【ホラーSS】鉄パイプの引き摺る音:ポケモン掲示板(ポケモンBBS)

【ホラーSS】鉄パイプの引き摺る音

1 : 刑事◆HaVUlm6Qc2 18/08/12 23:56:21 ID:KAeEufos 報告
真夜中、雨の降り頻るスーパーメガやす 。頽廃した店内に一人の少女…

リーリエ「ヨウさ〜ん、どこですか〜?」

ヨウ「!!………」ガタガタガタ

…と一人の少年が居た

リーリエ「ぉ―ぃ、いるなら返事してくださーい」


カンカラカララ…カララ…


雨で身体中がずぶ濡れになっている彼女の手には彼女の腕と同じくらいの長さのバールが握られていた

リーリエ「見てくださ〜い、これ、入り口の近くで見つけたんです!とても大きいでしょう?早く出て来ないと…これで…」

カラカラカララ…

ヨウ「・・・ハァ(なんでこんな事になったんだろう…)」

ヨウはリーリエに気付かれぬよう小さな声でため息をついた
2 : 刑事◆HaVUlm6Qc2 18/08/13 00:06:24 ID:2Nrkf4FU [1/20] 報告
〜数時間前〜 エーテルパラダイス‐リーリエの部屋


リーリエ「ヨウさん、どこに行くのですか?」

ヨウ「ど、どこって…ただ家に帰るだけだけど? …というかもう帰らせてくれよ!
いつまで僕を帰らせないつもりなんだよ!?もう13日間も外に出させてくれてないじゃないか!!いい加減にしてくれよ」

リーリエ「……」

ヨウ「じゃ、じゃあもう帰らせてもらうよ」スタスタ

リーリエ「・・・だったら」


ビュンッ
ダンッッッ! ガタガタガタ…

ヨウ「・・・え?」

ヨウが通ろうとした眼前には
壁に突き刺さり衝撃で柄が震えている包丁があった

リーリエ「……だったら…帰れないようにして差し上げますよ…ヨウさん♥」
3 : リーセン@むげんのチケット 18/08/13 00:06:36 ID:lQm6cWlc [1/2] 報告
企画用……じゃないよな
4 : 刑事◆HaVUlm6Qc2 18/08/13 00:13:05 ID:2Nrkf4FU [2/20] 報告

ヨウ(あれからリーリエにずっと追われ続けて今に至る、か…)

ヨウ(というか待ってよ!僕ぜんぜん何も悪くな…)

ガンッ!!!


ヨウ(!??)ビクゥッ

スーパーの床をバールで叩きつけた音が響き渡った

リーリエ「ヨウさ〜ん、早く出てきてくださいよ〜。早く出てきてくれないと私、何しちゃうか分かりませんよ♥えへ!」

床には大きな凹みが出来ていた

ヨウ(う、嘘だ……出ていっても…絶対…あれで……!!)ガタガタガタ
5 : 刑事◆HaVUlm6Qc2 18/08/13 00:17:16 ID:2Nrkf4FU [3/20] 報告
リーリエ「ヨウさ〜ん早く出てきてくださいよ〜…」

・・・・・・・・・・

リーリエ「ヨウさ〜ん」

・・・・・・・・・・・・・・

リーリエ「……ヨウさ〜ん!!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

イラッ リーリエ「早く出てこいって言ってんじゃないですか!!!!!!」

ガァーンッ!!!!
ガラガラガラガラッ!!

ヨウ「ヒイィィィ!」

癇癪を起こしたリーリエが陳列棚を横から蹴っ飛ばし棚が大きな音を立てて倒れた

ヨウ(は!)バッ

ヨウは咄嗟に口を手で押さえた

ヨウ(しまった…声を出してしまった・・・)
6 : ドイデ@ヨロギのみ 18/08/13 00:25:27 ID:lQm6cWlc [2/2] 報告
>>3
参加してたね
ギリだったからまさか期間間違えてるんじゃと思った
ごめんよ支援
7 : 刑事◆HaVUlm6Qc2 18/08/13 00:33:21 ID:2Nrkf4FU [4/20] 報告
リーリエ「ハァ…ハァ…」

ヨウ(き、気付かれたかな……)

リーリエ「・・・・・・」

ヨウ(どうなっているか気になるけど、顔を出したら絶対バレる!)

リーリエ「・・・そこですね」

ヨウ(!!!)

リーリエ「そこにいるんですね?」

ヨウ(バレた!?)

リーリエは所持していた大きめのバッグから懐中電灯を取り出した
8 : 刑事◆HaVUlm6Qc2 18/08/13 00:39:07 ID:2Nrkf4FU [5/20] 報告
その光は奥にあった一つの扉を照らした

リーリエ「・・・そこの部屋に居るんですね?ヨウさん」

カンカラカララ…カララ…

そういうとリーリエは奥にある扉に向かってバールを引摺りながら歩みを進めた

ヨウ(部屋? もしかして試練の時に入ったあの部屋のことかな?)

リーリエ「フフフ、隠れても無駄です♪」

リーリエが扉に手をかけた
9 : 刑事◆HaVUlm6Qc2 18/08/13 00:44:17 ID:2Nrkf4FU [6/20] 報告
リーリエ「(この扉妙に軽いですね)・・・今入りますよ、ヨウさ〜ん♥」

ギィィィ……

金属質の扉を開く音が不気味に響いた

バタンッ


・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・


リーリエがあの部屋に入ってから、メガやすからは音が消えた。外で降り注いでいる雨の音以外は

ヨウ(……リーリエがあの部屋に入ってから結構時間経ったかな…脚の震えも止まったし、出るなら今だ!)

ヨウがメガやすから出ようとしたその時
10 : 刑事◆HaVUlm6Qc2 18/08/13 00:52:18 ID:2Nrkf4FU [7/20] 報告
ドガーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!


ヨウ「うわぁぁあ!!!?」

突如、耳を劈くような爆音が響いた

ヨウ「ッ!!!・・・・(唖然)」

パラパラ…と、建物の破片が落ちる音が聞こえる

ヨウ「ああ…あ……」ヘナヘナ

今すぐにでも逃げ出したかったが、突然の爆音に仰天してしまい腰が抜けてしまった

ヨウ「嗚呼……僕はここで…殺されるんだ」ガタガタガタ

うずくまり、死を覚悟した、その時
11 : 刑事◆HaVUlm6Qc2 18/08/13 01:03:24 ID:2Nrkf4FU [8/20] 報告

ザッ ザッ ザッ

足音が近付いて来た

ヨウ「ヒッ……」ガタガタ

それは確実にヨウの元へと近付いて来ていた

ザッ ザッ ザッ

ヨウ「くっ来るな!来るなあぁぁぁぁ!!」

相手の姿は暗さと距離の関係が相まってよく見えない。しかしこんな所にいる人間など、あいつしかいない

ヨウ「う、うわぁぁあぁぁぁぁぁ!!!」


それが口を開いた
12 : 刑事◆HaVUlm6Qc2 18/08/13 01:11:50 ID:2Nrkf4FU [9/20] 報告

???「ヨウ……君?」


ピシャーーンッ!ゴロゴロゴロ…



雷光がそれの影を照らした。そこにいたのは







ヨウ「…ミヅ……キ?」

そこにいたのは、ヨウの幼なじみの少女ミヅキであった

ミヅキ「ヨウ君どうしたのこんな所で?探したんだよ!」

一瞬だけしか姿は目に映らず、顔までは見れなかったが、その声、服装、喋り方は間違いなくミヅキ本人だと確信した

ヨウ「うっ…ヒグッ」

ミヅキ「もう!おばさんが心配してたよ!さあ早く帰ろ」

ヨウ「ウワァァァン!ミヅキィィィィ!!!」ガバッ

ヨウは泣きじゃくりながらミヅキに抱きついた

ミヅキ「ヒャッ///ヨッヨヨヨウ君!?どっどどどうしたの急に!!?///」
13 : 刑事◆HaVUlm6Qc2 18/08/13 01:18:41 ID:2Nrkf4FU [10/20] 報告
ヨウ「怖かったよォォオォ!」

…よく考えたら、足音は出口の方向から聞こえてきたのだからリーリエであるはずはなかった。と気付きヨウは恥ずかしくなった

ミヅキ「な、何があったの?」オドオド

ヨウ「あっうん////じっじじ実は…」




カンカラカララ…カララ…



ヨウ「!!」

ミヅキ「!?なっ何今の音は」

ヨウ「ミヅキ!走れ!!」

そういうとヨウはミヅキの手を取り出口に向かって走り出した

ミヅキ「えっ!なっなな何!?」
14 : 刑事◆HaVUlm6Qc2 18/08/13 01:36:03 ID:2Nrkf4FU [11/20] 報告
ヨウとミヅキはメガやすを飛び出し雨が降る暗い外を全力で走った

ヨウ「ハァッハァッ!!」

ミヅキ「ちょっとヨウ君!何があったの!?」

ヨウ「リーリエ、リーリエだ!
あいつが…あいつが…」

ミヅキ「リーリエがどうしたの!」

ヨウ「あいつはキチガイだ、僕を殺そうとしてる!」

ミヅキ「えっ……?」

足元が泥で滑りそうになりつつもミヅキはヨウに付いて走っていた

ヨウ「あいつは頭がおかしいよ!訳分かんない理由で僕を殺そうとしてくるイカれ野郎だ」

ミヅキ「!・・・」



ヨウ達は15番道路まで走りついた

ヨウ「ハァッ!ハァッ! ふぅ、ここまで来たら大丈夫か……」
15 : 刑事◆HaVUlm6Qc2 18/08/13 01:50:57 ID:2Nrkf4FU [12/20] 報告

気が付くと雨雲が晴れ始めていた。月の光がゆっくりと二人を照らし出した

ミヅキ「・・・」

疲れたのか、ミヅキが顔を下に向け俯いている

ヨウ「ミヅキ、大丈夫?」

ミヅキ「・・・・ねぇ、ヨウ君」

ヨウ「何?」

ミヅキ「ヨウ君はさ、私とリーリエ、どっちの方が好きなの?」

ヨウ「き、急に何を聞くんだよ。…そりゃどっちかって言うとさ///














…ミヅキだよ」
16 : マンタ@フシギバナイト 18/08/13 01:53:59 ID:7tnoPtPY [s] 報告
リーリエ 「ヨウさん……どうしてですか?わたしは こんなにもヨウさんを好きなのに」
17 : 刑事◆HaVUlm6Qc2 18/08/13 02:11:07 ID:2Nrkf4FU [13/20] 報告
ミヅキ「・・・・・・・」


長い沈黙が続いた

ミヅキ「・・・そっかぁ、うふふ」

ヨウ「?……どうしたんだよミヅキ、なんか様子が変だぞ」

ミヅキ「変?変なのはヨウ君の方だよ、まだ気付かない?」

ミヅキがゆっくりと顔を上げる

ヨウ「何が変なんだよ……って、あれ?」

ヨウはそこで疑問に思った、ミヅキは何故
あの時あの場所に自分がいることを知っていたのかを

ヨウ「あっそういえば何で僕があ…」

ミヅキ?「私の顔、よく見て“ください゛」


顔を上げたミヅキの顔は…




ヨウ「…………え?」
18 : 刑事◆HaVUlm6Qc2 18/08/13 02:13:15 ID:2Nrkf4FU [14/20] 報告

瞳が……月の光を浴びキラキラとエメラルドの様に輝いていた


ヨウ「そっ…その目は……」


ミヅキの目はエメラルド色なんかではない
ヨウの知っている身近な人物でエメラルド色の目をしている人物は。ルザミーネ、グラジオ、もう一人は……







ヨウ「・・・リー…リエ……?」
19 : シギバナ@あまいミツ 18/08/13 02:15:29 ID:ODb6Z7X. 報告
蟹刑事て……控えめにかめんうじゃん笑。支援
20 : 刑事◆HaVUlm6Qc2 18/08/13 02:23:30 ID:2Nrkf4FU [15/20] 報告
リーリエ(ミヅキの姿)「はい!正解です!ヨウさん」

ヨウ「で、でも顔と服が…!」

リーリエ「私がバッグを持っているのを忘れましたか?あの中にミヅキさんとお揃いの服とちょっとしたメイク道具もあったのですよ。こんな事もあろうかと用意していたのですよ。えへ!」

ヨウ「な、何の為にミヅキに変装したんだよ!」

リーリエ「それは・・・・ヨウさんの本心を知りたかったからです」

ヨウ「・・・え」

リーリエ「あの部屋に入った時に思ったのです。ヨウさんが私の事を本当はどう思っているのかって。ですから持っていたミヅキさんの服でヨウさんの前に現れました」

ヨウ「あの部屋からどうやって出たんだよ!
・・・・・あ」

メガやすから出ようとした時に聞いた、あの轟音を思い出した

リーリエ「はぁ、普通に壁を破壊して外に出て。入り口の所まで回り込みました
怯えているヨウさん、とても可愛らしかったですよ、えへ!」

ヨウ「」

言葉も出なかった
21 : 刑事◆HaVUlm6Qc2 18/08/13 02:40:36 ID:2Nrkf4FU [16/20] 報告
リーリエ「まぁ、計画は上手くいきました。ヨウさんが私の事をどう思っているのかを知ることが出来ました」


ヨウ『あいつはキチガイだ、僕を殺そうとしてる!』

ヨウ『あいつは頭がおかしいよ!訳分かんない理由で殺そうとしてくるイカれ野郎だ』


さっき言った自身の言葉が脳内にフラッシュバックする

ヨウ「ヒッ………」

リーリエ「安心してください♪あれぐらいで私がヨウさんを嫌いになる訳ないじゃないですか
・・・でも、ヨウさんと普通に暮らす事が出来なさそうなのが残念です」シンミリーリエ

するとリーリエは背中から例の鉄パイプを取り出した
22 : 刑事◆HaVUlm6Qc2 18/08/13 02:51:43 ID:2Nrkf4FU [17/20] 報告
ヨウ「な、何でまだそれを……?」

リーリエ「何でって、ヨウさんは長く痛みを感じるより、早く楽になりたいって思いませんか?」

リーリエは野球の素振りのように鉄パイプを軽くふった

ヨウ「ま、待ってくれよ、分かった!分かったから、僕はリーリエとずっと一緒にいることを誓うから!だから、だから命だけは!!」

リーリエ「でも私と一緒に居てもつまらなさそうな顔をするじゃないですか。そんな顔、私は見たくありません」


カラカラカラ…


鉄パイプの引き摺る音を立てながらヨウに近づく

ヨウ(こうなったら逃げろ!)クルッ


リーリエに背を向け走ろうとしたその瞬間!




ゴキッ



ヨウ「ガァッ!!?」


ヨウの右肩を鉄パイプの一振りが直撃した


ヨウ「痛っづッッッ!!!!!」

23 : 刑事◆HaVUlm6Qc2 18/08/13 02:59:55 ID:2Nrkf4FU [18/20] 報告
リーリエ「逃げようとしても無駄です♪」

カラカラカラカラ……

ヨウ「あ゛あ゛っ!!ぐぁあ゛ああぁぁ!!!」

リーリエ「今ので骨が砕けてしまったのですかねぇ
……嗚呼、肩を押さえ苦悶の表情を浮かべながら悶えるヨウさん!実に興奮しますね!えへ! ……まあ、これを見る機会がこれで最後になってしまうのですけどね」スッ

するとリーリエは鉄パイプを大きく振りかざした

ヨウ「ッ!!ま゛って゛!ま゛って゛よ゛!!!」

リーリエ「安心してください♪すぐ楽にしてあげますから♪」

ヨウ「あぁ……」


「ヨウさん・・・・・・・













ずーーっと一緒ですよ♪」





その笑顔は、とても純粋無垢な物だった
24 : 刑事◆HaVUlm6Qc2 18/08/13 03:27:39 ID:2Nrkf4FU [19/20] 報告
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〜15番水道・砂浜〜

ザザーン…ザザーン…
ザザーン…ザザーン…


リーリエ「♪〜♪ 月が綺麗ですね、ヨウさん♪二人きりで夜のお散歩なんて初めてですね!えへ!」




ズルッ……ズルッ……



海面に美しく映る満月の月光が照らす砂浜には
波の音と少女の話し声

そして、何かを引き摺る音のみが聞こえていた


リーリエ(・・・・・そういえばあの時、私がミヅキさんの格好をして現れた時に聞いた、あの変な音はなんだったのでしょうか?)

リーリエ「・・・・・・まあいっか!えへ!」














カンカラカララ…カララ…

カラカラ…カラ……

カラ………カラ…

カラン……

……





終わり
25 : 刑事◆HaVUlm6Qc2 18/08/13 03:31:15 ID:2Nrkf4FU [20/20] 報告
終わりです。支援してくださった方々、ありがとうございました
そして最後に、>>14で15番道路と書きましたが訂正します。本当は15番水道でした申し訳ありません