジロックだったホログラムは跡形もなく消え去った。

少女「つ、強い……」

幹部「オノノクス、レジアイスにもう一度「ダブルチョップ」」

オノノクス「オノゥ!」

止まらない幹部の指示。しかしオノノクスはその間髪なき攻勢にも難なく対応する。休止付を入れることなく、レジアイスに渾身のダブルチョップをお見舞いした。

レジアイス「ジャギギーーッ!」

レジアイスは反撃しようとするも、オノノクスの速度に追いつくことができず、何も成すすべがないまま……。

レジアイス「ジャギィァッ!?」

オノノクスのダブルチョップをまともに受けてしまい、戦闘不能となって消滅していった。

漆黒の鱗を持つ竜・オノノクスは不動たる態度でその様子を眺める。

そして次の瞬間、彼は最後の標的へと鋭い眼光を向けた。

レジスチル「ジジジ……」

少女「あの三匹をこんなにも圧倒するなんて……!」
 ▼ 22 ッシード@けいけんポン 18/04/29 06:22:47 ID:Yde4RcYk NGネーム登録 NGID登録 報告
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 ▼ 23 タチ@メガバングル 18/05/02 18:15:00 ID:EDD7dw0k NGネーム登録 NGID登録 報告
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 ▼ 24 マンタ@アブソルナイト 18/05/21 03:17:38 ID:Jxafw/ZQ NGネーム登録 NGID登録 報告
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 ▼ 25 ベノム@ヘルガナイト 18/05/28 19:14:48 ID:SVZlgg/Y NGネーム登録 NGID登録 報告
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 ▼ 26 ノプス@ルールブック 18/05/30 21:31:15 ID:CvGeouqE [1/4] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
幹部「つまらんな、全く歯ごたえがない」

オノノクス「オノゥ」

ギルガルド「ギルルゥ」

幹部「所詮はプログラム……自らの意思がある生物と比べれば、考えることをしない分実力は劣って当たり前か」

幹部「まあ良い」

幹部「これで終わりだ……やれ」

幹部の指示。瞬間、オノノクスとギルガルドはトドメの一撃を三匹に向かって放つ。

竜の牙と鋼鉄の刀身が交差して三匹の間を縫って通過し、彼らのホログラム状の体に傷という名の刻印を染み込ませる。

同時に巻き起こった衝撃は融け合い、一つの強力な技となりて炸裂。

刹那、レジの名を冠する三匹の古代ポケモンは無機質な悲鳴をあげながら、その体を点滅させていった。

レジスチル「ジジジ……」

レジロック「ゴゴ……」

その呻きは、例え偽物のものと分かっていても、聞くとその壮絶さを感じさせられる。

オノノクスなどと同じ“ポケモン”という種類の生き物とは到底思えぬ、あまりに異質な鳴き声。

表情も持たず、生気も抱かず、ホログラムとしてこの世に産み落とされた兵器は今、一対の黒きポケモン達によってあっけなく倒される。
 ▼ 27 ガイドス@こおりのジュエル 18/05/30 21:32:17 ID:CvGeouqE [2/4] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
彼らのホログラムの体はあたかも霧のように、散り散りになって消え去った。

少女「す……すごい」

少女はレジアイス達の散り様を見届けると共に、オノノクスとギルガルド、並びに彼らを操った幹部に感服の言葉をぽつりとこぼす。

他のしたっぱ達とは違う、従来までのロケット団のイメージとは明らかにかけ離れた強者の風格。

少女は思うのだった。

もしかたらこの出会いは、自分にとって大いなる運命なのかもしれないと。

彼がこの自分の人生を変える人物になるかもしれないと。

その感情は、今はまだ不確かなものだが、少なくとも彼女はこの地点で、幹部らに対し微かな“憧憬”を抱いた。

いつか彼らのように、自分ももっと強くなれれば。

そう願うのだった。

幹部「ご苦労だった、二人共」

幹部「戻れ」

少女「……凄いトレーナーさんなんですね、先輩」

幹部「……俺のことなど良い」

幹部「それよりも例のシステムを回収するぞ」
 ▼ 28 ャモメ@つきのいし 18/05/30 21:33:00 ID:CvGeouqE [3/4] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
少女「はい!」

幹部「……君、さっきよりも笑うようになったな?」

少女「そうですかね?」

幹部「気のせいか」

少女「そうですよ!」

幹部「……よし、これでこのUSBに例のデータがインプットされた」

幹部「ではこれより撤退を開始する」

少女「え……でもここ、ビルの高層ですよ?」

少女「あの閉めた扉の向こうには社員や警備員が沢山いるだろうし、どうやって脱出を――」

幹部「ここがもし地下だったら我々に打つ手は無かっただろうが、幸いここは上空だ」

幹部「翼を持つポケモンの力をここで借りれば、脱出は容易な事」

少女「あ……確かに!」

幹部「来い、リザードン」

リザードン「ガォォオッ!」

少女「わぁ……この子も黒い……」
 ▼ 29 ーフィ@みかづきのはね 18/05/30 21:33:43 ID:CvGeouqE [4/4] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
幹部「黒は俺の趣味だからな」

少女「だから車も黒いんですか?」

幹部「ああ」

少女「へぇー……」

少女「でも、リザードンがいるなら車なんていらないんじゃないんですか?」

幹部「……君は全ての移動にリザードンを使うつもりか?」

幹部「それは酷使というものだ」

少女「あ……そっか」

リザードン「ガオォ」

幹部「ああすまない、雑談が過ぎたな」

幹部「そろそろ出る」

リザードン「ガオッ」

幹部「……君も早く、リザードンにまたがるんだ」

少女「……はいっ!」

幹部「よし……飛べ、リザードン」

リザードン「ガオオッ」
 ▼ 30 ャラランガ@どくけし 18/05/31 15:55:41 ID:/vz7keRY [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
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 ▼ 31 ドシシ@ゆきだま 18/05/31 16:11:20 ID:ApP4vJyw NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 32 ラブ@あかいくさり 18/05/31 17:42:55 ID:iknRLcHY [1/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
…………

……

リザードンによる移動は車を停めた場所までに留まり、そこからアジトまでは行きの時と同じように黒塗りの車での走行だった。

走行中、ハンドルを握りながら幹部は、ロケット団のボスであるサカキに件のシステムを手に入れたことを通信機を用いて報告する。

幹部「サカキ様、無事例の物を入手することに成功しました」

サカキ『うむ、ご苦労』

幹部「アジトに戻り次第、データをそちらへ転送致します」

サカキ『分かった』

サカキ『……ところでどうだ?彼女の初仕事だったわけだが、その働きぶりは』

少女「……っ」

幹部「……見どころはあるかと」

少女「!」パァァ

サカキ『それは良かった』

サカキ『ではデータの転送が終わり次第、次のミッションに移ってくれ』

幹部「了解」
 ▼ 33 ルーラ@アロライZ 18/05/31 17:43:25 ID:iknRLcHY [2/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
サカキとの通信が切れる。

少女「次のミッション……?」

幹部「ひとまず事が終わったら君にも話すさ」

…………

……

〜ロケット団アジト〜

事務室の机に広げられた数枚の書類。

その内の一枚を取り出して拝見する少女。

そこに書かれている内容を彼女は何となしに音読した。

少女「“マグマ団の機密を探るにあたって”……?」

幹部「ホウエン地方という所には現在、二つの異なる勢力がそれぞれの野望の為に暗躍している」

幹部「一つはそこに書かれているマグマ団。そしてもう一つはアクア団という団体だ」

少女「野望……ですか?」

幹部「マグマ団は大地を、アクア団は海を、それぞれ広げようと企んでいる」

幹部「聞こえだけは大したことのないように思えるだろう。だが彼らがその為に用いる方法がかなり厄介だ」
 ▼ 34 ランテス@マグマブースター 18/05/31 17:43:57 ID:iknRLcHY [3/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
少女「その方法とは……?」

幹部「君も名前だけは聞いたことがあるんじゃないか」

幹部「一対の超古代ポケモン――」

幹部「――グラードンとカイオーガ」

少女「……!」

幹部「連中はその伝説のポケモン達を蘇らせることによって力を使わせ、大地もしくは海でこの地球を覆い尽くそうとしている」

少女「そんなことを……」

少女「……でも、それが今回のミッションとどういう関係が?」

幹部「まずそもそも今回のミッション自体が、その片割れであるマグマ団のアジトに潜入するというものだ」

幹部「そしてその目的は、奴らが有しているであろう不特定多数の機密情報の奪取」

幹部「それをする理由は、平たく言えばロケット団の梅雨払いだ」

少女「梅雨払い」

幹部「そう」

幹部「もし地球全てが大地あるいは海に埋め尽くされるようなことがあれば、我々ロケット団が行う活動にも大きな支障が出る」
 ▼ 35 ルディオ@ほのおのいし 18/05/31 17:44:29 ID:iknRLcHY [4/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
幹部「そこで連中の野望を阻止する者として白羽の矢が立ったのが、この俺というわけだ」

少女「……なんか、相変わらずスケールがデカイですね」

幹部「だろう?いい加減俺もウンザリしている」

少女「こう言っては何なのですが、辞めようとは思わないのですか?」

幹部「君も中々なことを問いかけてくるようになったな」

少女「す、すみませんっ」

幹部「いやいい……俺もそのことは自覚はしている」

幹部「だが辞められないんだ……俺は少々深みに入りすぎた」

幹部「今俺が立っているのは深淵だ……もう二度とカタギの世界には戻れない」

少女「……っ」

幹部「辞めるなんて言い出せば抹殺される。逃れることはできない」

幹部「だから逆に、俺の方から君に聞きたいぐらいだ」

幹部「君はこの俺を見ていてもなお……この仕事を辞めようとは思わないのか?」

少女「……私、実は子供の頃、犯罪を犯したことがあって」

幹部「何……?」
 ▼ 36 シャーモ@パワフルハーブ 18/05/31 17:45:02 ID:iknRLcHY [5/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
少女「どんなことをしたのかはまだ言いたくありません」

少女「ですが……もう戻れないというのは、きっと貴方も私も同じかと」

幹部「君が過去に何をしたのかは知らんが、君と俺では雲泥の差があることを忘れるな」

幹部「君ならまだ、きっと、やり直せる」

少女「……」

幹部「……まあと言っても、そんなすぐに辞められても困るけどな」

少女「あ、はい」

幹部「ではそろそろハナダの乗船場に向かうぞ」

少女「了解ですっ」

…………

……

ハナダシティから8時間、海を越えて幹部達がやって来たのは、ホウエン地方はミナモシティ。

航路にて食事も睡眠も済ませた彼らはミナモに上陸するや否や、手頃なベンチを見つけてそこに腰をかけた。

そしてそこで幹部は持参したノートパソコンを開く。

夜の港町にて彼らは人知れず、アジトに潜入するにあたっての作戦を練るのだった。
 ▼ 37 ノムー@ザロクのみ 18/05/31 17:45:19 ID:iknRLcHY [6/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
少女「そこが、マグマ団のアジトがある場所なんですか?」

幹部「そうだ……例によって既に送り込んである諜報員が得た有力な情報だ」

幹部「作戦も船の中であらかた決めてきた。……後はここに乗り込むだけだ」

少女「昼の時訪れたあの会社に忍び込んでいたっていう諜報員とその人は同一人物なんですか?」

幹部「その通りだ」

幹部「彼女……“ドミノ”と俺は時間差を作って一つのミッションに取り組んでいる」

幹部「ドミノが先に敵陣に忍び込み、十分な情報を得た上で俺が目的のブツを掻っ攫うんだ」

少女「へぇー……」

幹部「だが今回は、その時間差がかなり縮まっている」

幹部「だからもしかしたら、マグマ団のアジトの中で彼女と会うことになるかもな」

少女「どんな人なんでしょう……私も新人として、早くお会いしたいです」

幹部「……そうか」

少女「はいっ」

幹部「なら、早いところそこへ向かうとするか」
 ▼ 38 アルヒー@バクーダナイト 18/05/31 17:49:01 ID:S8jMP.Ds NGネーム登録 NGID登録 m 報告
支援
 ▼ 39 ラッキー@メタグロスナイト 18/05/31 18:19:30 ID:9BRrvVZE NGネーム登録 NGID登録 報告
ドミノって
 ▼ 40 ールル@ていきけん 18/05/31 18:31:07 ID:/vz7keRY [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
ピザじゃん
 ▼ 41 アルヒー@モコシのみ 18/05/31 23:18:42 ID:BbmI6rjs NGネーム登録 NGID登録 m 報告
支援
 ▼ 42 ンチュラ@しめつけバンド 18/06/01 19:16:11 ID:sr3nYDUQ NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 43 ンダース@フリーズカセット 18/06/02 00:42:40 ID:rmyqOpLQ [1/4] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
…………

……

〜マグマ団アジト〜

とある山岳地帯に、一際開けた場所がある。

周辺が断崖によって囲まれている中、そこだけは比較的平坦な地形だった。

そしてそこに、まるで俗世との関わりを拒絶するかの如く建っている建物があった。

赤い鉄材によって建築されたビル。

入り口には、『M』のアルファベットをモチーフにしたマークが刻まれてある。

そのマークこそが、大地を広げんと企む謎の結社『マグマ団』の証である。

マグマ団団員A「最近入団してきた“ドミノ”って女、ケッコー可愛くねえか?」

団員B「それな!おまけに仕事に対しても勉強熱心だから好感が持てるぜ」

団員A「俺思い切ってコクっちまおうかな」

団員B「ギャハハ!乙る未来しか見えねぇー!」

と、団員の男二人が他愛もない雑談をしていた、次の瞬間。

団員C「し、侵入者――」

団員C「うギャァァァァっ!!」
 ▼ 44 ガフシギバナ@しずくプレート 18/06/02 00:43:09 ID:rmyqOpLQ [2/4] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
団員A・B「!?」

突如としてアジトの入り口方面から、悲鳴と爆音が響き渡った。

先程までバカ笑いしていた二人は目が点になってしまい、一瞬立ち竦む。

だが、何らかの敵が侵入してきたということに遅ればせながら気づくと、二人は互いに頷き合って、迎撃すべく彼らはその場所へと向かって行った。

紅蓮の回廊を抜け、辿り着いた先に居たのは、先程侵入者という言葉を最後に気絶した団員と……。

……そして、恐らく侵入者本人と思しき怪しい人影。

その人物は、胸に『R』と書かれた黒き服を纏っていた。

団員A「貴様……アクア団の手の者か!」

団員B「待て!あのRの文字……アレはまさかカントーの!?」

幹部「知ってくれているようで何よりだ」

幹部「そう……俺はロケット団の鉄砲玉さ」

幹部「この組織を潰すつもりで来た。……せっかくだから俺達と遊んでくれよ」

オノノクス「オノォォッ!」

ギルガルド「ギルゥゥッ!」

団員A(クソ、ボスの居ない時によくも……!)
 ▼ 45 リゲイツ@ねばねばこやし 18/06/02 00:43:37 ID:rmyqOpLQ [3/4] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
団員B「上等だ!いけぇグラエナ!」

団員A「お前もだ!ドンメル!」

グラエナ「ガァァアッ!」

ドンメル「ドドッ」

幹部「薙ぎ払え、オノノクス!」

オノノクス「オノォォォッ!」

団員達が繰り出したグラエナとドンメルはこの時、ボールから出てから床に着地するまでの僅かな空白を狙われた。

オノノクスの尻尾による薙ぎ払い攻撃は刹那にしなり、宙を横一文字に斬って振り払われる。

それは重くそして速い一閃だった。衝撃に吹き飛ばされたグラエナとドンメルはそのまま吸い込まれるように壁に叩きつけられる。

グラエナ「ガァァッ!?」

ドンメル「ドォォッ!?」

瞬殺。

団員達はあまりにも早い敗北に自らの目を疑うのであった。

だがしかし、団員達にはそれ以上驚愕した様子が無かった。

なぜならば、自分達の敗北イコールマグマ団の敗北ではないから。
 ▼ 46 ガアブソル@フィラのみ 18/06/02 00:46:44 ID:rmyqOpLQ [4/4] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
彼らは自分達の役割を熟知している。

自分達は所詮捨て駒であることを理解している。

そして、その捨て駒がやられた時。

その瞬間を引き金に、援軍が駆けつけてくることを予測している。

マグマ団団員達「侵入者を捕まえろォーッ!」

団員B「へ……へへ……残念だったな」

団員A「ロケット団だかバゲット団だか知らねえが、貴様はもう終わりだ!」

ギルガルド「ギルッ」

ギルガルドのみねうち攻撃に、団員の二人は半殺しにされ、地にひれ伏す。

役目を終えたと確信した二人の表情は、どこか潔かった。

幹部(さて……時間稼ぎを始めるか)

数十の軍勢を眼前にして、たった数匹のポケモンで挑もうとする幹部。

しかしその横には、少女の姿は無かった。
 ▼ 47 ガミュウツーX@ちからのハチマキ 18/06/02 21:25:45 ID:.eJZRQ3M NGネーム登録 NGID登録 m 報告
支援
 ▼ 48 9J3U2.6yic 18/06/03 22:35:22 ID:7jb1doXM [1/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
…………

……

数時間前のことだ。

その時幹部と少女は、マグマ団アジトに乗り込むにあたり、アジトの近くの岩陰で履行する作戦の確認を取っていた。

幹部「今回、俺と君は別行動を取る」

幹部「俺が囮になっている間に、君はこのマップを頼りにアジトの研究室へ行くんだ」

少女「は、はい」

幹部「君にはこのポケモンを貸しておこう。……中にはシロデスナというポケモンが入っている」

幹部「俺が出来る限りアジト内の下っ端共を引き寄せるとはいえ、全員が集まるわけでもないだろうからな」

幹部「護衛としてソイツは役に立つハズだ」

少女「ありがとうございますっ」

幹部「では、君の幸運を祈る。……俺がアジトに入ってから十分後に、君はもう一つの入り口から突入しろよ」

少女「了解です」
 ▼ 49 9J3U2.6yic 18/06/03 22:36:37 ID:7jb1doXM [2/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
…………

……

そして時は現在に戻り。

アジトには正面入口の他に、外のゴミ捨て場に通ずる勝手口がある。

しかしそのゴミ捨て場は高い塀に囲まれており、人は通常これを飛び越えて侵入することはできない。

少女はこれを鉤縄を使って突破しようとする。

鉄鉤を塀の反対側の返しに引っ掛け、固定させて縄を辿り、平坦な壁を登っていく。

やがて塀の上に立った少女は、ロケット団の丈の短いスカートを押さえながらぴょんと飛び降りて着地。

鉤縄を収納して、先へと進むのだった。

…………

……

一方、少女の為に時間稼ぎをする幹部は。

幹部「マグマと言う割には随分ヌルい連中だな」

団員G「バ……バカな……これだけの人数を相手にどうしてそこまで戦える!?」
 ▼ 50 9J3U2.6yic 18/06/03 22:37:18 ID:7jb1doXM [3/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ざっと数えても40はいる団員達。そして彼ら一人一人が所有しているポケモン……一人辺り3匹と仮定しても120匹ものポケモンがこれまで幹部のオノノクスとギルガルドに立ち向かってきた。

にも関わらず、全員が成すすべもなくその二匹に倒され、それぞれのモンスターボールに戻っている。

そして二匹に一矢報いることはおろか、傷すらあまり与えられてはいない。

幹部「がん首揃えてこの程度とはな」

団員H「ち……ちくしょぉぉぉ!!」

彼らの実力を鼻で笑った幹部。悔しさのあまり逆上の叫びをあげる団員達。

が、そこへ……。

???「貴様か、ウチの団員達を可愛がってくれているというのは」

幹部「!」

扉の向こうから、謎の細身の団員が突如として現れる。

すると群がっていた団員達は、その男が来るや否や皆一斉に彼が通る為の道を開けた。

団員達「ホムラ様!」

ホムラ。

そう呼ばれた団員は他の団員達に見られながらロケット団幹部の眼前に歩み寄る。

幹部「ホムラって、そのまんまだな」

ホムラ「マグマ団に相応しい、熱い名前だろう?」
 ▼ 51 9J3U2.6yic 18/06/03 22:38:35 ID:7jb1doXM [4/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
幹部「その立ち振舞いを見るに……お前は幹部クラスの人間のようだな」

ホムラ「そう。俺はマグマ団幹部のホムラ」

ホムラ「と言う訳で、悪いが俺は今までの連中とは格が違う」

幹部「ほう」

ホムラ「侵入者は排除せねば、な!」

ホムラ「出てこい、ヒードラン!」

ボンッ!

ヒードラン「ドラァァッ!!」

幹部「ふむ……」

ホムラ「言っておくが、今更後悔しても逃しはせんぞ」

幹部「いいや、逃げんさ」

幹部「ギルガルド、お前は引き続き他の団員達の相手をしろ」

ギルガルド「ギルッ」

幹部「オノノクス、お前は目の前のデカブツと戦え」

幹部「指揮は俺が執る」
 ▼ 52 9J3U2.6yic 18/06/03 22:39:12 ID:7jb1doXM [5/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
オノノクス「オノォ」

ホムラ「二体一でも私は良かったのだがな」

幹部「お前は良くてもそのヒードランの方が持たないだろう?」

ホムラ「……ほざけ!握り潰してやる」

ホムラ「ヒードラン、マグマストーム!」

ヒードラン「ドララララ!」

ヒードランの口から勢いよく溶岩が吐き出された。

その溶岩はまるで竜巻のように渦巻きながら猛進し、オノノクスの体を取り囲んでいく。

オノノクス「!」

するとそれに閉じ込められたオノノクスは、溶岩が巻き起こす熱風にその身を燃やされた。

オノノクス「オノォォォッ!?」

幹部「……」

ホムラ「ヒードランのマグマストームに巻き込まれた者は、その力尽きるまで灼熱の旋風に幽閉される」

ホムラ「貴様のオノノクスは果たしてどこまで持ち堪えられるかな?」

幹部「オノノクス、りゅうのまい」
 ▼ 53 9J3U2.6yic 18/06/03 22:39:31 ID:7jb1doXM [6/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
オノノクス「オノォォォォッ!!」

業火に包まれる中、オノノクスはその身を焦がしながらも体を突き動かし、竜の怒涛の舞を繰り広げる。

ホムラ(バカな……ヒードランのマグマストームを受けても動けるだと!?)

ホムラ「くっ、やらせるなヒードラン!ラスターカノンだ!」

ヒードラン「ドラァァァっ!!」

ヒードランは、体中の光を一点に集中させ、それを一つの砲弾にして射出。

銀色の光弾が炸裂する。

オノノクス「オノォッ……!!」

紅き烈風の最中で更なる追い打ちをかけられたオノノクス。しかし彼はその舞を止めない。

ホムラ「何だと……!?」

幹部「今度はこちらの番だな」

幹部「オノノクス、ダブルチョップ」

オノノクス「オノォッ!」
 ▼ 54 9J3U2.6yic 18/06/05 00:05:53 ID:OQ7Vrtg2 [1/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
りゅうのまいによって威力が底上げされた、堅牢な牙の連続攻撃が唸りをあげる。

オノノクス「オノォッ!」

オノノクス「オノォォォッ!!」

ヒードラン「ドラァァ……」

ホムラ「くっ、マグマストームに閉じ込められてもなお攻撃してくるとは……」

幹部「あまり舐めてくれるなよ」

ホムラ「フ……フフ、だが面白くもあるぞ」

ホムラ「まさかこれ程の実力を持ったトレーナーがロケット団に居たとはな」

ホムラ「正直言って、私は貴様らのことを単なるチンピラ集団だと思っていたぞ」

幹部「お褒めに預かり光栄だ」

ホムラ「だが……最後に勝つのは私達だッ!」

ホムラ「ヒードラン、だいもんじ!!」

ヒードラン「ドラァァァァッ!!」

ヒードランの口から、一つの火炎弾が吐き出される。

オノノクス「オノッ!?」
 ▼ 55 9J3U2.6yic 18/06/05 00:06:21 ID:OQ7Vrtg2 [2/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
そしてそれはオノノクスに接触した瞬間、大の字型に炸裂して爆風を巻き起こした。

炎の大技・だいもんじをモロに受けたオノノクスはよろけ、硝煙に包まれながら後ずさりする。

更にその後、マグマストームの持続ダメージも加わった。

オノノクス「オノォォァッ!?」

二つの火炎に身を焼かれ、苦しみ悶えるオノノクス。

しかし幹部はその様子を見ても冷静な態度を一切崩さない。

ホムラ「どうした!貴様のポケモンがやられているのだぞ」

ホムラ「少しは心配する素振りでも見せたらどうなんだ?」

幹部「……」

ホムラ「……おい?」

幹部「……ギルガルド、戻れ」

ギルガルド「ギルッ」

するとここで突然、幹部はギルガルドを戻した。

そして、次の瞬間。

幹部「オノノクス」

幹部「じしんだ」
 ▼ 56 9J3U2.6yic 18/06/05 00:06:51 ID:OQ7Vrtg2 [3/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
オノノクス「……オノッ!」

ホムラ「何!?」

ヒードラン「ドラッ!?」

炎の渦を纏うオノノクスのしこ踏みが、突如としてマグマ団アジトの床をぶち抜く。

大地の地脈にまで衝撃を伝え、震動を引き起こす。

するとそれは強大な威力の地震となって、アジト全体を大きく揺るがした。

ヒードラン「ドラァァァッ!?」

ホムラ「ヒ、ヒードランーーッ!?」

炎と鋼の二つの属性を持つヒードランに、土の力を利用した攻撃は効果抜群。

ヒードラン「ド……ドララ……」

地震をまともに受けたヒードランはその後、地震が鳴り止むと同時に地面に倒れ込む。

そしてそのまま気絶してしまった。

ホムラ「そんな……シンオウ地方で捕まえた新戦力がこうもあっさり……!?」

また、ヒードランだけでなく、先程までギルガルドが相手をしていた周りのポケモン達も全員瀕死状態に陥っている。

皆、オノノクスの地震にやられたのだ。
 ▼ 57 9J3U2.6yic 18/06/05 00:07:18 ID:OQ7Vrtg2 [4/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
そう、オノノクスの地震は、相手だけでなく周りも全体的に巻き込む大技。

だから幹部はギルガルドに巻き添えが来ることの無いように、敢えてギルガルドを一旦ボールに戻したのだ。

幹部(時間稼ぎのハズが、結局敵の幹部まで倒してしまったな)

幹部(さてと……あの子は今頃研究室だろうか)

幹部(無事に辿り着いているといいが)

…………

……

場所は変わって、マグマ団アジトのとある回廊。

少女「うわっ……!じ、地震!?」

少女の立つ床が、振動によって揺れ動いている。

幹部のオノノクスが引き起こした地震が、この場所にまで響いて来ているのだ。

だが、全く別の地点にいる少女がそんなことを知るわけもなく、彼女はこの地震を単なる自然現象だと思っている。

やがて地震が鳴り止んだ頃、少女はこの地震をそれ以上気にかけることもなく先へと進んでいった。

少女「先輩が時間稼ぎをしている間に、早く研究室を目指さなくちゃ」
 ▼ 58 9J3U2.6yic 18/06/05 00:07:52 ID:OQ7Vrtg2 [5/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
少女「えっと、次の曲がり角を……右ね」

幹部がハデに暴れているお陰で、現在アジト中の団員達が幹部のいる地点に集結している。

なので今少女が通過しているこの通路はまさに閑古鳥が鳴いているような状態。

これなら難なく、様々な機密情報の宝庫である研究室まで辿り着ける。

少女「いざとなったら、先輩から貸してもらったこのポケモンで……!」

と、少女が幹部から貸与されたモンスターボールを握って、いざとなれば戦うことも辞さないという覚悟を決めていた……その時。

???「混乱に乗じてネズミが紛れ込んでいたか」

???「他の団員達には見えなかったようだが……このオレだけはしっかりと見ていたぞ」

少女「……!?」

見知らぬ男の声が、誰もいないハズの渡り廊下に響き渡った。

少女はハッとなり、警戒心を顕にしながらも辺りを見回す。

少女「誰!?どこにいるの!?」

???「ここさ」

少女の鬼気迫った問いに、謎の男は答える。

姿を現したその青髪の男は、マグマ団の制服を着用しており、顔に刺繍を入れている。
 ▼ 59 9J3U2.6yic 18/06/05 00:08:19 ID:OQ7Vrtg2 [6/6] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
彼もまたマグマ団の団員であることが窺える。

だが彼が放つオーラは、普通の団員のそれとはどこか違く、彼の方が遥かに格上に思える。

彼は一体何者なのだろうか。

少女が敵意を剥き出しにする中、その男はフッとキザな笑みを浮かべ、こう言い放った。

???「オレの名はバンナイ」

バンナイ「一応、マグマ団の団員だ」
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